| 【発明の名称】 |
ジョイスティック装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】石徹白 敬
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| 【要約】 |
【課題】ターボスイッチが配置された特定の方向へ操作桿が傾斜されなければ、ポインタのスクロール速度が上昇する際のクリック感を利用者に与えることができなかった。
【解決手段】利用者が所望の方向へ所定量だけ操作桿120を傾けたとき、通常モードから高速モードへ移行するタイミングで、押圧部材124の周縁が貫通穴113aの周縁に当接し、貫通穴113aの周縁をバネ板113の面上にて変形させるため、バネ板113から操作桿120に対して付勢力が加わり、グリップ120aにクリック感が伝わる。従って、操作桿の傾斜方向にかかわらず、利用者にクリック感を与えつつ、ポインタの移動速度を上昇させることが可能となる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 本体と、上記本体に対して揺動可能に支持される操作桿と、上記操作桿の傾斜方向および傾斜角度を検出し、同傾斜方向に応じてポインタを移動させるための第一制御信号を出力する第一制御信号出力回路と、上記操作桿の傾斜角度が所定値を越えたとき、上記ポインタの移動速度を上昇させるための第二制御信号を出力する第二制御信号出力回路とを備えるジョイスティック装置において、上記本体と操作桿との間には、同操作桿の傾斜角度が上記所定値に達したとき、同操作桿に所定の操作感を与える操作感付与構造が形成されることを特徴とするジョイスティック装置。 【請求項2】 上記請求項1に記載のジョイスティック装置において、上記操作感付与構造は、上記本体に配置され、上記操作桿を挿通可能な開口が形成されるバネ板と、上記開口に当接可能であるとともに、上記傾斜角度が上記所定値に達するとき、上記バネ板の開口周縁を乗り上げさせる段差を有する略半球状面を備え、頂点付近に形成された開口に上記操作桿を挿通させつつ固定した傘型部材とを備えることを特徴とするジョイスティック装置。 【請求項3】 上記請求項1または請求項2のいずれかに記載のジョイスティック装置において、上記操作感付与構造は、上記操作桿を挿通可能な開口が形成されるとともに、同操作桿の軸線を中心とした同心円上に切り欠きを設けることで、同開口周縁が板面方向へ押圧されたとき、この押圧度合いに応じて付勢力を与えるバネ板を備えることを特徴とするジョイスティック装置。 【請求項4】 上記請求項3に記載のジョイスティック装置において、上記操作桿は、上記開口周縁を上記板面方向へ押圧可能な押圧部材に形成された貫通穴に挿通されつつ固定されることを特徴とするジョイスティック装置。 【請求項5】 上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載のジョイスティック装置において、上記操作感付与構造は、上記操作桿から突設される凸部材と、上記操作桿の揺動時に上記凸部材を当接させつつ移動させるとともに、同操作桿の傾斜角度が上記所定値に達したとき、同凸部材の先端を落ち込ませる溝を設けた曲面を有し、同凸部材に対して付勢されるように上記本体に配置される可動部材とを備えることを特徴とするジョイスティック装置。 【請求項6】 上記請求項1〜請求項5のいずれかに記載のジョイスティック装置において、上記操作感付与構造は、上記本体に配置され、上記操作桿に対して付勢される凸部材と、上記操作桿に形成され、同操作桿の揺動時に上記凸部材を当接させつつ移動させるとともに、同操作桿の傾斜角度が上記所定値に達したとき、同凸部材の先端を乗り上がらせる段差を設けた曲面とを備えることを特徴とするジョイスティック装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ジョイスティック装置に関し、特に、操作桿の傾斜角度が所定値を越えたとき、ポインタの移動速度を上昇させるための制御信号を出力するジョイスティック装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のジョイスティック装置として、特開平10−333833号公報に開示されたジョイスティック装置が知られている。このジョイスティック装置では、ターボスイッチがスクロールキーを囲む形態で八個設けられており、スクロールキーを押し下げつつ所定方向へ傾けると、ターボスイッチが押し込まれ、ポインタが速く動くように設定される。このとき、スクロールキーがターボスイッチを押し込むことで、利用者にクリック感(操作感)が与えられるため、利用者は、このクリック感によって速い速度のスクロール状態に入ったものと判断する。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上述した従来のジョイスティック装置においては、スクロールキーがターボスイッチの配置された方向へ押し込まれつつ傾斜されなければ、ポインタのスクロール速度が上昇する際のクリック感を利用者に与えることができず、スクロールキーを傾けるべき方向が限定されてしまうという課題があった。なお、ここにいう従来のジョイスティック装置では、ボタン形状のスクロールキーを適用しているが、スティック形状の操作桿を適用した場合についても同様の課題が生じる。本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、操作桿の傾斜方向にかかわらず、利用者にクリック感を与えつつ、ポインタの移動速度を上昇させることが可能なジョイスティック装置の提供を目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、本体と、上記本体に対して揺動可能に支持される操作桿と、上記操作桿の傾斜方向および傾斜角度を検出し、同傾斜方向に応じてポインタを移動させるための第一制御信号を出力する第一制御信号出力回路と、上記操作桿の傾斜角度が所定値を越えたとき、上記ポインタの移動速度を上昇させるための第二制御信号を出力する第二制御信号出力回路とを備えるジョイスティック装置において、上記本体と操作桿との間には、同操作桿の傾斜角度が上記所定値に達したとき、同操作桿に所定の操作感を与える操作感付与構造が形成される構成としてある。上記のように構成した請求項1にかかる発明においては、本体に対して揺動可能に支持される操作桿が傾斜させられたとき、第一制御信号出力回路が同操作桿の傾斜方向および傾斜角度を検出し、同傾斜方向に応じてポインタを移動させるための第一制御信号を出力する。 【0005】また、さらに上記操作桿が傾斜させられることにより、同操作桿の傾斜角度が所定値を越えると、第二制御信号出力回路が上記ポインタの移動速度を上昇させるための第二制御信号を出力する。ここで、上記操作桿の傾斜角度が上記所定値に達したとき、上記本体と操作桿との間に形成された操作感付与構造が同操作桿に所定の操作感を与える。従って、上記操作桿を傾斜させる利用者には、上記傾斜角度が所定値に達して上記第二制御信号が出力されるタイミングで、上記操作感付与構造から所定の操作桿が与えられる。 【0006】なお、上記第一および第二の制御信号は、パソコンとの間の通信用インタフェース(通信用I/F)に出力され、同パソコン側で表示制御されるポインタを移動させたり、この移動の速度を上昇させるものであれば良い。このため、これらの制御信号は、ポテンションメータやボリュームスイッチにより検出された上記操作桿の傾斜に基づいて出力されるものであっても良いし、ロータリエンコーダのような光センサにより検出された同操作桿の傾斜に基づいて出力されるものであっても良く、構成態様を限定するものではない。また、上記第一制御信号出力回路と第二制御信号出力回路とは、個別の回路で実現させても良いし、同一の回路構成で実現させても良い。例えば、後者の場合、所定のしきい値よりも小さい制御信号を上記第一制御信号として出力し、同しきい値よりも大きい制御信号を上記第二制御信号として出力する回路で実現することが可能である。 【0007】ここにいう操作感付与構造の構成例として、請求項2にかかる発明は、上記請求項1に記載のジョイスティック装置において、上記操作感付与構造は、上記本体に配置され、上記操作桿を挿通可能な開口が形成されるバネ板と、上記開口に当接可能であるとともに、上記傾斜角度が上記所定値に達するとき、上記バネ板の開口周縁を乗り上げさせる段差を有する略半球状面を備え、頂点付近に形成された開口に上記操作桿を挿通させつつ固定した傘型部材とを備える構成としてある。上記のように構成した請求項2にかかる発明においては、上記操作桿が傾斜させられるとき、頂点付近に形成された開口に上記操作桿を挿通させつつ固定した傘型部材の略半球状面が、上記本体に配置されるバネ板に形成され、同操作桿が挿通された開口に当接しつつ移動する。そして、上記操作桿の傾斜角度が上記所定値に達したとき、上記略半球状面に備えられた段差が上記バネ板の開口周縁を乗り上げさせ、同操作桿に所定の操作感を与える。 【0008】また、上記操作感付与構造の別の構成例として、請求項3にかかる発明は、上記請求項1または請求項2のいずれかに記載のジョイスティック装置において、上記操作感付与構造は、上記操作桿を挿通可能な開口が形成されるとともに、同操作桿の軸線を中心とした同心円上に切り欠きを設けることで、同開口周縁が板面方向へ押圧されたとき、この押圧度合いに応じて付勢力を与えるバネ板を備える構成としてある。上記のように構成した請求項3にかかる発明においては、開口に挿通された操作桿が傾けられ、同操作桿の軸線を中心とした同心円上に切り欠きを設けられたバネ板における開口周縁が板面方向へ押圧されると、この押圧度合いに応じて同操作桿に対して付勢力が与えられるため、同付勢力に基づいて同操作桿には所定の操作感が与えられる。従って、上記操作桿を操作する利用者には、この操作感によって上記第二制御信号の出力タイミングが知らされる。 【0009】この場合における具体的な構成の一例として、請求項4にかかる発明は、上記請求項3に記載のジョイスティック装置において、上記操作桿は、上記開口周縁を上記板面方向へ押圧可能な押圧部材に形成された貫通穴に挿通されつつ固定される構成としてある。上記のように構成した請求項4にかかる発明においては、上記操作桿が貫通穴に挿通されつつ固定された押圧部材が、上記開口周縁を上記板面方向へ押圧する。このため、上記押圧部材の形状や弾力性などに基づき、上記第二制御信号の出力タイミングとして上記操作桿に与えるべき操作感の発生タイミングを調整できる点で当該請求項4の構成は有用となる。 【0010】さらに、上記操作感付与構造の別の構成例として、請求項5にかかる発明は、上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載のジョイスティック装置において、上記操作感付与構造は、上記操作桿から突設される凸部材と、上記操作桿の揺動時に上記凸部材を当接させつつ移動させるとともに、同操作桿の傾斜角度が上記所定値に達したとき、同凸部材の先端を落ち込ませる溝を設けた曲面を有し、同凸部材に対して付勢されるように上記本体に配置される可動部材とを備える構成としてある。上記のように構成した請求項5にかかる発明においては、上記操作桿の揺動時、同操作桿から突設される同凸部材に対して付勢されるように上記本体に配置された可動部材の曲面が同凸部材を当接させつつ移動させる。そして、上記操作桿の傾斜角度が上記所定値に達したとき、上記曲面に設けられた溝に上記凸部材の先端を落ち込ませることで、上記操作感を発生させる。 【0011】さらに、上記操作感付与構造の別の構成例として、請求項6にかかる発明は、上記請求項1〜請求項5のいずれかに記載のジョイスティック装置において、上記操作感付与構造は、上記本体に配置され、上記操作桿に対して付勢される凸部材と、上記操作桿に形成され、同操作桿の揺動時に上記凸部材を当接させつつ移動させるとともに、同操作桿の傾斜角度が上記所定値に達したとき、同凸部材の先端を乗り上がらせる段差を設けた曲面とを備える構成としてある。上記のように構成した請求項6にかかる発明においては、上記操作桿の揺動時、上記本体に配置され、同操作桿に対して付勢された凸部材が、同操作桿に形成された曲面に当接しつつ移動する。そして、上記操作桿の傾斜角度が上記所定値に達したとき、上記曲面に設けられた段差に上記凸部材の先端が乗り上がって上記操作感を発生させる。なお、上述した請求項2〜6の構成は、個別に適用することも可能であるし、適宜組み合わせて適用することも可能である。また、例えば、上記ポインタの移動速度が複数段階にわたって上昇する場合には、各速度へ変化するタイミングで別の構成による操作感を生成させても良い。 【0012】 【発明の効果】以上説明したように本発明は、操作桿の傾斜方向にかかわらず、利用者にクリック感を与えつつ、ポインタの移動速度を上昇させることが可能なジョイスティック装置を提供することができる。また、請求項2、請求項5および請求項6にかかる発明によれば、簡単な構成で操作桿に所定の操作感を与えることができる。さらに、請求項3にかかる発明によれば、バネ板の形状を工夫するだけで良いため、さらに簡単な構成で操作桿に所定の操作感を与えることができる。さらに、請求項4にかかる発明によれば、操作感の発生タイミングを押圧部材を工夫するだけで容易に調整することができる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかるジョイスティック装置を斜視図により示している。同図に示すように、ジョイスティック装置100は、筺状本体110により構成されており、この筺状本体110の上部には、上端にグリップ120aを備えた操作桿120が突出するように取り付けられている。また、筺状本体110の背面側側壁からは、接続ケーブル130が導出されており、この接続ケーブル130の先端に形成されたコネクタ130aを後述するパソコン本体200に設けられたシリアルI/Fコネクタに差し込むことで、ジョイスティック装置100とパソコン本体200とを接続する。かかる構成により、操作桿120の操作状況を示す所定の信号をパソコン本体200に出力し、パソコン本体200に接続されたディスプレイの画面上におけるポインタの移動を実行させる。 【0014】図2は、ジョイスティック装置100の機械的な内部構成を斜視図により示している。操作桿120の下部には、略球状の被支持部121が形成されており、この被支持部121を筺状本体110の内部に形成された図3に示すような支持部111に填め込むことで、操作桿120が筺状本体110に支持される。このため、操作桿120は、被支持部121を支点として揺動可能となる。操作桿120の周囲には、図2に示すX軸方向への操作桿120の移動を検出するポテンションメータ140と、Y軸方向への操作桿120の移動を検出するポテンションメータ150とが備えられている。 【0015】各ポテンションメータ140,150の回転軸には、帯板を略弓形状に湾曲させた揺動部材141,151の一端が取り付けられており、揺動部材141,151の他端は、同回転軸の延長線上にて回転可能に支持される。また、揺動部材141,151には、回転軸方向へ幅広な長穴141a,151aが形成されており、各揺動部材141,151における長穴141a,151aには、操作桿120の下端から軸線方向へ突出した駆動ピン122が挿通されている。かかる構成により、グリップ120aをX軸方向へ移動させると、駆動ピン122は、揺動部材151の長穴151aに沿ってX軸方向へ移動する。この際、揺動部材141における長穴141aの開口縁部をX軸方向へ押圧するため、揺動部材141がY軸を回転軸にして回転し、ポテンションメータ140の回転軸を回転させる。同様に、グリップ120aをY軸方向へ移動させると、駆動ピン122は、揺動部材141の長穴141aに沿ってY軸方向へ移動する。 【0016】この際、揺動部材151における長穴151aの開口縁部をY軸方向へ押圧するため、揺動部材151がX軸を回転軸にして回転し、ポテンションメータ150の回転軸を回転させる。また、X,Y軸でない方向へクリップ120aを移動させる場合には、グリップ120aの移動方向に応じ、各ポテンションメータ140,150の回転軸がともに所定角度ずつ回転する。このように、ポテンションメータ140,150の回転軸が回転すると、図4に示すように、回転量に応じてポテンションメータ140,150から増幅回路160へ所定値の電流が出力されるため、この増幅回路160は、入力された電流を増幅して変調回路170に供給する。変調回路170は、増幅回路160から供給された増幅電流を信号変換し、接続ケーブル130を介してパソコン本体200の側へ出力する。ここで、通常時、ジョイスティック装置100からシリアル通信用I/F260へ出力される制御信号は、本発明にいう第一制御信号を構成し、同制御信号を出力するポテンションメータ140,150、増幅回路160および変調回路170は、本発明にいう第一制御信号出力回路を構成する。 【0017】図5は、ジョイスティック装置100が接続されるパソコン本体200の概略構成をブロック図により示している。パソコン本体200には、演算処理の中枢をなすCPU210が備えられており、このCPU210は、システムバス220を介してBIOSなどの記載されたROM230やRAM240にアクセスする。また、システムバス220には、外部記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)250が接続されており、ハードディスクドライブ250に記憶されたオペレーティングシステムやアプリケーションなどがRAM240に転送され、CPU210はROM230とRAM240に適宜アクセスしてソフトウェアを実行する。 【0018】シリアル通信用I/F260には、キーボード300からキータッチに応じた信号が入力され、図示しないディスプレイI/Fを介してディスプレイ400の画面上にて所定の表示を行わせている。また、シリアル通信用I/F260には、ジョイスティック装置100から操作桿120の操作状況に応じた信号が入力されるため、オペレーティングシステムの制御によってディスプレイ400の画面上にポインタが表示され、利用者による操作桿120の操作によってポインタの移動が実行される。なお、本実施形態では、ジョイスティック装置100とパソコン本体200との接続インタフェースとして、シリアル通信用I/F260を適用しているが、かかる構成に限定されるものではないため、パラレルインタフェースやSCSI,USB接続など種々の接続態様を採用可能である。 【0019】ここで、CPU210は、所定時間内における操作桿120の移動量が一定の値を超えた場合、利用者が操作桿120を大きく移動させてポインタを早く移動させようとしているものと判断し、通常モードから高速モードへ移行して通常時よりもポインタの移動速度を上昇させる。従って、操作桿120の移動量が一定の値を超えた際、ジョイスティック装置100からシリアル通信用I/F260へ出力される制御信号は、本発明にいう第二制御信号を構成し、同制御信号を出力するポテンションメータ140,150、増幅回路160および変調回路170は、本発明にいう第二制御信号出力回路を構成する。ここにいう高速モードへの移行を利用者に知らせるため、本実施形態にかかるジョイスティック装置100の操作桿120には、図2および図3に示すような傘型部材123が装着されている。 【0020】同図に示すように、被支持部121の上方には、頂点に形成された開口123aに操作桿120を圧入させたテフロン(登録商標)製の傘型部材123が取り付けられており、傘型部材123の外周面は、筺状本体110の上面に形成された開口110aの下方に配置されたバネ板112の開口周縁に当接される。なお、傘型部材123をテフロン製としたのは、バネ板112との間の摩擦を低減させるためである。また、傘型部材123の下端側外周面は、頂点側の外周面よりも大きな径で形成されており、外径が変化する部位には、段差123bが設けられている。従って、利用者が操作桿120を傾斜させる際、この操作桿120の傾斜角度が所定値に達すると、図6に示すように、段差123bがバネ板112の開口周縁に突き当たり、バネ板112の開口周縁を押し上げる。この際、利用者の手元には、バネ板112を跳ね上げる際の衝撃がクリック感(図7に示すクリック点)として与えられるため、利用者は高速モードへの移行を自覚しつつ、操作桿120を操作することが可能となる。この意味で、傘型部材123とバネ板112とは、本発明にいう操作感付与構造を構成する。 【0021】なお、高速モードへの移行タイミングを利用者に知らせるためにクリック感を与える構成は、上記構成に限定されず、図8に示すようなバネ板113を用いることも可能である。すなわち、操作桿120を挿通させるための貫通穴113aを設けた板部材を適用し、この貫通穴113aに挿通される操作桿120の軸線Aを中心とした同心円状の切り欠き113bを同板部材に形成してバネ板113とする。また、操作桿120には、図9に示すように、貫通穴113aの周縁との対向位置に円盤形状の押圧部材124を取り付ける。 【0022】かかる構成により、利用者がグリップ120aを操作することで、操作桿120を傾斜させると、所定量傾斜した時点で押圧部材124の周縁が貫通穴113aの周縁に当接し、図10に示すように、貫通穴113aの周縁をバネ板113の面上にて変形させるため、バネ板113から操作桿120に対して付勢力が加わり、グリップ120aにクリック感が伝わる。この意味で、バネ板113と押圧部材124とは、本発明にいう操作感付与構造を構成する。従って、操作桿120に所定の付勢力が伝わるタイミングを、高速モードへの移行タイミングに設定することで、高速モードへの移行タイミングをクリック感として利用者に与えることが可能となる。なお、バネ板113には、軸線Aを中心とした同心円状の切り欠き113bが形成されるため、操作桿120の移動方向に依存することなく、同様にクリック感を与えることができる点においても有用となる。 【0023】また、高速モードへの移行タイミングを利用者に知らせるためにクリック感を与える別の構成として、図11に示すような構成を適用することも可能である。すなわち、駆動ピン122の下端との対向位置に可動部材114を配置する。この可動部材114は、駆動ピン122の下端の軌跡に沿った曲面114aを備え、曲面114aには、操作桿120が所定量だけ傾斜した時点での駆動ピン122との対向位置にリング形状の溝114bが形成される。また、可動部材114は、筺状本体110との間に配置されたスプリング115により上方へ付勢されるため、曲面114aは、常に駆動ピン122の下端に向けて押圧されている。 【0024】かかる構成により、利用者が操作桿120を操作することにより、操作桿120が傾斜されていくと、駆動ピン122の下端は、曲面114a上を移動する。そして、高速モードへの移行タイミングに達すると、図12に示すように、駆動ピン122の下端が溝114bに到達して可動部材114が溝114bの深さ分だけ上昇し、駆動ピン122の下端を溝114bに収容する。このため、駆動ピン122の下端が溝114bに収容される際、グリップ120aにはクリック感が与えられる。この意味で、本発明にいう凸部材としての駆動ピン122と、可動部材114とは、操作感付与構造を構成する。この場合、駆動ピン122に対向する曲面114aを筺状本体110に対して可動とする代わりに、図13に示すように、駆動ピン122の長さを可変とすることも可能である。 【0025】すなわち、被支持部121の下方における突出部材120bを有底円筒部材125に差し込み、突出部材120bの下端と有底円筒部材125の内部空洞125aとの間にスプリング125bを介在させる。そして、突出部材120bと有底円筒部材125とを取付ピン125cによって連結する。この際、有底円筒部材125に形成する取付ピン125cを挿通させるための取付穴125dを筺状本体110に形成された溝116の深さ分だけ操作桿120の軸線方向へ幅を持たせた長穴とする。すると、有底円筒部材125が曲面117に対向する際、スプリング125bが押し縮められていても、有底円筒部材125が溝116に対向する時点で、溝116の内部へ突き出すため、上述した場合と同様にクリック感を得ることができる。 【0026】また、図14に示すように、操作桿120の側に溝を設けて同様のクリック感を得ることも可能である。すなわち、被支持部121に曲面121a1を有する溝121aを設け、支持部111に可動ピン111aを配する。可動ピン111aは、支持部111の内部に配置されたスプリング111bにより、被支持部121に向けて常に付勢されるため、操作桿120が傾斜されていくと、可動ピン111aの先端は、曲面121a1上を移動する。そして、高速モードへの移行タイミングに達すると、図15に示すように、可動ピン111aの先端が溝121aの縁部に形成された段差121a2に到達して支持部111の内方へ押圧される。 【0027】このため、可動ピン111aの先端が段差121a2によって押圧される際、グリップ120aにはクリック感が与えられる。この意味で、本発明にいう凸部材としての可動ピン111aと、段差121a2を設けた溝121aとは、操作感付与構造を構成する。このように、利用者が所望の方向へ所定量だけ操作桿120を傾けたとき、通常モードから高速モードへ移行するタイミングで、押圧部材124の周縁が貫通穴113aの周縁に当接し、貫通穴113aの周縁をバネ板113の面上にて変形させるため、バネ板113から操作桿120に対して付勢力が加わり、グリップ120aにクリック感が伝わる。従って、操作桿の傾斜方向にかかわらず、利用者にクリック感を与えつつ、ポインタの移動速度を上昇させることが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390040187 【氏名又は名称】株式会社メルコ
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| 【出願日】 |
平成12年10月3日(2000.10.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100096703 【弁理士】 【氏名又は名称】横井 俊之
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| 【公開番号】 |
特開2002−108557(P2002−108557A) |
| 【公開日】 |
平成14年4月12日(2002.4.12) |
| 【出願番号】 |
特願2000−303871(P2000−303871) |
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