| 【発明の名称】 |
熱回収風呂 |
| 【発明者】 |
【氏名】桑原 永治
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、浴槽2と、浴槽2の外周部に沿って形成された貯湯槽3と、浴槽2および前貯湯槽3の水を循環させる水回路11と、浴槽2の残り湯から排熱を回収して貯湯槽3の水を加熱する熱回収部21とから構成する。
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】浴槽と、前記浴槽の外周部に沿って形成された貯湯槽と、前記浴槽および前記貯湯槽の水を循環させる水回路と、前記浴槽の残り湯から排熱を回収して前記貯湯槽の水を加熱する熱回収部とから構成されることを特徴とする熱回収風呂。 【請求項2】前記熱回収部は、圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器とを順次接続してなる冷凍サイクルであることを特徴とする請求項1に記載の熱回収風呂。 【請求項3】前記冷凍サイクルの凝縮器は、前記貯湯槽に設けられて前記貯湯槽の水を加熱し、また、前記冷凍サイクルの蒸発器は、前記水回路に併設されて前記水回路を流れる前記残り湯の熱を回収することを特徴とする請求項2に記載の熱回収風呂。 【請求項4】前記冷凍サイクルは、前記膨張弁に並列に接続されたバイパス弁を有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の熱回収風呂。 【請求項5】前記水回路は、ヒーターを備えたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の熱回収風呂。 【請求項6】深夜電力時間帯に残り湯の排熱を回収する熱回収運転を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱回収風呂。 【請求項7】前記熱回収運転で前記貯湯槽の水温が所定温度に達しなかった場合、前記ヒーターによるバックアップ運転を行うことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の熱回収風呂。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、風呂の残り湯の排熱を回収して再利用する熱回収風呂に関し、特に浴槽の周囲に貯湯槽を設けた熱回収風呂に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、冷凍サイクルを用いて残り湯の排熱を回収する給湯システムには特開平10−19375号公報に示すものが知られている。また、浴槽の周辺に蓄熱部を設けて排熱を再利用するシステムには特開平5−118643号に示す蓄熱型浴槽が知られている。 【0003】特開平10−19375号公報に示される風呂給湯システムは、図8に示すように、圧縮機71、四方弁72、給湯加熱器73、減圧装置74、排熱利用熱交換器75で構成される冷媒回路70と、貯湯槽77、給湯ポンプ78、給湯加熱器73と熱交換する給湯熱交換器79で構成される給湯回路76と、浴槽81、風呂循環ポンプ82、排熱利用熱交換器75と熱交換する風呂熱交換器83で構成される風呂循環回路80で構成されている。上記の構成により、圧縮機71から吐出した高温高圧のガス冷媒は四方弁72を介して給湯加熱器73に流入する。一方、貯湯槽77の水は、給湯ポンプ78によって給湯熱交換器79に流入し、冷媒の凝縮熱により給湯加熱器73を介して加熱されて貯湯槽77に流入する。そして、凝縮液化した冷媒は減圧装置74で減圧されて廃熱利用熱交換器75に流入する。一方、浴槽81の残湯は、風呂循環ポンプ82によって風呂熱交換器83に流入し、風呂熱交換器83を介して排熱利用熱交換器75を流れる冷媒と熱交換されて排熱が回収される。 【0004】また、特開平5−118643号公報に示される蓄熱型浴槽は、図9に示すように、浴槽91の側部と下部を取囲んで蓄熱材が充填された蓄熱部92が設けられている。蓄熱部92の下部の外側には、ガスまたは電気等による加熱部93が設けられ、浴槽91から突出する横U字型の伝達部94を介して浴槽91内の水が加熱されるようになっている。そして、蓄熱部92には、加熱部93の付近から同蓄熱部92内の浴槽91の下方部分を通って浴槽91の反対側の部分まで延びるヒートパイプ95と、同蓄熱部92を貫通する熱取出し用の熱交換器96が内蔵されている。上記の構成により、加熱部93より熱伝達部94を介して浴槽91中の水が加熱される。このとき、浴槽91の熱は浴槽91周囲の蓄熱部92に蓄熱され、加熱部93の排熱は、ヒートパイプ95を介して蓄熱部92へ蓄熱される。こうして蓄熱された排熱は、蓄熱部92に内蔵された熱交換器96により取出して再利用する。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平10−19375号公報に示されるような冷凍サイクルを用いた排熱利用浴槽の場合は、貯湯槽と浴槽とが別々に設けられるために、給湯回路76、風呂循環回路80のそれぞれで循環用のポンプが必要となるのでシステムが複雑で大型になっていた。また、特開平5−118643号公報に示されるような蓄熱型浴槽の場合は、残り湯の排熱を利用することなく排水するので、残り湯の持つ熱エネルギーが無駄となっていた。本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、風呂の残り湯の排熱を回収して湯をつくり、これを再度風呂に利用することができる熱回収風呂を提供することを目的とするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために請求項1の発明は、浴槽と、浴槽の外周部に沿って形成された貯湯槽と、浴槽および貯湯槽の水を循環させる水回路と、浴槽の残り湯から排熱を回収して貯湯槽の水を加熱する熱回収部とから構成している。請求項2の発明は、請求項1の発明において、熱回収部を、圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器とを順次接続してなる冷凍サイクルとしている。請求項3の発明は、請求項2の発明において、冷凍サイクルの凝縮器は、貯湯槽に設けられ貯湯槽の水を加熱し、また、冷凍サイクルの蒸発器は、水回路に併設されて水回路を流れる残り湯の熱を回収する構成としている。請求項4の発明は、請求項2または請求項3の発明において、冷凍サイクルの膨張弁に並列に接続されたバイパス弁を有している。請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において、水回路にヒーターを備えた構成としている。請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかの発明において、深夜電力時間帯に熱回収運転が命令されると、熱回収運転を行う構成としている。請求項7の発明は、請求項5または請求項6の発明において、熱回収運転で貯湯槽の水温が所定温度に達しなかった場合、ヒーターによるバックアップ運転を行う構成としている。 【0007】上述した構成により、請求項1の発明では、貯湯槽を浴槽の周りに設置したためスペースの有効利用ができる。また、残り湯から熱回収して貯湯槽の水を加熱するためエネルギーの節約ができる。請求項2の発明では、請求項1の発明に加えて、冷凍サイクルを用いるので、浴槽の残り湯の温度が貯湯槽の水の温度より低くなっても熱回収できる。請求項3の発明では、請求項2の発明に加えて、凝縮器を貯湯槽に設け、蒸発器を水回路に併設したので、更にスペースの有効利用ができる。請求項4の発明では、請求項2および請求項3の発明に加えて、冷凍サイクルに設けられた膨張弁とバイパス弁を切換えることができるので効率の良い運転が可能となる。請求項5および請求項7の発明では、湯温が所定の値に達しなくても、ヒーターでバックアップするので、確実に入浴できる。請求項6の発明では、請求項1〜5の発明に加えて熱回収運転に深夜電力を利用するので電気代を節約できる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して詳細に説明する。まず、本発明に係る熱回収風呂システムについて説明する。図1に示すように、本システムは、浴槽2と、浴槽2の外周部に沿って設けられる貯湯槽3で構成される浴槽部1と、浴槽2および貯湯槽3の水を循環させる水回路11と、浴槽2の残り湯から排熱を回収して貯湯槽3の水を加熱する熱回収部21で構成される。ここで、貯湯槽3は、浴槽2の裏側である外周部に沿って設けられる内側断熱層4と、内側断熱層4との間に貯湯するための空隙を形成するように設けられる外側断面層5に囲まれている。また、浴槽2には、浴槽2の残り湯を水回路11に送るための浴槽採湯管6と、熱回収部21で熱交換された残り湯または貯湯槽3の貯湯を浴槽2へ送るための浴槽給水給湯管7と、熱回収を終えた残り湯を排水するための浴槽排水管8が取り付けられる。そして貯湯槽3には、貯湯槽3へ水を給水するための貯湯槽給水管9と、貯湯槽3の貯湯を水回路11に送るための貯湯槽採湯管10とが取り付けられ、これらの管は後述する水回路11に配管接続される。水回路11は、残り湯もしくは貯湯を循環させるためのポンプ12と、バックアップ用のヒーター13と、前述した種々の管6〜10とをそれぞれ配管して構成される。そして、水回路11には、本システムに水を供給するときに開かれる給水弁14と、浴槽2に湯または残り湯を給水するときに開かれる浴槽給湯弁15と、貯湯槽3に水を給水するときに開かれる貯湯槽給湯弁16と、浴槽2の残り湯を排水するときに開かれる浴槽排水弁17と、貯湯槽3の貯湯を排水するときに開かれる貯湯槽排水弁18と、水回路11内部の流路を切り替える切換弁19a、19bが設けられている。ここで、浴槽2の残り湯をポンプ12により循環させるときに切換弁19aが開かれ、切換弁19bが閉じられる。同様に、貯湯槽3の貯湯をポンプ12により循環させるときに切換弁19bが開かれ、切換弁19aが閉じられる。熱回収部21は、冷媒を高温高圧ガスとして吐出する圧縮機22と、冷媒の流れ方向を切換える四方弁23と、貯湯槽3に設けられ貯湯槽3の水を加熱する貯湯槽熱交換器24と、冷媒を膨張させる膨張弁25と、水回路11に併設され浴槽2の残り湯から熱を回収する熱回収熱交換器26とを順次配管して形成される冷凍サイクルからなる。また、冷凍サイクルには、膨張弁25と並列にバイパス弁27が接続されている。そして、貯湯槽3には、貯湯槽3の水量の上限と下限のそれぞれを検知するための水位センサ31a、水31bと、貯湯槽3の水の温度を検知する貯湯槽温度センサ32が取り付けられている。また、浴槽2と熱回収熱交換器26とを接続する配管の途中に、浴槽2の残り湯の温度を検知する浴槽温度センサ33が取り付けられている。また、熱回収熱交換器26の冷媒の入り口付近に、冷媒の温度を検知する冷媒温度センサ34が取付けられている。 【0009】次にこの発明の動作を説明する。 (1)熱回収運転ここでは、入浴終了後、浴槽2に残り湯が残っている状態で、かつ、電気料が安価な深夜電力時間帯に熱回収運転が開始される。まず、図2に示すように熱回収運転により暖められる水を貯湯槽3に貯めるため、水回路11の給水弁14が開かれ、水が水回路11へと流入する。同時に貯湯槽給水弁16が開かれ、水は貯湯槽給水管9を介して貯湯槽3へと流入する。そして、貯湯槽3内に設けられた貯湯槽水位センサ31aが所定の水位を検出すると、給水弁14および貯湯槽給水弁16が閉じられて貯湯槽3への貯水が完了する。次に、貯湯槽3に貯められた水を加熱する。以下、図3を用いて説明する。浴槽給水弁15と切換弁19aが開かれるとともに、ポンプ12が運転される。ポンプ12により浴槽2の残り湯は、浴槽2から流出し、浴槽採湯管6、切換弁19a、熱回収熱交換器26、浴槽給水給湯管7を順に介して浴槽2に流入する。このとき、残り湯は、熱回収熱交換器26において、冷媒に熱を吸収されて温度を下げながら水回路を循環する。一方、冷凍サイクルでは、バイパス弁27が開かれるとともに圧縮機22が運転される。このとき、膨張弁25は閉じられている。圧縮機22により冷凍サイクル中の冷媒は、高温高圧ガスの状態で圧縮機22から吐出して四方弁23を介して貯湯槽熱交換器24に流入する。そして、貯湯槽熱交換器24に流入した冷媒は、貯湯槽熱交換器24において熱を放熱することにより貯湯槽3の水を加熱する。貯湯槽熱交換器24で熱を奪われた冷媒は、凝縮して貯湯槽熱交換器24から流出する。そして、貯湯槽熱交換器24から流出した冷媒は、バイパス弁27を介して熱回収熱交換器26に流入する。熱回収熱交換器26に流入した冷媒は、熱回収熱交換器26において残り湯の熱を吸収して蒸発し、圧縮機22に戻る。このとき、冷媒は、バイパス弁27を通過することにより減圧されずに高圧を保ったままで圧縮機22に吸入される。よって、圧縮機22は低負荷で運転することができる。上述した熱回収運転により、浴槽2の残り湯の温度は低下し、貯湯槽3の水の温度は上昇する。そして、浴槽2の残り湯の温度と貯湯槽3の水の温度差が所定の値よりも小さくなると、図4に示すように、バイパス弁27を閉じるとともに、膨張弁25を開いて冷媒を膨張させて低圧低温の状態にして熱回収熱交換器26に流入させる。これにより、熱回収熱交換器26において、冷媒は低圧となるので蒸発温度が下がり蒸発しやすくなり、浴槽2の残り湯からさらに熱を吸収して貯湯槽3の水温を高めることができる。ここで、貯湯槽3の水の温度は、貯湯槽温度センサ32で検知され、浴槽2の残り湯の温度は、浴槽水温センサ33で検知される。そして、貯湯槽3の水の温度が50℃に達するか、あるいは熱回収熱交換器26における冷媒の蒸発温度が0℃に達した場合に熱回収運転を終了する。ここで、冷凍サイクルの冷媒の温度は、冷媒温度センサ34により検知される。そして、熱回収運転が終了すると、浴槽2の下部に設けられた浴槽排水弁17が開き、浴槽2の残り湯は浴槽排水管8を介して排水される。 【0010】前述した熱回収運転において、貯湯槽3の水の温度が所定の温度まで上昇しなかった場合は、浴槽2の残り湯を排水した後にバックアップ運転を行う。以下、バックアップ運転について図5を用いて説明する。水回路11では、切換弁19bと貯湯槽給水弁16とが開かれるとともに、ポンプ12とヒーター13が運転される。ポンプ12により貯湯槽3の貯湯は、貯湯槽3から流出し、貯湯槽採湯管10、切換弁19b、熱回収熱交換器26、ヒーター13、貯湯槽給水弁16、貯湯槽給水管9を順に介して貯湯槽3へ流入する。このとき、ヒーター13に流入した貯湯は、ヒーター13で加熱され、貯湯槽3の貯湯が所定の温度まで上昇するとバックアップ運転を終了する。ここで、貯湯槽3の貯湯温度は、貯湯温度センサ32により検知される。 【0011】前述した熱回収運転またはバックアップ運転において、貯湯槽3に貯められた貯湯は、貯湯槽3を囲む内側断熱層4と外側断熱層5によって保温される。そして、ユーザーは入浴するために貯湯槽3の貯湯を浴槽2へと供給する湯張り運転を命令し、湯張り運転が実行される。以下、湯張り運転について図6を用いて説明する。水回路11では、切換弁19bと貯湯槽給湯弁15とが開かれるとともに、ポンプ12が運転される。ポンプ12により貯湯槽3の貯湯は貯湯槽3から流出し、貯湯槽採湯管10、切換弁19b、熱回収熱交換器26、ヒーター13、浴槽給水弁15、浴槽給水給湯管7を順に介して浴槽2へと供給される。そして、貯湯槽下位水位センサ31bが所定の水位を検知すると、ポンプ12が停止されて湯張り運転は終了する。 【0012】前述した湯張り運転終了後の保温運転の動作について図7を用いて説明する。湯張り運転終了後、一定時間毎に切換弁19aと浴槽給湯弁15とが開かれるとともに、ポンプ12が運転される。ポンプ12により浴槽2の湯は、浴槽2から流出し、浴槽採湯管6、切換弁19a、熱回収熱交換機26、ヒーター13、浴槽給水弁15、浴槽給水管7を順に介して浴槽2へと戻る。このとき、浴槽湯温センサ33において浴槽2の湯の温度を監視する。そして、浴槽2の湯の温度が設定温度より低下すると、ヒーター13が運転されて設定温度になるまで浴槽2の湯を加熱する。なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、冷凍サイクルに用いられる膨張弁に、絞り量を可変可能な膨張弁を用いれば、バイパス弁を併設しなくても良い。また、圧縮機は、圧縮機の回転周波数を可変するインバーター電源により制御されても良く、この場合には、更に効率が良くなる。 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、貯湯槽3を浴槽2の周辺に設置したためスペースの有効利用ができる。また、残り湯から熱回収して貯湯槽3の水の加熱に再利用するため貯湯時のエネルギーを節約できる。また、冷凍サイクルの膨張弁25とバイパス弁27を切換えられる構成としたので、残り湯の温度が貯湯槽3の温度よりも低くなっても貯湯の加熱ができ、効率の良い運転が可能となる。また、残り湯の量が少なくても、ヒーター13でバックアップ運転ができるので次回の湯張りが確実にできる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】399023877 【氏名又は名称】東芝キヤリア株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年11月28日(2000.11.28) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−162112(P2002−162112A) |
| 【公開日】 |
平成14年6月7日(2002.6.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−360921(P2000−360921) |
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