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【発明の名称】 液体濃度測定方法
【発明者】 【氏名】川口 賢治

【要約】 【課題】濃度を特定の物性値との関係式で現すとき、濃度領域の分割位置、フィティングに使用されたデータ以外の内挿点や外挿点などの精度評価に注意を要することになる。

【解決手段】特定の2種類の物性量αとβとから、溶液の濃度Cを測定する濃度測定方法を提供することを目的とし、複数の異なる濃度Ciごとに、関係式β=fi(α)をそれぞれ記憶しておき、実測物性量αと、上記記憶されているβ=fi(α)より、リアルタイムに得られた新たな関係式C=g(β)と実測物性量βより液体濃度Cを求めるようになっている。 ここで、上記物性量αとしては、液体の温度を採用することによって、測定された液体濃度の温度補償をすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 溶液の2種類の物性量αとβとから、溶液の濃度Cを測定する濃度測定方法において、複数の異なる濃度Ciごとに、関係式β=fi(α)をそれぞれ記憶しておき、実測物性量αと、上記記憶されているβ=fi(α)より、リアルタイムに得られた新たな関係式C=g(β)と実測物性量βより液体濃度Cを求めることを特徴とする液体濃度測定方法。
【請求項2】 上記物性量αが液体の温度である請求項1に記載の液体濃度測定方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は濃度測定方法に関し、特に、2つの物性量に応じた濃度を示す液体の濃度測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液体の濃度は、例えば、密度と屈折率の関数、導電率と圧力の関数、超音波速度と温度の関数等として表される。例えば密度Dと屈折率Rとから濃度Cを求める場合、あらじめ、密度Dと屈折率Rを変数とする関係式C=F(D,R)を実験的に決定し、密度Dと屈折率Rの測定値より濃度Cを求める方法がある。他に、圧力Pと導電率ρを変数とするC=F(P,ρ)を実験的に決定し、圧力Pと導電率ρの測定値より濃度Cを求める方法、更に、特公平04−008746に示すように、温度Tと超音波の速度Vと濃度Cの関係式C=F(T,V)を実験的に決定し、温度Tと超音波の速度Vの測定値より濃度Cを求める方法等がある。
【0003】
【発明が解決使用とする課題】これらの方法を用いる場合、関係式Fの精度評価が重要である。すなわち、関係式F=(α、β)は図4に示すように、2つの変数をもつ3次元空間の曲面を表し、溶液によっては複雑な曲面を呈することがある。この場合、次数の高い項まで使用したとしても、実測値と隔たるときがあり、このときは、濃度領域を幾つかに分割して複数個の関係式を使用する場合がある。
【0004】特に、濃度の変化に伴う物性値の変化の大きいときは濃度領域の分割位置、フィティングに使用されたデータ以外の内挿点や外挿点などの精度評価に注意を要することになる。
【0005】本発明は上記従来の事情に鑑みて提案されたものであって、フィッティグが容易であり、実験式への精度評価も簡単な濃度測定方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達成するために以下の手段を採用している。すなわち、溶液の2種類の物性量αとβとから、溶液の濃度Cを測定する濃度測定方法を提供することを目的とし、複数の異なる濃度Ciごとに、関係式β=fi(α)をそれぞれ記憶しておき、実測物性量αと、上記記憶されているβ=fi(α)より、リアルタイムに得られた新たな関係式C=g(β)と実測物性量βより液体濃度Cを求めるようになっている。
【0007】ここで、上記物性量αとしては、液体の温度を採用することによって、測定された液体濃度の温度補償をすることができる。
【0008】
【実施の形態】図1、図2は濃度Cが温度Tと超音波の音速Vに依存する場合の本発明の実施の形態を示す概念図であり、図3は本発明に使用する装置の一例を示すブロック図である。
【0009】まず、特定の種類の溶液の濃度を一定にした状態で、温度を変化させ、各温度における溶液中の超音波の音速Vを測定手段3で実測する。この作業を異なる複数の濃度の溶液について実行して各濃度について、図1に示すように、関係式V=fi (T)を記憶手段1に記憶しておく。
【0010】ついで、未知の濃度Cの溶液の温度Tと超音波の音速Vを測定手段3で実測し、図2に示すように、上記記憶手段1に記憶された関係式より、当該温度Tにおける音速Vと濃度Cとの関係式C=g(V)を演算手段2でリアルタイムで算出し、実測によって得られた音速Vより、濃度Cを求めることになる。
【0011】上記のように温度T(=α)、超音波の音速V(=β)以外に、αとして屈折率R、βとして密度Dを用い、関係式D=fi (R)を記憶手段1に記憶しておき、関係C=g(D)を演算する方法、あるいは、αとして圧力P、βとして導電率ρを用い、関係式ρ=fi (P)を記憶手段1に記憶しておき、関係C=g(ρ)を演算する方法等が考えられる。
【0012】上記の説明より明らかなように、本発明は扱う次数が少なくなるため、曲線形状が簡素化され、濃度領域を分割して式を設定しなくても、フィッティグが容易となる。また、実験式への精度評価も簡単にすることができる。また、基本的には必要な領域(例えば特定温度、特定屈折率、特定圧力)のみに関する関係式をリアルタイムに計算させることを特徴としているため、3種類以上の特定物性量を利用する場合にも応用が可能である。
【出願人】 【識別番号】000161932
【氏名又は名称】京都電子工業株式会社
【出願日】 平成12年8月28日(2000.8.28)
【代理人】 【識別番号】100083172
【弁理士】
【氏名又は名称】福井 豊明
【公開番号】 特開2002−71646(P2002−71646A)
【公開日】 平成14年3月12日(2002.3.12)
【出願番号】 特願2000−256979(P2000−256979)