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【発明の名称】 空気調和機
【発明者】 【氏名】高橋 知巳

【要約】 【課題】除湿運転時に温風を吹き出し、室温を安定に維持し、快適性を向上するとともに、除湿運転中にヒータがオフしても、送風路内部に結露を生じさせないようにした空気調和機を提供する。

【解決手段】本体の前面上部および上面に吸込口6を設け、前面下部に吹出口7を設け、これら吸込口6と吹出口7を結ぶ空気通路8に、二つの冷媒流路を備えた室内熱交換器5と送風ファン10とヒータ14を配置し、冷媒流路の一方に電磁弁12を設けてなる空気調和機において、室内熱交換器5の冷媒流路を上部と下部とに分岐し、上部の冷媒流路に電磁弁12を設け、ヒータ14を上面の吸込口6と室内熱交換器5との間に設ける一方、同ヒータ14と電磁弁12の駆動コイルを電流遮断器を介して直列回路を形成し、直列回路に電力を供給し、除湿運転時に電磁弁12を閉じると同時に、ヒータ14をオンするように制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 本体の前面上部および上面に吸込口を設け、前面下部に吹出口を設け、これら吸込口と吹出口を結ぶ空気通路に、二つの冷媒流路を備えた室内熱交換器と、送風ファンと、ヒータを配置し、前記冷媒流路の一方に電磁弁を設けてなる空気調和機において、前記室内熱交換器の冷媒流路を上部と下部とに分岐し、冷房運転時の入口となる前記上部の冷媒流路に前記電磁弁を設けるとともに、前記ヒータを前記上面の吸込口と前記室内熱交換器との間に設ける一方、同ヒータと前記電磁弁の駆動コイルを電流遮断器を介して直列回路を形成し、同直列回路に電力を供給するとともに、除湿運転時に前記電磁弁を閉じると同時に、前記ヒータをオンするように制御してなることを特徴とする空気調和機。
【請求項2】 前記室内熱交換器を、その前面を前記空気通路の前方に傾斜させた上部熱交換器と、同上部熱交換器の上部に連設して空気通路の後方に傾斜させた後部熱交換器と、上部熱交換器の下部に連設して垂直に立設した下部熱交換器とをほぼ逆V字状に形成してなることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
【請求項3】 前記上部の冷媒流路を下部に比して短く形成したことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
【請求項4】 前記ヒータを前記後部熱交換器に相対向する前記上面の吸込口の近傍に設けてなることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
【請求項5】 前記ヒータに赤外線ヒータを用いてなることを特徴とする請求項1または4記載の空気調和機。
【請求項6】 前記電流遮断器に温度ヒューズを用いてなることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機に係わり、より詳細には、室温を下げることなく、効果的に除湿運転ができ、かつ除湿運転中にヒータがオフしても、送風路内部に結露を生じさせないようにした構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の空気調和機は、例えば図3および図4に示すようなものがある。図において、1は圧縮機、2は圧縮機1より吐出する冷媒の流れを暖房運転、冷房運転等に合わせて切換える四方弁、3は室外側熱交換器、4は減圧機構、5は室内熱交換器でこれらを順次連結して冷凍サイクルを形成し、前記室内熱交換器5は前面および上面の吸込口6と下部の吹出口7を結ぶ空気通路8に配置され、その前面を空気通路8の前方に傾斜させた上部熱交換器5aと、同上部熱交換器5aの上部に連設して空気通路8の後方に傾斜させた後部熱交換器5bと、上部熱交換器5aの下部に連設して垂直に立設した下部熱交換器5cとをほぼ逆V字状に組合わせ、それぞれ熱交換作用をなす複数の冷媒流路9a,9b 9cを形成している。また、前記室内熱交換器5の内側の空気通路8には送風ファン10が配置された構成となっている。
【0003】前記冷凍サイクルは、冷房および除湿運転時には冷媒を実線矢印方向に循環させ、暖房運転時には冷媒を破線矢印方向に循環させるよう四方弁2を切換えている。前記複数の冷媒流路は冷房運転時の入口側(暖房運転時の出口側)の分岐点11で分岐され、一方の冷媒が上部熱交換器5aの一方の入口に分流され、冷媒流路9a,9c を経由し出口11a (暖房運転時の入口)へ流れ、他方の冷媒は電磁弁12(通常の冷房運転時および暖房運転時は開放状態)を介して上部熱交換器5aの他方の入口に分流され冷媒流路9bを経由し出口11a へ流れ、上部と下部の冷媒流路は出口11a で合流される。
【0004】前記上部熱交換器5aおよび後部熱交換器5bの下部と、送風ファン10の間の空気通路8にヒータ14' を設けられ、同ヒータ14' は温度ヒューズ16を介して電力が供給される構成となっている。上記構成において、通常の冷房運転時および暖房運転時は、前記電磁弁12が開放され、上部、後部および下部熱交換器5a,5b,5cで熱交換された吸込空気を送風ファン10により、吹出口7より送出するため、室内の空気調和を効果的に行えるようになっている。除湿運転時には前記電磁弁12が閉じるように制御され、後部熱交換器5bの冷媒流路9bには冷媒は流れず、上部および下部熱交換器5a,5c の冷媒流路9a,9c にのみ流れるようになされ、同時に前記ヒータ14' がオンされ、上面の吸込口6から流入した空気はヒータ14' により温められ、送風ファン10により吹出口7の下部より室内に冷気を感じさせない空気を送出する。
【0005】しかしながら、上記構成の場合、除湿運転時にヒータ14' の温度が上がり過ぎ、温度ヒューズ16が遮断し、ヒータ14' の通電がオフしたとき、冷却されない後部熱交換器5b側から相対湿度の高い空気が入り、送風路内部に結露が生じるという問題を有していた。また、ヒータ14' が後部熱交換器5bより吹出口7側に配置されているため、冷房運転時等にヒータ14' が結露し、その後、除湿運転にしヒータ14' をオンしたとき、結露水が蒸発する音や、ヒータ14' の絶縁を劣化させてしまうという恐れがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、除湿運転時に温風を吹き出し、室温を安定に維持し、快適性を向上するとともに、除湿運転中にヒータがオフしても、送風路内部に結露を生じさせないようにした空気調和機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解決するためなされたもので、本体の前面上部および上面に吸込口を設け、前面下部に吹出口を設け、これら吸込口と吹出口を結ぶ空気通路に、二つの冷媒流路を備えた室内熱交換器と、送風ファンと、ヒータを配置し、前記冷媒流路の一方に電磁弁を設けてなる空気調和機において、前記室内熱交換器の冷媒流路を上部と下部とに分岐し、冷房運転時の入口となる前記上部の冷媒流路に前記電磁弁を設けるとともに、前記ヒータを前記上面の吸込口と前記室内熱交換器との間に設ける一方、同ヒータと前記電磁弁の駆動コイルを電流遮断器を介して直列回路を形成し、同直列回路に電力を供給するとともに、除湿運転時に前記電磁弁を閉じると同時に、前記ヒータをオンするように制御する構成となっている。
【0008】また、前記室内熱交換器を、その前面を前記空気通路の前方に傾斜させた上部熱交換器と、同上部熱交換器の上部に連設して空気通路の後方に傾斜させた後部熱交換器と、上部熱交換器の下部に連設して垂直に立設した下部熱交換器とをほぼ逆V字状に形成した構成となっている。
【0009】また、前記上部の冷媒流路を下部に比して短く形成した構成となっている。
【0010】また、前記ヒータを前記後部熱交換器に相対向する前記上面の吸込口の近傍に設けた構成となっている。
【0011】また、前記ヒータに赤外線ヒータを用いた構成となっている。
【0012】また、前記電流遮断器に温度ヒューズを用いた構成となっている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の空気調和機の一実施例を示す冷凍サイクル構成図で、図2は本発明の要部電気回路図である。図において、1は圧縮機、2は圧縮機1より吐出する冷媒の流れを暖房運転、冷房運転等に合わせて切換える四方弁、3は室外熱交換器、4は減圧機構、5は室内熱交換器でこれらを順次連結して冷凍サイクルを形成し、前記室内熱交換器5は本体の前面上部および上部の吸込口6と下部の吹出口7を結ぶ空気通路8に配置され、その前面を空気通路8の前方に傾斜させた上部熱交換器5aと、同上部熱交換器5aの上部に連設して空気通路8の後方に傾斜させた後部熱交換器5bと、上部熱交換器5aの下部に連設して垂直に立設した下部熱交換器5cとをほぼ逆V字状に組合わせられ、熱交換作用をなす複数の冷媒流路9a,9b,9cが形成されている。また、前記室内熱交換器5の内側の空気通路8には送風ファン10が配置され、吹出口7には空気の流れを偏向する風向板13が回動自在に軸支された構成となっている。
【0014】前記冷凍サイクルは、冷房および除湿運転時には冷媒を実線矢印方向に循環させ、暖房運転時には冷媒を破線矢印方向に循環させるよう四方弁2を切換えている。前記複数の冷媒流路は冷房運転時の入口側(暖房運転時の出口側)の分岐点11で分岐され、一方の冷媒が上部熱交換器5aの一方の入口に分流され、冷媒流路9a,9c を経由し出口11a (暖房運転時の入口)へ流れ、他方の冷媒は電磁弁12(通常の冷房運転時および暖房運転時は開放状態)を介して上部熱交換器5aの他方の入口に分流され冷媒流路9bを経由し出口11a へ流れ、上部と下部の冷媒流路は出口11a で合流される。
【0015】前記後部熱交換器5bに相対向する前記上面の吸込口6の近傍にヒータ14を設ける一方、同ヒータ14と前記電磁弁12の駆動コイル12A を温度ヒューズなどの電流遮断器16を介して直列回路を形成し、同直列回路に電力を供給するた構成となっている。また、前記ヒータ14に殺菌効果を有し、発熱の速い赤外線ヒータを用いた構成となっている。
【0016】上記構成において、通常の冷房運転時および暖房運転時は、前記電磁弁12が開放され、上部、後部および下部熱交換器5a,5b,5cで熱交換された吸込空気を送風ファン10により、吹出口7より送出するため、室内の空気調和を効果的に行えるようになっている。除湿運転時には前記電磁弁12が閉じるように制御され、後部熱交換器5bの冷媒流路9bには冷媒は流れず、上部および下部熱交換器5a,5c の冷媒流路9a,9c にのみ流れるようになされ、同時に前記ヒータ14がオンされ、上面の吸込口6から流入した空気はヒータ14により温められ、送風ファン10により吹出口7の下部より室内に冷気を感じさせず、快適性を向上した空気を送出する。
【0017】また、除湿運転中に電流遮断器16が遮断し、ヒータ14がオフした場合には、前記電磁弁12の駆動コイル12A もオフし、室内熱交換器5全体に冷媒が流れ、相対湿度が少なくなり、送風路内部の結露を防止する。さらに、ヒータ14が上面の吸込口6近傍に配置されているため、冷房運転時などにヒータ14に結露し、その後、ヒータ14がオンされても結露水の蒸発音や、ヒータ14の絶縁劣化を生じることがない。
【0018】上記の結果、除湿運転時に温風を吹き出し、室温を安定に維持し、快適性を向上するとともに、除湿運転中にヒータ14がオフしても、送風路内部に結露を生じさせないようにする一方、冷房運転時などにもヒータ14の結露を防止することができる空気調和機となる。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、除湿運転時に温風を吹き出し、室温を安定に維持し、快適性を向上するとともに、除湿運転中にヒータがオフしても、送風路内部に結露を生じさせないようにする一方、冷房運転時などにもヒータの結露を防止することができる空気調和機となる。
【出願人】 【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
【出願日】 平成12年11月20日(2000.11.20)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−162127(P2002−162127A)
【公開日】 平成14年6月7日(2002.6.7)
【出願番号】 特願2000−352841(P2000−352841)