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【発明の名称】 熱交換システム
【発明者】 【氏名】宮村 正司

【要約】 【課題】屋根の外観を損なわないで、太陽光を利用した熱交換システムを提供することである。

【解決手段】供給側メインパイプ10と、戻り側メインパイプ11と、これら両メインパイプ間を上記メインパイプより細い多数の可撓性を有する熱交換パイプ12で連通させてなる第1熱交換マットM1と、この第1熱交換マットM1の熱交換パイプを合板に埋め込んでなる野地板2と、上記第1熱交換マットの供給側メインパイプに流体を供給するとともに第1熱交換マットの戻り側メインパイプから流体を排出される流体循環機構とを備え、上記野地板2で屋根を形成し、その上に瓦などの屋根の表面材を固定した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 供給側メインパイプと、戻り側メインパイプと、これら両メインパイプ間を上記メインパイプより細い多数の可撓性を有する熱交換パイプで連通させてなる第1熱交換マットと、この第1熱交換マットの熱交換パイプを合板に埋め込んでなる野地板と、上記第1熱交換マットの供給側メインパイプに流体を供給するとともに第1熱交換マットの戻り側メインパイプから流体を排出させる流体循環機構とを備え、上記野地板で屋根を形成し、その上に瓦などの屋根の表面材を固定した熱交換システム。
【請求項2】 第1熱交換マットの流体を循環させる第1回路と、この第1回路とは別の第2回路とを設け、上記第1回路と第2回路との間には、熱交換機構を設け、上記第2回路は、上記熱交換機構を介して第1回路内を循環する流体と熱交換した流体を出力する構成にした請求項1に記載の熱交換システム。
【請求項3】 熱交換機構が、供給側メインパイプと、戻り側メインパイプと、これら両メインパイプ間を上記メインパイプより細い多数の可撓性を有する熱交換パイプで連通させてなる第2熱交換マットであり、この第2熱交換マットを第1回路中に接続するとともに、第2回路中にタンクを設け、このタンク内の流体と上記第2熱交換マット内の流体とが熱交換する構成にした請求項2に記載の熱交換システム。
【請求項4】 熱交換機構が、供給側メインパイプと、戻り側メインパイプと、これら両メインパイプ間を上記メインパイプより細い多数の可撓性を有する熱交換パイプで連通させてなる第2熱交換マットであり、この第2熱交換マットを、第2回路内に接続するとともに、第1回路内にタンクを設け、上記第2熱交換マットの内の流体と上記タンク内の流体とが熱交換する構成にした請求項2に記載の熱交換システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、屋根に照射する太陽光の熱を利用した熱交換システムに関する。
【0002】
【従来の技術】太陽熱を利用した熱交換システムとして、太陽熱温水器がある。これは、屋根の上に、周囲を断熱した容器を置き、その中に銅管やガラス管などの集熱コイルを組み入れている。上記集熱コイル内に水を流し、この水を太陽熱で暖めて、屋内の台所や浴室へ給湯するというものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記熱交換システムでは、屋根の上に容器を設置しなければならない。そのため、屋根の外観が損なわれるという問題がある。例えば、せっかく色の美しいスレートや、瓦を用いた場合にも、その上に容器を設置したのでは、それが隠れてしまう。
【0004】また、容器は、屋根の上に露出しているので、紫外線や風雨を直接受けることになる。このように、紫外線や風雨を直接受けることによって、容器が劣化してしまう。この劣化を防ぐためには、容器の材質を、紫外線や風雨によって化学変化しにくい材質にしなければならない。さらに、降雪地域の冬には、容器の上に雪が積もるので、このような地域でも利用できるものにするためには、衝撃や耐荷重に優れた材質を用いなければならない。
【0005】このように、材質が紫外線や風雨によって劣化しにくく、しかも、耐荷重や耐衝撃性の高いものに限られることにより、製造コストが高くなってしまうという問題があった。また、瓦などの屋根の表面材の上に容器を取り付ける際には、瓦などを部分的に取り除いたり、屋根の形状に合わせた特別な形状の支持部材を取り付けたりして、上記集熱コイルの容器を固定しなければならない。そのため、容器の取り付けに、手間がかかるという問題もあった。
【0006】この発明の目的は、屋根の外観を損なわないで、太陽光を利用した熱交換システムを提供することである。また、別の目的は、太陽光を利用した熱交換システムの施工性を向上させることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、供給側メインパイプと、戻り側メインパイプと、これら両メインパイプ間を上記メインパイプより細い多数の可撓性を有する熱交換パイプで連通させてなる第1熱交換マットと、この第1熱交換マットの熱交換パイプを合板に埋め込んでなる野地板と、上記第1熱交換マットの供給側メインパイプに流体を供給するとともに第1熱交換マットの戻り側メインパイプから流体を排出される流体循環機構とを備え、上記野地板で屋根を形成し、その上に瓦などの屋根の表面材を固定した点に特徴を有する。
【0008】第2の発明によれば、第1熱交換マットの流体を循環させる第1回路と、この第1回路とは別の第2回路とを設け、上記第1回路と第2回路との間には、熱交換機構を設け、上記第2回路は、上記熱交換機構を介して第1回路内を循環する流体と熱交換した流体を出力する構成にした点に特徴を有する。
【0009】第3の発明によれば、熱交換機構が、供給側メインパイプと、戻り側メインパイプと、これら両メインパイプ間を上記メインパイプより細い多数の可撓性を有する熱交換パイプで連通させてなる第2熱交換マットであり、この第2熱交換マットを第1回路中に接続するとともに、第2回路中にタンクを設け、このタンク内の流体と上記第2熱交換マット内の流体とが熱交換する構成にした【0010】第4の発明によれば、熱交換機構が、供給側メインパイプと、戻り側メインパイプと、これら両メインパイプ間を上記メインパイプより細い多数の可撓性を有する熱交換パイプで連通させてなる第2熱交換マットであり、この第2熱交換マットを、第2回路内に接続するとともに、第1回路内にタンクを設け、上記第2熱交換マットの内の流体と上記タンク内の流体とが熱交換する構成にした点に特徴を有する。
【0011】
【発明の実施の形態】図1〜図8にこの発明の第1実施例を示す。図1には、この熱交換システムの全体構成を模式的に示している。図1では、スレート1の下には、第1熱交換マットM1を埋め込んだ野地板2を設けている。つまり、この野地板2が屋根形状を構成し、その上をスレート1で覆っている。そして、この第1熱交換マットM1とタンクTとを配管3,4で接続している。上記配管3には、ポンプPを取り付け、タンクT内の流体を第1熱交換マットM1に供給するととともに、第1熱交換マットM1からの戻り流体をタンクTへ戻すようにしている。この第1実施例では、スレート1が、この発明の屋根の表面材である。また、第1熱交換マットM1→配管3→ポンプP→配管3→タンクT→配管4→第1熱交換マットM1が、この発明の第1回路である。
【0012】一方、タンクTの外周には、第2熱交換マットM2を巻き付けている。この第2熱交換マットM2には、供給側ヘッダ5と戻り側ヘッダ6とを接続している。上記のように構成することにより、第1熱交換マットM1を介して、外気と熱交換した流体が、タンクTに戻され、このタンクTに蓄熱される。次に、タンクT内の流体と、第2熱交換マットM2内を流れる流体とが熱交換する。第2熱交換マットM2で熱交換された流体は、上記戻り側ヘッダ6を介して、外部に取り出すことができる。例えば、上記第1熱交換マットM1内の流体が、夏場の外気と熱交換して高温になる場合には、第2熱交換マットM2に供給側ヘッダ5から供給した水は、戻り側ヘッダ6から温水として取り出すことができる。
【0013】なお、上記図1では、配管3,4、タンクTおよびヘッダ5,6などを屋外に表しているが、実際には、各配管は、壁の中に設けることもできるし、タンクTおよびヘッダ5,6は、台所や、浴室などの、温水を使う場所に設けることもできる。上記ヘッダ5→第2熱交換マットM2→ヘッダ6が、この発明の第2回路である。
【0014】次に、このシステムの構成について、詳しく説明する。図2に示すように、上記野地板2には、第1熱交換マットM1を埋め込んでいる。この熱交換マットM1は、図2に示すように、供給側メインパイプ10と、戻り側メインパイプ11とを、多数の細い熱交換パイプ12で連通させたものである。上記両メインパイプ10,11および熱交換パイプ12は、樹脂製であるが、両メインパイプ10,11は、熱交換パイプ12と比べて、径が大きく、ある程度の剛性を保っている。これに対し、熱交換パイプ12は、細くて可撓性がある。
【0015】また、上記供給側メインパイプ10は、一端を閉鎖し、他端にジョイント13を取り付けている。同様に、戻り側メインパイプ11も、一端を閉鎖し、他端にジョイント14を取り付けている。上記ジョイント13を図1の配管3に接続し、上記ジョイント14を上記配管4に接続している。つまり、上記ポンプPによって、流体は、タンクT→配管3→供給側メインパイプ10→熱交換パイプ12→戻り側メインパイプ11→配管4→タンクTと循環する。上記循環路内を循環させる流体は、どのようなものでもかまわないが、外気温が零下になるような地域では、不凍液などが好ましい。
【0016】上記のような第1熱交換マットM1は、野地板2に埋め込まれている。この野地板2は、合板製であり、図3に示すように、その表面に、第1熱交換マットM1をはめ込むための凹部2a〜2cを形成している。凹部2aは、供給側メインパイプ10と、ジョイント13およびそれに接続した配管3が収まる大きさの凹部である。凹部2bは、戻り側メインパイプ11と、ジョイント14およびそれに接続した配管4が収まる大きさの凹部である。
【0017】さらに、上記凹部2aと2bとの間には、多数の細い凹部2cを形成している。そして、これらの凹部2cに、上記第1熱交換マットM1の熱交換パイプ12を1本ずつはめ込んでいる。また、上記野地板2の表面には、図2,図4に示すように、第1熱交換マットM1をはめ込んだ上に、保護層7を貼り付けている。この保護層7は、合板や金属板などからなり、上記熱交換パイプ12を保護するためのものであるが、必須のものではない。なお、図2では、この保護層7を2点鎖線で示している。
【0018】上記のように、第1熱交換マットM1をはめ込んだ野地板2を用いて、屋根を形成し、その上に、スレート1を釘30で止める。スレート1は、図5,図6に示すように、屋根の傾斜の下方から順に、野地板2に止め付けてゆく。このとき、スレート1を止める釘30を打つ位置を、上記野地板2の表面上に釘打ち印として表示しておくこともできる。このような釘打ち印は、野地板2内に埋め込んだ熱交換パイプ12の位置を避けて決められている。そこで、上記釘打ち印に合わせて、釘30を打てば、野地板内の熱交換パイプ12を傷付けてしまうことがない。
【0019】一方、第2熱交換マットM2は、図7に示すように、供給側メインパイプ16と、戻り側メインパイプ17との間を、多数の熱交換パイプ18で連通したものである。これらの熱交換パイプ18の長さを長くして、それらを折り返している。このように、熱交換パイプ18を折り返してマットM2を形成した場合には、供給側メインパイプ16と戻り側メインパイプ17とが、同じ側に位置することになる。ただし、上記第2熱交換マットM2は、熱交換パイプ18を折り返したものでなくてもかまわない。上記マットM2をタンクに巻き付けた場合には、熱交換パイプ18を折り返さなくても、上記メインパイプ16と17とが近くに位置することになるので、外部の配管に不都合は生じない。また、上記供給側メインパイプ16の一端にはジョイント19を取り付け、戻り側メインパイプ17には、ジョイント20を取り付けている。そして、第2熱交換マットM2は、支持シートSに重ねた状態で、図8に示すように、上記タンクTの外周に巻き付けて用いるようにしている。
【0020】上記熱交換パイプ18は、可撓性を有するため、上記タンクTの外周に巻き付けることができるが、そのままでは巻き付けた状態を保つことができない。そこで、上記支持シートSを用いる。上記支持シートSは、整列シート21、断熱シート22および伝熱シート23を重ね合わせて構成されている。
【0021】上記整列シート21は、可撓性を備えた樹脂製で、上記タンクTの外周に巻き付けることができるものである。さらに、この整列シート21には、図示しないが、上記熱交換パイプ18と同じ本数のガイド溝を形成し、このガイド溝に上記熱交換パイプ18をはめ込んでいる。このようにすれば、熱交換パイプ18を整列シート21で支持することができるとともに、ガイド溝のピッチに、熱交換パイプ18のピッチを保つことができる。
【0022】上記のように、整列シート21のガイド溝に全ての熱交換パイプ18をはめ込んだら、整列シート21表面に、熱伝導率の高いアルミ箔などからなる伝熱シート23を貼り付けて熱交換パイプ18を覆う。この伝熱シート23によって、熱交換パイプ18とタンクTの外表面との間の熱伝導が効率よく行われるようにしている。さらに、上記整列シート21のガイド溝と伝熱シート23との間に、シリコーン樹脂などの熱伝導材を注入しておくこともできる。このように熱伝導材を用いれば、熱交換パイプ18とタンクT間の熱伝導効率をより高くすることができる。
【0023】一方、上記整列シート21の、熱交換パイプ18をはめ込んだ面とは反対側の面には、断熱材からなる断熱シート22を設けている。この断熱シート22は図7に示すように、整列シート21よりも長手方向の辺を長くしている。この断熱シート22の、整列シート21を重ねた下側からはみ出した部分に、上記供給側メインパイプ16と、戻り側メインパイプ17とを位置させている。
【0024】上記のようにした支持シートSを、タンクTの外周とほぼ同じ長さにし、その幅を上記タンクTの高さとほぼ同じにしている。このようにすることによって、第2熱交換マットM2をはめ込んだ支持シートSによって、タンクTをすっぽりと覆うことができる(図8参照)。また、上記断熱シート22には、ベルト24,24と、バックル25,25とを設け、上記支持シートSをタンクTの外周に巻き付けた状態で、上記ベルト24とバックル25とを連結するようにしている。
【0025】上記のようにして、第2熱交換マットM2をタンクTに巻き付けたら、供給側メインパイプ16に連結しているジョイント19を供給側ヘッダ5に接続し、もう一方のジョイント20を戻り側ヘッダ6に接続する。そして、上記供給側ヘッダ5を水道栓など、水の供給手段に接続し、戻り側ヘッダ6を浴室など、屋内の給湯配管に接続する。これで、この発明の熱交換システムが完成する。
【0026】なお、上記第1実施例では、第2熱交換マットM2をタンクTの外周に巻き付けたが、タンク内周に設けてもかまわないし、流体内に設けてもかまわない。要するに、熱交換パイプ18内の流体とタンク内の流体とが、熱交換できる構成ならよい。ただし、第2熱交換マットM2は、タンク外周に巻き付けた方が、メンテナンス作業がやりやすいというメリットがある。一方、タンクTの流体内に第2熱交換マットM2を設ける場合には、熱交換パイプ18を長くして、マットM2を何重にも巻いて用いることもできる。
【0027】以下に、上記システムの作用を説明する。外気温が高い時期に、太陽熱を利用して水を温める場合を説明する。先ず、上記ポンプPによって、第1熱交換マットM1内の流体を循環させる。この流体は、スレート1の下に、すなわち、野地板2の中に設けた第1熱交換マットM1の熱交換パイプ12を通過中、太陽熱を吸収し、暖められてタンクTへ戻る。
【0028】一方、タンクTの外周には、第2熱交換マットM2が巻き付けられているが、この第2熱交換マットM2の供給側メインパイプ16へ、上記供給側ヘッダ5およびジョイント19を介して水道水を供給する。上記メインパイプ16から供給された水道水は、第2熱交換マットM2の熱交換パイプ18を通過して、戻り側メインパイプ17へ流れ、ジョイント20を介して、戻り側ヘッダ6に流れる。上記水道水は、上記熱交換パイプ18を通過する過程で、上記タンクT内の高温流体と熱交換して温水となる。したがって、戻り側ヘッダ6から給湯管を介して、温水を取り出して利用することができる。
【0029】このような熱交換システムでは、太陽熱を収集するための第1熱交換マットM1が薄いので、それを野地板2内に設けることができる。野地板2内に熱交換マットM1を設けることができるということは、熱交換マットM1を、スレートや、瓦などの、屋根の表面材の下側に敷設することができるということである。したがって、従来のように屋根の外観を損なうことがない。また、第1熱交換マットM1は、従来の集熱コイル容器のように風雨にさらされたり、雪が積もったりすることがないので、耐久性を考慮した高価な材料を用いなくても、耐久性を確保できる。したがって、高価な材料を用いる必要がなく、製造コストを下げることができる。
【0030】なお、第1熱交換マットM1内の流体が外気と熱交換して、熱を吸収する際には、天井裏の熱も吸収することになる。すなわち、第1熱交換マットM1に流体を循環させない場合と比べて、天井裏の温度が下がり、ひいては、夏場の室内の温度を下げることができる。
【0031】このとき、室内での温水の利用量が多ければ、第2熱交換マットM2に供給される水道水の流量が多くなる。そのため、第2熱交換マットM2の熱交換パイプ18を介して、水道水がタンクT内の流体から奪う熱量が多くなり、この流体の温度が下がれば、その分第1熱交換的M1が外気から吸収する熱量も多くなる。すなわち、第2熱交換マット2に供給する水道水の流量を増やしたり、温度を下げたりすることによって、室内の温度を下げることができる。
【0032】反対に、冬季の積雪時には、第2熱交換マットM2に、温水を供給することによって、タンクT内の流体を暖めて、その流体の熱によって、屋根の上の雪を融かすことも可能である。なお、この発明の熱交換システムでは、第1熱交換マットM1を通過する流体の循環路と、第2熱交換マットM2内を通過する流体の流路を完全に分離している。このようにすることにより、例えば、戻り側ヘッダ6から温水を取り出して利用する際には、第2熱交換マット2には、水を供給しなければならないが、第1熱交換マットM1内には、水よりも熱容量の大きな流体を循環させて、熱交換効率を上げることができる。
【0033】一方、融雪装置として利用する場合には、第2熱交換マットM2内にも、温水以外の熱容量の大きな流体を流すようにしても良い。なお、屋根の表面材としては、スレート以外に、瓦など、どのようなものでもかまわない。ただし、瓦屋根よりも、スレート屋根の方が、野地板2へ、太陽熱が伝わり易いので、第1熱交換マットM1の熱吸収量が大きくなる。
【0034】図9に、第2実施例を示す。この第2実施例では、第1熱交換マットM1に接続した配管3,4の間にタンクTの代わりに、第2熱交換パイプM2を接続している。つまり、上記第1熱交換マットM1→配管3→ポンプP→配管3→熱交換マットM2→配管4→第1熱交換マットM1が、この発明の第1回路であり、この中を、屋根裏で熱交換された流体が循環する。そして、上記第2熱交換マットM2をタンクT内に設ける。タンクT内へは、ヘッダ5から供給された流体が、貯蔵され、それが、熱交換マットM2によって、熱交換され、例えば、暖められて、ヘッダ6から外部へ、取り出すことができる。すなわち、ヘッダ5→タンクT→ヘッダ6が、この発明の第2回路である。
【0035】この第2実施例においても、第1熱交換マットM1で、太陽熱を吸収した場合には、暖められた流体が、第2熱交換マットM2内を通過する際に、タンクT内の流体と熱交換して、タンクT内の水を暖める。タンクT内の水が暖められて、湯になれば、それを浴室などで、利用できるのは、上記第1実施例と同様である。ただし、タンクT内の湯を利用しなければ、タンクT内は、上記第1熱交換マットM1内の流体とほぼ同じ温度にまで上昇する。つまり、上記タンクTが、蓄熱タンクとなる。なお、この第2実施例では、熱交換機構である第2熱交換マットM2を第2回路に設けたタンクT内に設けているが、第1実施例のように、第2熱交換マットM2を、タンクTの外周に巻き付けてもかまわない。
【0036】
【発明の効果】第1〜第4の発明によれば、屋根の外観を損なわないで、屋根の周囲の外気と熱交換することができる熱交換システムを実現できる。しかも、屋根の表面材の下に設ける野地板の中に第1熱交換マットを組み込んでいるので、第1熱交換マットの設置が簡単である。また、どのような種類の表面材でも、熱交換システムを設けない場合と全く同じ方法で、野地板の上に設置することができる。
【0037】すなわち、第1熱交換マットを敷くために、屋根裏を特別な形状にしたり、特別な工事をする必要がなく、施工性もよく、経済的でもある。また、熱交換マットが従来の集熱コイルのように風雨にさらされたり、雪が積もったりすることがないので、従来の集熱コイルのように、高価な材料を用いる必要がない。その分製造コストを下げることができる。
【0038】第2〜第4の発明によれば、第1熱交換マット内を備えた第1回路と、流体を取り出す第2回路とを完全に分離したので、必要に応じて、それぞれに最適な流体を選ぶことができる。
【出願人】 【識別番号】000134534
【氏名又は名称】株式会社トヨックス
【出願日】 平成12年12月5日(2000.12.5)
【代理人】 【識別番号】100076163
【弁理士】
【氏名又は名称】嶋 宣之
【公開番号】 特開2002−168531(P2002−168531A)
【公開日】 平成14年6月14日(2002.6.14)
【出願番号】 特願2000−369432(P2000−369432)