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【発明の名称】 コンピュータのネットワーク設定方法、そのプログラムが記録された記録媒体、および、その方法でネットワーク設定可能なコンピュータ
【発明者】 【氏名】中田 良彦

【氏名】加藤 三十四

【要約】 【課題】複数のネットワークアダプタを有するコンピュータにて、ネットワークシステムに不慣れなユーザでも設定が容易なネットワーク設定方法を提供する。

【解決手段】制御用ホストコンピュータは、S11・S12にて、自機器の各ネットワークアダプタを提示して、通信工程S32で使用するネットワークアダプタをユーザに選択させると共に、S21にて、各ネットワークアダプタのIPアドレスをユーザに設定させる。さらに、制御用ホストコンピュータのサーバ部は、S31にて、上記S21で設定されたIPアドレスのうち、上記S12で選択されたネットワークアダプタに対応するIPアドレスを、OS層へ指示して通信路を指定する。これにより、OS層への通知手順を変更せずに、ユーザが通信路となるネットワークアダプタのIPアドレスを入力する場合よりIPアドレスの入力回数を削減できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】コンピュータに装着されている複数のネットワークアダプタと、それぞれに対応するネットワークアドレスとを設定するアダプタ設定工程と、アプリケーションプログラムが、上記各ネットワークアダプタを制御する通信制御手段へ、ネットワークアドレスを通知して、当該アプリケーションが通信する際の通信路を指定する通信工程とを含むコンピュータのネットワーク設定方法において、上記通信工程に先立って実施され、上記複数のネットワークアダプタを提示して、それらのうちから、上記通信工程でアプリケーションプログラムが使用するネットワークアダプタの選択を促すアダプタ選択工程を含み、上記通信工程にて、上記アプリケーションプログラムは、上記アダプタ設定工程で各ネットワークアダプタに対応付けられたネットワークアドレスのうち、上記アダプタ選択工程で選択されたネットワークアダプタに対するネットワークアドレスを、上記通信制御手段へ通知することを特徴とするコンピュータのネットワーク設定方法。
【請求項2】複数のネットワークアダプタが装着されたコンピュータに、請求項1記載の各工程を実行させるプログラムが記録された記録媒体。
【請求項3】複数のネットワークアダプタ、および、当該各ネットワークアダプタと、それぞれのネットワークアドレスとの対応関係を設定するアダプタ設定手段、並びに、上記各ネットワークアダプタを制御する通信制御手段へ、ネットワークアドレスを通知して、自らが通信する際の通信路を指定する通信手段を有するコンピュータにおいて、上記複数のネットワークアダプタを提示して、それらのうちから、上記通信手段が通信時に使用するネットワークアダプタの選択を促すアダプタ選択手段を備え、上記通信手段は、上記アダプタ設定手段が各ネットワークアダプタに対応付けたネットワークアドレスのうち、上記アダプタ選択手段によって選択されたネットワークアダプタに対するネットワークアドレスを、上記通信制御手段へ通知することを特徴とするコンピュータ。
【請求項4】上記コンピュータは、上記ネットワークアダプタの少なくとも1つには、制御用のローカルエリアネットワークを介して、デバイスの状態を取得または制御する制御手段が接続された制御用ホストコンピュータであり、上記通信手段は、上記制御手段と通信して、デバイスの状態を取得または制御することを特徴とする請求項3記載のコンピュータ。
【請求項5】上記制御手段は、デバイスに直接接続され、当該デバイスの状態を制御する制御装置と、当該制御装置と上記制御用のローカルエリアネットワークとの双方に接続され、デバイスの状態を表示し、デバイスへの操作を受け付けると共に、上記コンピュータと通信するために予め定められた共通プロトコルと、自機器に接続された制御装置と通信するための専用プロトコルとを相互変換して、両プロトコルでの通信を中継する表示装置とを備えており、上記通信手段は、上記制御用のローカルエリアネットワークに接続された各表示装置のうち、取得または制御対象となるデバイスへの通信路となる表示装置へ、当該デバイスへの指示を上記共通プロトコルで送信することを特徴とする請求項4記載のコンピュータ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、制御システムなどで好適に使用され、ネットワークシステムに不慣れなユーザでも設定が容易なコンピュータのネットワーク設定方法、そのプログラムが記録された記録媒体、および、その方法でネットワーク設定可能なコンピュータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、プログラマブル・ロジック・コントローラ(以下、PLCと略称する)は、例えば、ベルトコンベアー式の自動組付機など、種々のターゲットシステムを制御する制御装置として、広く使用されている。さらに、近年では、ターゲットシステムの複雑化に伴って、複数台のPLCを互いに連携させて使用することも行われている。また、各PLCからのデータの表示、あるいは、PLCへの制御指示は、当該PLCの近傍などに配されるプログラマブル表示器で行われるだけではなく、例えば、これらの表示装置から離れた場所に設置した制御用ホストコンピュータでも、表示あるいは操作できるように、制御システムを構築することもある。
【0003】特に、近年では、制御システム中で伝送されるデータ量も多くなる一方で、データ伝送に要する時間の短縮が強く求められている。この要求を満たすと共に、互いに異なるPLCが混在した規模の大きな制御システムを容易に構築するために、図6に示す制御システム101が用いられつつある。具体的には、当該制御システム101では、PLC103と制御用ホストコンピュータ105との間にプログラマブル表示器104が配され、各プログラマブル表示器104および制御用ホストコンピュータ105をローカルエリアネットワーク106で相互に接続している。また、各プログラマブル表示器104は、他のプログラマブル表示器104または制御用ホストコンピュータ105と、自機器に接続されたPLC103との間の通信を中継する際、PLC103との通信で使用される専用のプロトコルと、ローカルエリアネットワーク106での通信で使用される共通のプロトコルとを相互変換する。
【0004】これにより、プログラマブル表示器104に接続されているPLC103の機種に拘らず、制御用ホストコンピュータ105および他のプログラマブル表示器104は、ローカルエリアネットワーク106を介し、共通プロトコルで通信できる。この結果、例えば、シリアルケーブルなどで、PLC103同士を相互に接続して、それぞれを連携させる場合よりも、互いに異なる機種のPLC103を容易に混在させることができ、大規模な制御システム101を構築しやすくなる。
【0005】さらに、イーサネット(登録商標)などのローカルエリアネットワーク106は、一般的なシリアルケーブルよりも通信速度の上限が大きいことが多い。また、上記プログラマブル表示器104は、HMI(Human Machine Interface ) として動作するために、PLC103よりも演算能力や記憶容量に余裕を持って設計されているため、何ら支障なく高速通信できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の制御システム101をさらなる大規模化しようとして、制御用のローカルエリアネットワーク106とは別に設けられた情報/管理系のローカルエリアネットワーク(図示せず)にも、制御用ホストコンピュータ105を接続しようとすると、制御用ホストコンピュータ105のネットワーク設定が煩雑になるという問題を生ずる。
【0007】具体的には、図7に示すS101において、上記構成の制御用ホストコンピュータ105へ、制御用のローカルエリアネットワーク106に接続するためのネットワークアダプタと、情報/管理系のローカルエリアネットワークと接続するためのネットワークアダプタとが装着されると、制御用ホストコンピュータ105のOS(Operating System)は、S102において、ネットワークアダプタの装着を検出し、システム管理用の記憶領域に、それぞれのネットワークアダプタ用の記憶領域やエントリを設ける。さらに、制御用ホストコンピュータ105のユーザは、S103において、OSの設定プログラムを起動するなどして、上記両ネットワークアダプタに、それぞれのIP(Internet Protocol )アドレスを割り当てる。
【0008】さらに、各ネットワークアダプタのIPアドレスが設定されると、制御用ホストコンピュータ105のユーザは、S104において、例えば、表示/操作処理用のプログラムを起動し、設定画面を呼び出すなどして、当該プログラムがプログラマブル表示器104と通信してデバイスの状態を取得したり制御したりする際に使用されるIPアドレス、すなわち、制御用のローカルエリアネットワーク106に接続されたネットワークアダプタのIPアドレスを設定する。
【0009】また、上記プログラムは、S106におけるプログラマブル表示器104との通信に先立ち、S105において、各ネットワークアダプタを制御するOSにIPアドレスを通知して、上記S106で通信する際に使用するネットワークアダプタを指定する。
【0010】ここで、上記IPアドレスは、上記各ローカルエリアネットワーク上のネットワーク機器が送信元および送信先を特定するために使用しており、同一のローカルエリアネットワーク内では、各ネットワーク機器が互いに異なる値を持つように設定する必要がある。さらに、当該IPアドレスは、例えば、"192.168.0.1"のように、3桁までの数字を4つ羅列したものであり、ターゲットシステムや、その制御には習熟していても、ネットワークには不慣れな、制御システム101のユーザにとっては、覚えにくく、入力しにくい。
【0011】ところが、上記図7に示すネットワーク設定方法では、S103の工程で、各ネットワークアダプタのIPアドレスを設定する必要があるだけではなく、S104の通信路を設定する工程においても、上記S103で設定したIPアドレスのうち、制御用のローカルエリアネットワーク106に接続された方のIPアドレスを設定する必要があるので、ネットワークに不慣れなユーザにとって、大きな負担となっている。
【0012】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のネットワークアダプタを有するコンピュータにて、ネットワークシステムに不慣れなユーザでも設定が容易なネットワーク設定方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るコンピュータのネットワーク設定方法は、コンピュータに装着されている複数のネットワークアダプタと、それぞれに対応するネットワークアドレスとを設定するアダプタ設定工程と、アプリケーションプログラムが、上記各ネットワークアダプタを制御する通信制御手段へ、ネットワークアドレスを通知して、当該アプリケーションが通信する際の通信路を指定する通信工程とを含むコンピュータのネットワーク設定方法において、上記通信工程に先立って実施され、上記複数のネットワークアダプタを提示して、それらのうちから、上記通信工程でアプリケーションプログラムが使用するネットワークアダプタの選択を促すアダプタ選択工程を含み、上記通信工程にて、上記アプリケーションプログラムは、上記アダプタ設定工程で各ネットワークアダプタに対応付けられたネットワークアドレスのうち、上記アダプタ選択工程で選択されたネットワークアダプタに対するネットワークアドレスを、上記通信制御手段へ通知することを特徴としている。なお、上記通信制御手段は、例えば、OSの通信処理モジュールや、ライブラリなどとして実現される。
【0014】また、請求項2の発明に係る記録媒体は、複数のネットワークアダプタが装着されたコンピュータに、請求項1記載の各工程を実行させるプログラムが記録されていることを特徴としており、上記コンピュータが当該記録媒体から上記プログラムを読み出して実行すると、当該コンピュータは、上記ネットワーク設定方法で設定できる。
【0015】上記構成では、従来の設定方法、すなわち、アプリケーションプログラムがOSやライブラリなどの通信制御手段へ通信路を指定する際に通知するネットワークアドレスを、予めユーザに設定させる設定方法とは異なり、コンピュータは、上記アダプタ選択工程において、コンピュータに装着されている複数のネットワークアダプタを提示して、ユーザに選択させることで、通信路を設定する。
【0016】このように、ネットワークアドレスではなく、ネットワークアダプタで通信路が設定されるので、上記アダプタ設定工程に加えて、通信路を設定する際にも、コンピュータのユーザがネットワークアドレスを入力する必要のある従来の設定方法とは異なり、ネットワークアドレスの入力回数を削減できる。
【0017】さらに、通信工程において、通信制御手段には、アプリケーションプログラムにより、上記アダプタ設定工程で各ネットワークアダプタに対応付けられたネットワークアドレスのうち、上記アダプタ選択工程で選択されたネットワークアダプタに対するネットワークアドレスが通知される。したがって、アプリケーションプログラムが、例えば、OSやライブラリなどの通信制御手段へ指示する際の手順を変更する必要がない。
【0018】これらの結果、アプリケーションプログラムから通信制御手段への通知手順を変更することなく、すなわち、通信制御手段を変更することなく、ネットワークアドレスの入力回数を削減でき、特に、ネットワークシステムの設定に余り習熟していないユーザがネットワーク設定する際の負担を大幅に軽減できる。
【0019】また、請求項3の発明に係るコンピュータは、上記課題を解決するために、複数のネットワークアダプタ、および、当該各ネットワークアダプタと、それぞれのネットワークアドレスとの対応関係を設定するアダプタ設定手段、並びに、上記各ネットワークアダプタを制御する通信制御手段へ、ネットワークアドレスを通知して、自らが通信する際の通信路を指定する通信手段を有するコンピュータにおいて、以下の手段を講じたことを特徴としている。
【0020】すなわち、上記複数のネットワークアダプタを提示して、それらのうちから、上記通信手段が通信時に使用するネットワークアダプタの選択を促すアダプタ選択手段を備え、上記通信手段は、上記アダプタ設定手段が各ネットワークアダプタに対応付けたネットワークアドレスのうち、上記アダプタ選択手段によって選択されたネットワークアダプタに対するネットワークアドレスを、上記通信制御手段へ通知することを特徴としている。なお、上記通信手段は、例えば、アプリケーションプログラムなどとして実現される。
【0021】上記構成のコンピュータは、複数のネットワークアダプタを提示して選択させるアダプタ選択手段と、アダプタ設定手段が各ネットワークアダプタに対応付けたネットワークアドレスのうち、アダプタ選択手段によって選択されたネットワークアダプタに対するネットワークアドレスを通信制御手段へ通知して、通信路を指定する通信手段とを備えているので、請求項1記載のネットワーク設定方法でネットワーク設定できる。
【0022】この結果、請求項1と同様に、通信手段から通信制御手段への通知手順を変更することなく、すなわち、通信制御手段を変更することなく、ネットワークアドレスの入力回数を削減でき、特に、ネットワークシステムの設定に余り習熟していないユーザがネットワーク設定する際の負担を大幅に軽減可能なコンピュータを実現できる。
【0023】また、請求項4の発明に係るコンピュータは、請求項3記載のコンピュータであり、しかも、上記ネットワークアダプタの少なくとも1つには、制御用のローカルエリアネットワークを介して、デバイスの状態を取得または制御する制御手段が接続された制御用ホストコンピュータであって、上記通信手段は、上記制御手段と通信して、デバイスの状態を取得または制御することを特徴としている。
【0024】上記構成では、複数のネットワークアダプタを有する制御用ホストコンピュータによって、制御用のローカルエリアネットワークと、例えば、情報系や管理系のローカルエリアネットワークなど、他のローカルエリアネットワークとが分離されている。したがって、例えば、他のローカルエリアネットワークに接続されるネットワーク機器のネットワークアドレス設定ミスなど、他のローカルエリアネットワークで不具合が発生しても、制御用のローカルエリアネットワークが正常に動作し続けることができる。これにより、階層化されたネットワーク構造を持ち、しかも、ネットワーク設定時のユーザの負担が少なく、安全な制御システムを容易に実現できる。
【0025】また、請求項5記載のコンピュータは、請求項4記載の発明の構成において、上記制御手段は、デバイスに直接接続され、当該デバイスの状態を制御する制御装置と、当該制御装置と上記制御用のローカルエリアネットワークとの双方に接続され、デバイスの状態を表示し、デバイスへの操作を受け付けると共に、上記コンピュータと通信するために予め定められた共通プロトコルと、自機器に接続された制御装置と通信するための専用プロトコルとを相互変換して、両プロトコルでの通信を中継する表示装置とを備えており、上記通信手段は、上記制御用のローカルエリアネットワークに接続された各表示装置のうち、取得または制御対象となるデバイスへの通信路となる表示装置へ、当該デバイスへの指示を上記共通プロトコルで送信することを特徴としている。
【0026】当該構成において、制御用ホストコンピュータの通信手段は、例えば、デバイスのデータ取得指示や制御指示などの指示を送信する際、上記制御用のローカルエリアネットワークに接続された各表示装置のうち、取得または制御対象となるデバイスへの通信路となる表示装置へ、当該デバイスへの指示を共通プロトコルで送信する。また、表示装置は、当該デバイスが制御装置に接続されている場合など、制御装置への通信が必要であれば、上記共通プロトコルでの通信を、自機器に接続されている制御装置用の専用プロトコルでの通信に変換して、指示を中継する。これにより、制御用ホストコンピュータは、表示装置に接続されている制御装置が採用する専用プロトコルに拘らず、共通プロトコルで通信できる。
【0027】ここで、表示装置は、制御システムに必須の構成要素であり、しかも、HMIとして動作するために制御装置などよりも演算能力などに余力がある。したがって、制御装置間を直接接続する場合とは異なり、特別なプロトコル変換装置を設けずに、制御システム内に、互いに異なる専用プロトコルで通信する制御装置を混在させることができ、大規模な制御システムを容易に実現できる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について図1ないし図5に基づいて説明すると以下の通りである。すなわち、本発明に係るネットワーク設定方法を実施する制御用ホストコンピュータを含む制御システム1は、例えば、ベルトコンベアー式の自動組付機の場合などのターゲットシステム2を、複数のプログラマブル・ロジック・コントローラ(以下では、PLCと略称する)3…が互いに連携しながら制御する場合のように、比較的大規模なターゲットシステム2を制御する場合に、特に好適に使用されるシステムであって、図2に示すように、複数(本実施形態では2つ)のローカルエリアネットワーク11・12と、両ローカルエリアネットワーク11・12の双方に接続された制御用ホストコンピュータ13とを備えている。なお、制御用ホストコンピュータ13が特許請求の範囲に記載のコンピュータに対応している。
【0029】上記両ローカルエリアネットワーク11・12は、イーサネット(登録商標)などのローカルエリアネットワークであって、一方のローカルエリアネットワーク(制御用のローカルエリアネットワーク)11には、制御システム1のHMIとして動作するプログラマブル表示器(表示装置)4…が接続されている。また、各プログラマブル表示器4には、シリアルケーブルなどを介して、ターゲットシステム2のデバイス2aを制御するPLC(制御装置)3が接続されており、各プログラマブル表示器4は、自機器に接続されたPLC3の機種に応じた専用プロトコルと、上記ローカルエリアネットワーク11に接続された各プログラマブル表示器4および制御用ホストコンピュータ13と通信するために、PLC3の機種とは独立して定められた共通プロトコルとを相互変換して、自らに接続されたPLC3と他のプログラマブル表示器4または制御用ホストコンピュータ13との通信を中継する。なお、互いに接続されたPLC3およびプログラマブル表示器4が特許請求の範囲に記載の制御手段に対応する。
【0030】これにより、各プログラマブル表示器4および制御用ホストコンピュータ13は、プログラマブル表示器4に接続されているPLC3の機種に拘らず、常に同一の共通プロトコルで通信できる。なお、共通プロトコルと専用プロトコルとの間のプロトコル変換には、同じ指示には、同じコードが割り当てられるように、予め定められた共通のコマンドと上記共通のコマンドに対応するPLC3固有のコマンドとの間の変換や、データやアドレスの表現方法の変換などが含まれる。
【0031】ここで、上記プログラマブル表示器4は、制御システム1に必須の構成要素であり、しかも、HMIとして動作するため、例えば、PLC3など他の必須の構成要素よりも演算能力や記憶容量などに余剰があるように設定されており、プロトコル変換器を特に設けずにプロトコル変換できる。この結果、PLC3間を接続して、複数のPLC3で制御されるデバイス2a…を連携させる場合よりも容易に、異なる機種のPLC3が混在する制御システム1が実現されている。
【0032】また、他方のローカルエリアネットワーク12には、例えば、制御用ホストコンピュータ13で収集される各デバイス2aの情報に基づいて、種々のシミュレーションを行って、制御システム1の効率向上を図るなど、種々の情報処理を行う情報系コンピュータ14と、例えば、制御システム1内の各部材の購入管理などの管理を行う管理系コンピュータ15とが接続されている。
【0033】このように、上記制御システム1では、制御用ホストコンピュータ13によって制御用のローカルエリアネットワーク11と、例えば、情報系や管理系のローカルエリアネットワーク12など、他のローカルエリアネットワークとが分離されている。したがって、例えば、ローカルエリアネットワーク12に接続された情報系コンピュータ14でのIPアドレス設定ミスなど、他のローカルエリアネットワークで不具合が発生しても、制御用のローカルエリアネットワーク11は正常に動作し続けることができる。これにより、階層化されたネットワーク構造を持ち、安全な制御システム1が構築されている。
【0034】なお、制御対象となるデバイスは、状態を取得したり、制御(変更)できればよく、例えば、デバイス2a自体であってもよいし、例えば、PLC3のメモリなど、プログラマブル表示器4やPLC3など、制御システム1に設けられた記憶装置の一領域を示していてもよい。さらに、上記デバイスは、タッチパネルやバーコードリーダ(図示せず)などの入力装置から手動で入力されたデータが格納されたメモリであってもよい。
【0035】上記各ローカルエリアネットワーク11(12)では、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol )プロトコルでデータ列が送受されており、各ローカルエリアネットワーク11(12)に接続された機器は、それぞれに予め割り当てられたIPアドレスに基づいて、送信元および送信先を特定している。
【0036】また、上記両ローカルエリアネットワーク11・12間に介在する制御用ホストコンピュータ13は、図3に示すように、各ローカルエリアネットワーク11・12とそれぞれ接続するためのネットワークアダプタ31・32を含む物理層21と、予め定められたAPI(Application Programming Interface )などの手順で呼び出すことによって、例えば、上記両ネットワークアダプタ31・32など、物理層21に含まれるハードウェアの制御や、タスク管理など、種々のシステム管理処理を行うOS層22と、必要に応じて、OS層22のAPIを呼び出して、例えば、プログラマブル表示器4と通信しながら、ターゲットシステム2のデバイス2aの状態を表示し、制御する処理など、種々の処理を行うアプリケーション層23とを備えている。
【0037】本実施形態に係る制御用ホストコンピュータ13では、OS層22として、例えば、Windows(登録商標)が採用されており、当該OS層22には、自機器に装着されている全ネットワークアダプタ31、32…と、それぞれに割り当てられたIPアドレスとの対応を記憶するアダプタ設定記憶部41と、ユーザの指示に応じて、両者の対応を設定し、当該アダプタ設定記憶部41に格納するアダプタ設定部(アダプタ設定手段)42と、上記アプリケーション層23から、IPアドレスで通信路が指示されると、上記アダプタ設定記憶部41を参照しながら、指定されたIPアドレスのネットワークアダプタ31(または32)を介して、ローカルエリアネットワーク11(または12)と通信する通信処理部(通信制御手段)43とが設けられている。なお、これらの各部材41〜43は、OS層22の一部として、制御用ホストコンピュータ13に予め組み込まれており、例えば、OS層22がWindowsの場合、アダプタ設定記憶部41は、レジストリとして実現されている。また、アダプタ設定部42は、各ネットワークアダプタ31・32のプロパティ設定プログラムとして、また、通信処理部43は、WinSockなどのプログラム群として実現できる。
【0038】一方、本実施形態に係るアプリケーション層23では、制御システム1全体の監視制御を行う表示/操作処理部51と、表示/操作処理部51などの要求に応じ、通信処理部43を介して各プログラマブル表示器4と通信すると共に、各プログラマブル表示器4からの通信を待ち受け、通信結果を表示/操作処理部51などへ与えるサーバ部52とを備えており、多くの場合、プログラマブル表示器4よりも離れた場所から、ターゲットシステム2やPLC3あるいはプログラマブル表示器4の状態を表示したり制御できる。ここで、詳細は、動作の説明と共に後述するように、サーバ部52は、ユーザによる設定結果を参照して、プログラマブル表示器4からの通信を待ち受ける際、通信路として、通信を待ち受けるネットワークアダプタのIPアドレスを、通信処理部43へ予め指示している。また、必要であれば、TCPプロトコルのポート番号も併せて指定できる。なお、上記表示/操作処理部51およびサーバ部52が特許請求の範囲に記載の通信手段およびアプリケーションプログラムに対応する。
【0039】さらに、本実施形態に係るアプリケーション層23には、制御用ホストコンピュータ13に装着されているネットワークアダプタの一覧を提示して、ユーザに、サーバ部52が各プログラマブル表示器4と通信する際に使用するネットワークアダプタの選択を促す通信路設定部(アダプタ選択手段)61と、通信路設定部61による設定結果を保存する通信路記憶部62とが設けられている。本実施形態では、設定結果の一例として、選択されたネットワークアダプタを示す値が、通信路記憶部62に格納され、サーバ部52は、上記アダプタ設定記憶部41と通信路記憶部62とを参照して選択されたネットワークアダプタに対応するIPアドレスを取得し、通信を待ち受けるネットワークアダプタのIPアドレスとして通信処理部43に指示する。
【0040】なお、上記各部材41〜62は、CPUなどの演算手段が、ROMやRAMなどの記憶手段に格納されたプログラムを実行し、タッチパネルや液晶表示装置などの入出力手段、あるいは、ネットワークアダプタ31・32などの通信回路を制御することによって実現される機能ブロックである。したがって、これらの手段や回路を有するコンピュータが、上記プログラムを記録した記録媒体(例えば、CD−ROMなど)を読み取り、当該プログラムを実行するだけで、本実施形態に係る制御用ホストコンピュータ13を実現できる。なお、例えば、ローカルエリアネットワーク11・12や、シリアルケーブル、インターネット、あるいは、他の通信路を介してプログラムをダウンロードするためのプログラムが、上記コンピュータに予めインストールされていれば、当該通信路を介して、上記コンピュータへ上記プログラムを配付することもできる。
【0041】上記構成の制御用ホストコンピュータ13では、図1に示すステップ1(以下では、S1と略称する)において、ネットワークアダプタ31・32が制御用ホストコンピュータ13に装着されると、OS層22は、S2において、ネットワークアダプタ31・32の装着を検出し、アダプタ設定記憶部41に、ネットワークアダプタ31・32用の記憶領域と、当該記憶領域を参照するためのエントリとを設ける。また、各ネットワークアダプタ31・32用の図示しないメモリから、例えば、名称、型番およびシリアル番号の組み合わせなど、それぞれを特定するためのデータを読み出し、上記記憶領域に格納する。
【0042】一方、例えば、ユーザの操作などによって、アプリケーション層23の通信路設定部61が呼び出されると、S11において、通信路設定部61は、OS層22のアダプタ設定記憶部41を参照して、自機器に装着されているネットワークアダプタの一覧を取得する。さらに、通信路設定部61は、図4に示すように、当該ネットワークアダプタの一覧を表示して、ユーザに、サーバ部52がプログラマブル表示器4と通信する際の通信路として、いずれのネットワークアダプタを使用するかの選択を促す。
【0043】S12において、例えば、カーソル操作やマウス操作などによって、ユーザがネットワークアダプタを選択すると、通信路設定部61は、通信路記憶部62に選択結果を保存する。本実施形態では、図2に示すように、プログラマブル表示器4がローカルエリアネットワーク11を介して、制御用ホストコンピュータ13のネットワークアダプタ31に接続されている。したがって、ユーザは、ネットワークアダプタ31を選択し、通信路記憶部62にネットワークアダプタ31を示す値が格納される。
【0044】一方、例えば、ユーザの操作などによって、OS層22のアダプタ設定部42が呼び出されると、アダプタ設定部42は、S21において、各ネットワークアダプタ31・32毎に、例えば、図5に示すような画面を表示して、ユーザに、当該ネットワークアダプタ31(32)のIPアドレスの入力を促し、入力されたIPアドレスをアダプタ設定記憶部41に格納する。上記IPアドレスの入力は、ネットワークアダプタ毎に繰り返され、制御用ホストコンピュータ13が各ネットワークアダプタ31・32を介して通信する前に、それぞれのIPアドレスが設定される。
【0045】なお、図1では、説明の便宜上、上記S11・S12におけるネットワークアダプタの選択工程の後に、上記S21における各ネットワークアダプタのIPアドレス設定工程を記載しているが、両工程は、後述の通信工程(S31・S32)よりも前に行われれば、ネットワークアダプタのIPアドレス設定工程が先であってもよい。また、例えば、ネットワークアダプタ31のIPアドレス設定の後、ネットワークアダプタを選択し、最後にネットワークアダプタ32のIPアドレス設定のように、両工程を交互に実施してもよい。いずれの場合であっても、S11・S12におけるネットワークアダプタ選択工程の時点で、ネットワークアダプタのIPアドレスが設定されていれば、ユーザの選択をさらに助けるため、図4中、領域A1に示すネットワークアダプタの名称表示に加えて、領域A2に示すように、ネットワークアダプタのIPアドレスを併記してもよい。
【0046】上記両工程(S11・S12;S21)が終了すると、S31において、サーバ部52は、アダプタ設定記憶部41に格納された各ネットワークアダプタ31・32と、それぞれのIPアドレスとの対応のうちから、上記通信路記憶部62に格納されたネットワークアダプタに対応するIPアドレスを取得する。さらに、サーバ部52は、例えば、ソケットとローカルアドレスとの対応付けを指示するAPIとして通信処理部43に予め用意されている関数bindの引数として、取得したIPアドレスを指定するなどして、プログラマブル表示器4からの通信を待ち受ける際の通信路として、ネットワークアダプタ31を使用するように、通信処理部43へ指示する。これにより、通信処理部43は、プログラマブル表示器4からネットワークアダプタ31への通信を待ち受ける。なお、サーバ部52は、IPアドレスに加えて、TCPプロトコルでのポート番号を通信処理部43に指示して、通信路を指定してもよい。
【0047】その後は、S32において、サーバ部52は、プログラマブル表示器4と通信して、ターゲットシステム2のデバイスの状態を取得し、表示/操作処理部51へ伝えたり、表示/操作処理部51からの指示に応じてデバイスの状態を制御したりできる。
【0048】以上のように、本実施形態では、ネットワークアダプタの選択工程(S11・S12)と、各ネットワークアダプタのIPアドレス設定工程(S21)とのうち、IPアドレス設定工程のみでIPアドレスを入力し、選択工程では、IPアドレスに代えて、ネットワークアダプタを選択している。したがって、通信路を設定する際にもIPアドレスを設定する従来のネットワーク設定方法(図7参照)よりも、IPアドレスの入力回数を削減できる。
【0049】また、本実施形態の通信路設定工程(S31)において、サーバ部52は、上記IPアドレス設定工程で各ネットワークアダプタに対応付けられたIPアドレスのうち、選択工程で選択されたネットワークアダプタに対応するIPアドレスを通信処理部43へ指定して、通信路を特定する。したがって、IPアドレスの入力回数が削減されているにも拘らず、サーバ部52は、何ら支障なく、IPアドレスで通信路を指定でき、通信処理部43のAPIを変更する必要がない。
【0050】ここで、IPアドレスは、数字の羅列であり、ネットワークの設定に不慣れな制御システム1のユーザにとって設定しにくい。また、ローカルエリアネットワーク11やローカルエリアネットワーク12に接続される他のネットワーク機器と正常に通信できるように、各ネットワークアダプタ31・32のIPアドレスを設定(変更)する必要があり、各ネットワークアダプタ31・32のコネクタ近傍やパッケージに予めIPアドレスを記載することができない。
【0051】一方、ネットワークアダプタ31・32は、例えば、回路基板(ボード)や、コネクタのように実体があり、ネットワークの設定には不慣れな制御システム1のユーザでも区別しやすい。また、ネットワークアダプタ31・32の名称は、それぞれに固有であり、例えば、コネクタ近傍やパッケージに名称を記載しておけば、ユーザによる各ネットワークアダプタ31・32の識別を助けることができる。
【0052】したがって、ネットワークアダプタのIPアドレス設定に代えて、ネットワークアダプタ自体を選択させることにより、ネットワークに不慣れなユーザへ負担をかけることなく、複数のネットワークアダプタの中から、プログラマブル表示器4と通信する際の通信路を設定できる。
【0053】ここで、上記S32における通信工程について、詳細に説明すると、制御用ホストコンピュータ13のネットワークアダプタ31がプログラマブル表示器4からのデータ列を受け取ると、OS層22の通信処理部43は、上記S31での通信路設定に基づいて、データ列の受け取り先をサーバ部52に決定し、当該データ列をサーバ部52へ与える。なお、上記通信路設定にて、ポート番号も指定されている場合は、ネットワークアダプタ31で受け取ったデータ列で、しかも、指定されたポート番号のデータ列のみが、サーバ部52へ伝えられる。
【0054】ここで、上記データ列は、プログラマブル表示器4から送信され、予め定められた共通プロトコルのデータ列なので、サーバ部52は、当該データ列を共通プロトコルの規約に従って解釈する。例えば、プログラマブル表示器4からのデータ列がデバイスの状態を示している場合、当該状態は、図示しない記憶領域に格納され、問い合わせに応じて、表示/操作処理部51へ伝えられる。これにより、表示/操作処理部51は、デバイスの状態を取得し、状態に応じた図形や数値を画面上に表示して、ユーザにデバイスの状態を通知できる。
【0055】一方、ユーザがマウス操作やキー操作などによって、表示/操作処理部51へデバイスの状態変更を指示すると、表示/操作処理部51は、デバイスへの状態変更を指示するよう、サーバ部52へ指示する。さらに、サーバ部52は、状態変更指示に対応し、上述の共通プロトコルに従ったデータ列を作成し、ローカルエリアネットワーク11に接続される各プログラマブル表示器4のうち、デバイスの実体への通信路上に配されたプログラマブル表示器4のIPアドレスへ上記データ列を送信するように、通信処理部43へ指示する。
【0056】ここで、サーバ部52は、例えば、上記通信路設定工程S31が実施された時点などの時点で、ローカルエリアネットワーク11に接続された各プログラマブル表示器4へ一斉同報して、例えば、IPアドレスや名称(局名)など、各プログラマブル表示器4自体の情報や、それぞれに接続されているPLC3やデバイス2aの情報などを含む局情報を返答するように要求し、各プログラマブル表示器4から返答された局情報を受け取る。さらに、サーバ部52は、当該局情報に基づいて、各デバイスと、各デバイスへの通信路に介在するプログラマブル表示器4との組み合わせを取得して記憶する。また、サーバ部52は、上記局情報に基づいて、上記各プログラマブル表示器4のIPアドレスを取得し、OS層22の通信処理部43のうち、IPプロトコルのルーティングを制御するプログラムが参照するルーティングテーブルへ、当該IPアドレスへの経路として、上記通信路設定工程S31で決定されたネットワークアダプタのIPアドレスを設定している。
【0057】したがって、サーバ部52が通信処理部43へ、データ列の送信先のIPアドレスを指示すれば、通信処理部43は、両ネットワークアダプタ31・32のうち、プログラマブル表示器4への通信に使用するネットワークアダプタ31を選択できる。さらに、通信処理部43は、サーバ部52からの指示に応じ、当該ネットワークアダプタ31およびローカルエリアネットワーク11を介し、プログラマブル表示器4へデータ列を送信する。一方、プログラマブル表示器4は、デバイスへの制御指示を受け取ると、デバイスの実体がデバイス2aの場合は、PLC3を介してデバイス2aへ制御指示を送信する。また、デバイスの実体がPLC3の所定の記憶領域の場合は、PLC3へ指示して、当該領域の値を書き換える。なお、これらの場合、プログラマブル表示器4は、共通プロトコルで受け取った制御指示を、自機器に接続されているPLC3用の専用プロトコルにプロトコル変換した後、PLC3に送信する。また、プログラマブル表示器4の所定の記憶領域の場合は、受信した制御指示に応じて、当該領域の値を変更する。
【0058】いずれの場合であっても、デバイスの実体には、制御用ホストコンピュータ13からの制御指示が伝えられ、当該デバイスの状態が制御指示に応じて変更される。この結果、制御用ホストコンピュータ13のユーザは、表示/操作処理部51を操作することで、デバイスの状態を制御できる。
【0059】なお、本実施形態に係る制御システム1では、共通プロトコルがTCP/IP上に構築される場合を例にして説明したが、これに限らず、例えば、UDP/IP(User Datagram Protocol / Internet Protocol)など、他のプロトコル上に構築してもよい。いずれのプロトコルで制御用ホストコンピュータ13が通信する場合であっても、例えば、OS層22の通信処理部43など、サーバ部52よりも下層(より物理層に近い層)の処理部が、例えば、IPアドレスなど、ネットワークアダプタと独立して設定されるネットワークアドレスに基づいて、通信路を特定するものであれば、本実施形態と同様の効果が得られる。
【0060】ただし、本実施形態のTCP/IPプロトコルのように、サーバ部52が通信処理部43へ通信を依頼するプロトコル階層(本実施形態では、TCP層)とは別に、ネットワークアドレスで経路制御されるプロトコル階層(本実施形態では、IP層)が設けられている場合は、本実施形態のように、ネットワークアダプタとネットワークアドレスとを対応つけるアダプタ設定工程と、ネットワークアダプタの選択工程とから特定されるネットワークアドレスのネットワークアダプタから一斉同報して、当該ネットワークアダプタに接続されたネットワーク機器へ、それぞれのネットワークアドレスを返答するように要求すると共に、返答に応じて、経路制御する方が望ましい。
【0061】
【発明の効果】請求項1の発明に係るコンピュータのネットワーク設定方法は、以上のように、通信工程と、コンピュータに装着された複数のネットワークアダプタを提示して、それらのうちから、通信工程でアプリケーションプログラムが使用するネットワークアダプタの選択を促すアダプタ選択工程とを含み、上記通信工程にて、上記アプリケーションプログラムは、アダプタ設定工程で各ネットワークアダプタに対応付けられたネットワークアドレスのうち、上記アダプタ選択工程で選択されたネットワークアダプタに対するネットワークアドレスを、上記各ネットワークアダプタを制御する通信制御手段へ通知する構成である。
【0062】請求項2の発明に係る記録媒体は、以上のように、複数のネットワークアダプタが装着されたコンピュータに、請求項1記載の各工程を実行させるプログラムが記録されている構成であり、上記コンピュータが当該記録媒体から上記プログラムを読み出して実行すると、当該コンピュータは、上記ネットワーク設定方法で設定できる。
【0063】請求項3の発明に係るコンピュータは、以上のように、通信手段と、自機器に装着された複数のネットワークアダプタを提示して、それらのうちから、上記通信手段が通信時に使用するネットワークアダプタの選択を促すアダプタ選択手段とを備え、上記通信手段は、アダプタ設定手段が各ネットワークアダプタに対応付けたネットワークアドレスのうち、上記アダプタ選択手段によって選択されたネットワークアダプタに対するネットワークアドレスを、上記各ネットワークアダプタを制御する通信制御手段へ通知する構成である。
【0064】上記各構成では、ネットワークアドレスではなく、ネットワークアダプタを選択して通信路が設定されるので、上記各ネットワークアダプタとネットワークアドレスとを対応付ける工程(アダプタ設定工程)に加えて、通信路を設定する際にも、コンピュータのユーザがネットワークアドレスを入力する必要のある従来の設定方法と比べて、ネットワークアドレスの入力回数を削減できる。
【0065】さらに、通信制御手段には、上記アダプタ設定工程で各ネットワークアダプタに対応付けられたネットワークアドレスのうち、上記で選択されたネットワークアダプタに対するネットワークアドレスが通知される。
【0066】これらの結果、通信制御手段を変更することなく、ネットワークアドレスの入力回数を削減でき、特に、ネットワークシステムの設定に余り習熟していないユーザがネットワーク設定する際の負担を大幅に軽減できるという効果を奏する。
【0067】請求項4の発明に係るコンピュータは、以上のように、請求項3記載のコンピュータであり、しかも、上記ネットワークアダプタの少なくとも1つには、制御用のローカルエリアネットワークを介して、デバイスの状態を取得または制御する制御手段が接続された制御用ホストコンピュータであって、上記通信手段は、上記制御手段と通信して、デバイスの状態を取得または制御する構成である。
【0068】上記構成では、複数のネットワークアダプタを有する制御用ホストコンピュータによって、制御用のローカルエリアネットワークと、他のローカルエリアネットワークとが分離されているので、他のローカルエリアネットワークで不具合が発生しても、制御用のローカルエリアネットワークを正常に動作させ続けることができる。これにより、階層化されたネットワーク構造を持ち、しかも、ネットワーク設定時のユーザの負担が少なく、安全な制御システムを容易に実現できるという効果を奏する。
【0069】請求項5の発明に係るコンピュータは、請求項4記載の発明の構成において、上記制御手段の制御装置は、プロトコル変換する表示装置および制御用のローカルエリアネットワークを介して、制御用ホストコンピュータに接続されており、上記通信手段は、上記制御用のローカルエリアネットワークに接続された各表示装置のうち、取得または制御対象となるデバイスへの通信路となる表示装置へ、当該デバイスへの指示を上記共通プロトコルで送信する構成である。
【0070】それゆえ、制御装置間を直接接続する場合とは異なり、特別なプロトコル変換装置を設けずに、制御システム内に、互いに異なる専用プロトコルで通信する制御装置を混在させることができ、大規模な制御システムを容易に実現できるという効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】000134109
【氏名又は名称】株式会社デジタル
【出願日】 平成12年9月27日(2000.9.27)
【代理人】 【識別番号】100080034
【弁理士】
【氏名又は名称】原 謙三
【公開番号】 特開2002−108731(P2002−108731A)
【公開日】 平成14年4月12日(2002.4.12)
【出願番号】 特願2000−294618(P2000−294618)