| 【発明の名称】 |
集塵装置及び空気調和機 |
| 【発明者】 |
【氏名】西川 和男
【氏名】坂根 安昭
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| 【要約】 |
【課題】従来の集塵装置では、光触媒によって臭気脱臭を得るものはあるが、室内空気に含まれる微細な粉塵の問題への対応がなされておらず、脱臭運転を続けるうちに光触媒表面に微細な粉塵が蓄積して、定期的に微細な粉塵を取り除かないと、脱臭性能が低下するという欠点が生じていた。
【解決手段】空気中の粉塵を帯電させるイオン化線1と、導電性担体に光触媒もしくは光触媒と吸着剤とを担持して該イオン化線1により帯電した該粉塵を吸着する光触媒フィルター2と、該光触媒フィルター2に紫外線を照射する紫外線ランプ4とからなり、光触媒フィルター2とイオン化線1との間に高電圧を印加する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 空気中の粉塵を帯電させるイオン化線と、導電性担体に光触媒もしくは光触媒と吸着剤とを担持して該イオン化線により帯電した該粉塵を吸着する光触媒体と、該光触媒体に紫外線を照射する紫外線ランプとからなり、該光触媒体と該イオン化線との間に高電圧を印加する構成を備えた集塵装置。 【請求項2】 光触媒もしくは光触媒と吸着剤とを担持して該イオン化線により帯電した該粉塵を吸着する光触媒体と、該光触媒体の表面に配設して該粉塵を帯電する静電フィルターと、該光触媒体に紫外線を照射する紫外線ランプとから構成することを特徴とする集塵装置。 【請求項3】 上記イオン化線と上記光触媒体との間に配設すると共に該光触媒体と該対向電極板とを同極性に印加される対向電極板を備えることを特徴とする請求項1に記載のフィルター。 【請求項4】 上記光触媒体を、導電性不繊布から構成することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の集塵装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は集塵装置及び空気調和機に関し、特に、室内空気の脱臭及び集塵を行うものに関する。 【0002】 【従来の技術】従来の空気調和機における空気浄化方法は、特開平1−234729号公報に開示されており、以下これを説明する。 【0003】空気調和機は、臭気を含んだ室内空気を内部に吸引し、吸引された空気は、熱交換器、紫外線ランプにより紫外線が照射される脱臭剤、送風機を通り再び室内に吐出される。また、前記脱臭剤はアナタ−ゼ型の二酸化チタン系の光触媒層を表面に形成したハニカム状活性炭をスポンジ状緩衝材で包んだものから構成される。さらに、前記脱臭剤の表面に光触媒を形成し、この光触媒層を励起させる光源より光を照射して励起させ、吸着剤に吸着された臭気成分を分解することにより、脱臭効果を長期間にわたり保持される。 【0004】なお、臭気成分のうち分解速度の速い成分は紫外線ランプからの励起光(紫外線)により光触媒表面に生じる例えばOHラジカルの酸化作用により、すみやかに酸化分解される。また、分解速度の遅い臭気成分は吸着剤に吸着されるが、吸着されることにより吸着剤表面の臭気成分濃度が高くなるので励起光を繰返し照射することにより除去される。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した従来の空気調和機では、吸着剤と光触媒とによる臭気成分の吸着・分解による臭気脱臭を得るものであるが、室内空気に含まれる微細な粉塵の問題や光触媒では分解されない無機物質への対応がなされておらず、脱臭運転を続けるうちに脱臭剤表面に微細な粉塵や無機物が蓄積して、定期的に微細な粉塵や無機物を取り除かないと、脱臭性能が低下するという欠点が生じていた。 【0006】本発明は、室内に循環する空気の脱臭、集塵を同時に行う集塵装置及び空気調和機を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題を達成するために、請求項1記載の発明は、空気中の粉塵を帯電させるイオン化線と、導電性担体に光触媒もしくは光触媒と吸着剤とを担持して該イオン化線により帯電した該粉塵を吸着する光触媒体と、該光触媒体に紫外線を照射する紫外線ランプとからなり、該光触媒体と該イオン化線との間に高電圧を印加するものである。 【0008】請求項2記載の発明は、光触媒もしくは光触媒と吸着剤とを担持して、該イオン化線により帯電した該粉塵を吸着する光触媒体と、該光触媒体の表面に配設する静電フィルターと、該光触媒体に紫外線を照射する紫外線ランプとを備えるものである。 【0009】請求項3記載の発明は、上記イオン化線と上記光触媒体との間に配設すると共に該光触媒体と該対向電極板とを同極性に印加される対向電極板を備えるものである。 【0010】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一つに記載の発明に加えて、上記光触媒体を、導電性不繊布から構成するものである。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態について、図1乃至図6に従って説明する。 <第1の実施形態>本発明を備えた空気調和機の第1の実施形態を説明する。図1に示すように、1は空気調和機に吸入された空気に含まれる臭気成分を帯電させるイオン化線、2はイオン化線1の下流側に配設する光触媒フィルター(光触媒体)、3は光触媒フィルター2を保持すると共に大きな塵を集塵する除塵フィルターである。また、4は光触媒フィルター2の下流側で配設され光触媒フィルター2に紫外線を照射する紫外線ランプ、5は紫外線ランプ4の下流側に配設されて吸入した室内空気を熱交換する熱交換器、6は室内空気を吸入するメインファン、7は熱交換器5で熱交換された空気を室内に吐き出す送風口、8はサブファン、9は室内空気を吸入する風入口である。 【0012】また、光触媒フィルター2を、光触媒と吸着剤とを担持したアルミコルゲートハニカム体から構成して、除塵フィルター3に着脱自在に取り付ける。紫外線ランプ4は20Wブラックライトを用い、イオン化線1としてはタングステンワイヤー1を用い、イオン化線1を光触媒フィルター2のグランドに短絡させ、イオン化線1に3600Vの電圧を印加可能にする。 【0013】さらに、光触媒として石原産業株式会社製の酸化チタンST−01を用い、吸着剤として銅イオン交換処理を施したハイシリカ合成ゼオライトH型ZSM5を用い、バインダーとしてテルニック工業株式会社製のコロイダルシリカ系バインダーベタックNo970を用いた。また、光触媒と吸着剤に対するバインダーの固形分比を50%になるように調整して、235(mm)×55(mm)×厚さ10(mm)のアルミコルゲートハニカム[200(セル/inch2)]に、300(g/L)になるように塗布し、380℃で1時間焼付けを行って光触媒フィルター2のサンプルを作製した。 【0014】この光触媒フィルター2のサンプル2枚を除塵フィルター3に取り付けた空気調和機を、1(m3)の密閉されたボックスに内に設置し、乾燥した清浄空気をパージしてボックス内を清浄にした後、ボックス内でマイルドセブン5本を同時に燃焼させ、風量10(m3/min)で30分間、図1に示す空気調和機によりボックス内空気の集塵脱臭を行い、30分後にガス検知管によりアンモニア、アセトアルデヒド、酢酸、スチレン及びピリジンの除去率を測定した。このガス検知管による除去率の測定結果を表1に示す。 【0015】 【表1】
【0016】表1に示すように、アンモニアは検出限界以下、即ち除去率100%になり、他の成分についても除去率70%以上となり、多種の臭い成分について脱臭が可能である。また同時に、散乱式粉塵計により30分間の粉塵濃度の変化を測定した。図1に示す空気調和機は、図2に示すような集塵性能を示し、集塵開始から1.5分で目視による煙が消え、5.5分後には一般室内レベルまで集塵された。 【0017】このような構成では、臭気成分及び粉塵を含んだ空気が光触媒フィルター2を通過すると、空気中の臭気成分は光触媒フィルター2に担持された光触媒及び吸着剤により吸着される。一方、粉塵はイオン化線1に高電圧を印加することにより帯電し、帯電した粉塵は光触媒フィルター2に吸着され電気集塵される。 【0018】また、光触媒フィルター2に紫外線を照射することにより、光触媒が励起されて強力な酸化力を示し、有機性臭気成分及び有機性粉塵は、二酸化炭素や水分子等に分解され脱離する。これにより、光触媒フィルター2に吸着された粉塵の蓄積が防止され、脱臭性能及び集塵性能の劣化を防ぎ、光触媒フィルター2の頻繁な交換が不要となる。また、光触媒フィルター2が取り外し可能なため、分解不可能な無機性の挨等のメンテナンスも簡素化できる。さらに、上記構成では、紫外線ランプ4が照射する紫外線が熱交換器5にも照射されるため、熱交換器5の表面に汚れが付着し難くなる。 <第2の実施形態>本発明の集塵装置を備えた空気調和機の第2の実施形態を説明する。なお、上記第1の実施形態と同一部分には同一符号を付しその説明は省略する。 【0019】光触媒フィルター2を光触媒と吸着剤を担持したアルミコルゲートハニカムから構成し、図3に示すように、この光触媒フィルター2を、空気調和機の側面風入口9a及び上面風入口9bの全域にわたって対向するように配設すると共に、空気調和機本体に対して着脱可能とする。また、光触媒フィルター2の下流側、且つ、熱交換器5の上流側の空間に、20Wブラックライトを用いた紫外線ランプ4を配設する。側面風入口9aと、側面風入口9aに対向する光触媒フィルター2との間の空間の上部にはイオン化線1aを、当該空間の下部にはイオン化線1bを配設する。また、上面風入口9bと、上面風入口9bに対向する光触媒フィルター2との間の空間にはイオン化線1cを配設する。そして、イオン化線1a,1b,1cによって、風入口9から吸入した室内空気中の粉塵を均一にイオン化することができる。 【0020】さらに、光触媒フィルター2下部と熱交換器5との間のスペースの狭い部分には、小型冷陰極管を用いた紫外線ランプ10を配設して、光触媒フィルター2下部にも十分紫外線が照射されるように構成する。イオン化線1a,1b,1cを光触媒フィルター2のグランドに短絡させに、イオン化線1a,1b,1cにそれぞれ3600Vの電圧を印加可能にした。なお、イオン化線1a,1b,1cへの印加電圧がプラス極性であれば人体に有害なオゾンが発生しにくい。 【0021】この構成により、風入口9から入った空気全部に対して脱臭及び集塵ができる。1サイクルでの脱臭及び集塵性能が向上し、短時間で多量の臭気成分の脱臭及び集塵ができる。また、構造上空間が狭い部分でも小型の冷陰極管紫外線ランプ10を用いることにより細部まで光触媒に紫外線が照射され、吸着された有機性臭気成分及び有機性粉塵は分解される。これにより、脱臭および集塵性能の低下が起こらない。 <第3の実施形態>本発明の集塵装置を備えた空気調和機の第3の実施形態を説明する。なお、上記第1の実施形態と同一部分には同一符号を付しその説明は省略する。 【0022】本発明の空気調和機の第3の実施形態は、図4に示すように、光触媒フィルター2の上流側(吸込側)の表面に、絶縁性繊維で編んだ通気性のよい静電フィルター11を配設する。静電フィルター11を備えた光触媒フィルター2を取り外し可能な除塵フィルター3に取り付けた。 【0023】この構成により、静電フィルター11により集塵、光触媒フィルター2により脱臭が行われる。これにより、空気中の粉塵に高電圧を印加せずに静電フィルター11により粉塵を吸着することができ、脱臭と集塵が可能となり、構造上の簡素化および安全性の向上につながる。 <第4の実施形態>本発明の集塵装置を備えた空気調和機の第4の実施形態を説明する。なお、上記第1の実施形態と同一部分には同一符号を付しその説明は省略する。 【0024】本発明の空気調和機の第4の実施形態は、図5に示すように、イオン化線1と導電性ハニカム体からなる光触媒フィルター2と間の空間に、導電性材からなる一対の対向電極板12を、イオン化線1を挟むように配設し、イオン化線1と対向電極板12とを同極性にして、イオン化線1と光触媒フィルター2との間に高電圧を印加する。 【0025】この構成により、イオン化線1からのコロナ放電により、帯電された粉塵は対向電極板12からクーロン力を受けてイオン風が発生する。このことにより、微風量または無風においても、クーロン力により粉塵が光触媒フィルター2に引き寄せられ集塵性能が向上する。 <第5の実施形態>本発明の集塵装置を備えた空気調和機の第5の実施形態を説明する。なお、第5の実施形態は、第1乃至第4の実施形態と光触媒フィルター2の構成が異なるのみなので、図示は省略する。 【0026】第5の実施形態では、第1乃至第4の実施形態で用いた導電性ハニカム体からなる光触媒フィルター2に代えて、導電性炭素繊維で編んだ通気性に優れた不繊布製光触媒フィルターを用いる。該不繊布光触媒フィルターには、光触媒及び吸着剤を担持し、その下流側に紫外線ランプ、上流側にイオン化線を配設し、イオン化線と不繊布光触媒フィルターと間に高電圧を印加する。 【0027】この構成により、臭気成分及び粉塵を含んだ空気が不繊布製光触媒フィルターを通過すると、空気中の臭気成分は、不繊布製光触媒フィルターに担持された光触媒及び吸着剤により吸着される。また、粉塵はイオン化線に高電圧を印加することにより、不繊布製光触媒フィルターに電気集塵される。不繊布製光触媒フィルターに担持された光触媒に紫外線を照射すると、光触媒が励起され、強力な酸化力を示し、有機性臭気成分及び有機性粉塵は酸化炭素や水分子等に分解され脱離する。これにより、脱臭および集塵性能の低下が起こらない。また、不繊布を用いることにより、柔軟で衝撃に強く、取り扱いが簡単になる。 【0028】 【発明の効果】本発明の空気調和機は上記のように構成するため、請求項1に記載の発明によれば、光触媒体によって臭気成分の脱臭だけでなく、粉塵の電気集塵も可能となる。 【0029】請求項2に記載の発明によれば、静電フィルターによって高電圧を印加することなく、粉塵が吸着されるため、臭気成分の脱臭及び粉塵の集塵も可能となる。 【0030】請求項3に記載の発明によれば、対向電極板によって、帯電された粉塵はクーロン力を受け、イオン風が発生して、光触媒体に吸引されるため、極風量または無風状態においても集塵することが可能となる。 【0031】請求項4に記載の発明によれば、導電性不繊布を用いることにより、柔軟で衝撃に強く、取り扱いが簡単になる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005049 【氏名又は名称】シャープ株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年2月26日(1997.2.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100102277 【弁理士】 【氏名又は名称】佐々木 晴康 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−162054(P2002−162054A) |
| 【公開日】 |
平成14年6月7日(2002.6.7) |
| 【出願番号】 |
特願2001−273336(P2001−273336) |
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