トップ :: G 物理学 :: G06 計算;計数




【発明の名称】 ソースシンクロナスデータ転送方法及びソースシンクロナスデータ転送装置
【発明者】 【氏名】青木 睦

【要約】 【課題】LSI 間のデータ転送を、高速且つ正確に行えるようにする。

【解決手段】送り側LSI10 は、転送データを送り側システムクロックに同期させた後、データ線30を介して受け側LSI20 へ送る。また、これと並行して、送り側LSI10 は、デファイナ信号(外部クロックの1/mの周波数を有しデューティ比が1:m−1の信号)を送り側システムクロックに同期させたソースクロックを生成し、ソースクロック線40を介して受け側LSI20へ送る。データ線30,ソースクロック線40は、同じ遅延量を有する。受け側LSI20 では、受け側システムクロックの位相をソースクロックの位相に合わせた位相合わせ済み受け側システムクロックを生成する。そして、送り側LSI10 からのデータを位相合わせ済み受け側システムクロックに同期してm段構成のFIFO回路22に格納し、FIFO回路22に保持されているデータを受け側システムクロックに従って読み出す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 送り側LSIから受け側LSIへデータを転送するソースシンクロナスデータ転送方法であって、前記送り側LSIに於いて、前記受け側LSIへの転送データを外部から供給される送り側システムクロックに同期させた後、データ線を介して前記受け側LSIに転送する処理と、前記送り側システムクロックの1/m(mは2以上の整数)の周波数を有し且つデューティ比が1:(m−1)の、外部から供給されるデファイナ信号を、前記送り側システムクロックに同期させることによりソースクロックを生成し、該ソースクロックを前記データ線と同一の遅延量を有するソースクロック線を介して前記受け側LSIへ送信する処理とを行い、前記受け側LSIに於いて、外部から供給される、周波数が前記送り側システムクロックと同一の受け側システムクロックの位相を前記送り側LSIから送られてきたソースクロックの位相に合わせることにより、位相合わせ済み受け側システムクロックを生成する処理と、m段構成のFIFO回路に、前記送り側LSIから転送されてきた転送データを前記位相合わせ済み受け側システムクロックに同期して格納する処理と、前記FIFO回路に格納されているデータを、前記受け側システムクロックに同期して読み出す処理とを行うことを特徴とするソースシンクロナスデータ転送方法。
【請求項2】 請求項1記載のソースシンクロナスデータ転送方法に於いて、前記受け側LSIは、前記送り側LSIから送られてきたソースクロックを前記位相合わせ済み受け側システムクロックに従ってシフトすることにより、前記FIFO回路に対するライトアドレスを生成し、前記デファイナ信号を前記受け側システムクロックに従ってシフトすることにより、前記FIFO回路に対するリードアドレスを生成することを特徴とするソースシンクロナスデータ転送方法。
【請求項3】 送り側LSIから受け側LSIへデータを転送するソースシンクロナスデータ転送装置であって、前記送り側LSIが、前記受け側LSIへの転送データを、外部から供給される送り側システムクロックに同期して出力するデータ出力回路と、前記送り側システムクロックの1/m(mは2以上の整数)の周波数を有し且つデューティ比が1:(m−1)の、外部から供給されるデファイナ信号を、前記送り側システムクロックに同期させた後、ソースクロックとして出力するソースクロック生成回路とを備え、前記データ出力回路から出力された転送データを前記受け側LSIへ転送するデータ線と、前記ソースクロック生成回路から出力されたソースクロックを前記受け側LSIへ送るソースクロック線とが同じ遅延量を有し、前記受け側LSIが、外部から供給される、周波数が前記送り側システムクロックと同一の受け側システムクロックの位相を前記送り側LSIから送られてきたソースクロックの位相に合わせることにより、位相合わせ済み受け側システムクロックを生成するDLL回路と、該DLL回路で生成された位相合わせ済み受け側システムクロックに同期して前記送り側LSIからの転送データを保持すると共に、前記受け側システムクロックに同期して保持しているデータを出力するm段構成のFIFO回路とを備えたことを特徴とするソースシンクロナスデータ転送装置。
【請求項4】 請求項3記載のソースシンクロナスデータ転送装置に於いて、前記受け側LSIが、前記送り側LSIから送られてきたソースクロックを前記位相合わせ済み受け側システムクロックに従ってシフトすることにより、前記FIFO回路に対するライトアドレスを生成するm段構成のシフトレジスタからなるライトアドレス生成回路と、前記デファイナ信号を前記受け側システムクロックに従ってシフトすることにより、前記FIFO回路に対するリードアドレスを生成するm段構成のシフトレジスタからなるリードアドレス生成回路とを備えたことを特徴とするソースシンクロナスデータ転送装置。
【請求項5】 請求項4記載のソースシンクロナスデータ転送装置に於いて、前記ソースクロック生成回路が、前記デファイナ信号がデータ端子に入力され、前記送り側システムクロックがクロック端子に入力されるDF/Fから構成されることを特徴とするソースシンクロナスデータ転送装置。
【請求項6】 請求項5記載のソースシンクロナスデータ転送装置に於いて、前記受け側LSIが、前記FIFO回路から出力されるデータを前記受け側システムクロックに同期して取り込むデータ受信回路を備えたことを特徴とするソースシンクロナスデータ転送装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LSI間のデータ転送技術に関し、特に、送り側LSIから受け側LSIへデータを高速且つ正確に転送することができるデータ転送技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、送り側LSIから受け側LSIへデータを転送する場合、送り側LSI,受け側LSIの両方に、同一オシレータ(発振器)から出力された外部クロックを分配し、送り側LSI,受け側LSIの送信,受信動作を上記外部クロックに同期させるということが一般的に行われている。
【0003】図5は、上述した従来の技術のブロック図である。送り側LSI100,受け側LSI200には、図示を省略した同一のオシレータから外部クロックが供給されている。送り側LSI100では、内部論理回路(図示せず)からの転送データを、Dフリップフロップ(DF/F)101を用いて外部クロックに同期させた後、バッファ102を介して受け側LSI200へ転送する。受け側LSI200では、バッファ201を介して転送データが入力されているDF/F202が、外部クロックに同期して転送データを取り込む。
【0004】図5に示した従来の技術では、受け側LSI200へ転送されてきたデータと受け側LSI200に供給されている外部クロックとの間のタイミング関係は、回路的には何の保証もされていない。このため、遅延時間に比べて転送周期の方が遙かに長い場合は問題ないが、転送周期が短くなると、受け側LSI200のDF/F202のセットアップタイム,ホールドタイムを満足させることができなくなり、正確なデータ転送ができなくなる可能性がある。
【0005】また、図6のブロック図に示すようなデータ転送装置も従来から提案されている(例えば特開平9−214475号公報)。
【0006】図6に於いて、送り側LSI300は、内部論理回路(図示せず)からの転送データを、DF/F301を用いて外部クロックと同期させた後、バッファ302を介して受け側LSI400へ転送する。また、これと並行して、外部クロックをバッファ303を介して受け側LSI400へ送る。その際、データの遅延量とクロックの遅延量が同じになるような経路を用いてデータ,クロックを受け側LSI400へ転送する。受け側LSI400では、DF/F401が、送り側LSI300から転送されてきたデータを、送り側LSI300から送られてきたクロックに従って取り込み、DF/F402が、DF/F401の出力データを外部クロックに従って取り込み、外部クロックに従って動作する内部論理回路(図示せず)へ供給する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図6に示したデータ転送装置によれば、送り側LSI300から受け側LSI400へ転送されてきたデータとクロックとの間のタイミング関係を保証することが可能になるので、上記データ,クロックが各々データ端子,クロック端子に入力されるDF/F401に於いては、データの転送速度が速くなってもデータを正確に取り込むことが可能になる。しかし、データ端子,クロック端子に各々DF/F401の出力データ,外部クロックが入力されているDF/F402に於いては、上記出力データと外部クロックとの間のタイミング関係が保証されていないため、転送周期が短くなると、セットアップタイム,ホールドタイムを満足させることができなくなり、正確なデータを取り込むことができなくなる可能性がある。つまり、内部論理回路へ正確なデータを供給できなくなる場合がある。
【0008】そこで、本発明の主な目的は、送り側LSIから受け側LSIへデータを高速且つ正確に転送できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のソースシンクロナスデータ転送方法は、上記目的を達成するため、送り側LSIから受け側LSIへデータを転送するソースシンクロナスデータ転送方法であって、前記送り側LSIに於いて、前記受け側LSIへの転送データを外部から供給される送り側システムクロックに同期させた後、データ線を介して前記受け側LSIに転送する処理と、前記送り側システムクロックの1/m(mは2以上の整数)の周波数を有し且つデューティ比が1:(m−1)の、外部から供給されるデファイナ信号を、前記送り側システムクロックに同期させることによりソースクロックを生成し、該ソースクロックを前記データ線と同一の遅延量を有するソースクロック線を介して前記受け側LSIへ送信する処理とを行い、前記受け側LSIに於いて、外部から供給される、周波数が前記送り側システムクロックと同一の受け側システムクロックの位相を前記送り側LSIから送られてきたソースクロックの位相に合わせることにより、位相合わせ済み受け側システムクロックを生成する処理と、m段構成のFIFO回路に、前記送り側LSIから転送されてきた転送データを前記位相合わせ済み受け側システムクロックに同期して格納する処理と、前記FIFO回路に格納されているデータを、前記受け側システムクロックに同期して読み出す処理とを行う。
【0010】この構成によれば、送り側システムクロックに同期した転送データ,ソースクロックを、それぞれデータ線,ソースクロック線(同じ遅延量を有する)を介して送り側LSIから受け側LSIへ送るので、受け側LSIに送られてきたデータとソースクロックとのタイミング関係を保証できる。従って、位相合わせ済み受け側システムクロックに同期して送り側LSIからのデータを保持するFIFO回路には、データの転送速度が速くとも正確なデータが保持される。また、外部クロックに従ってFIFO回路からデータを読み出すので、外部クロックに従って動作する内部論理回路に正しいデータを供給することができる。
【0011】上記した方法を実施するのに好適な装置として、本発明のソースシンクロナスデータ転送装置は、送り側LSIから受け側LSIへデータを転送するソースシンクロナスデータ転送装置であって、前記送り側LSIが、前記受け側LSIへの転送データを、外部から供給される送り側システムクロックに同期して出力するデータ出力回路と、前記送り側システムクロックの1/m(mは2以上の整数)の周波数を有し且つデューティ比が1:(m−1)の、外部から供給されるデファイナ信号を、前記送り側システムクロックに同期させた後、ソースクロックとして出力するソースクロック生成回路とを備え、前記データ出力回路から出力された転送データを前記受け側LSIへ転送するデータ線と、前記ソースクロック生成回路から出力されたソースクロックを前記受け側LSIへ送るソースクロック線とが同じ遅延量を有し、前記受け側LSIが、外部から供給される、周波数が前記送り側システムクロックと同一の受け側システムクロックの位相を前記送り側LSIから送られてきたソースクロックの位相に合わせることにより、位相合わせ済み受け側システムクロックを生成するDLL回路と、該DLL回路で生成された位相合わせ済み受け側システムクロックに同期して前記送り側LSIからの転送データを保持すると共に、前記受け側システムクロックに同期して保持しているデータを出力するm段構成のFIFO回路とを備えている。
【0012】また、本発明のソースシンクロナスデータ転送装置は、受け側LSIの小型化を可能にするため、前記受け側LSIが、前記送り側LSIから送られてきたソースクロックを前記位相合わせ済み受け側システムクロックに従ってシフトすることにより、前記FIFO回路に対するライトアドレスを生成するm段構成のシフトレジスタからなるライトアドレス生成回路と、前記デファイナ信号を前記受け側システムクロックに従ってシフトすることにより、前記FIFO回路に対するリードアドレスを生成するm段構成のシフトレジスタからなるリードアドレス生成回路とを備えている。
【0013】この構成によれば、少ない面積で構成できるシフトレジスタによりライトアドレス生成回路,リードアドレス生成回路を実現しているので、受け側LSIを小型化することが可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0015】図1は本発明の実施の形態のブロック図である。図1に示すように、送り側LSI10,受け側LSI20には、同一の外部クロック,同一のデファイナ(基準)信号が供給されている。デファイナ信号は、周波数が外部クロックの1/m(mは2以上の整数)で、且つ“Hi”:“Low”=1:(m−1)となる信号である。ここで、mは、後述する受け側LSI20内のFIFO22の段数と同じ値を有するものである。また、デファイナ信号は、周波数を正確に外部クロックの1/mにするために、外部クロックを分周する等して生成するのが望ましい。
【0016】送り側LSI10は、DF/F11と、バッファ12と、ソースクロック生成回路13と、バッファ14とを備えている。
【0017】DF/F11は、そのデータ端子に、内部論理回路(図示せず)からの転送データが入力され、クロック端子に送り側システムクロック(送り側LSI10に入力された外部クロックを送り側システムクロックと呼ぶ)が入力されており、転送データを送り側システムクロックに同期したものにする。バッファ12は、DF/F11から出力される転送データをデータ線30に出力する。
【0018】ソースクロック生成回路13は、デファイナ信号を送り側システムクロックに同期させたものを、ソースクロックとして出力する。バッファ14は、ソースクロック生成回路13から出力されるソースクロックをソースクロック線40に出力する。尚、データ線30,ソースクロック線40は、遅延量が同じになるようにする。より具体的には、同じメディア(プリント配線基板,ケーブル,コネクタ等)を使用してデータ線30,ソースクロック線40を構成することにより、データ線30,ソースクロック線40の送り側LSI10,受け側LSI20間の遅延量を同じにする。
【0019】受け側LSI20は、バッファ21と、FIFO(First−In−First−Out:先入れ先出し)回路22と、DF/F23と、バッファ24と、DLL( Delay Lock Loop) 回路25と、ライトアドレス生成回路26と、リードアドレス生成回路27とを備えている。
【0020】DLL回路25は、入力信号の位相を、ディレイラインを使用してRef信号の位相に合わせるようにする回路である。本実施の形態では、DLL回路25は、入力信号である受け側システムクロック(受け側LSI20に入力された外部クロックを受け側システムクロックと呼ぶ)の位相を、Ref信号として入力されているソースクロックの位相に合わせる。図2にDLL回路25の構成例を示す。DLL回路25は、位相比較器251によってFeedBack信号(DLL回路25から出力された位相合わせ済み受け側システムクロック)の位相とRef信号(ソースクロック)の位相とを比較し、その位相差に応じた誤差信号を制御回路252に入力する。制御回路252は、遅延量が可変であるディレイライン253の遅延量を誤差信号に応じて変更することにより、位相差がなくなるように受け側システムクロックの位相を調整する。
【0021】ライトアドレス生成回路26は、DLL回路25から出力される、ソースクロックとの位相合わせが行われた後の受け側システムクロック(位相合わせ済み受け側システムクロック)と、バッファ24を介して加えられるソースクロックとに基づいて、m段構成のFIFO回路22の各段を循環的にライト位置とする、位相合わせ済み受け側システムクロックに同期したライトアドレスを生成する。リードアドレス生成回路27は、デファイナ信号と受け側システムクロックとに基づいて、m段構成のFIFO回路22の各段を循環的にリード位置とする、受け側システムクロックに同期したリードアドレスを生成する。
【0022】FIFO回路22は、バッファ21を介して加えられる転送データを、DLL回路25から出力される位相合わせ済み受け側システムクロックに同期して、ライトアドレス生成回路26からのライトアドレスによって示される段に格納する。また、FIFO回路22は、リードアドレス生成回路27から出力されるリードアドレスによって示される段に格納されているデータを出力する。
【0023】DF/F23は、FIFO回路22の出力データを受け側システムクロックに同期して取り込み、内部論理回路(図示せず)へ供給する。尚、DF/F23を設けずに、FIFO回路22から出力されるデータを直接内部論理回路へ供給するようにしても良い。
【0024】
【実施の形態の動作の説明】次に、本実施例の形態の動作について説明する。
【0025】送り側LSI10では、DF/F11が、内部論理回路からの転送データを送り側システムクロックと同期したものにした後、バッファ12,データ線30を介して受け側LSI20へ転送する。また、これと並行して、ソースクロック生成回路13が、デファイナ信号を送り側システムクロックと同期させることによりソースクロックを生成し、バッファ14,ソースクロック線40を介して受け側LSI20へ転送する。ここで、転送データ,ソースクロックは、両者とも送り側システムクロックに同期したものであり、また、データ線30,ソースクロック線40は、前述したように遅延量が等しいものであるので、受け側LSI20へ転送されてきたデータとソースクロックとの間のタイミング関係は、回路的に保証されたものとなる。
【0026】受け側LSI20内のDLL回路25は、受け側システムクロックの位相を、ソースクロックの位相に合わせることにより位相合わせ済み受け側システムクロックを生成し、FIFO回路22及びライトアドレス生成回路26に供給する。
【0027】ライトアドレス生成回路26は、バッファ24を介して加えられるソースクロックとDLL回路25から出力される位相合わせ済み受け側システムクロックとに基づいて、m段構成のFIFO回路22の各段を循環的にライト位置にする、上記位相合わせ済み受け側システムクロックに同期したライトアドレスを生成し、FIFO回路22に供給する。
【0028】FIFO回路22は、バッファ21を介して加えられる転送データを、DLL回路25から出力される位相合わせ済み受け側システムクロックに同期して、ライトアドレス生成回路26から出力されるライトアドレスによって示される段に格納する。ここで、FIFO回路22に加えられる転送データと位相合わせ済み受け側システムクロックは、ソースクロックに同期したものであるので、FIFO回路22には、データの転送速度が速い場合であっても正しいデータが確実に格納される。
【0029】一方、リードアドレス生成回路27は、受け側システムクロックとデファイナ信号とに基づいて、m段構成のFIFO回路22の各段を循環的にリード位置にする、受け側システムクロックに同期したリードアドレスを生成し、FIFO回路22に供給する。
【0030】FIFO回路22は、リードアドレス生成回路27からのリードアドレスによって示される段に格納されているデータを出力する。DF/F23は、FIFO回路22から出力されるデータを、受け側システムクロックに同期して取り込み、内部論理回路へ出力する。ここで、FIFO回路22に供給されるリードアドレスは、受け側システムクロックに同期したものであり、FIFO回路22から出力されるデータが、受け側システムクロックに同期したものになるので、受け側システムクロックに同期してデータを取り込むDF/F23では、確実に正確なデータを取り込むことができる。
【0031】
【実施例】次に、実施例について詳細に説明する。図3は、図1に示した実施の形態の実施例のブロック図である。
【0032】図3を参照すると、送り側LSI10,受け側LSI20には、同一の外部クロック,同一のデファイナ信号が供給されている。本実施例では、後述するように、FIFO回路22を4段構成としたので、デファイナ信号は、周波数が外部クロックの1/4で、且つ“Hi”:“Low”=1:3の信号になる。
【0033】送り側LSI10は、内部論理回路(図示せず)からの転送データを送り側システムクロックに同期させるDF/F11と、バッファ12と、DF/Fから構成されるソースクロック生成回路13と、バッファ14とを備えている。ソースクロック生成回路13を構成するDF/Fのクロック端子には送り側システムクロックが入力され、データ端子にはデファイナ信号が入力されている。
【0034】受け側LSI20は、バッファ21と、4段構成のFIFO回路22と、DF/F23と、バッファ24と、DLL回路25と、ライトアドレス生成回路26と、リードアドレス生成回路27とを備えている。
【0035】ライトアドレス生成回路26は、バッファ24から出力されるソースクロックを、DLL回路25から出力される位相合わせ済み受け側システムクロックに従ってシフトする4ビット構成のシフトレジスタによって実現される。このシフトレジスタは、4個のDF/F261〜264から構成され、各DF/F261〜264の出力が、それぞれライトアドレスの第2ビット目b,第3ビット目c,第4ビット目d,第1ビット目aとなる。
【0036】リードアドレス生成回路27は、デファイナ信号を受け側システムクロックに従ってシフトする4ビット構成のシフトレジスタによって実現される。このシフトレジスタは、4個のDF/F271〜274から構成され、各DF/F271〜274の出力が、それぞれリードアドレスの第2ビット目B,第3ビット目C,第4ビット目D,第1ビット目Aとなる。
【0037】4段構成のFIFO回路22は、第1段目〜第4段目に相当するDF/F221〜224と、各DF/F221〜224毎のセレクタ225〜228と、各DF/F221〜224毎のバッファ229〜232とを備えている。
【0038】各セレクタ225〜228は、それぞれバッファ21を介して加えられる転送データと、自セレクタに対応するDF/F221〜224の出力データとの内の何れか一方を、ライトアドレス生成回路26から出力されるライトアドレスの第1ビットa〜第4ビットdに従って選択する。本実施例では、各セレクタ225〜228は、それぞれライトアドレス生成回路26が出力するライトアドレスの第1ビットa〜第4ビットdが“Hi”の場合は、バッファ21から出力される転送データを選択し、“Low”の場合は、対応するDF/F221〜224の出力データを選択する。
【0039】各DF/F221〜224は、それぞれDLL回路25から出力される位相合わせ済み受け側システムクロックに同期して、セレクタ225〜228の出力を取り込む。
【0040】各バッファ229〜232は、それぞれリードアドレス生成回路27から出力されるリードアドレスの第1ビットA〜第4ビットDが“Hi”の場合のみ、活性化され、対応するDF/F221〜224の出力データをDF/F23へ供給する。
【0041】
【実施例の動作の説明】次に、本実施例の動作について、図4のタイミングチャートを参照して詳細に説明する。
【0042】送り側LSI10内のDF/F11は、内部論理回路からの転送データを、図4(A)に示す送り側システムクロックに同期したものにした後、バッファ12,データ線30を介して受け側LSI20へ転送する。DF/F11から出力される転送データは、図4(C)に示すものとなる。
【0043】また、送り側LSI10内のソースクロック生成回路13は、図4(B)に示すデファイナ信号を、図4(A)に示す送り側システムクロックに同期させることにより、図4(D)に示すソースクロックを生成し、このソースクロックをバッファ14,ソースクロック線40を介して受け側LSI20へ送る。
【0044】送り側LSI10からの転送データ,ソースクロックは、同じ遅延量を有するデータ線30,ソースクロック線40を経由して受け側LSI20へ送られるので、受け側LSI20内のバッファ21,24から出力される転送データ,ソースクロックは、図4(E),(F)に示すように同期したものとなる。
【0045】DLL回路25は、図4(P)に示す受け側システムクロックの位相を、図4(F)に示すソースクロックの位相に合わせ、図4(G)に示す位相合わせ済み受け側システムクロックを出力する。この位相合わせ済み受け側システムクロックは、FIFO回路22及びライトアドレス生成回路26に供給される。ここで、DLL回路25によって生成された位相合わせ済み受け側システムクロックをFIFO回路22に供給するようにしたのは、送り側LSI10から送られてきたデータ,ソースクロックと同期していない受け側システムクロックをそのままFIFO回路22に入力すると、レーシングが発生する恐れがあるからである。
【0046】ライトアドレス生成回路26は、4個のDF/F261〜261から構成されるシフトレジスタを用いて、図4(F)に示すソースクロックを、図4(G)に示す位相合わせ済み受け側システムクロックに従ってシフトすることにより、図4(H)〜(K)に示すライトアドレスを生成する。ライトアドレスの第1ビット目a,第2ビット目b,第3ビット目c,第4ビット目dは、それぞれ、図4(K),(H),(I),(J)に示すものとなる。但し、FIFO回路22を構成するDF/F221〜224へのマルチ入力を避けるために、動作前にこれらの初期化が必要である。これは、リセット信号によって行う。
【0047】FIFO回路22内の各DF/F221〜224は、それぞれ図4(K),(H),(I),(J)に示すライトアドレスの第1ビット目a〜第4ビット目dが“Hi”の時、データをより有効なポイントで取り込むために、図4(G)に示す位相合わせ済み受け側システムクロックの立ち下がりエッジでデータ取り込む。従って、図4(E)に示す転送データd1,d2,d3,d4,d5,…は、1周期ずつずれながらDF/F221,DF/F222,DF/F223,DF/F224,DF/F221,…に順次格納され、4周期の間だけ保持される。よって、DF/F221〜224の出力データは、それぞれ図4(O),(L)〜(N)に示すものとなる。
【0048】一方、リードアドレス生成回路27は、4個のDF/F271〜274から構成されるシフトレジスタを用いて、図4(Q)に示すデファイナ信号を、図4(P)に示す受け側システムクロックに従ってシフトすることにより、図4(R)〜(U)に示すリードアドレスを生成する。リードアドレスの第1ビット目A,第2ビット目B〜第4ビット目Dは、それぞれ図4(U),(R)〜(T)に示すものとなる。但し、FIFO回路22を構成する各DF/F221〜224の出力がバスファイトを起こすようなマルチセレクトを避けるために、動作前にこれらDF/F221〜224の初期化が必要である。これは、ライトアドレス生成回路26と同様にリセット信号によって行う。
【0049】FIFO回路22内のバッファ229〜232は、それぞれ図4(U),(R)〜(T)に示すリードアドレスの第1ビット目A〜第4ビット目Dが“Hi”の時、導通状態になる。その結果、FIFO回路22からデータd1,d2,d3,d4,d5,…が図4(V)に示すように出力される。
【0050】DF/F23は、FIFO回路22から出力されるデータd1,d2,d3,d4,d5,…を、図4(P)に示す受け側システムクロックに従って取り込み、内部論理回路に送る。この結果、内部論理回路には図4(W)に示すデータが送られる。
【0051】尚、上述した実施例に於いては、送り側LSI10から受け側LSI20へシリアルデータを転送する場合を例にとって説明したが、パラレルデータを転送する場合にも本発明を適用できることは勿論である。但し、nビット構成のパラレルデータを転送する場合には、送り側LSI10に、パラレルデータの各ビットに対応するn個のDF/F11,バッファ12を設け、更に、受け側LSI20に、1段がnビット構成のFIFO回路22と、パラレルデータの各ビットに対応したn個のDF/F23を設けることが必要である。
【0052】また、上述した実施例に於いては、ライトアドレス生成回路26,リードアドレス生成回路27を4ビット構成のシフトレジスタを用いて構成したが、4進カウンタ等を用いて構成しても良い。しかし、実施例のように、シフトレジスタを用いてライトアドレス生成回路26,リードアドレス生成回路27を構成した方が、LSI上でのライトアドレス生成回路26,リードアドレス生成回路27の面積を小さくすることができるので望ましい。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、送り側LSIから受け側LSIへ、送り側システムクロックに同期した転送データ,ソースクロックを、同じ遅延量を有するデータ線,ソースクロック線を介して送り、受け側LSIでは、ソースクロックに位相合わせした位相合わせ済み受け側システムクロックに同期して転送データをFIFO回路に保持すると共にFIFO回路に保持されているデータを外部クロックに従って読み出すので、データの転送速度が速くとも正確なデータを確実に受信することが可能になる。
【0054】また、本発明は、FIFO回路に対するライトアドレス,リードアドレスをシフトレジスタを用いて生成しているので、受け側LSIを小型化することが可能になる。
【出願人】 【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
【出願日】 平成12年9月29日(2000.9.29)
【代理人】 【識別番号】100088959
【弁理士】
【氏名又は名称】境 廣巳
【公開番号】 特開2002−108809(P2002−108809A)
【公開日】 平成14年4月12日(2002.4.12)
【出願番号】 特願2000−298490(P2000−298490)