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【発明の名称】 吊り下げ補助装置
【発明者】 【氏名】織戸 忍

【氏名】中野 裕二

【氏名】植田 明夫

【要約】 【課題】ワッシャーを指で押さえる作業をなくすことのできる吊り下げ補助装置を提供することを目的とする。

【解決手段】吊り下げ補助装置1の2分割された面A12に吊り金具8のボルト挿入面21を水平方向に押し当てて上面22と第1ワッシャー5、下面23と第2ワッシャー6を滑らすことで、第1ワッシャー5が下方向にズレないように押さえることもなく吊りボルト2を吊り金具8に取付けられることとなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 コの字形状で中央の切り欠き部に、上から第1ナット、第1ワッシャー、第2ワッシャー、第2ナットを取付けた吊りボルトを前記第1ワッシャーと前記第2ワッシャーの位置で挟み込み、前記吊りボルトに平行な2分割された面Aを吊り金具のボルト挿入面に水平方向に押し当てて上下面と前記第1ワッシャー、前記第2ワッシャーを滑らすことで前記吊りボルトを吊り金具に入れる構成とした吊り下げ補助装置。
【請求項2】 吊りボルトをひもで繋いだ請求項1記載の吊り下げ補助装置。
【請求項3】 吊りボルトに平行な2分割された面Aの高さを対向する面Bより低くし勾配を設けた請求項1記載の吊り下げ補助装置。
【請求項4】 吊りボルトに平行な2分割された面Aに段差を設けた請求項1記載の吊り下げ補助装置。
【請求項5】 コの字型の弾力のある材質で、吊り金具の折り返し部と接触する面Cが前記吊り金具の切り欠きから長穴に向かって伸びた形状の抜け止め爪を設けた前記吊り金具を用いた請求項1から4いずれかに記載の吊り下げ補助装置。
【請求項6】 H字形の弾性のある材質の板を、中央切り欠き部が重なるよう対称に曲げて断面がU字形となるようにし、前記中央切り欠き部に上から第1ナット、第1ワッシャー、第2ワッシャー、第2ナットを取付けた吊りボルトを前記第1ワッシャーと第2ワッシャーの位置で挟み込み、曲げられた前記H字形の弾性のある材質の板のU字形断面の隙間に向かって垂直な方向から吊り金具を入れ、この吊り金具の切り欠きに前記吊りボルトを挿入し、その後、前記曲げられたH字形の弾性のある材質の板を引き抜くことで吊りボルトを吊り金具に入れる構成とした吊り下げ補助装置。
【請求項7】 吊りボルトを吊り金具に入れた後に、H字形のゴム板を中央切り欠き部が重なるよう対称に曲げて前記吊り金具を挟み込み、第1ナットと第2ナットを締め、第1ワッシャーと第2ワッシャーで挟み込むことで防振ゴムの役割もする請求項6記載の吊り下げ補助装置。
【請求項8】 H字形のゴム板の両側の中央切り欠き部に合わせて2枚のU字形ワッシャーを貼り付けたワッシャー一体型防振ゴムを用いることにより、ワッシャーを不要にしたことを特徴とする請求項7記載の吊り下げ補助装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吊り下げて設置する換気空調機器の吊り下げ補助装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の吊り下げ補助装置は、特開平5−141698号公報に記載されたものが知られている。
【0003】以下、その吊り下げ補助装置について図18および図19を参照しながら説明する。
【0004】図18に示すように、上から第1ナット101、第1ワッシャー102、第2ワッシャー103、第2ナット104を取付けた吊りボルト105の第1ワッシャー102と第2ワッシャー103の間に吊り金具106を取付ける時、第1ワッシャー102が自重により落ちてくるため、これを指107で押さえていた。
【0005】また、図19で示すように、第1ナット101を締め付ける前では、吊り金具106から吊りボルト105が外れることがあった。
【0006】また、防振用吊り金具を用いたものとしては、実用新案登録番号第3045504号公報に記載されたものが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の吊り下げ補助装置では、吊りボルト105を吊り金具106に取付ける時に第1ワッシャー102が自重で落ちてくるため、これを指で押さえることが必要となるので、第1ワッシャー102が落ちてこないようにすることが要求されている。
【0008】本発明は、このような従来の課題を解決するもので、第1ワッシャー102が落ちてくるのを押さえる吊り下げ補助装置を提供することを目的としている。
【0009】また、作業時に吊り下げ補助装置が落下して紛失する恐れがあるので紛失しないようにすることが要求されている。
【0010】本発明は、このような従来の課題を解決するもので、作業時に紛失しない吊り下げ補助装置を提供することを目的としている。
【0011】また、上下面とワッシャー102、103をスライドさせる為、上下面とワッシャーの滑りを良くすることが要求されている。
【0012】本発明は、このような従来の課題を解決するもので、スライド時、上下面とワッシャーの滑りが良くなる吊り下げ補助装置を提供することを目的としている。
【0013】また、作業時に吊り下げ補助装置と吊り金具106の位置がずれる恐れがあるため、確実に取付けられるようにすることが要求されている。
【0014】また、ナットを締め付ける前では、吊り金具106から吊りボルト105が外れることがあるので、吊りボルト105を吊り金具106に取付けたら簡単にはずれないようにすることが要求されている。
【0015】本発明は、このような従来の課題を解決するもので、吊りボルトを吊り金具に取付けたら簡単にはずれないようにすることができる吊り下げ補助装置を提供することを目的としている。
【0016】また、換気空調機器本体の振動に対し、防振用吊り金具を用いると、それに伴う施工性やコストの問題が生じるため、これらを解決することが要求されている。
【0017】本発明は、このような従来の課題を解決するもので、ゴム材質の板を曲げた吊り下げ補助装置を用いることにより、防振ゴムにもなり得るようにすることを目的としている。
【0018】また、落下してくるワッシャーをなくし、より簡単に施工できる方法が要求されている。
【0019】本発明は、このような従来の課題を解決するもので、防振ゴムにワッシャーを貼り付けることにより、吊りボルトに通すワッシャーをなくすことを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の吊り下げ補助装置は上記目的を達成するために、コの字形状で中央の切り欠き部に、上から第1ナット、第1ワッシャー、第2ワッシャー、第2ナットを取付けた吊りボルトを前記第1ワッシャーと前記第2ワッシャーの位置で挟み込み、前記吊りボルトに平行な2分割された面Aを吊り金具のボルト挿入面に水平方向に押し当てて上下面と前記第1ワッシャー、前記第2ワッシャーを滑らすことで前記吊りボルトを吊り金具に入れる構成としたものである。
【0021】これにより、ワッシャーを指で押さえる作業をなくすことができる。
【0022】また他の手段は、吊りボルトをひもで繋いだ構成としたものである。
【0023】これにより、作業時に紛失しない吊り下げ補助装置を提供できる。
【0024】また他の手段は、コの字型の弾力のある材質で、吊り金具の折り返し部と接触する面Cが前記吊り金具の切り欠きから長穴に向かって伸びた形状の抜け止め爪を設けた前記吊り金具を用いた構成としたものである。
【0025】これにより、吊りボルトを吊り金具に取付けたら簡単にはずれないようにすることができる。
【0026】また他の手段は、弾性のある材質としてゴムを用いたものである。
【0027】これにより、施工性やコストの問題が生じない、防振ゴムにもなり得る吊り下げ補助装置を提供できる。
【0028】また他の手段は、ワッシャーと防振ゴムを一体にしたものである。
【0029】これにより、自重により落下してくるワッシャーをなくし、より簡単に施工することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明は、コの字形状で中央の切り欠き部に、上から第1ナット、第1ワッシャー、第2ワッシャー、第2ナットを取付けた吊りボルトを前記第1ワッシャーと前記第2ワッシャーの位置で挟み込み、前記吊りボルトに平行な2分割された面Aを吊り金具のボルト挿入面に水平方向に押し当てて上下面と前記第1ワッシャー、前記第2ワッシャーを滑らすことで吊りボルトを吊り金具に入れる構成としたものであり、上側のワッシャーが下方向にズレないように押さえることもなく前記吊りボルトを吊り金具に入れることができるという作用を有する。
【0031】本発明の請求項2に記載の発明は、吊りボルトをひもで繋いだ構成としたものであり、作業時に吊り下げ補助装置が紛失するのを防ぐことができるという作用を有する。
【0032】本発明の請求項3に記載の発明は、吊りボルトに平行な2分割された面Aの高さを対向する面Bより低くし勾配を設けたものであり、上下面とワッシャーの滑りを良くするという作用を有する。
【0033】本発明の請求項4に記載の発明は、吊り下げ補助装置の吊りボルトに平行な2分割された面Aに段差を設けたものであり、吊り下げ補助装置と吊り金具の位置決めを確実に行うことができるという作用を有する。
【0034】本発明の請求項5に記載の発明は、コの字型の弾力のある材質で、吊り金具の折り返し部と接触する面Cが前記吊り金具の切り欠きから長穴に向かって伸びた形状の抜け止め爪を設けた前記吊り金具を用いたものであり、吊りボルトを吊り金具に取付けたら簡単にはずれないようにすることができるという作用を有する。
【0035】本発明の請求項6に記載の発明は、H字形の弾性のある材質の板を、中央切り欠き部が重なるよう対称に曲げて断面がU字形となるようにし、前記中央切り欠き部に上から第1ナット、第1ワッシャー、第2ワッシャー、第2ナットを取付けた吊りボルトを前記第1ワッシャーと第2ワッシャーの位置で挟み込み、曲げられた前記H字形の弾性のある材質の板のU字形断面の隙間に向かって垂直な方向から吊り金具を入れ、この吊り金具の切り欠きに前記吊りボルトを挿入し、その後、前記曲げられたH字形の弾性のある材質の板を引き抜くことで吊りボルトを吊り金具に入れる構成としたものであり、弾性のある材質の板であればどのようなものを用いても、第1ワッシャーの落下をおさえることができるという作用を有する。
【0036】本発明の請求項7に記載の発明は、吊りボルトを吊り金具に入れた後に、H字形のゴム板を中央切り欠き部が重なるよう対称に曲げて前記吊り金具を挟み込み、第1ナットと第2ナットを締め、第1ワッシャーと第2ワッシャーで挟み込むことで防振ゴムの役割もするようにしたものであり、ゴム材質の板を曲げた吊り下げ補助装置を用いることにより、防振ゴムにもなり得るという作用を有する。
【0037】本発明の請求項8に記載の発明は、H字形のゴム板の両側の中央切り欠き部に合わせて2枚のU字形ワッシャーを貼り付けたワッシャー一体型防振ゴムを用いたものであり、吊りボルトに通すワッシャーをなくすことができるという作用を有する。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0039】(実施例1)図1および図2に示すように、吊り下げ補助装置1はコの字形状で中央に吊りボルト2の径より大きい寸法の切り欠き部3がある。吊りボルト2には上から第1ナット4、第1ワッシャー5、第2ワッシャー6、第2ナット7が取付けられている。吊り金具8は、中央部に長穴9を設けるとともに、外周部と長穴9とを、吊りボルト2の径より大きい寸法の切り欠き10で連通している。
【0040】上記構成により、吊りボルト2を第1ワッシャー5と第2ワッシャー6の位置で挟み込み、吊りボルト2に平行な2分割された面A12を吊り金具8のボルト挿入面21に水平方向に押し当てて上面22を第1ワッシャー5、下面23を第2ワッシャー6を滑らすことで吊りボルト2を吊り金具8に取付けることとなる。
【0041】(実施例2)図2および図3に示すように、吊り下げ補助装置1と吊りボルト2はひも11で繋がれている。
【0042】上記構成により、作業時に吊り下げ補助装置が紛失するのを防ぐことができる。
【0043】(実施例3)図4および図5に示すように、吊り下げ補助装置1Aの2分割された面A12の高さA13を対向する面B14の高さB15より低くして勾配を設けている。
【0044】上記構成により、上面22と第1ワッシャー5、下面23と第2ワッシャー6が滑り易くなり、容易にスライドができることとなる。
【0045】(実施例4)図6および図7に示すように、吊り下げ補助装置1Bの2分割された面A12に段差A16を形成している。
【0046】また、図8および図9に示すように、吊り下げ補助装置1Cの2分割された面A12に段差B17を形成している。
【0047】上記構成により、吊り金具8の位置決めができることとなる。
【0048】(実施例5)図10および図11に示すように、略コの字型形状の部品である抜け止め爪18は弾性体で、吊り金具8の折り返し部19に取り付け時、折り返し部19と接触する面C20が吊り金具8の切り欠き10から長穴9に向かって伸びた形状をしている。
【0049】上記構成により、抜け止め爪18を吊り金具8に取付けることで、吊り金具8から吊りボルト2が外れるのを防止できることとなる。
【0050】(実施例6)図12および図13に示すように、吊下げ補助装置1Dは図12に示すH字形の弾性のある材質の板32を、中央切り欠き部33が重なるよう対称に曲げて断面がU字形となるようにしたもので、中央切り欠き部33に上から第1ナット4、第1ワッシャー5、第2ワッシャー6、第2ナット7を取付けた吊りボルト2を第1ワッシャー5と第2ワッシャー6の位置で挟み込み、曲げられたH字形の弾性のある材質の板32のU字形断面の隙間に向かって垂直な方向から吊り金具8を入れ、この吊り金具8の切り欠き10に吊りボルト2を挿入する。その後、曲げられたH字形の弾性のある材質の板32を引き抜くことで吊りボルト2を吊り金具8に入れる構成とする。
【0051】上記構成により、第1ワッシャー5が下方向にズレないようにおさえることもなく吊りボルト2を吊り金具8に入れることができる。
【0052】(実施例7)図14および図15に示すように、吊下げ補助装置1Eは弾性のある材質の板としてH字形のゴム板34を用い、吊りボルト2を吊り金具8に入れた後に、H字形のゴム板34を中央切り欠き部33が重なるよう対称に曲げて吊り金具8を挟み込み第1ナット4と第2ナット7を締め、第1ワッシャー5と第2ワッシャー6で挟み込む構成とする。
【0053】上記構成により、実施例6にあるH字形の弾性のある板としてゴム板を用いると、吊下げ補助装置としてだけでなく、防振ゴムとして利用することもできる。
【0054】(実施例8)図16および図17に示すように、ワッシャー一体型防振ゴム35は、H字形のゴム板34の両側の中央切り欠き部33に合わせて2枚のU字形ワッシャー36を貼り付けることにより、ワッシャーと防振ゴムを一体にしたものである。
【0055】そして、ワッシャー一体型防振ゴム35の中央切り欠き部33を吊りボルト2に対して垂直方向から挿入し、第1ナット4と第2ナット7を締める構成とする。
【0056】上記構成により、吊りボルト2に通すワッシャーを使わずに吊り金具8を防振ゴムとワッシャーではさむことができる。
【0057】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ワッシャーを指で押さえることなく吊りボルトを吊り金具に取付けることができるという有利な効果が得られる。
【0058】また、本発明によれば、作業時に吊り下げ補助装置が落下して紛失することを防止できるという有利な効果が得られる。
【0059】また、本発明によれば、スライド時の吊り下げ補助装置の上下面とワッシャーの滑りを良くするという有利な効果が得られる。
【0060】また、本発明によれば、作業時に吊り下げ補助装置と吊り金具の位置がずれるのを防止することができるという有利な効果が得られる。
【0061】また、本発明によれば、ナットを締め付ける前でも、吊りボルトを吊り金具に取付けたら簡単にはずれないようにすることができるという有利な効果が得られる。
【0062】また、本発明によれば、弾性のある材質の板であればどのようなものでも落下してくるワッシャーをおさえることができ、さらには形状が簡単であることから、施工性やコストの点で非常に優れた吊下げ補助装置を提供できるという有利な効果が得られる。
【0063】また、本発明によれば、本来の吊下げ補助装置としての役割に加え、防振ゴムとして利用することもでき、従来の防振吊り金具を用いる場合に生じる施工性やコストの問題を解決する非常に優れた吊下げ補助装置を提供できるという有利な効果が得られる。
【0064】また、本発明によれば、吊りボルトにワッシャーを通す手間自体が省け、さらには通したワッシャーが落ちてくるという問題を解決することができるという有利な効果が得られる。
【出願人】 【識別番号】000006242
【氏名又は名称】松下精工株式会社
【出願日】 平成12年11月27日(2000.11.27)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2002−162096(P2002−162096A)
【公開日】 平成14年6月7日(2002.6.7)
【出願番号】 特願2000−359007(P2000−359007)