| 【発明の名称】 |
光学素子のセンサ |
| 【発明者】 |
【氏名】池亀 哲夫
|
| 【要約】 |
【課題】光ピックアップの光照射部の剛性を従来よりも高くするとともに、所定方向に移動する部分のバランスを大幅に崩すおそれをほとんどなくす。
【解決手段】光照射部37には、LED33からの光が照射されるとともにコリメータレンズ6の移動とともにx方向における位置が変化し、このような位置変化に従ってスリット38を通過するLED33からの光の量を調整する。ポジションセンサ35は、スリット38を通過した光の量に基づいて、コリメータレンズ20のx方向における位置を検出する。LED33から出射される光の光軸41は、コリメータレンズ20の光軸42と鋭角θを成す。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1方向に光を出射する光源と、前記第1方向に対して鋭角を成す第2方向に移動可能な光学素子と、前記光源からの光が照射されるとともに前記光学素子の移動とともに前記第2方向における位置が変化し、このような位置変化に従って前記光源からの光の通過光を調整する手段と、その光の通過光に基づいて、前記光学素子の第2方向における位置を検出する手段とを具えることを特徴とする光学素子のセンサ。 【請求項2】 第1方向に光を出射する光源と、前記第1方向に対して鋭角を成す第2方向並びに前記第1方向及び第2方向とは異なる第3方向に移動可能な光学素子と、前記光源からの光が照射されるとともに前記光学素子の移動とともに前記第3方向における位置が変化し、このような位置変化に従って前記光源からの光の通過光を調整する手段と、その光の通過光に基づいて、前記光学素子の第3方向における位置を検出する手段とを具えることを特徴とする光学素子のセンサ。 【請求項3】 前記光の通過光を調整する手段及び/又は前記通過光を受光する受光素子を、前記光学素子に対して前記第2方向に配置したことを特徴とする請求項1又は2記載の光学素子のセンサ。 【請求項4】 前記光学素子の第2方向に対して垂直な第4方向を検出する手段を更に具えることを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の光学素子のセンサ。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、CD−ROM,DVD,光カード等の光記録媒体に対して情報を記録し及び/又は再生する情報記録及び/又は再生装置、例えば、光磁気ディスクドライブ、追記型ディスクドライブ及び相変化型ディスクドライブに含まれる光ピックアップなどに使用される光学素子のセンサに関するものである。 【0002】 【従来の技術】光ピックアップなどに使用される光学素子のセンサは、所定方向に移動可能に支持された光学素子(例えば、対物レンズ、コリメートレンズ)の位置、速度又は加速度についての情報を得るために情報記録及び/又は再生装置内等に配置されている。得られた位置、速度又は加速度についての情報は、光学素子の位置制御、光学素子に関連する他の光学素子の位置制御等に利用される。 【0003】従来、特開平8-263852号に記載されたような光学素子のセンサが提案されており、これを図8及び9に示す。この場合、トラック状に記録された記録媒体の情報を読み出すために、光学素子1は、図示しない記録媒体の面にほぼ垂直なフォーカシング方向及びその面に平行であるとともに情報トラックを横切るトラッキング方向に駆動され、固定ヨーク2に固定された発光素子3から出射した光束は、保持部材2に固定された受光素子4の二つの受光領域に指導される。 【0004】発光素子3から受光素子4への光束は、位置検出方向であるトラッキング方向と、それに垂直なタンジェンシャル方向に延長し、発光素子3と受光素子4との間に光照射部5を位置させる。受光素子4は二つの受光領域を有し、各受光領域の出力信号を比較することによって、光学素子1の位置を検出する。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】このような光学素子のセンサでは、発光素子3から受光素子4に至る光路は、光学素子1の移動方向に対して垂直になるように存在する。光照射部5は、その位置の検出範囲において、対物レンズ1又はその保持部材2、発光素子3及び受光素子4に悪影響を及ぼさないようにする必要がある。 【0006】その結果、光照射部5と光学素子1又はその保持部材2との間隔を比較的大きくする必要があるが、これらの間隔を比較的大きくした場合、光照射部5の剛性がそれに応じて低くなり、共振が発生しやすくなる傾向にある。また、光照射部5のモーメントが大きくなり、所定方向に移動する部分(例えば、光学素子)のバランスが大きくくずれてしまうという不都合がある。 【0007】本発明の目的は、光照射部の剛性を従来よりも高くすることができ、かつ、所定方向に移動する部分のバランスを大幅に崩すおそれが少ない光学素子のセンサを提供することである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明による請求項1記載の光学素子のセンサは、第1方向に光を出射する光源と、前記第1方向に対して鋭角を成す第2方向に移動可能な光学素子と、前記光源からの光が照射されるとともに前記光学素子の移動とともに前記第2方向における位置が変化し、このような位置変化に従って前記光源からの光の通過光を調整する手段と、その光の通過光に基づいて、前記光学素子の第2方向における位置を検出する手段とを具えることを特徴とするものである。 【0009】本発明によれば、第1方向と第2方向とが鋭角を成すようにすることによって、光源を光学素子の移動に影響をほとんど及ぼさない位置に配置できるとともに、光が照射される手段(光照射部)を光学素子から大幅に突出しないように構成することができる。その結果、光が照射される手段の剛性を従来よりも高くすることができ、かつ、所定方向(第2方向)に移動する部分(光学素子)のバランスを大幅に崩すおそれが少なくなる。 【0010】本発明による請求項2記載の光学素子のセンサは、第1方向に光を出射する光源と、前記第1方向に対して鋭角を成す第2方向並びに前記第1方向及び第2方向とは異なる第3方向に移動可能な光学素子と、前記光源からの光が照射されるとともに前記光学素子の移動とともに前記第3方向における位置が変化し、このような位置変化に従って前記光源からの光の通過光を調整する手段と、その光の通過光に基づいて、前記光学素子の第3方向における位置を検出する手段とを具えることを特徴とするものである。 【0011】本発明によれば、光が照射される手段の剛性を従来よりも高くすることができ、かつ、所定方向(第2方向)に移動する部分(光学素子)のバランスを大幅に崩すおそれが少なくなる。 【0012】本発明による請求項3記載の光学素子のセンサは、前記光の通過光を調整する手段及び/又は前記通過光を受光する受光素子を、前記光学素子に対して前記第2方向に配置したことを特徴とするものである。 【0013】本発明によれば、光が照射される手段の剛性を従来よりも更に高くすることができ、かつ、所定方向に移動する部分のバランスを大幅に崩すおそれが更に少なくなる。 【0014】本発明による請求項4記載の光学素子のセンサは、前記光学素子の第2方向に対して垂直な第4方向を検出する手段を更に具えることを特徴とするものである。 【0015】本発明によれば、光学素子の2次元的な位置を検出することができ、その結果、光が照射される手段の剛性を従来よりも一層高くするとともに、所定方向に移動する部分のバランスを大幅に崩すおそれを一層少なくするのに有利になる。 【0016】 【発明の実施の形態】本発明による光学素子のセンサの実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1−4は、本発明による光学素子のセンサの第1の実施の形態を光ディスクの記録再生装置に適用した例を示す図である。 【0017】ホログラムユニット11、ミラー12及びコリメートレンズアクチュエータ13は、デッキベース100に固定される。キャリッジ14は、デッキベース100に対して、図示しないガイドレール、コイル及び磁気回路によって、トラッキング方向Aに移動可能に支持駆動される。 【0018】図示しないディスクは、スピンドルモータ15によってデッキベース100に固定される。ディスクを、例えば、相変化記録媒体とし、そのカバーガラスの厚さを比較的薄くし、例えば、5−100μm程度にする。 【0019】ホログラムユニット11は、レーザ16、ディテクタ17及びホログラムプレート18を有し、プレート19を介してデッキベースに固定される。コリメートレンズアクチュエータ13は、トラッキング方向Aにほぼ平行な光軸を有するコリメートレンズ20を有し、コリメートレンズ20を、その光軸方向に支持駆動できるようにする。 【0020】キャリッジ14には、ミラー21及び対物レンズアクチュエータ22が配置される。対物レンズアクチュエータ22は対物レンズ23を有し、対物レンズ23を、例えば、2群レンズによって構成し、そのNA(開口数)を0.7−0.9程度にするとともに、WD(ワーキングディスタンス)を10−100μm程度にする。対物レンズアクチュエータ22は、対物レンズ23をトラッキング方向A及びフォーカス方向Bに支持駆動できるようにするために、ばね、図示しないコイル及び磁気回路を有する。 【0021】レーザ16を出射した光は、ホログラムプレート18のホログラム24を0次光で通過し、ミラー12で反射され、コリメートレンズ20によって略平行にされる。略平行にされた光は、ミラー21を通じて対物レンズ23に入射し、図示しないディスクの記録トラックに光スポット25を形成する。その記録トラックによって反射された光は、逆の光路を進行してホログラム24に至り、その1次回折光はディテクタ17に入射する。ディテクタ17は、その表面が分割され、その出力によってフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号及び情報再生信号を得る。 【0022】コリメートレンズ20は、その光軸方向に移動可能にコリメートレンズアクチュエータ13に支持駆動される。コリメートレンズ20は、光軸方向に移動することによってレーザ16との間隔を変化させ、対物レンズ23に入射する光の平行度を調整する。これによって、2枚構成の対物レンズの間隔変動、レーザ16の波長変動等による光スポット25の球面収差を補正する。 【0023】ここで、コリメートレンズアクチュエータ13について説明する。コリメートレンズ20は、レンズホルダ26の中央に固定される。ばね27a,27bの一端はそれぞれレンズホルダ26に固定され、その他端はばねホルダ28に固定される。 【0024】ばねホルダ28は、ベース29の折り曲げ部29aに固定され、レンズホルダ26の両側の面にはコイル30a,30bが固定される。マグネット31a,31bはそれぞれ、ヨークとなるベース29の折り曲げ部29b,29cにそれぞれ固定される。ばねホルダ28とばね27bとの間には、ダンピング材となる硬化したゲル32a,32bが注入されている。 【0025】LED33を保持したLEDホルダ34は、ベース29に固定される。ポジションセンサ35を有するディテクタ36は、折り曲げ部29cに固定される。レンズホルダ26のコーナー部には光照射部37が形成され、光照射部37の中央には長方形のスリット38が形成されている。 【0026】2枚のばね27a,27bを通じてコイル30a,30bに電流を流すと、マグネット31a,31bによる磁界との相互作用によって、コリメートレンズ20はx方向に駆動される。 【0027】LED33、LEDホルダ34、ディテクタ36及び光照射部37によってセンサ39を構成し、センサ39は、コリメートレンズ20の光軸方向すなわちx方向及びコリメートレンズ20のx方向における位置を検出する。 【0028】LED33から出射した光は、LEDホルダ34の絞り40によって絞られた後、光照射部37に照射される。照射された光のうちのスリット38を通過したものは、ポジションセンサ35に入射する。ポジションセンサ35は、その受光部に部分的に照射される光の強度の中心位置に関連した信号を出力する。本実施の形態では、ポジションセンサ35として、x方向の位置のみを検出する1次元のポジションセンサを用いる。 【0029】コリメートレンズ20すなわちレンズホルダ26がレンズの光軸方向すなわちx方向に移動すると、光照射部37及びスリット38もx方向に移動し、スリット38を通過したポジションセンサ35における光の位置もx方向に移動する。これによって、LED33からの光のうち光照射部37を通過した光の位置を変化させる。ポジションセンサ35からの出力によって、コリメートレンズ20のx方向の位置が検出される。なお、このように検出された位置についての信号を微分することによって、速度信号及び加速度信号を取得することもできる。 【0030】光照射部37及びスリット38は、LED33とポジションセンサ35とを結ぶ直線上であり、LED33とポジションセンサ35との間の光路中に配置される。LED33から出射される光の光軸41及びコリメートレンズ20の光軸42すなわちコリメートレンズ20の移動方向であるとともに位置の検出方向であるx軸は、90°ではなく、鋭角θ(0°<θ<90°)を成す。なお、本実施の形態では、θを70°前後とする。 【0031】光軸41と光軸42とが鋭角θを成すようにすることによって、LED33及びLEDホルダ34をばね27aに影響をほとんど及ぼさない位置に配置できるとともに、光照射部37をレンズホルダ26から大幅に突出しないように構成することができる。その結果、光照射部の剛性を従来よりも高くすることができ、かつ、レンズホルダ26のバランスを大幅に崩すおそれがなくなる。 【0032】本実施の形態によれば、光照射部37をコリメートレンズ20又はレンズホルダ26に近接して配置することができ、その結果、光照射部37の剛性を比較的高くすることができるとともに、共振周波数が高くなり、サーボ特性への影響を小さくすることができる。 【0033】なお、本実施の形態では、ポジションセンサ35として1次元のポジションセンサを使用したが、2次元のポジションセンサを使用することもでき、この場合、光軸41の方向の位置だけでなく、z方向(図2)の位置も検出することができる。また、光照射部37による可動部のバランスの影響を小さくすることができるので、装置設計が容易となる。なお、LED33とポジションセンサ35との位置を入れ替えてもよい。また、本実施の形態では、θを70°としたが、0°より大きく90°より小さい任意の角度にすることもできる。この角度は、周辺の部品などに合わせて適切に設定することができる。 【0034】また、図3に示すように光軸41とX軸のなす角をθではなくφのようにとれば、φは、90°ではなく、90°より大きく180°より小さな値となる。本実施の形態では、θ又はφが、90°ではなく、90°からずれた値に設定される。また、ポジションセンサの代わりに、表面が分割され又は分割されていないフォトディテクタを使用することもできる。表面が分割されていないフォトディテクタを使用する場合、その出力信号のレベルで位置を検出し、表面が分割されている、例えば2分割されている場合、差動出力を利用する。 【0035】図5及び6は、本発明による光学素子のセンサの第2の実施の形態を対物レンズアクチュエータに適用した例を示す図である。本実施の形態では、対物レンズ51を保持したレンズホルダ52のばね53a,53b,53c,53dの固定部の間に、開口54a,54bを有する光照射部55a,55bを設ける。 【0036】また、ディテクタ56に含まれるポジションセンサ57として、2次元のポジションセンサを使用する。LED62は、ベース101の取付部101aに固定されている。ディテクタ56はヨーク61に固定されている。LED62から出射した光は光照射部55aを照射し、一部の光は、開口54aを通過した後にポジションセンサ57に入射する。対物レンズ51とともに開口54aがトラッキング方向B又はフォーカス方向Cに移動すると、ポジションセンサ57上の光がB又はC方向に移動する。したがって、ポジションセンサ57の出力を用いて対物レンズ51の位置を検出できる。 【0037】なお、対物レンズ51をトラッキング方向B及びフォーカス方向Cに移動させるために、マグネット58、トラッキングコイル59、フォーカスコイル60及びヨーク61によって磁気回路を構成する。 【0038】LED62からポジションセンサ57に向かって出射される光の光軸63と、トラッキング方向Bとによって成す角度θを、90°ではなく、0°より大きくするとともに90°より小さくし、例えば、60°にする。光軸63とフォーカス方向Cとの成す角度を90°とする。これによって、LED62を、ばね53a,53b,53c,53d及びばねホルダ64にほとんど悪影響を及ぼさない位置に配置することができ、光照射部55a,55b及び開口54a,54bを、レンズホルダ52から大幅に突出しない形状にすることができる。センサとして2次元のポジションセンサを用いたが、これに加えて、図5に示すように、受光面が57−1a,57−1b,57−1c,57−1dの四つに分割されたフォトディテクタ57−1を用いてB及びC方向の位置を検出してもよく、C方向又はB方向に2分割された受光面57−2a,57−2b又は57−3a,57−3bを用いて1方向のみの位置を検出することもできる。 【0039】フォトディテクタ57−1を用いる場合、受光面57−1a,57−1b,57−1c,57−1dの各出力信号をそれぞれa1,b1,c1,d1とすると、(a1+b1)−(c1+d1)を演算することによって、B方向の位置検出が行われ、かつ、(a1+c1)−(b1+d1)を演算することによって、C方向の位置検出が行われる。一方、フォトディテクタ57−2,57−3を用いる場合、二つの受光面の出力信号の差信号によって、B又はC方向の位置が検出される。 【0040】図7は、本発明による光学素子のセンサの第2の実施の形態の変形例を示す図である。この場合、LED62をばね53bの真下に配置して、光軸63とフォーカス方向Cとのなす角を、90°ではなく、角度θ(本実施の形態では70°)としている。なお、光軸63とトラッキング方向Bとのなす角を90°としている。これによって、LED62を、ばね53bに干渉することなく配置することができ、照射部55aのホルダ52からの突出量を少なくすることができる。 【0041】本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。例えば、位置を検出する光学素子としてコリメートレンズを使用したが、対物レンズ、ミラー、レーザ等の他の任意の種類の光学素子を使用することができる。また、光学素子の支持駆動方式として任意の方式を採用することができる。さらに、可動部にマグネットを配置する駆動構成や、軸の周りで摺動する支持構成等を採用することもでき、光の照射部を、開口だけでなく光の一部を遮光するバーや、通過光を曲げるプリズム、レンズ等とすることもできる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000000376 【氏名又は名称】オリンパス光学工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成12年12月27日(2000.12.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100072051 【弁理士】 【氏名又は名称】杉村 興作 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2002−196207(P2002−196207A) |
| 【公開日】 |
平成14年7月12日(2002.7.12) |
| 【出願番号】 |
特願2000−398071(P2000−398071) |
|