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【発明の名称】 風呂給湯装置
【発明者】 【氏名】平 輝彦

【要約】 【課題】浴槽内の浴水温検出時に循環回路に浴水を循環する風呂給湯装置において、循環ポンプの消費電力を低減することができる風呂給湯装置を提供すること。

【解決手段】制御装置200は、浴槽1内の浴水温を検出するときには、循環ポンプ11を作動し、循環回路10を循環する浴水の温度が、水温センサ16が検出する温度の変動が所定値以内となる状態となったときに、循環ポンプ11を停止するように制御する。これによると、浴槽1内の浴水の温度を検出するときに、循環ポンプ11が必要以上に長時間作動することはない。従って、循環ポンプ11の消費電力を低減することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 浴槽(1)内の浴水を前記浴槽(1)外に循環する循環回路(10)と、この循環回路(10)に設けられ、前記循環回路(10)に前記浴水を流す循環ポンプ(11)と、前記循環回路(10)に設けられ、前記循環回路(10)内の前記浴水の温度を検出する水温検出手段(16)とを備え、前記浴槽(1)内の浴水温を検出するときには、前記循環ポンプ(11)を作動する風呂給湯装置において、前記浴槽(1)内の浴水温を検出する場合には、前記循環回路(10)を循環する前記浴水の温度が安定状態となったときに、前記循環ポンプ(11)を停止するように制御する制御手段(200)を具備することを特徴とする風呂給湯装置。
【請求項2】 前記制御手段(200)は、前記水温検出手段(16)が検出する温度の変動が所定値以内となる状態を前記安定状態とすることを特徴とする請求項1に記載の風呂給湯装置。
【請求項3】 前記制御手段(200)は、初期の所定回数前記浴槽(1)内の浴水温を検出する場合には、前記水温検出手段(16)が検出する温度の変動が所定値以内となる状態を前記安定状態とするとともに、前記水温検出手段(16)が検出する温度の前記変動が前記所定値以内となるまでの時間を記憶し、その後前記浴槽(1)内の浴水温を検出する場合には、前記循環ポンプ(11)の作動開始から記憶した前記時間後の状態を前記安定状態とすることを特徴とする請求項1に記載の風呂給湯装置。
【請求項4】 前記制御手段(200)は、季節により環境条件が変化する所定期間毎の所定回数前記浴槽(1)内の浴水温を検出する場合には、前記水温検出手段(16)が検出する温度の変動が所定値以内となる状態を前記安定状態とするとともに、前記水温検出手段(16)が検出する温度の前記変動が前記所定値以内となるまでの時間を記憶し、その後前記浴槽(1)内の浴水温を検出する場合には、前記循環ポンプ(11)の作動開始から記憶した前記時間後の状態を前記安定状態とすることを特徴とする請求項1に記載の風呂給湯装置。
【請求項5】 前記制御手段(200)が、前記水温検出手段(16)が検出する温度の変動が前記所定値以内になる状態を前記安定状態とするときには、前記水温検出手段(16)は所定時間毎に温度を検出する構成であることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1つに記載の風呂給湯装置。
【請求項6】 設置条件を入力する設置条件入力手段(40)を備え、前記制御手段(200)は、前記循環ポンプ(11)を作動した後、前記設置条件入力手段(40)からの入力情報に基づいて算出した算出時間後の状態もしくは前記設置条件入力手段(40)からの入力時間後の状態を前記安定状態とすることを特徴とする請求項1に記載の風呂給湯装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽内に給湯を行なう風呂給湯装置に関し、特に浴槽内の浴水を循環回路に循環して浴水温を検出する風呂給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、浴槽内の浴水を循環する循環回路と循環ポンプを有する風呂給湯装置においては、浴槽内の浴水を循環回路に循環し、循環回路内に配置した水温センサにより浴水温を検出するものがある。浴水温を検出するときには、循環開始前に循環回路内にあった水や、循環回路を構成する配管や循環ポンプ等の機能部品の熱マスの影響を取り除き、浴水温検出精度を向上するために、循環ポンプを所定時間作動し、循環回路構成部品等を循環する浴水の温度とほぼ同等とした後に水温センサにより水温検出を行なうものが知られている。
【0003】そして、浴水温検出時の循環ポンプの作動時間は、風呂給湯装置の種々の設置条件を考慮して、例えば、循環回路の配管長さが設計上最長である等、設計上の諸条件が浴水温検出精度に対し最悪条件の場合にも対応できるように、一定時間に設定されたものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来技術では、浴水温検出時、例えば、循環回路の長さが最長設計長さより短い等浴水温検出精度に対し最悪条件でない場合にも、循環ポンプは最悪条件の場合にも対応できる設定時間作動する。従って、浴水温検出時に必要以上に循環ポンプを作動し、不要な電力を消費をする場合があるという問題がある。また、循環ポンプの作動によって発生する騒音が、必要時間以上に発生すると共に、ユーザーの要望する処理を行う迄の時間が必要以上に長くかかる為、快適性が損なわれる場合があるという問題がある。
【0005】本発明は、上記点に鑑みてなされたもので、浴水温検出時に循環ポンプの消費電力を低減することができる風呂給湯装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、浴槽(1)内の浴水を浴槽(1)外に循環する循環回路(10)に浴水を流す循環ポンプ(11)と、循環回路(10)内の浴水の温度を検出する水温検出手段(16)とを備え、浴槽(1)内の浴水温を検出するときには、循環ポンプ(11)を作動し、循環回路(10)を循環する浴水の温度が安定状態となったと判断したときに、循環ポンプ(11)を停止するように制御する制御手段(200)を具備することを特徴としている。
【0007】これによると、浴槽(1)内の浴水の温度を検出するときに、循環ポンプ(11)は、必要以上に長時間作動することはない。従って、循環ポンプ(11)の消費電力を低減することができる。また、浴水が循環回路(10)を循環するときに放熱し、これによる浴槽(1)内の浴水の温度低下量を低減することができる。さらに、循環ポンプ(11)の作動に伴う騒音の発生時間を短くすることができる。これに加えて、浴水温検出を含む制御を速やかに完了することができる。
【0008】また、請求項1に記載の発明において、制御手段(200)が循環回路(10)を循環する浴水の温度が安定状態であると判断する状態は、具体的には、請求項2に記載のように、水温検出手段(16)が検出する温度の変動が所定値以内となる状態とすることができる。
【0009】また、請求項3に記載の発明では、制御手段(200)は、初期の所定回数浴槽(1)内の浴水温を検出する場合には、水温検出手段(16)が検出する温度の変動が所定値以内となる状態を安定状態とするとともに、温度の変動が所定値以内となるまでの時間を記憶し、その後浴槽(1)内の浴水温を検出する場合には、循環ポンプ(11)の作動開始から記憶した前記時間後の状態を安定状態とすることを特徴としている。
【0010】これによると、初期の浴水温検出時以外は、浴水温検出制御が簡便になり、浴水温検出の処理時間を短縮することができる。
【0011】また、請求項4に記載の発明では、制御手段(200)は、制御手段(200)は、季節により環境条件が変化する所定期間毎の所定回数浴槽(1)内の浴水温を検出する場合には、水温検出手段(16)が検出する温度の変動が所定値以内となる状態を安定状態とするとともに、温度の変動が所定値以内となるまでの時間を記憶し、その後浴槽(1)内の浴水温を検出する場合には、循環ポンプ(11)の作動開始から記憶した前記時間後の状態を前記安定状態とすることを特徴としている。
【0012】これによると、所定時間毎の浴水温検出時以外は、浴水温検出制御が簡便になり、浴水温検出の処理時間を短縮することができる。また、水温検出手段(16)が検出する温度の変動が所定値以内となるまでの時間を季節毎に更新することができる。従って、季節により浴水温検出前の循環回路(10)構成部品の温度が大きく変動した場合等にも対応することができる。このようにして、浴水温検出精度を向上することができる。
【0013】また、請求項5に記載の発明では、制御手段(200)が、水温検出手段(16)が検出する温度の変動が所定値以内になる状態を前記安定状態とするときには、水温検出手段(16)は所定時間毎に温度を検出する構成であることを特徴としている。
【0014】これによると、制御手段(200)が浴水温を検出する場合に、浴水温が安定状態となったと判断するまでの間、水温検出手段(16)は所定時間毎に温度検出をし、制御装置(200)に入力する。従って、常時検出温度を入力し続ける必要がない。
【0015】また、請求項6に記載の発明では、風呂給湯装置の設置条件を入力する設置条件入力手段(40)を備え、制御手段(200)は、循環ポンプ(11)を作動した後、設置条件入力手段(40)からの入力情報に基づいて算出した算出時間後の状態もしくは設置条件入力手段(40)からの入力時間後の状態を安定状態とすることを特徴としている。
【0016】これによると、浴水温検出制御が簡便になり、浴水温検出の処理時間を短縮することができる。また、設計工数および制御装置(200)の負荷が抑制できコストを低減することができる。
【0017】なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0019】(第1の実施形態)図1は第1の実施形態の風呂給湯装置の概略構成を示す模式図である。
【0020】風呂給湯装置の本体ユニット100(図1中2点鎖線で囲んだ部分)は、浴室近傍の屋外適所に配置されている。1は浴槽であり浴室内に配置されている。浴槽1の内壁面下端部近傍には浴槽1内の浴水を吸い込む吸入口2と、浴槽1内に湯を吐出する吐出口3が設けられている。10は循環回路であり、その両端は、吸入口2と吐出口3とに接続しており、浴槽1内の浴水を本体ユニット100内に循環できるように配置されている。
【0021】循環回路10は、後述する配管20との接続点21より下流側にある往き管10aと、接続点21より上流側にある戻り管10bとで構成されている。戻り管10bには、循環回路10内に浴槽1内の浴水を循環するための循環ポンプ11が配置されている。本例では、循環ポンプ11は、ハウジング内のインペラを回転させることにより浴水を圧送するタイプの電動ポンプを用いている。
【0022】戻り管10bの循環ポンプ11より上流側には、戻り管10bの経路を連通または遮断する電動弁12が設けられている。電動弁12はサーボモータ等により経路を緩やかに開閉する電動弁であり、ソレノイド等により経路を瞬時に開閉する電磁弁よりも浴槽1が配置された浴室内へ伝わる作動音を低減することができる。戻り管10bの電動弁12が設けられた位置より上流側には、圧力検出手段である水位センサ13が配設されており、戻り管10b内の圧力情報を浴槽1内の水位情報として後述する制御装置200に出力するようになっている。
【0023】一方、往き管10aには、往き管10aを通過する浴水を加熱する加熱手段である電気ヒータ14が設けられている。往き管10aの電気ヒータ14より上流側にはフロースイッチ15が設けられており、往き管10a内の浴水の流れの有無を後述する制御装置200に出力するようになっている。また、循環回路10と後述する配管20との接続点21には、水温検出手段である水温センサ16が配設されており、接続点21の温度情報、すなわち、循環回路10内の水もしくは配管20から往き管10aに流入する水の温度情報を後述する制御装置200に出力するようになっている。
【0024】30は貯湯タンクであり、図示しないヒートポンプ装置もしくは電気ヒータ等により加熱され、導入管31より供給された高温の湯を内部貯えるようになっている。本例では、貯湯タンク30は、導入管31より供給された高温の湯を内部貯えるものであったが、導入管31から水道水等を導入し、貯湯タンク30内で電気ヒータ等により加熱して高温の湯として貯えるものであってもよい。
【0025】34は温調弁であり、貯湯タンク30から高温の湯を導出する導出管32と水道水を導入する水道水導入管33との合流点に配置されている。そして、温調弁34は開口面積比を調節することにより、高温の湯と水道水との混合比率を調節できるようになっている。構成30〜34が本実施形態における給湯手段である。
【0026】温調弁34の出口側と循環回路10の接続点21とは、給湯通路である配管20で繋がれている。配管20にはこの経路を連通または遮断する開閉手段である電磁弁22が設けられている。配管20の電磁弁22と温調弁34との間には、流量カウンタ23が配設されており、配管20を流れる湯の流量情報を後述する制御装置200に出力するようになっている。また、配管20の電磁弁22と接続点21との間には、逆止弁24が配設されており、配管20の給湯圧力が循環回路10内を循環する浴水の圧力より低い場合に、浴水が配管20を逆流しないようになっている。
【0027】また、図1中の200は制御手段である制御装置であり、水位センサ13からの圧力情報、フロースイッチ15からの浴水の流れの有無、水温センサ16からの温度情報、流量カウンタ23からの流量情報、および浴室内に配置された操作盤40に設けられた湯張りスイッチ41からの信号、水位設定スイッチ42からの信号、温度設定スイッチからの信号等に基づいて、後述する手順に従って循環ポンプ11、電動弁12、電気ヒータ14、電磁弁22および温調弁34を制御するように構成されている。
【0028】次に、上記構成に基づき風呂給湯装置の作動を説明する。
【0029】図2は、制御装置200の全体概略制御動作を示すフローチャートである。風呂給湯装置を設置し、図示しない電源スイッチをオンすると、制御装置200は、まず諸設定の初期化を行なう(ステップS11)。そして次に、湯張りスイッチ41からの信号に基づいて湯張りスイッチ41がオンされているかどうか判断する(ステップS12)。
【0030】湯張りスイッチ41がオンされていない場合には、図示しない他のスイッチの操作状態に応じて、高温足し湯、足し水等の各種手動動作制御を実行する(ステップS13)。ただし図示しない他のスイッチがいずれも操作されていないときにはステップS13は実行しない。そしてその後ステップS12にリターンする。
【0031】ステップS12で湯張りスイッチ41がオンされていると判断した場合には、次に、浴槽1内に循環回路10を循環可能な残湯(浴水)があるかどうか判断する(ステップS14)。このとき、制御装置200は、電動弁12を開き、電磁弁22を閉じるとともに、循環ポンプ11を駆動させる。このとき電気ヒータ14には通電していない。
【0032】これにより、浴槽1内に循環可能な残湯があれば、循環回路10内を循環する。この状態を一定時間(本例では2分間)継続し、この間、制御装置200は、フロースイッチ15からの信号を入力する。そして、このフロースイッチ15からの信号に基づいて循環回路10を循環可能な残湯があるかどうか判断する。
【0033】浴槽1内に循環回路10を循環可能な残湯なしと判断した場合には、1次湯張り制御を実行する(ステップS15)。制御装置200は、電磁弁22を開き、電動弁12を開くとともに、循環ポンプ11を停止する。このとき電気ヒータ14には通電していない。これにより、高温の湯と水道水とが温調弁34で混合された温水は、配管20を介して接続点21から循環回路10に流入する。このとき、循環ポンプ11は駆動しておらず、電動弁12も開いているので、配管20から接続点21で循環回路10に流入した温水は、往き管10aと戻り管10bに流れ込む。
【0034】往き管10aに流れ込んだ温水は、吐出口3から浴槽1内に吐出し、戻り管10bに流れ込んだ温水は、停止している循環ポンプ11内を通過し、吸入口2から浴槽1内に吐出する。従って、往き管10aのみから湯張りする場合よりも速やかに湯張りをすることができる。このとき制御装置200は、温度設定スイッチ43からの信号と水温センサ16からの温度情報とに基づいて温調弁34を制御し、高温の湯と水道水との混合比率を調節して吐出口3から吐出する湯の温度を調節する。そして、所定水位(循環回路10内を循環可能な水位)まで湯張りしたら、電磁弁22を閉じ、1次湯張り制御を終了する。
【0035】だだし、浴槽1への湯張りが初期所定回数(本例では3回)以内の湯張りである場合には、ステップS15において、制御装置200は、循環ポンプ11は停止し、電気ヒータ14には通電しないまま、電動弁12を閉じ、電磁弁22を開く。これにより、貯湯タンク30内の高温の湯と水道水導入管33から供給される水とが温調弁34で混合され、配管20と往き管10aを介して吐出口3から浴槽1内に湯張りされていく。そして、所定水位(循環回路10内を循環可能な水位)まで湯張りしたら、電磁弁22を閉じ、1次湯張り制御を終了する。
【0036】また、制御装置200は、湯張りが進行しているときに、流量カウンタ23からの流量情報と水位センサ13からの圧力情報とに基づき、水位センサ13からの圧力情報で浴槽1内の水位を算出するための基準水位データや、風呂データ(水位に対する供給水量の各ポイントデータ等)を記憶する。
【0037】ステップS15で1次湯張り制御を終了した場合、もしくはステップS14で浴槽1内に循環回路10を循環可能な残湯ありと判断した場合には、次に、浴水温検出制御を実行する(ステップS16)。
【0038】図3は、制御装置200の概略の浴水温検出制御動作を示すフローチャートである。図3に示すように、浴水温検出制御が開始されると、制御装置200は、まず、電動弁12を開くとともに、循環ポンプ11を作動する(ステップS101)。これにより、浴槽1内の浴水は、循環回路10内を循環する。そして次に、水温センサ16から循環回路10内を循環する浴水の温度T0を入力する(ステップS102)。
【0039】浴水温を入力したら、入力後10秒以上経過したかどうか判断し(ステップS103)、10秒以上経過したら、再度水温センサ16から循環回路10内を循環する浴水の温度Tn(1回目はT1)を入力する(ステップS104)。そして次に、TnとTn-1(1回目はT1とT0)との温度差が1℃以内であるかどうか判断する(ステップS105)。TnとTn-1との温度差が1℃より大きい場合にはステップS103にリターンし、ステップS103〜S105を再度実行する。
【0040】ステップS105において、TnとTn-1との温度差が1℃以内である場合には、循環回路10内を循環する浴水の温度が安定状態となったと判断して、Tnを浴槽1内の浴水温として検出する(ステップS106)。ステップS106で浴槽1内の浴水温を検出したら、循環ポンプ11を停止するとともに、電動弁12を閉じ(ステップS107)、浴水温検出制御を終了する。
【0041】上述のように、10秒毎に浴水温を入力し、ステップ105で温度差1℃以内の場合を安定状態と判断するのは、浴水温の入力間隔があまりに短時間であると、浴水温が大きく変動しているときであっても、温度差が1℃以内になる場合があり、誤って安定状態と判断する可能性があるという不具合がある。また、浴水温の入力間隔があまりに長時間であると、安定状態の判断に必要以上に時間を要するという不具合がある。水温センサ16による安定状態判断の温度差が1℃程度である場合には、浴水温の入力間隔は10秒程度(例えば5秒〜15秒)が好ましい。
【0042】浴水温検出制御を終了したら、次に、図2に示す2次湯張り制御を実行する(ステップS17)。このとき制御装置200は、まず、水位センサ13からの圧力情報と初期湯張り時に記憶したデータとに基づいて、浴槽1内の浴水の水位を検出し、水位設定スイッチ42からの信号に基づく設定水位と比較して、浴槽1内に2次湯張り(追加湯張り)する温水量を算出する。そして次に、浴槽1内の浴水の水位、ステップS106で検出した浴水温、2次湯張りする温水量および温度設定スイッチ43からの信号に基づく設定温度から2次湯張りする温水の温度を算出する。
【0043】2次湯張りする温水量と温度を算出したら、制御装置200は、電磁弁22を開くとともに、電動弁12を開き、循環ポンプ11を停止したままとする。このとき電気ヒータ14には通電していない。これにより、高温の湯と水道水とが温調弁34で混合された温水は、配管20を介して接続点21から循環回路10に流入する。このとき、循環ポンプ11は駆動しておらず、電動弁12も開いているので、配管20から接続点21で循環回路10に流入した温水は、往き管10aと戻り管10bに流れ込む。
【0044】往き管10aに流れ込んだ温水は、吐出口3から浴槽1内に吐出し、戻り管10bに流れ込んだ温水は、停止している循環ポンプ11内を通過し、吸入口2から浴槽1内に吐出する。このとき制御装置200は、先に算出した2次湯張りする温水の温度と水温センサ16からの温度情報とに基づいて温調弁34を制御し、高温の湯と水道水との混合比率を調節して吐出口3から吐出する湯の温度を調節する。そして、設定水位まで湯張りしたら、電磁弁22を閉じ、2次湯張り制御を終了する。
【0045】だだし、浴槽1への湯張りが初期所定回数(本例では3回)以内の湯張りである場合には、1次湯張り時と同様に、制御装置200は、循環ポンプ11は停止し、電気ヒータ14には通電しないまま、電動弁12を閉じ、電磁弁22を開く。これにより、貯湯タンク30内の高温の湯と水道水導入管33から供給される水とが温調弁34で混合され、配管20と往き管10aを介して吐出口3から浴槽1内に湯張りされていく。
【0046】また、制御装置200は、2次湯張りが進行しているときにも、1次湯張り時と同様に、流量カウンタ23からの流量情報と水位センサ13からの圧力情報とに基づき、風呂データ(水位に対する供給水量の各ポイントデータ等)を記憶する。
【0047】ステップS17で2次湯張り制御が終了したら、次に、自動保温、足し湯制御を実行する(ステップS18)。自動保温、足し湯制御制御が行なわれると、制御装置200は、前述した図3に示す浴水温検出制御フローと同様の制御を行ない、電動弁12を開き、電磁弁22を閉じ、循環ポンプ11を駆動して循環回路10内に浴槽1内の浴水を循環させる。そして、水温センサ16が検出する循環回路10を循環する浴水の安定状態の温度が温度設定スイッチ43の設定温度よりも低い場合には電気ヒータに通電し、循環回路10内を流れる浴水を加熱する。水温センサ16が検出する温度が温度設定スイッチ43の設定温度以上の場合には電気ヒータには通電しない。
【0048】また、水位センサ13からの圧力情報と初期湯張り時に記憶したデータから算出した浴槽1内の水位が、水位設定スイッチ42からの信号に基づく設定水位未満の場合には、電磁弁22を開き足し湯を行なう。このときも、制御装置200は、2次湯張り制御と同様に、水温センサ16からの循環回路10を循環する浴水の安定状態の温度情報や温度設定スイッチ43からの信号等に基づいて温調弁34を制御する。水位が設定水位以上の場合には、電磁弁22は開かない。そして、ステップS18を実行したらステップS12にリターンする。
【0049】上述の構成および作動によれば、制御装置200は、浴槽1内の浴水の温度を検出するときに、循環回路10を循環する浴水の温度の変動が10秒間で1℃以内になれば良好な検出精度が得られる安定状態になったと判断する。そしてこのときの水温センサ16からの信号により浴水温を検出するとともに、循環ポンプ11を停止する。従って、浴槽1内の浴水の温度を検出するときに、循環ポンプ11は、必要以上に長時間作動することはない。このようにして、循環ポンプ11の消費電力を従来より低減することができる。
【0050】また、浴水が循環回路10を循環するときには循環回路10から放熱し、これにより浴槽1内の浴水の温度を低下させることがあるが、浴水温検出時必要以上に長時間循環することはないので、浴水の温度低下量を低減することができる。さらに、循環ポンプ11の作動に伴う騒音の発生時間を短くすることができる。これに加えて、浴水温検出制御や浴水温検出を含む制御を速やかに完了することができる。これらにより、ユーザーの快適性が向上する。
【0051】(第2の実施形態)次に、第2の実施形態について図4に基づいて説明する。
【0052】本第2の実施形態は、前述の第1の実施形態と図1に示す構成および図2に示す制御装置200の全体概略制御動作フローは同一である。本第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、図4に示すように、浴水温検出制御において、初期検出とそれ以降の検出とで制御フローを異ならせている。なお、第1の実施形態と同様の部分については、同一の符号をつけ、その説明を省略する。
【0053】図4は、制御装置200の概略の浴水温検出制御動作を示すフローチャートである。ステップS101は第1の実施形態と同一のステップである。図4に示すように、ステップS101を実行すると、制御装置200は、浴水温の検出が初期所定回数(本例では3回)以内の検出であるかどうか判断する(ステップS201)。初期所定回数以内の検出であると判断した場合には、第1の実施形態と同様に、ステップS102〜S106を実行し、浴槽1内の浴水温Tnを検出する。
【0054】ステップS106で浴水温Tnを検出したら、ステップ101を実行してからステップS106で検出した浴水温Tnを入力したステップS104を実行するまでの時間、すなわち循環回路10を循環する浴水の温度が安定状態となるまでの時間を安定時間Tiとして検出する(ステップS202)。ステップS202を実行したら、第1の実施形態と同様に、ステップS107を実行した後、ステップS17に進む。
【0055】ステップS201で初期所定回数を超える検出であると判断した場合には、ステップS101を実行した後、ステップS202で検出した安定時間Tiのうち最長の安定時間Tiを経過したかどうか判断し(ステップS203)、安定時間Tiを経過したら、水温センサ16から循環回路10内を循環する浴水の温度Tを入力する(ステップS204)。そしてこの温度Tを浴槽1内の浴水の温度Tとして検出する(ステップS205)。
【0056】ステップ203においてステップ202で所定回数(本例では3回)検出したTiのうち最長のTiを使用するのは、確実に循環する浴水の温度が安定状態となるTiを使用し、浴水温検出精度を向上するためである。そして、ステップS205を実行したら、第1の実施形態と同様に、ステップS107を実行した後、ステップS17に進む。
【0057】上述の構成および作動によれば、制御装置200は、浴槽1内の浴水の温度を検出するときに、初期の所定回数は循環回路10を循環する浴水の温度の変動が10秒間で1℃以内になれば良好な検出精度が得られる安定状態になったと判断する。そしてこのときの水温センサ16からの信号により浴水温を検出するとともに、循環ポンプ11を停止する。従って、浴槽1内の浴水の温度を検出するときに、循環ポンプ11は、必要以上に長時間作動することはない。
【0058】また、初期の所定回数以降は循環回路10を循環する浴水の温度の変動が10秒間で1℃以内になると考えられる時間経過後の状態を安定状態と判断する。そしてこのときの水温センサ16からの信号により浴水温を検出するとともに、循環ポンプ11を停止する。従って、浴槽1内の浴水の温度を検出するときに、循環ポンプ11は、必要以上に長時間作動することはない。
【0059】このようにして、循環ポンプ11の消費電力を従来より低減することができる。また、浴水温検出制御や浴水温検出を含む制御を速やかに完了することができる。さらに、初期の浴水温検出時以外は、浴水温検出制御が簡便になり、浴水温検出の処理時間を一層短縮することができる。
【0060】また、浴水が循環回路10を循環するときには循環回路10から放熱し、これにより浴槽1内の浴水の温度を低下させることがあるが、浴水温検出時必要以上に長時間循環することはないので、浴水の温度低下量を低減することができる。さらに、循環ポンプ11の作動に伴う騒音の発生時間を短くすることができる。これらにより、ユーザーの快適性が向上する。
【0061】(第3の実施形態)次に、第3の実施形態について図5に基づいて説明する。
【0062】本第3の実施形態は、前述の第1の実施形態と図1に示す構成および図2に示す制御装置200の全体概略制御動作フローは同一である。本第3の実施形態は、第2の実施形態と比較して、図5に示すように、浴水温検出制御において、ステップS203で用いる安定時間Tiを所定時間毎に更新する制御フローとなっている。なお、第1および第2の実施形態と同様の部分については、同一の符号をつけ、その説明を省略する。
【0063】図5は、制御装置200の概略の浴水温検出制御動作を示すフローチャートである。ステップS101、S201は第2の実施形態と同一のフローである。図5に示すように、ステップS201で初期所定回数(本例では3回)以内の検出であると判断した場合には、第2の実施形態と同様に、ステップS102〜S106、S202、S107を実行し、ステップS17に進む。
【0064】ステップ201で初期所定回数を超える検出であると判断した場合には、ステップS202で安定時間Tiを検出してから所定期間(本例では60日)経過したかどうか判断する(ステップS301)。所定期間経過していない場合には、第2の実施形態と同様に、ステップS203〜S205、S107を実行して、ステップS17に進む。所定期間経過している場合には、ステップS102に進み、ステップ201で初期所定回数以内の検出であると判断した場合と同様に、ステップS102〜S106、S202、S107を実行し、ステップS17に進む。
【0065】ステップS301において、60日経過したかどうか判断したのは、季節により環境条件が変化することを考慮して安定時間Tiを季節毎に更新するためである。従って、設定経過期間は60日に限定されるものではなく、例えば30日等であってもよい。設定経過期間が短いほうが、浴水温検出制御が簡便でなくなるが、季節変動に対し木目細かな制御ができる。
【0066】上述の構成および作動によれば、制御装置200は、浴槽1内の浴水の温度を検出するときに、初期の所定回数は循環回路10を循環する浴水の温度の変動が10秒間で1℃以内になれば良好な検出精度が得られる安定状態になったと判断する。そしてこのときの水温センサ16からの信号により浴水温を検出するとともに、循環ポンプ11を停止する。従って、浴槽1内の浴水の温度を検出するときに、循環ポンプ11は、必要以上に長時間作動することはない。
【0067】また、初期の所定回数以降は循環回路10を循環する浴水の温度の変動が10秒間で1℃以内になると考えられる時間経過後の状態を安定状態と判断する。そしてこのときの水温センサ16からの信号により浴水温を検出するとともに、循環ポンプ11を停止する。従って、浴槽1内の浴水の温度を検出するときに、循環ポンプ11は、必要以上に長時間作動することはない。
【0068】ただし、初期の所定回数の浴水温検出時に検出された循環回路10を循環する浴水の温度の変動が10秒間で1℃以内になると考えられる時間Tiを60日毎に更新する。
【0069】このようにして、循環ポンプ11の消費電力を従来より低減することができるとともに、季節等により浴水温検出前の循環回路10の構成部品の温度が大きく変動した場合等にも対応することができ、浴水温検出精度を向上することができる。また、浴水温検出制御や浴水温検出を含む制御を速やかに完了することができる。さらに、初期の浴水温検出時およびその後所定時間毎の浴水温検出時以外は、浴水温検出制御が簡便になり、浴水温検出の処理時間を一層短縮することができる。
【0070】また、浴水が循環回路10を循環するときには循環回路10から放熱し、これにより浴槽1内の浴水の温度を低下させることがあるが、浴水温検出時必要以上に長時間循環することはないので、浴水の温度低下量を低減することができる。さらに、循環ポンプ11の作動に伴う騒音の発生時間を短くすることができる。これらにより、ユーザーの快適性が向上する。
【0071】(第4の実施形態)次に、第4の実施形態について図6に基づいて説明する。
【0072】本第4の実施形態は、前述の第1の実施形態と図1に示す構成は同一であり、図2に示す制御装置200の全体概略制御動作フローもほぼ同一である。本第4の実施形態は、第1の実施形態と比較して、浴水温を検出する前に、図4(a)に示すように安定時間を算出し、この算出した安定時間を用いて浴水温検出制御を行なうものである。なお、第1の実施形態と同様の部分については、同一の符号をつけ、その説明を省略する。
【0073】図6(a)は、制御装置200の概略の安定時間算出制御を示すフローチャートであり、図6(b)は、制御装置200の概略の浴水温検出制御動作を示すフローチャートである。
【0074】図2に示す制御装置200の全体概略制御動作において、風呂給湯装置を設置し、図示しない電源スイッチをオンすると、制御装置200は、まずステップS11で諸設定の初期化を行なうとともに、循環回路10を循環する浴水の温度が安定する時間を算出するために、図6(a)に示す安定時間算出制御を行なう。
【0075】制御装置200が安定時間算出制御を行なうときには、まず、施工者もしくは使用者等が操作する操作盤40の設けられた図示しないスイッチからの信号に基づき、循環回路10の配管長や設置地域等の設置条件を入力する(ステップS401)。設置条件が入力されると、次に、実験結果等に基づきあらかじめ定められたプログラムおよびマップに従って演算処理し、循環回路10を循環する浴水の温度が安定する時間である安定時間Tiを算出する(ステップS402)。そして、その後ステップS12へ進む。ここで操作盤40は、本実施形態における設置条件入力手段である。
【0076】ステップS12〜S15は、第1の実施形態と同様に実行され、ステップS16では浴水温検出制御が実行される。浴水温検出制御が行なわれると、図6(b)に示すように、制御装置200は、まず、電動弁12を開くとともに、循環ポンプ11を作動する(ステップS403)。これにより、浴槽1内の浴水は、循環回路10内を循環する。
【0077】そして次に、ステップS403が実行された後ステップS402で算出した安定時間Tiが経過したかどうか判断し(ステップS404)、安定時間Tiを経過したら、水温センサ16から循環回路10内を循環する浴水の温度Tを入力し(ステップS405)、この温度Tを浴槽1内の浴水の温度Tとして検出する(ステップS406)。そして、ステップS406を実行したら、第1の実施形態と同様に、ステップS17、S18を実行し、その後、ステップS12にリターンする。
【0078】上述の構成および作動によれば、制御装置200は、循環回路10を循環する浴水の温度が安定すると予想される時間経過後の状態を安定状態と判断する。そしてこのときの水温センサ16からの信号により浴水温を検出するとともに、循環ポンプ11を停止する。従って、浴槽1内の浴水の温度を検出するときに、循環ポンプ11は、必要以上に長時間作動することはない。
【0079】このようにして、循環ポンプ11の消費電力を従来より低減することができる。また、浴水温検出制御が簡便になり、浴水温検出制御や浴水温検出を含む制御を速やかに完了することができる。また、設計工数および制御装置200の負荷が抑制できコストを低減することができる。
【0080】また、浴水が循環回路10を循環するときには循環回路10から放熱し、これにより浴槽1内の浴水の温度を低下させることがあるが、浴水温検出時必要以上に長時間循環することはないので、浴水の温度低下量を低減することができる。さらに、循環ポンプ11の作動に伴う騒音の発生時間を短くすることができる。
【0081】(他の実施形態)上記第4の実施形態において、御装置200が安定時間算出制御を行なうときには、施工者もしくは使用者等が操作する操作盤40の設けられた図示しないスイッチからの信号に基づき、循環回路10の配管長や設置地域等の設置条件を入力するものであったが、既知のデータに基づいて、施工者もしくは使用者等が操作する操作盤40の設けられた図示しないスイッチから安定時間Tiを直接入力するものであってもよい。
【0082】また、操作盤40に設けられた図示しないスイッチからの入力に限らず、湯張りスイッチ41等の複数のスイッチを同時に操作する所謂隠しモード操作により入力するものであってもよいし、制御装置200に設けられたディップスイッチ等から入力するものであってもよい。
【0083】また、上記各実施形態において、制御装置200は、浴槽1内に循環回路10を循環可能な浴水があるかどうか判定する残湯判定をフロースイッチ15からの信号により行なったが、水位センサ13からの情報により判定するものであってもよい。
【0084】また、上記各実施形態において、往き管10aに循環回路10を循環する浴水を加熱する電気ヒータ14を設けたが、浴水を加熱できるものであれば他のタイプのヒータであってもよい。
【0085】また、上記各実施形態において、3回、10秒、60日等の実数値は例示であって、循環ポンプ11の能力を含む風呂給湯装置の特性等に応じて適宜設定し得る。
【出願人】 【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
【出願日】 平成12年11月21日(2000.11.21)
【代理人】 【識別番号】100096998
【弁理士】
【氏名又は名称】碓氷 裕彦 (外1名)
【公開番号】 特開2002−162098(P2002−162098A)
【公開日】 平成14年6月7日(2002.6.7)
【出願番号】 特願2000−354515(P2000−354515)