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【発明の名称】 電子機器遠隔保守システムおよび電子機器遠隔保守方法
【発明者】 【氏名】東 裕司

【氏名】本庄 克彦

【氏名】森川 功治

【要約】 【課題】電子機器に実装されたソフトウェアの設定情報の診断または更新を通信網を介して保守用コンピュータから迅速に行うことができる電子機器遠隔保守システムおよび電子機器遠隔保守方法を提供する。

【解決手段】電子機器10は、ソフトウェア設定情報を記憶するソフトウェア設定部12と、保守専用通信コネクタ部11と、インタフェース部13と、認証部14とを備える。保守用コンピュータ60は、通信網50を介して電子機器10に接続される。そして、保守員は、保守用コンピュータ60に認証情報を入力し、ログインしてソフトウェア設定部12にアクセスし、ソフトウェア設定情報などのデータを送出させる。保守用コンピュータ60に表示されたこのデータに基づき、ソフトウェア設定情報の診断または更新を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ソフトウェアを実装した保守対象の電子機器と、該電子機器に通信網を介して接続された保守用コンピュータとから成る電子機器遠隔保守システムであって、前記電子機器は、当該電子機器に実装されたソフトウェアの設定情報を記憶するソフトウェア設定部と、前記通信網に接続され、保守専用に用いられる第1の通信コネクタ部と、該第1の通信コネクタ部と前記ソフトウェア設定部を接続してデータを中継するインタフェース部とを具備し、前記保守用コンピュータは、前記通信網によって接続された前記電子機器にアクセスする通信手段と、該通信手段により前記インタフェース部を介して前記ソフトウェア設定部のソフトウェア設定情報の診断および更新を行うソフトウェア保守手段とを具備する、ことを特徴とする電子機器遠隔保守システム。
【請求項2】 前記電子機器は、前記通信網を介して接続された前記保守用コンピュータから認証情報を受信して予め記憶している認証情報に基づいて認証処理を行い登録済みであることを判定したとき、前記保守用コンピュータのログインを許可する認証部を具備することを特徴とする請求項1に記載の電子機器遠隔保守システム。
【請求項3】 前記ソフトウェア設定部は、データ通信機能を有し、当該電子機器に備えられた第2の通信コネクタに接続されたコンピュータと保守に関する情報を除く他の情報の通信を行うことを特徴とする請求項1および請求項2に記載の電子機器遠隔保守システム。
【請求項4】 前記電子機器は、保守を要するとき以外は前記通信網から物理的に切り離されているように前記第1の通信コネクタ部を遮蔽するコネクタ遮蔽部を具備することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電子機器遠隔保守システム。
【請求項5】 前記電子機器は、前記第1の通信コネクタ部と前記通信網の接続状態を検出し、保守作業が終了して前記保守用コンピュータがログアウトしているにも拘わらず正常に前記通信網が切り離されていない場合、警告表示を行う警告表示部を具備することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電子機器遠隔保守システム。
【請求項6】 ソフトウェアを実装した保守対象の電子機器と、該電子機器に通信網を介して接続された保守用コンピュータとを用いて行う電子機器遠隔保守方法において、前記保守用コンピュータが有する通信手段により、前記通信網を介して前記電子機器にアクセスし、認証情報を発信してログインする段階と、前記保守用コンピュータが有するソフトウェア保守手段により、前記インタフェース部を介して前記ソフトウェア設定部のソフトウェア設定情報の診断または更新を行う段階と、診断結果に基づく処理を行い、または更新して更新結果の確認を行いログアウトする段階とからなることを特徴とする電子機器遠隔保守方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ソフトウェアを実装した電子機器の故障診断またはソフトウェアの更新を通信網を介して遠隔操作によって行う電子機器遠隔保守システムおよび電子機器遠隔保守方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ソフトウェアを実装して動作する電子機器が、何らかの故障によってトラブルに陥った時、ソフトウェアの設定情報を調べたり、ソフトウェア設定情報を変更して復旧させるなどの対処が必要になる場合がある。このような操作は、ボタンやタッチパネルあるいはキーボードによって行われる。一般的に、電子機器に実装されたソフトウェアの処理状態を調べたり、設定情報を変更する操作には、電子機器の操作とは異なり、ソフトウェアに関する専門的な知識が要求される。従って、電子機器の利用者が前記のボタンやタッチパネルあるいはキーボードを操作してソフトウェアの問題を処理することは難しく、例えば、電子機器メーカのサポートセンタに電話で、使用方法や操作方法を問い合わせたり、あるいは電話による指示で対処できない場合は、サポートセンタの専門知識を有する保守員が、電子機器を使用している場所に赴いて操作方法を指導したり、ソフトウェアの処理状態を調査して設定情報変更などの修復作業を行うことになる。
【0003】また、ソフトウェアで動作する電子機器では、ソフトウェアの設定情報について間違った操作を行なうと当該電子機器にとって致命的なダメージを負う部分がある場合、利用者がその部分に対して操作できないように設計されているものが多い。しかし、この部分を更新することにより、ハードウェアを更改することなく、電子機器の機能を向上させることができる場合がある。この場合も、ソフトウェアの更新には専門的な技術を要するため、電子機器メーカのサポートセンタの保守員の派遣を要請するか、あるいは電子機器を電子機器メーカに持ち込み、更新作業を委託することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、サポートセンタに保守員の派遣を要請する場合は、サポートセンタの稼動状況によっては迅速に対応してもらえない場合がある、保守費用がかさむなどの問題があった。また、保守のために電子機器をメーカに持ち込む場合は、保守作業や運搬に要する期間、電子機器を使用できなくなるという問題があった。
【0005】この発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、その目的は、電子機器を通信網を介して保守用コンピュータに接続して電子機器のソフトウェア設定情報の診断または更新を保守員により迅速に行うことができる電子機器遠隔保守システムおよび電子機器遠隔保守方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ソフトウェアを実装した保守対象の電子機器と、該電子機器に通信網を介して接続された保守用コンピュータとから成る電子機器遠隔保守システムであって、前記電子機器は、当該電子機器に実装されたソフトウェアの設定情報を記憶するソフトウェア設定部と、前記通信網に接続され、保守専用に用いられる第1の通信コネクタ部と、該第1の通信コネクタ部と前記ソフトウェア設定部を接続してデータを中継するインタフェース部とを具備し、前記保守用コンピュータは、前記通信網によって接続された前記電子機器にアクセスする通信手段と、該通信手段により前記インタフェース部を介して前記ソフトウェア設定部のソフトウェア設定情報の診断または更新を行うソフトウェア保守手段とを具備することを特徴とする電子機器遠隔保守システムである。
【0007】また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子機器遠隔保守システムにおいて、前記電子機器は、前記通信網を介して接続された前記保守用コンピュータから認証情報を受信して予め記憶している認証情報に基づいて認証処理を行い登録済みであることを判定したとき、前記保守用コンピュータのログインを許可する認証部を具備することを特徴とする。
【0008】また、請求項3に記載の発明は、請求項1および請求項2に記載の電子機器遠隔保守システムにおいて、前記ソフトウェア設定部は、データ通信機能を有し、当該電子機器に備えられた第2の通信コネクタ部に接続されたコンピュータと保守に関する情報を除く他の情報の通信を行うことを特徴とする。
【0009】また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電子機器遠隔保守システムにおいて、前記電子機器は、保守を要するとき以外は前記通信網から物理的に切り離されているように前記第1の通信コネクタ部を遮蔽するコネクタ遮蔽部を具備することを特徴とする。
【0010】また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電子機器遠隔保守システムにおいて、前記電子機器は、前記第1の通信コネクタ部と前記通信網の接続状態を検出し、作業が終了して前記保守用コンピュータがログアウトしているにも拘わらず正常に前記通信網が切り離されていない場合、警告表示を行う警告表示部を具備することを特徴とする。
【0011】また、請求項6に記載の発明は、ソフトウェアを実装した保守対象の電子機器と、該電子機器に通信網を介して接続された保守用コンピュータとを用いて行う電子機器遠隔保守方法において、前記保守用コンピュータが有する通信手段により、前記通信網を介して前記電子機器にアクセスし、認証情報を発信してログインする段階と、前記保守用コンピュータが有するソフトウェア保守手段により、前記インタフェース部を介して前記ソフトウェア設定部のソフトウェア設定情報の診断または更新を行う段階と、診断結果に基づく処理を行い、または更新して更新結果の確認を行いログアウトする段階とからなることを特徴とする電子機器遠隔保守方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、図面を参照してこの発明の第1の実施の形態について説明する。図1は、同実施形態による電子機器遠隔保守システムの構成を示す図である。同図において、10は、保守対象の電子機器であり、ソフトウェア設定情報を記憶するソフトウェア設定部12と、通信網50に接続される保守専用通信コネクタ部11と、ソフトウェア設定部12と保守専用通信コネクタ部11を接続してデータの中継を行うインタフェース部13と、保守専用通信コネクタ部11を介して入力された認証情報によりログインを許可するか否かを判定する認証部14とを備える。60は、保守用コンピュータであり、例えば、通信プログラムおよびソフトウェア保守プログラムを実装したパーソナルコンピュータが用いられる。保守用コンピュータ60は、通信網50を介して電子機器10に接続される。
【0013】次に、上記構成による電子機器遠隔保守システムの動作を説明する。先ず、電子機器10の利用者は保守専用通信コネクタ部11に通信網50を接続してサポートセンタに故障診断またはソフトウェア更新を依頼する。サポートセンタの保守員は、電子機器10の利用者からの依頼に基づき、電子機器10へアクセスするために保守用コンピュータ60の通信プログラムを起動させる。そして、通信網50を介して電子機器10に接続し、保守用コンピュータ60から電子機器10へ認証情報を入力する。認証部14は、保守専用通信コネクタ部11を介して受信された認証情報を予め登録されている認証情報と比較して登録されている認証情報か否かを判定する。受信した認証情報が予め登録されている認証情報と一致するとき、ログインを許可する信号を保守用コンピュータ60に発信する。
【0014】ログインの許可信号を受けて、保守員は、保守用コンピュータ60からソフトウェア設定部12へ保守作業の内容に応じて必要なデータ、例えば故障診断やソフトウェア更新の場合はソフトウェア設定情報などの送出を要求する信号を通信網50を介して電子機器10に発信する。インタフェース部13は、保守専用通信コネクタ部11を介して入力されたデータ送信の要求信号を受信してソフトウェア設定部12へ信号を出力する。ソフトウェア設定部12は、インタフェース部13から入力された要求信号に基づきソフトウェアの設定情報などのデータを送出する。
【0015】保守用コンピュータ60は、通信網50を介してソフトウェア設定部12から送出されたデータを受信し、表示部に表示する。保守員は表示されたデータによって故障状況の診断を行い、次いで、ソフトウェア設定情報の更新処理を行う。そして、この処理が正常に行われたことを確認した後、保守用コンピュータ60を電子機器10との通信からログアウトさせる。電子機器10の利用者は、保守員から必要な処理を完了してログアウトした旨の連絡を受けて、保守専用通信コネクタ部11に接続されている通信網50を切り離す。
【0016】(第2の実施の形態)以下、この発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。図2は、同実施形態による電子機器遠隔保守システムの構成を示す図である。なお、同図において、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。20は、保守対象の電子機器である。23は、ソフトウェア設定情報を記録する機能および通信機能を有するソフトウェア設定部である。22は、通信プログラムを有し、通信処理を行う外部接続部であり、通信用コネクタ部21を介して通信網50あるいは他の通信回線(図示略)に接続される。電子機器20の保守作業は、上述の操作と同様に、保守用コンピュータ60から通信網50を介してソフトウェア設定部23にアクセスして行われる。一方、保守作業以外の通信の場合は、ソフトウェア設定部23が有する通信機能を用いて外部接続部22の通信プログラムを起動させる。外部接続部22は、通信用コネクタ部21を介して通信網50あるいは他の通信回線に接続されたコンピュータとの通信処理を行う。
【0017】(第3の実施の形態)次に、この発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。図3は、同実施形態による電子機器遠隔保守システムの構成を示す図である。なお、同図において、図1および図2と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。30は、保守対象の電子機器であり、ソフトウェア設定部23と、インタフェース部13と、認証部14と、外部接続部22と、外部のコンピュータ80と通信するため通信網70に接続される通信用コネクタ部21と、保守専用通信コネクタ部31と、コネクタ遮蔽部32を備える。コネクタ遮蔽部32は、電子機器30の保守作業が行われないときは、不要なアクセスを行う通信回線が接続されることを防ぐために保守専用通信コネクタ部31を遮蔽している。保守作業を行うとき、コネクタ遮蔽部32の遮蔽を解除して保守専用通信コネクタ部31に通信網50を接続する。
【0018】(第4の実施の形態)次に、この発明の第4の実施の形態について図面を参照して説明する。図4は、同実施形態による電子機器遠隔保守システムの構成を示す図である。なお、同図において、図1および図2と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。40は、保守対象の電子機器であり、ソフトウェア設定部23と、インタフェース部43と、認証部14と、外部接続部22と、通信用コネクタ部21と、保守専用通信コネクタ部42と、警告表示部41を備える。警告表示部41は、保守専用通信コネクタ部42の通信網50との接続状態およびインタフェース部43のデータの送受信を監視する。上述の操作と同様に電子機器40の保守作業が完了して保守用コンピュータ60がログアウトした後、所定の時間経過しても保守専用通信コネクタ部42から通信網50が物理的に切り離されないとき、警告表示部41は、発光素子、例えばLED(Light Emitting Diode)などを点灯させて警告を発する。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、保守対象の電子機器を通信網を介して保守用コンピュータに接続し、遠隔操作によってソフトウエア設定情報の保守作業を行うことができるので、電子機器の保守作業が容易になり、安定した運用が可能になることから電子機器の信頼性を高めることができる効果が得られる。また、電子機器に実装されているソフトウェア設定情報の更新が容易になり最新の設定情報で動作させることができることから、電子機器の機能向上と共に耐用期間を延ばすことができるという効果が得られる。
【出願人】 【識別番号】399040405
【氏名又は名称】東日本電信電話株式会社
【出願日】 平成12年9月27日(2000.9.27)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
【公開番号】 特開2002−108654(P2002−108654A)
【公開日】 平成14年4月12日(2002.4.12)
【出願番号】 特願2000−295018(P2000−295018)