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【発明の名称】 情報入力装置
【発明者】 【氏名】横尾 泰男

【氏名】藤掛 宏

【要約】 【課題】操作性が良く、耐久性が高く、低コストであり、簡単な構造の情報入力装置を提供する。

【解決手段】本発明のマウス(情報入力装置)は、ケーシング本体と蓋体とで構成されたケーシングと、このケーシング内に設置されたスクロール情報入力部2とを有している。スクロール情報入力部2は、第1の電極(第1の容量センサ)41、第1の発信回路22、第1のバンドパスフィルター23、第1の検波回路24、第2の電極(第2の容量センサ)42、第2の発信回路25、第2のバンドパスフィルター26、第2の検波回路27、差動増幅器28、A/D変換器29および制御手段21で構成されている。電極41および42は、前後方向に沿って並設されており、これらの電極41および42により、指の接触の有無および接触位置を検出する検出部40が構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 指の接触の有無および接触位置を検出する検出手段と、前記検出手段が検出した情報を電気信号に変換する変換手段と、前記変換手段からの電気信号に基づいて指の接触の有無および接触位置を判定する判定手段と、前記判定手段からの情報を指示情報として電子機器へ出力する出力手段とを有する情報入力装置であって、前記検出手段は、複数の容量センサを有していることを特徴とする情報入力装置。
【請求項2】 指の接触の有無および接触位置を検出する検出手段と、前記検出手段が検出した情報を電気信号に変換する変換手段と、前記変換手段からの電気信号に基づいて指の接触の有無および接触位置を判定する判定手段と、前記判定手段からの情報を指示情報として電子機器へ出力する出力手段とを有する情報入力装置であって、前記検出手段は、第1の容量センサおよび第2の容量センサを有していることを特徴とする情報入力装置。
【請求項3】 前記第1の容量センサおよび前記第2の容量センサは、前記情報入力装置の前後方向に沿って並設されている請求項2に記載の情報入力装置。
【請求項4】 複数の容量センサを備え、指の接触の有無および接触位置を検出する検出手段と、前記容量センサの出力状態のサンプリングを行ない、所定の電気信号に変換する変換手段と、前記変換手段からの電気信号に基づいて指の接触の有無および接触位置を判定する判定手段と、前記判定手段からの情報を指示情報として電子機器へ出力する出力手段とを有することを特徴とする情報入力装置。
【請求項5】 第1の容量センサおよび第2の容量センサを備え、指の接触の有無および接触位置を検出する検出手段と、前記第1の容量センサおよび前記第2の容量センサの出力状態のサンプリングを行ない、所定の電気信号に変換する変換手段と、前記変換手段からの電気信号に基づいて指の接触の有無および接触位置を判定する判定手段と、前記判定手段からの情報を指示情報として電子機器へ出力する出力手段とを有することを特徴とする情報入力装置。
【請求項6】 前記第1の容量センサおよび前記第2の容量センサは、前記情報入力装置の前後方向に沿って並設されている請求項5に記載の情報入力装置。
【請求項7】 前記変換手段は、前記第1の容量センサの出力状態に応じたレベルの信号を生成する第1の信号生成回路と、前記第2の容量センサの出力状態に応じたレベルの信号を生成する第2の信号生成回路と、前記第1の信号生成回路からの信号および前記第2の信号生成回路からの信号に基づいて、前記第1の信号生成回路からの信号のレベルと前記第2の信号生成回路からの信号のレベルとの差に応じたレベルの信号を生成する比較回路とを有する請求項5または6に記載の情報入力装置。
【請求項8】 前記第1の信号生成回路は、前記第1の容量センサの出力状態に応じた周波数で発振する第1の発振回路と、前記第1の発振回路からの信号を該信号の周波数に応じたレベルの信号に変換する第1の変換回路とで構成され、前記第2の信号生成回路は、前記第2の容量センサの出力状態に応じた周波数で発振する第2の発振回路と、前記第2の発振回路からの信号を該信号の周波数に応じたレベルの信号に変換する第2の変換回路とで構成されている請求項7に記載の情報入力装置。
【請求項9】 前記電子機器はコンピュータであり、前記情報入力装置はマウス、トラックボール、トラックパッド、キーボードを含む情報入力装置のグループのうちのいずれかであって、前記容量センサは、該情報入力装置の表面の近傍に設けられている請求項1ないし8のいずれかに記載の情報入力装置。
【請求項10】 前記容量センサは、前記情報入力装置の表面下に設けられている請求項1ないし9のいずれかに記載の情報入力装置。
【請求項11】 前記容量センサは、前記情報入力装置に埋設された状態で設けられており、該情報入力装置の前記容量センサに対応する部分の表面は平滑な面となっている請求項10に記載の情報入力装置。
【請求項12】 前記容量センサは、前記情報入力装置の上部表面の裏側に設けられており、該情報入力装置の前記容量センサに対応する部分の表面は平滑な面となっている請求項10に記載の情報入力装置。
【請求項13】 前記指示情報は、表示装置に表示される電子画像の所定の方向のスクロールに使用される請求項1ないし12のいずれかに記載の情報入力装置。
【請求項14】 前記判定手段により判定された指の接触位置に応じて、前記スクロールの方向が設定される請求項13に記載の情報入力装置。
【請求項15】 前記判定手段により判定された指の接触位置に応じて、前記スクロールの速度が設定される請求項13または14に記載の情報入力装置。
【請求項16】 前記判定手段により判定された指の接触位置が前記スクロールの実行を指示する位置の場合、該判定手段により指の接触が有りと判定されている間、前記スクロールが実行される請求項13ないし15のいずれかに記載の情報入力装置。
【請求項17】 前記判定手段により判定可能な指の接触位置の数は、前記容量センサの数の2倍以上である請求項1ないし16のいずれかに記載の情報入力装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器に指示情報を入力するための情報入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在用いられているコンピュータのOSの大半は、ディスプレイ上に表示されたアイコンと呼称される指示マークをポインタにて選択指定することにより所望のプログラム等を制御するようになっており、ポインタの移動や、アイコンの選択指定には、マウス、トラックボール、トラックパッド、キーボード等の装置が使用される。そして、これらの装置によって、主にディスプレイのX−Y平面上のポインタの移動の制御が行われる。
【0003】現在、これらの装置に、スクロール機能(画像や書類などのデータをディスプレイ上の一画面に表示しきれない場合に、表示画面を上下左右に移動させて残りの部分を表示させる機能)を付加するため、実用新案登録第3040065号公報に開示されているようなホイールや、特開平11−95920号公報に開示されているようなスクロール操作ボタンを設けた装置が実用化されている。前記ホイールおよび前記スクロール操作ボタンは、いずれも機械的な構造である。
【0004】前記ホイールを用いた装置は、指によってホイールを前後方向に回転させ、その回転方向および回転速度が検出される構造となっており、また、前記スクロール操作ボタンを用いた装置は、指によってスクロール操作ボタンを前後に傾斜させ、その傾斜方向や傾斜角度が検出される構造となっている。そして、これらの検出には電気的、光学的な手段が用いられており、前記ホイールや、前記スクロール操作ボタンの動作に応じて表示画面のスクロールが行われるようになっている。
【0005】一方、近年、人間工学的デザインなどといった、高度なデザイン性を有する工業製品の需要が高まっていることから、これらの製品にも工業デザインの自由度が高い装置や構造が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したホイールやスクロール操作ボタンは、多数の部品を複雑に組み合わせた機械的な構造であるため、埃や水などの異物に弱く、部品の成形や組立てにかかるコストが高かった。しかも、これらの装置は、ホイールやスクロール操作ボタンを突出させるための開口を必要とすることから、装置内への異物の進入を完全に回避することが不可能な構造となっているため、故障が多く、寿命が短かった。また、操作性の問題からホイールの直径やスクロール操作ボタンの長さ等の寸法は、自ずと限定されるため、それがこれらの装置の工業デザインの自由度の減少や小型化の妨げの原因となっていた。
【0007】本発明は、上記の問題点に鑑み、操作性が良く、耐久性が高く、低コストであり、簡単な構造の情報入力装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記(1)〜(17)の本発明により達成される。
【0009】(1) 指の接触の有無および接触位置を検出する検出手段と、前記検出手段が検出した情報を電気信号に変換する変換手段と、前記変換手段からの電気信号に基づいて指の接触の有無および接触位置を判定する判定手段と、前記判定手段からの情報を指示情報として電子機器へ出力する出力手段とを有する情報入力装置であって、前記検出手段は、複数の容量センサを有していることを特徴とする情報入力装置。
【0010】(2) 指の接触の有無および接触位置を検出する検出手段と、前記検出手段が検出した情報を電気信号に変換する変換手段と、前記変換手段からの電気信号に基づいて指の接触の有無および接触位置を判定する判定手段と、前記判定手段からの情報を指示情報として電子機器へ出力する出力手段とを有する情報入力装置であって、前記検出手段は、第1の容量センサおよび第2の容量センサを有していることを特徴とする情報入力装置。
【0011】(3) 前記第1の容量センサおよび前記第2の容量センサは、前記情報入力装置の前後方向に沿って並設されている上記(2)に記載の情報入力装置。
【0012】(4) 複数の容量センサを備え、指の接触の有無および接触位置を検出する検出手段と、前記容量センサの出力状態のサンプリングを行ない、所定の電気信号に変換する変換手段と、前記変換手段からの電気信号に基づいて指の接触の有無および接触位置を判定する判定手段と、前記判定手段からの情報を指示情報として電子機器へ出力する出力手段とを有することを特徴とする情報入力装置。
【0013】(5) 第1の容量センサおよび第2の容量センサを備え、指の接触の有無および接触位置を検出する検出手段と、前記第1の容量センサおよび前記第2の容量センサの出力状態のサンプリングを行ない、所定の電気信号に変換する変換手段と、前記変換手段からの電気信号に基づいて指の接触の有無および接触位置を判定する判定手段と、前記判定手段からの情報を指示情報として電子機器へ出力する出力手段とを有することを特徴とする情報入力装置。
【0014】(6) 前記第1の容量センサおよび前記第2の容量センサは、前記情報入力装置の前後方向に沿って並設されている上記(5)に記載の情報入力装置。
【0015】(7) 前記変換手段は、前記第1の容量センサの出力状態に応じたレベルの信号を生成する第1の信号生成回路と、前記第2の容量センサの出力状態に応じたレベルの信号を生成する第2の信号生成回路と、前記第1の信号生成回路からの信号および前記第2の信号生成回路からの信号に基づいて、前記第1の信号生成回路からの信号のレベルと前記第2の信号生成回路からの信号のレベルとの差に応じたレベルの信号を生成する比較回路とを有する上記(5)または(6)に記載の情報入力装置。
【0016】(8) 前記第1の信号生成回路は、前記第1の容量センサの出力状態に応じた周波数で発振する第1の発振回路と、前記第1の発振回路からの信号を該信号の周波数に応じたレベルの信号に変換する第1の変換回路とで構成され、前記第2の信号生成回路は、前記第2の容量センサの出力状態に応じた周波数で発振する第2の発振回路と、前記第2の発振回路からの信号を該信号の周波数に応じたレベルの信号に変換する第2の変換回路とで構成されている上記(7)に記載の情報入力装置。
【0017】(9) 前記電子機器はコンピュータであり、前記情報入力装置はマウス、トラックボール、トラックパッド、キーボードを含む情報入力装置のグループのうちのいずれかであって、前記容量センサは、該情報入力装置の表面の近傍に設けられている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の情報入力装置。
【0018】(10) 前記容量センサは、前記情報入力装置の表面下に設けられている上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の情報入力装置。
【0019】(11) 前記容量センサは、前記情報入力装置に埋設された状態で設けられており、該情報入力装置の前記容量センサに対応する部分の表面は平滑な面となっている上記(10)に記載の情報入力装置。
【0020】(12) 前記容量センサは、前記情報入力装置の上部表面の裏側に設けられており、該情報入力装置の前記容量センサに対応する部分の表面は平滑な面となっている上記(10)に記載の情報入力装置。
【0021】(13) 前記指示情報は、表示装置に表示される電子画像の所定の方向のスクロールに使用される上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の情報入力装置。
【0022】(14) 前記判定手段により判定された指の接触位置に応じて、前記スクロールの方向が設定される上記(13)に記載の情報入力装置。
【0023】(15) 前記判定手段により判定された指の接触位置に応じて、前記スクロールの速度が設定される上記(13)または(14)に記載の情報入力装置。
【0024】(16) 前記判定手段により判定された指の接触位置が前記スクロールの実行を指示する位置の場合、該判定手段により指の接触が有りと判定されている間、前記スクロールが実行される上記(13)ないし(15)のいずれかに記載の情報入力装置。
【0025】(17) 前記判定手段により判定可能な指の接触位置の数は、前記容量センサの数の2倍以上である上記(1)ないし(16)のいずれかに記載の情報入力装置。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の情報入力装置を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0027】図1は、本発明の情報入力装置をスクロール機能を有するマウス(コンピュータのマウス)に適用した場合の実施形態を示す断面図である。なお、説明の都合上、図1中右側を「先端」または「前方」、左側を「基端」または「後方」と言う。
【0028】同図に示すように、マウス1は、ケーシング本体31と蓋体32とで構成されたケーシング3と、このケーシング3内に設置(内蔵)されたスクロール情報入力部2とを有している。
【0029】このマウス1(スクロール情報入力部2)は、パーソナルコンピュータ(電子機器)8と通信し得るように構成されている。この通信方式は、特に限定されず、例えば、有線通信でもよく、また、無線通信(例えば、赤外線通信等)でもよい。
【0030】なお、有線の場合のデータ転送方式としては、例えば、USB(Universal Serial Bus)、PS/2、RS−232C等のシリアルデータ転送方式や、セントロニクス、SCSI、IDE等のパラレルデータ転送方式等が挙げられるが、これらのうちでは、USBに対応したデータ転送方式(USB接続方式)が好ましい。
【0031】前記パーソナルコンピュータには、電子画像(画像)を表示する図示しないディスプレイ(表示装置)が接続されている。前記電子画像(画像)には、例えば、文字、アルファベット、数字、記号、図形、静止画、動画、書類等の各種データの表示(表示画面)が含まれる。
【0032】ケーシング3の蓋体32の先端部(図1中右側)の内側(裏面側)には、一対の係合爪33、33が形成されている。これらの係合爪33は、図1中横方向に並んでいる。
【0033】蓋体32の内側の一方の係合爪33と他方の係合爪33との間には、溝(有底の孔部)34が形成されている。
【0034】この溝34内には、後述する一対の電極(容量センサ)、すなわち第1の電極(第1の容量センサ)41および第2の電極(第2の容量センサ)42等が設けられた電極用基板4が挿入されている。この電極用基板4は、電極41および42の部分において、パッド35により蓋体32に固定されている。
【0035】このパッド35の一方の端部351は、一方の係合爪33に係合し、他方の端部351は、他方の係合爪33に係合する。これにより、蓋体32からのパッド35の離脱を防止することができ、電極用基板4を確実に固定することができる。
【0036】蓋体32の、電極41および42(検出部40)に対応する部分の表面、電極41と電極42との間に対応する部分の表面およびこれらの近傍の表面は、平滑な湾曲凸面(平滑な面)となっている。
【0037】なお、本発明では、蓋体32の、電極41および42(検出部40)に対応する部分の表面、電極41と電極42との間に対応する部分の表面およびこれらの近傍の表面が平滑な面となっていなくてもよいことは、言うまでもない。
【0038】この蓋体32の、電極41および42(検出部40)に対応する部分の表面と、電極41と電極42との間に対応する部分の表面とで、スクロール操作の操作部(操作面)7が構成される。
【0039】図1および図5に示すように、この操作部7には、電極41および42のそれぞれに対応する領域を示す指標71および72が設けられている。
【0040】この指標71および72により、マウス1の操作者は、前記操作部7、電極41および42の位置や領域、電極41と電極42との中間の位置等を把握することができる。
【0041】なお、指標は、前記指標71および72に限らず、例えば、電極41と電極42との中間の位置に対応する位置を示すものでもよい。
【0042】以下、操作部7の電極41と電極42との中間の位置に対応する位置を単に、「中間位置」と言う。
【0043】ケーシング3の厚さ(肉厚)は、特に限定されないが、強度や電極41および42の感度等を考慮して、1〜3mm程度とされるのが好ましい。
【0044】また、ケーシング3の厚さ(肉厚)は、一定でもよく、また、変化していてもよいが、変化している場合、蓋体32の厚さ(肉厚)、特に操作部7における蓋体32の厚さ(肉厚)を1〜3mm程度とするのが好ましい。
【0045】なお、ケーシング3の構成材料としては、例えば、各種樹脂材料等が挙げられる。
【0046】ケーシング3は、例えば、その全部が不透明な部材で形成されていてもよく、また、全部または一部が光透過性を有する部材(透明または半透明の部材)で形成されていてもよい。
【0047】この場合、ケーシング3のうちの、少なくとも電極41および42(検出部40)に対応する部分を、光透過性を有する部材(透明または半透明の部材)で形成することにより、前記指標71および72を省略したとしても、マウス1の操作者は、前記操作部7、すなわち、電極41および42の位置や領域、電極41と電極42との中間の位置を把握することができる。
【0048】前記ケーシング3のケーシング本体31上には、回路基板5が設置されている。
【0049】この回路基板5には、例えば、後述するスクロール情報入力部2の回路等、マウス1の所定の回路が設けられている。
【0050】図2は、スクロール情報入力部2の構成例を示すブロック図、図3は、図2に示すスクロール情報入力部2の構成例を示す回路図、図4は、図2に示すスクロール情報入力部2の検出部(検出手段)の構成例を示す平面図である。なお、説明の都合上、図4中上側を「先端」または「前方」、下側を「基端」または「後方」と言う。
【0051】図2に示すように、スクロール情報入力部2は、指の接触の有無および接触位置を検出する検出部(検出手段)40と、この検出部40の後段に設けられた第1の信号生成回路20aおよび第2の信号生成回路20bと、これら信号生成回路20aおよび20bの後段に設けられた差動増幅器(比較回路)28と、この差動増幅器28の後段に設けられたA/D変換器29と、制御手段21とで構成されている。A/D変換器29の出力側は、制御手段21に接続されている。
【0052】検出部40は、第1の電極(第1の容量センサ)41と、第2の電極(第2の容量センサ)42とで構成されている。
【0053】図4に示すように、電極41と電極42とは、それぞれ、電極用基板4上に、互いに離間するように設置されている。
【0054】そして、図1および図4に示すように、電極41および42は、平面視で(図1中上側から見たとき)マウス1(ケーシング3)の中心軸(直線)6上に並設されている。すなわち、電極41および42は、マウス1の先端部であって、かつマウス1の図4中横方向の中央部に、前後方向に沿って並設されている。
【0055】この場合、電極41は先端側(前方)に、電極42は基端側(後方)に配置されている。
【0056】電極41と電極42とは、同一の形状をなし、かつ、同一の面積を有している。本実施形態では、電極41および42は、それぞれ、略長方形(四角形)をなし、かつ、同一の面積を有している。
【0057】操作部7の電極41に対応する部分に指(検出物)を接触(または接近)させると、電極41と、蓋体32の電極41に対応(対面)する部分と、前記指とでコンデンサが形成され、所定の静電容量(キャパシタンス)が生じる。電極42についても前記と同様である。
【0058】電極41および42には、それぞれ、電極用基板4上に設けられた導体パターン(導線)411および421の一端側が接続(電気的に接続)されている。
【0059】なお、電極41と導体パターン411、電極42と導体パターン421を一体的に形成してもよい。
【0060】図2および図3に示すように、導体パターン411および421の他端側は、それぞれ、直接または図示しない導体パターン(導線)を介して、第1の信号生成回路20aの後述する第1の発振回路22および第2の信号生成回路20bの後述する第2の発振回路25の入力側に接続されている。
【0061】前述したように、これら電極41および42は、それぞれ、ケーシング3の表面下に設けられている。すなわち、電極41および42は、それぞれ、蓋体32の上部表面の裏側に、埋設された状態で設けられている。
【0062】なお、前記電極41、42、導体パターン411および421の構成材料としては、例えば、銅、銅合金、ステンレス鋼等の各種金属(導電体)等が挙げられる。
【0063】図2に示すように、第1の信号生成回路20aは、電極41の出力状態に応じたレベルの信号を生成する回路であり、電極41の出力状態に応じた周波数で発振する第1の発信回路22と、この発信回路22の後段に設けられた第1のバンドパスフィルター23と、このバンドパスフィルター23の後段に設けられた第1の検波回路24とで構成されている。
【0064】また、第2の信号生成回路20bは、電極42の出力状態に応じたレベルの信号を生成する回路であり、電極42の出力状態に応じた周波数で発振する第2の発信回路25と、この発信回路25の後段に設けられた第2のバンドパスフィルター26と、このバンドパスフィルター26の後段に設けられた第2の検波回路27とで構成されている。
【0065】なお、前記バンドパスフィルター23および検波回路24により、発振回路22からの信号をその信号の周波数に応じたレベルの信号に変換する第1の変換回路が構成され、前記バンドパスフィルター26および検波回路27により、発振回路25からの信号をその信号の周波数に応じたレベルの信号に変換する第2の変換回路が構成される。
【0066】制御手段21は、例えば、マイクロコンピュータで構成されており、ディスプレイ(表示装置)の画面に表示された電子画像(画像)をスクロールさせるためのスクロール情報(スクロールデータ)の生成、そのスクロール情報の出力等、マウス1(スクロール情報入力部2)全体の制御を行う。
【0067】この制御手段21は、メモリー(RAM、E2PROM、ROM等)211を内蔵している。
【0068】この制御手段21により、指の接触の有無および接触位置を判定する判定手段と、この判定手段からの情報をスクロール情報(指示情報)としてパーソナルコンピュータ(電子機器)へ出力する出力手段との主機能が達成される。
【0069】また、前記信号生成回路20a、20b、差動増幅器28およびA/D変換器29により、検出部40が検出した情報を電気信号に変換する(電極41および42の出力状態のサンプリングを行ない、所定の電気信号に変換する)変換手段が構成される。
【0070】発振回路22は、図3に示すように接続されたトランジスタTr1と、コンデンサC1、C3およびC4と、可変コンデンサC2と、コイルL1およびL2と、抵抗R1、R2およびR3と、ダイオードD1とで構成されている。
【0071】この発振回路22は、電極41の出力状態に応じた周波数で発振するように構成されている。
【0072】すなわち、発振回路22は、操作部7の電極41に対応する部分に指を接触させていないとき、最大周波数(周波数)f1で発振し、また、操作部7の電極41に対応する部分に指を接触させているとき、電極41に対応する部分に接触している指の面積が大きいほど、小さい周波数で発振するように各回路定数が設定されている。
【0073】また、発振回路25は、前記発振回路22と同様に、図3に示すように接続されたトランジスタTr3と、コンデンサC9、C11およびC12と、可変コンデンサC10と、コイルL4およびL5と、抵抗R9、R10およびR11と、ダイオードD4とで構成されている。
【0074】この発振回路25は、電極42の出力状態に応じた周波数で発振するように構成されている。
【0075】すなわち、発振回路25は、操作部7の電極42に対応する部分に指を接触させていないとき、最大周波数(周波数)f1で発振し、また、操作部7の電極42に対応する部分に指を接触させているとき、電極42に対応する部分に接触している指の面積が大きいほど、小さい周波数で発振するように各回路定数が設定されている。
【0076】図3に示すように、発振回路22の出力側には、バンドパスフィルター23が接続され、また、発振回路25の出力側には、バンドパスフィルター26が接続されている。
【0077】これらのバンドパスフィルター23および26の中心周波数(2つの遮断周波数の中間の周波数)は、それぞれ、f1に設定されている。
【0078】図3に示すように、バンドパスフィルター23の出力側には、検波回路24が接続され、また、バンドパスフィルター26の出力側には、検波回路27が接続されている。
【0079】検波回路24は、図3に示すように接続されたコイルL3およびコンデンサC5と、トランジスタTr2、コンデンサC6、C7、抵抗R5、R6およびR7で構成された増幅回路と、ダイオードD2およびD3で構成された半波整流回路と、抵抗R8と、コンデンサC8からなる平滑回路とで構成されている。
【0080】また、検波回路27は、前記検波回路24と同様に、図3に示すように接続されたコイルL6およびコンデンサC13と、トランジスタTr4、コンデンサC14、C15、抵抗R13、R14およびR15で構成された増幅回路と、ダイオードD5およびD6で構成された半波整流回路と、抵抗R16と、コンデンサC16からなる平滑回路とで構成されている。
【0081】図3に示すように、検波回路24の出力側は、差動増幅器28の反転入力端子に接続され、また、検波回路27の出力側は、差動増幅器28の非反転入力端子に接続されている。
【0082】このような回路構成により、制御手段21により判定可能な指の接触位置の数を、電極(容量センサ)の数の2倍以上とすることができる。
【0083】これにより、電極の数が2つであるにもかかわらず、スクロールの速度(スクロール速度)等を細かく調節し得るマウスを実現することができる。
【0084】次に、マウス1の作用を説明する。図5は、マウス1の先端部および指の接触位置を示す平面図、図6は、検出部(検出手段)2および指の接触位置を示す平面図である。なお、説明の都合上、図5および図6中上側を「先端」または「前方」、下側を「基端」または「後方」と言う。
【0085】図5および図6中、点線で示す各円9a、9b、9c、9dおよび9eは、それぞれ、指を操作部7に接触させた場合、その指の接触位置が位置a、b、c、dおよびeのとき、操作部7に接触している指の領域(範囲)の一例を模式的に示すものである。
【0086】まず、マウス1によりスクロール操作を行う場合の手順を説明する。机等の平坦な面の上に置かれているマウス1を手で把持しつつ、例えば、人差し指(指)を操作部7の所定の位置に接触させる。
【0087】指を図5に示す操作部7の位置(中間位置)cより先端側に位置させると、その間、ディスプレイの画面に表示された電子画像が、前記指の接触位置に対応した速度で所定方向(例えば、画面の上方向)にスクロールする。この場合、指の接触位置が操作部7の先端側であるほど、前記スクロールの速度(スクロール速度)が高く(速く)、そのスクロール速度は、指の接触位置が位置aのときに最大となる。
【0088】逆に、指を操作部7の中間位置cより基端側に位置させると、その間、前記電子画像が、前記指の接触位置に対応した速度で前記と逆方向(例えば、画面の下方向)にスクロールする。この場合、指の接触位置が操作部7の基端側であるほど、スクロール速度が高く、そのスクロール速度は、指の接触位置が位置eのときに最大となる。
【0089】なお、指を操作部7の中間位置cに位置させたときは、前記電子画像は、スクロールしない。
【0090】また、指を操作部7に接触させない場合も前記電子画像は、スクロールしない。
【0091】次に、マウス1の動作を説明する。操作部7の電極41に対応する部分に指を接触させると、電極41と、蓋体32の電極41に対面する部分と、前記指とでコンデンサが形成され、所定の静電容量が生じる。この静電容量は、操作部7の電極41に対応する部分に接触している指の面積が大きいほど、大きい。図5および図6に示すように、指の接触位置が位置aのとき、操作部7の電極41に対応する部分に接触している指の面積が最大となり、前記静電容量は、最大となる。
【0092】同様に、操作部7の電極42に対応する部分に指を接触させると、電極42と、蓋体32の電極42に対面する部分と、前記指とでコンデンサが形成され、所定の静電容量が生じる。この静電容量は、操作部7の電極42に対応する部分に接触している指の面積が大きいほど、大きい。図5および図6に示すように、指の接触位置が位置eのとき、操作部7の電極42に対応する部分に接触している指の面積が最大となり、前記静電容量は、最大となる。
【0093】このマウス1では、前記電極41および42の出力状態のサンプリングを行う。
【0094】発振回路22および25からは、それぞれ、所定の周波数の高周波信号が出力される。
【0095】発振回路22および25の発振周波数、すなわち、発振回路22および25から出力される高周波信号の周波数は、それぞれ、前述したように、電極41および42の出力状態に対応している。
【0096】すなわち、前記発振回路22からの高周波信号の周波数は、操作部7の電極41に対応する部分に指を接触させていないとき、最大周波数f1となり、また、操作部7の電極41に対応する部分に指を接触させているとき、操作部7の電極41に対応する部分に接触している指の面積が大きいほど、小さい周波数となる。そして、図5および図6に示すように、指の接触位置が位置aのとき、操作部7の電極41に対応する部分に接触している指の面積が最大となり、前記発振回路22からの高周波信号の周波数は、最小となる。
【0097】同様に、前記発振回路25からの高周波信号の周波数は、操作部7の電極42に対応する部分に指を接触させていないとき、最大周波数f1となり、また、操作部7の電極42に対応する部分に指を接触させているとき、操作部7の電極42に対応する部分に接触している指の面積が大きいほど、小さい周波数となる。そして、図5および図6に示すように、指の接触位置が位置eのとき、操作部7の電極42に対応する部分に接触している指の面積が最大となり、前記発振回路25からの高周波信号の周波数は、最小となる。
【0098】発振回路22から出力された高周波信号は、バンドパスフィルター23を通過し、検波回路24に入力される。
【0099】この場合、前記高周波信号は、その周波数がf1のときは、減衰することなく、バンドパスフィルター23を通過するが、その周波数がf1より小さいときは、バンドパスフィルター23を通過する際に、その周波数に応じて所定のレベル(電圧レベル)に減衰する。なお、バンドパスフィルター23から出力される高周波信号のレベルは、その周波数がf1のときが最大であり、その周波数がf1から低下するほど小さく、図5および図6に示すように、指の接触位置が位置aのときに最小となる。
【0100】前記高周波信号は、検波回路24における増幅回路で増幅され、次いで、半波整流回路で半波整流され、次いで、平滑回路で平滑化される。
【0101】この平滑化された信号は、検波回路24から出力され、差動増幅器28の反転入力端子に入力される。
【0102】同様に、発振回路25から出力された高周波信号は、バンドパスフィルター26を通過し、検波回路27に入力される。
【0103】この場合、高周波信号は、その周波数がf1のときは、減衰することなく、バンドパスフィルター26を通過するが、その周波数がf1より小さいときは、バンドパスフィルター26を通過する際に、その周波数に応じて所定のレベル(電圧レベル)に減衰する。なお、バンドパスフィルター26から出力される高周波信号のレベルは、その周波数がf1のときが最大であり、その周波数がf1から低下するほど小さく、図5および図6に示すように、指の接触位置が位置eのときに最小となる。
【0104】前記高周波信号は、検波回路27における増幅回路で増幅され、次いで、半波整流回路で半波整流され、次いで、平滑回路で平滑化される。
【0105】この平滑化された信号は、検波回路27から出力され、差動増幅器28の非反転入力端子に入力される。
【0106】差動増幅器28からは、検波回路24からの信号のレベルと、検波回路27からの信号のレベルとの差分(差)に対応したレベルの信号(検出信号)が出力される。
【0107】図7は、図5および図6に示す場合における指の接触位置と、検波回路24および27から出力される信号のレベル(電圧レベル)と、差動増幅器28から出力される信号(検出信号)のレベル(電圧レベル)との関係を示すグラフである。
【0108】図7に示すように、検波回路24から出力される信号のレベル(電圧レベル)は、指の接触位置が位置aのとき、最小であり、基端側であるほど大きい。そして、指の接触位置が中間位置cおよびそれより基端側(例えば、位置d、位置e)のときは、指が操作部7の電極41に対応する部分に接触せず、これにより、検波回路24から出力される信号のレベルは、最大となる。
【0109】逆に、検波回路27から出力される信号のレベル(電圧レベル)は、指の接触位置が位置eのとき、最小であり、先端側であるほど大きい。そして、指の接触位置が中間位置cおよびそれより先端側(例えば、位置a、位置b)のときは、指が操作部7の電極42に対応する部分に接触せず、これにより、検波回路27から出力される信号のレベルは、最大となる。
【0110】従って、差動増幅器28から出力される信号(検出信号)のレベル(電圧レベル)は、指の接触位置が位置aのとき、最大であり、基端側であるほど小さく、位置eのとき、最小となる。
【0111】また、指が操作部7に接触していない場合の差動増幅器28から出力される検出信号のレベルは、指の接触位置が中間位置cのときの検出信号のレベルと等しい。
【0112】差動増幅器28から出力される検出信号のレベルと、指の接触の有無および接触位置との関係は、前記のようになっているので、前記検出信号に基づいて、指の接触の有無および接触位置を求めることができる。
【0113】なお、指の接触位置が中間位置cの場合と、指が操作部7に接触していない場合は、いずれも電子画像のスクロールを実行しないので、これらを区別することができなくてもよいが、指の接触位置が中間位置cの場合と、指が操作部7に接触していない場合とを区別することができるようになっていてもよい。
【0114】ところで、指の接触位置が中間位置cのとき、操作部7の電極41および42に対応する部分に指が接触する場合には、指の接触位置が中間位置cまたはその近傍のとき、操作部7の電極41に対応する部分に接触している指の面積と、操作部7の電極42に対応する部分に接触している指の面積とが等しくなる。このため、指の接触位置が中間位置cまたはその近傍のときに、差動増幅器28から出力される検出信号のレベルは、図7に示す中間位置cのときと等しくなる。そして、この検出信号のレベルは、指の接触位置が先端側であるほど大きいので、、前記検出信号に基づいて、指の接触の有無および接触位置を求めることができる。
【0115】前記差動増幅器28から出力された検出信号は、A/D変換器29でアナログ信号からデジタル信号(検出データ)に変換され、制御手段21に入力される。
【0116】制御手段21は、前記検出データに基づいて、スクロール情報(スクロールデータ)を求める。
【0117】すなわち、制御手段21のメモリー211の所定の記憶領域には、前記検出データからスクロール情報を求めるための所定のテーブル(検量線)が予め記憶されており、制御手段21は、このテーブルと検出データとから、スクロール情報を求める。
【0118】前記スクロール情報には、スクロールを実行しないことを示す「動作なし(カウントなし)」、電子画像を上方向にmカウント(単位)分スクロールさせることを示す「+mカウントスクロール」(但し、mは、1以上の整数)、電子画像を下方向にnカウント分スクロールさせることを示す「−nカウントスクロール」(但し、nは、1以上の整数)等があり、これらは、指の接触の有無および接触位置に対応している。
【0119】ここで、前記「1カウント」がどの程度のスクロール量であるかは、パーソナルコンピュータ8側で予め設定されている。なお、前記m、nが大きいほど、スクロール速度は、速い。
【0120】得られたスクロール情報は、「動作なし」の場合を除き、制御手段21から出力され、パーソナルコンピュータ8に入力される。
【0121】パーソナルコンピュータ8は、前記スクロール情報に基づいて、電子画像を所定方向に所定カウント分スクロールさせる。以上の動作が繰り返し実行される。
【0122】そして、スクロール情報が次々とパーソナルコンピュータ8に入力されると、そのパーソナルコンピュータ8の指令により、電子画像は、所定方向に、所定の速度で、所定時間スクロールする。
【0123】一方、指を操作部7の中間位置cに位置させた場合と、指を操作部7に接触させない場合のスクロール情報は、それぞれ、「動作なし」となり、この場合には、スクロールは実行されない。
【0124】以上の説明では、中間位置cのみをスクロールの実行を指示しない(スクロールが実行されない)指の接触位置として説明してきたが、スクロールの実行を指示しない指の接触位置は、これに限らず、例えば、中間位置cおよびその近傍の位置であってもよい。
【0125】また、検出信号からスクロール情報を求めるための検量線は、テーブルに限らず、例えば、演算式等であってもよい。
【0126】なお、このマウス1により、ポインタの所定方向の移動およびアイコンの選択指定の操作を行うことができることは言うまでもないので、これらの作用(動作)や構成の説明は省略する。
【0127】次に、制御手段21のスクロールについての制御動作を説明する。図8は、制御手段21のスクロールについての制御動作を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに基づいて説明する。
【0128】まず、前述したように、電極41および42の出力状態のサンプリングを行い、検出データを取得する(ステップS101)。
【0129】次いで、前述したように、検出データに基づいてスクロール情報を求める(ステップS102)。
【0130】次いで、指の接触が有り、かつ、指の接触位置がスクロールの実行を指示する位置であるか否かを判断(判定)する(ステップS103)。
【0131】ステップS103において、NOと判断した場合、すなわち、指の接触が無いか、または、指の接触位置がスクロールの実行を指示しない位置である場合には、電子画像をスクロールさせるためのスクロール情報を出力しない(ステップS104)。この場合は、電子画像は、スクロールしない。
【0132】また、ステップS103において、YESと判断した場合、すなわち、指の接触が有り、かつ、指の接触位置がスクロールの実行を指示する位置である場合には、得られたスクロール情報を出力する(ステップS105)。
【0133】前記ステップS104またはステップS105を実行した後、ステップS101に戻り、再度、ステップS101以降を実行する。
【0134】前記のプログラムにおいて、前記ステップS105が繰り返し実行されることにより、電子画像は、所定方向に、所定の速度で連続的にスクロールする。
【0135】すなわち、指の接触位置がスクロールの実行を指示する位置である場合には、指が操作部7に接触している間(ステップS105の判定がYESである間)、ステップS105が繰り返し実行され、電子画像が、所定方向に、所定の速度で連続的にスクロールする。
【0136】以上説明したように、このマウス1によれば、操作部7に指を接触させるだけで、ディスプレイの画面に表示された電子画像をスクロールさせることができる。このため、スクロール操作を容易に行うことができる。
【0137】また、スクロールの速度を多段階(複数段階)に調整(設定)し得るように構成されているので、非常に便利である。
【0138】特に、このマウス1では、触れる指の位置(接触位置)で、スクロールの方向(向き)を選択(設定)することができるとともに、スクロールの速度を自在に調整(設定)することができるので、スクロール操作をきわめて容易に行うことができる。
【0139】また、2つの電極41および42により指の接触の有無および接触位置を検出するので、電極を3つ以上設ける場合に比べ、部品点数を少なくすることができ、また、回路構成を簡素化することができ、また、制御を簡略化することができる。
【0140】また、電極41および42がマウス1の前後方向に沿って並設されているので、スクロール操作の際、指を無理無く動かすことができ、このためスクロール操作を容易に行うことができる。
【0141】そして、このマウス1では、ホイールやスクロール操作ボタンのようなスクロール操作の際に可動させる部分(可動部)がないので、構造が簡易であり、また、複雑な3Dや、マウス1の薄型化等にも容易に対応することができる。
【0142】また、スクロール操作の際に可動させる部分がないので、埃や水等の異物による影響がなく(または非常に少なく)、また、摩擦等がなく、このため、信頼性が高く、寿命も長い。
【0143】また、電極41および42がケーシング3の蓋体32の裏側に設置されているので、デザイン上の制約を受けず(デザインの自由度が高く)、また、ケーシング3(蓋体32)の上部表面を有効に利用することができる。また、マウス1の上部表面が覆われているので、静電気に強い。
【0144】以上、本発明の情報入力装置を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。
【0145】例えば、前記実施形態では、電極(容量センサ)の数は、2個であるが、本発明では、電極の数は、2個に限定されず、3個以上でもよい。すなわち、本発明では、電極が複数設けられていればよい。
【0146】また、本発明では、電極の形状、寸法、配置、間隔等も前記実施形態には限定されない。電極の形状は、長方形(四角形)の他、例えば、円、楕円等であってもよい。
【0147】また、本発明では、情報入力装置は、マウスに限らず、この他、例えば、トラックボール、トラックパッド、キーボード等でもよい。
【0148】また、前記実施形態では、指示情報が、表示装置に表示される電子画像の所定の方向のスクロールに利用されているが、本発明では、これに限らない。
【0149】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の情報入力装置によれば、指を接触させるだけで指示情報を電子機器に出力することができる。すなわち、操作を容易に行うことができる。
【0150】そして、触れる指の位置(接触位置)を変えることにより、指示情報を変更することができ、このため、操作が容易であるとともに、非常に便利である。
【0151】例えば、指示情報が表示装置に表示される電子画像の所定の方向のスクロールに使用される場合、特に、本発明の情報入力装置をマウスに適用した場合には、触れる指の位置で、スクロールの方向(向き)を選択(設定)することができるとともに、スクロールの速度を自在に調整(設定)することができるので、スクロール操作を容易に行うことができるとともに、非常に便利である。
【0152】また、本発明では、その検出手段が複数の容量センサ(第1の容量センサおよび第2の容量センサ)で構成されており、ホイールやスクロール操作ボタンのような機械的な構造のものではないので、構造が簡易であり、信頼性が高く、寿命が長く、また、装置の薄型化等にも容易に対応することができる。
【0153】また、本発明では、複数の容量センサ(第1の容量センサおよび第2の容量センサ)で構成された検出手段を装置内部(表面下)に設置することでき、これにより、デザイン上の制約を受けず(デザインの自由度が高く)、また、装置の上部表面を有効に利用することができる。
【出願人】 【識別番号】000006220
【氏名又は名称】ミツミ電機株式会社
【出願日】 平成12年6月22日(2000.6.22)
【代理人】 【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫 (外1名)
【公開番号】 特開2002−7056(P2002−7056A)
【公開日】 平成14年1月11日(2002.1.11)
【出願番号】 特願2000−188075(P2000−188075)