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【発明の名称】 給湯装置
【発明者】 【氏名】野村 哲

【氏名】榊原 久介

【氏名】小早川 智明

【氏名】草刈 和俊

【氏名】斉川 路之

【要約】 【課題】除霜運転から通常運転に復帰する際に、早期に給湯温度が立ち上がるとともに、貯湯効率が良い給湯装置Aの提供。

【解決手段】除霜運転から通常運転に復帰する際に、給湯装置Aの制御器9は、圧縮機1を作動状態にし、膨張弁3を閉方向に駆動し、室外ファン41を作動状態にし、循環ポンプ6を停止および小能力状態にして復帰運転を行い、この復帰運転中に、冷媒吐出温度が90℃以上になり、給湯温度≧(目標沸き上げ温度−3℃)になると、循環ポンプ6を作動状態にして通常運転に復帰する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷媒圧縮機、冷媒水熱交換器の冷媒流路、膨張弁、およびファンを付設した蒸発器を環状に接続したヒートポンプサイクルと、給湯用の湯を貯える貯湯タンクと前記冷媒水熱交換器の湯水流路とを湯水配管で接続し、その湯水配管中に循環ポンプを介設した湯水回路と、前記冷媒圧縮機、前記膨張弁、前記ファン、および前記循環ポンプを制御する制御器とを備え、除霜運転時には、前記制御器が、前記冷媒圧縮機を作動状態、前記膨張弁を開状態、前記ファンを停止状態、および前記循環ポンプを停止状態にし、通常運転時には、サイクル高圧が適正範囲内に維持される様に、前記制御器が、前記冷媒圧縮機の能力、前記膨張弁の開度、前記ファンの能力、および前記循環ポンプの能力を制御する給湯装置において、除霜運転から通常運転に復帰する際に、前記制御器は、前記循環ポンプを遅延して所定能力にすることを特徴とする給湯装置。
【請求項2】 冷媒圧縮機、冷媒水熱交換器の冷媒流路、膨張弁、およびファンを付設した蒸発器を環状に接続したヒートポンプサイクルと、給湯用の湯を貯える貯湯タンクと前記冷媒水熱交換器の湯水流路とを湯水配管で接続し、その湯水配管中に循環ポンプを介設した湯水回路と、前記冷媒圧縮機、前記膨張弁、前記ファン、および前記循環ポンプを制御する制御器とを備え、除霜運転時には、前記制御器が、前記冷媒圧縮機を作動状態、前記膨張弁を開状態、前記ファンを停止状態、および前記循環ポンプを停止状態にし、通常運転時には、サイクル高圧が適正範囲内に維持される様に、前記制御器が、前記冷媒圧縮機の能力、前記膨張弁の開度、前記ファンの能力、および前記循環ポンプの能力を制御する給湯装置において、除霜運転から通常運転に復帰する際に、前記制御器は、前記冷媒圧縮機を作動状態にし、前記膨張弁を閉方向に駆動し、前記循環ポンプを停止または小能力にし、前記ファンを作動状態にする復帰運転を行い、この復帰運転中に、前記冷媒圧縮機から吐出する冷媒の温度を検出する冷媒吐出温度検出手段が所定温度以上を検出するか、湯水流路内の湯水温度を検出する湯水温度検出手段が規定温度以上を検出するか、または前記冷媒吐出温度検出手段が所定温度以上を検出し、且つ前記湯水温度検出手段が規定温度以上を検出すると、前記循環ポンプを所定能力にして通常運転に復帰することを特徴とする給湯装置。
【請求項3】 冷媒圧縮機、冷媒水熱交換器の冷媒流路、膨張弁、およびファンを付設した蒸発器を環状に接続したヒートポンプサイクルと、給湯用の湯を貯える貯湯タンクと前記冷媒水熱交換器の湯水流路とを、循環ポンプを介設した湯水配管で接続し、更に前記貯湯タンクの手前で湯水を迂回させるバイパス手段を設けた湯水回路と、前記冷媒圧縮機、前記膨張弁、前記ファン、前記循環ポンプ、および前記バイパス手段を制御する制御器とを備え、除霜運転時には、前記制御器が、前記冷媒圧縮機を作動状態、前記膨張弁を開状態、前記ファンを停止状態、および前記循環ポンプを停止状態にし、通常運転時には、前記制御器が、前記バイパス手段を無効状態にするとともに、サイクル高圧が適正範囲内に維持される様に、前記冷媒圧縮機の能力、前記膨張弁の開度、前記ファンの能力、および前記循環ポンプの能力を制御する給湯装置において、除霜運転から通常運転に復帰する際に、前記制御器は、前記冷媒圧縮機を作動状態にし、前記膨張弁を閉方向に駆動し、前記ファンを作動状態にし、前記循環ポンプを作動状態にし、前記バイパス手段を有効状態にする復帰運転を行い、この復帰運転中に、前記冷媒圧縮機から吐出する冷媒の温度を検出する冷媒吐出温度検出手段が所定温度以上を検出するか、湯水流路内の湯水温度を検出する湯水温度検出手段が規定温度以上を検出するか、または前記冷媒吐出温度検出手段が所定温度以上を検出し、且つ前記湯水温度検出手段が規定温度以上を検出すると、前記バイパス手段を無効状態にして通常運転に復帰することを特徴とする給湯装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒートポンプ式の給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷媒圧縮機、冷媒水熱交換器の冷媒流路、膨張弁、および室外ファンを付設した蒸発器を環状に接続したヒートポンプサイクルと、給湯用の温水を貯える貯湯タンクと冷媒水熱交換器の湯水流路とを湯水配管で接続し、その湯水配管中に循環ポンプを介設した湯水回路と、冷媒圧縮機、膨張弁、室外ファン、および循環ポンプを制御する制御器とを備えたヒートポンプ式の給湯装置が知られている。
【0003】この給湯装置は、通常運転時には、サイクル高圧が適正範囲内に維持される様に、制御器が、冷媒圧縮機の能力、膨張弁の開度、室外ファンの能力、および循環ポンプの能力を制御して給湯用の湯を作製し、貯湯タンク内に貯めている。
【0004】具体的には、例えば、(冷媒流路の出口側の冷媒温度−湯水流路の入口側の湯水温度)<目標温度差であると制御器が膨張弁を開く方向に制御し、(冷媒流路の出口側の冷媒温度−湯水流路の入口側の湯水温度)>目標温度差であると制御器が膨張弁を閉じる方向に制御する。なお、目標温度差は、10℃前後(9.5℃〜11℃)である。
【0005】また、例えば、冷媒水熱交換器の出口側の湯水温度と目標貯湯温度との温度差に応じて、制御器が循環ポンプの能力を調整し、貯湯タンクに貯えられる湯の温度を目標貯湯温度に一致させている。
【0006】また、膨張弁を通過して低圧になった低温の冷媒が、蒸発器内で室外ファンによって送風される外気と熱交換(大気吸熱)して蒸発する様に制御器が室外ファンの能力を制御している。
【0007】そして、蒸発器の着霜を溶かす必要が有る場合には、制御器が、冷媒圧縮機を作動状態、膨張弁を開状態、ファンを停止状態、循環ポンプを停止状態にして除霜運転を行っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の給湯装置は、以下の課題を有する。除霜運転中や除霜運転から通常運転に復帰する際には加熱能力が低下するので給湯温度が下がる。このため、貯湯タンク内に低温の湯水が流入して貯湯温度が低下してしまう。
【0009】本発明の目的は、除霜運転から通常運転に復帰する際に、早期に給湯温度が立ち上がるとともに、貯湯効率が良い給湯装置の提供にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】〔請求項1について〕給湯装置は、冷媒圧縮機、冷媒水熱交換器の冷媒流路、膨張弁、およびファンを付設した蒸発器を環状に接続したヒートポンプサイクルと、給湯用の湯を貯える貯湯タンクと冷媒水熱交換器の湯水流路とを湯水配管で接続し、その湯水配管中に循環ポンプを介設した湯水回路と、冷媒圧縮機、膨張弁、ファン、および循環ポンプを制御する制御器とを備える。
【0011】通常運転時には、サイクル高圧が適正範囲内に維持される様に、制御器が、冷媒圧縮機の能力、膨張弁の開度、ファンの能力、および循環ポンプの能力を制御して給湯用の湯を作製し、貯湯タンク内に貯める。
【0012】また、蒸発器の着霜を溶かす必要が有る場合には、制御器が、冷媒圧縮機を作動状態、膨張弁を開状態、ファンを停止状態、循環ポンプを停止状態にして除霜運転を行う。
【0013】除霜運転から通常運転に復帰する際に、制御器は、循環ポンプをいきなり最適能力にせず、遅らせて所定能力にする。このため、除霜運転により湯温が下がった低温の湯水が貯湯タンク内へ流入する量を減らすことができ、貯湯効率の低下が防止できる。また、給湯温度の立ち上がり特性が改善されるので、使用者が違和感無く湯を使用することができる。
【0014】〔請求項2について〕給湯装置は、冷媒圧縮機、冷媒水熱交換器の冷媒流路、膨張弁、およびファンを付設した蒸発器を環状に接続したヒートポンプサイクルと、給湯用の湯を貯える貯湯タンクと冷媒水熱交換器の湯水流路とを湯水配管で接続し、その湯水配管中に循環ポンプを介設した湯水回路と、冷媒圧縮機、膨張弁、ファン、および循環ポンプを制御する制御器とを備える。
【0015】通常運転時には、サイクル高圧が適正範囲内に維持される様に、制御器が、冷媒圧縮機の能力、膨張弁の開度、ファンの能力、および循環ポンプの能力を制御して給湯用の湯を作製し、貯湯タンク内に貯める。
【0016】また、蒸発器の着霜を溶かす必要が有る場合には、制御器が、冷媒圧縮機を作動状態、膨張弁を開状態、ファンを停止状態、循環ポンプを停止状態にして除霜運転を行う。
【0017】除霜運転から通常運転に移行する際に、制御器は、冷媒圧縮機を作動状態にし、膨張弁を閉方向に駆動し、循環ポンプを停止または小能力(断続運転も含む)にし、ファンを作動状態にして復帰運転を行う。
【0018】そして、復帰運転中に、冷媒圧縮機から吐出する冷媒の温度を検出する冷媒吐出温度検出手段が所定温度以上を検出するか、湯水流路内の湯水温度を検出する湯水温度検出手段が規定温度以上を検出するか、または冷媒吐出温度検出手段が所定温度以上を検出し、且つ湯水温度検出手段が規定温度以上を検出すると、制御器が循環ポンプを所定能力にして通常運転に復帰する。
【0019】このため、除霜運転により湯温が下がった低温の湯水が貯湯タンク内へ流入する量を減らすことができ、貯湯効率の低下が防止できる。また、給湯温度の立ち上がり特性が改善されるので、使用者が違和感無く湯を使用することができる。
【0020】〔請求項3について〕給湯装置は、冷媒圧縮機、冷媒水熱交換器の冷媒流路、膨張弁、およびファンを付設した蒸発器を環状に接続したヒートポンプサイクルと、給湯用の湯を貯える貯湯タンクと冷媒水熱交換器の湯水流路とを、循環ポンプを介設した湯水配管で接続し、更に貯湯タンクの手前で湯水を迂回させるバイパス手段を設けた湯水回路と、冷媒圧縮機、膨張弁、ファン、循環ポンプ、およびバイパス手段を制御する制御器とを備える。
【0021】通常運転時には、制御器が、バイパス手段を無効状態にするとともに、サイクル高圧が適正範囲内に維持される様に、冷媒圧縮機の能力、膨張弁の開度、ファンの能力、および循環ポンプの能力を制御して給湯用の湯を作製し、貯湯タンク内に貯める。
【0022】また、蒸発器の着霜を溶かす必要が有る場合には、制御器が、冷媒圧縮機を作動状態、膨張弁を開状態、ファンを停止状態、および循環ポンプを停止状態にして除霜運転を行う。
【0023】除霜運転から通常運転に復帰する際に、制御器は、冷媒圧縮機を作動状態にし、膨張弁を閉方向に駆動し、ファンを作動状態にし、循環ポンプを作動状態にし、バイパス手段を有効状態にする復帰運転を行う。
【0024】そして、復帰運転中に、冷媒圧縮機から吐出する冷媒の温度を検出する冷媒吐出温度検出手段が所定温度以上を検出するか、湯水流路内の湯水温度を検出する湯水温度検出手段が規定温度以上を検出するか、または冷媒吐出温度検出手段が所定温度以上を検出し、且つ湯水温度検出手段が規定温度以上を検出すると、バイパス手段を無効状態にして通常運転に復帰する。
【0025】このため、除霜運転により湯温が下がった低温の湯水が貯湯タンク内へ流入しない様にでき、貯湯効率の低下が防止できる。また、給湯温度の立ち上がり特性が改善されるので、使用者が違和感無く湯を使用することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施例(請求項1、2に対応)を、図1〜図3に基づいて説明する。給湯装置Aは、冷媒を圧縮する圧縮機1、冷媒水熱交換器2の冷媒通路21、膨張弁3、および冷媒蒸発器4を環状に接続してなるヒートポンプサイクル5と、冷媒水熱交換器2の湯水通路22、循環ポンプ6、および貯湯タンク7を環状に接続してなる湯水回路8と、圧縮機1、膨張弁3、および循環ポンプ6等を制御する制御器9等を備える。
【0027】そして、通常運転(ヒートポンプ運転)を行う際には、制御器9は、後述する給水温度センサ221や吐出冷媒温度センサ11の出力に基づいて、圧縮機1の駆動装置、室外ファン41、および膨張弁3を制御して、冷媒流路21を通過する高温の冷媒と湯水流路22を通過する湯水とを熱交換して湯水を加熱する。
【0028】具体的には、吐出冷媒温度−給水温度が所定値(例えば10℃)となる様に、圧縮機1の能力および膨張弁3の開度を制御してサイクル高圧を適正範囲内に維持する。また、後述する給湯温度センサ223の出力に基づいて制御器9が循環ポンプ6を制御して、貯湯タンク7に送られる温水の温度が目標給湯温度になる様に、温水流路22の温水流量を増減する。
【0029】圧縮機1は、電気モータやエンジン等の駆動装置(図示せず)によって駆動され、吸引したガス冷媒(本実施例では臨界圧力が低いCO2 )を圧縮して吐出する。この圧縮機1の冷媒吐出量は、圧縮機1の回転数に応じて可変可能である。また、圧縮機1から吐出する冷媒の温度を検出するため、圧縮機1の出口側には吐出冷媒温度センサ11が配されている。
【0030】冷媒水熱交換器2は、圧縮機1で圧縮された高温高圧のガス冷媒と湯水とを熱交換するものであり、冷媒が通過する冷媒流路21と、湯水が通過する湯水流路22とが隣接して設けられ、冷媒の流れ方向と湯水の流れ方向とが対向する様に構成されている。
【0031】膨張弁3は、冷媒水熱交換器2の冷媒流路21と冷媒蒸発器4との間に設けられている。冷媒流路21を通過して冷却した冷媒が膨張弁3を通過する際に減圧されて冷媒蒸発器4に送られる。なお、膨張弁3は、アクチュエータにより駆動される弁体を有し、制御器9によるアクチュエータへの通電量に応じて弁開度を可変することができる。
【0032】冷媒蒸発器4は、室外ファン41による送風を受けて、膨張弁3で減圧した冷媒と外気とを熱交換して冷媒を蒸発させる。なお、冷媒蒸発器4より流出する冷媒を気液分離するためにアキュムレータが設けられ、気相冷媒が圧縮機1に送られる。
【0033】循環ポンプ6は、貯湯タンク7内の湯水が、底部出口から冷媒水熱交換器2の湯水流路22の入口→湯水流路22→湯水流路22の出口を経て上部入口から貯湯タンク7内へ戻る水流を発生させる。この循環ポンプ6の流水量は、制御器9が司るポンプモータへの通電量に応じて増減する。なお、71は絞り弁であり、貯湯タンク7内の湯水が所定温度を維持し、且つ所定レベル範囲を維持する様に水道水の導水量を調整する。
【0034】冷媒水熱交換器2の湯水流路22の入口、中間部、出口には、それぞれ、給水温度センサ221、湯水中間温度センサ222、給湯温度センサ223が配されている。
【0035】貯湯タンク7は、耐蝕性に優れた金属(例えばステンレス)で形成され、給湯用の湯を長時間に亘って保温可能な断熱構造を備える。
【0036】つぎに、給湯装置Aの作動を説明する。
(通常運転;図3の状態101)貯湯タンク7内の給水(温水)は、循環ポンプ6により湯水出口701から出て湯水配管81を介して、冷媒水熱交換器2の温水流路22を通り、湯水入口702から貯湯タンク7内に戻る。給湯温度センサ223の出力に基づいて制御器9が循環ポンプ6の能力を制御して、貯湯タンク7に送られる温水の温度が目標給湯温度になる様に、温水流路22を流れる温水流量を増減する。
【0037】圧縮機1により、高温高圧に圧縮された冷媒は、冷媒水熱交換器2の冷媒流路21内を流れ、冷媒水熱交換器2の温水流路22内を逆方向に流れる給水(温水)を加熱する。膨張弁3を冷媒が通過すると膨張して低圧になる。低温の冷媒は、冷媒蒸発器4内で室外ファン41によって送風される外気と熱交換(大気吸熱)して蒸発し、アキュムレータを経て圧縮機1に戻る。
【0038】室外ファン41は、外気から冷媒への吸熱を促進させるためのものであり、各センサ信号に基づいて制御器9が最適な回転数に制御する。なお、冷媒から外気へ放熱が生じる状態の場合には室外ファン41の作動を停止する。
【0039】制御器9は、吐出冷媒温度(低い程大能力)と給水温度(高い程大能力)とに基づいて圧縮機1の能力を決定する。更に、制御器9は、吐出冷媒温度−給水温度が所定値(例えば10℃)となる様に、膨張弁3の開度を制御してサイクル高圧を適正範囲内に維持する。具体的には、膨張弁3は、冷媒出口温度と給水入口温度との温度差ΔTに基づいて制御器9により制御される。
【0040】即ち、温度差ΔT=(吐出冷媒温度センサ11により検出される冷媒出口温度)−(給湯温度センサ223により検出される給水温度)であり、この温度差ΔTが、目標温度差範囲内(例えば9℃〜11℃)か否かに応じて膨張弁3の開度を制御する。
【0041】例えば、温度差ΔTが9℃よりも小さければ膨張弁3を開弁方向に駆動し、11℃よりも大きければ閉弁方向に駆動する。なお、目標温度差(範囲)は、一定でも良く、外気温度等に基づいて変えても良い。
【0042】(除霜運転;図3の状態103)冷媒蒸発器4の着霜を溶かす必要が有る場合(下記の除霜開始条件が成立;図3の状態102)には、制御器9が、圧縮機1の作動状態を維持し、膨張弁3を開状態にした後に、室外ファン41を停止状態にし、循環ポンプ6を停止状態にして、高温の冷媒で冷媒蒸発器4を加熱する除霜運転に移行する。
【0043】除霜開始条件……以下に示す(a)、(b)の何れかの条件を満たす場合(a)下記の三つの条件を全て満たしている。
・前回の除霜運転終了から所定時間(除霜インターバル)が経過している。
・冷媒蒸発器4に配設したフロストセンサが所定温度(例えば−3℃)以下を検出している。
・(外気温センサが検出した外気温−フロストセンサが検出する温度)が所定温度(例えば13℃)以上である。
【0044】(b)下記の三つの条件を全て満たしている。
・(目標沸き上げ温度−フロストセンサが検出する温度)が所定温度(例えば10℃)以上を所定時間(例えば15分)以上、継続している。
・冷媒蒸発器4に配設したフロストセンサが所定温度(例えば−3℃)以下を検出している。
・(外気温センサが検出した外気温−フロストセンサが検出する温度)が所定温度(例えば8℃)以上の場合。
【0045】(復帰運転;図3の状態101〜状態106)除霜運転中に、下記のいずれかの条件を満たす(除霜終了条件を満たす;図3の状態104)と除霜運転を終了し、図2のフローチャートに示す復帰運転を経て通常運転に復帰する。
・フロストセンサが所定温度(例えば3℃)以上を検出した時。
・除霜運転を最大設定時間(例えば30分)行った時。
【0046】除霜運転を終了(ステップs0)し、復帰運転に入ると、吐出冷媒温度センサ11が検出する冷媒吐出温度が90℃以上であるか否かをステップs1で判別し、冷媒吐出温度<90℃の場合(NO)にはステップs2に進み、冷媒吐出温度≧90℃の場合(YES)にはステップs3に進む。
【0047】ステップs2で、制御器9が膨張弁3を閉方向に駆動しステップs1に戻る。ステップs3において、湯水中間温度センサ222が検出する水中間温度が、(目標沸き上げ温度−10℃)以上であるか否かを判別し、水中間温度<(目標沸き上げ温度−10℃)の場合(NO)にはステップs4に進む。また、水中間温度≧(目標沸き上げ温度−10℃)の場合(YES)にはステップs5に進む。
【0048】ステップs4で、制御器9が膨張弁3を閉方向に駆動しステップs3に戻る。ステップs5(図3の状態105)において、制御器9が循環ポンプ6を最大回転数の20%で駆動し、ステップs6に進む。この最大回転数の20%が給湯温度センサ223によって給湯温度を検出可能な最低流量である。なお、最大回転数の20%を大幅に越える回転数で駆動させると給湯温度の立ち上がりが悪くなる。また、実効能力が最大回転数の20%となる様に、制御器9が循環ポンプ6を間欠駆動する様にしても良い。
【0049】ステップs6において、給湯温度センサ223が検出する給湯温度が、(目標沸き上げ温度−3℃)以上であるか否かを判別し、給湯温度<(目標沸き上げ温度−3℃)の場合(NO)にはステップs7に進み、給湯温度≧(目標沸き上げ温度−3℃)の場合(YES;図3の状態106)にはステップs8に進む。
【0050】ステップs7で、制御器9が膨張弁3を閉方向に駆動しステップs6に戻る。ステップs8で通常運転(図3の状態107)に復帰する。
【0051】本実施例の給湯装置Aは、以下の利点を有する。給湯装置Aは、除霜運転から通常運転に復帰する際に、制御器9は、圧縮機1を作動させた状態で、膨張弁3を閉方向に駆動し、循環ポンプ6を停止状態(図3の状態105からは最大回転数の20%で運転)にし、室外ファン41を作動状態にして復帰運転を行う。
【0052】そして、復帰運転中(図3の状態104〜状態106)に、吐出冷媒温度センサ11が90℃以上を検出し、且つ給湯温度センサ223が目標沸き上げ温度−3℃以上の給湯温度(規定温度)を検出すると、制御器9が循環ポンプ6を作動状態(最適能力)にして通常運転に復帰する構成である。
【0053】このため、除霜運転により湯温が下がった低温の湯水が貯湯タンク7内へ流入する量を減らすことができ、貯湯効率の低下が防止できる。また、給湯温度の立ち上がり特性が改善(図4の給湯水温カーブ→図3の給湯水温カーブ)されるので、使用者が違和感無く湯を使用することができる。
【0054】なお、図3の状態105から状態106迄、制御器9が循環ポンプ6を最大回転数の20%で運転させているので、給湯温度センサ223が上昇していく給湯温度を正確に検出することができ、適格なタイミングで通常運転を開始することができる。
【0055】つぎに、本発明の第2実施例(請求項3に対応)を、図5、図6に基づいて説明する。給湯装置Bは、下記に示す点が給湯装置Aと異なる。
【0056】給湯装置Bは、貯湯タンク7と冷媒水熱交換器2の湯水流路22とを、循環ポンプ6を介設した湯水配管81で接続し、更に貯湯タンク7の手前で湯水を迂回させるための、バイパス弁91、92およびバイパス管93を設けている。
【0057】本実施例の給湯装置Bは、以下の様に作動する。通常運転時には、第1実施例と同様に、制御器9は、吐出冷媒温度(低い程大能力)と給水温度(高い程大能力)とに基づいて圧縮機1の能力を決定し、且つ吐出冷媒温度−給水温度が所定値(例えば10℃)となる様に、膨張弁3の開度を制御してサイクル高圧を適正範囲内に維持する。なお、バイパス弁91、92はα側に固定する。
【0058】そして、通常運転中に、冷媒蒸発器4の着霜を溶かす必要が有る場合(第1実施例で説明した除霜開始条件が成立)には、制御器9が、圧縮機1の作動状態を維持し、膨張弁3を開状態にした後に、室外ファン41を停止状態にし、バイパス弁91、92をα側からβ側に切り換え、循環ポンプ6を作動停止にし、高温の冷媒で冷媒蒸発器4を加熱する除霜運転に移行する。
【0059】そして、除霜運転中に、第1実施例で説明した除霜終了条件を満たした場合には、除霜運転を終了し、図6のフローチャートに示す復帰運転を経て通常運転に復帰する。
【0060】復帰運転に移行すると、制御器9は、圧縮機1を作動状態に維持し、膨張弁1を閉方向に駆動し、室外ファン41を作動状態にし、循環ポンプ6を作動状態にし、バイパス弁91、92をβ側に維持する。
【0061】除霜運転を終了する(ステップS0)と、吐出冷媒温度センサ11が検出する冷媒吐出温度が90℃以上であるか否かをステップS1で判別し、冷媒吐出温度<90℃の場合(NO)にはステップS2に進み、冷媒吐出温度≧90℃の場合(YES)にはステップS3に進む。
【0062】ステップS2で、制御器9が膨張弁3を閉方向に駆動しステップS1に戻る。ステップS3において、給湯温度センサ223が検出する給湯温度が、(目標沸き上げ温度−3℃)以上であるか否かを判別し、給湯温度<(目標沸き上げ温度−3℃)の場合(NO)にはステップS4に進み、給湯温度≧(目標沸き上げ温度−3℃)の場合(YES)にはステップS5に進む。
【0063】ステップS4で、制御器9が膨張弁3を閉方向に駆動しステップS3に戻る。ステップS5において、制御器9がバイパス弁91、92をβ側からα側に切り換える。ステップS6で、通常運転に復帰する。
【0064】本実施例の給湯装置Bは、以下の利点を有する。給湯装置Bは、冷媒蒸発器4の着霜を溶かす必要が有る場合(第1実施例で説明した除霜開始条件が成立)には、制御器9は、圧縮機1の作動状態を維持し、膨張弁3を開状態にした後に、室外ファン41を停止状態にし、バイパス弁91、92をα側からβ側に切り換え、循環ポンプ6を作動停止し、高温の冷媒で冷媒蒸発器4を加熱する除霜運転に移行する。そして、除霜運転中に、除霜終了条件を満たすと除霜運転を終了し、復帰運転に移行する。
【0065】復帰運転中に、冷媒吐出温度が90℃以上となり、給湯温度が、目標沸き上げ温度−3℃以上になると、制御器9がバイパス弁91、92をβ側からα側に切り換えて通常運転に復帰する構成である。
【0066】このため、除霜運転により湯温が下がった低温の湯水の貯湯タンク7内への流入を防止でき、貯湯効率の低下が防止できる。なお、復帰運転中、循環ポンプ6が作動状態を維持するので、上昇していく給湯温度を給湯温度センサ223が正確に検出することができ、適格なタイミングで通常運転を開始することができる。
【0067】本発明は、上記実施例以外に、つぎの実施態様を含む。
a.上記各実施例において、貯湯タンク7内に貯留されている温水は、キッチン、風呂、床暖房、室内暖房、浴室乾燥などに用いることができる。
【0068】b.第2実施例の給湯装置Bにおいて、復帰運転から通常運転に復帰する際、循環ポンプ6の能力、およびバイパス弁91、92の切り換わりタイミングを調整して給湯温度の急変を防止する様にしても良い。
【出願人】 【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
【識別番号】000003687
【氏名又は名称】東京電力株式会社
【識別番号】000173809
【氏名又は名称】財団法人電力中央研究所
【出願日】 平成12年11月24日(2000.11.24)
【代理人】 【識別番号】100080045
【弁理士】
【氏名又は名称】石黒 健二
【公開番号】 特開2002−162108(P2002−162108A)
【公開日】 平成14年6月7日(2002.6.7)
【出願番号】 特願2000−358034(P2000−358034)