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【発明の名称】 コミュニケーションシステム
【発明者】 【氏名】茨木 範夫

【要約】 【課題】特定のコミュニティにおいて同じ主題を扱ったフォーラムが存在しても、それらを統一的に取り扱えるようなコミュニティシステムを提供する。

【解決手段】インターネットを介して多数のユーザ端末によってアクセスされるコミュニケーションシステムにおいて、特定ユーザグループ毎によって運営される下位フォーラムと、共通の主題をもつ前記複数の下位フォーラム(30)を統合して作り出される上位フォーラムと、前記下位フォーラムに投稿されたメッセージに属性情報を付与するとともにこの属性情報に従って上位フォーラムで表示されるメッセージを決定するフォーラム管理部20とが備えられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】インターネットを介して多数のユーザ端末によってアクセスされるコミュニケーションシステムにおいて、特定ユーザグループ毎によって運営される下位フォーラムと、共通の主題をもつ前記複数の下位フォーラムを統合して作り出される上位フォーラムと、前記下位フォーラムに投稿されたメッセージに属性情報を付与するとともにこの属性情報に従って上位フォーラムで表示されるメッセージを決定するフォーラム管理部と、を備えたことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項2】多数の学校関係者の端末によってアクセスされる教育コミュニケーションシステムにおいて、各学校区に所属するユーザグループによって運営される下位フォーラムと、共通の主題をもつ前記複数の下位フォーラムを統合して作り出される上位フォーラムと、前記下位フォーラムに投稿されたメッセージに属性情報を付与するとともにこの属性情報に従って上位フォーラムで表示されるメッセージを決定するフォーラム管理部と、を備えたことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項3】前記属性情報が専門家によって付与された分類項目であることを特徴とする請求項1又は2に記載のコミュニケーションシステム。
【請求項4】前記属性情報が専門家によって付与されたキーワードであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコミュニケーションシステム。
【請求項5】前記下位フォーラムに投稿されたメッセージに対して専門家によって付与されたアドバイスが前記メッセージにリンクする形で格納され、上位フォーラムでの前記メッセージの表示の際にリンク表示されることを特徴とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコミュニケーションシステム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インターネット上にコミュニティを構成するため、各ユーザから投稿されたメッセージを相互閲覧可能にしたフォーラム(電子掲示板)を中核とするコミュニケーションシステム、特に各学校区のユーザによって構築されるフォーラムを統合した教育コミュニケーションシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】インターネットに接続されたサーバに構築された種々の主題別フォーラム(電子掲示板)では、あるユーザの端末より投稿されたメッセージに対して他のユーザの端末より返信されることが繰り返され、これらのメッセージが第3者のユーザによって閲覧可能となる。特定の話題が時系列な流れでもって全てのユーザに公開されるので、問題が生じるごとに会合を開いて会合に参加した者だけで討議する従来型のコミュニティに較べ、全ての関係者が一同に集まること無しに、問題解決の討議が全ての関係者の実質的な参加の下に行うことができる。このようなフォーラムを備えたサーバがインターネットの各所に配置されており、多くのインターネットユーザが種々のフォーラムに参加することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなフォーラムは主題別に構築されているが、フォーラムをもつサーバは数多くあるので、同じ主題が複数のフォーラムで討議されることになる。このことは、同じ主題であっても、その主題が地域性や世代性、あるいは職業性をもつことは少なくなく、そのため、同じ主題を地域毎や特定のユーザグループ毎に別々のフォーラムで討議した方が好ましいという場合が少なくない。
【0004】例えば、学校教育の場において、いじめや学級崩壊など種々の問題が発生しているが、いきなり全国的な規模で討議するよりむしろその校区内の関係者で討議した方が、きめの細かい討議が可能となる。従って、各校区で独自のフォーラムを構築し、その校区内で発生する問題を討議することになり、各都道府県内では、さらには全国的には同じ主題を取り扱う数多くのフォーラムが存在することになる。その際、ある校区の関係者が他の校区のフォーラムも閲覧許可さえ受けておれば、あるいはそのフォーラムが完全に開放されているならば、そのフォーラムを構築しているサーバにアクセスすることによって、討議に参加したり、討議内容を閲覧することができる。しかしながら、同じ主題を取り扱ったフォーラムが多数存在する場合、それらのフォーラムに順次アクセスして閲覧することはかなり手間のかかることとなる。
【0005】上記実状に鑑み、本発明の課題は、特定のコミュニティにおいて同じ主題を扱ったフォーラムが存在しても、それらを統一的に取り扱えるようなコミュニティシステムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、インターネットを介して多数のユーザ端末によってアクセスされるコミュニケーションシステムにおいて、本発明では、特定ユーザグループ毎によって運営される下位フォーラムと、共通の主題をもつ前記複数の下位フォーラムを統合して作り出される上位フォーラムと、前記下位フォーラムに投稿されたメッセージに属性情報を付与するとともにこの属性情報に従って上位フォーラムで表示されるメッセージを決定するフォーラム管理部とが備えられている。
【0007】この構成では、共通の主題を取り扱いながらも各ユーザグループ毎に構築された複数の下位フォーラムが統合されて上位フォーラムが構築されるので、他の多くのユーザグループが討議を重ねているフォーラム内容を一度に閲覧することができる。しかも、下位フォーラムのメッセージに対して特定の属性情報を付与することで、この属性情報に従って上位フォーラムで表示されるメッセージを決定することができるので、上位フォーラムに含まれるメッセージの数が膨大となっても、ユーザは属性情報を使ってより関心のあるメッセージだけを閲覧することが可能となる。
【0008】このようなフォーラム(電子掲示板)を中核とするコミュニティシステムは、種々のコミュニティで有用であるが、特に市町村単位の学校区が寄り集まって全国的な規模の学校教育コミュニティを作り出している学校教育分野において効果的である。
【0009】このため、本発明では、多数の学校関係者の端末によってアクセスされる教育コミュニケーションシステムが提案されており、このシステムでは、各学校区に所属するユーザグループによって運営される下位フォーラムと、共通の主題をもつ前記複数の下位フォーラムを統合して作り出される上位フォーラムと、前記下位フォーラムに投稿されたメッセージに属性情報を付与するとともにこの属性情報に従って上位フォーラムで表示されるメッセージを決定するフォーラム管理部とが備えられており、上述した作用効果を得ることができる。
【0010】本発明によるコミュニケーションシステムでは、膨大な数となる上位フォーラムに含まれるメッセージの中から注目すべき価値あるメッセージだけを効率よく表示させるには、メッセージに付与される属性情報が重要となる。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記属性情報が専門家によって付与された分類項目であることを特徴としている。フォーラムが取り扱っている主題に対して的確な分類を設定してメッセージを振り分ける際、その分野に通じた専門家によって行われることにより、信頼性の高い分類分けが可能となる。このような専門家による分類の付与作業も、インターネットを通じて専門家がこのコミュニケーションシステムにアクセスして行うならば、いつでもどこからでも行うことができる。
【0011】属性情報として、上述した分類以外に、あるいは分類に加えて、専門家によって付与されたキーワードも好ましいものである。メッセージに適切なキーワードさえ付与すれば、そのメッセージの数が膨大であっても、公知のデータベース技術を用いて高速に検索抽出することができる。
【0012】学校教育といったコミュニティでは、例えば、いじめや学級崩壊といった、当事者だけでは簡単に解決することが困難な主題が数多く発生し、心理学者や医者、さらには法律家といった専門家によるカウンセリングやアドバイスが必要となる。このようなコミュニティのためのコミュニケーションシステムとして、本発明の好適な実施形態では、前記下位フォーラムに投稿されたメッセージに対して専門家によって付与されたアドバイスが前記メッセージにリンクする形で格納され、上位フォーラムでの前記メッセージの表示の際にリンク表示される。これにより、注目している主題に関するメッセージを閲覧する際に、同時に信頼性の高いアドバイスを見ることが可能となり、このコミュニケーションシステムの価値がさらに高いものとなる。本発明によるその他の特徴及び利点は、以下図面を用いた実施例の説明により明らかになるだろう。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明によるコミュニケーションシステムを学校教育コミュニティに適用した実施形態の模式図が図1に示されている。この学校教育コミュニケーション1は、基本的にはルータ2を介してインターネット3に接続されているサーバ群によって構成されており、その中核的なサーバ及び管理ユニットとして、WWWサーバ10、フォーラム管理部20によって管理されるフォーラムデータベース30、アドバイスデータベース40、メールサーバ50が挙げられる。このコミュニケーションシステム1に対して、ユーザとしての学校関係者(教員、保護者、児童)は、同様にルータ2を介してインターネット3に接続されているユーザ端末群4を使ってアクセスすることができる。このようなユーザ端末群4が各学校区単位で多数備わっており、多くの学校区からアクセス可能となっている。同様に、専門家としての学校教育アドバイザもアドバイザ端末5を使ってコミュニケーションシステム1にアクセス可能である。
【0014】WWWサーバ10には、学校別のホームページ(HTMLで記述された文書と画像ファイルから構成される)や各種フォーラムへの入り口となるページなど各種ページを格納しているページ格納部11と、このコミュニケーションシステム1に構築された各種フォーラムに関する情報を格納しているフォーラム管理テーブル12、そして、このコミュニケーションシステム1へのアクセスを許可しているユーザ(学校関係者)の情報を管理しているユーザ管理テーブル13が備えられている。
【0015】ページ格納部11に格納されたページの例として、図2に示すような、各学校への接続のための入り口となるポータルページがまず挙げられる。このページはこのコミュニケーションシステム1の最上位ページとして位置づけられるものであり、ポップアップリストをクリックすることにより、登録されている全ての学校が表示されるので、ユーザが端末4を通じて関係する学校を選択することができる。各学校の最上位ページの典型的な例が図3に示されており、公開行事や学校の方針などを説明したページにリンクされたボタン(学校紹介と書かれたボタン)、緊急通知板ページにリンクされたボタン(緊急通知と書かれたボタン)、さらにはフォーラムページに入るためのボタン(フォーラムと書かれたボタン)が含まれている。
【0016】図4にフォーラムの最上位ページが示されており、ここにはその学校独自のフォーラムシステムのための主題別のボタンが含まれており、ユーザが閲覧又は投稿すべき主題のフォーラムを選択すると、そのフォーラムにジャンプし、例えば、図5に示されるようなフォーラム画面がユーザ端末4に表示されるように、WWWサーバ10は機能する。図4で示したフォーラムの最上位ページには、さらに各学校別のフォーラム(いわゆる下位フォーラム)を都道府県レベルないしは全国レベルに統合化されたフォーラム(いわゆる上位フォーラム)にリンクするボタンも含まれており、このボタンをクリックすることにより、図6に示すような上位フォーラムの最上位ページがユーザ端末4に表示される。
【0017】このように、このコミュニケーションシステム1では、多数のフォーラムを取り扱っているため、これらを効率よく管理するフォーラム管理テーブル12が準備されているが、その登録内容は、図7に示すように、構築された各フォーラムのディレクトリに対応付けて、フォーラムID、フォーラム名、運営学校名、運営者名、フォーラム種別、構築日、アクセスレベルなどである。
【0018】図3で示されたページからフォーラムページに入る際、ユーザ認証が行われ、アクセスしているユーザが対象フォーラムに入ることが許可されるか、さらにどの程度まで操作が可能か(読み書き許可、閲覧許可、修正許可など)がチェックされる。この目的のために、ユーザ管理テーブル13が準備されている。このユーザ管理テーブル13は、このコミュニケーションシステム1のフォーラムに参加している全てのユーザ、アドバイザ、システム構築者などを管理するためのテーブルであり、図8に示すように、ユーザID、パスワード、メールアドレス、ユーザ名、ユーザレベル、ユーザ区分、所属機関などが登録されている。ここに登録されたユーザは、ユーザIDとパスワードを入力することでユーザ認証ステップを通過し、図4のフォーラム画面に到達することができる。ここから、主題別の下位フォーラムもしくは上位フォーラムにジャンプすることができるが、その行き先フォーラムでの操作権限は、フォーラム管理テーブル12から該当フォーラムのアクセスレベルとユーザ管理テーブル13の該当ユーザのユーザレベルから決定されるが、その権限には、読み可能、読み書き可能、修正可能などがある。
【0019】各下位フォーラムの構成する全てのメッセージは検索抽出可能にフォーラムデータベース30に格納されているが、そのデータ構造が図9に示されている。フォーラムデータベース30には、各メッセージのレコードを意味する多数のメッセージオブジェクト31と、上位フォーラムを表示する際に利用されるキーワードテーブル32が含まれている。メッセージオブジェクト31は、メッセージID、所属フォーラム、他のメッセージと階層関係がある場合その関係を確定するための親メッセージID、後で説明されるアドバイザ(専門家)によるアドバイスとのリンクを行うアドバイスID、同じくアドバイザによって付与された分類や評価、そして個々のメッセージ本体に係わる表題、作成者、作成日、本文などのフィールドから構成されている。
【0020】アドバイザ端末5を介してこのコミュニケーションシステム1に入り込んだアドバイザ(専門家)が下位フォーラムに投稿された各メッセージを閲覧しながら、それらのメッセージを分類するとともに、キーワードを付与する。アドバイザによって与えられた分類はフォーラム管理部20の働きで対象となるメッセージオブジェクトの分類フィールドに登録される。キーワードが付与された場合は、そのキーワードが新規ならばキーワードテーブル32を構成するファイルに該当メッセージのメッセージIDとともに登録されるし、そのキーワードが既知ならば、そのキーワードを登録したファイルのメッセージID欄に該当メッセージのメッセージIDを登録する。このキーワードテーブル32によって、キーワードが入力されるとそのキーワードが付与された全てのメッセージを高速に検索抽出することができる。
【0021】さらに、必要に応じてアドバイザが特定のメッセージに対してアドバイスを書き込んだ場合、そのアドバイスは、図10で示すアドバイスデータベース40を構成するアドバイスオブジェクト41に、アドバイスID、アドバザID、作成日などとともにその本文フィールドに登録される。同時に、該当メッセージのメッセージオブジェクト31のアドバイスIDのフィールドにそのアドバイスIDが登録される。これによって、メッセージの表示時に、表されているメッセージにアドバイスが付与されている場合、そのアドバイスの表示ウインドウを呼び出すリンクボタンを表示したりすることが可能となり、フォーラムを閲覧するユーザは、単に当事者同士の討議だけではなく、専門家の意見をも閲覧することができる。前述した、下位フォーラムのメッセージに対するキーワードや分類の付与は、上位フォーラムの表示の際にその役割を果たす。つまり、図6に示すような上位フォーラム(ここでは全国教育フォーラム)の最上位ページにおいて、キーワード入力欄からキーワードを入力した場合、その入力キーワードはフォーラム管理部26に与えられ、フォーラムデータベース31からキーワードマッチしたメッセージが検索結果ウインドウに表示される。
【0022】また、図6に示す画面において、閲覧を希望する主題のフォーラム(ここではいじめフォーラム)をクリックすれば、図11で示される全国いじめ問題フォーラム(上位フォーラムの一種)の閲覧ページが表示される。この画面の上側はメッセージ表示欄であり、フォーラムデータベース30に格納されているメッセージオブジェクトの内所属フォーラムフィールドがいじめ問題となっている全てのメッセージオブジェクトの本文が作成日と親メッセージを利用して時系列にかつ階層構造を維持すべくフォーラム管理部20によって抽出され、WWWサーバ10を通じてユーザ端末4に送出され、ユーザ端末4の画面にスクロール表示される。通常、この上位フォーラムにおけるメッセージ量は各下位フォーラムのメッセージを集合させたものであることから膨大となるので、画面下側に配置されている分類入力ポップアップメニュから、いじめ原因、不登校、性別などからなる分類項目を選択することにより、より絞り込んだメッセージの表示が可能となる。また、表示中のメッセージに対してアドバイザによるアドバイスが付与されている場合はメッセージが反転表示されるともに、アドバイス表示画面にリンクしたアドバイスボタンがアクティブとなる。このアドバイスボタンがクリックされることにより、アドバイス表示ウインドウが開いてアドバイスが表示される。
【0023】上記実施の形態の説明では、全ての下位フォーラムがこのコミュニケーションシステム1を構成するサーバ群によって構築されるしくみになっていたが、これとは違って、下位フォーラムがインターネット上に点在しているサーバにそれぞれ構築され、この点在されたフォーラムサーバにコミュニケーションシステム1が定期的にアクセスし、そのメッセージをフォーラムデータベース30に転送することで、結果的に全ての下位フォーラムをコミュニケーションシステム1内に構築し、ユーザ端末4やアドバイザ端末5の要求により任意に上位フォーラムを作り出すようなしくみを採用してもよい。
【0024】本発明の重要な点は、共通の主題を取り扱いながらも各校区の学校関係者によって構築された複数の下位フォーラムを統合して上位フォーラムを作り出し、その上位フォーラムのメッセージが端末4、5に表示される際、メッセージに付与された属性情報に従って表示されるメッセージが決定されることである。これにより、上位フォーラムに含まれるメッセージの数が膨大となっても、ユーザはより関心のあるメッセージだけを閲覧することが可能となる。
【0025】本発明によるコミュニケーションシステムは、上述した学校教育コミュニティのみならず、医療コミュニティ、各種スポーツコミュニティ、政治的コミュニティなど、都道府県規模ないしは全国規模に広がる種々のコミュニティに採用することができる。
【出願人】 【識別番号】500454703
【氏名又は名称】坂本 克己
【識別番号】500454714
【氏名又は名称】前岡 優寛
【出願日】 平成12年9月28日(2000.9.28)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2002−108764(P2002−108764A)
【公開日】 平成14年4月12日(2002.4.12)
【出願番号】 特願2000−296697(P2000−296697)