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【発明の名称】 |
排煙風道用たわみ継手 |
| 【発明者】 |
【氏名】永▲廣▼ 秀彦 |
【課題】十分な耐熱性と可撓性を有し、かつ安価に製作できる排煙風道用たわみ継手を提供することである。
【解決手段】たわみ継手1の管壁の内壁7と外壁8とを、ガラス繊維を素材として縫製し、両面をアルミニウム箔で被覆したガラスクロスで形成し、これらの内壁7と外壁8との間に、アルミニウム箔で形成した中間壁9を介在させて、管壁を三重構造とすることにより、排煙風道の熱膨張や振動を吸収できる可撓性を有しつつ、管壁の内外から熱を受ける場所でも使用できる耐熱性が容易に得られ、かつ安価に製作できるようにしたのである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 火災発生時に生じる煙を建物外へ排出する排煙風道の途中に介装され、可撓性を有するシート部材で管状に形成された排煙風道用たわみ継手において、管壁を、管内周面を形成する内壁と管外周面を形成する外壁との間に中間壁を介在させた三重構造とし、前記内壁の内周または外周に、少なくとも1つの環状補強部材を取り付けたことを特徴とする排煙風道用たわみ継手。 【請求項2】 前記環状補強部材を前記内壁の内周または外周に取り付ける手段が、可撓性を有するシート部材で形成した縫付部材で、前記環状補強部材を前記内壁の内周または外周に縫い付けるものである請求項1に記載の排煙風道用たわみ継手。 【請求項3】 前記内壁および外壁を、ガラス繊維を素材とするガラスクロスで形成し、前記内壁の内周面と前記外壁の外周面を、アルミニウム箔で被覆した請求項1または2に記載の排煙風道用たわみ継手。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、火災発生時に生じる煙を建物外へ排出する排煙風道の途中に介装される排煙風道用たわみ継手に関する。 【0002】 【従来技術】高層ビルディング等の大規模な建物では、火災発生時の一酸化炭素中毒や窒息死等の事故を防止するために、排煙設備が設けられている。排煙設備の一部を構成し、火災発生時に生じる煙を建物外へ排出する排煙風道には、その途中に、排煙風道の熱膨張に伴う変形や振動による破損を防止するためのたわみ継手が介装されている。 【0003】図4および図5は、このようなたわみ継手の一例を示す。このたわみ継手51は、煙を吸引する排煙機を設置するために設けた防火室の中で使用することを想定して設計されたもので、枠状の連結金具52により前後の排煙風道53に連結されており、管壁が内壁54と外壁55とで構成される二重構造となっている。内壁54および外壁55は、それぞれ、ガラス繊維を素材として厚さ約0.7mmに縫製したガラスクロスで形成されており、内壁54の内周面と外壁55の外周面とがアルミニウム箔で被覆されている。 【0004】また、内壁54と外壁55との間には、環状に形成されたピアノ線56が挿入され、このピアノ線56の両側で内壁54と外壁55とが縫い合わされて、排煙風道53の排出端に接続された排煙機(図示省略)での煙の吸引に伴ってたわみ継手51内外に圧力差が生じても、たわみ継手51が管路と直交する方向に大きく変形しないように補強されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上述したたわみ継手は、内壁側からのみ熱を受ける防火室内で使用される場合は、要求される耐熱性を確保できるが、外壁側からも火災炎による熱を受ける場所で使用しようとすると、より高水準の耐熱性を確保するように設計を変更する必要がある。 【0006】この種のたわみ継手の耐熱性を向上させる手段としては、管壁を形成するシート部材の厚みを厚くする方法や、より耐熱性の大きい素材のシート部材で管壁を形成する方法があるが、いずれも製造コストが高くなる問題がある。また、シート部材の厚みを厚くすると、可撓性が低下したり、内壁と外壁とを縫い合わせにくくなって製作により手間がかかるようになる。このため、実際には、防火室内用に設計されたたわみ継手が、耐熱性を確認されないまま、管壁の内外から熱を受ける場所で使用されている場合があり、たわみ継手の破損による事故が発生する可能性がある。 【0007】そこで、この発明の課題は、十分な耐熱性と可撓性を有し、かつ安価に製作できる排煙風道用たわみ継手を提供することである。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するため、この発明は、火災発生時に生じる煙を建物外へ排出する排煙風道の途中に介装され、可撓性を有するシート部材で管状に形成された排煙風道用たわみ継手において、管壁を、管内周面を形成する内壁と管外周面を形成する外壁との間に中間壁を介在させた三重構造とし、前記内壁の内周または外周に、少なくとも1つの環状補強部材を取り付けた構成を採用したのである。 【0009】すなわち、管壁を、管内周面を形成する内壁と管外周面を形成する外壁との間に中間壁を介在させた三重構造とすることにより、管壁の厚みと管壁内部の断熱空気層を増加させて耐熱性を向上させるとともに、中間壁の素材として安価な耐熱材を使用できるようにして、耐熱性向上に伴うコストの増加を抑えるようにしたのである。 【0010】また、内壁の内周または外周に少なくとも1つの環状補強部材を取り付けることにより、たわみ継手内外の圧力差によるたわみ継手の管路と直交する方向の変形を抑えて、たわみ継手の耐久性も確保するようにした。 【0011】前記環状補強部材を前記内壁の内周または外周に取り付ける手段を、可撓性を有するシート部材で形成した縫付部材で、前記環状補強部材を前記内壁の内周または外周に縫い付けるものとすることにより、必ずしも使用中の変形の方向や変形量が一致しない外壁および中間壁と内壁とを縫い合わせる必要がなくなり、たわみ継手の耐久性を向上させることができる。 【0012】また、前記内壁および外壁を、ガラス繊維を素材とするガラスクロスで形成し、前記内壁の内周面と前記外壁の外周面を、アルミニウム箔で被覆したものとすることにより、管壁を二重構造とした従来のたわみ継手の内壁および外壁を、厚みや材質を変えることなく利用して、これらの内壁と外壁の間に中間壁を介在させるだけで、簡単にたわみ継手の耐熱性を向上させることができる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、図1乃至図3に基づき、この発明の実施形態を説明する。この排煙風道用たわみ継手1は、図1および図2に示すように、ほぼ矩形の管状に形成されており、その両端の周縁部を枠状の連結金具2と連結金具2の内周にはめ込まれる当板3とに挟持されてリベット4で固定され、連結金具2の周縁に沿って設けられたフランジ2aによって前後の排煙風道5に連結されている。また、管路方向のほぼ中央位置には、環状補強部材としての直径約2mmのピアノ線6が内蔵されている。 【0014】図3に示すように、このたわみ継手1の管壁は、内壁7と外壁8との間に中間壁9を介在させた三重構造となっており、断熱空気層が2層形成されている。内壁7および外壁8は、それぞれ、ガラス繊維を素材として厚さ約0.7mmに縫製し、両面を約0.007mmのアルミニウム箔で被覆したガラスクロスで形成され、中間壁9は、厚さが約0.05mmのアルミニウム箔で形成されている。 【0015】なお、この実施形態のように、たわみ継手1の内壁7および外壁8をガラスクロスで形成し、中間壁9をアルミニウム箔で形成する場合に、管壁の内外から熱を受ける場所で使用できる十分な耐熱性を確保し、かつ安価に製作するには、ガラスクロスの厚みを0.6〜0.8mmとし、アルミニウム箔の厚みを0.03〜0.05mmとすることが望ましい。この厚み範囲で内壁7、外壁8および中間壁9を形成することにより、排煙風道5の熱膨張や振動を吸収できるだけの可撓性も確保される。 【0016】また、前記管壁に内蔵されているピアノ線6は、内壁7の外周に沿って通されており、両面をアルミニウム箔で被覆したガラスクロスで形成され、ピアノ線6に重ねられた縫付部材10がピアノ線6の両側で内壁7と縫い合わされることにより、内壁7の外周に縫い付けられている。従って、排煙風道5の排出端に接続された排煙機での煙の吸引に伴ってたわみ継手1内外に圧力差が生じても、たわみ継手1は管路と直交する方向に大きく変形することがない。 【0017】上述した実施形態では、中間壁をアルミニウム箔で形成したが、ステンレス鋼箔等の他の金属箔で形成してもよいし、ガラス繊維の金属以外の耐熱材を素材とするシート部材や、これらの耐熱部材の複合体で形成してもよい。 【0018】また、内壁および外壁は、両面をアルミニウム箔で被覆したガラスクロスで形成したが、内壁の内周面と外壁の外周面のみをアルミニウム箔で被覆するようにしてもよい。 【0019】さらに、環状補強部材としてのピアノ線は、内壁の外周に縫い付けたが、内壁の内周に縫い付けてもよい。この場合の縫付部材としては、ガラスクロスで形成され、少なくとも内壁の内周面側をアルミニウム箔で被覆したものを用いることができる。 【0020】 【発明の効果】以上のように、この発明の排煙風道用たわみ継手は、管壁を、管内周面を形成する内壁と管外周面を形成する外壁との間に中間壁を介在させた三重構造とすることにより、管壁の厚みと管壁内部の断熱空気層を増加させて耐熱性を向上させるとともに、中間壁の素材として安価な耐熱材を使用できるようにしたものであるから、排煙風道の熱膨張や振動を吸収できる可撓性を有しつつ、管壁の内外から熱を受ける場所でも使用できる耐熱性が容易に得られ、かつ安価に製作することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】597036112 【氏名又は名称】三笠技研工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年8月28日(2000.8.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074206 【弁理士】 【氏名又は名称】鎌田 文二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−71201(P2002−71201A) |
| 【公開日】 |
平成14年3月8日(2002.3.8) |
| 【出願番号】 |
特願2000−257218(P2000−257218) |
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