| 【発明の名称】 |
光学機器の清浄度維持装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】横田 敏光
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| 【要約】 |
【課題】清浄度管理されたクリーンブース20自体が大型でり、また、光学機器40の移動に伴ってクリーンブース20も移動が必要であり、移動作業に非常に多くの時間を要し、さらに、クリーンブース20を分解して移動している間は、光学機器40の清浄度が確保できない。
【解決手段】光学機器40自体に清浄度維持機能を付随させることによって、光学機器40の移動に伴う分解・組立を必要としないで、高清浄度を継続的に維持する。光学機器40の鏡筒部根元41に、清浄気体(清浄空気を含む)を排気する排気口82を配設し、光学機器40の鏡筒部先端43に清浄気体を給気する給気口81を配設して、ファン61とフィルタ62とを含む清浄度維持装置60を給気口81に装着する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光学センサを含む光学機器の内部に清浄気体を給気する清浄度維持装置であって、前記光学機器の一端に前記清浄気体を給気する給気口を配設し、前記光学機器の他端に前記清浄気体を排気する排気口を配設して、前記清浄度維持装置が前記給気口に装着されることを特徴とする光学機器の清浄度維持装置。 【請求項2】 光学センサを含む光学機器の鏡筒部の内部に清浄気体を給気する清浄度維持装置であって、前記鏡筒部の端部に、前記清浄気体を排気する排気口を配設し、前記鏡筒部の中央に前記清浄気体を給気する給気口を配設して、前記清浄度維持装置が前記給気口に装着されることを特徴とする光学機器の清浄度維持装置。 【請求項3】 前記排気口が、複数であって、複数の前記排気口の開口面積の合計値が、前記給気口の開口面積に等しいか大きいことを特徴とする請求項1、2記載の光学機器の清浄度維持装置。 【請求項4】 光学センサを含む光学機器の鏡筒部の内部に清浄気体を給気する清浄度維持装置であって、前記鏡筒部の端部に、前記清浄気体を排気する排気口を配設し、前記鏡筒部の任意の部分に前記清浄気体を給気する複数の給気口を配設して、前記複数の給気口に、給気量が少なく形状が小さい小型清浄度維持装置を装着することを特徴とする光学機器の清浄度維持装置。 【請求項5】 前記排気口が、前記鏡筒部の任意の部分に少なくとも2つ以上配設され、2つ以上配設された前記排気口の開口面積の合計値が、前記複数の給気口の開口面積の合計値に等しいか大きいことを特徴とする請求項4記載の光学機器の清浄度維持装置。 【請求項6】 前記清浄気体が、清浄空気であることを特徴とする請求項1、2、4記載の光学機器の清浄度維持装置。 【請求項7】 前記清浄度維持装置が、前記光学機器と一体となっていることを特徴とする請求項1、2、4記載の光学機器の清浄度維持装置。 【請求項8】 前記給気口の開口面積と前記排気口の開口面積とが、任意の大きさに設定されていることを特徴とする請求項1、2、4記載の光学機器の清浄度維持装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、光学機器の清浄度維持管理に関し、特にその清浄度維持装置に関する。 【0002】 【従来の技術】人工衛星や衛星搭載機器は、清浄度が維持管理された部屋(以下、「クリーンルーム」という)で試験・保管を行う。さらに光学機器などの場合はより高い清浄度レベル(以下、「高清浄度」という)が要求されるため、清浄度維持機能付きのブース(以下、「クリーンブース」という)を通常のクリーンルーム内や真空チャンバ内に設置した後、その中に光学機器を入れて規定の清浄度を保つようにしている。 【0003】図5は、従来の技術による光学機器の清浄度維持装置の構成図である。クリーンルーム10の内部にクリーンブース20を設置し、クリーンブース20の中に光学機器40と、光学機器40と光の送受信を行う試験装置50を設置して清浄度を維持する。クリーンルーム10の天井付近には、清浄空気をクリーンブース20内に給気するためのファン31と、この清浄空気を濾過するフィルタ32を含むクリーンブース用清浄度維持装置30が装着されている。清浄空気は、クリーンブース給気口21からクリーンブース20の内部に給気されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】第1の問題点は、クリーンブース20自体が大型なことである。その理由は、クリーンブース20の中に光学機器40全体を入れるためで、光学機器40だけでなく試験装置50も入れる場合はより大型になる。 【0005】第2の問題点は、光学機器40の移動に伴ってクリーンブース20も移動が必要であるが、その作業に非常に多くの時間を要してしまう。その理由は、クリーンブース20は大型で構造も複雑なため、移動するには分解しなければならないためである。 【0006】第3の問題点は、クリーンブース20を分解して移動している間は、光学機器40の清浄度が確保できないことである。その理由は、クリーンブース20を分解すると、その清浄度維持機能を保つことができないからである。 【0007】この発明の目的は、高清浄度が要求される衛星搭載用の光学機器40に対して、清浄度維持の手段を改善することによって、より簡素で確実に清浄度を維持できる清浄度維持装置を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係わる発明は、光学センサを含む光学機器の内部に清浄気体を給気する清浄度維持装置であって、前記光学機器の一端に前記清浄気体を給気する給気口を配設し、前記光学機器の他端に前記清浄気体を排気する排気口を配設して、前記清浄度維持装置が前記給気口に装着されることを特徴とする。 【0009】また、この発明の請求項2に係わる発明は、光学センサを含む光学機器の鏡筒部の内部に清浄気体を給気する清浄度維持装置であって、前記鏡筒部の端部に、前記清浄気体を排気する排気口を配設し、前記鏡筒部の中央に前記清浄気体を給気する給気口を配設して、前記清浄度維持装置が前記給気口に装着されることを特徴とする。 【0010】さらに、この発明の請求項3に係わる発明は、前記請求項1、2記載の前記排気口が、複数であって、複数の前記排気口の開口面積の合計値が、前記給気口の開口面積に等しいか大きいことを特徴とする。 【0011】さらに、この発明の請求項4に係わる発明は、光学センサを含む光学機器の鏡筒部の内部に清浄気体を給気する清浄度維持装置であって、前記鏡筒部の端部に、前記清浄気体を排気する排気口を配設し、前記鏡筒部の任意の部分に前記清浄気体を給気する複数の給気口を配設して、前記複数の給気口に、給気量が少なく形状が小さい小型清浄度維持装置を装着することを特徴とする。 【0012】さらに、この発明の請求項5に係わる発明は、前記請求項4記載の前記排気口が、前記鏡筒部の任意の部分に少なくとも2つ以上配設され、2つ以上配設された前記排気口の開口面積の合計値が、前記複数の給気口の開口面積の合計値に等しいか大きいことを特徴とする。 【0013】さらに、この発明の請求項6に係わる発明は、前記請求項1、2、4記載の前記清浄気体が、清浄空気であることを特徴とする。 【0014】さらに、この発明の請求項7に係わる発明は、前記請求項1、2、4記載の前記清浄度維持装置が、前記光学機器と一体となっていることを特徴とする。 【0015】さらに、この発明の請求項8に係わる発明は、前記請求項1、2、4記載の前記給気口の開口面積と前記排気口の開口面積とが、任意の大きさに設定されていることを特徴とする。 【0016】 【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)次に、この発明の第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、この発明の第1の実施の形態を示す構成図である。図2は、この発明の第1の実施の形態を示す清浄度維持装置60と光学機器40の鏡筒部を示す構成図である。 【0017】クリーンルーム10は、地上での試験・保管時には清浄度管理された部屋である。 【0018】光学機器40は、人工衛星に搭載する光学センサなどで、鏡筒部根元41と鏡筒部中央42と鏡筒部先端43とを含んで構成される鏡筒部と、データ処理部などを含んで構成される。 【0019】試験装置50は、光学機器40との間で光の送受信を行うことなどによって、光学機器40の機能、性能を試験する装置である。 【0020】清浄度維持装置60は、清浄空気(清浄窒素などの清浄気体でもよい)を送風するファン61と清浄空気をさらに濾過した清浄空気とするためのフィルタ62とを含んで構成される。 【0021】給気口81は、清浄空気を取り入れるために鏡筒部先端43に配設された入り口で、清浄度維持装置60が装着される。 【0022】排気口82は、清浄空気を順次排気するため、鏡筒部根元41に設けられている。図1では、排気口82は単数であるが、光学機器40や鏡筒部への悪影響を避けるため、排気口82の開口面積を小さくして複数にし、任意の場所に配設してもよい。複数の排気口82の開口面積の合計値を、単数の排気口82の開口面積と等しくするか、合計値を大きくすることによって、排気量を一定値に保ち、スムースに排気することが可能となる。 【0023】清浄度維持装置60は、光学機器40と一体となっているため、光学機器40の移動に伴う分解・組立を必要とせず、高清浄度を継続的に維持できる。 【0024】光学機器40に対する高清浄度の要求は、光学機器40の内部に対するものであり、光学機器40全体を高清浄度にする必要はない(ある程度の清浄度は必要)。そこで、光学機器40自体に清浄度維持装置60を付随させて、局所的に高清浄度を維持する手段を講じる。 【0025】光学機器40の鏡筒部先端43に配設された給気口81に清浄度維持装置60が装着され、給気口81を経由して、鏡筒部内部44へと清浄度が維持された清浄空気が送りこまれ、光学機器40の内部の清浄度を局所的に維持している。 【0026】清浄度維持装置60の中のファン61が回転することによって清浄空気が給気口81を経由して、鏡筒部内部44へと送られる。ファン61と鏡筒部内部44との間にはフィルタ62があり、フィルタ62によって清浄空気が濾過されて、さらに清浄度が高くなって鏡筒部内部44に入り、鏡筒部内部44に清浄空間が作られる。鏡筒部内部44の清浄空気は、鏡筒部根元41に設けられた排気口82から、順次排気される。 【0027】(第2の実施の形態)次に、この発明の第2の実施の形態について説明する。図3は、この発明の光学機器の清浄度維持装置の第2の実施の形態の清浄度維持装置60と光学機器40の鏡筒部を示す構成図である。清浄度維持装置60が、鏡筒部中央42に装着されていることが第1の実施の形態(図2参照)との相違点であり、その他は第1の実施の形態と同様である。 【0028】清浄度維持装置60を、光学機器40の光学系視野に影響しない範囲で鏡筒の中央部(中心)つまり、鏡筒部中央42に装着すると、給気口81と排気口82との間の清浄空気の流路長が短縮されるので、部分的にはさらに清浄度を高くすることができる。清浄空気の鏡筒部根元41の清浄度が必要な場合や局所的に清浄度が必要な場合には、効果的である。排気口82を複数にして、等価的な開口面積を大きくすることも可能である。図3では、排気口82は単数であるが、光学機器40や鏡筒部への悪影響を避けるため、排気口82の開口面積を小さくして複数にし、任意の場所に配設してもよい。複数の排気口82の開口面積の合計値を、単数の排気口82の開口面積と等しくするか、合計値を大きくすることによって、排気量を一定値に保ち、スムースに排気することが可能となる。 【0029】(第3の実施の形態)次に、この発明の第3の実施の形態について説明する。図4は、この発明の光学機器の清浄度維持装置の第3の実施の形態による小型清浄度維持装置70と光学機器40の鏡筒部を示す構成図である。小型清浄度維持装置70が、鏡筒部根元41と、鏡筒部中央42と、鏡筒部先端43とに装着されていることが第1の実施の形態(図2)との相違点である。 【0030】小型清浄度維持装置70は、清浄空気(清浄窒素などの清浄気体でもよい)を送風するファン71と清浄空気をさらに濾過した清浄空気とするためのフィルタ72とを含んで構成される。 【0031】清浄度維持装置60に比較して、給気量は少ないが、形状が小さい小型清浄度維持装置70は、鏡筒部内部44の部分的な清浄度をより高め、複数台が装着できる。小型清浄度維持装置70の一台あたりの給気量は少ないが、複数台を装着することにより、清浄度維持装置60と同様の給気量を確保することも可能である。 【0032】この第3の実施の形態においては、小型清浄度維持装置70を鏡筒部根元41と鏡筒部中央42と鏡筒部先端43とに装着している。光学機器40の構成品の中で、特に清浄度を必要とする部分を清浄に保つことができるという効果が生ずる。 【0033】図4における排気口82を複数にし、任意の場所に配設して、等価的な開口面積を大きくすることも可能である。複数にした排気口82の開口面積の合計値を、単数の排気口82の開口面積と等しくするか、合計値を大きくすることによって、排気量を一定値に保ち、スムースに排気することが可能となる。また、複数にした排気口82の開口面積の合計値を、複数の給気口81の開口面積の合計値と等しくするか、大きくすることによって、排気量を一定値に保ち、スムースに排気することが可能となる。 【0034】尚、この発明は、上記し、且つ、図面に示す実施の形態(第1の実施の形態〜第3の実施の形態)に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施しうるものである。例えば、この実施の形態では、給気口81の開口面積と排気口82の開口面積の大きさについては、光学機器40の機能・性能に影響のない範囲内で任意の大きさに設定することが可能である。 【0035】 【発明の効果】第1の効果は、この発明の清浄度維持装置は従来のクリーンブース用清浄度維持装置に比べて小型であり、かつ光学機器に取り付けたまま移動できるので分解の必要がないことである。これにより、光学機器のセッティングの変更や移動が、短い時間で済み、従来に比べ試験時間の大幅な短縮が可能になる。 【0036】第2の効果は、清浄度維持機能が光学機器と一体になっているので、光学機器のセッティング変更や移動にかかわらず、常に光学機器を高清浄度に保つことが可能になることである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004237 【氏名又は名称】日本電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年11月24日(2000.11.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082935 【弁理士】 【氏名又は名称】京本 直樹 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−162077(P2002−162077A) |
| 【公開日】 |
平成14年6月7日(2002.6.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−358303(P2000−358303) |
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