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【発明の名称】 換気調湿システム
【発明者】 【氏名】中曽根 孝昭

【氏名】勝見 佳正

【氏名】倉島 幹雄

【氏名】竹花 真也

【氏名】藤井 泰樹

【要約】 【課題】住宅等に用いられる換気ユニットにおいて、低コスト、簡易ダクト工事で様々な住宅の潜熱負荷に対応し、快適性を悪化させることなく結露発生を防止し、吸着素子のメンテナンスも容易に実現できる換気調湿システムを提供する。

【解決手段】排気用送風機102とRA用アダプタ115とEA用アダプタ116と備えた換気送風ユニット2に、室内空気を吸込む吸込グリル15とRA用アダプタ115、EA用アダプタ116と室外へ排気する排気口19をダクト配管させ、そのダクト配管の途中に、吸着ロータ27等を容易に取り外せる構造とした調湿ユニット20を配管した構成とすることにより、排気に含まれる水分を室内に戻したり、室内水分を排気に含ませたりするような、換気をしながら室内を調湿するシステムを得られる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 換気送風ユニットにより排気される空気中に含まれる湿分を回収し、加湿が所望とされるエリアに供給する換気調湿システム。
【請求項2】 本体と、前記本体内に設置される少なくとも1つの送風機と、前記本体の外郭に設けられ、前記本体外より前記送風機へ送風される流体を導入するための少なくとも1つの導入口と、前記本体の外郭に設けられ、前記送風機より送風される流体を前記本体外へ導出するための少なくとも1つの導出口とを有する換気送風ユニットと、前記導入口と室内、前記導出口と室外、前記導入口と室外、前記導出口と室内の少なくとも何れか1つを連通し流体を流通せしめる少なくとも1つの送風ダクトとを有する換気システムにおいて、空気中の水分を可逆的に吸脱着する吸着剤を有する吸着素子と、前記吸着素子に空気を流通させ空気中の水分を吸着せしめる吸着経路と、前記吸着素子に加熱空気を流通させ前記吸着素子から水分を脱着せしめる再生経路と、前記再生経路内に在り空気を加熱し加熱空気を創出する加熱手段と、前記吸着素子を前記吸着経路または前記再生経路中に同時に介在せしめるように保持する素子保持手段と、前記素子保持手段を連続的もしくは間欠的に回転駆動させ前記吸着経路における前記吸着素子への水分の吸着と前記再生経路における前記吸着素子からの水分の脱着が同時にかつ連続的もしくは間欠的に切り替わるように作動せしめる駆動手段と、前記吸着経路を流れる流体と前記再生経路を流れる流体とが互いに混合しないように区分する仕切とを備えた調湿ユニットと、前記送風ダクト内を流れる流体が、前記吸着経路または前記再生経路もしくはその何れか一方を流通し得るように前記送風ダクト中に前記調湿ユニットを介在せしめたことを特徴とする換気調湿システム。
【請求項3】 換気送風ユニットの導出口と室外を連通する送風ダクト内を流れる流体もしくは室内と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体が調湿ユニット内の吸着経路を流通し得るように前記送風ダクト中に前記調湿ユニットを介在せしめるとともに、室内もしくは室外より前記調湿ユニット内に空気を吸引し再生経路を流通させた後に室内に送りこむ送風手段を設けたことを特徴とする請求項2記載の換気調湿システム。
【請求項4】 換気送風ユニットの導出口と室外を連通する送風ダクト内を流れる流体もしくは室内と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体が調湿ユニット内の再生経路を流通し得るように前記送風ダクト中に前記調湿ユニットを介在せしめるとともに、室内もしくは室外より前記調湿ユニット内に空気を吸引し吸着経路を流通させた後に室内に送りこむ送風手段を設けたことを特徴とする請求項2記載の換気調湿システム。
【請求項5】 送風手段により再生経路もしくは吸着経路を流通した空気を少なくとも2つ以上に分岐せしめる分岐経路を設け、前記分岐経路内に空気を流通もしくは遮断せしめる開閉手段を設けたことを特徴とする請求項3または4記載の換気調湿システム。
【請求項6】 換気送風ユニットの導出口と室外を連通する送風ダクト内を流れる流体と室外と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体とを顕熱交換もしくは全熱交換する熱交換機を前記換気送風ユニット内に設け、前記導出口と室外を連通する送風ダクト内を流れる流体が前記熱交換機を通過した後に調湿ユニット内の吸着経路を流通し得るように前記送風ダクト中に前記調湿ユニットを介在せしめた請求項2、3または5記載の換気調湿システム。
【請求項7】 室内と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体と換気送風ユニットの導出口と室内を連通する送風ダクト内を流れる流体とを顕熱交換もしくは全熱交換する熱交換機を前記換気送風ユニット内に設け、室内と前記導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体が前記熱交換機を通過する前に調湿ユニット内の吸着経路を流通し得るように前記送風ダクト中に前記調湿ユニットを介在せしめた請求項2、3または5記載の換気調湿システム。
【請求項8】 換気送風ユニットの導出口と室外を連通する送風ダクト内を流れる流体と室外と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体とを顕熱交換もしくは全熱交換する熱交換機を前記換気送風ユニット内に設け、前記導出口と室外を連通する送風ダクト内を流れる流体が前記熱交換機を通過した後に調湿ユニット内の再生経路を流通し得るように前記送風ダクト中に前記調湿ユニットを介在せしめた請求項2、4または5記載の換気調湿システム。
【請求項9】 室内と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体と換気送風ユニットの導出口と室内を連通する送風ダクト内を流れる流体とを顕熱交換する熱交換機を前記換気送風ユニット内に設け、室内と前記導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体が前記熱交換機を通過する前に調湿ユニット内の再生経路を流通し得るように前記送風ダクト中に前記調湿ユニットを介在せしめた請求項2、4または5記載の換気調湿システム。
【請求項10】 送風手段を調湿ユニットに内包し、送風手段が空気を吸引するための少なくとも1つの開口部を前記調湿ユニットに設けるとともに調湿ユニットを天井もしくは天井内に設置固定する固定手段を備え、前記調湿ユニットを天井または天井内に設置固定した状態で前記開口部より加熱手段、駆動手段、吸着素子、素子保持手段、仕切または送風手段を一体もしくは個別にかつ容易に取り出せる手段とした請求項3、4、5、6、7、8または9記載の換気調湿システム。
【請求項11】 素子保持手段を回転駆動させる駆動手段を少なくとも2つ以上備え、前記複数の駆動手段の何れか1つを作動させるとともに、所定時間ごとに作動させる駆動手段を切り替えることを特徴とする請求項2、3、4、5、6、7、8、9または10記載の換気調湿システム。
【請求項12】 吸着素子より水分を脱着せしめた空気の温度を検出する温度検出手段を再生経路内に設け、前記温度検出手段により加熱手段の出力を制御することを特徴とする請求項2、3、4、5、6、7、8、9、10または11記載の換気調湿システム。
【請求項13】 吸着素子により水分を吸着すべき空気を加熱せしめる補助加熱手段を吸着経路内に設けるとともに前記補助加熱手段または加熱手段の何れか一方を動作させることを特徴とする請求項2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12記載の換気調湿システム。
【請求項14】 送風手段に吸引される流体を吸着素子の一部分に流通せしめ、この送風手段に吸引される流体が再生経路を流れる流体および吸着経路を流れる流体と混合しないように仕切ったパージ流路を備えるとともに、前記送風手段により送風された流体を前記再生経路に流通せしめることを特徴する請求項3、5、6、7、10、11、12または13記載の換気調湿システム
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅等において部屋の中の汚れた空気を換気することにより建物内の清浄度を保つとともに換気に伴い侵入もしくは失われていく湿分を排湿もしくは保湿することにより、室内の湿度を快適に保てる換気調湿システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境保護の観点から省エネルギーが叫ばれる中、住宅においても次世代省エネルギー基準の告示に代表されるように高気密高断熱化、また気密性能の向上に伴う24時間計画換気の重要性がクローズアップされている。
【0003】しかしながら一方では、常時換気を行うことによる弊害、即ち夏期、梅雨期においては湿分の侵入による不快感と潜熱負荷増加による冷房機の消費電力増大、冬期においては室内が乾燥することによるウィルス活性化や建材のひび割れ等が発生しているのも事実である。
【0004】これらの問題に対応すべく換気を行いながら全熱、即ち温度および湿度を回収する全熱交換機を搭載した換気システムが開発され主に高気密高断熱住宅において実用されてはいるものの潜熱すなわち湿度の回収量が不足しており諸問題の完全な解決には至っていないのが現状である。
【0005】本願出願人はさきに換気を行いながら除湿、加湿を行うことにより室内を快適な温湿度に調整する技術として特許出願公開平成7年第280316号公報に開示された技術を提案した。
【0006】これは、給気用送風機101、排気用送風機102、熱交換機103、吸着素子104、吸着素子を再生するための加熱器105、排気通風路106および給気通風路107、通風路を切り替えるための排気流路切替シャッター108、給気流路切替シャッター109、第1給気開閉シャッター110、第2給気開閉シャッター111、除湿再生流路112、本体外郭には、給気用送風機101の吸込空気の導入口であるOA用アダプタ113、給気用送風機101の吹出空気の導出口であるSA用アダプタ114、排気用送風機102の吸込空気の導入口であるRA用アダプタ115、排気用送風機102の吹出空気の導出口であるEA用アダプタ116より構成される多機能型換気装置117であり、室内および室外の温湿度を検出し、排気流路切替シャッター108、給気流路切替シャッター109、第1給気切替シャッター110、第2給気切替シャッター111の開閉および加熱器105の作動を制御する制御手段118を持つことで全熱交換換気、普通換気、循環風を切り替えるとともに吸着素子104による除湿もしくは加湿を組み合わせて室内を快適な温湿度環境に維持するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上の例のように、全熱交換機、吸着素子、給排送風機を一体で構成し、風路を切り替えることにより換気と同時に除湿もしくは加湿を行う技術が開示されているが、既築住宅において既に熱交換機を搭載した換気システムが設置されている場合に上記した従来の多機能型換気装置を追加設置することは、多大なコストアップを強いられるとともに大幅なダクト配管工事を要してしまうことになる。
【0008】住宅における潜熱負荷は住宅が建てられている地域、住宅自体の気密性能、強制的な換気量、実際に人が生活することにより発生する発湿量等により大きく異なるものであり、住宅の設備設計時に予測算出した潜熱負荷と実際に生活を始めた後の負荷とが乖離してしまい室内温湿度環境が悪化してしまうため潜熱負荷を処理すべき手段の追加が必要な場合に、従来の多機能型換気装置では容易に追加設置工事が出来ないという課題があった。
【0009】また、冬期において換気をしながらの加湿が求められた場合、例えばある部屋には人が在室していて暖房しており、もう一方の部屋は暖房をしていなかった場合、暖房している部屋は快適な温湿度環境が実現できるが、暖房をしていない部屋は温度が低下しているため供給した加湿空気の露点温度が室内の低温部分、例えば窓内面等の温度を上回って結露が生じてしまい、黴の生成を促すとともに建材の耐久性を損なうという課題もあった。
【0010】更に、年間を通して室内を快適な温湿度に維持するため低温から高温、また低湿から高湿といった様々な条件の外気や室内の空気を吸着素子に通風させ除湿もしくは加湿を行わなければならないが、長期間複数回に及ぶヒートサイクルや、塵、埃の付着、水分子以外の極性分子の吸着等により、吸着素子の吸着性能が劣化する場合がある。その際の対処方法としては、吸着素子の交換もしくは吸着素子を洗浄し再利用することが考えられるが、いずれの場合も吸着素子を本体から取り外さなければならない。
【0011】従来の多機能型換気装置は構造上、天井裏への隠蔽設置となっており、吸着素子を取り出すためには、本体近辺に点検口が必要になるとともに、その点検口から覗いた状態で本体を解体せねばならず、吸着素子のメンテナンスが容易に行えないという課題もあった。
【0012】本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、低コスト、簡易ダクト工事で様々な住宅の潜熱負荷に対応でき、住宅内の必要なエリアのみ除加湿を行うことによって快適性を悪化させることなく結露発生を防止でき、更に吸着素子のメンテナンスも容易に実現できる換気調湿システムを提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の換気調湿システムは上記目的を達成するために、換気送風ユニットにより排気される空気中に含まれる湿分を回収し、加湿が所望とされるエリアに供給する換気調湿システム。
【0014】本発明によれば、排気で捨ててしまう湿分を回収し、加湿が必要とされる室内に集中的に供給するため、室内の相対湿度を向上し、快適性を向上させることができる換気調湿システムが得られる。
【0015】また、他の手段は吸着素子に空気を流通させ空気中の水分を吸着せしめる吸着経路と、吸着素子に加熱空気を流通させ吸着素子から水分を脱着せしめる再生経路と、この再生経路内に在って空気を加熱して加熱空気を創出する加熱手段と、吸着素子を吸着経路および再生経路中に同時に介在せしめるように保持する素子保持手段と、この素子保持手段を連続的もしくは間欠的に回転駆動させ吸着経路における吸着素子への水分の吸着と再生経路における吸着素子からの水分の脱着が同時にかつ連続的もしくは間欠的に切り替わるように作動せしめる駆動手段と、吸着経路を流れる流体と再生経路を流れる流体とが互いに混合しないように区分する仕切とを備えた調湿ユニットを、送風ダクト内を流れる流体が、吸着経路および再生経路もしくはその何れか一方を流通し得るように前記送風ダクト中に介在せしめた構成としたものである。
【0016】本発明によれば大幅なダクト配管工事を要せず、低コストで様々な住宅の潜熱負荷に対応できる換気調湿システムが得られる。
【0017】また、他の手段は換気送風ユニットの導出口と室外を連通する送風ダクト内を流れる流体もしくは室内と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体が調湿ユニット内の吸着経路を流通し得るように送風ダクト中に調湿ユニットを介在せしめるとともに、室内もしくは室外より調湿ユニット内に空気を吸引し再生経路を流通させた後に室内に送りこむ送風手段を設けた構成としたものである。
【0018】そして本発明によれば、室外に排気される空気中の湿分を吸着し、室内に戻すことで室内を加湿することができる換気調湿システムが得られる。
【0019】また、他の手段は換気送風ユニットの導出口と室外を連通する送風ダクト内を流れる流体もしくは室内と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体が調湿ユニット内の再生経路を流通し得るように送風ダクト中に調湿ユニットを介在せしめるとともに、室内もしくは室外より調湿ユニット内に空気を吸引し吸着経路を流通させた後に室内に送りこむ送風手段を設けた構成としたものである。
【0020】そして本発明によれば、換気を行いながら室内を除湿することができる換気調湿システムが得られる。
【0021】また、他の手段は送風手段により再生経路もしくは吸着経路を流通した空気を少なくとも2つ以上に分岐せしめる分岐経路を設け、この分岐経路内に空気を流通もしくは遮断せしめる開閉手段を設けた構成としたものである。
【0022】そして本発明によれば、住宅内の所望されるエリアのみを加湿することによって快適性を悪化させることなく結露発生を防止できる換気調湿システムが得られる。
【0023】また、他の手段は換気送風ユニットの導出口と室外を連通する送風ダクト内を流れる流体と室外と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体とを顕熱交換もしくは全熱交換する熱交換機を換気送風ユニット内に設け、換気送風ユニットの導出口と室外を連通する送風ダクト内を流れる流体が熱交換機を通過した後に調湿ユニット内の吸着経路を流通し得るように送風ダクト中に調湿ユニットを介在せしめた構成としたものである。
【0024】そして本発明によれば、吸着素子の吸着効果を高めて加湿量を増加させることができる換気調湿システムが得られる。
【0025】また、他の手段は室内と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体と換気送風ユニットの導出口と室内を連通する送風ダクト内を流れる流体とを顕熱交換もしくは全熱交換する熱交換機を換気送風ユニット内に設け、室内と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体が熱交換機を通過する前に調湿ユニット内の吸着経路を流通し得るように送風ダクト中に調湿ユニットを介在せしめた構成としたものである。
【0026】そして本発明によれば、冬期に加湿を行うとともに室内への給気の温度を高めて快適性を向上できる換気調湿システムが得られる。
【0027】また、他の手段は換気送風ユニットの導出口と室外を連通する送風ダクト内を流れる流体と室外と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体とを顕熱交換もしくは全熱交換する熱交換機を換気送風ユニット内に設け、換気送風ユニットの導出口と室外を連通する送風ダクト内を流れる流体が熱交換機を通過した後に調湿ユニット内の再生経路を流通し得るように送風ダクト中に調湿ユニットを介在せしめた構成としたものである。
【0028】そして本発明によれば、除湿を行う際に加熱手段の加熱量を抑えて省エネを図ることができる換気調湿システムが得られる。
【0029】また、他の手段は室内と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体と換気送風ユニットの導出口と室内を連通する送風ダクト内を流れる流体とを顕熱交換する熱交換機を換気送風ユニット内に設け、室内と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体が熱交換機を通過する前に調湿ユニット内の再生経路を流通し得るように送風ダクト中に調湿ユニットを介在せしめた構成としたものである。
【0030】そして本発明によれば、梅雨期に除湿を行うとともに室内への給気の温度を高めて快適性を向上できる換気調湿システムが得られる。
【0031】また、他の手段は送風手段を調湿ユニットに内包し、この送風手段が空気を吸引するための少なくとも1つの開口部を調湿ユニットに設けるとともに調湿ユニットを天井もしくは天井内に設置固定する固定手段を備え、調湿ユニットを天井または天井内に設置固定した状態で開口部より加熱手段、駆動手段、吸着素子、素子保持手段、仕切および送風手段を一体もしくは個別にかつ容易に取り出せる構造としたものである。
【0032】そして本発明によれば、吸着素子のメンテナンスを容易に行うことができる換気調湿システムが得られる。
【0033】また、他の手段は素子保持手段を回転駆動させる駆動手段を少なくとも2つ以上備え、これら複数の駆動手段の何れか1つを作動させるとともに、所定時間ごとに作動させる駆動手段を切り替えるようにしたものである。
【0034】そして本発明によれば、調湿ユニットの耐久性を向上することができる換気調湿システムが得られる。
【0035】また、他の手段は吸着素子より水分を脱着せしめた空気の温度を検出する温度検出手段を再生経路内に設け、この温度検出手段により加熱手段の出力を制御するようにしたものである。
【0036】そして本発明によれば、送風ダクトの耐久性を高めることができる換気調湿システムが得られる。
【0037】また、他の手段は吸着素子により水分を吸着すべき空気を加熱せしめる補助加熱手段を吸着経路内に設けるとともに、この補助加熱手段および加熱手段の何れか一方を動作させるようにしたものである。
【0038】そして本発明によれば、調湿ユニットを複数個設けることなく加湿と除湿の切替を行うことができる換気調湿システムが得られる。
【0039】また、他の手段は、送風手段に吸引される流体を吸着素子の一部分に流通せしめ、この送風手段に吸引される流体が再生経路を流れる流体および吸着経路を流れる流体と混合しないように仕切ったパージ流路を備えるとともに、送風手段により送風された流体を再生経路に流通せしめる構成としたものである。
【0040】そして本発明によれば、加熱手段の余熱を回収し、加熱手段の消費電力を下げることができる換気調湿システムが得られる。
【0041】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明は、換気送風ユニットにより排気される空気中に含まれる湿分を回収し、加湿が所望とされるエリアに供給するものであり、排気で捨ててしまう湿分を回収し、加湿が必要とされる室内に集中的に供給するため、室内の相対湿度を向上し、快適性を向上させる作用を有する。
【0042】また、請求項2に記載の発明は、本体と、前記本体内に設置される少なくとも1つの送風機と、前記本体の外郭に設けられ、前記本体外より前記送風機へ送風される流体を導入するための少なくとも1つの導入口と、前記本体の外郭に設けられ、前記送風機より送風される流体を前記本体外へ導出するための少なくとも1つの導出口とを有する換気送風ユニットと、前記導入口と室内、前記導出口と室外、前記導入口と室外、前記導出口と室内の少なくとも何れか1つを連通し流体を流通せしめる少なくとも1つの送風ダクトとを有する換気システムにおいて、吸着素子に空気を流通させ空気中の水分を吸着せしめる吸着経路と、前記吸着素子に加熱空気を流通させ前記吸着素子から水分を脱着せしめる再生経路と、前記再生経路内に在り空気を加熱し加熱空気を創出する加熱手段と、前記吸着素子を前記吸着経路および前記再生経路中に同時に介在せしめるように保持する素子保持手段と、前記素子保持手段を連続的もしくは間欠的に回転駆動させ前記吸着経路における前記吸着素子への水分の吸着と前記再生経路における前記吸着素子からの水分の脱着が同時にかつ連続的もしくは間欠的に切り替わるように作動せしめる駆動手段と、前記吸着経路を流れる流体と前記再生経路を流れる流体とが互いに混合しないように区分する仕切とを備えた調湿ユニットと、前記送風ダクト内を流れる流体が、前記吸着経路および前記再生経路もしくはその何れか一方を流通し得るように前記送風ダクト中に前記調湿ユニットを介在せしめたものであり、換気システムの送風ダクト内を流通する空気を、送風ダクト中に介在せしめた調湿ユニット内の吸着経路もしくは再生経路に流し、吸着経路および再生経路に在る吸着素子への湿分の吸着作用もしくは脱着作用により、送風ダクト内を流通する空気の湿分を調整する為、低コストで住宅の潜熱負荷に対応する作用を有する。
【0043】また、請求項3に記載の発明は、換気送風ユニットの導出口と室外を連通する送風ダクト内を流れる流体もしくは室内と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体が調湿ユニット内の吸着経路を流通し得るように前記送風ダクト中に前記調湿ユニットを介在せしめるとともに、室内もしくは室外より前記調湿ユニット内に空気を吸引し再生経路を流通させた後に室内に送りこむ送風手段を設けたものであり、換気送風ユニットにより室外へ排気される空気中の湿分を調湿ユニット内の吸着経路に在る吸着素子に吸着させ、吸着した湿分を再生経路に在る加熱手段により昇温された加熱空気を用いて脱着せしめ、その脱着した湿分を含む高湿の空気を送風手段によって室内に送り込むことによって室内の湿度を高める為、室内が過乾燥にならないという作用を有する。
【0044】また、請求項4に記載の発明は、換気送風ユニットの導出口と室外を連通する送風ダクト内を流れる流体もしくは室内と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体が調湿ユニット内の再生経路を流通し得るように前記送風ダクト中に前記調湿ユニットを介在せしめるとともに、室内もしくは室外より前記調湿ユニット内に空気を吸引し吸着経路を流通させた後に室内に送りこむ送風手段を設けたものであり、送風手段により調湿ユニット内に空気を吸引し、その空気中の湿分を調湿ユニット内の吸着経路に在る吸着素子に吸着せしめ、吸着素子により湿分を除かれた低湿の空気を室内に送り込むことによって室内の湿度を下げる作用を有するとともに、換気送風ユニットにより室外へ排気される空気を調湿ユニット内の再生経路に在る加熱手段により昇温し、その加熱空気を用いて吸着素子に吸着した湿分を脱着せしめ、脱着した湿分を室外に排気する為、室内の湿分を除くという作用を有する。
【0045】また、請求項5に記載の発明は、送風手段により再生経路もしくは吸着経路を流通した空気を少なくとも2つ以上に分岐せしめる分岐経路を設け、前記分岐経路内に空気を流通もしくは遮断せしめる開閉手段を設けたものであり、送風手段により再生経路もしくは吸着経路を流通せしめたあとの高湿もしくは低湿の空気が住宅内の複数箇所に連通する分岐経路内に在る開閉手段により流通もしくは遮断され所望されるエリアにのみ送りこまれることにより、所望されるエリアの湿度を高めるもしくは下げるという作用を有する。
【0046】また、請求項6に記載の発明は、換気送風ユニットの導出口と室外を連通する送風ダクト内を流れる流体と室外と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体とを顕熱交換もしくは全熱交換する熱交換機を前記換気送風ユニット内に設け、前記導出口と室外を連通する送風ダクト内を流れる流体が前記熱交換機を通過した後に調湿ユニット内の吸着経路を流通し得るように前記送風ダクト中に前記調湿ユニットを介在せしめたものであり、換気送風ユニットにより室外へ排気される空気を室外からの給気と熱交換させることにより温度を低下せしめ、温度が下がることにより相対湿度が高まった空気を調湿ユニット内に導き、導入した低温高湿空気中の湿分を吸着経路にある吸着素子に吸着せしめることにより、吸着素子の吸着効果を高める為、低入力で加湿するという作用を有する。
【0047】また、請求項7に記載の発明は、室内と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体と換気送風ユニットの導出口と室内を連通する送風ダクト内を流れる流体とを顕熱交換もしくは全熱交換する熱交換機を前記換気送風ユニット内に設け、室内と前記導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体が前記熱交換機を通過する前に調湿ユニット内の吸着経路を流通し得るように前記送風ダクト中に前記調湿ユニットを介在せしめたものであり、換気送風ユニットにより室外へ排気される空気中の湿分を調湿ユニット内の吸着経路に在る吸着素子に吸着させ、その湿分を除かれるとともに吸着熱により温度が上昇した高温低湿の空気と外気からの給気とを熱交換させることにより、給気の温度を高める為、室内の温度を下げずに除湿するという作用を有する。
【0048】また、請求項8に記載の発明は、換気送風ユニットの導出口と室外を連通する送風ダクト内を流れる流体と室外と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体とを顕熱交換もしくは全熱交換する熱交換機を前記換気送風ユニット内に設け、前記導出口と室外を連通する送風ダクト内を流れる流体が前記熱交換機を通過した後に調湿ユニット内の再生経路を流通し得るように前記送風ダクト中に前記調湿ユニットを介在せしめたものであり、換気送風ユニットにより室外へ排気される空気を室外からの給気と熱交換させることにより温度を上昇せしめ、その高温空気を調湿ユニット内の再生経路に在る加熱手段により昇温することにより、加熱手段の加熱量を抑えるという作用を有する。
【0049】また、請求項9に記載の発明は、室内と換気送風ユニットの導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体と換気送風ユニットの導出口と室内を連通する送風ダクト内を流れる流体とを顕熱交換する熱交換機を前記換気送風ユニット内に設け、室内と前記導入口を連通する送風ダクト内を流れる流体が前記熱交換機を通過する前に調湿ユニット内の再生経路を流通し得るように前記送風ダクト中に前記調湿ユニットを介在せしめたものであり、換気送風ユニットにより室外へ排気される空気を調湿ユニット内の再生経路に在る加熱手段により昇温し、その加熱空気を用いて吸着素子に吸着した湿分を脱着せしめ、脱着により湿分が加わるとともに加熱手段の余熱により温度が上昇した高温高湿の空気と外気からの給気とを熱交換させることにより、給気の温度を高める為、室内の温度を下げずに除湿するという作用を有する。
【0050】また、請求項10に記載の発明は、送風手段を調湿ユニットに内包し、送風手段が空気を吸引するための少なくとも1つの開口部を前記調湿ユニットに設けるとともに調湿ユニットを天井もしくは天井内に設置固定する固定手段を備え、前記調湿ユニットを天井または天井内に設置固定した状態で前記開口部より加熱手段、駆動手段、吸着素子、素子保持手段、仕切および送風手段を一体もしくは個別にかつ容易に取り出せる構造としたものであり、メンテナンスのための点検口が送風手段の空気吸引開口を兼ねる為、別途メンテナンス用点検口を取り付けなくても良いという作用を有する。
【0051】また、請求項11に記載の発明は、素子保持手段を回転駆動させる駆動手段を少なくとも2つ以上備え、前記複数の駆動手段の何れか1つを作動させるとともに、所定時間ごとに作動させる駆動手段を切り替えるようにしたものであり、駆動手段の耐久性を高め、製品耐久性を高めるという作用を有する。
【0052】また、請求項12に記載の発明は、吸着素子より水分を脱着せしめた空気の温度を検出する温度検出手段を再生経路内に設け、前記温度検出手段により加熱手段の出力を制御するようにしたものであり、吸着素子への吸着量が少なく、吸着素子から水分を脱着せしめた後の再生経路を流通する空気の温度が上昇した場合には、その空気温度を温度検出手段により検出し、加熱手段の出力を減じて空気温度を低下させる為、製品耐久性を高めるという作用を有する。
【0053】また、請求項13に記載の発明は、吸着素子により水分を吸着すべき空気を加熱せしめる補助加熱手段を吸着経路内に設けるとともに前記補助加熱手段および加熱手段の何れか一方を動作させるようにしたものであり、吸着経路において流通空気中の湿分の吸着素子への吸着作用がなされ、再生経路において吸着素子に吸着している湿分の加熱手段で昇温された加熱空気への脱着作用がなされている状態から、補助加熱手段を動作させ加熱手段の出力を停止させることにより、吸着経路においては吸着作用から補助加熱手段により昇温された加熱空気による脱着作用へと切り替わり、再生経路においては脱着作用から流通空気中の湿分の吸着素子への吸着作用へと切り替わるという作用を有する。
【0054】また、請求項14に記載の発明は、送風手段に吸引される流体を吸着素子の一部分に流通せしめ、この送風手段に吸引される流体が再生経路を流れる流体および吸着経路を流れる流体と混合しないように仕切ったパージ流路を備えるとともに、前記送風手段により送風された流体を前記再生経路に流通せしめるようにしたものであり、吸着素子に蓄熱された加熱手段の余熱を送風手段に吸引される流体を流通させることにより回収して流体を昇温し、その加熱流体を再生経路に流入させ、再生経路内に在る加熱手段によって更に昇温するため、加熱手段の消費電力を下げるという作用を有する。
【0055】以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0056】
【実施例】(実施例1)従来例と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0057】図1は本発明の実施例1に於けるシステム構成の概略図である。図に示すように、板金もしくは樹脂で形成された箱形状の本体1と、その本体1内に設置され外気を導入し室内へと送風する遠心もしくは軸流の給気用送風機101と、同じく本体1内に設置され室内の空気を吸引し室外へと排出する遠心もしくは軸流の排気用送風機102とからなる換気送風ユニット2が住宅の天井裏に設置固定されており、導入した外気と排出するべき室内空気を熱交換する熱交換機103が本体1内に設けられている。
【0058】また本体1内において、熱交換機103に外気が導入される空間(OA領域3)、室内に供給されるべき外気が熱交換機103から導出された空間(SA領域4)、排出するべき室内空気が熱交換機103に導入される空間(RA領域5)、室外に排気されるべき室内空気が熱交換機103から導出された空間(EA領域6)が仕切7a〜仕切7dによって、各々の領域中の空気が相互に混合しないように形成されている。
【0059】また本体1の外郭には、給気用送風機101の吸込空気の導入口でありOA領域3と本体外部とを連通するOA用アダプタ113と、給気用送風機101の吹出空気の導出口でありSA領域4と本体外部とを連通するSA用アダプタ114と、排気用送風機102の吸込空気の導入口でありRA領域5と本体外部とを連通するRA用アダプタ115と、排気用送風機102の吹出空気の導出口でありEA領域6と本体外部とを連通するEA用アダプタ116とが取り付けられている。
【0060】OA用アダプタ113には室外と連通し外気を流通させるOAダクト8が接続されており、OAダクト8の他端には外気取入口9が取り付けられている。また、SA用アダプタ114には室内に供給すべき空気が流通するSAダクト10が接続されており、分岐チャンバ11を介して室内と連通している。
【0061】分岐チャンバ11は流通空気を複数の室内空間へと分岐供給するものであり、室内空間12aと連通するSAダクト10a、室内空間12bと連通するSAダクト10b、室内空間12cと連通するSAダクト10cとが接続されている。
【0062】SAダクト10aの他端には室内空間12aへの空気供給口である吹出グリル13aが接続されており、吹出グリル13aは室内空間12aの天井面に設置固定されている。
【0063】また、SAダクト10bの他端には室内空間12bへの空気供給口である吹出グリル13bが接続されており、吹出グリル13bは室内空間12bの天井面に設置固定されている。
【0064】同様にSAダクト10cの他端には室内空間12cへの空気供給口である吹出グリル13cが接続されており、吹出グリル13cは室内空間12cの天井面に設置固定されている。
【0065】RA用アダプタ115には室内と連通し室内より排気するべき空気を流通させるRAダクト14が接続されており、RAダクト14の他端には排気用の吸込グリル15が取り付けられている。
【0066】吸込グリル15は廊下空間16の天井面に設置固定されており、室内空間12a、12b、12cからの排気空気が各々の部屋に設けられているドアのアンダーカット17a、17b、17cを通って廊下空間16に集まり吸込グリル15へ吸引される集中リターンの排気方式となっている。
【0067】EA用アダプタ116には室外と連通し室外へ排気する空気を流通させるEAダクト18が接続されており、EAダクト18の他端には排気空気の排気口19が取り付けられている。
【0068】以上のように換気送風ユニットに各部材を接続することにより、同時給排集中リターン方式の熱交換換気システムを構築しており、EAダクト18の管路中に調湿ユニット20が介在している。
【0069】図2は本発明の実施例1に於ける調湿ユニットの概略構成図である。調湿ユニット20は外郭を上面に設けられた金属製の天板21と側面4方に設けられた同じく金属製の側板22で覆われており、天板21には調湿ユニット20を天井裏に固定するための固定金具23が取りつけられている。
【0070】固定金具23にボルト24を通し住宅の木枠にナット25で締め付けることで天板21と室内の天井面26が平行となる位置に調湿ユニット20が固定されることになる。
【0071】調湿ユニット20の内部には、空気中の水分を可逆的に吸脱着する吸着剤(図示せず)としてシリカゲル、ゼオライト、塩化リチウム等を用い、その吸着剤をセラミック繊維、ガラス繊維等の無機繊維、もしくはそれら無機繊維とパルプとを混合抄造した紙に担持させ、その吸着剤を担持させた紙を用いてコルゲート加工を施した波型紙と平面紙を用意し、その波型紙と平面紙を積層して巻き上げることにより、母線方向に多数の小透孔を有した円柱状に形成された吸着素子、即ち吸着ロータ27が内在している。
【0072】吸着ロータ27は、比較的湿分を多く含んでいるときに相対的に湿度の低い空気が通過すると通過空気に湿分を放出し、比較的乾燥しているときに相対的に湿度の高い空気が通過すると通過空気の湿分を吸着する性質を持っている。
【0073】吸着ロータ27の保護および保持のため、素子保持手段としてのロータケース28が吸着ロータ27を包容しており、ロータケース28の外周には回転運動を行うためのプーリー29が設けられている。
【0074】ロータケース28は金属もしくは強度が高く、耐熱性を有する樹脂、例えばPPもしくはPET、あるいは金属と樹脂を組み合わせることにより構成されており、プーリー29は同様に樹脂を成形して形作り、ロータケース28に接着もしくは勘合もしくは螺子止めで組み付けるか、ロータケース28との一体成形で形作っても良い。
【0075】吸着ロータ27およびロータケース28には円面の中心に同心円状の挿入口を有しており、シャフト30が挿入可能になっている。
【0076】シャフト30は吸着ロータ27およびロータケース28が挿入後所定の位置、即ち、吸着ロータ27とロータケース28の合計厚み分が挿入し終わった位置で止まるように段差31が設けられており、段差31の他端は天板21の下面に螺子止めにより固定されている。
【0077】また、吸着ロータ27およびロータケース28をシャフト30に挿入した後に吸着ロータ27およびロータケース28の挿入口直径より大きい長さを有する止め具32をシャフト30の先端に螺子止めにより取り付けることにより、吸着ロータ27およびロータケース28の抜けおよび落下が発生しない構造となっている。
【0078】このように天板21にシャフト30を固定し、シャフト30に吸着ロータ27およびロータケース28を挿入し、止め具32をシャフト30の先端に取り付けることによって吸着ロータ27が調湿ユニット20内の所定の位置、即ち吸着ロータ27の母線が天板21と垂直に交わり吸着ロータ27の小透孔を流通する流体が吸着ロータ27内において鉛直方向に流れるように固定されることになるが、吸着ロータ27とロータケース28の厚み合計に対してシャフト30の挿入部分、即ち段差31から止め具32までの距離は所定のクリアランス、例えば0.5mm程度のクリアランスを保っているので、吸着ロータ27およびロータケース28は周方向においては回動自在な構造となっている。
【0079】また、ロータケース28の外周に沿って上部仕切板33が設けられ、調湿ユニット20内における空間が吸着ロータ27の回転軸方向において上部仕切板33により仕切られた構造となっている。上部仕切板33は金属を用いた曲げ、絞り加工もしくは強度が高く、耐熱性を有する樹脂、例えばPPもしくはPETを成形することにより形作られ、側版25に螺子止めにより固定されている。
【0080】また、上部仕切板33には駆動手段としてのタイミングモータ34a、34bが螺子止めにより固定されており、タイミングモータ34a、34bには各々回転運動が伝達されるプーリー29a、29bが設けられており、プーリー29a、29bは各々ロータケース28の外周に設けられたプーリー29と噛合っており、タイミングモータ34a、34bの何れか一方を駆動されることにより、ロータケース28および吸着ロータ27が回転することになる。
【0081】また、側版25の下端、即ち天井面26側にはABS樹脂で形作られた吸込グリル35が吊り下げ金具50により接続固定されており、吸込グリル35には空気を吸引するための開口である吸込ルーバー36が設けられている。また、調湿ユニット20内の吸込グリル35直上には下部仕切板37が設けられ、下部仕切板37は螺子止めにより側板22に接続固定されている。
【0082】下部仕切板37の吸込ルーバー36の上部に位置する部分には円形状の開口が設けられており、その開口が送風手段としての送風機38の吸込口と連結した構造となっている。
【0083】下部仕切板37は、金属を用いた曲げ、絞り加工もしくは強度が高く、良好な成形性を有する樹脂、例えばPP、PETもしくはABSを成形することにより形作られており、送風機38は、遠心もしくは軸流の送風機で、羽根およびケーシングを金属もしくは、良好な強度、成形性、耐熱性を有する樹脂、例えばPP、PETもしくはABSの成形品により構成される。
【0084】送風機38の吐出口には調湿ダクト39が勘合により密着固定されており、調湿ダクト39は、吸着ロータ27の一部分即ち、吸着ロータ27の円面の1/2から1/8、望ましくは1/3から1/6の扇形状、つまり吸着ロータ27と同一半径で、角度が180°から45°、望ましくは120°から60°の扇形状の部分を管路中に介在せしめるように構成される。
【0085】調湿ダクト39は上部仕切板33の一部で側板22に接続固定されており、調湿ダクト39と調湿ユニット20の外部を連通するため、側板22に開口を設け、その開口の外郭かつ側板22の外面に吐出アダプタ40を接続固定した構成としている。
【0086】調湿ダクト39は、金属を用いた曲げ、絞り加工もしくは強度が高く、耐熱性を有する樹脂、例えばPPあるいはPETを成形することにより形作られている。
【0087】また、調湿ダクト39内における送風機38の吐出部と吸着ロータ27の間の空間には、加熱手段としてのPositive Temperature Coefficient Thermistor(以下、PTCサーミスタ)41aが設けられている。
【0088】また側板22には、調湿ユニット20内部における上部仕切板33と下部仕切板37の間の空間と調湿ユニット20外部とを連通するように開口を設け、入口アダプタ42を接続するとともに、調湿ユニット20内部における天板21と上部仕切板33の間の空間と調湿ユニット20外部とが連通するように開口を設け、出口アダプタ43を接続した構成としている。
【0089】以上のような構造において、タイミングモータ34a、送風機38、PTCサーミスタ41aを作動させ、入口アダプタ42から相対的に湿度の高い空気を流入させたとすると、送風機38により廊下空間の空気が吸込ルーバー36を通って送風機38に吸いこまれ調湿ダクト39に吹出される。
【0090】吹出された空気はPTCサーミスタ41aを通過する際に昇温され、高温かつ相対的に湿度の低い空気となって吸着ロータ27の吐出ダクト内に介在する部分を通過する。
【0091】その際に吸着ロータ27は含んでいる湿分を脱着するので通過した空気は湿度が高められ吐出アダプタ40から調湿ユニット20外部へと導出する。
【0092】この吸込ルーバー36から吐出アダプタ40に至る経路は、吸着ロータ27により調湿された空気を室内に吐出させる再生経路44となる。
【0093】一方、入口アダプタ42から流入した相対的に湿度の高い空気は、調湿ユニット20内の上部仕切板33と下部仕切板37の間の空間へ導かれた後、吸着ロータ27の調湿ダクト39内に介在している以外の部分を通過する。
【0094】その際に吸着ロータ27に湿分を吸着され湿度の低い空気となって調湿ユニット20内の天板21と上部仕切板33の間の空間へ導かれた後、出口アダプタ43から調湿ユニット20外部へと導出する。
【0095】この入口アダプタ42から出口アダプタ43に至る経路は、吸着ロータ27への室内の排気空気が通過する吸着経路45となる。
【0096】再生経路44と吸着経路45は下部仕切板37と調湿ダクト39によって仕切られているので再生経路44および吸着経路45を流通する空気が相互に混合することはなく、また吸着経路45内において吸着ロータ27を通過する前後の空間は上部仕切板33により仕切られているため、入口アダプタ42より吸着経路45内に流入した空気は全て吸着ロータ27を通過した後に出口アダプタ43から調湿ユニット20外部へ流出することになる。
【0097】また、吸着ロータ27のある一つの小透孔に注目すると、吸着ロータ27がタイミングモータ34a駆動に伴い回転運動をしているため、再生経路44内への介在と吸着経路45内への介在が連続的に切り替わるので、吸着ロータ27への湿分の吸着作用と吸着ロータ27からの湿分の脱着作用が同時並行的かつ連続的に行われることになる。
【0098】また、再生経路44内に介在している吸着ロータ27を通過した後の空気の温度を検出し、PTCサーミスタ41aの出力を制御し必要以上に空気の温度を上げないで接続されるダクトの耐久性を向上させるための温度検出手段として、温度センサー46aを再生経路44内に設けるとともに、吸着経路45内の上部仕切板33と下部仕切板37の間の空間に補助加熱手段としてのPTCサーミスタ41bを設置し、吸着経路45内に介在している吸着ロータ27を通過した後の空気の温度を検出し、PTCサーミスタ41bの出力を制御し必要以上に空気の温度を上げないで、接続されるダクトの耐久性を向上させるための温度検出手段として温度センサー46bを吸着経路45内に設け、除加湿の切替えをPTCサーミスタ41a、PTCサーミスタ41bの切替えで容易に行うため、ユニットを複数設けることなく除加湿を行える構成となっている。
【0099】また、PTCサーミスタ41a、PTCサーミスタ41bは、送風機38の吸込口である下部仕切板37に設けられた湿度センサー46cの室内空気の検出値に基づきON/OFF制御されるので、室内が適正な湿度範囲に調整されることになる。
【0100】再び図1に戻り説明する。
【0101】EAダクト18の管路中に調湿ユニット20を介在せしめた構成を詳細に説明すると、換気送風ユニット2のEA用アダプタ116に接続されたEAダクトの他端を調湿ユニット20の入口アダプタ42に接続し、排気口19と調湿ユニット20の出口アダプタ43を同様にEAダクト18で接続した構成となっている。
【0102】このような構成とすることにより、EAダクトを流通する排出すべき空気が、調湿ユニット20内の吸着経路45を流通し吸着された後に室外へ排気されることになる。
【0103】また、吐出アダプタ40には送風機38により廊下空間16より調湿ユニット20内に吸引され、調湿経路を通過することにより湿度を高められた加湿空気が流通する調湿ダクト39が接続されており、分岐チャンバ47を介して室内と連通している。
【0104】分岐チャンバ47は加湿空気を複数の室内空間へと分岐供給するものであり、室内空間12aと連通する調湿ダクト39a、室内空間12bと連通する調湿ダクト39b、室内空間12cと連通する調湿ダクト39cとが接続されている。
【0105】調湿ダクト39aの他端には室内空間12aへの加湿空気供給口である吹出グリル48aが接続されており、吹出グリル48aは室内空間12aの天井面に設置固定されている。
【0106】また、調湿ダクト39bの他端には室内空間12bへの加湿空気供給口である吹出グリル48bが接続されており、吹出グリル48bは室内空間12bの天井面に設置固定されている。
【0107】同様に調湿ダクト39cの他端には室内空間12cへの加湿空気供給口である吹出グリル48cが接続されており、吹出グリル48cは室内空間12cの天井面に設置固定されている。
【0108】また分岐チャンバ47内には調湿ダクト39aへ加湿空気を流通あるいは遮断せしめる開閉手段としてのダンパー49aと、調湿ダクト39bへ加湿空気を流通あるいは遮断せしめる開閉手段としてのダンパー49bと、調湿ダクト39cへ加湿空気を流通あるいは遮断せしめる開閉手段としてのダンパー49cが設けられている。
【0109】このように調湿ユニット20の吐出アダプタ40より吐出した加湿空気を分岐チャンバ47と調湿ダクト39a、39b、39cよりなる分岐経路により各室内空間12a、12b,12cへと分岐し、かつダンパー49a,49b,49cにより流通あるいは遮断を切り替えることにより、加湿が必要な室内空間へのみ加湿空気を供給することが可能な構成となっている。
【0110】図3は本発明の実施例1に於ける調湿ユニットの斜視図であり、図4は本発明の実施例1に於ける調湿ユニットの展開図である。
【0111】図3および図4に示すように、調湿ユニット20には、天井面に接するようにPP等で形成された吸込ルーバー36を備えた吸込グリル35が付けられており、この吸込グリル35には調湿ユニット20に接合するための吊り下げ金具50が取付けられており、調湿ユニット20の下面フランジ部分に設けられたフック51に、この吊り下げ金具50が引っかかるように接続されており、この吊り下げ金具50を外すことにより調湿ユニット20から吸込グリル35を取り外すことが出来る。
【0112】吸込グリル35を取り外すと、送風機38の吸込口を兼ねた樹脂、例えばPPもしくはPETにより構成された下部仕切板37が露出し、この下部仕切板37には四隅に小穴があいており、この小穴を連通する螺子等で側板22に取り付けられている。
【0113】この螺子を外すと送風機38の吸込口を兼ねた下部仕切板37がはずれ、吸込グリル35を外した調湿ユニット20の天井面のフランジで囲まれた開口部から取り出せる。
【0114】続いて吹出口に凹形状の溝がある送風ユニットと流入口に凸形状の突起があるヒータBOX52aが互いに噛み合わさるようになって接合されており、この送風機38を調湿ユニット20の開口部に向かって凹凸をスライドする方向で動かすことにより調湿ユニット20から送風機38を、吸込グリル35を外した開口部から取り出すことが出来る。
【0115】次に吸着ロータ27の中心と同軸上に小穴が開いていて、この小穴の他に取り付け用の小穴が外周側の吸着ロータ27と平行になるフランジ部に数カ所開いており、外皮が金属製または不燃樹脂、好ましくはPET等で中にPTCサーミスタ41aおよびPTCサーミスタ41bをはめ込むように固定しているヒータBOX52aおよびヒータBOX52bがこの小穴に連通しかつ、吸着ロータ27を固定している止め具32と螺子によって上部仕切板33と固定されている。
【0116】この止め具32と螺子を外すことにより、ヒータBOX52aおよびヒータBOX52bを取り外すことが出来、同時に吸着ロータ27が固定されているロータケース28も吸込グリル35を外した開口部から取り出せる。
【0117】吸着ロータ27を回転させるために、プーリー29aおよびプーリー29bを持ち、上部仕切板33に螺子等で固定するための小穴を有するタイミングモータ34aとタイミングモータ34bの回転部に固定されており、タイミングモータ34aとタイミングモータ34bは、この小穴を連通する螺子によって上部仕切板33に取りついている。
【0118】この螺子を取り外すことにより、吸込グリル35を外した開口部からタイミングモータ34aとタイミングモータ34bを取り出せるので、各々の部品のメンテをする場合に本体をダクト配管から取り外さなくても出来る構成となっている。
【0119】図5は本発明の実施例1に於けるタイミングモータの正面図と側面図であり、図6は本発明の実施例1に於けるタイミングモータの展開図である。
【0120】タイミングモータ34aとタイミングモータ34bに取付けているプーリー29aとプーリー29bは、プーリ部53aと複数枚の板バネ53bと内部歯車53cとプーリ蓋53dの4部品で構成されている。
【0121】内部歯車53cは、タイミングモータ34a、タイミングモータ34bの回転部に固定され、歯車形状がタイミングモータ34aとタイミングモータ34bの回転方向に対して板バネ53bでロックされる形状、回転と反対方向に対して板バネ53bが歯車の凸面を形状に合せて稼動する歯車形状となる。
【0122】板バネ53bはプーリ部53aの内部に複数固定されており、プーリ蓋53dでプーリ部53aに蓋をする構造となっている。
【0123】この機構について説明する。プーリー29a、プーリー29bに定格電圧で印加しない場合、外部よりタイミングモータ34a、タイミングモータ34bの回転方向に力が加わると、タイミングモータ34a、タイミングモータ34bの回転軸は通電していないため、稼動しないので内部歯車53cが稼動せず、板バネ53bが内部歯車53cの形状に合せて稼動するためプーリー29a、プーリー29bは同回転方向に回転する。
【0124】また、タイミングモータ34a、タイミングモータ34bの回転方向と反対方向に力が加わると板バネが内部歯車53cでロックし回らない。一方、タイミングモータ34a、タイミングモータ34bが定格電圧で印加された回転は、内部歯車53cが同回転方向で回るため板バネ53bが内部歯車53cでロックし、回転動力がプーリ部53aに伝わりプーリー29a、プーリー29bが同回転方向に回転する。
【0125】このため、タイミングモータ34aとタイミングモータ34bに所定時間ごとに定格電圧を印加させて駆動を切り替える制御をさせることによりタイミングモータ34a、タイミングモータ34bの耐久性を向上させ、調湿ユニット20の耐久性を向上させる構成となっている。
【0126】上記構成において、冬期における加湿運転動作について本出願人が実施した実験結果に基づいて説明する。実験は気密性能が3cm2/m2、延べ床面積120m2の2階建て住宅を想定し、その1フロア毎に上記構成の換気調湿システムが設置されているものと仮定した。
【0127】また、家族構成は大人2人、子供2人の4人家族とし、住宅内で発生する湿分である生活発湿量は、4人が生活を営む中で必要最低限の行為を行うものとし125g/毎時を設定した。入浴における発生湿分は浴室の局所排気で対応するものとし生活発湿量からは除いている。
【0128】また、換気送風ユニット2による換気量は次世代省エネルギー基準に基づき0.5回/毎時の換気回数を確保すべく、1フロア60m3当り75m3/毎時の同時給排機械換気を行うものとした。また換気送風ユニット2内に配置すべき熱交換機103は、顕熱交換効率67%、潜熱交換効率35%の静止型直交流の全熱交換機とした。
【0129】以上の設置条件において冬期、例えば東京2月の平均外気条件、温度5℃、相対湿度48%、絶対湿度2.6g/kg(DA)の下で換気運転を行ったとすると、室内空間は、内部発熱量、生活発湿量および全熱交換機103における熱交換作用により、温度15℃、相対湿度38%、絶対湿度4.0g/kg(DA)の空気状態に収束することになる。
【0130】即ち、給気用送風機101により吸引される外気は、外気取入口9から建物内に入りOAダクト8を通って換気送風ユニット2内のOA領域3に流入する。また、排気用送風機102により排気されるべき室内空気は、吸込グリル15からRAダクト14を通って換気送風ユニット2内のRA領域5に流入する。
【0131】換気送風ユニット2内に流入した外気と室内空気は全熱交換機103を介して熱交換がなされるが、全熱交換機103は顕熱交換効率67%、潜熱交換効率35%であるので、温度として7deg、絶対湿度として0.5g/kg(DA)分の水分量が交換されることになる。
【0132】つまり、全熱交換機103通過後の室内空気は温度が7deg下がって8℃、絶対湿度は、0.5g/kg(DA)下がって3.5g/kg(DA)の空気状態となってEA領域6に流出した後、EAダクト18を通って室外に排気され、外気は温度が7deg上昇して12℃、絶対湿度が0.5g/kg(DA)高められ、3.1g/kg(DA)の空気状態となってSA領域4に流出し、SAダクト10を通って分岐チャンバ11に流入した後、SAダクト10a、10b、10cに各々分岐して各室内空間12a、12b、12cに供給される。
【0133】供給された空気の温湿度状態と内部発熱および発湿、そして建物の間隙を通じた漏気を混ぜ合わせるとフロア空間の温湿度は、温度15℃、相対湿度38%に落ちついて行く。以上のような全熱交換型の換気運転が行われている中で、例えば室内空間12cがエアコンにより暖房を行い温度が22℃まで上昇したとすると、室内空間12cの相対湿度は25%まで低下し雰囲気が乾燥してしまう。
【0134】その状態で調湿ユニット20により加湿運転を実施する場合の運転動作および空気状態を説明する。
【0135】まず実験に用いた加湿ユニット23の仕様を説明する。加湿ユニット23内に収まる吸着ロータ27は、直径320mm、厚さ40mmの円筒形で、通風路となる小透孔の大きさ、即ちコルゲートサイズはピッチ2.6mm、山高さ1.5mmであり、吸着剤としてのシリカゲルを基材であるセラミック繊維上に化学合成により生成させたものである。
【0136】また、加湿空気を送風する送風機38は、羽根径90mm、羽根幅40mmのシロッコファンであり、定格運転で毎分1500回転し14m3/毎時の送風量が得られるものである。
【0137】また、タイミングモータ34a、34bは定格電圧を供給すると毎時258回転するものであり、プーリー29a、29bとロータケース28に設けられたプーリー29のギヤ比により吸着ロータ27は毎時22.9回転することになる。
【0138】またPTCサーミスタ41aは定格電圧入力時においてもPTCサーミスタ41aを通過する風量に応じて消費電力即ち、加熱量が変化するものであるが、本実験には送風機38停止時、即ち送風量=0の時に消費電力20W、送風機38が定格運転を行う場合、即ち14m3/毎時の送風が与えられた時に消費電力287Wとなる特性を有するPTCサーミスタを用いた。
【0139】また、タイミングモータ34a,34bが停止した場合、もしくは、換気送風ユニット2の排気用送風機102が停止し、PTCサーミスタ41aと送風機38が作動するような異常状態が発生した場合は、PTCサーミスタ41aが通常通り作動しているため消費電力が250〜280Wとなり、再生経路44の吸着ロータ27の流入側は100℃近い高温空気となるが、吸着ロータ27における脱着作用が生じないため、脱着熱を奪うことが出来ず、再生経路44の吸着ロータ27から吹き出される空気はPTCサーミスタ41aの出口温度と同等に100℃近くになる。
【0140】この高温空気が、調湿ダクト39に流入すると熱変形等の問題が生じるが、吸着ロータ27の流出側に設けた温度センサー46aにより空気温度を検出し、ある温度以上、例えば80℃以上を検出した場合にPTCサーミスタ41aの電源供給を停止するように制御するので、調湿ダクト39に熱変形等が発生することが無く、耐久性を高めることができる。
【0141】また、これらを収める調湿ユニット20本体は350mm角の平面寸法に高さ200mmの寸法である。
【0142】次に加湿運転時の動作について説明する。加湿運転を行う場合はPTCサーミスタ41aに定格電圧を与えるとともに送風機38を定格運転させ、更にタイミングモータ34aもしくは34bの何れか一方に定格電圧を与え回転駆動を促す。換気送風ユニット2からの排気空気はEAダクトを通り入口アダプタ42から調湿ユニット20内に流入し、吸着経路45に介在する吸着ロータ27を通過することになる。
【0143】吸着ロータ27を通過する際に、排気空気中の水分が吸着ロータ27に吸着されることになるが、排気空気は全熱交換機103を通過する際に外気との熱交換が施され温度が15℃から8℃に下がるとともに相対湿度が38%から53%に高められているため、吸着ロータ27においてより効率的に水分吸着が行われることになる。
【0144】これは吸着ロータ27の吸着効率、即ち吸着部に流入する空気の絶対湿度に対する吸着ロータ27への吸着量の比が吸着部に流入する空気の相対湿度が高くなるに従って上昇していく特性を持っているためである。
【0145】実験結果では、加湿ユニットに流入した温度8℃、絶対湿度3.5g/kg(DA)の排気空気が吸着ロータ27を通過することにより、温度19℃、絶対湿度1.7g/kg(DA)の温湿度状態となった。
【0146】吸着ロータ27への吸着量は、吸着ロータ27前後の絶対湿度の差に排気風量と空気比重量を乗ずることにより求まり、実験結果では169g/毎時の水分が吸着することになる。
【0147】また、吸着ロータ27の前後において空気温度が8℃から19℃に上昇しているのは、水分吸着に伴い発生する吸着熱とPTCサーミスタ41aの余熱のためである。
【0148】吸着ロータ27に吸着した分の水分は、調湿経路において吸着ロータ27から常時脱着していることになる。つまり、送風機38により吸込ルーバー36を通じて調湿ユニット20内に吸引される温度15℃、相対湿度38%、絶対湿度4g/kg(DA)の廊下空間16の空気が、再生経路44内に配置されたPTCサーミスタ41aによって75℃まで昇温され、相対湿度は2%以下まで低下する。
【0149】その相対湿度が下がった空気が再生経路44内にある吸着ロータ27を通過する際に吸着ロータ27に吸着した湿分を脱着することになり、再生経路44内における吸着ロータ27通過後の空気状態は、温度25℃、相対湿度80%、絶対湿度16g/kg(DA)となる。
【0150】即ち吸着ロータ27への吸着湿分169g/毎時が全て脱着することになり湿度が高められる。その高湿空気は調湿ダクト39を通って調湿ユニット20外へと導出され、調湿ダクト39から分岐チャンバ47に流入する。
【0151】分岐チャンバ47内に設けたダンパー49a、49b、49cは、加湿が必要な室内空間12cに連通する調湿ダクト39cのみを流通可、その他は遮断するように設定する。
【0152】即ちダンパー49a、49bは閉状態、ダンパー49cのみを開状態とする。分岐チャンバ47に流入した加湿空気は流通可能である調湿ダクト39cに全て流入し、吹出グリル48cから室内空間12cに吹出される。
【0153】仮に室内空間12cの床面積が1フロアの床面積の約半分に相当する26m3であったとしても169g/毎時の湿分が加えられると室温22℃において相対湿度が25%から35%まで上昇するため、ポータブル加湿器等が無くても無給水で快適な温湿度環境を得ることが可能となる。
【0154】その際、加湿が必要でない温度の低い室内空間12a、12bに加湿空気が流入しないので室内空間の露点温度が上昇することはなく、窓面等の低温部分に結露が発生することは無い。
【0155】実験結果では非加湿空間の露点温度は1℃未満であり結露は全く発生しなかった。またダンパー49a、49b、49cの開閉を切り替えることにより加湿が必要な室内空間へ加湿空気の供給を切り替えることが可能となり、ポータブル加湿器等を加湿の必要な部屋に移動しなくてもよい。
【0156】次に、夏期もしくは梅雨期における除湿運転動作について説明する。給気用送風機101によって建物内へと吸引される外気は、外気取入口9からOAダクト8を通って換気送風ユニット2へと流入し、排気用送風機102により吸込グリル15からRAダクト14を通って換気送風ユニット2に流入した室内空気と熱交換機103を介して熱交換がなされ、温度を下げられるとともに湿分を減じられてSAダクト10を通って分岐チャンバ11に流入する。
【0157】分岐チャンバ11に流入した熱交換後の外気は、SAダクト10a、10b、10cに分流し、室内空間12a、12b、12cの各々の天井面に設けられた吹出グリル13a、13b、13cから吹出され給気がなされる。一方、換気送風ユニット2に流入した室内空気は熱交換機103を介して外気との熱交換がなされることにより、温度を上げられるとともに湿分を加えられた後、EAダクト18を通って換気送風ユニット2外へ導出し、入口アダプタ42から調湿ユニット20内に流入する。
【0158】除湿運転時の調湿ユニット20の動作は、再生経路44内に配置されたPTCサーミスタ41aを非通電、吸着経路45にあるPTCサーミスタ41bに定格電圧を印加するとともに送風機38を定格で運転させ、更にタイミングモータ34aもしくは34bの何れか一方に定格電圧を与え吸着ロータ27を回転駆動させる。
【0159】入口アダプタから流入した室内空気は通電されているPTCサーミスタ41bを通過する際に昇温されるとともに相対的な湿度を低下せしめられて吸着経路45内に在る吸着ロータ27に流入する。
【0160】PTCサーミスタ41bによる昇温時においては、PTCサーミスタ41bに流入する室内空気は外気との熱交換により温度が高められているため、その分PTCサーミスタ41bの消費電力量を低減することが可能となっている。
【0161】吸着ロータ27は吸着経路45内において相対的に湿度の低い雰囲気に晒されることにより吸着保持している湿分の雰囲気空気への脱着作用がなされるので、吸着ロータ27通過後の室内空気は湿度を高められて出口アダプタ43から調湿ユニット20外へと導出し、EAダクト18を通って排気口19から建物外へと排気される。
【0162】湿分を脱着せしめられた吸着ロータ27は回転駆動により再生経路44内へと移動し、送風機38により吸込ルーバーより再生経路44内へと吸引された室内空気雰囲気に晒された際に雰囲気空気からの湿分の吸着作用がなされるので、再生経路44内における吸着ロータ27通過後の室内空気は湿分を減じられた後に吐出アダプタ40から調湿ユニット20外へと導出され調湿ダクト39を通って分岐チャンバ47へと流入する。
【0163】分岐チャンバ47に流入した低湿の空気が調湿ダクト39a、39b、39cに分配され室内空間12a、12b、12cの各々の天井面に設けられた吹出グリル48a、48b、48cから吹出されることにより、各室内空間にポータブル等の除湿器、ドレインを配管、排水タンクを設置しなくても室内空間が除湿されることになる。
【0164】なお、必要な室内空間のみを集中的に除湿したい場合、例えば室内空間12cのみを除湿したい場合には、分岐チャンバ47内に設けたダンパー49a、49b、49cの内、室内空間12cに連通する調湿ダクト39cの流通遮断を切り替えるダンパー49cを開状態、その他のダンパー49a、49bを閉状態とすることにより、室内空間12a、12bへの低湿空気の供給が遮断され室内空間12cにのみ低湿空気が供給されるので室内空間12cをポータブル等の除湿器、ドレイン配管、排水タンク等を設置せずに集中的に除湿することが可能となる。
【0165】(実施例2)なお、従来例および第1実施例と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0166】図7は本発明の実施例2に於けるシステム構成の概略図である。図に示すように、本体1の外郭には、OA用アダプタ113、SA用アダプタ114、RA用アダプタ115、EA用アダプタ116とが取り付けられている。OA用アダプタ113にはOAダクト8が接続されており、OAダクト8の他端には外気取入口9が取り付けられている。
【0167】また、SA用アダプタ114にはSAダクト10が接続されており、分岐チャンバ11を介して室内と連通している。分岐チャンバ11は流通空気を複数の室内空間へと分岐供給するものであり、室内空間12aと連通するSAダクト10a、室内空間12bと連通するSAダクト10b、室内空間12cと連通するSAダクト10cとが接続されている。SAダクト10aの他端には吹出グリル13aが接続されており、吹出グリル13aは室内空間12aの天井面に設置固定されている。
【0168】また、SAダクト10bの他端には吹出グリル13bが接続されており、吹出グリル13bは室内空間12bの天井面に設置固定されている。同様にSAダクト10cの他端には吹出グリル13cが接続されており、吹出グリル13cは室内空間12cの天井面に設置固定されている。RA用アダプタ115には室内と連通し室内より排気するべき空気を流通させるRAダクト14が接続されており、RAダクト14の管路中に調湿ユニット20が介在しており、RAダクト14の他端には排気用の吸込グリル15が取り付けられている。吸込グリル15は廊下空間16の天井面に設置固定されており、室内空間12a、12b、12cからの排気空気が各々の部屋に設けられているドアのアンダーカット17a、17b、17cを通って廊下空間16に集まり吸込グリル15へ吸引される集中リターンの排気方式の排気吸込口となっている。
【0169】EA用アダプタ116にはEAダクト18が接続されており、EAダクト18の他端には排気口19が取り付けられている。
【0170】以上のように換気送風ユニットに各部材を接続することにより、同時給排集中リターン方式の熱交換換気システムを構築している。
【0171】RAダクト14の管路中に調湿ユニット20を介在せしめた構成を詳細に説明すると、排気用の吸込グリル15に接続されたRAダクト14の他端を調湿ユニット20の入口アダプタ42に接続し、換気送風ユニット2のRA用アダプタ115と調湿ユニット20の出口アダプタ43を同様にRAダクト14で接続した構成となっている。
【0172】このような構成とすることにより、RAダクト14を流通する排出すべき空気が、調湿ユニット20内の吸着経路45を流通した後に換気送風ユニット2を通り、室外へ排気されることになる。
【0173】また、吐出アダプタ40には送風機38により廊下空間16より調湿ユニット20内に吸引され、調湿経路を通過することにより調湿された空気が流通する調湿ダクト39が接続されており、分岐チャンバ47を介して室内と連通している。
【0174】上記構成において、冬期における加湿運転動作について説明する。給気用送風機101によって建物内へと吸引される外気は、外気取入口9からOAダクト8を通って換気送風ユニット2へと流入し、また、排気用送風機102により換気送風ユニット2に流入すべく室内空気は吸込グリル15からRAダクト14を通り、調湿ユニットの吸着経路45を通って水分吸着に伴い発生する吸着熱とPTCサーミスタ41aの余熱により廊下空間16の温度より上昇した室内空気として換気送風ユニット2へと流入し、熱交換機103を介して熱交換がなされるため、外気空気は温度を上げられるとともに外気湿分より湿分を増じられてSAダクト10を通り分岐チャンバ11に流入する。
【0175】分岐チャンバ11に流入した熱交換後の外気は、SAダクト10a、10b、10cに分流し、室内空間12a、12b、12cの各々の天井面に設けられた吹出グリル13a、13b、13cから吹出され給気がなされる。一方、室内空気は吸込グリルより流入し、調湿入口アダプタ42から調湿ユニット20内に流入し、調湿出口アダプタより換気送風ユニット2に流入し、熱交換機103を介して外気との熱交換がなされることにより、温度を上げられるとともに湿分を加えられた後、EAダクト18を通って換気送風ユニット2外へ導出される。
【0176】また、調湿ユニット20の動作は、再生経路44内に配置されたPTCサーミスタ41aに定格電圧を印加、吸着経路45にあるPTCサーミスタ41bを非通電にするとともに送風機38を定格で運転させ、更にタイミングモータ34aもしくは34bの何れか一方に定格電圧を与え吸着ロータ27を回転駆動させる。
【0177】吸着ロータ27は吸着経路45内において相対的に湿度の高い雰囲気に晒されることにより雰囲気空気からの吸着作用がなされるので、吸着ロータ27通過後の室内空気は湿度を低くめられて出口アダプタ43から調湿ユニット20外へと導出し、RAダクト14、換気送風ユニット2、EAダクト18を通って排気口19から建物外へと排気される。
【0178】湿分を吸着せしめられた吸着ロータ27は回転駆動により再生経路44内へと移動し、送風機38により吸込ルーバーより再生経路44内へと吸引された室内空気は、通電されているPTCサーミスタ41aを通過する際に昇温されるとともに相対的な湿度を低下せしめられて再生経路44内に在る吸着ロータ27に流入する。
【0179】再生経路44内における吸着ロータ27通過後の室内空気はPTCサーミスタ41aの余熱による温度上昇と湿分を増じられた後に吐出アダプタ40から調湿ユニット20外へと導出され調湿ダクト39を通って分岐チャンバ47へと流入する。
【0180】分岐チャンバ47に流入した高温高湿の空気が調湿ダクト39a、39b、39cに分配され室内空間12a、12b、12cの各々の天井面に設けられた吹出グリル48a、48b、48cから吹出されることにより、ポータブル加湿器等が無くても無給水で、室内空間が暖房効果を持ちながら快適な温湿度環境を得ながら加湿されることになる。
【0181】次に、梅雨期における除湿運転動作について説明する。給気用送風機101によって建物内へと吸引される外気は、外気取入口9からOAダクト8を通って換気送風ユニット2へと流入し、また、排気用送風機102により換気送風ユニット2に流入すべく室内空気は吸込グリル15からRAダクト14を通り、調湿ユニットの吸着経路45を通って脱着に伴い高温高湿空気となり、廊下空間16の温度より上昇した室内空気として換気送風ユニット2へと流入するため、熱交換機103を介して熱交換がなされ、外気空気は、温度を上げられるとともに外気湿分より湿分を減じられてSAダクト10を通り分岐チャンバ11に流入する。
【0182】分岐チャンバ11に流入した熱交換後の外気は、SAダクト10a、10b、10cに分流し、室内空間12a、12b、12cの各々の天井面に設けられた吹出グリル13a、13b、13cから吹出され給気がなされる。一方、室内空気は吸込グリル15より流入し、入口アダプタ42から調湿ユニット20内に流入し、出口アダプタ43より換気送風ユニット2に流入し、熱交換機103を介して外気との熱交換がなされることにより、温度を下げられるとともに湿分を加えられた後、EAダクト18を通って換気送風ユニット2外へ導出される。
【0183】また、調湿ユニット20の動作は、再生経路44内に配置されたPTCサーミスタ41aを非通電、吸着経路45にあるPTCサーミスタ41bを定格電圧に印加するとともに送風機38を定格で運転させ、更にタイミングモータ34aもしくは34bの何れか一方に定格電圧を与え吸着ロータ27を回転駆動させる。
【0184】吸着ロータ27は吸着経路45内において排気用送風機102により吸込グリル15より吸引された室内空気は、通電されているPTCサーミスタ41aを通過する際に昇温されるとともに相対的な湿度を低下せしめられて吸着経路45内に在る吸着ロータ27に流入する。吸着経路45内における吸着ロータ27通過後の室内空気は湿分を増じられ、出口アダプタ43から調湿ユニット20外へと導出し、RAダクト14、換気送風ユニット2、EAダクト18を通って排気口19から建物外へと排気される。
【0185】湿分を吸着せしめられた吸着ロータ27は回転駆動により再生経路44内へと移動し、送風機38により吸込ルーバーより再生経路44内へと吸引された相対的に湿度の高い雰囲気に晒されることにより雰囲気空気からの吸着作用がなされるので、吸着ロータ27通過後の室内空気は吸着による温度上昇と湿度を低くめられて、吐出アダプタ40から調湿ユニット20外へと導出され調湿ダクト39を通って分岐チャンバ47へと流入する。
【0186】分岐チャンバ47に流入した高温低湿の空気が調湿ダクト39a、39b、39cに分配され室内空間12a、12b、12cの各々の天井面に設けられた吹出グリル48a、48b、48cから吹出されることによりポータブル等の除湿器、ドレイン配管、排水タンク等を設置せず、室内空間の温度を下げずに除湿されることになる。
【0187】(実施例3)なお、従来例および第1実施例および第2実施例と同一箇所には同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0188】図8は本発明の実施例3に於ける低入力調湿ユニットの概略構成図であり、図9は低入力調湿ユニットの展開図である。図に示すように、低入力調湿ユニット54には、天井面に接するようにPP等で形成された吸込グリル35が付けられており、この吸込グリル35には低入力調湿ユニット54に接合するための吊り下げ金具50が取付けられており、低入力調湿ユニット54の下面フランジ部分に設けられたフック51に、この吊り下げ金具50が引っかかるようになっており、この吊り下げ金具50を外すことにより低入力調湿ユニット54から吸込グリル35を外すことが出来る。
【0189】吸込グリル35を外すと、材質が樹脂、例えばPPもしくはPETにより構成され、室内空気の吸込口と吐出アダプタ40に流入するための通風路が共に構成された下部仕切板37が露出し、この下部仕切板37には、素子の約240°〜270°のエリアをもち、且つ入口アダプタ42から出口アダプタ43の通路は処理経路49、30°〜60°のエリアをもち、且つ送風機38の吐出口からPTCサーミスタ41aを通り調湿ダクト39までの通路は再生経路44、30°〜60°のエリアをもち、且つ吸込ルーバー36の吸込グリル35から送風機38の吸込口までの通路はパージ流路55の3経路を分割するための3箇所のシール部56aと、吸着ロータ27の中心軸と同軸の場所に小穴が開いており、かつ吸着ロータ27の直径よりも外側になる場所に4箇所小穴が開いている。
【0190】送風機38の吸込み口を兼ねた上部仕切板33は、材質が樹脂、例えばPPもしくはPETにより構成され、シャフト30と、吸着経路45、再生経路44、パージ流路55の3経路を分割するための3箇所のシール部56bで構成されており、再生ノズルが共に構成された仕切板の小穴と対になる位置に、螺子穴が切ってある。吸着ロータ27およびロータケース28には円面の中心に同心円状の挿入口を有しており、シャフト30が挿入可能になっている。
【0191】シャフト30は吸着ロータ27およびロータケース28が挿入後所定の位置で止まるように段差31が設けられており、段差31の他端は天板21の下面に螺子止めにより固定されている。また、吸着ロータ27およびロータケース28をシャフト30に挿入した後にシャフト30の先端に止め具32で取り付けることにより、吸着ロータ27およびロータケース28の抜けおよび落下が発生しないようになっており、かつ、周方向においては回動自在な構造となっている。
【0192】ロータケース28は上部仕切板33と下部仕切板37に挟まれるように螺子で固定されている。
【0193】この螺子を外すと吸込グリル35を外した天井面のフランジで囲まれた開口部から下部仕切板37がはずれ、止め具32を外すとロータケース28が取り出せる。
【0194】吸着ロータ27を回転させるために、プーリー29aを持ち、上部仕切板33に螺子等で固定するための小穴を有するタイミングモータ34aは、この小穴を連通する螺子によって上部仕切板33に取りついている。
【0195】この螺子を取り外すことにより、吸込グリル35を外した開口部からタイミングモータ34aを取り出せる構造である。
【0196】上部仕切板33aはボス部に取りついているフランジの小穴を連通するように、低入力調湿ユニット54の天板21にぶら下がるように螺子等で固定されている。この螺子を取り外すことにより、上部仕切板33aには、吹出口に凹形状の溝がある送風機38と流入口に凸形状の突起があるヒータBOXが互いに噛み合わさるようになって接合され、かつ上部仕切板33に固定されたまま、吸込グリル35を外した開口部から取り外すことが出来る。
【0197】この送風機38とヒータBOXは、それぞれ上部仕切板33に接続するための螺子の小穴があり、この小穴を連通するように螺子で固定されている。この螺子を取り外すと上部仕切板33aより、送風機38とヒータBOXを取り外すことが出来、且つ送風機38を吸込側に向かって凹凸をスライドする方向で動かすことにより送風機38とヒータBOXを分割することが出来る。
【0198】吸着ロータ27の回転方向は、再生経路44に介在する部分からパージ流路55に介在する部分を通り、吸着経路45に介在する経路通り、更に再生経路44に介在する経路への繰り返しになるような一定回転方向をする。
【0199】上記構成により、タイミングモータ34a、送風機38、PTCサーミスタ41aに定格電圧を印加させると、入口アダプタ42から流入した相対的に湿度の高い空気は、調湿ユニット20内の上部仕切板33と下部仕切板37の間の空間へ導かれた後、吸着ロータ27の吸着経路に介在している部分を通過する。
【0200】その際に吸着ロータ27に湿分を吸着され湿度の低い空気となって調湿ユニット内23内の天板21と上部仕切板33の間の空間へ導かれた後、出口アダプタ43から調湿ユニット20外部へと導出する。
【0201】一方、送風機38により廊下空間の空気が吸込ルーバー36を通って、吸着ロータ27のパージ流路55に介在する部分を通過する。
【0202】この時、パージ流路55に介在する吸着ロータ27は再生経路44でPTCサーミスタ41aによって蓄熱されているため、吸着ロータ27の温度を低下させつつ、この熱により通過する空気は10℃〜30℃昇温してPTCサーミスタ41aに導かれるため、この昇温と風量の入力分程度、PTCサーミスタ41aの入力を低減させながら加湿空気を室内に送り込むことが出来る。
【0203】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発明によれば排気で捨ててしまう住宅全体の湿分を、暖房している室内に集中的に供給し加湿するため、暖房時の室内の相対湿度を向上し、快適性を向上させることができる換気調湿システムを提供できる。
【0204】また、換気システムの送風ダクト内を流通する空気を、送風ダクト中に介在せしめた調湿ユニット内の吸着経路もしくは再生経路に流し、吸着経路および再生経路に在る吸着素子への湿分の吸着作用もしくは脱着作用により、送風ダクト内を流通する空気の湿分を調整することにより、大幅なダクト配管工事を要せず、低コストで様々住宅の潜熱負荷に対応できる効果のある換気調湿システムを提供できる。
【0205】また、換気送風ユニットにより室外へ排気される空気中の湿分を調湿ユニット内の吸着経路に在る吸着素子に吸着させ、吸着した湿分を再生経路に在る加熱手段により昇温された加熱空気を用いて脱着せしめ、その脱着した湿分を含む高湿の空気を送風手段によって室内に送り込むことによって室内の湿度を高め、室内を加湿することができる効果のある換気調湿システムを提供できる。
【0206】また、送風手段により調湿ユニット内に空気を吸引し、その空気中の湿分を調湿ユニット内の吸着経路に在る吸着素子に吸着せしめ、吸着素子により湿分を除かれた低湿の空気を室内に送り込むことによって室内の湿度を下げるとともに、換気送風ユニットにより室外へ排気される空気を調湿ユニット内の再生経路に在る加熱手段により昇温し、その加熱空気を用いて吸着素子に吸着した湿分を脱着せしめ、脱着した湿分を室外に排気することで換気を行いながら室内を除湿することができる効果のある換気調湿システムを提供できる。
【0207】また、送風手段により再生経路を流通せしめたあとの高湿の空気を住宅内の複数箇所に連通する分岐経路内に在る開閉手段により流通もしくは遮断し、所望されるエリアにのみ送り込んで湿度を高めることにより、住宅内の所望されるエリアのみを加湿して快適性を悪化させることなく他のエリアの結露発生を防止できる効果のある換気調湿システムを提供できる。
【0208】また、換気送風ユニットにより室外へ排気される空気を室外からの給気と熱交換させることにより温度を低下せしめ、温度が下がることにより相対湿度が高まった空気を調湿ユニット内に導き、導入した低温高湿空気中の湿分を吸着経路にある吸着素子に吸着せしめることにより、吸着素子の吸着効果を高めて加湿量を増加させることができる効果のある換気調湿システムを提供できる。
【0209】また、換気送風ユニットにより室外へ排気される空気中の湿分を調湿ユニット内の吸着経路に在る吸着素子に吸着させ、その湿分を除かれるとともに吸着熱により温度が上昇した高温低湿の空気と外気からの給気とを熱交換させることにより、冬期に加湿を行うとともに室内への給気の温度を高めて快適性を向上できる効果のある換気調湿システムを提供できる。
【0210】また、換気送風ユニットにより室外へ排気される空気を室外からの給気と熱交換させることにより温度を上昇せしめ、その高温空気を調湿ユニット内の再生経路に在る加熱手段により昇温することにより、除湿を行う際に加熱手段の加熱量を抑えて省エネを図ることができる効果のある換気調湿システムを提供できる。
【0211】また、換気送風ユニットにより室外へ排気される空気を調湿ユニット内の再生経路に在る加熱手段により昇温し、その加熱空気を用いて吸着素子に吸着した湿分を脱着せしめ、脱着により湿分が加わるとともに加熱手段の余熱により温度が上昇した高温高湿の空気と外気からの給気とを熱交換させることにより、梅雨期に除湿を行うとともに室内への給気の温度を高めて快適性を向上できる効果のある換気調湿システムを提供できる。
【0212】また、メンテナンスのための点検口が送風手段の空気吸引開口とを兼ねているので、調湿ユニットを天井もしくは天井内に設置固定した状態で吸着素子のメンテナンスを容易に行うことができる効果のある換気調湿システムを提供できる。
【0213】また、素子保持手段を回転駆動させる複数の駆動手段の何れか1つを作動させるとともに、所定時間ごとに作動させる駆動手段を切り替えるようにしたので、駆動手段の耐久性を高めて、調湿ユニットの耐久性を向上することができる効果のある換気調湿システムを提供できる。
【0214】また、吸着素子への吸着量が少なく、吸着素子から水分を脱着せしめた後の再生経路を流通する空気の温度が上昇した場合には、その空気温度を温度検出手段により検出し、加熱手段の出力を減じて、空気温度を低下させることにより、送風ダクトの耐久性を高めることができる効果のある換気調湿システムを提供できる。
【0215】また、吸着経路において流通空気中の湿分の吸着素子への吸着作用がなされ、再生経路において吸着素子に吸着している湿分の加熱手段で昇温された加熱空気への脱着作用がなされている状態から、補助加熱手段を動作させ加熱手段の出力を停止させることにより、吸着経路においては吸着作用から補助加熱手段により昇温された加熱空気による脱着作用へと切り替わり、再生経路においては脱着作用から流通空気中の湿分の吸着素子への吸着作用へと切り替わるので、調湿ユニットを複数個設けることなく加湿と除湿の切替を行うことができる効果のある換気調湿システムを提供できる。
【0216】また、吸着素子に蓄熱された加熱手段の余熱を送風手段に吸引される流体を流通させることにより回収して流体を昇温し、その加熱流体を再生経路に流入させ、再生経路内に在る加熱手段によって更に昇温することにより、加熱手段の消費電力を下げることができる効果のある換気調湿システムを提供できる。
【出願人】 【識別番号】000006242
【氏名又は名称】松下精工株式会社
【出願日】 平成12年11月27日(2000.11.27)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2002−162083(P2002−162083A)
【公開日】 平成14年6月7日(2002.6.7)
【出願番号】 特願2000−359006(P2000−359006)