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【発明の名称】 画像形成装置
【発明者】 【氏名】佐藤 洋太郎

【氏名】重田 邦男

【氏名】板垣 整子

【氏名】羽根田 哲

【要約】 【課題】像形成体上での淡、濃トナー像の重なり時の階調性や転写材上での濃、淡トナー像の光沢度をコントロールし、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズ、特に濃トナーとの混在時の中間調画像の連続性を保ちながら画像ノイズの発生を防止し、安定して良好な画像が得られる画像形成装置を提供すること。

【解決手段】濃トナーと淡トナーとに使用する現像剤を同系色とすると共に、濃トナーの着色濃度に対する淡トナーの着色濃度の比率を0.3〜0.6とすることを特徴とする画像形成装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 濃トナーと淡トナーとからなる2種類のトナーを用い、濃トナー像と淡トナー像とを重ね合わせて画像形成を行う画像形成装置において、前記濃トナーと前記淡トナーとに使用する現像剤を同系色とすると共に、前記濃トナーの着色濃度に対する前記淡トナーの着色濃度の比率を0.3〜0.6とすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】 濃トナーと淡トナーとからなる2種類のトナーを用い、濃トナー像と淡トナー像とを重ね合わせて画像形成を行う画像形成装置において、前記濃トナーと前記淡トナーとに使用する現像剤を同系色とすると共に、前記濃トナー像と前記淡トナー像の付着量を同一付着量とするときの、前記淡トナー像と前記濃トナー像との光沢度差を0°〜15°とすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】 濃トナーと淡トナーとからなる2種類のトナーを用い、濃トナー像と淡トナー像とを重ね合わせて画像形成を行う画像形成装置において、前記濃トナーの帯電量に対する前記淡トナーの帯電量の比率を1.2〜2.0とすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】 濃トナーと淡トナーとからなる2種類のトナーを用い、濃トナー像と淡トナー像とを重ね合わせて画像形成を行う画像形成装置において、前記濃トナーの質量平均粒径に対する前記淡トナーの質量平均粒径の比率を0.5〜0.9とすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】 前記濃トナー像と前記淡トナー像とによる重ね合わせのトナー像を各色毎に形成して重ね合わせ、重ね合わせのカラートナー像を形成することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】 前記重ね合わせのカラートナー像をベルト状の中間転写体或いは転写材上に形成することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法によりトナーを用いて画像形成を行う画像形成装置にかかわり、淡色のトナーと濃色のトナーとの2種類のトナーを用いて現像し、画像形成を行う画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法を用いた画像形成装置にあっては、帯電手段によって像形成体上に一様帯電がなされたのち像露光がなされて潜像が形成される。潜像部分は続く現像手段によって現像が行われ、トナー像が形成される。デジタル方式の画像形成装置にあっては、像露光は例えばパルス幅変調されたドットによって像露光が行われ、ドット部分にトナーが付着する反転現像が行われる。ドット部分に付着するトナー量は、像形成体上のドット部分の面積や電位の状態とこれに対しての現像バイアスやトナーの有する電荷の状態等によって定まる。
【0003】像形成体上に像露光手段によって記録される高濃度の画像部分は面積当たりのドット数も多く、1ドットの大きさも大きい。一方、低濃度の画像部分は面積当たりのドット数も少なく1ドットの大きさも小さい。このことによって現像後は像形成体上の高濃度の画像部分にはトナー付着量は多く、低濃度の画像部分にはトナー付着量は少ない。記録画像の濃淡の差異は、像形成体上に現像によって付着する面積当たりのトナーの付着量の多少によって表現されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一種類のトナーによっては、良好な階調性をもった画像形成を行うことは困難である。特にハイライト部(低濃度部)ではドットが小さいことから面積当たり極少量のトナーの付着は不安定であり、画像むら(画像荒れ)が生じ易く、かつ安定した階調性を求めることは困難である。また高濃度部でトナーは、過剰なトナーの付着状態にあって画像濃度は飽和し易く、広い領域(ダイナミックレンジ)での階調性や光沢度がでない。また、単に濃、淡トナーを併用したとしても中間濃度が不連続となったり、不安定になったりするという問題を有する。このため、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒色(K)の各々の淡色と濃色の2種類のトナーを用いて像形成体上に現像を行う画像形成装置を、特願2000−137089号にて提案したが、像担持体上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性や、転写材上での濃、淡トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)光沢度が悪いという問題が生じる。これにより、濃、淡トナーの使用時の階調や光沢の不連続性や画像ノイズ(濃トナーによる画像むらやトナー付着量が多くなることによる画像荒れ)、特に淡トナー中に濃トナーを混在させ始める低濃度部での中間調画像の濃トナーによる画像ノイズが目立ち易いという問題が起こる。
【0005】本発明は上記の問題点を解決し、モノクロやカラーの画像形成装置に適用するもので、濃トナーと淡トナーとの2種類のトナーを用いて画像形成を行う画像形成装置における、像形成体上での淡、濃トナー像の重なり時の階調性や転写材上での濃、淡トナー像の光沢度をコントロールし、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズ、特に濃トナーとの混在時の中間調画像の連続性を保ちながら画像ノイズの発生を防止し、安定して良好な画像が得られる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、濃トナーと淡トナーとからなる2種類のトナーを用い、濃トナー像と淡トナー像とを重ね合わせて画像形成を行う画像形成装置において、前記濃トナーと前記淡トナーとに使用する現像剤を同系色とすると共に、前記濃トナーの着色濃度に対する前記淡トナーの着色濃度の比率を0.3〜0.6とすることを特徴とする画像形成装置(第1の発明)によって達成される。
【0007】また、上記目的は、濃トナーと淡トナーとからなる2種類のトナーを用い、濃トナー像と淡トナー像とを重ね合わせて画像形成を行う画像形成装置において、前記濃トナーと前記淡トナーとに使用する現像剤を同系色とすると共に、前記濃トナー像と前記淡トナー像の付着量を同一付着量とするときの、前記淡トナー像と前記濃トナー像との光沢度差を0°〜15°とすることを特徴とする画像形成装置(第2の発明)によって達成される。
【0008】また、上記目的は、濃トナーと淡トナーとからなる2種類のトナーを用い、濃トナー像と淡トナー像とを重ね合わせて画像形成を行う画像形成装置において、前記濃トナーの帯電量に対する前記淡トナーの帯電量の比率を1.2〜2.0とすることを特徴とする画像形成装置(第3の発明)によって達成される。
【0009】また、上記目的は、濃トナーと淡トナーとからなる2種類のトナーを用い、濃トナー像と淡トナー像とを重ね合わせて画像形成を行う画像形成装置において、前記濃トナーの質量平均粒径に対する前記淡トナーの質量平均粒径の比率を0.5〜0.9とすることを特徴とする画像形成装置(第4の発明)によって達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、本欄の記載は請求項の技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、以下の、本発明の実施の形態における断定的な説明は、ベストモードを示すものであって、本発明の用語の意義や技術的範囲を限定するものではない。
【0011】本発明にかかわる画像形成装置の一実施形態の画像形成プロセス、各機構について、図1ないし図7を用いて説明する。図1は、本発明にかかわる画像形成装置の一実施形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図であり、図2は、画像処理システムのブロック図であり、図3は、分解された単色の濃、淡トナー用画像データを示す図であり、図4は、静電潜像の電位状態と潜像部分へのトナー付着状態とを示す図であり、図5は、転写材上でのトナーの付着状態を示す説明図であり、図6は、トナー付着量とプリント画像濃度との関係を示すグラフであり、図7は、濃トナー像と淡トナー像の光沢度とその差とを示す図である。
【0012】図1によれば、図1に示すカラー画像形成装置は中間転写体を用いたタンデム方式のカラー画像形成装置であって、ベルト状の中間転写体である中間転写ベルト14aの周縁部には、中間転写ベルト14aの回転方向上流側から、黒色(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)から成る4組のカラー画像形成用の画像形成プロセス手段であるプロセスユニット100が設けられていて、K、C、M及びYのプロセスユニット100では濃トナーと淡トナーとを用いてのK、C、M及びYの重ね合わせトナー像が形成され、各プロセスユニット100にて形成された重ね合わせトナー像は中間転写ベルト14aの上で重ね合わせて転写されて、中間転写ベルト14a上に重ね合わせカラートナー像が形成され、中間転写ベルト14a上に転写された重ね合わせカラートナー像が転写材上に一括転写され、定着されて機外に排出される構成となっている。
【0013】K、C、M及びYの4組の画像形成プロセス手段であるプロセスユニット100は何れも共通した構造となっているので、その1組について説明する。
【0014】プロセスユニット100は、感光体ドラム10と、トナー像の転写位置(第1の転写手段の転写位置)からみて、感光体ドラム10の回転方向上流側から、感光体ドラム10上の転写残トナーをクリーニングするためのクリーニング装置19と、濃トナー像を形成するための濃トナー用のスコロトロン帯電器11(H)、濃トナー用の露光光学系12(H)、濃トナー用の現像器13(H)と、淡トナー像を形成するための淡トナー用のスコロトロン帯電器11(L)、淡トナー用の露光光学系12(L)、淡トナー用の現像器13(L)とから構成される。
【0015】像形成体である感光体ドラム10は、例えばガラスや透光性アクリル樹脂等の透光性部材によって形成される円筒状の基体の外周に、透光性の導電層及び有機感光層(OPC)の光導電体層を形成したものである。
【0016】感光体ドラム10は、図示しない駆動源からの動力により、或いは中間転写ベルト14aに従動し、透光性の導電層を接地された状態で矢印で示す反時計方向に回転される。
【0017】濃トナー用の帯電手段であるスコロトロン帯電器11(H)及び淡トナー用の帯電手段であるスコロトロン帯電器11(L)は、それぞれ、感光体ドラム10の移動方向に対して直交する方向に感光体ドラム10と対峙し近接して取り付けられ、トナーと同極性のコロナ放電によって、感光体ドラム10に対し一様な電位を与える。
【0018】濃トナー用の像露光手段である露光光学系12(H)、淡トナー用の像露光手段(画像書込手段)である露光光学系12(L)は、それぞれ、像露光の発光素子としてのLED(発光ダイオード)を感光体ドラム10の軸と平行に複数個アレイ状に並べた線状の露光素子(不図示)と等倍結像素子としてのセルフォックレンズ(不図示)とがホルダに取り付けられた露光用ユニットとして構成される。円柱状の保持部材に、露光光学系12(H)、12(L)が取付けられて感光体ドラム10の基体内部に収容される。露光素子としてはその他、FL(蛍光体発光)、EL(エレクトロルミネッセンス)、PL(プラズマ放電)等の複数の発光素子をアレイ状に並べた線状のものが用いられる。露光光学系12(H)は濃トナー用の画像データによって像露光(画像書込)を行う像露光手段(画像書込手段)であり、露光光学系12(L)は淡トナー用の画像データによって像露光(画像書込)を行う像露光手段(画像書込手段)である。
【0019】濃トナー用の現像手段である現像器13(H)は1成分の濃トナー又は濃トナーと磁性キャリアとの2成分現像剤を内蔵し、接触又は非接触によって第1の反転現像を行う。また淡トナー用の現像手段である現像器13(L)は、トナー像を破壊せずに重ね合わせ現像を可能とする1成分の淡トナーまたは淡トナーと磁性キャリアとの2成分現像剤を内蔵し、ソフト現像、より好ましくは非接触現像によって第2の反転現像を行う。第1の転写手段の転写位置からみて、感光体ドラム10の回転方向に対し、上流側に濃トナー用の現像器13(H)が、また下流側に淡トナー用の現像器13(L)を配設し、濃トナーによる感光体ドラム10へのトナー像の形成を先に行う。
【0020】画像形成に当たっては、各色毎の画像データは、後段において詳述するように、濃トナー用の画像データと淡トナー用の画像データとに分けられ、先ず、濃トナー用のスコロトロン帯電器11(H)により、使用するトナー極性と同極性(本実施形態においてはマイナス極性)で−500〜−1000V程度の帯電電位V0に一様帯電された感光体ドラム10に、濃トナー用の画像データの像露光(画像書込)が露光光学系12(H)によってなされて、濃トナーの潜像形成が行われ、トナーと同極性で感光体ドラム10の帯電電位V0に対して0.8V0程度の濃トナー用の現像バイアス電位VHが印加される濃トナー用の現像器13(H)の現像ローラ131(H)によって濃トナーによる現像が行われる。次に、濃トナー像が形成された感光体ドラム10に、淡トナー用のスコロトロン帯電器11(L)により、感光体ドラム10の帯電電位V0を−500〜−1000V程度とする再帯電が行われ、淡トナー用の画像データの像露光(画像書込)が露光光学系12(L)によって行われて、淡トナーの潜像形成がなされ、トナーと同極性で再帯電された感光体ドラム10の帯電電位V0に対して0.8V0程度の淡トナー用の現像バイアス電位VLが印加される淡トナー用の現像器13(L)の現像ローラ131(L)によって淡トナーによる現像が行われて、濃トナーによるトナー像の上に淡トナーによるトナー像が感光体ドラム10上に重ねて形成される。この濃、淡トナーのトナー像は、後に説明する第1の転写手段の転写位置において、中間転写ベルト14a上に転写される。
【0021】上記の感光体ドラム10の−500〜−1000V程度の帯電電位V0の設定や感光体ドラム10の帯電電位V0に対する0.8V0程度の濃トナー用の現像バイアス電位VHの設定や感光体ドラム10の再帯電での帯電電位V0に対する0.8V0程度の淡トナー用の現像バイアス電位VLの設定等は、後段において詳述するように、濃トナーと淡トナーとからなる2種類のトナーを用い、濃トナー像と淡トナー像とを重ね合わせて画像形成を行う場合で、濃トナーと淡トナーとに使用する現像剤を同系色とし、■濃トナーの着色濃度に対する淡トナーの着色濃度の比率を0.3〜0.6とする、■濃トナー像と淡トナー像の付着量を同一付着量とするときの、淡トナー像と濃トナー像との光沢度差を0°〜15°とする、場合での設定条件であり、また、濃トナーと淡トナーとからなる2種類のトナーを用い、濃トナー像と淡トナー像とを重ね合わせて画像形成を行う場合で、■濃トナーの帯電量に対する淡トナーの帯電量の比率を1.2〜2.0とする、■濃トナーの質量平均粒径に対する淡トナーの質量平均粒径の比率を0.5〜0.9とする、場合での設定条件である。
【0022】またこの際、転写材としては45〜55kg/m2(1000枚での質量)の紙厚の普通紙または60〜75kg/m2(1000枚での質量)の紙厚の厚紙を用い、線速度は100〜500m/sec程度、環境条件としては温度が15〜30℃程度、湿度が45〜80%程度の設定条件とする。
【0023】転写を終えた感光体ドラム10上に残留した転写残トナーは、静電的に回収を行うクリーニング装置19によって清掃が行われる。
【0024】K、C、M及びYの4組のプロセスユニット100が並列して対向するベルト状の中間転写体としての中間転写ベルト14aは体積抵抗率が108〜1015Ω・cm、表面抵抗率が108〜1015Ω/□の無端ベルトであり、例えば変性ポリイミド、熱硬化ポリイミド、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ナイロンアロイ等のエンジニアリングプラスチックに導電材料を分散した、厚さ0.1〜1.0mmの半導電性フィルム基体の外側に、好ましくはトナーフィルミング防止層として厚さ5〜50μmのフッ素コーティングを行った、2層構成のシームレスベルトである。中間転写ベルト14aの基体としては、この他に、シリコンゴム或いはウレタンゴム等に導電材料を分散した厚さ0.5〜2.0mmの半導電性ゴムベルトを使用することもできる。中間転写ベルト14aは、駆動ローラ14d、従動ローラ14e、テンションローラ14k及びバックアップローラ14jに外接して張架され、画像形成時には、不図示の駆動モータよりの駆動をうけて駆動ローラ14dが回転され、各色毎の転写位置では1次転写ローラ14cにより感光体ドラム10に中間転写ベルト14aが押圧され、中間転写ベルト14aが図の矢印で示す方向に回転される。
【0025】K、C、M及びYの第1の転写手段である転写ローラからなる1次転写ローラ14cは、中間転写ベルト14aを挟んで各々の感光体ドラム10に対向して設けられ、中間転写ベルト14aと各々の感光体ドラム10との間に各々の転写域(符号なし)を形成する。各々の1次転写ローラ14cにはトナーと反対極性(本実施形態においてはプラス極性)の直流電圧で、例えば0.6〜1.4mA程度の1次転写電流を印加して、転写域(符号なし)に転写電界を形成することにより、K、C、M及びYの感光体ドラム10上の濃、淡トナーのトナー像を中間転写ベルト14a上に転写する。
【0026】上述した直流電圧による0.6〜1.4mA程度の範囲の1次転写電流により濃、淡トナーのトナー像の転写率が85%以上に保たれる。1次転写電流が0.6mA未満で小さいと、転写不良が起きる。また1次転写電流が1.4mAを越えて大きいと、転写の際にトナーはじきが発生し良好なトナー像の転写がなされない。
【0027】画像記録のスタートにより感光体駆動モータ(不図示)の始動により黒(K)のプロセスユニット100の感光体ドラム10が図の矢印で示す方向へ回転され、同時にKの濃トナー用のスコロトロン帯電器11(H)の帯電作用によりKの感光体ドラム10に電位の付与が開始される。
【0028】Kの感光体ドラム10は電位を付与されたあと、Kの濃トナー用の露光光学系12(H)によって第1の色信号のKの濃トナー用の画像データに対応する電気信号による画像書込が開始され、Kの感光体ドラム10の表面に原稿画像のKの画像に対応する濃トナー用の静電潜像が形成される。
【0029】前記の濃トナー用の潜像はKの濃トナー用の現像器13(H)により接触または非接触の状態で反転現像がなされKの感光体ドラム10の回転に応じKの濃トナーによるトナー像が形成される。続いてKの淡トナー用のスコロトロン帯電器11(L)による帯電と、Kの淡トナー用の露光光学系12(L)による第1の色信号のKの画像に対応する像露光による淡トナー用の静電潜像の形成と、Kの淡トナー用の現像器13(L)による非接触の反転現像とによって、Kの淡トナーによるトナー像が先に形成されたKの濃トナーによるトナー像の上に重ねて形成される。
【0030】上記の画像形成プロセスによって像形成体であるKの感光体ドラム10上に形成された濃、淡トナーのトナーからなるKのトナー像(重ね合わせトナー像)が、Kの転写域(符号なし)において、Kの1次転写ローラ14cによって、中間転写ベルト14a上に転写される。
【0031】次いで中間転写ベルト14aは、Cのトナー像と同期が取られ、シアン(C)のプロセスユニット100によりCの感光体ドラム10上に形成された、第2の色信号によるCの濃、淡トナー用の画像データに対応する、Cの濃、淡トナーからなるトナー像(重ね合わせトナー像)が、Cの転写域(符号なし)において、Cの1次転写ローラ14cによって、前記中間転写ベルト14a上のKの淡、濃トナーからなるトナー像(重ね合わせトナー像)の上から、中間転写ベルト14a上において重ね合わせて形成される。
【0032】同様のプロセスにより、K、Cの重ね合わせトナー像と同期が取られ、マゼンタ(M)のプロセスユニット100によりMの感光体ドラム10上に形成された、第3の色信号によるMの濃、淡トナー用の画像データに対応する、Mの濃、淡トナーからなるトナー像(重ね合わせトナー像)が、Mの転写域(符号なし)において、Mの1次転写ローラ14cによって、前記中間転写ベルト14a上のK、Cの重ね合わせトナー像の上から、中間転写ベルト14a上において重ね合わせて形成され、更にK、C、Mの重ね合わせトナー像と同期が取られ、イエロー(Y)のプロセスユニット100によりYの感光体ドラム10上に形成された、第4の色信号によるYの濃、淡トナー用の画像データに対応する、Yの濃、淡トナーからなるトナー像(重ね合わせトナー像)が、Yの転写域(符号なし)において、Yの1次転写ローラ14cによって、前記中間転写ベルト14a上のK、C、Mの重ね合わせトナー像の上から、中間転写ベルト14a上において重ね合わせて形成され、中間転写ベルト14a上にK、C、M及びYの重ね合わせカラートナー像が形成される。
【0033】転写後の各々の感光体ドラム10の周面上に残った転写残トナーは、各々の像形成体のクリーニング手段であるクリーニング装置19によりクリーニングされる。
【0034】中間転写ベルト14a上の重ね合わせカラートナー像形成と同期して転写材収納手段である給紙カセット15から、転写材給送手段としてのタイミングローラ16を経て記録紙Pが第2の転写手段である2次転写器14gの転写域(符号なし)へと搬送され、トナーと反対極性の直流電圧により、1次転写電流より大きい例えば0.8〜1.6mA程度の2次転写電流が印加される2次転写器14gによって、中間転写ベルト14a上の重ね合わせカラートナー像が記録紙P上に一括して転写される。
【0035】上述した直流電圧による0.8〜1.6mA程度の範囲の2次転写電流により重ね合わせカラートナー像の転写率が85%以上に保たれる。2次転写電流が0.8mA未満で小さいと、転写不良が起きる。また2次転写電流が1.6mAを越えて大きいと、転写の際にトナーはじきが発生し良好な重ね合わせカラートナー像の転写がなされない。2次転写電流が1次転写電流より大きいのは重ね合わせカラートナー像の層厚が各色の濃、淡トナー像の層厚よりも厚いためである。
【0036】カラートナー像が転写された記録紙Pは、鋸歯状電極板から成る分離手段である除電電極16bにより除電され、定着装置17へと搬送され、定着ローラ17aと圧着ローラ17bとの間で熱と圧力とを加えられることにより記録紙P上のカラートナー像が定着された後、装置外部のトレイへ排出される。
【0037】転写後の中間転写ベルト14aの周面上に残った転写残トナーは、中間転写ベルト14aを挟んで従動ローラ14eに対向して設けられる中間転写体のクリーニング手段であるクリーニング装置19aによりクリーニングされる。
【0038】上記により、濃、淡トナーを用いて再現領域を広め、小型で色重ねが容易になされる画像形成装置が可能となる。
【0039】図2ないし図7によれば、本発明の画像形成装置においては、以下の図2にて説明するように、画像濃度情報を濃トナー用の画像データと淡トナー用の画像データとに分解し、濃トナー用の画像データに基づく像露光と濃トナーを用いての現像とによって濃トナー像を形成し、淡トナー用の画像データに基づくに像露光と淡トナーを用いての現像とによって淡トナー像を形成し、像形成体上にて濃トナー像上に淡トナー像を重ねて画像形成を行うものであり、濃トナー用の画像データは濃トナー用の露光光学系12(H)により、淡トナー用の画像データは淡トナー用の露光光学系12(L)により感光体ドラム10上への像露光が行われるものである。
【0040】図2に示すように、CCD等の固体撮像素子を用いた画像読み取り手段によって原稿像の読み取りが行われる(F1)。CCDからの出力増幅したアナログ画像信号は8〜10ビットのデジタル信号にA/D変換され、シェーティング補正とこれに引き続いての色空間変換、対数変換、黒生成、色補正等の画像処理(1)が行われる。なお、画像データは収納されたメモリから読み取り同様処理をしてもよい。
【0041】画像処理(1)で得られた画像データは、データの濃度分布や隣接するドット間での濃度差をチェックすることによって、原稿像が写真や絵等の中間調画像であるか、文字や線画等の文字画像であるかの画像判別が行われる(F3)。
【0042】画像処理(1)で得られた画像データは、画像が中間調画像であるか、文字画像であるかの判別結果或いは指示された出力形態(F3)に基づいて濃トナー用画像データ(F5A)と、淡トナー用画像データ(F5B)との作成がなされる。
【0043】分解した濃、淡トナー用画像データは各々のトナーに対してのγ補正を行い(F6A,F6B)、MTF補正(F7A,F7B)、PWM変調を行う(F8A,F8B)。PWM変調に当たっては、ハイライト部(低濃度部)でのドット再現を向上させるよう大きなドットで形成し、記録単位を大きくすることが好ましい。例えば濃トナー用画像データに対しては解像力を重視することから1画素PWMで行う。一方、淡トナー用画像データに対しては階調性を高めるために2画素PWMで行い、記録単位を大きくする。なお、PWM変調に代えて強度変調であっても差し支えない。
【0044】PWM変調を終えた濃トナー用画像データは露光光学系12(H)によってプロセスユニット100の感光体ドラム10上への濃トナー用の像露光を行い(F9A)、PWM変調を終えた淡トナー用画像データは露光光学系12(L)によって同一の感光体ドラム10上への淡トナー用の像露光を行う(F9B)。
【0045】なお、画像判別に応じてこれらの補正値は遂次変更されることが好ましい。即ち、中間調ではγ補正を出た形とし、MTF補正を弱めに、PWM記録単位は大きくする。一方、文字画像ではγ補正を高めに設定し、MTF補正を強くし、PWM記録単位を小さくする等の変更を行うことが好ましい。
【0046】上述したように、画像処理(1)で得られた画像データは、画像が中間調画像であるか、文字画像であるかの領域判別結果或いは指示された出力形態(F3)に基づいて濃トナー用の画像データ(F5A)と、淡トナー用の画像データ(F5B)との作成がなされる。即ち、図3に示すように、点線直線は分解前のオリジナル画像データであり、オリジナル画像データは濃トナー用の画像データと淡トナー用の画像データとに分解され、この分解された濃、淡トナーに対応するそれぞれの画像データにより像露光(画像書込)が行われる。即ち図3は画像データを濃、淡トナー用の画像データに分解した状態を示す図であり、■は、灰色のトナーを用いる淡トナーのみの画像データによる、写真、印刷等の中間調画像に当たる低濃度部であり、■は、同じく写真、印刷等の中間調画像に当たる中濃度部で、淡トナーの画像データと濃トナーの画像データとにより構成されるものであり、■は、ビジネス文書等の文字画像に当たる高濃度部で、濃トナーのみの画像データにより構成されるものであり、画像データが中間調画像であるか文字画像であるかによって淡、濃トナー用の画像データの構成割合が変更される。即ち、中間調画像に対しては淡トナーの使用を多くする画像データが作成され、文字画像に対しては濃トナーの使用を多くする画像データが領域判別結果に応じて作成される。
【0047】また、濃、淡画像データによる静電潜像の電位状態と濃、淡トナーのトナー付着状態との関係は、図4(E)の■〜■に示すように、■→■になるに従い、低濃度→高濃度に変化する。先ず図4(A)に示すように、図1にて前述した濃トナー用のスコロトロン帯電器11(H)によって、使用するトナー極性と同極性(本実施形態においてはマイナス極性)で、−500〜−1000V程度の帯電電位V0に一様帯電された感光体ドラム10の感光層は、濃トナー用の露光光学系12(H)によって、濃トナー用の画像データの像露光が行われ、電位を異にした濃トナーの画像データに応じた潜像の形成がなされる。
【0048】続いて図4(B)に示すように、濃トナーを収納し、使用するトナー極性と同極性(本実施形態においてはマイナス極性)で、感光体ドラム10の帯電電位V0に対し、0.8V0程度の直流電圧、或いはこれに交流バイアスを重畳する、現像バイアスが印加される、濃トナー用の現像器13(H)によって濃トナーの反転現像が行われる。ここで、直流電圧による現像バイアス電位VHによる感光体ドラム10と現像ローラ131(H)との間で形成される現像電界により、濃トナーが感光体ドラム10上の潜像に静電的に付着して濃トナーの現像が行われる。
【0049】同様に、図4(C)に示すように、図1にて前述した淡トナー用のスコロトロン帯電器11(L)により、使用するトナー極性と同極性(本実施形態においてはマイナス極性)で、−500〜−1000V程度の帯電電位V0に、感光体ドラム10が再帯電される。これにより、濃トナー電位も略帯電電位V0の電位とされる。
【0050】さらに図4(D)に示すように、淡トナー用の露光光学系12(L)によって、淡トナー用の画像データの像露光が行われ、電位を異にした淡トナーの画像データに応じた潜像の形成がなされる。この際、前記濃トナーの付着した潜像電位部分も電位コントラストが低下する。
【0051】次に、図4(E)に示すように、淡トナーを収納し、使用するトナー極性と同極性(本実施形態においてはマイナス極性)で、感光体ドラム10の帯電電位V0に対し、前記濃トナー用の現像バイアスと同程度の値の、0.8V0程度の直流電圧に、交流電圧を重畳する現像バイアスが印加され、淡トナー用の現像器13(L)による非接触での淡トナーの反転現像が行われる。直流電圧による現像バイアス電位VLと交流電圧とによる感光体ドラム10と現像ローラ131(L)との間で形成される現像電界により飛翔される淡トナーが、静電的に感光体ドラム10の淡トナーの画像データに応じて形成される淡トナーの潜像、及び先に感光体ドラム10上に形成されている濃トナーの潜像上に付着して淡トナーの現像が行われる。
【0052】図4(E)で示されるように、得られる記録画像濃度は、■は低濃度部であり、1回目の像露光が行われず、2回目のみの像露光がなされて、灰色のトナーを用いる淡トナーのみでドットが形成されたものである。
【0053】■は中濃度部であり、1回目の像露光が弱く行われて少量の濃トナーが付着、さらに2回目の像露光は弱く行われ、少量の灰色のトナーを用いる淡トナーが重なって付着されたものである。
【0054】■は高濃度部であり、1回目の像露光は強く行われ、2回目の像露光は無く、多量の濃トナーが付着されたものである。
【0055】上記の如き画像形成プロセスにより、図5に示すように、記録紙P上におけるトナー像としては、低濃度部に対しては淡トナーのみが付着し、高濃度部には濃トナーと共に淡トナーが付着する。
【0056】上記の画像形成に用いられる現像剤の製法について以下に説明する。濃、淡トナーは球形トナーであって、乳化重合会合法による重合トナーが用いられる。乳化重合会合法による重合トナーの製造方法は、まず、界面活性剤を用いて着色剤を水中に分散させる。一方で水中に界面活性剤と乳化重合開始剤、スチレンモノマー及びアクリルモノマーを加え、乳化重合により樹脂エマルジョンを生成させる。次に上記着色剤分散液と樹脂エマルジョンを混合し、pH調製により生成した粒子表面の反発力と電解質添加による凝集力のバランスを取りながら緩慢凝集させ、粒径・粒度分布を制御しながら会合を行うと同時に加熱撹拌することで微粒子間の融着・形状制御を行う。このときの撹拌は乱流のない層流状態で撹拌されるよう設計された撹拌槽を用いて加熱撹拌することで微粒子間の融着・形状制御を行い、得られた粒子を濾過・洗浄・乾燥して、質量平均粒径が3〜10μmの希望粒径の球形トナーを得ることができる。
【0057】このようにして得られた乳化重合会合法によるトナーは粒度分布がシャープで微粉が少なく、トナーによるキャリアの汚染、いわゆるトナースペントが少なく、現像剤の耐久性が向上し、帯電量分布が均一であり、従来の粉砕系トナーと較べて高画質の画像を得ることができる。
【0058】キャリアには平均粒径40μmの球形フェライト粒子にスチレン樹脂の0.5μm厚の被覆層を設けて形成したものが用いられ、キャリアに対してトナーは5〜10質量%になるよう混合すると共に、疎水性シリカ0.5質量%を加えて現像剤としている。
【0059】上記現像剤に用いられる淡トナーと濃トナーとについて以下に説明する。黒色(K)の濃トナーとしては、カーボン系の着色剤を用いる。具体的には、多量のカーボンをバインダー樹脂に混入させて製造しする。また、淡トナー用の黒色(K)の淡トナーとしては、カーボン系の着色剤を、濃トナーに混入するカーボンに対する比率を0.3〜0.6(0.3以上、0.6以下)、好ましくは0.4〜0.5(0.4以上、0.5以下)程度の量として、バインダー樹脂に混入させて製造する。また、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のカラートナーの現像剤に用いられる濃トナーや淡トナーとしては、バインダー樹脂にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の同系色の顔料系着色剤をそれぞれ混入して製造する。
【0060】顔料系着色剤に用いられる有機顔料としては従来公知のものを用いることができる。具体的な有機顔料を以下に例示する。
【0061】マゼンタまたはレッド用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
【0062】オレンジまたはイエロー用の顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー156等が挙げられる。
【0063】グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
【0064】上記の如き同系色の着色剤を用いて各色の濃トナーと淡トナーとを製造するが、濃トナーの着色濃度100に対し、淡トナーの着色濃度を30〜60%、好ましくは40〜50%と設定することが好ましい。即ち、各色のトナーに用いる現像剤を同系色とすると共に、濃トナーの着色濃度に対する淡トナーの着色濃度の比率を0.3〜0.6(0.3以上、0.6以下)、好ましくは0.4〜0.5(0.4以上、0.5以下)と設定することが好ましい。着色濃度の比率が0.3〜0.6の範囲を外れると(0.3未満または0.6を越えると)、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性が悪くなり、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズ、特に濃トナーとの混在時の中間調画像の画像ノイズの発生が生じることが以下の実験(テスト)により確認された。
【0065】(テスト1)
(本発明の例1)図1にて前述した画像形成装置を用い、濃トナーと淡トナーの2種類の同系色の現像剤として例えばイエロー(Y)のトナーを用いて重ね合わせトナー像の形成を行ったが、濃トナーの着色濃度100に対し、淡トナーの着色濃度を35%として、濃トナーの着色濃度に対する淡トナーの着色濃度の比率を0.35とし、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性と、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズとについて目視にて評価した結果、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性が向上され、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズ、特に濃トナーとの混在時の中間調画像の連続性を保ちながらの画像ノイズの発生が防止され、安定して良好な画像が得られることが確認された。
【0066】(本発明の例2)図1にて前述した画像形成装置を用い、濃トナーと淡トナーの2種類の同系色の現像剤として例えばイエロー(Y)のトナーを用いて重ね合わせトナー像の形成を行ったが、濃トナーの着色濃度100に対し、淡トナーの着色濃度を45%として、濃トナーの着色濃度に対する淡トナーの着色濃度の比率を0.45とし、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性と、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズとについて目視にて評価した結果、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性がより向上され、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズ、特に濃トナーとの混在時の中間調画像の連続性を保ちながらの画像ノイズの発生が防止され、安定してより良好な画像が得られることが確認された。
【0067】(比較例1)図1にて前述した画像形成装置を用い、濃トナーと淡トナーの2種類の同系色の現像剤として例えばイエロー(Y)のトナーを用いて重ね合わせトナー像の形成を行ったが、濃トナーの着色濃度100に対し、淡トナーの着色濃度を25%として、濃トナーの着色濃度に対する淡トナーの着色濃度の比率を0.25とし、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性と、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズとについて目視にて評価した結果、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性が悪く、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズの発生がみられ、安定して良好な画像が得られなかった。
【0068】(比較例2)図1にて前述した画像形成装置を用い、濃トナーと淡トナーの2種類の同系色の現像剤として例えばイエロー(Y)のトナーを用いて重ね合わせトナー像の形成を行ったが、濃トナーの着色濃度100に対し、淡トナーの着色濃度を65%として、濃トナーの着色濃度に対する淡トナーの着色濃度の比率を0.65とし、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性と、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズとについて目視にて評価した結果、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性が悪く、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズの発生がみられ、安定して良好な画像が得られなかった。
【0069】なお上記のテストの際、転写材としては45〜55kg/m2(1000枚での質量)の紙厚の普通紙または60〜75kg/m2(1000枚での質量)の紙厚の厚紙を用い、線速度は100〜500m/sec程度、環境条件としては温度が15〜30℃程度、湿度が45〜80%程度の設定条件の内から適正値を用いて行なった。
【0070】また重ね合わせカラートナー像についても上記の各例と同様な結果が得られ、感光体ドラム10上での淡、濃トナー像の重ね合わせカラートナー像の階調性が向上され、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズ、特に濃トナーとの混在時の中間調画像の連続性を保ちながらの画像ノイズの発生が防止され、安定してより良好な画像が得られることが確認された。
【0071】上記の如き設定により、転写材上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)着色濃度のコントロールがなされ、階調性が向上され、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズ、特に濃トナーとの混在時の中間調画像の連続性を保ちながら画像ノイズの発生が防止され、安定して良好な画像が得られる画像形成装置の提供が可能となる。
【0072】また、前述した淡トナーと濃トナーとを用いる画像形成装置において、本発明による充分な効果を得るためには濃トナーと淡トナーとの間で、例えば図6に示すトナー付着量とプリント画像濃度の関係にあることが望ましい。なお、濃、淡トナーの濃度差は、トナー粒子の中に含まれる顔料の量の差等によって生じる。又、飽和する時のトナー付着量はトナー粒径に依存する。例えば濃トナーについては、白色紙へのトナー付着量が1mg/cm2程度で記録濃度は飽和状態となる。飽和状態での飽和濃度値Dmax(H)=1.7〜2.5であることが必要である。図6に示すように、略飽和状態となった所の濃度値をDmax(H)と定義する。正確には破線で示すように濃度は更に徐々に増加する。
【0073】一方、淡トナーについては、例えば白色紙へのトナー付着量が1mg/cm2では濃度は飽和状態には達しない。濃トナーが飽和濃度値に達するトナー付着量と同じトナー付着量を淡トナーによって行ったとき、即ち濃トナーの濃度飽和時に相当する淡トナーの記録濃度D(L)は、D(L)=0.3〜0.8の間にあることが必要である。そして白色紙へのトナー付着量が、飽和濃度値に達する以前の例えばトナー付着量が0.5mg/cm2における淡トナーを用いたときの記録濃度DS(L)との比、即ち淡トナーと濃トナーとの記録濃度の傾き比(反射濃度比)DS(L)/DS(H)が、DS(L)/DS(H)=0.15〜0.35(15〜35%)の間にあることが必要である。記録濃度については濃トナーと淡トナーとの間で上記のような関係にあることを必要とするが、トナー粒径や帯電量については後段において詳述する。
【0074】なお、図6に示した階調特性はトナー粒径や含まれる色材によっても変化する。小粒径トナーの場合は付着量がより少ない0.5mg/cm2でも飽和することがあるが、各飽和濃度や傾き比(反射濃度比)DS(L)/DS(H)が濃、淡トナーの設計においては重要である。このため、前述したように、濃トナーと淡トナーとに使用する現像剤を同系色とすると共に、濃トナーと淡トナーの付着量を同一付着量とするときの、淡トナー像と濃トナー像との光沢度差を0°〜15°(0°以上、15°以下)、好ましくは5°〜10°(5°以上、10°以下)と設定することが好ましい。
【0075】この際、転写材上での濃トナーによるトナー像の光沢度GHと、淡トナーによるトナー像の光沢度GLとの間では、GL>GHの関係にあるよう設定するが、図5にて前述したように、記録紙P上におけるトナー像としては、低濃度部に対しては淡トナーのみが付着し、高濃度部には濃トナーと共に淡トナーが付着する。淡トナーは少量でも光沢度は高く、高濃度部でも淡トナーが付着して押さえられた形で光沢度を有しているので、観察される光沢度は濃淡部分についてほぼ均一となっている。なお、ビジネス用の文字画像については非光沢であることが好ましいので、例えば操作盤上に非光沢モード選択ボタンを設定し、非光沢モードが選択されたときは濃トナーのみで現像を行うプロセスプログラムを組むことも可能である。
【0076】具体的には、淡トナー像と濃トナー像の好ましい光沢度は、図7に示すように、淡トナー像の光沢度GLは20°〜50°程度で、濃トナー像の光沢度GHは10°〜40°程度の範囲にて設定し、濃トナーと淡トナーの付着量を同一付着量とするときの、淡トナー像と濃トナー像との光沢度差(GL−GH)を、図7に点線で示すように、0°〜15°(0°以上、15°以下)、好ましくは5°〜10°(5°以上、10°以下)と設定することが好ましい。ここで光沢度の測定は、2〜3層にトナーが密着して転写材上に付着したベタ画像について定着後測定を行う。光沢度の差が15°を越えて、0°〜15°の範囲を外れると、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性が悪くなり、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズ、特に濃トナーとの混在時の中間調画像の画像ノイズの発生が生じることが以下の実験(テスト)により確認された。
【0077】(テスト2)
(本発明の例3)図1にて前述した画像形成装置を用い、濃トナーと淡トナーの2種類の同系色の現像剤として例えばマゼンタ(M)のトナーを用いて重ね合わせトナー像の形成を行ったが、淡トナー像の光沢度GLを30°、濃トナー像の光沢度GHを15°とし、濃トナーと淡トナーの付着量をそれぞれ0.5mg/cm2とし同一付着量とするときの、淡トナー像と濃トナー像との光沢度差(GL−GH)を15°とし、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性と、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズとについて目視にて評価した結果、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性が向上され、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズ、特に濃トナーとの混在時の中間調画像の連続性を保ちながらの画像ノイズの発生が防止され、安定して良好な画像が得られることが確認された。
【0078】(本発明の例4)図1にて前述した画像形成装置を用い、濃トナーと淡トナーの2種類の同系色の現像剤として例えばマゼンタ(M)のトナーを用いて重ね合わせトナー像の形成を行ったが、淡トナー像の光沢度GLを40°、濃トナー像の光沢度GHを30°とし、濃トナーと淡トナーの付着量をそれぞれ0.5mg/cm2とし同一付着量とするときの、淡トナー像と濃トナー像との光沢度差(GL−GH)を10°とし、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性と、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズとについて目視にて評価した結果、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性がより向上され、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズ、特に濃トナーとの混在時の中間調画像の連続性を保ちながらの画像ノイズの発生が防止され、安定してより良好な画像が得られることが確認された。
【0079】(比較例3)図1にて前述した画像形成装置を用い、濃トナーと淡トナーの2種類の同系色の現像剤として例えばマゼンタ(M)のトナーを用いて重ね合わせトナー像の形成を行ったが、淡トナー像の光沢度GLを20°、濃トナー像の光沢度GHを25°とし、濃トナーと淡トナーの付着量をそれぞれ0.5mg/cm2とし同一付着量とするときの、淡トナー像と濃トナー像との光沢度差(GL−GH)を−5°とし、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性と、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズとについて目視にて評価した結果、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性が悪く、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズの発生がみられ、安定して良好な画像が得られなかった。
【0080】(比較例4)図1にて前述した画像形成装置を用い、濃トナーと淡トナーの2種類の同系色の現像剤として例えばマゼンタ(M)のトナーを用いて重ね合わせトナー像の形成を行ったが、淡トナー像の光沢度GLを50°、濃トナー像の光沢度GHを30°とし、濃トナーと淡トナーの付着量をそれぞれ0.5mg/cm2とし同一付着量とするときの、淡トナー像と濃トナー像との光沢度差(GL−GH)を20°とし、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性と、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズとについて目視にて評価した結果、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)階調性がより悪く、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズの発生が多くみられ、安定して良好な画像が得られなかった。
【0081】なお上記のテストの際、転写材としては45〜55kg/m2(1000枚での質量)の紙厚の普通紙または60〜75kg/m2(1000枚での質量)の紙厚の厚紙を用い、線速度は100〜500m/sec程度、環境条件としては温度が15〜30℃程度、湿度が45〜80%程度の設定条件の内から適正値を用いて行なった。
【0082】また重ね合わせカラートナー像についても上記の各例と同様な結果が得られ、記録紙P上での淡、濃トナー像の重ね合わせカラートナー像の階調性が向上され、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズ、特に濃トナーとの混在時の中間調画像の連続性を保ちながらの画像ノイズの発生が防止され、安定してより良好な画像が得られることが確認された。
【0083】トナー像の光沢、非光沢は適用する定着手段によっても変動するので、厳密に光沢度を規定するのは難しいが、適用する画像形成装置によって評価を行う。淡トナーは濃トナーに較べてガラス転移温度が5°〜25℃低いことが必要で、トナーを前述した乳化重合会合法によって製造する場合には、例えばスチレンモノマー及びアクリルモノマーの添加比率を変えること等によって、ガラス転移温度に差異を与える。
【0084】濃、淡トナー像について上記の光沢度の関係とすることによって、光沢があって階調性に富んだ良好な画像が得られると共に、ビジネス用の原稿については非光沢で読み易い画像が得られることとなる。
【0085】上記の如くにして、モノクロやカラーの画像形成装置に適用するもので、濃トナーと淡トナーの2種類のトナー(例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒色(K)の何れか)を用いて画像形成を行う画像形成装置における、転写材上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)光沢度のコントロールがなされ、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズ、特に濃トナーとの混在時の中間調画像の連続性を保ちながら画像ノイズの発生が防止されて、安定して良好な画像が得られる画像形成装置の提供が可能となる。
【0086】以上、濃、淡トナーを用いて階調性に富み良質な画像が得られるプロセス条件について説明した。上記プロセス条件を検討するに当たっては、濃、淡トナーの間では帯電量や質量平均粒径等について差異がないとの前提に立っているが、濃トナー、淡トナーについて夫々自由に選択可能とするときは、次の条件を満たすことによって更に優れた効果を得ることができる。図8または図9を用いてこれを説明する。図8は、濃トナーと淡トナーの質量平均粒径とその比率とを示す図であり、図9は、濃トナーと淡トナーの帯電量とその比率とを示す図である。
【0087】■モノクロ画像形成装置において、像形成体上に濃、淡トナーを用いて現像を行う濃トナーの帯電量QHと、淡トナーの帯電量QLとの間では、QH>QLと設定することが好ましく、また、カラー画像形成装置における各色の濃、淡トナーを用いて現像を行う、各色の濃トナーの帯電量QH(Y)、QH(M)、QH(C)、QH(K)と、各色の淡トナーの帯電量QL(Y)、QL(M)、QL(C)、QL(K)との間では、QH(Y)>QL(Y)、QH(M)>QL(M)、QH(C)>QL(C)、QH(K)>QL(K)
即ち、QH(Y,M,C,K)>QL(Y,M,C,K)
と設定することが好ましい。
【0088】濃トナーを用いて主として現像が行われる高濃度部には、反転現像によって濃トナーが潜像部分に付着するが、濃トナーの帯電量QHが大であることから、潜像に対する濃トナーの付着力は大きく、シャープな鮮鋭トナー像が得られることとなる。また濃トナーの帯電量QHが大きいと、潜像部分の電位差は小さくなり、高濃度の潜像部分に付着した濃トナーの上には淡トナーは付着しにくくなる効果が生じる。
【0089】また淡トナーが主としては付着する低濃度部(ハイライト部)では電位差は低いが淡トナーの帯電量QLは低いので、反転現像によって低濃度部には淡トナーが多く付着する。低濃度部についてはドット再現におけるシャープさはないが、低濃度部には多くの淡トナーが付着し、付着量の差異によって優れた階調性が得られることとなる。
【0090】具体的には、濃トナーと淡トナーの好ましい帯電量QH、QL(本実施形態においてはマイナス極性の帯電量)は、図8(A)に示すように、それぞれ絶対値で、濃トナーの帯電量QHは20〜40μC/g程度で、淡トナーの帯電量QLは10〜30μC/g程度とし、図8(B)に示すように、濃トナーの帯電量QHに対する淡トナーの帯電量QLの比率、QH/QLを1.2〜2.0(1.2以上、2.0以下)とし、好ましくは1.5〜1.8(1.5以上、1.8以下)と設定することが好ましい。帯電量の比率、QH/QLが1.2〜2.0の範囲を外れると(1.2未満または2.0を越えると)、記録紙P上で低濃度部から高濃度部まで画質の連続性(階調性)が保たれず、画像の鮮鋭性(シャープさ)や転写性に欠けた画像となってしまうことが以下の実験(テスト)により確認された。
【0091】(テスト3)
(本発明の例5)図1にて前述した画像形成装置を用い、濃トナーと淡トナーの2種類の現像剤として例えばシアン(C)のトナーを用い、それぞれ絶対値で、濃トナーの帯電量QHを30μC/g、淡トナーの帯電量QLを15μC/gとし、濃トナーの帯電量QHに対する淡トナーの帯電量QLの比率、QH/QLを2.0として感光体ドラム10上に重ね合わせトナー像の形成を行い、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)画質の連続性と画像の鮮鋭性や転写性とについて目視にて評価した結果、記録紙P上での低濃度部(ハイライト部)から高濃度部まで画質の連続性が維持され、画像の鮮鋭性や転写性に優れた良好な画像が得られた。
【0092】(本発明の例6)図1にて前述した画像形成装置を用い、濃トナーと淡トナーの2種類の現像剤として例えばシアン(C)のトナーを用い、それぞれ絶対値で、濃トナーの帯電量QHを30μC/g、淡トナーの帯電量QLを20μC/gとし、濃トナーの帯電量QHに対する淡トナーの帯電量QLの比率、QH/QLを1.5として感光体ドラム10上に重ね合わせトナー像の形成を行い、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)画質の連続性と画像の鮮鋭性や転写性とについて目視にて評価した結果、記録紙P上での低濃度部(ハイライト部)から高濃度部まで画質の連続性がより維持され、画像の鮮鋭性や転写性により優れた良好な画像が得られた。
【0093】(比較例5)図1にて前述した画像形成装置を用い、濃トナーと淡トナーの2種類の現像剤として例えばシアン(C)のトナーを用い、それぞれ絶対値で、濃トナーの帯電量QHを40μC/g、淡トナーの帯電量QLを35μC/gとし、濃トナーの帯電量QHに対する淡トナーの帯電量QLの比率、QH/QLを1.1として感光体ドラム10上に重ね合わせトナー像の形成を行い、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)画質の連続性と画像の鮮鋭性や転写性とについて目視にて評価した結果、記録紙P上での低濃度部から高濃度部まで画質の連続性(階調性)が保たれず、画像の鮮鋭性(シャープさ)や転写性に欠けた画像となってしまい良好な画像が得られなかった。
【0094】(比較例6)図1にて前述した画像形成装置を用い、濃トナーと淡トナーの2種類の現像剤として例えばシアン(C)のトナーを用い、それぞれ絶対値で、濃トナーの帯電量QHを30μC/g、淡トナーの帯電量QLを10μC/gとし、濃トナーの帯電量QH対する淡トナーの帯電量QLの比率、QH/QLを3.0として感光体ドラム10上に重ね合わせトナー像の形成を行い、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)画質の連続性と画像の鮮鋭性や転写性とについて目視にて評価した結果、記録紙P上での低濃度部から高濃度部まで画質の連続性(階調性)が保たれず、画像の鮮鋭性(シャープさ)や転写性に欠けた画像となってしまい良好な画像が得られなかった。
【0095】なお前述した設定範囲内の濃色トナーと設定範囲外の淡色トナーとの組合わせ、或いは設定範囲外の濃色トナーと設定範囲内の淡色トナーとの組合わせを用いた場合で、比率が適正範囲内にはいっていても、テスト結果は上記の比較例と同様に良好な画像が得られなかった。
【0096】なお上記のテストの際、転写材としては45〜55kg/m2(1000枚での質量)の紙厚の普通紙または60〜75kg/m2(1000枚での質量)の紙厚の厚紙を用い、線速度は100〜500m/sec程度、環境条件としては温度が15〜30℃程度、湿度が45〜80%程度の設定条件の内から適正値を用いて行なった。
【0097】また、濃、淡トナーを用いたカラー画像についても、各色毎にQH(Y,M,C,K)>QL(Y,M,C,K)
H(Y,M,C,K)=20〜40μC/gQL(Y,M,C,K)=10〜30μC/gQH(Y,M,C,K)/QL(Y,M,C,K)=1.2〜2.0の関係にあることが望ましい。各色毎にかかる条件を満たす濃、淡トナーを用いることによって、転写材上に形成される重ね合わせカラートナー像についても上記のテストと同様な結果が得られ、転写材上でのカラートナー像は高濃度部において鮮鋭性に優れ、ハイライト部において連続した階調性が得られ、再現性に優れた良質の画像が得られることとなる。
【0098】上記の如くにして、モノクロやカラーの画像形成装置に適用するもので、濃トナーと淡トナーの2種類のトナー(例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒色(K)の何れか)を用いて画像形成を行う画像形成装置における、像形成体上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)帯電量のコントロールがなされ、転写材上での低濃度部から高濃度部まで画質の連続性が維持され、画像の鮮鋭性や転写性に優れた画像形成装置の提供が可能となる。
【0099】■モノクロ画像形成装置において、像形成体上に濃、淡トナーを用いて現像を行う濃トナーの質量平均粒径φHと、淡トナーの質量平均粒径φLとの間では、φH<φLと設定することが好ましく、また、カラー画像形成装置における各色の濃、淡トナーを用いて現像を行う、各色の濃トナーの質量平均粒径φH(Y)、φH(M)、φH(C)、φH(K)と、各色の淡トナーの質量平均粒径φL(Y)、φL(M)、φL(C)、φL(K)との間では、φH(Y)<φL(Y)、φH(M)<φL(M)、φH(C)<φL(C)、φH(K)<φQL(K)
即ち、φH(Y,M,C,K)<φL(Y,M,C,K)
と設定することが好ましい。
【0100】高濃度部を主として現像する濃トナーの質量平均粒径φHは小さいことから、シャープな鮮鋭画像が得られることとなる。また高濃度部では付着する濃トナーのトナー電位が大となるので、濃トナーの上から反転現像が行われる淡トナーの付着は抑制されることとなる。また低濃度部では淡トナーによって反転現像が行われるが、淡トナーは質量平均粒径φLは大であるので、現像性において優れ、ハイライト部の階調性が良好となる。
【0101】トナー像の転写性に注目すると、粒径が大きいトナーの方が粒径が小さいトナーよりも転写性において優れている。
【0102】具体的には、濃トナーと淡トナーの好ましい質量平均粒径φH、φLは、図9(A)に示すように、濃トナーの質量平均粒径φHは3〜5μm程度で、淡トナーの質量平均粒径φLは5〜10μm程度とし、図9(B)に示すように、濃トナーの質量平均粒径φHに対する淡トナーの質量平均粒径φLの比率、φH/φLを0.5〜0.9(0.5以上、0.9以下)とし、好ましくは0.6〜0.8(0.6以上、0.8以下)と設定することが好ましい。質量平均粒径の比率φH/φLが0.5〜0.9の範囲を外れると(0.5未満または0.9を越えると)、転写材上での低濃度部から高濃度部まで画質の連続性(階調性)が保たれず、画像の鮮鋭性(シャープさ)や転写性に欠けた画像となってしまうことが以下の実験(テスト)により確認された。
【0103】(テスト4)
(本発明の例7)図1にて前述した画像形成装置を用い、濃トナーと淡トナーの2種類の現像剤として例えばシアン(C)のトナーを用い、それぞれ絶対値で、濃トナーの帯電量QHを30μC/g、淡トナーの帯電量QLを15μC/gとし、濃トナーの帯電量QHに対する淡トナーの帯電量QLの比率、QH/QLを2.0として感光体ドラム10上で濃、淡トナーによる重ね合わせトナー像の形成を行い、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)画質の連続性と画像の鮮鋭性や転写性とについて目視にて評価した結果、記録紙P上での低濃度部(ハイライト部)から高濃度部まで画質の連続性が維持され、画像の鮮鋭性や転写性に優れた良好な画像が得られた。
【0104】(本発明の例8)図1にて前述した画像形成装置を用い、濃トナーと淡トナーの2種類の現像剤として例えばシアン(C)のトナーを用い、濃トナーの質量平均粒径φHを5μm、淡トナーの質量平均粒径φLを8μmとし、濃トナーの質量平均粒径φHに対する淡トナーの質量平均粒径φLの比率、φH/φLを0.6として感光体ドラム10上で重ね合わせトナー像の形成を行い、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)画質の連続性と画像の鮮鋭性や転写性とについて目視にて評価した結果、記録紙P上での低濃度部(ハイライト部)から高濃度部まで画質の連続性がより維持され、画像の鮮鋭性や転写性により優れた良好な画像が得られた。
【0105】(比較例7)図1にて前述した画像形成装置を用い、濃トナーと淡トナーの2種類の現像剤として例えばシアン(C)のトナーを用い、濃トナーの質量平均粒径φHを4μm、淡トナーの質量平均粒径φLを10μmとし、濃トナーの質量平均粒径φHに対する淡トナーの質量平均粒径φLの比率、φH/φLを0.4として感光体ドラム10上で重ね合わせトナー像の形成を行い、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)画質の連続性と画像の鮮鋭性や転写性とについて目視にて評価した結果、記録紙P上での低濃度部から高濃度部まで画質の連続性(階調性)が保たれず、画像の鮮鋭性(シャープさ)や転写性に欠けた画像となってしまい良好な画像が得られなかった。
【0106】(比較例8)図1にて前述した画像形成装置を用い、濃トナーと淡トナーの2種類の現像剤として例えばシアン(C)のトナーを用い、濃トナーの質量平均粒径φHを5μm、淡トナーの質量平均粒径φLを5μmとし、濃トナーの質量平均粒径φHに対する淡トナーの質量平均粒径φLの比率、φH/φLを1.0として感光体ドラム10上で重ね合わせトナー像の形成を行い、記録紙P上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)画質の連続性と画像の鮮鋭性や転写性とについて目視にて評価した結果、記録紙P上での低濃度部から高濃度部まで画質の連続性(階調性)が保たれず、画像の鮮鋭性(シャープさ)や転写性に欠けた画像となってしまい良好な画像が得られなかった。
【0107】なお前述した設定範囲内の濃色トナーと設定範囲外の淡色トナーとの組合わせ、或いは設定範囲外の濃色トナーと設定範囲内の淡色トナーとの組合わせを用いた場合で、比率が適正範囲内にはいっていても、テスト結果は上記の比較例と同様に良好な画像が得られなかった。
【0108】なお上記のテストの際、転写材としては45〜55kg/m2(1000枚での質量)の紙厚の普通紙または60〜75kg/m2(1000枚での質量)の紙厚の厚紙を用い、線速度は100〜500m/sec程度、環境条件としては温度が15〜30℃程度、湿度が45〜80%程度の設定条件の内から適正値を用いて行なった。
【0109】濃、淡トナーを用いたカラー画像についても、各色毎にφH(Y,M,C,K)<φL(Y,M,C,K)
φH(Y,M,C,K)=3〜5μmφL(Y,M,C,K)=5〜10μmφH(Y,M,C,K)/φL(Y,M,C,K)=0.5〜0.9の関係にあることが望ましい。各色毎にかかる条件を満たす濃、淡トナーを用いることによって、転写材上に形成される重ね合わせカラートナー像についても上記のテストの各例と同様な結果が得られトナー像は高濃度部において鮮鋭性に優れ、ハイライト部において連続した階調性が得られ、再現性に優れた良質の画像が得られることとなる。
【0110】上記の如くにして、モノクロやカラーの画像形成装置に適用するもので、濃トナーと淡トナーの2種類のトナー(例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒色(K)の何れか)を用いて画像形成を行う画像形成装置における、像形成体上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)質量平均粒径のコントロールがなされ、転写材上での低濃度部から高濃度部まで画質の連続性が維持され、画像の鮮鋭性や転写性に優れた画像形成装置の提供が可能となる。
【0111】なお、図1にて前述した画像形成装置としては、カラー画像形成装置にて説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものでなく、図1にて説明したと同様のプロセスによるモノクロの画像形成装置にも適用されるものである。また、図1にて前述した画像形成装置において、帯電手段、像露光手段、現像手段等の画像形成プロセス手段により、それぞれの像形成体上に形成した単色のトナー像を、前記ベルト状の中間転写体を搬送ベルトとして用い、中間転写ベルト上を搬送される転写材上に重ね合わせて転写するような構成の画像形成装置にも適用されるものである。また、図1にて前述した画像形成装置における像露光手段(画像書込手段)として内部露光の光学系を用いて説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、外部露光の光学系を用いるものにも適用されるものである。
【0112】
【発明の効果】請求項1によれば、モノクロやカラーの画像形成装置に適用するもので、濃トナーと淡トナーの2種類のトナー(例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒色(K)の何れか)を用いて画像形成を行う画像形成装置における、像形成体上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)着色濃度のコントロールがなされ、階調性が向上され、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズ、特に濃トナーとの混在時の中間調画像の連続性を保ちながら画像ノイズの発生が防止され、安定して良好な画像が得られる画像形成装置の提供が可能となる。
【0113】請求項2によれば、モノクロやカラーの画像形成装置に適用するもので、濃トナーと淡トナーの2種類のトナー(例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒色(K)の何れか)を用いて画像形成を行う画像形成装置における、転写材上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)光沢度のコントロールがなされ、淡、濃トナーの使用時の画像ノイズ、特に濃トナーとの混在時の中間調画像の連続性を保ちながら画像ノイズの発生が防止されて、安定して良好な画像が得られる画像形成装置の提供が可能となる。
【0114】請求項3によれば、モノクロやカラーの画像形成装置に適用するもので、濃トナーと淡トナーの2種類のトナー(例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒色(K)の何れか)を用いて画像形成を行う画像形成装置における、像形成体上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)帯電量のコントロールがなされ、転写材上での低濃度部から高濃度部まで画質の連続性が維持され、画像の鮮鋭性や転写性に優れた画像形成装置の提供が可能となる。
【0115】請求項4によれば、モノクロやカラーの画像形成装置に適用するもので、濃トナーと淡トナーの2種類のトナー(例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒色(K)の何れか)を用いて画像形成を行う画像形成装置における、像形成体上での淡、濃トナー像の重なり時の(重ね合わせ時の)質量平均粒径のコントロールがなされ、転写材上での低濃度部から高濃度部まで画質の連続性が維持され、画像の鮮鋭性や転写性に優れた画像形成装置の提供が可能となる。
【0116】請求項5または6によれば、転写材上での良好な重ね合わせのカラートナー像の形成がなされる画像形成装置の提供が可能となる。
【出願人】 【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカ株式会社
【出願日】 平成13年5月15日(2001.5.15)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−341606(P2002−341606A)
【公開日】 平成14年11月29日(2002.11.29)
【出願番号】 特願2001−144585(P2001−144585)