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【発明の名称】 アプリケーションソフトウェアによるシステム設定
【発明者】 【氏名】小篠 裕司

【要約】 【課題】開発時の工数を低減しかつ、業務に使用する携帯端末全てに出来上がったアプリケーションソフトウェアの転送後には、携帯端末に設けられている電源の投入で直接実行する環境を実現できるシステムを提供することにある。

【解決手段】汎用の携帯端末に使用するアプリケーションソフトウェアの開発において、ユーザーが自由にアプリケーションソフトウェアを作成しコンパイル処理により、携帯端末にて実行可能なコードへ変換後、前記携帯端末へローディングしておき動作させる場合に、携帯端末の電源を入れてからの動作をアプリケーションソフトウェア内の特定のコードをフラグとして参照して決定する事を特徴とするアプリケーションソフトウェアによるシステム設定。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 汎用の携帯端末に使用するアプリケーションソフトウェアの開発において、ユーザーが自由にアプリケーションソフトウェアを作成しコンパイル処理により、携帯端末にて実行可能なコードへ変換後、前記携帯端末へローディングしておき動作させる場合に、携帯端末の電源を入れてからの動作をアプリケーションソフトウェア内の特定のコードをフラグとして参照して決定する事を特徴とするアプリケーションソフトウェアによるシステム設定。
【請求項2】 前記アプリケーションソフトウェア内に設けたフラグの内容が特定のコードと一致しない場合にはアプリケーションソフトウェアが異常または無いと判断し誤って実行しない様にした事を特徴とする請求項1記載のアプリケーションソフトウェアによるシステム設定。
【請求項3】 特定のコードをフラグとしたものをスタートアップルーチン内に内包したオブジェクトを複数用意し、コンパイル・リンク処理する時にユーザーがオブジェクトを選択する事で設定を簡単に決定できる事を特徴とする請求項1又は2記載のアプリケーションソフトウェアによるシステム設定。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汎用の携帯端末を業務等で利用するためにユーザーが自由にアプリケーションソフトウェアを作成し、上記携帯端末へ転送して使用する場合のアプリケーションソフトウェア開発から、運用開始への初期段階での手間を簡単にする携帯端末システムに関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、業務にて汎用の携帯端末を使用する為には、携帯端末用のアプリケーションソフトウェアを開発し、業務で使う携帯端末全てに出来上がったアプリケーションソフトウェアを転送する必要がある。この過程の中で開発時はアプリケーションソフトウェアのデバッグを行う為に、何回も実機へ実行形式のコードを転送し実行させて仕様通りの動作をするか確認する事になる。そしてアプリケーションソフトウェア完成後は、業務で必要な台数全てに実行形式のコードを転送し利用する現場へ配付し、個々の利用者が使うことになる。最終利用者においては、実行形式のコードを転送する事は無いので電源投入で即座にアプリケーションソフトウェアが実行される事が望ましい。しかし携帯端末の電源を投入して即座にアプリケーションソフトウェアが実行されてしまうと、開発時等に実行形式のコードを転送出来ないのでシステム起動を行うプログラムが検出出来る特定の操作、例えば数字キーを押しながら電源を投入する等によってシステム起動プログラム内の転送メニューを表示させてから転送作業を行うことになる。実際の開発時には、何度も転送を行うことになるので特定の操作を毎回行わなければならず操作性が悪かった。また実際の携帯端末では、データの転送だけでなく自己診断やユーティリティ等も選択して実行出来なければならず、携帯端末に設けられている入力キー数の少ないものにおいては、特定の操作が限定されるので最初から選択メニューを表示させて選ばせるしかなくなる。この時は、携帯端末の電源を投入してアプリケーションソフトウェアを直接実行出来ずメニューから実行を選択して行うという問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記問題点である開発時の工数を低減しかつ、業務に使用する携帯端末全てに出来上がったアプリケーションソフトウェアの転送後には、携帯端末に設けられている電源の投入で直接実行する環境を実現できるシステムを提供することにある。
【0004】
【課題を解決する為の手段】本発明は上記課題目的を達成するために、アプリケーションソフトウェアにコンパイル・リンク時に提供するスタートアップのオブジェクトに値の違うフラグを埋め込んだ物を複数用意し、アプリケーションソフトウェア開発者が選択してリンクし作成したコードを携帯端末に転送し、携帯端末にてシステムを起動するプログラムがアプリケーションソフトウェアコード中にあるフラグを参照する事で実行の環境を決定するものである。
【0005】
【作用】アプリケーションソフトウェア作成者のリンクの仕方で簡単に携帯端末の動作を指定でき、開発工数や生産時の設定工数を低減出来る携帯端末とその開発環境が提供出来る。
【0006】
【発明の実施と形態】汎用の携帯端末においてユーザーが作成したアプリケーションソフトウェアを携帯端末で実行できるコードへ変換する専用のコンパイラーが用意されている。この時さらにアプリケーションソフトウェア内でのみ確定するデータが存在するためそれを初期化したり、実行開始位置を確定したりするスタートアップ部分が必要となり専用のコンパイラと共に開発者へ提供される事になる。このスタートアップのオブジェクト内にフラグエリアを設けシステムを起動する際の動作を特定する、たとえばシステム起動プログラムが実行されたときに転送のメニューを表示する、何も表示せずに即座にアプリケーションソフトウェアを実行する等を指示する値を書き込だ物を動作毎に用意しアプリケーションソフトウェアを作成するユーザーがそれを選択してコードを作成する。携帯端末には初期段階ではアプリケーションソフトウェアは入っていないのでシステムのデフォルト値としてアプリケーションソフトウェア作成者に有利な状態として転送が即座に出来るメニューを表示する様にし作成されたコードを転送後はそのコード中のフラグを参照して動作を決定するようにしたものである。
【0007】
【実施例】以下、本発明の詳細を添付図面を参照して説明する。図1は本発明を実施する携帯端末(図示する)へ転送する実行コード先頭にリンクされるスタートアップオブジェクトの簡略構成を示し、図2は開発・運用時にアプリケーションソフトウェアを実行コードへ変換する概念図、図3は携帯端末のシステム起動時の処理手順を示すフローチャートである。
【0008】まず図1について説明を行う。アプリケーションソフトウェアからコンパイル・リンク5して出来上がった実行コードの先頭に位置するジャンプ命令1は動作するハードウェアの種類により決まったサイズのコードとなる。この命令の後に続けてフラグ2を配置し特定のコード例えば文字列で”1234”の4バイトを設定する。さらにその後にアプリケーションソフトウェアに対して初期化プログラム3により必要な初期化を行い、最後にアプリケーションソフトウェア中の実行開始アドレスへジャンプする命令4を配置したスタートアップオブジェクトを用意する。
【0009】次に図2について説明を行う。アプリケーションソフトウェア作成者は仮に開発時のフラグ”1234”を内包したスタートアップオブジェクト7と運用時のフラグ”5678”を内包したスタートアップオブジェクト9が用意され、デバッグ時、すなわちアプリケーションソフトウェアをコンパイル・リンクし携帯端末に転送し動作試験をする場合は開発時用スタートアップオブジェクト7を指定してユーザーアプリケーションソフトウェア6(図1を参照)をコンパイル・リンクし実行コード8を作成する事で、転送後の実行後の再転送がパワーオンリセット又はリセットスイッチ押下後の転送優先の状態にする事で開発時の操作が簡単になる。アプリケーションソフトウェア完成後には運用時用スタートアップオブジェクト9を指定してアプリケーションソフトウェア6をコンパイル・リンクし実行コード10を作成し転送する事で以後パワーオンリセット又はリセットスイッチ押下後には即座にアプリケーションソフトウェア6が実行される事になり、多くの台数を出荷する場合にも特別な設定をすることなく最終利用者へ渡せるので工数の低減が計れる。
【0010】次に携帯端末側の動作について図3を用いて説明する。携帯端末において電源投入によるパワーオンリセットまたはリセットスイッチ(図示せず)を押下によるリセット(S1)が発生すると、まず携帯端末内のハード(液晶表示部・キー入力部・時計等のハンディを構成するもの)の初期化やBIOSが利用するワーク等を初期化するシステム起動プログラムが動作する(S2)。さらにそこからアプリケーショソフトウェアを実行する事になるが、その前にアプリケーションソフトウェアが転送されているエリアからフラグを読みとる(S3)。この時フラグの位置は転送された実行コードの先頭に位置するジャンプ命令1(図1参照)のバイト数分先のエリアからフラグ2を読みとればよい。
【0011】読みとったフラグによりシステムの動作を決定する。読みとったフラグが”1234”である場合(S4)には、開発時の実行コードであると判断して変更されるであろう実行コードを受信するかアプリケーションソフトウェアの実行を優先的に選択して実行出来る状態(S8)とする。次に読みとったフラグが”5678”の場合(S5)には直接アプリケーションソフトウェアを実行(S7)する事で、最終利用者に対して余分な操作を無くす事ができる。さらにフラグがシステムに定義された特定のコードと一致しない場合にはアプリケーションソフトウェアの実行コードは無いと判断して通常のシステムメニューを表示(S6)し、誤った実行コードでの誤動作を防ぐ事ができる。
【0012】フラグ2で使用する特定のコードをさらに用意する事で携帯端末のその他の設定例えばシステムメッセージを日本語・英語にするや電源ON時のブザー音の選択等各種設定がアプリケーションソフトウェアの実行コードを転送するだけで行えるので運用時に最終利用者へ渡す場合の作業も低減出来る。
【0013】以上の開発環境と携帯端末のシステムにより、アプリケーションソフトウェアの作成時にも、運用開始時の端末の設定時にも、最終利用者が使用する場合にも簡単な操作で利用できる携帯端末を提供出来る。
【0014】
【発明の効果】本発明は以上のような構成となしたので、アプリケーションソフトウェア開発者にとっては簡単な手順でアプリケーションソフトウェアを作成しデバッグする場合の手間を低減し、実際の運用へ展開する場合の手間を省き運用時の操作にも支障のないシステムを提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000005511
【氏名又は名称】ぺんてる株式会社
【出願日】 平成12年9月28日(2000.9.28)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−108633(P2002−108633A)
【公開日】 平成14年4月12日(2002.4.12)
【出願番号】 特願2000−296520(P2000−296520)