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【発明の名称】 バス共有パラレルデータ転送システムにおけるパッケージ間監視装置
【発明者】 【氏名】青木 裕夫

【要約】 【課題】非常にコンパクトな回路構成でバス共有パラレルデータ転送システムにおけるパッケージ間の常時監視を可能としたバス共有パラレルデータ転送システムにおけるパッケージ間監視装置を提供する。

【解決手段】複数のパッケージが1つの共有バスに接続されパラレルデータ転送を行うバス共有パラレルデータ転送システムにおいて上記各パッケージと上記共有バスの受端に設けられた受端パッケージとの間の監視を行うためのパッケージ間監視装置であって、カウンタを用いて作成した試験データを上記共有バスに送出するための試験データ生成回路を上記各パッケージ毎に設けると共に、上記共有バスを介して上記各パッケージより送られて来た試験データを上記試験生成手段と同様のカウンタを用いて作成された試験データと比較して検出結果を得る試験データ検出回路を上記受端パッケージ31に設ける構成となっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数のパッケージが1つの共有バスに接続されパラレルデータ転送を行うバス共有パラレルデータ転送システムにおいて上記各パッケージと上記共有バスの受端に設けられた受端パッケージとの間の監視を行うためのパッケージ間監視装置であって、カウンタを用いて作成した試験データを上記共有バスに送出するための試験データ生成手段を上記各パッケージ毎に設けると共に、上記共有バスを介して上記各パッケージより送られて来た試験データを上記試験生成手段と同様のカウンタを用いて作成された試験データと比較して検出結果を得る試験データ検出手段を上記受端パッケージに設けることを特徴とするパッケージ間監視装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のパッケージが一つの共有バスに接続されパラレルにデータ伝送を行うバス共有パラレルデータ転送システムにおけるパッケージ間監視装置に関し、特に、カウンタを用いて試験データを生成する様にしたので非常にコンパクトな回路構成でパッケージ間の常時監視を行うことができるパッケージ間監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、マザーボードを介して複数のパッケージが接続され、所定の機能を実現している装置において高信頼性を実現するための保守の方法としてパッケージ間のデータ転送の空き時間を利用して試験パターンデータを転送しハードウェアにより正常性を監視する方法が知られている。ここで、上記試験パターンデータによるパッケージ間監視方法についてシリアルデータ転送システムの場合で説明する。従来のシリアルデータ転送システムでは、図9(a)に示す様に各パッケージ(この場合パッケージA、B)間がデータ線1により1対1で接続されている。図9(a)の装置において上記データ線1の故障監視は、図9(b)に示す様に、パッケージAとパッケージBとの間の転送データの空領域に1010…のトグル試験パターンデータを挿入しそのトグル試験パターンデータを検出することにより達成していた。すなわち、上記トグル試験パターンデータの0あるいは1への縮退の検出により故障の検出を行っていた。
【0003】次に、上記シリアルデータ転送方式における試験データの生成挿入および試験データの検出について説明する。図10は、上記シリアルデータ転送方式における試験データ生成挿入部の構成図である。図10に示す様に、この試験データ生成挿入部3は、上記トグル試験パターンを生成するためのD型フリップフロップ5を有しており、このD型フリップフロップ5のクロック(c)端子にクロックが入力されると共に、そのD端子にアンド回路7の出力が入力される様になっている。ここで、上記アンド回路7には、スタートパルスと上記D型フリップフロップ5のQN出力が入力されアンドが取られる様になっている。そして、上記D型フリップフロップ5のQ出力(トルグ試験パターン)と転送データとがセレクタ9へ入力され、SEL制御パルスにより上記セレクタ9が切り替えられ、転送データの所定空領域にトルグ試験パターンデータが挿入される様になっている。上述の様に所定パッケージ(例えば図9(a)のパッケージA)内で試験パターンの追加された転送データは、データ線1を介して接続先のパッケージ(パッケージB)へ転送される。なお、上記試験データ生成挿入部3の動作タイミングについて示すと図11の様になる。図12は、上記シリアルデータ転送システムにおける試験データ検出部の構成図である。図12に示す様に、この試験データ検出部11は、上記トグル試験パターンを生成するためのD型フリップフロップ13を有しており、このD型フリップフロップ13のクロック(c)端子にクロックが入力されると共に、そのD端子に第1のアンド回路15の出力が入力される様になっている。ここで、上記第1のアンド回路15には、スタートパルスと上記D型フリップフロップ13のQN出力が入力されアンドが取られる様になっている。そして、上記D型フリップフロップ13のQ出力(トルグ試験パターン)とパッケージAより転送された試験パターン付き転送データとが比較のためのナンド回路17へ入力され、その比較結果が第2のアンド回路19へ入力され、監視パルスのタイミングにより監視結果保持部へ送られる。なお、上記試験データ検出部11の動作タイミングについて示すと図13の様になる。一方、上述したシリアルデータ転送システム(図9参照)は便利ではあるが、簡単にパッケージを追加できないという欠点があり、その欠点を解決するために、図14に示す様に、複数のパッケージ21を一つの共有バス23にパラレルに接続しパラレルにデータ転送を行うバス共有パラレルデータ転送システムが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記バス共有パラレルデータ転送システムにおいて前述した様なトグル試験パターンをただ単純に用いてパッケージ間の監視を実行しようとした場合、上記トグル試験パターンが非常に複雑になり、その非常に複雑なトグル試験パターンを作成する論理回路を組もうとすると、上記試験データ生成挿入回路および試験データ検出回路の規模が大きくなり実現が困難であった。事実、従来、この様なバス共有パラレルデータ転送システムにおけるパッケージ間監視装置は提案されていなかった。すなわち、バス共有パラレルデータ転送システムにおいて、図14に示す様なパッケージ21と受端パッケージ25間の共有バス23の正常を監視するためには、以下の条件が必要となる。
■試験パターンは、バス23の各bit毎に0/1の縮退故障を検出可能とするためトグルさせる。
■バスの隣接するbit間のデータは、配線のショート時の検出を可能とするため相違させる。
■同一周期内では、どのパッケージがデータを送出したかの判断がつかない可能性があるため各パッケージの試験データは相違させる(パッケージ1が5hの試験データを送出した場合、パッケージ2も5hの試験データを送出していると、受端パッケージでは、5hのデータはパッケージ1からのものなのかパッケージ2からの試験データなのかがわからないため)。
■パッケージ1〜Nは、同一のものが使用可能なように、各パッケージは設定により異なった試験パターンを送出可能とする(自由にパッケージが追加挿入可能なため)。上記、条件を満足するためには試験パターンは、N種類×2のパターンが必要となり、N×2のパターンの生成・検出を行うための論理回路を組もうとするとハードウェアが複雑かつ大規模となってしまう問題があった。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、非常にコンパクトな回路構成でバス共有パラレルデータ転送システムにおけるパッケージ間の常時監視を可能としたバス共有パラレルデータ転送システムにおけるパッケージ間監視装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明は、複数のパッケージが1つの共有バスに接続されパラレルデータ転送を行うバス共有パラレルデータ転送システムにおいて上記各パッケージと上記共有バスの受端に設けられた受端パッケージとの間の監視を行うためのパッケージ間監視装置であって、カウンタを用いて作成した試験データを上記共有バスに送出するための試験データ生成手段を上記各パッケージ毎に設けると共に、上記共有バスを介して上記各パッケージより送られて来た試験データを上記試験生成手段と同様のカウンタを用いて作成された試験データと比較して検出結果を得る試験データ検出手段を上記受端パッケージに設けることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示した実施形態に基づいて説明する。図1は、本発明によるパッケージ間監視装置を有するバス共有パラレルデータ転送システムの一実施形態の概略構成図である。図1に示す様に、このバス共有パラレルデータ転送システムは、複数(この場合12)のパッケージ27が1つの共有バス29にパラレルに接続されており、上記共有バス29の終端に受端パッケージ31が接続されている構成となっている。ここで、上記共有バス29のバス幅は5ビットとなっており、上記バス幅5ビットの場合上記複数のパッケージ27が12個以下に設定される。なお、上記共有バス29のバス幅は10ビットでも良く、他の例としてバス幅10ビットの場合についても説明する。図2は、図1に示したバス共有パラレルデータ転送システムにおけるパッケージ間データ転送フレーム構成を示す説明図である。図2において、1フレームの繰り返し周期の先頭部分は、固定的に未使用の領域を割り当てパッケージ間監視のための試験データは、この未使用領域に割り当てられる。すなわち、上記第1〜第12のパッケージ27に対して、図2に示す様に固定的に時間を割り当て、各パッケージ27は、自分に割り当てられた位置に監視用試験データを送出する様になっている。そして、上記試験データは、上記共有バス29で多重されて上記受端パッケージ31へ送出される。すなわち、1フレーム毎に各パッケージ27は上記未使用領域内の時間割り当てに従って試験データを出力する。
【0007】次に、上述した様に上記各パッケージ27より転送データの未使用割り当て領域に挿入された転送される試験データの生成回路について説明する。図3は、各パッケージ27内にパッケージ間監視装置の一部として設けられた試験データ生成回路の構成図である。図3に示す様に、この試験データ生成回路は、試験データを発生するための試験データ生成カウンタ33を有しており、この試験データ生成カウンタ33のクロック入力端子にクロックが入力されると共に、そのLD端子に、アンド回路35の出力を反転したものおよびそのEP端子に制御パルスが入力される様になっている。ここで、上記アンド回路35には、64MFパルスと上記試験データ生成カウンタ33の出力をデコードしたものとが入力されアンドが取られる様になっている(ただし、上記デコードはバス幅が5ビットの時は行われない)。そして、上記試験データ生成カウンタ33の出力(トルグ試験データ)と転送データとがセレクタ37へ入力され、SEL制御パルスにより上記セレクタ37が切り替えられ、転送データの所定未使用領域にトルグ試験パターンデータが挿入される様になっている。また、上記SEL制御パルスは、一致比較部39の出力となっており、上記一致比較部39では、フレームカウンタの値と送出位置指示部41の値とが入力され、両者が比較され一致している場合に上記試験データ生成カウンタ33の出力が選択される様になっている。すなわち、上記送出位置指示部41へ送出位置指示の値を設定すれば、上記未使用領域に上記試験データ生成カウンタ33よりの試験データが選択され割り当てられる。なお、上記試験データ生成回路の動作タイミングについて示すと図4の様になる。
【0008】次に、図4を参照して上記試験データ生成回路の動作について説明する。まず、図4(a)に示す様な64MFパルスによって64MFカウント値が図4(b)に示す様になる。なお、上記図4(b)における各符号はヘクサコード表示であり、例えば、3Fは63と同義である。そして、図4(c)に示す様に、上記64MFカウンタ値の1カウント値が1フレーム(繰り返し周期)となり、その1フレームが未使用領域とデータ転送領域とから成っている。次に、上記未使用領域内において、図4(d)に示す様にフレームカウンタ値がカウントされており、図4(e)に示す様にそのフレームカウンタ値の所定時間が上記第1〜第12のパッケージ27のそれぞれに割り当てられている。すなわち、図4(e)に示す様に、例えば、第1のパッケージ27にはフレームカウンタ値18の所定時間が割り当てられ、第2のパッケージ27には、フレームカウンタ値1Aの所定時間が割り当てられている。次に、図4(f)、(g)は、それぞれクロック信号および制御パルス信号を示しており、図4(h)は、試験データ生成カウンタ33の出力値を示している。上記図4(d)〜(h)からわかる様に、上記第1のパッケージ27の割り当て所定時間18(フレームカウンタ値)に対応した試験データ生成カウンタ33の出力値ODが上記セレクタ37により選択されて出力される様になっている。ちなみに、上記第2のパッケージ27の割り当て所定時間1A(フレームカウンタ値)に対応した試験データ生成カウンタ33の出力値はOEとなり、上記第3のパッケージ27の割り当て所定時間1C(フレームカウンタ値)に対応した試験データ生成カウンタ33の出力値はOFとなり、上記第4のパッケージ27の割り当て所定時間1E(フレームカウンタ値)に対応した試験データ生成カウンタ33の出力値は10となり、上記第5のパッケージ27の割り当て所定時間20(フレームカウンタ値)に対応した試験データ生成カウンタ33の出力値は11となる。次に、図4(i)、(j)、(k)は、第5のパッケージ27における試験データ生成回路の試験データ送出タイミングを示す図である。上記試験データ生成カウンタ33よりの試験データを示すと図5の様になる。ここで、図4(h)で示した試験データ生成カウンタの出力値は、図5のMFNo.2の太線で囲った部分に相当する。また、上記バス29のバス幅を10ビットとすることも可能であり、その場合、上記試験データ生成カウンタ33は10ビット試験データ出力用のカウンタとなり、その場合の試験データは図6に示す様になる。
【0009】次に、上記各パッケージ27より上記バスを介して送られてくる試験データ付きの転送データの入力される受端パッケージ31において上記試験データを検出する試験データ検出回路について説明する。図7は、上記受端パッケージ31内にパッケージ間監視装置の一部として設けられた試験データ検出回路の構成図である。図7に示す様に、この試験データ検出回路の試験データ生成カウンタ33回りの構成は、前述した試験データ生成回路の試験データ生成カウンタ33回りの構成と同じであり、全く同じ試験データを出力する様になっている。すなわち、図7に示す様に、この試験データ検出回路は、試験データを発生するための試験データ生成カウンタ33を有しており、この試験データ生成カウンタ33のクロック入力端子にクロック信号が入力されると共に、そのLD端子に、アンド回路35の出力を反転したものおよびそのEP端子に制御パルスが入力される様になっている。ここで、上記アンド回路35には、64MFパルスと上記試験データ生成カウンタ33の出力をデコードしたものとが入力されアンドが取られる様になっている(ただし、上記デコードはバス幅が5ビットの時は行われない)。そして、上記試験データ生成カウンタ33の出力(試験データ)と上記バス29を介して送られて来た試験データ付き転送データとがEXOR論理回路43へ送られEXORによる比較が行われ、その結果が第1〜第12のパッケージ結果保持部45に保持される。ここで、上記第1〜第12のパッケージ結果保持部45のそれぞれへ試験結果が保持されるタイミングは、フレームカウンタ値をデコーダ47によりデコードした値により取られる様になっている。
【0010】次に、図8を参照して上記試験データ検出回路の動作について説明する。まず、図8(a)に示す様なフレームカウンタ値に対し図8(b)に示す様に、そのフレームカウンタ値の所定時間が上記第1〜第12のパッケージ27のそれぞれに割り当てられる。すなわち、図8(b)に示す様に、例えば、第1のパッケージ27にはフレームカウンタ値18の所定時間が割り当てられ、第2のパッケージ27には、フレームカウンタ値1Aの所定時間が割り当てられている。次に、図8(c)、(d)は、それぞれクロック信号および制御パルス信号を示しており、図8(e)は、試験データ生成カウンタ33の出力値を示している。上記図8(a)〜(e)からわかる様に、上記第1のパッケージ27の割り当て所定時間18(フレームカウンタ値)に対応した試験データ生成カウンタ33の出力値ODが上記セレクタ37により選択されて出力される様になっている。ちなみに、上記第2のパッケージ27の割り当て所定時間1A(フレームカウンタ値)に対応した試験データ生成カウンタ33の出力値はOEとなり、上記第3のパッケージ27の割り当て所定時間1C(フレームカウンタ値)に対応した試験データ生成カウンタ33の出力値はOFとなり、上記第4のパッケージ27の割り当て所定時間1E(フレームカウンタ値)に対応した試験データ生成カウンタ33の出力値は10となり、上記第5のパッケージ27の割り当て所定時間20(フレームカウンタ値)に対応した試験データ生成カウンタ33の出力値は11となる。次に、図8(f)〜(i)は、それぞれ第1のパッケージから第12のパッケージの試験データ検出結果の保持タイミングを示すタイムチャートであり、具体的には上記デコーダ47から上記第1〜第12パッケージ検出結果保持部45へ送られる信号をそれぞれ示している。
【0011】
【発明の効果】以上の様に、本発明によれば、複数のパッケージが一つの共有バスに接続されパラレルにデータ転送を行うバス共有パラレルデータ転送システムにおいて各パッケージ間の監視を行うに当り、カウンタを用いて試験データを作成して転送データの未使用領域に割り当てて送出する試験データ生成回路を各パッケージに設けると共に、上記バスを介して各パッケージより送られて来た試験データを検出して同様のカウンタを用いて作成された試験データと比較した検出結果を保持する試験データ検出回路を上記バスの受端に設けられた受端パッケージに設ける構成としたので、非常にコンパクトな回路構成でバス共有パラレルデータ転送システムにおけるパッケージ間の常時監視が可能となる。
【出願人】 【識別番号】000003104
【氏名又は名称】東洋通信機株式会社
【出願日】 平成12年9月29日(2000.9.29)
【代理人】 【識別番号】100085660
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 均
【公開番号】 特開2002−108726(P2002−108726A)
【公開日】 平成14年4月12日(2002.4.12)
【出願番号】 特願2000−300661(P2000−300661)