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【発明の名称】 電子稟議システム
【発明者】 【氏名】古田 和久
【課題】大画面のディスプレイを使用しなくても稟議書の全体像を容易に確認できる電子稟議システムを提供すること。

【解決手段】担当者は、先に一括印刷した協議書印刷物の保存回数とディスプレイに一覧表示された協議書データの保存回数との整合性がとれていることを確認した場合には、担当者端末の入力部から「完了」を指示する。担当者端末は、S610で「完了」の指示を受けた場合には、表示ディスプレイに電子回付の指示待ち画面を表示する(S630)。その後、入力部13から電子回付の指示(審査・決裁者の指定など)が入力されたならば(S640でYES)、営業店サーバ40に対してこの協議書番号を持つ協議書データの電子回付を要求する(S650)。すると、営業店サーバ40は、この協議書番号を持つ協議書データを電子回付可能なものとして記憶装置42に格納する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数台の端末と一台のサーバとが通信線を介して接続され、前記端末のうち担当者端末から前記サーバに対して所定の稟議書データの電子回付の要求があった場合には、前記サーバから前記稟議書データを電子回付し、電子回付された各端末から前記サーバに対して結果が入力される電子稟議システムにおいて、前記担当者端末は、前記所定の稟議書データを手交回付用の稟議書印刷物として出力すると共に前記サーバに対して前記所定の稟議書データの電子回付を要求することを特徴とする電子稟議システム。
【請求項2】 前記担当者端末は、前記所定の稟議書データを手交回付用の稟議書印刷物として出力した後、該稟議書印刷物とそれに対応する稟議書データとの整合性がとれている旨の入力がなされると、前記サーバに対して前記所定の稟議書データの電子回付を要求することを特徴とする請求項1記載の電子稟議システム。
【請求項3】 前記担当者端末は、前記所定の稟議書データを手交回付用の稟議書印刷物として出力する際には、前記所定の稟議書データの保存回数を前記稟議書印刷物に付けて出力し、前記サーバは、前記担当者端末から電子回付の要求のあった前記所定の稟議書データを電子回付する際には、前記所定の稟議書データの保存回数を前記所定の稟議書データに付けて電子回付することを特徴とする請求項1又は2記載の電子稟議システム。
【請求項4】 前記所定の稟議書データが複数の文書データから構成されている場合には、前記担当者端末は、前記所定の稟議書データを手交回付用の稟議書印刷物として出力する際には、前記所定の稟議書データを構成する各文書データごとに個別の保存回数を付けて出力し、前記サーバは、前記担当者端末から電子回付の要求のあった前記所定の稟議書データを電子回付する際には、前記所定の稟議書データを構成する各文書データごとに個別の保存回数を付けて前記所定の稟議書データを電子回付することを特徴とする請求項1又は2記載の電子稟議システム。
【請求項5】 前記担当者端末は、前記サーバに対して前記所定の稟議書データの電子回付を要求した後、他の端末から前記所定の稟議書データの上書き保存を許容する指示を受けるまで前記所定の稟議書データの上書き保存を禁止することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子稟議システム。
【請求項6】 前記担当者端末は、前記所定の稟議書データを手交回付用の稟議書印刷物として出力する際には、前記所定の稟議書データが保存されているか否かを判断し、保存されていなければ印刷出力を中止し、保存されていれば印刷出力を実行することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子稟議システム。
【請求項7】 前記所定の稟議書データが複数の文書データから構成されている場合には、前記担当者端末は、前記所定の稟議書データを手交回付用の稟議書印刷物として出力する際には、前記所定の稟議書データを構成する各文書データがすべて保存されているか否かを判断し、保存されていなければ印刷出力を中止し、保存されていれば印刷出力を実行することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子稟議システム。
【請求項8】 前記複数台の端末は、顧客と対面応対する応対者用として店舗内に設置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電子稟議システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、稟議書データを電子回付可能な電子稟議システムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、銀行では、担当者が協議書(稟議書の一種)を作成し、この協議書を各審査者に手交回付して賛否及び意見を書き込んでもらい、決裁者が各審査者の賛否及び意見を参考にして決裁を下すという稟議が行われている。なお、協議書とは、通常、協議内容が記載された協議書本体ともいうべき協議書一面と、その協議書一面を補足説明書する複数の補足説明書とによって構成されている。
【0003】近年、このような稟議を電子化して行う電子稟議システムが提案されている。即ち、担当者が端末機を使って協議書データを作成し、この協議書データを通信網を経由して審査者に電子回付し、その後決裁者が決裁を下すシステムが提案されている。
【0004】このように紙の協議書を使用せず電子情報である協議書データを利用することは、加筆修正が生じた場合の加工が容易である点や、長期に保管する場合であっても紙のように嵩張らず保管スペースが不要である点で優れている。このような電子稟議システムでは、審査者は端末機のディスプレイに表示される画面上で協議書データの審査を行うことになるが、例えば協議書データの用紙サイズがB4などのように大きな場合には、一般に使用されているディスプレイの画面サイズでは協議書の全体を一度に映し出すと文字が小さくなりすぎてほとんど判読できなくなる。このため、画面上に協議書を部分的に映し出して、順次スクロール等により画面を切り換えながら審査を行うことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このように協議書を部分的に映し出して審査する場合には、協議書の全体像を捉えるのに時間がかかり、審査効率がよくないという問題がある。
【0006】また、協議書の用紙サイズに合わせて画面サイズを大きくすれば、画面上に協議書全体を一度に映し出したとしても文字を判読できるため、このような問題は生じないのであるが、このように画面サイズを大きくすることは、現時点ではコスト面を考えると多大な負担がかかるため、実用的とは言えない。
【0007】特に、顧客と対面して応対する機会の多い営業店等の店舗では、画面サイズが大きすぎると顧客から応対者の顔が見えなくなることがあり、顧客に対して礼を失するおそれもある。本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、大画面のディスプレイを使用しなくても稟議書の全体像を容易に確認できる電子稟議システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題を解決するため、本発明は、複数台の端末と一台のサーバとが通信線を介して接続され、前記端末のうち担当者端末から前記サーバに対して所定の稟議書データの電子回付の要求があった場合には、前記サーバから前記稟議書データを電子回付し、電子回付された各端末から前記サーバに対して結果が入力される電子稟議システムにおいて、前記担当者端末は、前記所定の稟議書データを手交回付用の稟議書印刷物として出力すると共に前記サーバに対して前記所定の稟議書データの電子回付を要求することを特徴とする。
【0009】この電子稟議システムでは、担当者端末は、所定の稟議書データを手交回付用の稟議書印刷物として出力すると共にサーバに対してその所定の稟議書データの電子回付を要求するため、電子回付と同時に手交回付が行われる。したがって、この電子稟議システムによれば、電子情報である稟議書データの利点つまり加筆修正時の加工が容易で、長期保管時のスペースが不要という利点を得ながら、稟議書印刷物の利点つまり稟議書の全体像を捉えやすいという利点を得ることができる。つまり、大画面のディスプレイを使用しなくても、電子回付と同時に回付される稟議書印刷物により稟議書の全体像を容易に確認できる。
【0010】このような電子稟議システムは、これまで知られていなかったものであり、今後各種分野でその有用性が発揮されるものと期待される。また、電子回付と同時に手交回付が行われる電子稟議システムを、ハイブリッド型電子稟議システムと称することとする。
【0011】なお、電子回付とは、電子情報である稟議書データを用いて回付することをいい、具体的には、予め手動で又は自動的に決められた回付順にしたがってサーバが電子回付先の各メールボックスに稟議書データを格納しておき、各電子回付先の端末が自分のメールボックスに格納された稟議書データを開く場合、あるいは、回付順にかかわらず、ある稟議書データを開きたいという端末からの要求をサーバが受けたときにサーバからその稟議書データをその端末へ送る場合、などが例示される。
【0012】このようなハイブリッド型電子稟議システムでは、電子情報である稟議書データと稟議書印刷物との整合性が問題になる。すなわち、担当者が稟議書データを作成する場合、通常は何度か上書き保存するため、最終的に保存した稟議書データを印刷出力すべきところを、それ以前に保存した稟議書データを印刷出力したものを稟議書印刷物としてしまうケースが起こり得る。
【0013】そこで、本発明の電子稟議システムにおいて、担当者端末は、所定の稟議書データを手交回付用の稟議書印刷物として出力した後、該稟議書印刷物とそれに対応する稟議書データとの整合性がとれている旨の入力がなされるのを待って、サーバに対して所定の稟議書データの電子回付を要求することが好ましい。この場合、最終保存する以前の稟議書データを印刷して稟議書印刷物としてしまったとしても、その場合には稟議書印刷物とそれに対応する稟議書データ(最終保存されたデータ)との整合性がとれている旨の入力がなされないため、稟議書データと稟議書印刷物とが不整合のまま回付されることはない。
【0014】ここで、このような整合性のチェックのしやすさを考慮すれば、本発明の電子稟議システムにおいて、担当者端末は、所定の稟議書データを手交回付用の稟議書印刷物として出力する際には、その所定の稟議書データの保存回数を前記稟議書印刷物に付けて出力し、サーバは、担当者端末から電子回付の要求のあったその所定の稟議書データを電子回付する際には、その所定の稟議書データの保存回数を付けて電子回付することが好ましい。この場合、所定の稟議書データに付された保存回数(例えば端末のディスプレイに表示する)と稟議書印刷物に付された保存回数とを比較すれば、稟議書データと稟議書印刷物との整合性を容易にチェックできる。
【0015】特に、稟議書データが複数の文書データから構成されている場合には、担当者端末は、所定の稟議書データを手交回付用の稟議書印刷物として出力する際には、その所定の稟議書データを構成する各文書データごとに個別の保存回数を付けて出力し、サーバは、担当者端末から電子回付の要求のあったその所定の稟議書データを電子回付する際には、その所定の稟議書データを構成する各文書データごとに個別の保存回数を付けて電子回付することが好ましい。稟議書データが複数の文書データから構成される場合には各文書データごとに保存されるが、ここでは各文書データごとにその保存回数と印刷物の保存回数との整合性をチェックできるため、稟議書データと稟議書印刷物との整合性を容易且つ確実にチェックできる。
【0016】なお、各文書データごとに付された保存回数は、整合性のチェック作業を効率よく行うことを考慮すれば、担当者端末の表示ディスプレイに各文書データと保存回数とを対応させた形式で一覧表示することが好ましい。このように電子回付と同時に手交回付を行う場合、稟議書データと稟議書印刷物との整合性がとれた後に稟議書データが上書き保存されると、結局、稟議書データと稟議書印刷物との整合性がとれない事態が起こり得る。
【0017】そこで、本発明の電子稟議システムにおいて、担当者端末がサーバに対して所定の稟議書データの電子回付を要求した後、他の端末からその稟議書データの上書き保存を許容する指示を受けるまでその稟議書データの上書き保存を禁止することが好ましい。この場合、稟議書データと稟議書印刷物との整合性がとれた後は、稟議書データの上書きを許容する指示がなければその稟議書データは上書き保存されないため、一旦整合性がとれた後に安易に整合性が損なわれることはない。ここで、他の端末とは、例えば審査者端末や決裁者端末などであり、上書き保存を許容する指示とは、例えば差戻(文書の修正を要求する指示)などである。
【0018】また、このように電子回付と同時に手交回付を行う場合、稟議書データが未だ保存されていない状態で印刷出力し、その後その稟議書データが保存されるおそれがある。このとき、稟議書印刷物に付された保存回数は稟議書データに付された保存回数より小さくなり、整合性がとれない。
【0019】そこで、本発明の電子稟議システムにおいて、担当者端末は、所定の稟議書データを手交回付用の稟議書印刷物として出力する際に、その稟議書データが保存されているか否かを判断し、保存されていなければ印刷出力を中止し、保存されていれば印刷出力を実行することが好ましい。この場合、稟議書データを印刷する際、その稟議書データを保存した後でなければ印刷出力しないため、未だ保存されていない稟議書データを印刷出力した後でその稟議書データが保存されることにより稟議書データの保存回数と稟議書印刷物の保存回数との整合性がとれなくなるという事態を防止できる。
【0020】特に、稟議書データが複数の文書データから構成されている場合には、すべての文書データが保存されているか否かを判断し、保存されていなければ印刷出力を中止し、保存されていれば印刷出力を実行することが好ましい。稟議書データが複数の文書データから構成される場合には各文書データごとに保存されるが、ここでは稟議書データを構成するすべての文書データが保存されていなければ印刷出力しないため、未だ保存されていない文書データを印刷出力した後でその文書データが保存されることにより文書データの保存回数と文書印刷物の保存回数との整合性がとれなくなるという事態を防止できる。
【0021】本発明の電子稟議システムは、複数台の端末が顧客と対面応対する応対者用として店舗内に設置されている場合に特に適している。すなわち、顧客と対面して応対する機会の多い営業店等の店舗では、ディスプレイの画面サイズが大きすぎると顧客から応対者の顔が見えなくなることがあり、顧客に対して礼を失するおそれがあることから、画面サイズを大きくして稟議書の全体像を把握するのではなく、稟議書印刷物で稟議書の全体像を把握するのが好ましいのである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一例としての電子稟議システムの概略構成図である。この電子稟議システム1は、営業店2の一担当者により作成された協議書を同じく営業店2の審査者、支店長の順に回付して賛否を採り、その後本部3の決裁者にて最終的な決裁が下されるシステムである。
【0023】営業店2には、担当者端末10と審査者端末20と支店長端末30とが営業店サーバ40に接続され、本部3には、決裁者端末50が本部サーバ60に接続されている。担当者端末10は、自身の動作を制御する制御部11と、CRTやLCDに代表される表示ディスプレイ12と、キーボードやマウスに代表される入力部13とを備えている。このうち制御部11は、入力部13から入力された各種データに基づいて処理を実行する処理実行部11aと、処理実行部11aによる各種処理結果を表示ディスプレイ12へ表示する出力制御部11bと、ローカル通信線45を通じて営業店サーバ40及び各端末20,30とデータを送受する通信制御部11cとを含んで構成されている。なお、表示ディスプレイ12の画面サイズは、協議書の用紙サイズ(ここではB4)を一度に表示すると文字が判読できなくなる程度のサイズ(例えば10〜15型)であり、この点は下記の表示ディスプレイ22,32も同様である。
【0024】審査者端末20は、自身の動作を制御する制御部21と、CRTやLCDに代表される表示ディスプレイ22と、キーボードやマウスに代表される入力部23とを備えている。このうち制御部21は、入力部23から入力された各種データに基づいて処理を実行する処理実行部21aと、処理実行部21aによる各種処理結果を表示ディスプレイ22に表示する出力制御部21bと、ローカル通信線45を通じて営業店サーバ40及び各端末10,30とデータを送受する通信制御部21cとを含んで構成されている。
【0025】支店長端末30は、自身の動作を制御する制御部31と、CRTやLCDに代表される表示ディスプレイ32と、キーボードやマウスに代表される入力部33とを備えている。このうち制御部31は、入力部33から入力された各種データに基づいて処理を実行する処理実行部31aと、処理実行部31aによる各種処理結果を表示ディスプレイ32に表示する出力制御部31bと、ローカル通信線45を通じて営業店サーバ40及び各端末10,20とデータを送受する通信制御部31cとを含んで構成されている。
【0026】営業店サーバ40は、自身の動作を制御する制御部41と、協議書データをはじめとする各種データを格納する記憶装置42とを備えている。このうち制御部41は、各端末10〜30とローカル通信線45を通じて通信すると共に本部サーバ60と外部通信線4を通じて通信する通信制御部41aと、協議書データをはじめとする各種データを記憶装置42に格納したり各端末からの要求に応じて記憶装置42からデータを読み出したりするデータ管理部41bとを含んで構成されている。また、記憶装置42は、個人識別データや文書形式データや作成済みの文書データなどがデータベース化されて格納されている。
【0027】プリンタ46は、ローカル通信線45を介して各端末10,20,30が共有して使用できるように接続されている。具体的には、各端末10,20,30から印刷出力が要求されると、営業店サーバ40の制御部41がこの要求を受けてプリンタ46を制御して印刷出力させる。
【0028】決裁者端末50は、自身の動作を制御する制御部51と、CRTやLCDに代表される表示ディスプレイ52と、キーボードやマウスに代表される入力部53とを備えている。このうち制御部51は、入力部53から入力される各種データに基づいて処理を実行する処理実行部51aと、処理実行部51aによる各種処理結果を表示ディスプレイ52に表示する出力制御部51bと、ローカル通信線65を通じて本部サーバ60とデータを送受する通信制御部51cとを含んで構成されている。また、表示ディスプレイ52は、協議書の用紙サイズ(ここではB4)と同等のサイズのものである。
【0029】本部サーバ60は、自身の動作を制御する制御部61と、協議書データをはじめとする各種データを格納する記憶装置62とを備えている。このうち制御部61は、決裁者端末50とローカル通信線65を通じて通信すると共に営業店サーバ40と外部通信線4を通じて通信する通信制御部61aと、協議書データをはじめとする各種データを編集して記憶装置62にファイルしたり要求に応じて記憶装置62からデータを読み出したりするデータ管理部61bとを含んで構成されている。
【0030】次に、この電子稟議システム1の具体的な回付方法について説明する。その説明に先立ち、各端末10,20,30と営業店サーバ40とのデータ送受について簡単に説明する。各端末10、20,30では、入力部13,23,33からデータの読み出しや保存などの要求が入力されると、通信制御部11c,21c,31cがローカル通信線45を介して営業店サーバ40の通信制御部41aにその要求を送信する。すると、営業店サーバ40のデータ管理部41bは、この要求に応じて記憶装置42からデータを読み出したり記憶装置42にデータを保存したりした後、通信制御部41aがその結果をローカル通信線45を介して各端末10,20,30の通信制御部11c,21c,31cに返信する。また、決裁者端末50と本部サーバ60とのデータ送受についても同様である。但し、以下の説明では、便宜上、営業店サーバ40や本部サーバ60の動作を省略するか又は簡素に説明する。
【0031】また、この電子稟議システム1では協議書が回付される場合を例に挙げて説明するが、協議書とは、協議内容が記載された協議書本体ともいうべき協議書一面と、その協議書一面を補足説明書する複数の補足説明書とによって構成されている。ここでは、電子情報化された協議書を協議書データと称し、協議書データは協議書一面データと複数の補足説明書データから構成されているとし、印刷された協議書を協議書印刷物と称し、協議書印刷物は協議書一面印刷物と複数の補足説明書印刷物から構成されているものとする。
【0032】この電子稟議システム1における回付の手順は、[1]協議書の作成、[2]協議書の一括印刷、[3]協議書の電子回付要求、[4]営業店における手交回付と電子回付、[5]本部における決裁、である。以下、これを順を追って説明する。
【0033】[1]協議書の作成まず、協議書の案件につき案件個別登録を行う。この場合、担当者は、担当者端末10の入力部13から案件個別登録を指示する。すると、担当者端末10は、図2の案件個別登録プログラムを実行する。まず、入力部13から名寄番号(お客様番号ともいう)が入力されたか否かを判断し(S100、Sはステップの略)、入力されなければ(S100でNO)、そのまま待機し、入力されたならば(S100でYES)、その名寄番号に関する顧客情報を営業店サーバ40に要求する(S110)。次いで、担当者端末10は、営業店サーバ40からその名寄番号に関する顧客情報を受信し、表示ディスプレイ12にこの顧客情報を入れ込んだ案件登録画面を表示する(S120)。その後、担当者により入力部13から案件登録画面の各欄に情報が入力されると、それらの情報を入れ込んだ案件登録画面を表示する(S130)。そして、入力部13から「登録」が指示されたか否かを判断し(S140)、「登録」が指示されなければ(S140でNO)、S130に戻り、「登録」が指示されたならば(S140でYES)、その要求を営業店サーバ40に送信し(S150)、このプログラムを終了する。すると、営業店サーバ40は、この案件をS100で入力された名寄番号に対応した協議書未作成案件として記憶装置42に格納する。
【0034】次に、協議書を新規に作成する。この場合、担当者は、担当者端末10の入力部13から協議書新規作成を指示する。すると、担当者端末10は、図3の協議書新規作成プログラムを実行する。まず、入力部13から名寄番号が入力されたか否かを判断し(S200)、入力されなければ(S200でNO)、そのまま待機し、入力されたならば(S200でYES)、その名寄番号の協議書未作成案件を営業店サーバ40に要求する(S210)。次いで、担当者端末10は、営業店サーバ40からその名寄番号の協議書未作成案件を受信し、表示ディスプレイ12に一覧表示する(S220)。その後、一覧表示された協議書未作成案件の中から特定の案件が入力部13から選択指定されたか否かを判断し(S230)、選択指定されていなければ(S230でNO)、S220に戻り、選択指定されたならば(S230でYES)、その選択指定された案件の協議書データを営業店サーバ40に要求する(S240)。次いで、担当者端末10は営業店サーバ40からその協議書データ及び協議書番号を受信し、そのうちの協議書一面データを表示ディスプレイ12に協議書番号を付して表示する(S245)。なお、協議書番号とは、協議書案件ごとに営業店サーバ40によって付けられるシリアル番号であり、協議書データを構成する協議書一面データや複数の補足説明書データはすべて同じ協議書番号で管理される。
【0035】その後、担当者により入力部13から協議書一面データの表示画面の各欄に情報が入力されると、それらの情報を入れ込んだ画面を表示する(S250)。そして、入力部13から「保存」が指示されたか否かを判断し(S260)、「保存」が指示されなければ(S260でNO)、S250に戻り、「保存」が指示されたならば(S260でYES)、その協議書一面データを営業店サーバ40に送信し(S270)、このプログラムを終了する。すると、営業店サーバ40は、その協議書番号と対応する形式でその議書一面データをその保存回数と共に格納する。なお、この場合は協議書の新規作成であるため、保存回数は「1」となる。
【0036】次に、協議書に添付すべき補足説明書を新規に作成する。この場合、担当者は、所定の協議書番号を持つ協議書一面データが表示ディスプレイ12に表示された状態で、入力部13を操作して補足説明書の一覧表を開き、その中から特定の補足説明書を選択する。すると、担当者端末10は、図4の補足説明書作成プログラムを実行する。まず、その特定の補足説明書データを営業店サーバ40に要求する(S300)。次いで、担当者端末10は、営業店サーバ40からその補足説明書データを受信し、表示ディスプレイ12に協議書番号を付してその補足説明書データを表示する(S305)。その後、担当者により入力部13から補足説明書データの表示画面の各欄に情報が入力されると、それらの情報を入れ込んだ画面を表示する(S310)。そして、入力部13から「保存」が指示されたか否かを判断し(S320)、「保存」が指示されなければ(S320でNO)、S310に戻り、「保存」が指示されたならば(S320でYES)、その補足説明書データを営業店サーバ40に送信し(S330)、このプログラムを終了する。すると、営業店サーバ40は、その協議書番号と対応する形式でその補足説明書データをその保存回数と共に格納する。なお、この場合は補足説明書の新規作成であるため、保存回数は「1」となる。。
【0037】また、必要に応じて作成途中の協議書を編集する。この場合、担当者は、担当者端末10の入力部13から協議書編集を指示する。すると、担当者端末10は、図5の協議書編集プログラムを実行する。まず、入力部13から協議書番号が入力されたか否かを判断し(S400)、入力されなければ(S400でNO)、そのまま待機し、入力されたならば(S400でYES)、その協議書番号を持つ協議書データを営業店サーバ40に要求する(S402)。すると、営業店サーバ40はその協議書番号を持つ協議書データを記憶装置42から読み出して送信してくるため、担当者端末10はこれを受信し(S404)、協議書番号に編集保存禁止フラグ(後述)が立っているか否かを判断する(S406)。
【0038】このS406で編集保存禁止フラグが立っていれば(S406でオン)、編集保存できないモードに設定し(S408)、協議書一面データを表示ディスプレイ12に表示し(S410)、その後入力部13から画面切替の要求が入力されるたびにその要求に応じて画面を切り替える(S412)。例えば、補足説明書の一覧表から特定の補足説明書が選択された場合にはその補足説明書データを表示する。
【0039】一方、S406で編集保存禁止フラグが立っていなければ(S406でオフ)、編集保存可能なモードに設定し(S414)、協議書一面データを表示ディスプレイ12に表示する(S416)。そして、協議書一面の編集と補足説明書の編集のいずれが選択されたかを判断する(S418)。なお、補足説明書の編集は協議書一面の画面から補足説明書の一覧表を開き、その中から特定の補足説明書を選択することにより行う。
【0040】そして、S418で協議書一面の編集が選択されたならば、担当者により入力部13から協議書一面データの表示画面の各欄に情報が入力されるたびに、それらの情報を入れ込んだ画面を表示し(S420)、その後入力部13から「保存」が指示されたか否かを判断し(S422)、指示されなければS420に戻り、指示されたならば編集後の協議書一面データを営業店サーバ40に送信し(S424)、このプログラムを終了する。すると、営業店サーバ40は、その協議書番号と対応する形式で、編集後の協議書一面データを保存回数(前回の保存回数をインクリメントしたもの)と共に格納する。
【0041】一方、S418で補足説明書の編集が選択されたならば、担当者により入力部13から補足説明書データの表示画面の各欄に情報が入力されるたびに、それらの情報を入れ込んだ画面を表示し(S426)、その後入力部13から「保存」が指示されたか否かを判断し(S428)、指示されなければS426に戻り、指示されたならば編集後の補足説明書データを営業店サーバ40に送信し(S430)、このプログラムを終了する。すると、営業店サーバ40は、その協議書番号と対応する形式で、編集後の補足説明書を保存回数(前回の保存回数をインクリメントしたもの)と共に格納する。
【0042】[2]協議書の一括印刷協議書の一括印刷は次のようにして行う。即ち、担当者は、担当者端末10の入力部13から、所定の協議書番号を持つ協議書データの一括印刷を指示する。すると、担当者端末10は、図6の一括印刷プログラムを実行し、その協議書番号を持つ協議書データの各文書データ(協議書一面データ及び補足説明書データ)がすべて保存されているか否かを判断し(S510)、保存されていない文書データが存在するならば(S510でNO)、その旨を表示ディスプレイ12に表示し(S520)、その後このプログラムを終了し、一方、すべて保存されていたならば(S510でYES)、その協議書番号を持つ協議書データの一括印刷を営業店サーバ40に要求し(S530)、このプログラムを終了する。
【0043】すると、営業店サーバ40は、その協議書番号を持つ協議書データを各文書データ(協議書一面データ及び補足説明書データ)ごとに付けられた保存回数と共に記憶装置42から読み出し、それらをプリンタ46に送る。これを受けたプリンタ46はその協議書データを手交用の協議書印刷物として出力する。具体的には、プリンタ46は、その協議書番号を持つ協議書一面データにつき、その協議書一面データの保存回数を付して印刷し、また、その協議書番号を持つ各補足説明書データにつき、各補足説明書データの保存回数を付して印刷する。
【0044】図7は協議書印刷物の一例を示す。この協議書印刷物は、協議書番号「12345」を持つ協議書データを印刷したものであり、協議書一面データを印刷した協議書一面印刷物のほか、第1補足説明書データを印刷した第1補足説明書印刷物、第2補足説明書データを印刷した第2補足説明書印刷物が含まれている。また、各文書データの印刷物は個別の保存回数が付されており、具体的には協議書一面印刷物には保存回数「5」、第1補足説明書印刷物には保存回数「2」、第2補足説明書印刷物には保存回数「1」が付されている。
【0045】[3]協議書の電子回付要求協議書の電子回付要求は次のようにして行う。即ち、担当者は、電子回付用の協議書データにつき上述のように一括印刷した後で、担当者端末10の入力部13から、電子回付用の協議書データの協議書番号を入力し、そのバージョン確認を指示する。すると、担当者端末10は、図8の電子回付セットアッププログラムを実行する。まず、その協議書番号の協議書データを構成する協議書一面データ及び補足説明書データにつき、タイトル名、保存回数、最終更新者、最終更新日を営業店サーバ40から取得し、これを一覧表形式でバージョン確認表として表示ディスプレイ12に表示する(S600)。
【0046】図9は図7の協議書印刷物に対応する協議書データの一覧表を示す。この一覧表は、協議書番号「12345」を持つ協議書データを表示したものであり、タイトル名の欄には、協議書一面、第1補足説明書、第2補足説明書が表示され、保存回数の欄には各文書ごとに個別に付された保存回数が表示されている。
【0047】ここで、担当者は、先に一括印刷した協議書印刷物の保存回数と表示ディスプレイ12に一覧表示された協議書データの保存回数との整合性がとれているか否かを確認する。そして、整合性がとれていることを確認した場合には、入力部13から「完了」を指示するが、整合性がとれていない場合には、入力部13から「戻る」を指示する。担当者端末10は、いずれの指示がなされたかを判断し(S610)、「戻る」の指示を受けた場合にはこのプログラムを終了する。ななお、本実施形態で保存回数不整合の場合には協議書印刷物の保存回数が更新されていない場合であるため再度一括印刷を行うことになる。一方、「完了」の指示を受けた場合にはその協議書番号を持つ協議書データに編集保存禁止フラグを立て(S620)、表示ディスプレイ12に電子回付の指示待ち画面を表示する(S630)。その後、入力部13から電子回付の指示(審査・決裁者の指定など)が入力されたか否かを判断し(S640)、入力されなければ(S640でNO)、S630に戻り、入力されたならば(S640でYES)、営業店サーバ40に対してこの協議書番号を持つ協議書データの電子回付を要求し(S650)、このプログラムを終了する。すると、営業店サーバ40は、この協議書番号を持つ協議書データを電子回付可能なものとして記憶装置42に格納する。
【0048】なお、編集保存禁止フラグは、協議書データと協議書印刷物との整合性がとれた後に立てられるものであり、この編集保存禁止フラグが立てられた協議書番号を持つ協議書データについては、上述のS408のように編集保存不可モードになり、データの編集保存が禁止される。このため、一旦整合性がとれた後に安易に協議書データと協議書印刷物との整合性が損なわれることはない。また、この編集保存禁止フラグは、後述するように審査者端末20、支店長端末30又は決裁者端末50から「差戻」が指示されたとき(つまり文書の修正が指示されたとき)に解除される。
【0049】[4]営業店における手交回付と電子回付上述した[1]〜[3]を経た後、担当者は、一括印刷により得られた協議書印刷物を審査者に手交回付する。手交回付を受けた審査者は、審査者端末20の入力部23から、審査を行う旨を指示し、手交回付された協議書印刷物に付された協議書番号を入力する。すると、審査者端末20は、図10に示す審査・保存回数確認プログラムを実行し、まず、その協議書番号を持つ協議書データを構成する協議書一面データ及び補足説明書データにつき、タイトル名、保存回数、最終更新者、最終更新日を一覧表形式で表示ディスプレイ22に表示する(S700,図9参照)。
【0050】ここで、審査者は、手交回付された協議書印刷物の保存回数と表示ディスプレイ22に一覧表示された協議書データの保存回数との整合性がとれているか否かを確認する。そして、整合性がとれていることを確認した場合には、手交回付された協議書印刷物を見ながら審査するか、電子情報である協議書データを表示ディスプレイ22に表示させ、それを見ながら審査する。このとき、協議書データを構成する協議書一面データや各補足説明書データはイメージ表示(又は印刷プレビュー表示)するとB4サイズであるため、表示ディスプレイ22に全体を表示させると判読できなくなる。このため、表示ディスプレイ22には全体ではなく部分を表示させて適宜スクロール表示することになり、各文書の全体像を把握しにくい。したがって、各文書の全体像を把握する場合には、協議書印刷物を見ることになる。
【0051】そして審査者は、審査終了後に審査者端末20の入力部23から「審査」又は「差戻」を指示する。審査者端末20は、いずれの指示がなされたかを判断し(S710)、「差戻」の指示を受けた場合には、その協議書番号を持つ協議書データが差し戻された旨を営業店サーバ40に伝え(S720)、このプログラムを終了する。すると、営業店サーバ40はその協議書番号の編集保存禁止フラグを解除すると共に担当者端末10にその協議書番号を持つ協議書データが差し戻された旨を知らせる。このため、担当者は協議書の修正等を行ったうえで再度回付し直すことになる。なお、審査者が協議書データの保存回数と協議書印刷物の保存回数の整合性がないと判断した場合も、「差戻」が指示される。
【0052】一方、「審査」の指示を受けた場合には、審査内容登録画面を表示ディスプレイ22に表示する(S730)。すると、審査者は、この審査内容登録画面において、審査した協議書の賛否のいずれかを入力し、必要に応じて意見を入力し、その後「確定」を入力する。審査者端末20は、「確定」が入力されたか否かを判断し(S740)、入力されていなければ(S740でNO)、そのまま待機し、入力されたならば(S740でYES)、その審査内容つまり賛否及び意見を営業店サーバ40に送り(S750)、このプログラムを終了する。すると、これを受けた営業店サーバ40はこの協議書番号に対応した形式で審査内容を記憶装置42に格納する。なお、審査内容は協議書の賛否と意見からなるが、その審査を行った審査者の名前は審査者端末20の電源オン時に入力されるユーザIDによって営業店サーバ40に特定されるため、どの審査者がどういう審査内容を登録したのかがわかる。
【0053】その後、審査者は、一括印刷により得られた協議書印刷物に押印後、これを支店長に手交回付する。手交回付を受けた支店長は、審査者と同様の手順で審査を行う。但し、ここでは支店長は最終審査者であるため、審査内容登録画面において「確定」を入力した後、支店長端末30の入力部33からユーザIDを入力し、営業店サーバ40にて最終審査者の確認が行われる。その後、支店長は、この協議書番号を持つ協議書データを本部へ転送するよう支店長端末30の入力部33から指示する。すると、支店長端末30は、その指示を営業店サーバ40に送る。営業店サーバ40は、指示された協議書番号を持つ協議書データを保存回数や審査内容も含めて本部サーバ60に送る。すると、本部サーバ60の通信制御部61aがこれを受信し、データ管理部61bがこれを自己の記憶装置62に格納する。
【0054】なお、営業店2から本部3には手交回付用の協議書印刷物は送られない。このため、営業店2から本部3への送付は、協議書印刷物を郵送していた場合に比べて格段に速いスピードで行うことができる。また、協議書印刷物は所定期間保存したのち廃棄処分される。
【0055】[5]本部における決裁本部3の決裁者は、決裁者端末50の入力部53から本部審査決裁を行う旨を指示する。すると、決裁者端末50はその旨を本部サーバ60に伝え、本部サーバ60から決裁待ち案件についてのデータを受け取り、それを表示ディスプレイ52に決裁待ち一覧として一覧表示する。この決裁待ち一覧には、自分が決裁者となっている案件であって未決裁のものが一覧表示される。
【0056】決裁者は、この決裁待ち一覧の中から、未決裁の協議書を一つ選択して決裁を行う旨を指示する。すると、決裁者端末50はその旨を本部サーバ60に伝え、本部サーバ60からその協議書データと共にその保存回数や審査内容を受け取り、そのうちの協議書一面データを表示ディスプレイ52に表示する。決裁者は、必要に応じて協議書一面データと補足説明書データの画面切替を行いながら、内容を確認する。この表示ディスプレイ52は、大画面であるため、各文書ごとに全体を表示させても文字の判読が可能である。このため、表示ディスプレイ52上で容易に文書の全体像を把握できる。
【0057】その後、決裁者は、決裁を行う旨を入力部53から指示する。すると、決裁者端末50は、決裁内容登録画面を表示ディスプレイ52に表示する。この決裁内容登録画面において、決裁者は決裁の可否を入力し、また必要に応じて決裁するための条件を入力し、その後「確定」を入力する。すると、これを受けた本部サーバ60は、協議書番号に対応する形式でその決裁登録内容を記憶装置62に格納する。
【0058】以上詳述した本実施形態の電子稟議システム1によれば、次の効果が得られる。即ち、営業店2においては協議書データによる電子回付と同時に協議書印刷物による手交回付が行われる(ハイブリッド型電子稟議システム)。このため、電子情報である協議書データの利点つまり加筆修正時の加工が容易で、長期保管時のスペースが不要という利点を得ながら、協議書印刷物の利点つまり協議書の全体像を捉えやすいという利点を得ることができる。したがって、大画面のディスプレイを使用しなくても、電子回付と同時に回付される協議書印刷物により協議書の全体像を容易に確認できる。
【0059】また、担当者端末10は、手交回付用の協議書印刷物が出力された後、この協議書印刷物とそれに対応する協議書データとの整合性がとれている旨の入力がなされるのを待って(つまり、図8のS610で「完了」が指示されるのを待って)、営業店サーバ40に対してその協議書データの電子回付を要求している。このため、最終保存する以前の協議書データを印刷して協議書印刷物としてしまったとしても、その場合には協議書印刷物とそれに対応する協議書データ(最終保存されたデータ)との整合性がとれている旨の入力が担当者によってなされないため(つまり、図8のS610で「取消」が指示されるため)、協議書データと協議書印刷物とが不整合のまま回付されることはない。
【0060】この整合性のチェックに関し、協議書データに保存回数を付し、協議書印刷物にも保存回数を付しているため、協議書データに付された保存回数(表示ディスプレイに表示される)と協議書印刷物に付された保存回数とを比較するだけで簡単に整合性をチェックできる。特に、協議書データは複数の文書データ(協議書一面データと複数の補足説明書データ)から構成されているが、各文書データごとに個別の保存回数を付し、また、各文書印刷物(協議書一面印刷物と複数の補足説明書印刷物)ごとに個別の保存回数を付しているため、きめ細かい整合性のチェックを行うことができ、協議書データと協議書印刷物との整合性を容易且つ確実にチェックできる。
【0061】更に、担当者端末10は、営業店サーバ40に対して所定の協議書データの電子回付を要求した後、審査者端末20等の他の端末からその協議書データの「差戻」つまり上書き保存を許容する指示を受けるまでその協議書データの上書き保存を禁止しているため、協議書データと協議書印刷物との整合性が一旦とれた後に安易に整合性が損なわれることはない。
【0062】更にまた、営業店2における担当者端末10等は、顧客と対面応対する応対者用として店舗内に設置されているため、表示ディスプレイ12の画面サイズが大きすぎると顧客から応対者の顔が見えなくなることがあり、顧客に対して礼を失するおそれがあるが、ここでは画面サイズを大きくして協議書の全体像を把握するのではなく、協議書印刷物で協議書の全体像を把握しているのでそのようなおそれがない。
【0063】そしてまた、担当者端末10は、複数の文書データから構成されている協議書データを印刷する際、すべての文書データを保存した後でなければ印刷出力しないため、未だ保存されていない文書データを印刷出力した後でその文書データが保存されることにより文書データの保存回数と文書印刷物の保存回数との整合性がとれなくなるという事態を防止できる。
【0064】尚、本発明の実施の形態は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。例えば、上記実施形態では、営業店2における担当者端末10や審査者端末20をそれぞれ1台だけ示したが、これらが複数存在してローカル通信線45に接続されていてもよい。また、本部3における決裁者端末50以外に、他の端末がローカル通信線65に接続されていてもよい。
【0065】また、上記実施形態では、営業店2と本部3とを含めた電子稟議システムについて説明したが、営業店2だけの電子稟議システムとしてもよい。この場合、決裁者は営業店の支店長となる。この場合も上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0066】更に、上記実施形態では、各端末10,20,30と営業店サーバ40とを結ぶローカル通信線45や決裁者端末50と本部サーバ60とを結ぶローカル通信線65や営業店サーバ40と本部サーバ60とを結ぶ外部通信線4を有線としたが、これらを無線としてもよく、この場合も上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0067】ところで、上記実施形態の電子稟議システム1において、各端末10〜30,50は協議書の状況照会機能を有していてもよい。一例を担当者端末10について説明する。まず、担当者が入力部13から協議状況照会一覧を指示すると、担当者端末10は表示ディスプレイ12に協議書状況照会一覧画面を表示する。この画面には一覧表示条件指定の欄が設けられており、担当者はこの欄において種々の項目(店番、部課コード、名寄番号、取引先名、担当者、協議書番号、決裁日(いつからいつまでを指定)、協議書種類(事前、本協議、全てのいずれかを指定)、協議状況(未決裁、決裁済、全てのいずれかを指定)等)を入力し、入力後に照会を指示する。すると、担当者端末10は、各項目に入力された条件を営業店サーバ40に送る。これを受けた営業店サーバ40は、各項目に入力された条件をすべて満たす案件を記憶装置42から読み出して担当者端末10へ送る。すると担当者端末10は、これらの案件を一覧表示条件指定の欄の下方に一覧表で表示する。この一覧表は、例えば、各案件ごとに、「審査担当部」「取組予定日」「担当者名」「取引先名」「審査状況」(今現在どこに回付されているかといった回付状況や、決裁済のものについては決裁内容など)、「協議日」「協議書番号」「協議書種類」「協議科目」「協議金額」等が表示される。この状況照会機能によれば、誰でも直ちに案件の成熟状況、協議書作成状況、協議書回付状況、決裁内容等を照会できる。
【0068】また、上記実施形態の電子稟議システム1において、協議書データを本部3へ転送する際に主要な取引先調書を自動的に協議書データに添付して転送するようにしてもよい。ここで、取引先調書とは、顧客の決算状況等に関する書類であり、営業店サーバ40に頻繁に最新データに書き換えられるものである。このように取引先調書を付けて本部3へ転送すれば、本部3においては協議書の内容を吟味する際に主要な取引先調書を一体参照できる。
【0069】更に、協議書データの保存を以下の第1及び第2の方式で二重に行ってもよい。即ち、第1の方式は通常のデータ形式で保存する方式である。この場合、データの再利用が可能になるため、帳票のフォーマットが変更になった後も、その変更後の帳票のフォーマットでデータを表示できる。第2の方式は帳票イメージをそのまま保存する方式である。この場合、帳票のフォーマットが変更になった後も、変更前の帳票のフォーマットでデータを表示できる。このように二重の方式で保存することにより、第1の方式の欠点つまり変更前の帳票のフォーマットでデータを表示できないという欠点を第2の方式で補い、第2の方式の欠点つまり変更後の帳票のフォーマットでデータを表示できないという欠点を第1の方式で補うことができる。
【出願人】 【識別番号】592048752
【氏名又は名称】株式会社東海銀行
【出願日】 平成12年6月20日(2000.6.20)
【代理人】 【識別番号】100082500
【弁理士】
【氏名又は名称】足立 勉 (外1名)
【公開番号】 特開2002−7955(P2002−7955A)
【公開日】 平成14年1月11日(2002.1.11)
【出願番号】 特願2000−184635(P2000−184635)