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【発明の名称】 物質濃度定量方法及び装置
【発明者】 【氏名】山崎 洋式

【氏名】蛭田 義樹

【氏名】▲ルイ▼ 昌生

【氏名】中村 一博

【氏名】長野 信二郎

【氏名】片山 久美

【要約】 【課題】従来の無希釈方式による測定では、正しいセンサー出力が得られにくくなる。また、経時的な電極感度の変動などの現象がみられるため、正確な測定を行なうために測定毎に特定対象物質に対するセンサーの感度を校正するとサンプル溶液の測定と校正液の測定という事実上2回の測定が必要にあるため、結果を得るまでに時間がかかる上、大量の洗浄液を使用することになる。

【解決手段】校正液と、さらにその校正液に測定サンプルを所定の割合で混合した混合サンプルを作製して、各々をセンサーで測定することによって、センサーの接触する溶液を測定時と校正時で略同一にする。これによって、サンプル中のpH、Clイオン濃度、温度等の変動による誤差を抑えて測定精度を向上させる同時に、測定毎に校正を行う場合、校正と測定との間に洗浄を省略することにより、測定時間の短縮および洗浄液使用量の削減を可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電気化学センサーを用いた溶液中の測定対象物質濃度の定量方法であって、電気化学センサーが緩衝液と接触した状態での安定時出力電流値と、前記電気化学センサーが測定対象物質濃度既知の校正液に接触した状態での校正時出力電流値と、前記校正液と測定サンプルを所定の割合で混合して作製した混合サンプルを前記電気化学センサーに接触させた状態での測定時出力電流値と、をそれぞれ検出し、これらの値を演算することによって測定サンプル中の測定対象物質濃度を定量することを特徴とする物質濃度定量方法。
【請求項2】 前記混合サンプルの作製にあたり、前記校正液と前記測定サンプルの混合割合が可変であり、当該混合割合を前記演算に加味して測定サンプル中の測定対象物質濃度を定量することを特徴とする請求項1記載の物質濃度定量方法。
【請求項3】 前記混合サンプルの作製にあたり、前記測定サンプルと混合する溶液として前記校正液に代えて緩衝液を用いることを特徴とする請求項1又は2記載の物質濃度定量方法。
【請求項4】 前記混合サンプルの作製にあたり、前記測定サンプルと混合する溶液を状況に応じて緩衝液又は校正液から選択することを特徴とする請求項1又は2記載の物質濃度定量方法。
【請求項5】 電気化学センサーを用いた溶液中の測定対象物質濃度の定量装置であって、溶液中の測定対象物質濃度に対応した電流出力を発生する電気化学センサーと、電気化学センサーが緩衝液と接触した状態での安定時出力電流値を検出・記憶する検出手段及び記憶手段と、前記電気化学センサーが測定対象物質濃度既知の校正液に接触した状態での校正時出力電流値を検出・記憶する検出手段及び記憶手段と、前記校正液と測定サンプルを所定の割合で混合して混合サンプルを作製する溶液混合手段と、前記電気化学センサーが前記作製された混合サンプルに接触した状態での測定時出力電流値を検出・記憶する検出手段及び記憶手段と、これらの出力電流値を演算することによって測定サンプル中の測定対象物質濃度を演算する演算手段と、を備えた物質濃度定量装置。
【請求項6】 前記混合サンプルの作製にあたり、前記校正液と前記測定サンプルの混合割合が可変であるとともに、当該測定での混合割合を記憶する記憶手段を有し、当該混合割合を前記演算に加味して測定サンプル中の測定対象物質濃度を定量することを特徴とする請求項5記載の物質濃度定量装置。
【請求項7】 前記混合サンプルの作製にあたり、前記測定サンプルと混合する溶液として前記校正液に代えて緩衝液を用いることを特徴とする請求項5乃至6記載の物質濃度定量装置。
【請求項8】 前記混合サンプルの作製にあたり、前記測定サンプルと混合する溶液を、状況に応じて緩衝液又は校正液から選択することを特徴とする請求項5乃至6記載の物質濃度定量装置。
【請求項9】 前記測定サンプルは尿であり、前記測定対象物質は、尿糖、蛋白、潜血、ナトリウムイオン、尿酸のうち、少なくとも一つの成分に関するものであることを特徴とする、請求項5乃至8に記載の物質濃度定量装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電流出力を発生する電気化学センサーを用いた物質濃度定量方法とそれを利用した装置に係り、特に測定時間を短縮しながら、精度よく物質濃度を定量するために好適なサンプル調整および出力分析の技術に関する。この技術は、例えば測定サンプル溶液として尿を用い尿中の特定成分を定量する測定装置などに利用できる。
【0002】
【従来の技術】特開平7−198660号に見られるものを詳述すると、以下の通りである。トイレ内で用便行為により得られた使用者の排泄物の成分を測定する排泄物測定装置は、便器には非固定であり、排泄物に含まれる成分を分析する機能を有する測定機と、便器に取り付けられる採尿器とを備えると共に、採尿器は便器リムに係止され、両者は可擣性のある部材によって結合されると共に、測定機によって採尿器内部の駆動手段が制御されるように構成されている。使用者から排泄された排泄物を採取するための採尿皿と、前記採尿皿を所定の位置に移動させる駆動機構を配設した採尿器の間に設けられた採尿アームは中空構造をとり、採尿アームは強度を確保するための部品、排泄物を移送するための部品、および、排泄物に関する電気信号を伝送する部品を各々別体で構成され、採尿皿に排泄物が入ったことを検知している。検知された尿は採尿器・測定機の間で連通している配管経路内部を移動して測定機に送られると共に、緩衝液で希釈されることによって酵素電極センサーの測定値に影響を与える物質の影響を減少させて、尿に含まれる各種成分を分析するものになっている。
【0003】上記のような測定方式は一般にフローインジェクション方式と呼ばれ、液体サンプルを緩衝液で充分に希釈することで、センサーに接する液がほぼ緩衝液と同一になり安定したセンサー出力が得られるので、様々な分析装置に採用されている。しかし、緩衝液中への液体サンプル打込み量やセンサー部へ液体サンプルを搬送する際の流速等を毎回一定に保つ必要があり、高価で精度の良いポンプやバルブが必要とされ、さらに測定のたびに大量の緩衝液を使用することから、分析装置自体及びランニングコストが割高になるという欠点がある。
【0004】これに対して、液体サンプルを希釈することなくそのままセンサーへ搬送して出力を得る方法(本明細書において無希釈方式という)がある。この方法であれば、サンプルを毎回正確にセンサーへ希釈・搬送するための機構が不要となり、使用する緩衝液はセンサーの洗浄・保存のために用いる最低限の量ですむため、装置・消耗品ともにコストが少なくてすむ。
【0005】通常無希釈方式による測定では、センサーの作用極・対極間に流れる電流(以下、センサー電流という)をモニターして、センサーにサンプルが接する前のセンサー電流(以下、安定時出力電流値という)と、センサーにサンプルが接した後のセンサー電流の極大値(以下、極大電流という)を検出し、極大電流から安定時電流を差し引いたものを測定対象物に起因するセンサー出力と考えて、測定対象物質の濃度が既知の液体サンプル(以下、単に「校正液」という)を測定した際のセンサー出力と比較して、液体サンプル中の測定対象物質濃度を計算していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の無希釈方式では、センサーに接する液が全て液体サンプルで置換されるために、緩衝液、校正液、サンプル溶液の間でpH、イオン強度、Clイオン濃度、温度等が異なるとセンサーに使用されている参照電極の電位が変動したり、酵素の活性が変動してしまうため、電流が上下にシフトしたり、校正時と測定時でセンサー感度が変化してしまうために、正しいセンサー出力が得られにくくなるという課題があった。また、センサーには上記の他にも経時的な電極感度の変動などの現象がみられるため、正確な測定を行なうためには測定毎に特定対象物質に対するセンサーの感度を校正する必要があるが、これを行なうとサンプル溶液の測定と校正液の測定という事実上2回の測定が必要にあるため、結果を得るまでに時間がかかるという課題もあった。本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、測定時と校正時のセンサー出力を正しく取得するために、測定時と校正時にセンサーに接触する溶液を略同一のものとすることでセンサーの出力誤差を軽減するとともに、短時間で正確に測定・校正を行うための電気化学センサーにおける物質濃度定量方法および装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上記目的を達成するために請求項1は、校正液と、さらにその校正液に測定サンプルを所定の割合で混合した混合サンプルを作製して、各々をセンサーで測定することによって、センサーの接触する溶液を測定時と校正時で略同一にすることを特徴とするものであり、pH、Clイオン濃度、温度等の溶液条件が略同一の状態で測定・校正を行なうことができ、短時間で精度の良い測定結果を得ることができる。
【0008】請求項2は、前記混合サンプルを作製する際の校正液と測定サンプルの混合割合を変更可能としたものであり、測定サンプルの性質(pH、Clイオン濃度、温度、および測定対象物質濃度の高低など)に応じて混合比を変更することで、常は高精度の測定を行うことができる。
【0009】請求項3は、サンプルと混合する溶液として請求項1記載の校正液に代えて緩衝液を用いるものである。
【0010】請求項4は、サンプルと混合する溶液として請求項1記載の校正液に代えて、状況に応じて緩衝液又は校正液の一方を選択して用いるものである。
【0011】請求項5は、請求項1を実施する装置である。
【0012】請求項6は、請求項2を実施する装置である。
【0013】請求項7は、請求項3を実施する装置である。
【0014】請求項8は、請求項4を実施する装置である。
【0015】請求項9は、前記液体サンプルは尿であり、前記測定対象物質は、尿糖、蛋白、潜血、ナトリウムイオン、尿酸のうち、少なくとも一つの成分に関するものであることを特徴とする請求項5乃至8にかかる装置である。
【0016】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明について、その構成・作用を一層明らかにするために、以下に本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下の説明では、尿糖センサを備える尿検査装置について説明するが、他の電気化学センサーを用いる測定一般にも本発明は適用可能であることは言うまでもない。
【0017】図1は、本発明の好適な一実施形態である尿検査装置10(計測ユニット11とリム取付式採尿ユニット12とを含む)およびこの尿検査装置10を装着した洋式便器100(便座102と便ふた104と洗浄水タンク106とを含む。なお便座102と便ふた104とは、共に開状態)の外観図である。図2は、図1の洋式便器100とリム取付式採尿ユニット12(便座102と便ふた104とは、共に閉状態)の側面図、図3は尿検査装置10の構成の概略を示すブロック図である。
【0018】洋式便器100は、その後上部に洗浄水タンク106が装着されており、この洗浄水タンク106には、計測ユニット11へ洗浄水を供給する配管14が接続されている。計測ユニット11は、図1に示すように、床に据え置かれている(詳細は後述する)。リム取付式採尿ユニット12は、図1、図2に示すように、洋式便器100のリムに装着されるものである。
【0019】また、計測ユニット11およびリム取付式採尿ユニット12は、図3に示すように、洗浄水タンク106に接続される給水部(図示しないが、給水した水に含まれるゴミを除去するストレーナが内蔵されている)15と、洗浄水タンク106から水を給水するためのポンプ16と、ロータリーバルブとシリンジとから構成されるロータリーバルブシリンジ18と、このロータリーバルブシリンジ18からの漏水やオーバーフロー水を受ける液受け容器25と、ロータリーバルブを駆動するロータリーバルブ駆動モータ20(ロータリーバルブとロータリーバルブ駆動モータ20とを併せて呼ぶときには、電動ロータリーバルブ176という)と、シリンジを駆動するシリンジ駆動モータ22と、使用者から排泄された尿を採取する、伸出/収納自在な採尿アーム32を駆動する採尿アーム駆動モータ23と、校正液を貯溜する校正液タンク24と、緩衝液を貯溜する緩衝液タンク26と、尿糖を電気信号に変換する尿糖センサ28と、採尿アーム32を洗浄するノズル30と、採尿アーム32内に尿が採取されたか否かを検出する電極34と、コントローラ36と、使用者に操作される操作部38と使用者に報知するための表示部39と、同じく使用者に報知するための音源29と、尿糖センサ28に送液される尿や校正液などを適温に加熱する加熱部250と、液温を直接的または間接的に検知する温度センサ251とトイレ室内の温度をモニターする温度センサ261と、校正液や緩衝液を(もしくは間接的に計測ユニット11機内を)加熱する加熱部236と、この温度を検知する温度センサ237とを主な構成部品としている。図中、点線、矢印(細線)、矢印(太線)は、それぞれ、電気経路、水の流れ、尿・校正液・緩衝液の流れを示す。
【0020】図示はしないが、尿糖以外の別の成分を測定する場合はその成分をセンシングするセンサ部や各液タンク、配管等が追加必要となることはいうまでもない。
【0021】図4はリム取付式採尿ユニット12の構成図である。リム取付式採尿ユニット12は衛生性向上のために抗菌材料(例えば、バクテキラー(登録商標)やゼオミック(登録商標))を用いた樹脂でできている。リム取付式採尿ユニット12は採尿アーム32、洗浄ノズル30、採尿アーム駆動モータ23、チューブ152、配水管186、洗浄ノズル30への給水管151などが樹脂製のベース650に設置されて構成される。なお、配水管186とチューブ152の捨て水口は便器に臨んでおり、排水を便器内に排出できるようになっている。
【0022】図4に示すように、リム取付式採尿ユニット12のうち、洋式便器100のリムと接触する部位には、ゴム、吸盤651などが取り付けられている。
【0023】ゴム、吸盤651などは、使用者が便座102に着座して使用する際にがたつきを防止する目的で、リム取付式採尿ユニット12の裏面と洋式便器100のリムとが滑らないよう摩擦係数の大きな部品または部材を取付け、滑り止め効果を高めている。
【0024】ゴム、吸盤651などを取り付ける場所を便座102のクッション(便座脚部)の当接する下方にすることで、使用者の体重がゴム、吸盤651などに掛かり上記した滑り止め効果をさらに高めることができる。
【0025】リム取付式採尿ユニット12は便座102のクッション(便座脚部)が当接するため、他の部位より一段と低く設計し(図2参照)、便座の水平度を保っている。
【0026】図5は採尿アーム32の構造図を示す。採尿アーム32は清掃性強度を考慮して金属にメッキ処理を施した材質となっている。採尿アーム32の先端部(採尿部652)の形状は碗形をしており、尿を貯溜し易い形状となっているのみならず、採尿位置にて採尿口が略上方を向くように取付けられている。
【0027】図6は採尿時の採尿アームの伸出位置を示している。男性と女性では採尿に適した位置は異なっており、女性位置の方の伸出が大きくなっている(具体的には成人男性が水平面から略44度、成人女性が略75度である)。
【0028】また、標準伸出位置を略中心にして、前後位置に微調節できるように考慮されている(図7参照)。尿検知の電極34はこの碗内部に配置されており、尿が採取できたかどうかを判断しやすくなっている。また、採尿アーム32が採尿時に便器内部へ出てきた時、電極34が測定に必要な液量を確保できる位置に設置されているため、電極34が尿検知した時には測定に必要な量の尿が碗部内に溜まるようになっている。従って十分な量の尿が無いまま測定に移ってしまい、誤った測定を行ってしまうようなことがない。
【0029】採尿アーム32からの異物混入と尿の飛び散りを防止のために、メッシュ状のフィルター656が採尿アーム32の採尿部652に設置されている(図5参照)。
【0030】メッシュフィルター656は採尿アーム32(あるいは採尿部652)から着脱自在に構成されることで、採尿部の清掃性を高めているが、反対にメッシュフィルター656の紛失防止のために採尿アーム32へ一体的に固定しても構わない。ここで、衛生性を高めるためにメッシュフィルター656は抗菌処理を施している。勿論、異物混合や尿飛び散りの防止部材としてはメッシュ状のフィルターに限らず、たとえばスポンジ状の膜等でも代用できる。
【0031】本実施例では、給水部15は、洗浄水タンク106に接続されており、洗浄水タンク106内の水道水をポンプ16の吸引力を利用してロータリーバルブシリンジ18やノズル30へ給水している。
【0032】給水部15を水道に直結して該水道の給水圧を利用することにより給水を行なったり、あるいは温水洗浄便座が別に設置されている場合は、図示しないが該温水洗浄便座の内部でポンプにより圧送される水流の一部、または直接給水の減圧バルブの前後で分岐させて給水部15へ導くようにすれば、ポンプ16を省略してもよい。このようにすれば計測ユニット11内の給水系をより簡素化することができる。
【0033】また、温水洗浄便座が設置されている場合、図示しないが洗浄水タンク106の給水管から該温水洗浄便座給水用連結管を分岐させる部位で給水部15を分岐させても良い。
【0034】さらに、温水洗浄便座が設置されている場合、図示しないが洗浄水タンク106の給水管から分岐された該温水洗浄便座給水用連結管が該温水洗浄便座に連結される部位に給水部15を連結することにより、該分岐部が該温水洗浄便座に隠蔽され外観上も問題が無く、また接続工事も簡略化できる。
【0035】次に、計測ユニット11について、図8(正面図)、図9(右側面図、ただし下部のみ)、図10(左側面図)、図11(上面図)を用いて詳細に説明する。図8〜図10で示すように、計測ユニット11は縦長に構成されているが、このようにすると、狭いトイレでも据え置き可能となるだけでなく、ユニット上面に設けられた操作部(これについては後述する)を、便器に着座した使用者が着座姿勢を崩すことなく容易に操作できる。計測ユニット11の背面には、中心にネジ穴を有する3つのネジ装着部112が設けられており、ここにネジを通して計測ユニット11の背面を壁119に螺着すれば、計測ユニット11が転倒するおそれがなくなる。また、計測ユニット11の背面にはフック受け115が備えられており、このフック受け115を、別途壁119に固定されたフック117に係合させると、計測ユニット11の転倒を防止できるだけでなく、保守点検時等には簡単に計測ユニット11を壁面から取り外して移動することができる。
【0036】図12は校正液補充口242及び緩衝液補充口262を示す斜視図である。
【0037】まず、校正液補充口242と該校正液補充口242に差し込む校正液補充用ノズル244の先端244aの関係を図13(a)〜(c)を用いて説明する。
【0038】図13(a)に示すように、校正液補充口242は、円形の入口に120°間隔で形成された凹部を3つ有している。
【0039】一方、図13(b)及び(c)に示すように、校正液補充用ノズル244の先端244aは、校正液補充口242の入口の円形よりも若干径の小さな円形の出口に120°間隔で形成された凸部を2つ有している。
【0040】校正液の補充に際しては、まず補充用の校正液が入った校正液ボトル(図示せず)のノズル取付口に校正液補充用ノズル244の結合部244bを装着し、先端244aを校正液補充口242に挿入する。このとき、上記凹部と凸部が一致したときのみ校正液補充用ノズル244の先端244aが校正液補充口242に挿入可能となる。
【0041】また、緩衝液補充口262と該緩衝液補充口262に差し込む緩衝液補充用ノズル264の先端264aの関係を図14(a)〜(c)を用いて説明する。
【0042】図14(a)に示すように、緩衝液補充口262は、円形の入口に90°間隔で形成された凹部を4つ有している。
【0043】一方、図14(b)及び(c)に示すように、緩衝液補充用ノズル264の先端264aは、緩衝液補充口262の入口の円形よりも若干径の小さな円形の出口に180°間隔で形成された凸部を2つ有している。緩衝液の補充に際しては、まず補充用の緩衝液が入った緩衝液ボトル(図示せず)のノズル取付口に緩衝液補充用ノズル264の結合部264bを装着し、先端264aを緩衝液補充口262に挿入する。このとき、上記凹部と凸部が一致したときのみ緩衝液補充用ノズル264の先端264aが緩衝液補充口262に挿入可能となる。
【0044】さらに、校正液補充用ノズル244の先端244aが緩衝液補充口262へ、緩衝液補充用ノズル264の先端264aが校正液補充口242へ挿入されることは物理的に不可能なので、液補充ミスを回避することができる。
【0045】また、校正液ボトルに校正液補充用ノズル244を結合する構造と、緩衝液ボトルに緩衝液補充用ノズル264を結合する構造を異ならせる(例えば、校正液補充用ノズル244の結合部244bの構造と緩衝液補充用ノズル264の結合部264bの形状、内径等を異ならせる)ようにすれば、校正液補充用ノズルを誤って緩衝液ボトルに取り付ける、といったノズルの取付ミスを回避することができる。
【0046】例えば図8、図10に示したように、計測ユニット11の校正液補充口242及び緩衝液補充口262の上方に校正液補充用ノズル244や緩衝液補充用ノズル264を収納できるようにし、校正液ボトル又は緩衝液ボトルのみを廃棄する一方、校正液補充用ノズル244や緩衝液補充用ノズル264は再利用できるようにしてもよい。
【0047】校正液補充用ノズル244や緩衝液補充用ノズル264を収納させる場所は、図15に示したように図10に示したカバー116の裏側に設けても良い。
【0048】図16は計測ユニット11の一実施例を示す内観図である。(但し内機チューブ類、ハーネス類は図示しない) 計測ユニット11上面部には操作部38、表示部39が配置される。また尿糖センサ28は計測ユニット11の上部側面に設置され、カバー243で覆われる。尿糖センサ28の下にはロータリーバルブシリンジ18が設置され、このロータリーバルブシリンジ18と尿糖センサ28の間の配管経路には尿糖センサ28へ送られる液温を一定にするための加熱部250および温度センサ251が設けられている。また計測ユニット11の最下部には計測に必要な校正液や緩衝液を貯溜するための樹脂製のタンク24と26が配置され、タンク24と26および配管内液の凍結を防止するための加熱部236と温度センサ237がタンク24と26の近傍に設置されている。その他、トイレ室内の温度をモニターする温度センサ261、ポンプ281、電源トランス282、電源部215、転倒検知スイッチ283などが適所に配置される。また、通信用端子114(例えばRS232C)も設けられている。
【0049】緩衝液と校正液を貯溜するタンク24、26は計測ユニット11の下部に配置される。電源部215や各種電気駆動手段より下部に配置されることによって、万一タンクから液が漏れても電子部品や機器に付着することが無くなるため、被液によるこれら電子部品・機器の損傷や劣化から火災や漏電に至ることなく安全である。また、タンクの下部にはそれぞれにドレン210が設けられており、タンク24、26の底面はドレン210方向に向かって傾斜している。ドレン210は計測ユニット11の外部に連通しているため、測定ユニット11を分解することなく、ドレン210を外部から操作するだけで簡単に校正液や緩衝液の液抜きができる。
【0050】さらに校正液と緩衝液が満たされて重量のあるタンク24、26が下部に配置されることによって計測ユニット11自体の安定性が増す。
【0051】また、計測ユニット11は、壁119にネジ孔等を穿設することが好ましくないような場所(例えば賃貸住宅のトイレ室)での床置設置することも考慮して設計されている。例えば、図10からわかるように、計測ユニット11の本体は、据え置きを安定にするために、上部から下部へ末広がりに構成されている。また、より据え置きを安定にするために、伸縮自在な補強脚111を備えている。なお、この補強脚111には、高さが調節可能な、螺合したアジャスター111aを備えている。(もちろんアジャスター111aは補強脚111でなくとも、計測ユニット11に設けた脚部に直接設けてもよい。)更に、図16からわかるように、液体が充填されると重量が大きくなる校正液タンク24及び緩衝液タンク26を本体下部に配置したことにより、より安定感が高められている。
【0052】次に、上述した構成部品について詳細に説明する。
【0053】本発明の尿検査装置には、トイレ室内の人の有無やトイレ室内への人の侵入(あるいは退出)を検出する人体検出センサ260が設けられていて、コントローラ36は、人体検出センサ260の出力に基づいて、各種アクチュエータの制御を行うが、詳細は後述する。本実施例の図16において人体検出センサ260は計測ユニット11の操作部38、表示部39近傍に設置されており、検出手段として赤外反射光を検知するものを例示しているが、人体を検出するに好適な設置場所と検出手段であればこれに限定されるものではない。
【0054】例えば、設置場所はリム取付式採尿ユニット12の前面部などの計測ユニット11以外の場所でも構わない。検出手段は人体の便座への着座を検知するマイクロスイッチや加圧導電ゴムであったり、静電容量の変化を検知する静電容量式であってもよい。または操作部38の各スイッチの操作を検知することによって間接的に人体を検出するものでもよい。さらには、温水洗浄便座装置に備えられた人体検出手段を流用(共用化)しても良い。
【0055】ロータリーバルブシリンジ18は、図17に示すように、シリンダ166とピストン168とを有し、このピストン168は、シリンジ駆動モータ22の回転をリードスクリュウ機構172によって直線運動に変換することにより上下動される。コントローラ36は、シリンジ駆動モータ22を駆動することによりロータリーバルブシリンジ18の行程を制御する。ロータリーバルブシリンジ18のポート174は電動ロータリーバルブ176に接続されている。電動ロータリーバルブ176は、複数のポートを備えたステータ178と、ロータ180と、コントローラ36に制御されるロータリーバルブ駆動モータ20とで構成される。コントローラ36は、ロータリーバルブ駆動モータ20を駆動してロータ180を回転させることにより、ロータリーバルブシリンジ18のポート174をステータ178のいづれかのポートに接続し、ロータリーバルブシリンジ18を駆動することにより液体(水、緩衝液、校正液、尿等)を吸引又は吐出する。ステータ178は、6つのポートを有し、夫々、洗浄水タンク106、緩衝液タンク26、校正液タンク24、尿糖センサ28の入口118への搬送チューブ150(尿糖センサ28の出口120はチューブ152によりボウル部に延長している)、採尿アーム32からの搬送チューブ76、洋式便器100のボウル部に延長する排出管186に連通している。
【0056】尚、ポート174はシリンダ166およびピストン168に対して上方に取り付けられており、シリンジ内に吸引された気泡が浮力により容易にシリンジ内から除去できるよう構成されている。またより好ましくは図16および図17に示されるように、シリンダ166とピストン168略鉛直方向に配置されたほうがシリンダ166内の空気を排出することができる。この構成によりシリンジ内に空気が残留することがなく、従って尿糖センサ28内に気泡が搬送されて測定値に悪い影響を与えることがない。
【0057】上記ローターリーバルブシリンジ18は、図17からわかるように、電動ロータリーバルブ176をシリンダ166の上部から分離してロータ180を別のロータと交換することができるように構成されている。従って、例えば、より多数のポートを有するロータを上記ロータ180の代わりに用いれば、尿糖以外の別の成分を検査するためのセンサや校正液タンク等を計測ユニットに追加することも可能である。
【0058】搬送チューブ150・チューブ152(以下、搬送チューブ150とチューブ152をまとめてセンサ管と呼ぶ)および排出管186は、後述する図24のステップS200における配管充填にて緩衝液が充填されたときにステータ178におけるそれぞれのポートに同一の圧力(大気圧)が加わるように、それぞれの先端(開放端)を床から同一高さに固定される。このため、万一、搬送チューブ150と排出管186のステータ178におけるそれぞれのポートが連通した場合であっても、互いに充填された液が混じりあうことがなく、その後搬送チューブ150に打ち込まれる校正液やサンプル(尿)を定められた量だけ確実に尿糖センサ28に到達させることができる。
【0059】図18は校正液タンク24、緩衝液タンク26の内部構造の概略図である。校正液タンク24、緩衝液タンク26内部には液量検知手段としての電極621、622、623、624が鉛直方向に挿入され、液量を電気信号に変換している。
【0060】一方で同じ液量検知手段として、フロート625と表面に液量表示している表示部材626がフロート支持棒627によって支持され、軸629周りに回動する。表示部材の表示は窓部628により、計測ユニット11の外部へ表示できるようになっている。この窓部628は液の補充口242、262近傍に設置されているため、液の補充をしながら並行して液量を確認しやすく、従って液の補充時にうっかり満水以上にして液をあふれさせてしまうようなことを防止している。
【0061】同じ目的で、図42に示すようなフロート800外から動きが見えるように設け、フロート800の上下で液量を確認することもできる。このようにすれば、液補充持に液を溢れさせてしまうことがない。
【0062】また、図示しないが、使用する液に色を付けて、例えば、使用する液の数だけ御炉を使い分けて液面を見やすくすることもできる。このようにすれば、誤注入も防止できる。
【0063】上述した液量検出の場合は、各液タンクは透明な材質で形成されることは言うまでもないが、より見やすくするため、部分的にタンクの表面を凸レンズにしても良い。
【0064】また、電極は最長の電極をコモンとし、長い順に電極(L)622、電極(M)623、電極(H)624である。電極の括弧内はそれぞれ、液面高さをあらわしており、測定に必要十分な液量がなくなったことを検知するLレベル、液量が少なくなってきたことを予告し使用者に報知するMレベル、液補充が十分になったことを検知するHレベルの3つのレベルを設定している。電極数はこれに限定されず必要とする液量測定の程度に応じて2本以上の何本でも良い。
【0065】上述したMレベルは、液残量がタンク内有効体積の5〜15%程度で良い。
【0066】尚、本実施例では上述した液量検知手段にて、Lレベル、Mレベルになると、後述する図23の校正液補充LED393,緩衝液補充LED392を点滅、点灯させて使用者に報知しているが、図16の通信用端子114によりトイレ外部へ通信する手段(例えば光通信等)を接続することが可能である。そうすることにより、液量の低下を使用者がその場に行かなくても通信の受信手段(例えば携帯用のリモコン等)で受信することが可能となる。上述したことは、後述するセンサ寿命検知手段を同様に通信できることは言うまでもない。
【0067】実施例の図18では電極とフロートという2種類の液量検知手段を設けているが、液量の変化に応じて可動するフロート625によって回転する軸629の回転を利用して、ホールICやマイクロスイッチなどの位置検出手段を設けて、これを電気信号に変換してもよく、この場合は電極が不用になる。同様に、電極で検知した電気信号によってをタンク液補充口242、262近くに液量を表示すれば、フロート625は使用せずともよい。
【0068】液量検出手段としては、上記以外に、図43に一例を示す。液タンク26の重量を弾性体810とマイクロスイッチ812を組み合わせたセンサにより検出し、使用者に報知しても良い。液が充分に満たされているときは、液タンク26、及び液の重量で弾性体810は縮み、マイクロスイッチ812をONさせ、液が有ることを検知する。また、液量が少なくなってきた場合、弾性体810により液タンク26が押し上げられ、マイクロスイッチ812はOFFし、液が無くなったことを検知する。
【0069】また、図44に示すように、磁性体を有する浮子814の上下で液面高さを検出出来るセンサ(フロートスイッチ)を使用して、ある一定の高さ(Mレベル・Lレベル)を検出して、その旨を使用者に報知するようにしても良い。
【0070】また、図45に示すように、一回の測定に使用する各液量が一定であれば、測定回数から各液残量を演算し、使用者に報知することも可能である。
【0071】前記した通り、タンク液量はコモンの電極621と各液量検知電極622、623、624との間の導電によって検知されるわけであるが、常時電極間に通電すると液の成分が電極に析出してしまう。そこで、電極への通電は制御部であるコントローラ36がタンク液量を確認する必要がある時の短時間のみに限られ、常時の通電は行わないようになっている。
【0072】ロータリーバルブシリンジ18への出液取り出し口は、タンクの略最下部から行われるが、ここにストレーナ630を設けてロータリーバルブシリンジ18(もしくはその先の尿糖センサ28)への異物混入を防止している。さらに、この出液取り出し口はタンク下部に設けたドレン210のほぼ上部に設けられており、ドレン210を取り外した時にストレーナ630の交換も容易に行えるようになっている。またこのドレン210部分は底部の他の部分より低くなっているため、液の残量が少なくなった場合でも採液しやすくなっている。
【0073】なお、以上の例では校正液タンク24と緩衝液タンク26を別体としたが、これは必ずしも別体とする必要はない。例えば、単一のタンクを適宜容積比率で2室に分割して各室の上部にそれぞれ液補充口を設けて成る一体型タンクを上記2つのタンクの代わりに用いることももちろん可能である。校正液と緩衝液の純度は直接測定精度に影響するため、十分管理する必要がある。
【0074】ところが、センサには尿サンプル、校正液、緩衝液がロータリーバルブシリンジ18を介して送り込まれるので、送液切替時に微量であるが、校正液、緩衝液のタンク24、26に他の液が混じる恐れがあり、積み重なると測定精度を落としてしまうという問題がある。送液時の吸引によってタンクに負圧が発生してしまい、この負圧によってタンク内に液が逆流しやすくなるのである。
【0075】また、ロータリーバルブシリンジの万一の誤動作によってもタンク内に液が逆流するおそれもある。いずれにしても一旦送り出された液が再びタンクへ逆流することは好ましくない。そこで、送液切替部であるロータリーバルブシリンジ18と校正液タンク24、緩衝液タンク26の間に液の逆流を防止する逆流防止部、具体的な一例としては配管チューブに逆流防止弁を設けている。
【0076】タンクの負圧防止のみに着目する場合はタンクの一部、または液注入口242、262(含むキャップ241、261)にタンク内の負圧を解消する穴や弁部材を設けてもよい。
【0077】図19は、尿検査装置10の電気的な構成をコントローラ36を中心として示すブロック図である。コントローラ36は、マイクロコンピュータを中心とする論理演算回路として構成されており、詳しくは、予め設定された制御プログラムや内蔵するタイマーなどに従ってロータリーバルブ駆動モータ20等を制御するための各種演算処理を実行するCPU362と、CPU362で各種演算処理を実行するのに必要な制御プログラムや制御データ等が予め格納されたROM364と、同じくCPU362で各種演算処理を実行するのに必要な各種データが一時的に読み書きされるRAM366と、上記各種センサ(たとえば、電極34)からの検出信号や操作部38の各種スイッチからの信号を入力してCPU362の処理可能な信号に変換する入力処理回路368と、CPU362での演算結果に応じてロータリーバルブ駆動モータ20、シリンジ駆動モータ22、採尿アーム駆動モータ23、通信用端子114(たとえば、ボーレート:2400bps、キャラクタ長:8bit、パリティ:イーブン、ストップビット:1、コード:ASCII、レベル:RS232C)、表示部39等に駆動信号を出力する出力処理回路380等を備えている。また、コントローラ36には、データ等の記憶および支障検出内容を記憶するための不揮発性メモリ(EEPROM367)を備えており、電源を切られた場合でも、記憶している内容が消えてしまうことがない。
【0078】尚、本実施例で記載したものは計測ユニット11内にデータの記憶部を持つことを説明したが、別の記憶媒体(フロッピー(登録商標)ディスクを始め、CDROMやICカード)を利用して計測ユニット11の通信端子114からデータを読み込み、該記憶媒体にデータを記憶させて携帯可能とできるようにしてもよい。
【0079】特にICカードの場合は記憶用のドライブが小型化可能であることから、有効度はきわめて高い。そしてこれら記憶媒体からパソコン上にデータを落とし込み、専用のソフトウェア(これも計測ユニットからダウンロードできるものとしてもよい)と使用して個人の食事内容を始めとするさまざまな生活情報を付加することで総合的な健康管理に役立てることもできるのである。
【0080】バックアップ電源670を備えているため、例えば停電などで電源供給が一時的に断たれても、タイマーがずれることがない。
【0081】さらに、バックアップ電源670の容量は、電源供給が一時的に断たれた際にバックアップする動作によりいろいろ考えられる。例えば、上記したタイマー程度の小電力であれば電解コンデンサー(スーパーキャパシタ)で良い。
【0082】また、装置の動作中に電源供給が一時的に断たれた時、その動作を装置保護のため最後まで稼動させようとする場合などは、比較的大きな電力容量が必要となる。このような場合は、電池が良い。
【0083】なお、この電池は、普段通電中に充電できるタイプだとメンテナンスが不要となり、使い勝手が良い。
【0084】採尿アーム32やロータリーバルブシリンジ18等を駆動するモータについては特に種類は限定されないものの、特性上ステッピングモータを使用することが特に好ましく次に説明する。
【0085】採尿アーム駆動モータ23については通常2相励磁方式で駆動される。通常の伸出や収納動作および位置出しについてはある一定速度で駆動される。この場合、測定時間の短縮のために、その駆動速度(例えば200pps)は速い方が望ましいが、一方アーム位置を微調整する場合にはこれよりも遅い速度(例えば100pps)で駆動することが使用勝手が向上する。
【0086】収納位置にある採尿アーム32は収納時に便座102や便ふた104の開閉動作や使用者の着座・離座動作による振動で位置ずれを起こす。他にも便器内に伸出して採尿する時に尿の衝撃などで位置ずれを起こしてしまい、結果として尿をうまく採取することができなくなるため、採尿アーム32の収納時や採尿時には採尿アーム駆動モータ23に(たとえば一相励磁で)保持電圧を印加することで位置保持を行うようにコントローラ36が制御する。こうして採尿アーム32は前述した位置だしの効果とあいまって極めて正確に制御されるため、確実に採尿することができるのである。
【0087】この場合、常時保持電圧を印加することによって電力を浪費するため、人体検出センサ260の出力に応じて保持電圧印加の制御を行う。
【0088】具体的には、人体検出センサ260が人を検出した場合、採尿アーム32を収納方向へ駆動させることにより上記位置ずれをなくすことができる。また、人体検出センサ260が人が離れたことを検出した場合、採尿アーム駆動モータ23への通電を止めることにより電力の浪費を防止することができ、さらに好ましい。
【0089】つづいてロータリーバルブ駆動モータ20とシリンジ駆動モータ22について説明する。
【0090】ステッピングモータを用いることで、シリンジ駆動モータ22の駆動速度すなわち各種の送液速度はステッピングモータへ印加するパルスレートを可変するのみで、複雑な制御をすることなく容易に且つ確実に変化させることができる。ロータリーバルブシリンジ18にあるピストン168の駆動速度を可変する手段を有することは非常に有効であり、本実施例に従って説明する。
【0091】例えばシリンダ166内や配管経路を洗浄する場合は高速の第一のパルスレート(例えば100pps)で駆動する。高速で駆動することで、洗浄に必要な時間を少なくすることができる。
【0092】一方、尿糖センサ28内に校正液や尿と校正液の混合物、緩衝液を送液する場合には、低速の第二のパルスレート(例えば20pps)で駆動し、センサー上の酵素膜等に対するダメージを低減することができる。
【0093】また、測定にあたって、尿と校正液の混合物を作製する際の両液の混合比率、尿糖センサ28に送られる校正液や尿と校正液の混合物、緩衝液(尿糖以外を測定する場合はそれに適したセンサと液を使用する)などの送液量は正確に管理する必要がある。ロータリーバルブ駆動モータ20とシリンジ駆動モータ22にステッピングモータを用いることによってこれらの管理が可能になる。
【0094】尚、前記した全てのステッピングモータのモータ起動時は前回停止したパルスから同相で励磁を開始する。また、反転時にはギアやその他の遊びを吸収するためのパルス数を加算して印可する。特に厳密な位置制御の必要なロータリーバルブやシリンジはこれらの制御を行うことが非常に効果的であり、極めて精度良く制御することが可能になる。
【0095】続いて尿糖センサ28について説明する。尿糖センサ28は、搬送チューブ150またはチューブ152に液体が充填されている際に尿糖センサ28が取り外されても液体が漏れないように、搬送チューブ150およびチューブ152よりも位置エネルギーの高い位置に配設されている。
【0096】尿糖センサ28は、後述する検出原理(模式図を図20(a)に示す)を利用したものである。すなわち、生命活動の老廃物である尿中には極めて多くの化学種が含まれている。本発明でいう尿糖はグルコース(ブドウ糖)を指すが、健常人ではもちろん、糖尿病患者などで多く排出される場合においても、他の成分、例えば尿素やアンモニアに比べ濃度はかなり低い。従って、尿糖センサ28は、多くの成分の中からグルコースを特異的に識別するプローブとしての機能と、それを電気信号に変換するトランスデユーサとしての機能を共に備えている必要がある。尿糖センサ28ではプローブとしてグルコースを特異的に酸化する酵素であるグルコースオキシターゼ(GOD)を用い、トランスデユーサとしては過酸化水素電極を用いている。検出反応を以下に示す。
【0097】
【化1】

【0098】
【化2】

【0099】また、過酸化水素電極は、尿酸やアスコルビン酸とも反応し、上記2つの式以外の出力を与え測定誤差の要因となる。それを避けるため、分子識別部(酵素膜)と信号変換部の間に分子量の小さな過酸化水素のみを選択的に透過する選択透過膜を形成している。
【0100】さらに必要に応じて、サンプル中のグルコース濃度とセンサー出力が比例関係となる濃度範囲を拡大するために、サンプル中のグルコースの酵素膜への拡散を制限するための膜(拡散制限膜)を設置することも、一般に行われている。
【0101】さて、図20(b)に示したように、尿サンプル中のグルコースの定量分析に際しては、ポテンショスタット130により、参照極133(Ag/AgCl)に対する作用極135(Pt)の電位が正の一定値(たとえば、+0.6V)になるように作用極135と対極137(Pt)との間を流れる電流は過酸化水素の発生量に応じて変化する。したがって、作用極135と対極137との間を流れる電流を検出することにより、過酸化水素の発生量を検出し、これに基づいてグルコース濃度を演算することができる。作用極135と対極137との間を流れる電流は抵抗132によって電位差に変換され、電位差は増幅回路134によって増幅され、その出力端子136から出力される。出力端子136の出力は、コントローラ36の入力処理回路に入力され、グルコース濃度の演算に利用される。
【0102】一般的にはサンプル測定の前または後に既知濃度のグルコースを含む溶液すなわち校正液を測定し、グルコース濃度と電流値の変化量の比例定数を明らかにした上で測定を行う。
【0103】緩衝液には参照極133の電位を安定化するとともに支持塩としても機能するKClやNaCl及びリン酸等の緩衝剤が溶解してある。
【0104】従来のフローインジェクション方式で測定する場合には、緩衝液によるサンプルの希釈倍率を上げるために、サンプルの打ち込み量を少なくする方法やサンプル打ち込み部分から検出部までの配管を長くしたり送液速度を落としたりして希釈のための時間を稼ぐ方法が取られてきた。
【0105】しかし、特に一般家庭のトイレ内に設置される尿検査装置においては、サンプルを正確かつ微少量分取することは困難であり、配管長を長くして希釈のための時間を稼ごうとすれば多量の緩衝液を浪費する上に測定に要する時間も長くなるという欠点も有している。
【0106】そこで、上記の欠点を解消するため、尿を緩衝液で希釈することなく、校正液との混合物としてセンサーに送液してフロー測定を行うこととした。
【0107】図22は、センサーが緩衝液中で保存されているところに、初めに尿サンプルと校正液の混合物を、さらに続けて校正液のみを送液し、最後に緩衝液を送液してセンサーを洗浄するというフロー測定を行った際のセンサー出力を、時間経過とともに表したものである。測定前は、センサー内には緩衝液が充填された状態でありセンサーの出力電流は小さい値で安定している(以下、「安定時出力電流値」という。図22の0〜2秒後に対応)。次に尿サンプルと校正液の混合物(本実施例では尿サンプル:校正液=1:1の混合物)が送液されると、混合液中のグルコースから作用極135上に担持されたGODの作用により過酸化水素が生成され、発生した過酸化水素は作用極135上で酸化されて過酸化水素の酸化電流を生じ、電流値はある一定のピーク値をとる(以下、「測定時出力電流値」という。同じく6〜9秒後に対応)。さらに校正液のみ(本実施例では緩衝液にグルコース200mg/dLを添加したもの)が送液されると、前記と同様の反応により電流値はある一定のピーク値をとる(以下、「校正時出力電流値」という。同じく17〜21秒後に対応)。そして再び緩衝液が送液されることでセンサー付近のグルコースが洗浄されて待機状態のレベルまで電流値は減少する(同じく30秒後以後に対応)。GODの作用により過酸化水素が生成され、発生した過酸化水素は作用極135上で酸化されて過酸化水素の酸化電流を生じている。
【0108】一般に電気化学センサーは、小型化の要請もあってその出力は微小なものであるので、ノイズの影響を受け難いように安定時出力電流値、測定時出力電流値、校正時出力電流値を確定する際には複数回検出したセンサー電流値から演算することが望ましい。演算方法は、単純平均としたり、移動平均の最大値または最小値とするなど種々の方法が考えられる。
【0109】次に、こうして得られたセンサー出力から測定対象物質の濃度を決定する方法を説明する。演算に使用するパラメーターを以下に定義する。
センサーのグルコースに対する感度=S(A/mg/dL)
校正液のグルコース濃度=Cstd(mg/dL)
尿サンプル中のグルコース濃度Csam(mg/dL)
混合する校正液の量=Vstd(dL)
混合する尿サンプルの量=Vsam(dL)
安定時出力電流値=I0(A)
測定時出力電流値=Isam(A)
校正時出力電流値=Istd(A)
このとき、校正時の電流増加は、校正液のグルコース濃度とセンサーのグルコースに対する感度の積であるため以下の式が成り立つ。
【0110】
【数1】

【0111】同様に、測定時の電流増加は、混合液中のグルコース濃度とセンサーのグルコースに対する感度の積であるため以下の式が成り立つ。
【0112】
【数2】

【0113】これらにより、尿サンプル中のグルコース濃度Csam(mg/dL)は、以下の式で与えられる。
【0114】
【数3】

【0115】一般の電気化学測定でも、測定の前または後、あるいは定期的または不定期的に、校正液でセンサーの感度を確定した上で、サンプル中の測定対象物資質濃度を演算している。これはすべての測定にあたり、サンプルを測定したときと校正液を測定したときのセンサー感度が同一であることを前提とするものである。
【0116】しかし、前述したフローインジェクション方式のように、サンプル溶液、校正液のどちらを測定する場合もセンサーに到達する際には緩衝液と略同一の溶液条件となる場合は問題ないが、無希釈測定においては校正液とサンプル溶液ではpH、イオン強度、Clイオン濃度、温度等が異なるため、参照電極の電位や電極感度、酵素等の触媒活性が変化してしまい校正時と測定時のセンサー感度は必ずしも同一ではなかった。
【0117】そこで、本実施例ではサンプルを校正液と混合してから送液することによって、センサーに到達するサンプルが校正液と略同一の溶液条件となるようにして、校正時と測定時のセンサー感度の同一性を担保している。また、尿中成分の濃度が、排尿するその人の健康状態のみならず、飲食特に水分摂取量、排尿時間など、極めて多くの因子によって影響を受け、変動範囲が大きい。例えば、健常人の尿中グルコース濃度は 50mg/dl 以下とされるが、糖尿病患者では、正常範囲の 50mg/dl 以下から、高い場合、 10000mg/dl までの変動範囲がある。従来のフローインジェクション測定方式では、高倍率の希釈によって測定範囲を広げることができるが、緩衝液使用量やサンプル打ち込み精度などの制限から、数百倍におよび極端な高倍率希釈がコスト高につながり、現実には困難である上、低濃度側の測定精度を落とすことがしばしば避けられない。また、尿をそのまま測定する従来の無希釈センサでは、制限透過膜に希釈の役割を担わせることになっている。測定範囲を広げることには制限透過膜の膜厚を大きくする手法、およびグルコースの透過阻止効率の高い、例えば高疎水性膜を利用する手法が考えられるが、希釈センサ以上に多くの課題を抱える。そこで、本発明では本実施例のように、サンプルを校正液と混合してから送液することによって、校正時と測定時のセンサー感度の同一性を担保しているだけではなく、混合によってセンサに接触時のサンプルが希釈され、単純無希釈測定方式に比べてより広い測定範囲が実現可能である。一例として、実質測定範囲が0−1000mg/dl のセンサの場合、従来の単純無希釈測定方式では測定範囲が 0−1000mg/dlとなるが、本発明では、サンプルと校正液とを1:Nで混合する場合、測定範囲は 0−1000×(1+N)mg/dlになる。すなわち、混合比が1:1の場合、測定範囲は2倍に広げられ、混合比が1:2の場合、測定範囲は3倍に広げられることになる。
【0118】上記の観点から、校正液とサンプルの混合比率は校正液の比率の方が高いことが好ましいが、サンプルの比率をあまりに小さくしようとすると定量の精度が悪化するため測定システムに合わせて適当な混合比を設定することが望ましい。さらに、安定時(待機時)と測定・校正時の溶液条件を揃えるために、校正液の組成は緩衝液の組成に測定対象物質が所定濃度になるように加えたものにすることが好ましい。
【0119】緩衝液や校正液の組成を決定するには、さらに以下のような点を考慮する。
【0120】本実施例では、電位の基準として銀塩化銀参照電極を用いているため、溶液中のClイオン濃度により、その電位が変動する。そのため、緩衝液や校正液のClイオン濃度はサンプルである尿のClイオン濃度を考慮して決定したほうがより好ましい。尿中のClイオン濃度は食事内容や運動の状況によって変化するが、緩衝液に添加するKCl濃度は、尿中Clイオン濃度の平均値である170±80mM(1σ)の範囲であることが望ましい。添加する塩はKClのほかにNaCl、さらにこれらを混合してもよい。
【0121】また本実施例では、グルコースオキシダーゼという酵素を用いており、溶液のpHによりその触媒活性が変動する。そのため、緩衝液や校正液のpHはサンプルである尿のpHを考慮して決定したほうがより好ましい。尿のpHも食事内容、投薬、各種疾患等によって変化するが、緩衝液のpHは尿pHの分布を考慮して5.0〜7.5とすることが望ましい。なおpH緩衝剤としては、グルコースオキシダーゼの活性を阻害しないもの、例えばリン酸緩衝液などが望ましい。
【0122】本実施例では、測定毎に校正を行なうこととしているが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば装置内を恒温化して、感度の変動が少ないセンサーを用いる場合などは一定期間毎に、または一定の測定回数毎に校正を行なえばよい。さらに、本実施例では初めにサンプル溶液と校正液の混合物を測定し、後に校正液を測定しているが、これは本実施例がトイレ内で尿糖値を測定することを想定しているため、測定開始と共にまず採尿を行なう必要があるためであり、校正液の測定を始めに行なってもなんら問題はない。
【0123】また[数3]からわかるように、混合する校正液の量や混合する尿サンプルの量は、その絶対量を測定する必要はなく混合量の比率がわかれば充分である。たとえば本実施例では、シリンジ駆動に使用するステッピングモーターの吸引・排出時のステップ数から上記混合比率を計算することが出来る。
【0124】本実施例の別の態様として、サンプルの性質(pHやClイオン濃度)を採尿の途中経路に設置したセンサーで予め検出し、それに合わせてステッピングモーターの吸引・排出のステップ数を調節してサンプルと校正液の混合比を可変とすれば、サンプルの特性に合わせたより正確な測定が可能となる。
【0125】さらに、状況に応じて又は常に、サンプルと混合する液を校正液でなく緩衝液とすることも可能である。例えば、緩衝液の残量が豊富にあり、校正液の残量がわずかな状態で測定しなければならないときには、校正液を混合せずにあえて緩衝液を混合するようにプログラムし、[数3]に代わる演算を適用することになる。(演算式は省略する)
【0126】本実施例では尿をサンプルとし、測定対象物質がグルコースである電気化学センサーを用いているが、尿以外の体液(だ液、汗、血液)やその他の溶液サンプル等にも適用可能であり、測定対象物質としては、尿糖、血糖、尿蛋白、尿潜血、L−アスコルビン酸、L−乳酸、コレステロール、フェノール、エタノール、L−アミノ酸、等にも適用可能である。
【0127】また、この方法はフロー方式だけでなく、バッチ方式の測定においても有効であり、電極活性物を生成する酵素を用いたアンペロメトリック方式のバイオセンサにも広く活用可能である。
【0128】次に、図23を用いて、本実施例の操作部について詳細に説明をする。
【0129】操作部38には、おとこスイッチ381、おんなスイッチ382、取り消しスイッチ383、記憶/呼出スイッチ384、A〜Dスイッチ385、掃除モードスイッチ386、A〜DのLED396、現在時刻スイッチ387、節電時刻スイッチ388、調節スイッチ389、尿糖センサ交換LED394、準備中LED395等が設けられている。
【0130】操作部38の各種スイッチの表面には、図示しないがスイッチが特定できるように凹凸が設けられており、はっきりとスイッチが識別でき、格段に操作しやすいものとなるよう配慮されてある。スイッチの識別は凹凸だけでなく、着色された光をスイッチ個別に付設してもよい。またスイッチの大きさや形状を変えて使用者が特定できるようにすることも可能である。
【0131】尚、本実施例では図示していないが、同様の理由から使用頻度の少ない各種の設定スイッチは、使用頻度の多い操作スイッチとは少し離して設置し、ふたで覆うなどしてもよく、この場合は使用者がたくさんのスイッチに戸惑うことがない。
【0132】蛍光表示管391は、数字、英字、記号等から成る最大4桁の文字列を表示する文字表示部391a及び日時を表示する日時表示部391bを備えている。文字表示部391aの下3桁は、図23に示したように、それぞれ7つの発光セグメントから成り、0から9までの数字の他、英字"E"や記号"−"(ハイフン)等を表示することができる。また、最上位の1桁は2つの発光セグメントから成り、数字"1"を表示することができる。数字は0から9までの発光セグメントとすることがより望ましい。また、日時表示部391bにも上記のような発光セグメントが用いられている。日時表示部391bには、通常は現在日時(月、日、時、分)が表示されるが、現在時刻スイッチ387又は節電時刻スイッチ388が押された時には時刻設定モードとなる。時刻設定モード時に調節スイッチ389を操作すると、日時表示がそれに応じて変化する。また、機器の異常(エラー)が発生した場合には異常を示す英字"E"とその番号が示されることになる。
【0133】また、本実施例では比較的低コストでなお且つはっきりと明るく見易いということから蛍光表示管を用いているが、もちろん、カラー液晶などを設けてもよく表示バリエーションを増やすこともできる。(図示しない)表示する内容についても前記した内容に限られるものではない。
【0134】この他に操作方法の説明表示、現在の動作状態、測定データ、各個人のこれまでのデータの推移や健康管理の指示を表示するものであれば、使用者にとって非常に好ましいものとなる。操作方法の説明表示をすれば、初めて使用する使用者や高齢者にもわかりやすく安心して使用できる。また誤操作によって故障が発生したり誤データを提供することもない。
【0135】病院などで検査する場合と異なり、本発明の尿検査装置はトイレ内にて一人で使用することを主使用としているため、前述したように操作方法を表示したり、あるいは現在の動作状態を表示すれば、検査機が何をしているかが使用者にわかるため、データ収集中など、待ち時間に使用者が不安になるようなこともない。表示するデータについても、ただ今回の測定データを表示するのみならず、これまでのデータの推移やデータについての簡単なコメントや健康管理のアドバイスを、文字だけでなく、図やグラフや人物などの画像を駆使することができ、使用者は検査という暗いイメージを払拭し、楽しく健康管理ができることになる。
【0136】カラー液晶であればこれらのさまざまな情報を使用者に伝えることができるし、さらに操作部38と表示部39を一体化したタッチパネルを採用することで、操作部のスイッチも不要になり、このスペースを表示部39に活用すれば、表示部39の大画面化が図れ、きわめて操作しやすいものとなる。
【0137】既に述べたが、操作部38と表示部39は本実施例の図には示していないが特に検査ユニットに固定して設置する必要はなく、充電部や電源部を備えて着脱可能としてもよいし、赤外光通信手段を備えたリモコンとしてもよい。
【0138】なお、蛍光表示管391に用いられている発光セグメントは、長期間使用されると、各々の使用頻度に応じて輝度や点灯速度にばらつきが生じてくる。このような特性上のばらつきをできるだけ小さくするため、例えば、全ての発光セグメントを一斉に所定時間(例えば数秒間)点灯する、といった動作を定期的に行うこともできる。液晶の場合も劣化を防ぐためにスクリーンセーバーを用いても良い。
【0139】A〜Dスイッチ385の近くに配置されたA〜DのLED396に対しては、次のような記憶判定および処理が行われる。すなわち、測定結果を記憶させる場合には、表示部39に「測定結果表示中(後述する図26のステップS426以降)」に、A〜Dスイッチ385を押したとき、押されたスイッチのA〜D LED396が点灯し、記憶/呼出スイッチ384を押すことで、測定結果を記憶する。また、採尿時の採尿アーム32の位置も合わせて記憶することができる。
【0140】記憶を確定する前に先に押したA〜Dスイッチ385と異なるA〜Dスイッチ385を押すことで、改めて測定結果を記憶することができる。なお、取り消しスイッチ383を押すか、所定時間(たとえば5分)経過すると消える。
【0141】既に記憶した測定結果を呼び出す場合には、待機中(後述する図24のステップS650の次回の測定準備終了後)、又は準備中LED395が点滅中に、記憶/呼出スイッチ384を押すと、A〜D LED396は全て点滅する。点滅しているA〜D LED396の近くに配置されたA〜Dスイッチ385のいずれかを押すと、押されたスイッチに記憶された最新のデータおよびデータを記憶した時刻(以下データ等という)を表示し、押されたスイッチのLEDは点灯、押されたスイッチ以外のLEDは消灯する。調節スイッチ389でデータをスクロールさせることができる。
【0142】記憶したデータを呼び出し中に、先に押したA〜Dスイッチ385と異なるA〜Dスイッチ385を押すと、改めて押されたスイッチに記憶しているデータ等を表示する。この際、押されたスイッチのLEDは点灯し、先に点灯していたLEDは消灯する。
【0143】なお、結果表示は、取り消しスイッチ383を押すもしくは、所定時間(たとえば5分)経過すると消える。
【0144】記憶したデータ等を消去するには、記憶/呼出スイッチ384を押し、次に、A〜Dのいずれかのスイッチ385を押す。調節スイッチ389によってデータをスクロールさせ、記憶/呼出スイッチ384を連続して3秒以上押せばよい。なお、結果表示は、取り消しスイッチ383を押すもしくは、所定時間(たとえば5分)経過すると消える。
【0145】例えば、上記操作にて、データ及び採尿アーム32の位置をA〜Dスイッチ385に記憶させた場合、次回測定時におとこスイッチ381,おんなスイッチ382を押すかわりに、A〜Dスイッチ385を押すことで、A〜Dスイッチ385に記憶されている位置に採尿アーム32を伸出させて、測定後の結果を自動的に押したA〜Dスイッチ385に記憶するようにすると、操作が簡素化でき、且つ結果表示までその場に待っている必要もない(以下、おとこスイッチ381,おんなスイッチ382及び上述した記憶操作を行った後のA〜Dスイッチ385を「測定SW」とする)。
【0146】次に、こうして構成された尿検査装置10の動作、すなわち、尿検査装置10のコントローラ36により実行されるプログラム尿糖検査処理について図24を参照しつつ説明する。
【0147】電源プラグもしくは漏電保護プラグ(図10参照)をコンセントに差し込み、電源が投入された時は図24のようなフローをたどる。イニシャル動作(ステップS100)の後で現在時刻セット判断(ステップS110)により、ポンプ16への呼び水動作(ステップS120)への移行を判断し、各モータ(ロータリーバルブ駆動モータ20、シリンジ駆動モータ22、採尿アーム駆動モータ23)の位置出しを行い(ステップS150)、配管充填(ステップS200)する。そして校正液を吸引(ステップS350)してこれを測定(ステップS400)する。この際、センサ出力をCPU362に取り込みGain(センサ出力の増幅度)を設定する。その後採尿アーム32及びシリンジ18内の洗浄(ステップS450)を行う。洗浄後に空引き(ステップS500)して洗浄水を排出した後で排出管186の充填(ステップS550)とセンサ管充填(ステップS600)を行って次回測定準備(ステップS650)が完了し、待機状態となる。
【0148】測定SWがオンとなり測定が開始されると、校正・測定判断(ステップS700)にて「測定」と判定され、尿測定(ステップS750)を行った後に、校正液吸引(ステップS350)を行い、校正液測定(ステップS400)を行う。その後は洗浄(ステップS450)、空引き(ステップS500)、排出管充填(ステップS550)、センサー管充填(ステップS600)を順次行い、次回測定準備(ステップS650)へ移行する。
【0149】次に、上述する各ステップについて詳細に説明する。
【0150】ステップS100でのイニシャル動作とは、具体的には、図25のフローチャートに示す要領で進行する。RAM366をチェックしこれをクリアする(ステップS102)。表示部39の蛍光表示管と全LEDを一定時間(例えば2秒)点灯(ステップS104)した後、不揮発性メモリEEPROM367の書込内容を確認・修復し(ステップS106)、読込(ステップS108)を行う。ここでEEPROMから読み込む内容としては例えばセンサの寿命に関するデータ、センサ通電時間、コントローラ38のトータルの通電時間、センサ交換回数、凍結履歴やそのた安全機能動作の有無などがあげられる。つづいて校正液や緩衝液や各種配管の凍結有無情報を凍結履歴有るか否かの判定(ステップS110)、で行い、尿糖センサ28が有るか否かの判定(ステップS112)、と校正液や緩衝液のタンク残量を検知するステップS114とステップS116を行い、センサ寿命を確認するセンサ寿命検知機能を作動させ(ステップS118)を行う。なお、各種検知動作にて、否定的(異常など)に判定された場合は、製品の安全動作と異常の表示を行う動作へと移行するが、詳細はここでは述べない。
【0151】ステップS150での各モータ位置出しとは、具体的には、図26のフローチャートに示す要領で、採尿アーム駆動モータ23による採尿アーム32の伸出・収納(ステップS152)、ロータリーバルブ駆動モータ20によるロータリーバルブの正・逆回転(ステップS154)、及びシリンジ駆動モータ22によるシリンジの上昇・下降(ステップS156)を行なうことにより、採尿アーム駆動モータ23、ロータリーバルブ駆動モータ20及びシリンジ駆動モータ22を突き当てなどの位置決めを行い各々所定の位置に移動させることである。
【0152】ところで、上記各モータのうち、採尿アーム駆動モータ23以外のモータは床上に据え置かれた計測ユニット11に内蔵されているのに対し、採尿アーム駆動モータ23を備える採尿ユニット12は便器の上面に装着されており、使用者が便座102や便ふた104を回動させる際に採尿アーム32の位置がずれてしまう可能性がある。このため、上記位置出しに際しては、採尿アーム駆動モータ23の位置出しを入念に行うことが望ましい。
【0153】ステップS200での配管充填とは、具体的には、図27のフローチャートに示す要領で、水を吸引(ロータ180によりポート174は水ポートと連通し、ピストン168は1/2程度まで下降し、水をシリンダ166内に吸引)(ステップS204)、排出管186充填(ロータ180によりポート174は排出管186ポートと連通し、シリンダ166は最上部まで上昇し、排出管186内に水を充填する)(ステップS208)、緩衝液レベル>Lの判定(ステップS214)、センサ管充填(ロータ180によりポート174は緩衝液ポートと連通し、ピストン168は1/2程度まで下降し、シリンダ166内に緩衝液を吸引し、その後、ロータ180によりポート174は搬送チューブ150ポートと連通し、ピストン168は最上部まで上昇し、搬送チューブ150・チューブ152内に緩衝液を充填する)(ステップS216)することである。なお、ステップS214において、否定的な判定がなされた場合には、緩衝液補充LED392を点灯する。
【0154】ステップS350での校正液吸引とは、具体的には、図28のフローチャートに示す要領で、校正液吸引(ロータ180によりポート174は校正液ポートと連通し、ピストン168は1/8程度まで下降し、校正液をシリンダ166内に吸引)(ステップS354)、余剰液排出(ロータ180によりポート174は採尿ポートと連通し、ピストン168は前述した下降位置と最上部の中間まで上昇し、シリンダ166内の校正液を排出)(ステップS358)することである。
【0155】なお、上述したステップS354の校正液吸引前(ロータ180によりポート174は搬送チューブ150ポートと連通し、ピストン168は最上部まで上昇)に、ピストン168を数ステップ下降させて搬送チューブ150ポート近傍に付着している気泡を吸引させて、気泡を含んだ緩衝液を排出管186に捨てても良い。
【0156】ステップS400での校正液測定とは、具体的には、図29のフローチャートに示す要領で、ステップS402でシリンダ166内に吸引した校正液を排出(ロータ180によりポート174は排出管186が接続された排出ポートと連通し、ピストン168は上昇し、校正液を少量排出)(ステップS402)、ベース電圧調整(ステップS404)、センサーへ校正液送液(ロータ180によりポート174はセンサポートと連通し、ピストン168は上昇し、校正液を尿糖センサ28まで送液する)(ステップS406)、出力電流サンプリング(送液開始から所定の時間にわたりセンサーの出力電流値をサンプリング)(ステップS408およびS410)、センサー出力を演算・記憶(ステップS408でサンプリングされた校正時出力電流値と安定時ベース電流値の差を演算し、記憶する)(ステップS412)ことである。
【0157】但し、校正・測定判定(ステップS700)にて、「測定」と判定されたときは、上述した演算(ステップS412)においては、前述した演算によって測定対象物質の濃度を演算し、その後結果表示(ステップS414)まで行う。
【0158】一方、校正・測定判定(ステップS700)にて、「校正」と判定された時は、センサーへの校正液送液(ステップS406)の前に安定時出力電流値を取得(図29には示さない)するとともに、上述した演算(ステップS412)においては、「校正時出力電流値と安定時ベース電流値の差(校正感度)を演算し、校正感度をCPU362に取り込みGain(センサ出力の増幅度)を設定」を行って終了する(結果表示は行わない)。
【0159】校正液送液(ステップS406)の送液開始時に、ロータ180によりポート174はセンサポートと連通させた直後、ピストン168を速い速度(例えば100PPS)で数ステップ上昇させ、搬送チューブ150内にある緩衝液で尿糖センサ28内の気泡をチューブ152へ排出しても良い。
【0160】ステップS450での洗浄とは、具体的には、図30のフローチャートに示す要領で、ポンプオン(ステップS452)、余剰緩衝液排出(ロータ180によりポート174は採尿ポートと連通し、ピストン168は最上部まで上昇し、シリンダ166内の緩衝液を排出)(ステップS454)、水吸引(ロータ180によりポート174は水ポートと連通し、ピストン168は最下端まで下降し、シリンダ166内に水を吸引)(ステップS456)、水排出(ロータ180によりポート174は採尿ポートと連通し、ピストン168は最上部まで上昇し、シリンダ166内の水を排出)(ステップS458)、水吸引(ロータ180によりポート174は水ポートと連通し、ピストン168は最下端まで下降し、シリンダ166内に水を吸引)(ステップS460)、水排出(ロータ180によりポート174は採尿ポートと連通し、ピストン168は最上部まで上昇し、シリンダ166内の水を排出)(ステップS462)、少量吸排(ロータ180によりポート174は水ポートと連通し、ピストン168は1/3程度まで下降し、シリンダ166内に水を少量吸引する。その後、ロータ180によりポート174は採尿ポートと連通する。この状態で、ピストン168は、一旦最上部まで上昇してから再び1/3程度まで下降する、という往復運動を2回繰り返す。これにより、上記少量の水が採尿アーム32へ至る流路内を往復運動し、該流路が洗浄される)(ステップS464)、水吸引(ロータ180によりポート174は水ポートと連通し、ピストン168は最下端まで下降し、シリンダ166内に水を吸引)(ステップS466)、水排出(ロータ180によりポート174は採尿ポートと連通し、ピストン168は最上部まで上昇し、シリンダ166内の水を排出)(ステップS468)、ポンプオフ(ステップS470)することである。
【0161】ステップS500での空引きとは、具体的には、図31のフローチャートに示す要領で、エアー吸引(ロータ180によりポート174は採尿ポートと連通し、ピストン168は最下端まで下降し、シリンダ166内にエアーを吸引(搬送チューブ76内の水も同時に吸引))(ステップS502)、排出(ロータ180によりポート174は排出管186ポートと連通し、ピストン168は最上部まで上昇し、シリンダ166内のエアーおよび水を排出)(ステップS504)、エアー吸引(ロータ180によりポート174は採尿ポートと連通し、ピストン168は最下端までゆっくり下降し、シリンダ166内にエアーを吸引(搬送チューブ76内の水も同時に吸引))(ステップS506)、排出(ロータ180によりポート174は捨ポートと連通し、ピストン168は最上部まで上昇し、シリンダ166内のエアーおよび水を排出)(ステップS508)することである。
【0162】ステップS550での排出管充填とは、具体的には、図32のフローチャートに示す要領で、水吸引(ロータ180によりポート174は水ポートと連通し、ピストン168は最下端まで下降し、シリンダ166内に水を吸引)(ステップS552)、水充填(ロータ180によりポート174は排出管186ポートと連通し、ピストン168は最上部まで上昇し、排出管186内に水を充填する)(ステップS554)することである。
【0163】ステップS600でのセンサ管充填とは、具体的には、図33のフローチャートに示す要領で、校正液レベル>Lの判定(ステップS601)、緩衝液レベル>Lの判定(ステップS602)、緩衝液吸引(ロータ180によりポート174は緩衝液ポートと連通し、ピストン168は1/2程度まで下降し、シリンダ166内に緩衝液を吸引)(ステップS604)、緩衝液レベル>Lの判定(ステップS606)、泡抜き(ロータ180によりポート174は排出管186ポートと連通し、ピストン168は上昇し、緩衝液を少量排出)(ステップS608)、尿糖センサ28への送液(ステップS610)することである。
【0164】なお、上述したセンサ管充填(ステップS600)後、ピストン168を数ステップ引き戻して搬送チューブ150ポート近傍に残留している気泡を吸引して、気泡を含んだ緩衝液を排出管186に捨てても良い。
【0165】ステップS650での次回測定準備とは、具体的には、図34のフローチャートに示す要領で、ピストン位置出し(シリンジ駆動モータ22によるシリンジの上昇)(ステップS652)、ピストンロック防止(シリンジ駆動モータ22によるシリンジの下降)(ステップS654)、ロータ位置出し(ロータリーバルブ駆動モータ20によるロータリーバルブの逆・正回転)(ステップS656)することである。
【0166】ステップS700での校正・測定判定とは、具体的には、図35のフローチャートに示す要領で、CPU362リセット状態判定(ステップS702)、測定SWオン判定(ステップS706)することである。
【0167】ステップS750での尿測定とは、具体的には、図36、図37のフローチャートに示す要領で、おとこスイッチ381オンの判定(ステップS752)すると、採尿アーム32をおとこ位置(図2参照)へ伸出(ステップS754)し、尿検知有(採尿アーム32に備える電極34によって尿の有を検知する)の判定(ステップS756)で、サンプル(尿)吸引(ステップS758)を行い、採尿アーム32を収納(ステップS760)する。その後、余剰サンプル(尿)排出(ステップS762)する。その後、シリンダ166内に吸引したサンプルを排出(ロータ180によりポート174は排出管186が接続された排出ポートと連通し、ピストン168は上昇し、サンプルを少量排出)(ステップS786)、校正液吸引(ロータ180によりポート174は校正液ポートと連通し、ピストン168は下降し、校正液をシリンジ内に吸入するとともにシリンジ内で尿と混合する)(ステップS788)、その後、センサの使用回数寿命をカウントアップ(ステップS790)する。ベース電圧調整(ステップS792)、センサーの安定時電流値検出(ステップS794)、センサーへ尿と校正液の混合液送液(ロータ180によりポート174はセンサポートと連通し、ピストン168は上昇し、尿を尿糖センサ28まで送液する。)(ステップS796)、出力電流サンプリング(送液開始から所定の時間にわたりセンサーの出力電流値をサンプリング)(ステップS798およびS800)、センサー出力を演算・記憶(ステップS798でサンプリングされた測定時出力電流値と安定時ベース電流値の差を演算し、記憶する)(ステップS802)ことである。なお、図示しないが、これらの動作の後、尿と校正液に汚染されたシリンジ内部を洗浄するためシリンジ洗浄(ロータ180によりポート174は水ポートと連通し、ピストン168は1/4程度まで下降し、シリンダ166内に水を吸引、その後、ロータ180によりポート174は採尿ポートと連通し、ピストン168は最上部まで上昇し、シリンダ166内の水を排出。必要に応じて複数回繰り返して良い。)を行えば、さらに測定精度を向上させることができる。
【0168】一方、ステップS752において(図36参照)、おんなスイッチ382がオン判定されたときは、採尿アーム32をおんな位置(図2参照)へ伸出(ステップS764)し、採尿アーム32がおんな位置で停止後、調節スイッチ389オン判定(ステップS766)で、採尿アーム微調動作(ステップS768)する。
【0169】また、ステップS756にて、採尿アーム32伸出後1分間尿検知しない場合には、1分経過判定(ステップS770)により、採尿アーム32を収納(図2参照)(ステップS772)する。その後、上述した洗浄(ステップS450)、空引き(ステップS500)、排出管充填(ステップS550)、次回測定準備(ステップS650)を行い、待機状態となる。
【0170】測定SWがオンされたときに尿糖センサ28に印加している電圧(0.6V)を瞬間低電圧(0V)にし、再度印加電圧(0.6V)に戻しても良いし、または測定動作以外は常時低電圧(0V)にして測定時にだけ印加電圧(0.6V)にしても良い。(詳細は後述する)。
【0171】図38は尿測定(ステップS750)における採尿の別例を示すフローチャートである。このフローチャートでは、採尿アーム32が所定位置(おとこ位置またはおんな位置:図2参照)まで伸出してから所定時間(例えば1分間)の間に取り消しスイッチ383がオンされたかどうかを判定するためのステップS782が設けられている。ステップS756において尿が検知されず、且つステップS782において取り消しスイッチ383のオンが検知されなかった場合はステップS770の1分間判定へ進む。
【0172】一方、ステップS782において取り消しスイッチ383のオンが検知された場合は、採尿アーム32を収納(ステップS784)し、所定時間(例えば5秒)経過判定(ステップS786)へ進む。ここで、5秒経過判定とは、ステップS754またはS764で採尿アーム32を所定位置にセットしてからの経過時間が5秒以上であるか否かを判定することをいう。ステップS786において、経過時間が5秒以上であると判定されたときには、上述した洗浄(ステップS450)、空引き(ステップS500)、排出管充填(ステップS500)、次回測定準備(ステップS650)を行い待機する。一方、上記経過時間が5秒未満と判定されれば、そのまま待機状態に入る。
【0173】以上説明した実施例では、後述するセンサ特性を考慮してより正確な測定を行うシーケンスを提案している。
【0174】すなわち、尿測定(ステップS750)を行った後に、直ちに校正液を測定(ステップS350〜ステップS400)し、両者を比較演算して結果を表示するシーケンスである。
【0175】本実施例で使用している尿糖センサ28の検出原理及び構造は図20(a)、(b)で説明したが、以下にこの尿糖センサ28の特性を説明する。前述したように、作用極135の材質としてPt(白金)を使用し、作用極135は参照極133に対して一定電圧(例えば0.6Vの電圧)が印加されている(図20(b)参照)。
【0176】作用極135に電圧を印加し続けると電極表面上が徐々に酸化される。電極表面上が酸化されると、過酸化水素に対する白金の感度が低下してくる(図39参照)。
【0177】すなわち、尿糖センサ28のグルコース感度(出力)が低下する。従って、前述したが、尿中に含まれる妨害物(例えば尿酸やアスコルビン酸等でセンサ出力に対して擬陽性側出力してしまう)により、測定結果に誤差が生じる。
【0178】尿糖センサ28には酵素膜が担持されてあることも前述した(図20(a)参照)が、この酵素膜はタンパク質であるため温度の影響を受けやすく、低温時(例えば0〜10℃)は酵素活性が低くなり、また、作用極135上の過酸化水素の反応も鈍くなるため、結果としてセンサ出力が小さくなる(図40参照)。
【0179】逆に高温時(例えば30〜40℃)は酵素活性が高くなり、また、作用極135上の過酸化水素の反応も良くなるため、結果としてセンサ出力が大きくなる(図40参照)。
【0180】さらに、酵素膜は、時間の経過とともに次第に活性を失い、出力は経時的に低下する(図示しない)。
【0181】よって前述した測定シーケンスによれば、尿測定した後に校正液を短時間に測定するので測定環境(特に温度)の影響も受けず、常に精度の高い測定が可能である。
【0182】ただし、このシーケンスでは尿測定(ステップS750)した後に校正液測定(ステップS350〜ステップS400)を行い、演算するため、結果を表示するまでの時間が長い。
【0183】上記した結果表示までの時間を短縮させるためには、尿測定(ステップS750)した後に校正液測定(ステップS350〜ステップS400)を行うのではなく、測定SWを押下する前に校正液測定(ステップS350〜ステップS400)を行うと良い。
【0184】また、尿測定(ステップS750)した後の校正液測定(ステップS350〜ステップS400)時のセンサ出力を記憶しておき、次回尿測定時の尿測定(ステップS750)時のセンサ出力と比較演算して結果を表示させることも可能である(図示しない)。このように、前回測定持に取得した校正値を用いることで、結果表示までの時間を大幅に短縮することも可能である。
【0185】図24を流用して、このシーケンスを詳述する。例えば電源プラグもしくは漏電保護プラグをコンセントに差し込み、電源が投入された時は、イニシャル動作(ステップS100)の後で現在時刻セット判断(ステップS110)により、ポンプ16への呼び水動作(ステップS120)への移行を判断し、各モータ(ロータリーバルブ駆動モータ20、シリンジ駆動モータ22、採尿アーム駆動モータ23)の位置出しを行い(ステップS150)、配管充填(ステップS200)する。そして校正液を吸引(ステップS350)してこれを測定(ステップS400)する。この際、センサ出力をCPU362に取り込みGain(センサ出力の増幅度)を設定すると共にその出力値を校正値として記憶させる。その後、採尿アーム32及びシリンジ18内の洗浄(ステップS450)を行う。洗浄後に空引き(ステップS500)して洗浄水を排出した後で排出管186の充填(ステップS550)とセンサ管充填(ステップS600)を行って次回測定準備(ステップS650)が完了し、待機状態となる。
【0186】測定時に、測定SWオンとなり測定が開始されると、校正・測定判断(ステップS700)にて「測定」と判定され尿測定(ステップS750)を行う。測定時のセンサ出力を校正液測定(ステップS400)時に記憶されたセンサ出力(校正値)と比較して演算を行う。その後は洗浄(ステップS450)、空引き(ステップS500)、排出管充填(ステップS550)、センサ管充填(ステップS600)を順次行い、次回測定準備(ステップS650)へ移行する。
【0187】上述したシーケンスであれば、測定時間及び結果表示までの時間が短縮されるが、前述したセンサ特性(温度依存性:図40参照)の変化によって左右されるので、尿糖センサ28を校正した時と尿を測定した時の測定環境温度に差があれば、多少ではあるが測定結果に誤差を生じる。
【0188】上述した2つのシーケンスにはそれぞれ特徴(長所・短所)があるため、使用者のニーズに応じて二者を選択させる様に、選択スイッチ(図示しない)を操作部38に設けても良い。また、タイマー手段や使用回数計測手段などを用いて、所定時間毎(例えば24時間毎)、あるいは所定使用回数毎(例えば20回毎)に校正する方法もとることができる。さらに、センサ交換後や電源投入時のタイミングや測定値に応じて該所定時間を変更するよう制御することも可能である。この制御を下記にて詳述する。
【0189】電源投入後、あるいは尿糖センサ28交換後、校正は所定時間1(例えば2時間)毎に実施される。この時、校正した値が前回の出力と比較して所定値以上あったときには引き続き所定時間1(2時間)毎で行い、所定値以下であったときには以降の校正は所定時間1より長い所定時間2(例えば24時間)毎に行うようオート運転(自動校正)させる。こうして校正時間が短縮化され、校正液の使用量を少なくすることができるのみならず、尿糖センサ28の経時的劣化(図39参照)を補償することができる。
【0190】自動校正の時刻は電源投入時や尿糖センサ28交換時を基準としてもよいが、1日に一度、使用者が設定した時刻に自動校正を行うようにしてもよい。
【0191】また、上記のような定刻の自動校正に加え、計測回数に基づく自動校正を行うようにすると更に好ましい。例えば、前回校正が行われてから後に行われた計測の回数が所定値(例えば20回)を越えたら、次の定刻の自動校正を待たずに臨時の自動校正を行うのである。計測回数については不揮発性のメモリ367に記憶していれば、電源が遮断された場合にも記憶が失われることが無く、確実に計数できる。
【0192】また、センサ出力は、時間の経過(図39参照)や温度の変化(図40参照)に依存して変化するため、上述したようにある一定時間(例えば2時間・24時間)経過した場合や、一定温度(例えば2.5deg以上)変化した場合、自動校正を行うこともできる。
【0193】使用者に、2つのシーケンス(高精度であるが測定時間が掛かる:これを高精度測定とする/測定時間は短いが精度がやや落ちる:これを簡易測定とする)を選択させることは前述したが、高精度測定するか簡易測定するかを前回測定時からの経過時間や温度変化量に応じ自動的に切り替えることも可能である。
【0194】続いて、本実施例で示されている加熱部機構について説明する。図3及び図16に示すように、計測ユニット11内部に尿糖センサ28に送液される尿や校正液などを適温に加熱する加熱部250と、液温を直接的または間接的に検知する温度センサ251とトイレ室内の温度をモニターする温度センサ261と、校正液や緩衝液を(もしくは間接的に計測ユニット11内を)加熱する加熱部236と、この温度を検知する温度センサ237を設けていることは前述したが、これらについて下記に詳述する。
【0195】上述した加熱部236、250は、図19に示すように温度センサ237、251、261からの信号をコントローラ36内の入力処理回路368からCPU362に取り込み、演算結果を出力処理回路380より出力することで、フィードバック制御されている。
【0196】図41は、緩衝液タンク26から尿糖センサ28への搬送チューブ92,150に設置された液温を加温するための加熱部236、250と温度センサ237、251の概略構成図である。搬送チューブ92、150と加熱部236、250は熱伝導のよいアルミ箔263などで挟まれ、隣接する。加熱スペース節約のため、搬送チューブ92、150は屈曲部をもって構成されると好ましく、図41(a)のように円筒螺旋状に構成されて熱伝導のよいアルミ箔263で挟まれる。搬送チューブ92、150とアルミ箔263で作られた円筒内部には加熱部236、250が同じくアルミ箔263で挟まれた状態で内接している。尿糖センサ28へ連結する加熱部250終端部近傍に温度センサ251を配置することで尿糖センサ28へ流入させる液温の精度を高めることができる。
【0197】図41(b)に示すように、搬送チューブ92、150と加熱部236、250を平面渦巻き上に配置するなどして、平板上に構成すると薄型化が図れるのみならず、例えば計測ユニットのケース平面に固定するなど固定が容易になる。また、尿糖センサ28近傍に這わせることによって、液温のみならず尿糖センサ28と付近の液温も加温することができる。
【0198】搬送チューブ92,150を均一に加熱する目的で、熱伝導のよいアルミ箔263で挟持することは前述したが、同様の目的で、図示しないが、ゲル状や液状の熱伝達材で挟持・加温しても良い。
【0199】また、搬送チューブ92,150部のみを恒温槽のように一定温度に保たれた容器内に配し、加温しても良い。
【0200】加温する部位については、 搬送チューブ92,150部のみならず、尿糖センサ28部や、校正液タンク24や緩衝液タンク26、その他送液系の部材も属することは言うまでもない。
【0201】尚、加熱部236、250としてはコストや形状加工が容易という利点からチュービングヒータや面状発熱手段が好ましいが、特にこれに限定されず、シーズヒータや赤外ヒータその他の発熱体を使用することも可能である。
【0202】また、加熱部236、250を特別設けずとも、他の熱源と共有化しても良い。例えば温水洗浄便座などと組み合わせる場合には、温水洗浄便座の熱源である温水タンクなどに螺合するなどして加熱部236、250を兼用省略することも可能である。
【0203】つぎに、上述した加熱部の役割を本実施例を基に以下に説明する。
【0204】冬季の夜などにトイレ室内の温度が低下し、水道管等がしばしば凍結を起こすことがあるが、凍結をおこした場合、タンクや配管に損傷を与えることがあるだけでなく、損傷がない時でも一度凍結した校正液や緩衝液はその特性を変えてしまう。校正液はグルコース水溶液(本実施例では200mg/dl)であるが、一度凍結すると解凍しても凍結前のグルコース濃度にはならない。
【0205】更に、緩衝液は、前述したがKClやNaClと言った塩が含まれたリン酸緩衝液であり、一度凍結するとこれら溶解物が結晶化してしまい、解凍しても凍結前の緩衝液組成に戻らない。例えば夜間にトイレ室内の温度が低下して緩衝液や校正液が凍結し、その後昼間になって温度が上昇して解凍された場合などには、外見上は全く変化が無いのに測定値に大きな変動が生じてしまう。すなわち正確な測定ができずに、信頼性のない値となる。
【0206】また、尿糖センサ28の特性を前述したが、適正な測定条件(温度、湿度等)下で、測定を行う必要がある。よって、トイレ室内周囲温度の変動によって尿糖センサ28の出力値が変動し、季節(気温)変化のみならず、昼夜のトイレ室温の変化によっても測定値が大きく変動してしまう。特に低温時には尿糖センサ28出力が低下することから精度のよい測定が不可能となり、信頼性の低いものになる。
【0207】上述した課題の対応として、温度センサ261がトイレ室内周囲温度を測定し、一定温度(例えば5℃)以下になった場合には加熱部236を加熱して、校正液タンク24、緩衝液タンク26および計測ユニット11内部を適温(例えば10℃)まで引き上げる。加熱部236は計測ユニット11の下方に配置されているため、自然対流によって内部をもれなく暖めることができる。また計測ユニットが比較的大きく、内部の温度分布に開きがある時にはファンなどにより強制的に循環してもよく、この場合には加熱と循環を兼ね備える温風ファンを用いればよい。
【0208】このように加熱部を設けることでタンクなどの凍結防止を図っているものの、万一の凍結が発生した時のために、制御部であるコントローラ36は校正液タンク24、緩衝液タンク26の凍結を検知する凍結検知機能を備えている。
【0209】具体的な一実施例としては、温度センサ237、251の検出値が一定値(例えば1℃)を下回った場合にはタンク凍結「有」を記憶し、且つ表示部39に表示するようになっている。この他の凍結判定方法としてはタンク内の校正液や緩衝液を加熱して、その温度勾配に基づいて液の凍結有無を検知する方法を用いてもよい。
【0210】また、校正液タンク24や緩衝液タンク26が空の状態であることを検知して、この場合には温度センサの検出値が一定値以下でも凍結と判定しないようにマスクをかけてもよい。
【0211】説明した以外にも温度センサ237、251の替りに(図示しないが)自動復帰形のバイメタルスイッチを加熱部236と直列に接続することで凍結を防止することもできる。加熱部236はチュービングヒータや赤外ヒータ、面状発熱体やリボンヒータなど、何でもよい。
【0212】また凍結の履歴は不揮発性メモリ367に記憶され、所定の操作や液交換を行うことで記憶が解除されるようにすると、凍結した校正液や緩衝液を測定に使用することが確実に防止できる。
【0213】さらに、もう一つの課題の対応として、尿糖センサ28へ流入させる液の温度を高温、且つ一定にするための実施例について説明する。
【0214】尿糖センサ28の最も出力が高く安定する温度は、約37℃近傍である。よって、尿糖センサ28への流入液温度や、尿糖センサ28そのもの、さらに、計測ユニット11内部全体の温度を該温度で制御すると、最も精度良く測定ができる。
【0215】しかし、上述したことは理想であって、全てを満足する装置は高額な物となってしまう。さらに、該温度での尿糖センサ28特性は良いが、寿命が短くなる(図示しない)。
【0216】そこで、本実施例では、尿糖センサ28への流入液温度を特性と寿命を考慮して、比較的低め温度(具体的には、略25℃)に制御することを提案している。
【0217】ところが、使用者のニーズは各個人で異なり、使用者によってはセンサ寿命を優先で考え(この場合はセンサ出力すなわち測定精度は比較的劣る)、また別の使用者によってはセンサ出力すなわち測定精度を優先して考える(この場合はセンサ寿命が比較的短くなる)。
【0218】そこでこのような多様な使用者のニーズに応じるために、コントローラ36および操作部38に液温設定手段を設けると良い。例えば操作部38にある(図示しないが)設定部を「高精度」とすることで、液温度は測定精度の最も高い温度(例えば略37℃)に設定され、また設定を「低精度」とすることで液温度はセンサ寿命の長い温度(例えば略25℃)に設定されることになる。
【0219】以上、液の加熱について説明したが、液温度を一定値以上に保つ場合はこのような加熱部のみ備えていれば良い。ところが、一般的な室温より低温度に液温を保ちたい場合(特に夏季)は加熱部の他にペルチェ素子などを利用した液の冷却部を同じように設けるとよい。
【0220】ここで、尿検査装置のカビや雑菌繁殖防止について説明する。
【0221】尿にはカビや雑菌の栄養となる物質が含まれている。既に述べたように尿検査装置は採尿部を始め、尿が通る配管などの尿搬送経路があり、これに空気中に漂うカビや雑菌が付着し繁殖してしまう。これらは不衛生であることは言うまでもなく、さらに、長期間使用されない場合には雑菌やカビの繁殖によって尿の通過経路であるチューブの入り口や内部などが詰まってしまい、採尿や測定に支障をきたしてしまう。
【0222】そこで尿の搬送経路に制菌、防カビ効果を有する液体を通液する手段を設けることによって、尿の搬送経路にカビや雑菌の繁殖を抑えることができる。
【0223】本実施例では、緩衝液の中に制菌、防カビ効果を有する成分(例えばアジ化ナトリウム)を微量(例えば0.05〜0.1%未満)混入させている。
【0224】尿の搬送経路に上述した緩衝液を通液させるタイミングとしては、タイミング1(1回/日)、タイミング2(1回/週)、タイミング3(1回/測定毎)等が考えられる。これらのタイミングは、カビや雑菌が付着し繁殖しやすい時期(例えば梅雨時期)は、比較的短いタイミング1、逆にカビや雑菌が付着し繁殖しにくい時期(例えば冬季)は、比較的長いタイミング2と言った具合に替えることも可能である。
【0225】さらに、1日の測定回数が比較的多いときなどは、尿の搬送経路は良く洗浄されるため、カビや雑菌が付着し繁殖しにくい。逆に1日の測定回数が比較的少ないとき、または何日も測定されないときなどは、カビや雑菌が付着し繁殖しやすい。よって、1日の測定回数を考慮して通液させるタイミングを替えることも可能である。
【0226】最後に、尿糖センサ28交換時期の使用者への報知手段、タイミングについて、本実施例で説明する。なお、校正液、緩衝液については、前述しているのでここでの詳細説明は割愛する。
【0227】尿糖センサ28は、その特性で記述したように酵素膜がタンパク質であるため、使用回数に限度があると共に、時間的な寿命が存在する。
【0228】まず、使用回数については、図37のフローチャートに「センサ寿命カウントアップ」(ステップS789)することを前述したが、、ここでセンサ使用回数のデータが更新される。もちろん、このステップは計測行程中であればいずれの場所に挿入してもよい。
【0229】次に、時間寿命であるが、これは、コントローラ36への通電時間をCPU362内の時間タイマーを利用して、ある一定時間おき(例えば1時間毎)にEEPROMへ記憶させる。
【0230】本実施例では、センサの寿命予告についても、校正液、緩衝液同様にMレベル、Lレベルを設けており、使用者への報知手段は、操作部38の尿糖センサ交換LED394の点滅、点灯としている。
【0231】なお、報知手段は上述した手段に限らず、校正液、緩衝液同様に図16、図19の通信用端子114によりトイレ外部へ通信する手段(例えば光通信等)を接続することが可能である。そうすることにより、センサの使用履歴(含む寿命予告)を使用者がその場に行かなくても通信の受信手段(例えば携帯用のリモコン等)で受信することが可能となる。
【0232】以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこうした実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【0233】例えば、センサーを前述した採尿器の先に直接取り付け、尿検知と同時に尿サンプルがセンサーに到達した時間の基準としてもよい。尿検知の方法としては、センサー上又はセンサー近傍に配置した電極間インピーダンスの変化、同じくサーミスタによる温度変化、同じく圧力センサー等によりる尿サンプルの接触を感知する、等の方法が考えられる。
【0234】消耗品の交換について、尿糖センサ28の交換と各液(校正液、緩衝液)の補充の必要性については前述したが、その他の消耗部品の交換に関して下記する。
【0235】本発明の尿検査装置10における他の消耗部品としては、洗浄水タンク106から水を給水するためのポンプ16、ロータリーバルブシリンジ18、採尿アーム32等が挙げられる。
【0236】これらの部品は、モーターを使用していたり、摺動部品であったりするため、使用回数に比例して消耗(摩耗)する。
【0237】これら部品の寿命は、尿糖センサ28や各液(校正液、緩衝液)同様に使用回数をEEPROM367に記憶させて、所定の回数測定した時点で、使用者に報知しても良い。
【0238】また、これらの部品の消耗(摩耗)は、尿糖センサ28や各液(校正液、緩衝液)と性質が異なるため、尿検査装置10の定期的なメンテナンス時(例えば1年毎)に、メンテナンスを行う修理業者が使用回数をチェックできるよう隠しスイッチを設けることでも良い。
【0239】前述した隠しスイッチについて詳細説明を行う。
【0240】例えば、操作部38の取り消しスイッチ383を尿検査装置10の待機中に連続してある一定時間(3秒間)以上押下することにより、使用者の測定回数が表示部39に表示されるようにして良い。
【0241】修理業者は、表示された測定回数と、各部品の推奨交換回数とを照らし合わせて、各備品の交換を行うことが出来る。
【0242】図46に推奨交換回数がきた部品を交換する概略図を示す。例えば、ポンプ16をそっくり別のポンプ16aと交換し、またロータリーバルブシリンジ18を別なロータリーバルブシリンジ18aと交換できる。
【0243】このように、各部品の交換に際しては、交換部品以外の部品を極力取り外す必要がないように、設計的な配慮がなされている。
【出願人】 【識別番号】000010087
【氏名又は名称】東陶機器株式会社
【出願日】 平成12年8月24日(2000.8.24)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−71635(P2002−71635A)
【公開日】 平成14年3月12日(2002.3.12)
【出願番号】 特願2000−254699(P2000−254699)