トップ :: G 物理学 :: G01 測定;試験




【発明の名称】 ガスセンサ
【発明者】 【氏名】横山 泰二

【要約】 【課題】組立時に導電性ホルダと大気側カバー間の絶縁不良が生じ難いガスセンサを提供すること。

【解決手段】リード線29とセンサ素子2の基準ガス側電極との間の電気的導通は導電性ホルダ3により確保され,導電性ホルダ3は,補助円筒を有するリード線接続部34と電極接続部33と,両者を連結させる胴部30と,電極接続部33と胴部30とを結ぶ第1連結部31と,リード線接続部34と胴部30とを結ぶ第2連結部32とよりなり,第1連結部31は第2連結部32よりも屈曲容易に構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内部に基準ガス室を設け,内側面に基準ガス側電極を,外側面に被測定ガス側電極を設けた有底円筒型のセンサ素子と,該センサ素子に設けられた基準ガス側電極と電気的導通が取られるよう構成されたリード線と,該センサ素子を保持するハウジングとよりなり,上記ハウジングの基端側には大気側カバーが,先端側には被測定ガス側カバーが設けてあると共に,上記大気側カバー内の基端側には上記リード線が挿通配置された弾性絶縁部材が設けてあるガスセンサにおいて,上記リード線と上記センサ素子の基準ガス側電極との間の電気的導通は導電性ホルダにより確保されてなり,該導電性ホルダは,上記リード線と電気的導通が取られるリード線接続部と,上記センサ素子における上記基準ガス側電極と電気的導通が取られる電極接続部と,上記リード線接続部と上記電極接続部とを連結させる胴部と,上記電極接続部と上記胴部とを結ぶ第1連結部と,上記リード線接続部と上記胴部とを結ぶ第2連結部とよりなると共に,上記第1連結部は上記第2連結部よりも屈曲容易に構成されていることを特徴とするガスセンサ。
【請求項2】 請求項1において,上記第1連結部は上記第2連結部よりも幅細く構成されていることを特徴とするガスセンサ。
【請求項3】 請求項1において,上記第1連結部は切り込み部を有することを特徴とするガスセンサ。
【請求項4】 請求項1において,上記第1連結部には弾性が付与されていることを特徴とするガスセンサ。
【請求項5】 請求項1において,上記胴部はガスセンサ軸方向と平行に構成され,該胴部に対して上記第1連結部はガスセンサ径方向外側に向うと共にガスセンサ先端側へ向かうよう構成されており,上記胴部に対する上記第1連結部のなす角度はsin-1{(L/l)(Wa/Wb)(sinφ)}〜90度となるよう構成されていることを特徴とするガスセンサ。ここに,Lはリード線接続部の基端側中央部と第2連結部の基端側端部との距離,lは第1連結部の長さ,Waは第1連結部の幅,Wbは第2連結部の幅,φは距離Lのガスセンサ軸方向に対する傾き角度である。
【請求項6】 内部に基準ガス室を設け,内側面に基準ガス側電極を,外側面に被測定ガス側電極を設けた有底円筒型のセンサ素子と,該センサ素子に設けられた基準ガス側電極と電気的導通が取られるよう構成されたリード線と,該センサ素子を保持するハウジングとよりなり,上記ハウジングの基端側には大気側カバーが,先端側には被測定ガス側カバーが設けてあると共に,上記大気側カバー内の基端側には上記リード線が挿通配置された弾性絶縁部材が設けてあるガスセンサにおいて,上記リード線と上記センサ素子の基準ガス側電極との間の電気的導通は導電性ホルダにより確保されてなり,上記大気側カバーにおける上記導電性ホルダとの対面箇所がより径大に構成されていることを特徴とするガスセンサ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【技術分野】本発明は,自動車エンジン等の内燃機関の排気系に設置して空燃比制御等に利用するガスセンサに関する。
【0002】
【従来技術】自動車エンジンの排気系に設置され,空燃比制御に利用されるガスセンサとして,後述する図9(b)に示すような一線式のガスセンサ1が知られている。このガスセンサ1は,内部に基準ガス室200を設け,内側面に基準ガス側電極を,外側面に被測定ガス側電極を設けた有底円筒型のセンサ素子2と,基準ガス側電極と電気的導通が取られるよう構成されたリード線29と,センサ素子2を保持するハウジング10とよりなる。
【0003】上記ハウジング10の基端側には第1カバー111及び第2カバー112よりなる大気側カバー11が,先端側には被測定ガス側カバー12が設けてあり,大気側カバー11内の基端側にはリード線29が挿通配置された弾性絶縁部材13が設けてある。また,上記リード線29と上記センサ素子2の基準ガス側電極との間の電気的導通は導電性ホルダ9により確保される。
【0004】このガスセンサ1は,被測定ガス側電極,つまり素子の外側面に設けた電極は金属製のハウジング10に対して電気的導通が確保されている。これにより,被測定ガス側電極はアースされる。また,素子2の内側面に設けた基準ガス側電極は上記導電性ホルダ9を介してリード線29に接続されている。このガスセンサ1は,センサ素子2の基準ガス室200と被測定ガスとの間のガス濃度差に応じた電位が上記基準ガス側電極に生じ,これをリード線29を利用して検知することでガス濃度を測定する構造となっている。
【0005】ここに上記導電性ホルダ9はリード線29と接続されるリード線接続部と,センサ素子2に接続される電極接続部93と,両者を連結させる胴部90,電極接続部93と胴部90とを結ぶ第1連結部91と,リード線接続部と胴部90とを結ぶ第2連結部92とより構成される。また,リード線接続部94に対しリード線のかしめを容易とする補助円筒95が設けられている。
【0006】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記ガスセンサを組み立てる際に,次のような問題が生じることが従来問題となっている。図8(a)に示すごとく,センサ素子2,被測定ガス側カバー12,第1カバー111をハウジング10に組付け,またセンサ素子2の基準ガス室200に導電性ホルダ9をセットしたガスセンサアセンブリ19を準備する。また,リード線29を挿通した弾性絶縁部材13を準備する。図8(b)に示すごとく,導電性ホルダ9とリード線29とを接続し,そこに第2カバー112をガスセンサアセンブリ19の基端側から挿入する。
【0007】この時,第2カバー112と弾性絶縁部材19とがぶつかって,ガスセンサアセンブリ19に力Fが加わる。図8(a)に示すごとく,同図における実線に示すように第2カバー112と弾性絶縁部材13が干渉し,同図における破線に示すように導電性ホルダ9がガスセンサ径方向に飛び出すように折れ曲がって変形することがしばしば発生していた。両者が干渉した状態で第2カバー112を組付け,必要なかしめ固定等を行なってガスセンサ1を構成した場合,図9(b)に示す状態となる。
【0008】ガスセンサ1は上述したごとくハウジング10側がアースされているが,図9(b)に示す状態となった場合,アースされたハウジング10と接触した第1カバー111または第2カバー112と導電性ホルダ9とが接触し,導電性ホルダ9と大気側カバー11との間が絶縁不良の状態になってしまう。そのため,被測定ガス側電極と基準ガス側電極との間でショートが発生し,ガス濃度検出ができなくなってしまう。
【0009】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,組立時に導電性ホルダと大気側カバー間の絶縁不良が生じ難いガスセンサを提供しようとするものである。
【0010】
【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,内部に基準ガス室を設け,内側面に基準ガス側電極を,外側面に被測定ガス側電極を設けた有底円筒型のセンサ素子と,該センサ素子に設けられた基準ガス側電極と電気的導通が取られるよう構成されたリード線と,該センサ素子を保持するハウジングとよりなり,上記ハウジングの基端側には大気側カバーが,先端側には被測定ガス側カバーが設けてあると共に,上記大気側カバー内の基端側には上記リード線が挿通配置された弾性絶縁部材が設けてあるガスセンサにおいて,上記リード線と上記センサ素子の基準ガス側電極との間の電気的導通は導電性ホルダにより確保されてなり,該導電性ホルダは,上記リード線と電気的導通が取られるリード線接続部と,上記センサ素子における上記基準ガス側電極と電気的導通が取られる電極接続部と,上記リード線接続部と上記電極接続部とを連結させる胴部と,上記電極接続部と上記胴部とを結ぶ第1連結部と,上記リード線接続部と上記胴部とを結ぶ第2連結部とよりなると共に,上記第1連結部は上記第2連結部よりも屈曲容易に構成されていることを特徴とするガスセンサにある。
【0011】本発明において最も注目すべきことは,導電性ホルダで,電極接続部と胴部とを結ぶ第1連結部と,リード線接続部と上記胴部とを結ぶ第2連結部とにおいて,第1連結部を第2連結部よりも屈曲容易に構成することにある。
【0012】次に,本発明の作用につき説明する。第1連結部のほうが屈曲容易に構成されているため,従来技術で記載したような図9にかかる現象が発生し,ガスセンサ軸方向の力Fがかかったとき,本発明にかかるガスセンサでは,第1連結部が屈曲して,図3に示すように導電性ホルダの軸方向の長さが縮小するような変形が生じる。そのため,導電性ホルダが矢線Kの方向に折れ曲がり,大気側カバーと接触することが防止され,絶縁不良が生じ難くなる。
【0013】以上,本発明によれば,組立時に導電性ホルダと大気側カバー間の絶縁不良が生じ難いガスセンサを提供することができる。
【0014】なお,本例のガスセンサは,被測定ガス中の酸素濃度検出用として使用する他,自動車エンジン等の内燃機関燃焼制御に用いる空燃比検出用に使用することができる。
【0015】次に,請求項2に記載の発明のように,上記第1連結部は上記第2連結部よりも幅細く構成されていることが好ましい(図2参照)。幅細く構成することで第1連結部の剛性を低下させ,屈曲容易とすることができる。
【0016】次に,請求項3記載の発明のように,上記第1連結部は切り込み部を有することが好ましい(図6(a)参照)。切り込み部を設けることで第1連結部の剛性を低下させ,屈曲容易とすることができる。
【0017】次に,請求項4記載の発明のように,上記第1連結部には弾性が付与されていることが好ましい。弾性を付与することで,第1連結部を屈曲容易とすることができる。また,弾性を付与することで,力Fを吸収できるため,第1連結部の屈曲を小さくでき,より大きな力Fに対しても対応可能な構成とすることができる。なお,ここに記載した力Fとは,後述する図3,図4,図5,図9等に示した,軸方向の力Fのことである。また,上記弾性を付与する手段として,図6(b)に示すごとく,第1連結部の一部に折曲げ部を設け,バネ的な作用を発揮できるよう構成する方法が挙げられる。
【0018】次に,請求項5記載の発明のように,上記胴部はガスセンサ軸方向と平行に構成され,該胴部に対して上記第1連結部はガスセンサ径方向外側に向うと共にガスセンサ先端側へ向かうよう構成されており,上記胴部に対する上記第1連結部のなす角度はsin-1{(L/l)(Wa/Wb)(sinφ)}〜90度となるよう構成されていることが好ましい(図4参照)。ここに,Lはリード線接続部の基端側中央部と第2連結部の基端側端部との距離,lは第1連結部の長さ,Waは第1連結部の幅,Wbは第2連結部の幅,φは距離Lのガスセンサ軸方向に対する傾き角度である。
【0019】胴部における第1連結部のなす角度は,図4にθとして記載した角度である。つまり,θとしては,胴部の中心線mと,第1連結部の中心線を延ばした延長線nとが形成する角で,鋭角側を採用した。θの最大値は90度,最小値は0度となる。0度の時,胴部と第1連結部は一直線上に並び,90度の時,胴部に対し第1連結部は直交する。
【0020】図4(a),(b)及び図5に示すごとく,導電性ホルダにかかる力Fはリード線接続部の基端側中央部にかかる。この位置から第2連結部基端側端部との距離Lの方向に対し,力FはそれぞれFd,Fcと分角される。距離Lのガスセンサ軸方向に対する傾き角度をφとすると,第2連結部にかかる曲げモーメントMbは,L・Fc/Wbとなる。
【0021】一方,第1連結部にかかる軸方向の力Fは同様にFa,Fbに分解され,第1連結部の長さlと幅Waから,第1連結部の曲げモーメントMaはl・Fa/Waとなる。
【0022】第1連結部で容易に屈曲するためには,Mb<Maとなるように導電性ホルダを構成すればよい。θが最小となるのは,Mb=Maの場合である。このことから,θの最小値は,sin-1{(L/l)(Wa/Wb)(sinφ)}となる。第1連結部の曲げモーメントMaは,胴部と第1連結部のなす角θに応じて大きくなり,Maが大きいほど,第1連結部がひしゃげやすくなる。そのため,力Fは第1連結部をひしゃげて屈曲させることに消費され,第2連結部の変形に消費され難くなる。以上に示すごとく,θを上記範囲とすることで,このように,第1連結部を屈曲しやすくすることができる。
【0023】θが上記範囲未満である場合は,MaがMbよりも小さくなり,第1連結部が第2連結部と比べて,ひしゃげ難くなるおそれがある。そのため,力Fが第1連結部をひしゃげて屈曲させることに消費されず,第2連結部の変形に消費され,この変形が導電性ホルダと大気側カバーとの間の絶縁不良の原因(図9(b)参照)となるおそれがある。
【0024】次に,請求項6記載の発明は,内部に基準ガス室を設け,内側面に基準ガス側電極を,外側面に被測定ガス側電極を設けた有底円筒型のセンサ素子と,該センサ素子に設けられた基準ガス側電極と電気的導通が取られるよう構成されたリード線と,該センサ素子を保持するハウジングとよりなり,上記ハウジングの基端側には大気側カバーが,先端側には被測定ガス側カバーが設けてあると共に,上記大気側カバー内の基端側には上記リード線が挿通配置された弾性絶縁部材が設けてあるガスセンサにおいて,上記リード線と上記センサ素子の基準ガス側電極との間の電気的導通は導電性ホルダにより確保されてなり,上記大気側カバーにおける上記導電性ホルダとの対面箇所がより径大に構成されていることを特徴とするガスセンサにある(図7参照)。
【0025】この構成にかかる発明の特徴は,導電性ホルダと大気側カバーが対面する箇所を他の箇所よりもより径大としたことである。これにより,第2連結部が変形して,導電性ホルダの径方向のサイズが大きくなった場合でも大気側カバーの内での変形に留まって,大気側カバーと接触することが防止され,絶縁不良も生じ難い。
【0026】以上,本発明によれば,組立時に導電性ホルダと大気側カバー間の絶縁不良が生じ難いガスセンサを提供することができる。
【0027】なお,大気側カバーの径を大きくする際は,多数のテスト用のガスセンサを準備し,試験的な組み立てを行なって,導電性ホルダの屈曲の状態を測定し,その測定結果に基づいて適当な大きさに大気側カバーの径を大きく設計してやればよい。
【0028】
【発明の実施の形態】実施形態例1本発明の実施形態例にかかるガスセンサにつき,図1〜図6を用いて説明する。本例のガスセンサ1は,図1に示すごとく,内部に基準ガス室200を設け,内側面に基準ガス側電極(図示略)を,外側面に被測定ガス側電極(図示略)を設けた有底円筒型のセンサ素子2と,該センサ素子2に設けられた基準ガス側電極と電気的導通が取られるよう構成されたリード線29と,該センサ素子2を保持するハウジング10とよりなる。
【0029】上記ハウジング10の基端側には大気側カバー11が,先端側には被測定ガス側カバー12が設けてあると共に,上記大気側カバー11内の基端側には上記リード線29が挿通配置された弾性絶縁部材13が設けてある。
【0030】上記リード線29と上記センサ素子2の基準ガス側電極との間の電気的導通は導電性ホルダ3により確保される。この導電性ホルダ3は,図2に示すごとく,上記リード線29と電気的導通が取られるリード線接続部34と,上記センサ素子2における上記基準ガス側電極と電気的導通が取られる電極接続部33と,上記リード線29及び電極接続部33を連結させる胴部30とを有する。
【0031】上記電極接続部33と上記胴部30とを結ぶ第1連結部31と,上記リード線接続部34と上記胴部30とを結ぶ第2連結部32とが設けてある。そして,上記第1連結部31は上記第2連結部32よりも屈曲容易に構成されている。具体的には,図1,図2に示されるごとく,上記第1連結部31は上記第2連結部32よりも幅細く構成されている。
【0032】以下,詳細に説明する。図1に示すごとく,本例のガスセンサ1は,有底円筒型の固体電解質体20と,該固定電解質体20内部に設けた基準ガス室200,該基準ガス室200に面する基準ガス側電極,外側面に設けた被測定ガス側電極よりなるセンサ素子2が組付けてある。このセンサ素子2において,図示は省略したが,上記基準ガス側電極は先端側のほうに設けてあり,該基準ガス側電極と導通がとられたリード電極が,センサ素子2の基端側にまで延設されている。上記導電性ホルダ3は上記リード電極に接することで基準ガス側電極との導通が確保される。
【0033】ハウジング10の先端側にはセンサ素子2の先端側を覆うように被測定ガス側カバー12が設けてある。また,ハウジング10の基端側には第1カバー111と第2カバー112とよりなる二重構造の大気側カバー12がかしめ固定されている。第1カバー111は直にハウジング10の基端側に固定され,第2カバー112は第1カバー111の外方にかしめ固定されている。そして,第2カバー112の基端側にはリード線29が挿通された弾性絶縁部材13が配置されている。
【0034】上記導電性ホルダ3は,図2に示すごとく,上記センサ素子2の基準ガス側電極と電気的導通がとられた電極接続部33と,上記リード線31と連結棒39を介して接続されるリード線接続部34とを有する。また,リード線接続部34には,連結棒39とのかしめを容易とするための補助管35が設けられている。上記電極接続部33は断面C字状に構成され,図1に示すごとく,センサ素子2の基準ガス室200に基端側から挿入されており,センサ素子2の半径方向に拡開するように付勢されている。なお,上記電極接続部33には径方向外側に拡がる鍔部330が設けてある。この鍔部330によって,上記基準ガス室200の導入部たるセンサ素子2の基端側に引っかけ固定される。
【0035】また,上記リード線接続部34は断面C字状の外側に補助管35を付加し,管状に構成され,電極接続部33から延設された胴部30により両者は連結されている。また,上記リード線接続部34は,リード線29の端部に棒状の連結棒39を介してパンチにより弾性絶縁部材13におけるリード線挿通穴130の先端側に押圧固定された状態で掛合されている。
【0036】電極接続部33と胴部30との間は第1連結部31,リード線接続部34と胴部30との間は第2連結部32が設けてある。第1連結部の幅は1.4mm,第2連結部の幅は2mm,胴部30の幅は3mmである。電極接続部33の径は6.2mm,リード線接続部は2.4mmであり,リード線接続部の補助円筒35の径は3.2mmである。また,図2(b)に示すごとく,胴部30と第1連結部31とのなす角度θは45度である。
【0037】本例の作用効果について説明する。上述したごとく,第1連結部31は上記第2連結部32よりも幅細く構成され,第1連結部の剛性は低く,第2連結部32よりも屈曲容易に構成されている。
【0038】また,本例にかかるガスセンサでは,図2(b)に示すごとく,胴部30と第1連結部31との間のなす角θを45度としている。ところで,図4(a),(b),図5に示すごとく,θの値に応じて,軸方向の力Fがかかった際に,第1連結部31の曲げモーメントMaが大となる。θを45度とすることで,第1連結部31の曲げモーメントMaが第2連結部の曲げモーメントMbより大きくなって,第1連結部31が容易に屈曲できる。
【0039】このため,従来技術で記載したような図9にかかる現象が発生し,ガスセンサ軸方向の力Fがかかったとき,本例のガスセンサ1では,図3に示すごとく,第2連結部32はそのままの状態で,第1連結部31のみが矢線K方向に屈曲して,図3に示すように導電性ホルダ3の軸方向の長さが縮小するような変形が生じる。
【0040】そのため,前述する図9(b)に示すような導電性ホルダ9の折れ曲がりが生じないため,本例においては,導電性ホルダ3と大気側カバー11との接触が防止され,両者間の絶縁不良が生じない。
【0041】以上,本例によれば,組立時に導電性ホルダと大気側カバー間の絶縁不良が生じ難いガスセンサを提供することができる。
【0042】なお,本例のガスセンサ1における導電性ホルダ3は,第1連結部31をより幅細とすることで上記効果を得ていたが,図6(a)に示すごとく,第1連結部31に切り込み部311を設けて,第1連結部31の剛性を低下させることでも同じ効果を得ることができる。または,図6(b)に示すごとく,折曲げ部312を第1連結部31に設けて,第1連結部31に弾性を付与して第1連結部31の剛性を低下させても,同じ効果を得ることができる。
【0043】実施形態例2本例は,大気側カバー11をより径大としたガスセンサである。本例のガスセンサの構造は実施形態例1とほぼ同じである。ただし,図7に示すごとく,導電性ホルダ3において,特に第1及び第2連結部31,32については幅を略同程度とする。代わりに導電性ホルダ3,特に第2連結部32と対面する位置について,大気側カバーを構成する第1カバー111,第2カバー112を径大に構成した。これにより,前述した図9(b)に示すように第2連結部32が屈曲した場合であっても,屈曲した部分が大気側カバー11に接触しないため,絶縁不良が生じない。
【0044】なお,大気側カバー11の径の決定は,多数のテスト用のガスセンサを準備し,試験的な組み立てを行なって,導電性ホルダの屈曲の状態を測定し,その測定結果に基づいて適当な大きさに大気側カバーの径を大きく設計してやればよい。
【出願人】 【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
【出願日】 平成12年8月25日(2000.8.25)
【代理人】 【識別番号】100079142
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 祥泰 (外1名)
【公開番号】 特開2002−71623(P2002−71623A)
【公開日】 平成14年3月12日(2002.3.12)
【出願番号】 特願2000−255343(P2000−255343)