トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F21 照明




【発明の名称】 照明装置
【発明者】 【氏名】梶川 伸二

【要約】 【課題】本発明は、室内や物品などの被照射対象物に応じて演出効果を奏する照明装置を提供することを課題とする。

【解決手段】本発明にかかる照明装置は、光を放射する光源と、該光源の光を遮る遮光体を透光性を有する容器に封入したフィルターとを備え、容器の対向面同士を接近するように変形させることで、光源の光が該変形部分を透過するようにしたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光(B)を放射する光源(1)と、該光源(1)の光(B)を遮る遮光体(2)を透光性を有する容器(3)に封入したフィルター(4)とを備え、容器(3)の対向面同士を接近するように変形させることで、光源(1)の光(B)が該変形部分を透過するようにしたことを特徴とする照明装置。
【請求項2】 前記遮光体(2)が墨汁とされた請求項1記載の照明装置。
【請求項3】 前記遮光体(2)がゾル状とされた請求項1又は2記載の照明装置。
【請求項4】 前記フィルター(4)の容器(3)の一表面に透光性を有した発砲体(5)を更に設けた請求項1乃至3の何れかに記載の照明装置。
【請求項5】 前記発砲体(5)がスポンジとされた請求項4記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内や物品などを照らす照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、照明器具は、デザイン化されたフレームに、蛍光灯や白熱球等の光源が設けられたものが主流である。かかる照明器具は、光源からの直接光を周囲に放射し、周囲を明るくするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の照明器具は、一定の高度の光(光源からの直接光)を放射して周囲を明るくするものであるため、かかる光源からの光によって、室内の色調や雰囲気、物品の色や形状に応じた照明とすることが困難な場合があった。つまり、画一的な光を放射する照明器具は、室内や装飾品などの被照射対象物を演出することが困難な場合が多かった。
【0004】そこで、本発明は、室内や物品などの被照射対象物に応じて演出効果を奏する照明装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】上記課題を解決すべく、本発明にかかる照明装置は、請求項1記載の如く、光Bを放射する光源1と、該光源1の光Bを遮る遮光体2を透光性を有する容器3に封入したフィルター4とを備え、容器3の対向面同士を接近するように変形させることで、光源1の光Bが該変形部分を透過するようにしたことを特徴とする。
【0006】上記構成の照明装置は、前記フィルター4の容器3を変形させ、該変形部分に位置していた容器3内の遮光体2を容器2の変形によって押し退けられた状態にすることで、該遮光体2によって遮光されていた光源1の光Bが容器2の変形部分を透過するようにしたものである。したがって、容器3内の遮光体2の層の厚みが薄くなるにつれて、光源1の光Bが透過しやすくなる。つまり、遮光体2を封入した容器3の変形量に応じて透過光の光度が変化するようになっている。また、容器3の形状が復元されれば、光源1からの光Bを再度遮光することができる。
【0007】容器3を変形させた場合、容器3の変形した場所は、容器3を形成する面が傾斜をなすような形状となる。つまり、容器3の変形した場所は、薄い遮光体2の層から徐々に厚い遮光体2の層となるように、遮光体2の層の厚みが変化している。これにより、容器3の変形量が大きい場所ほど光度の高い光(強い光)を放射するのである。したがって、強弱(アクセント)のある光を放射させて、室内や物品にかかる光を照射すれば趣向に富む演出とすることができる。なお、ここで容器とは、密閉された容器や袋の他に、器状の容器と、該容器の開口部を覆う蓋とで構成されたものも含むものである。容器が器状の容器と蓋とで構成された場合、容器の開口を覆う蓋と、該蓋で容器の開口を塞いだときに、蓋の対向面となる器状の容器の底面とが接近するように、蓋が変形可能のものとされればよい。したがって、前記蓋は、シート状のものであってもよい。つまり、蓋と容器の底面が、光源の光を透過させる透光性を有した容器の対向面となるのである。
【0008】また、容器3上に被照射対象物を直接載置して容器3を変形させれば、該被照射対象物の外側が光度の低い光(弱い光)で照射されるので、遮光体2を透過した透過光によって、被照射対象物を浮上がらせた様な光の演出が可能がとなる。したがって、本発明にかかる照明器具は、商品のアピール効果を必要とする販売店などの商品陳列の照明器具としても有効である。
【0009】また、請求項2記載の如く、前記遮光体2が墨汁とされれば、遮光体2を安価且つ容易に入手することができる。したがって、本発明にかかる照明装置を低コストで製造することができるのである。
【0010】また、請求項3記載の如く、前記遮光体2がゾル状とされれば、容器3を変形させても、時間経過に伴って容器3が復元する。つまり、容器3を変形させていた荷重を退ければ、該容器3の変形部分がゆっくりと復元されるので、容器3の変形部分から放射される光度の高い光が、徐々に低いものとなり、最終的には光源1の光Bが遮光される。したがって、一時的に光を要求する場合、例えば、夜間に施錠を行う場合などに、一時的な照明として用いることができる。
【0011】さらに、請求項4記載の如く、前記フィルター4の容器3の一表面に透光性を有した発砲体5を更に設けてもよい。このようにして容器3とともに発砲体5を変形させれば、発砲体5の気泡が押し潰されて、さらに小さな気泡となり、発砲体5を透過した光を拡散光とすることができる。つまり、容器3のみを透過した光をさらに弱くしたり、容器3や遮光体2を透過した光を拡散させることができ、さらに趣向に富む光の演出効果が得られる。また、変形が徐々に復元する発砲体5を採用すれば、遮光体2がゾル状でない場合であっても、変形部から放射される光が徐々に暗くなるので、遮光体2がゾル状の場合と同様に、一時的な照明として用いることができる。そして、遮光体2がゾル状の場合には、容器3及び発砲体5を透過して放射される光がさらにゆっくりと暗くなる。つまり、遮光体2の性状と発砲体5の組み合わせによって、色々な光の演出効果を得ることができる。
【0012】そして、請求項5記載の如く、前記発砲体5が透光性を有するスポンジとされれば、低コストで拡散された光を一時的に放射することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる照明装置の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0014】本実施形態にかかる照明装置は、図1に示す如く、一面に開口部を形成した箱体6と、該箱体6内に内装され、光Bを放射させる光源1と、該箱体6の開口部に配置される透明基板7と、該透明基板7上に載置され、前記光源1の光Bを遮光するフィルター4と、該フィルター4上に載置される発砲体5と、前記箱体6の開口端に固定して、発砲体5の外周端縁を押さえる押さえ板8と、該押さえ板8を箱体6に固定するネジ9とで構成されている。
【0015】前記箱体6は、遮光性の素材で形成されいる。そして、かかる箱体6は、外形が直方体をなしており、しかも直方体の側面を形成する4枚の側板の夫々の上端部で開口部を形成している。つまり、直方体の上面となる部分に面を形成していない形状をなしている。また、箱体6の開口部の内周面には、透明基板7が載置される段部12が形成されている。また、各側板の上端には、各側板の面と平行な複数のネジ穴10が、間隔を有するように側板の下端方向に向かって穿孔されている。
【0016】前記光源1には、蛍光灯が採用されている。また、箱体6内の光度を上げるために、前記箱体6の長手方向に二本の蛍光灯1,1が並列に配置されている。
【0017】前記透明基板7は、前記箱体6に形成された段部12に係止する大きさを有した略矩形をなした透明な板材で形成されている。
【0018】前記フィルター4は、透明な軟質樹脂フィルムによって形成された容器である袋体3と、該袋体3内に封入された遮光体である墨汁2とで構成されている。前記袋体3は、前記墨汁2を封入した状態で、透明基板7上に載置できるように、前記箱体6の開口よりもやや小さな平面視が略矩形状とされている。一方、墨汁2は、袋体3の一部に荷重をかけた時に、その荷重のかかった部分の対向した軟質樹脂フィルム同士が接触できる程度の量で袋体3内に封入されている。
【0019】前記発砲体5は、透光性を有したスポンジで形成されており、押圧したり荷重をかけて変形させれば、該変形を長時間維持するものが採用されている。かかるスポンジ5は、箱体6の開口よりやや小さな平面視が略矩形状をなしている。また、スポンジ5の厚みは、スポンジ5の一部に荷重をかけたり、押圧したりしてスポンジ5を変形させたときに、その変形した部分(圧縮されて密度が高くなった部分)を蛍光灯1の光Bが透過できる程度の厚みとされている。
【0020】前記押さえ板8は、箱体6の四枚の側板で形成した矩形状の外周と同じ大きさの矩形状の板材で形成されており、しかも前記スポンジ5の外周端縁部のみを係止できるように矩形状の開口が設けられている。つまり、スポンジ5の大きさよりも小さな矩形状の開口が設けられているのである。また、箱体6の四枚の側板の端縁に設けられたネジ穴10に対応するように間隔を有して複数のネジ挿通穴11が穿孔されている。
【0021】上記構成の照明装置を組み立てる場合、箱体6内に二本の蛍光灯1,1を並列に配置してから、その箱体6の段部12に透明基板7を載置する。そして、かかる透明基板7上に上記構成のフィルター4を載置し、フィルター4上に、さらにスポンジ5を載置する。その後、押さえ板8の開口近傍でスポンジ5の外周端縁部を係止するよう押さえ板8をネジ9によって箱体6の四枚の側板の上端に固定する。なお、蛍光灯1,1を発光させるために必要な配線などの電気的な事項は、当然なされているものとして割愛する。
【0022】以下、上記構成の照明装置の作用について説明する。図2(イ)は、スポンジ5及び袋体3を変形させていない時の照明装置の断面図である。スポンジ5及び袋体3が変形していないときは、袋体3内の墨汁2が流動性を有しているので、その流動性によって、袋体3が対向した樹脂フィルム同士が略平行を保つようになる。つまり、遮光性を有する墨汁2によって均一な厚さの液体の層が形成される。したがって、箱体6内に配置された蛍光灯1,1が発光しても、墨汁2の層によって蛍光灯1,1に光Bを遮光し、箱体6内から外部に光Bが放射されない。
【0023】荷重Fを加えてスポンジ5及びフィルター4を変形させた場合は、図2(ロ)に示す如く、スポンジ5の変形に応じるようにフィルター4が変形するのである。つまり、スポンジ5及びフィルター4は、該スポンジ5及びフィルター4に生じている荷重Fの範囲(以下、荷重面という)の形状に応じて変形するのである。この時、均一な厚さの層を形成していた墨汁2は、荷重面の形状に対応するように袋体3の外側に向かって袋体3内で流動し、均一な厚さの層を形成しなくなる。つまり、荷重の生じた部分に位置するスポンジ5は、圧縮されて厚みが薄くなるとともに、フィルター4は、袋体3の対向した樹脂フィルム同士が接近又は接触した状態となる。したがって、荷重面下には、蛍光灯1,1の光Bを遮光していた墨汁2の層が無くなり、厚みが薄くなったスポンジ5と、袋体3を形成する対向した樹脂フィルムのみとなる。そして、荷重Fの生じている部分から遠ざかるほどスポンジ5の厚みが徐々にあつくなるとともに、フィルター4の墨汁2の層も徐々に厚くなる。
【0024】そして、荷重Fを取り除けば、スポンジ5が変形を維持するので、フィルター4の変形も維持される。これにより、蛍光灯1,1の光Bは、透光性を有する袋体3を透過するとともに、透光性を有したスポンジ5を透過し、該スポンジ5によって拡散された拡散光B’となって放射される。また、荷重面となっていた場所から水平方向に遠ざかるほど、弱い拡散光B’を放射し、最終的には光Bを遮った状態となる。つまり、墨汁2の層が薄い場所は、強い拡散光B’を放射し、墨汁2の層の厚いところほど、弱い拡散光B’を放射、又は光Bを遮光するのである。
【0025】以上のように、スポンジ5及びフィルター4を変形させることで、強弱のある拡散光B’を放射することができるので、物品を陳列したり、物品である装飾品を飾ったりする際に、かかる強弱のある拡散光B’で物品を照らせば趣向の凝らした光の演出効果を得ることができる。また、単に、室内の照明として使用しても、室内を強弱のある光B’で演出することができる。
【0026】尚、本実施形態において、遮光体として墨汁2を用いたが、着色インキを用いても同等の効果を奏することができる。また、鮮やかに色の着色インキとすれば、遮光体2の層の薄い部分から放射される光B’を着色インキに対応した色とすることができ、さらに趣向に富む演出ができる。
【0027】また、遮光体2は、遮光性を有し、且つ流動性を有した液体に限定されるものではなく、粉体や粒体としてもよい。つまり、遮光体2は、遮光性を有し、且つ容器の変形に対応して変形するものであればよい。
【0028】また、フィルター4を交換可能に配置するとともに、色々な色の着色インキを入れた複数のフィルターを別途準備しておけば、フィルター4の交換によって色々な色の光B’を得ることができる。
【0029】さらに、本実施形態において、フィルター4の容器として袋体3を採用したが、かかる容器3は、光源1からの光Bを透過させる容器の対向した二面が接離するように変形するものであればよい。したがって、対向した二面が、伸び縮みする透光性を有したフィルムとされた箱状のものとされてもよい。
【0030】フィルター4の容器は、密閉容器に限定されるものではなく、器状の容器と、該容器の開口部を覆う蓋とで構成されたものであってもよい。この場合、蓋と、該蓋の対向面となる器状の容器の底面とが接近するように、蓋が変形可能のものとされればよい。このようにすれば、遮光体2を交換する必要が生じても容易に交換が可能となる。
【0031】そして、フィルター4上に設けた発砲体5は、スポンジに限定されるものではなく、ウレタンフォームであってもよい。つまり、形状が変形及び復元、又は形状の変形を維持しすることができる透光性を有した発砲体であればよい。また、形状が復元する際に、ある程度の復元時間を必要ものを採用すれば、夜間に一時的な灯りを必要とする場合、例えば、扉の施錠や解錠する際に、鍵穴を探す場合などの照明装置として使用することもできる。
【0032】また、変形部分の形状の復元が可能な発砲体5を設ける代わりに、遮光体2をゾル状のものとすれば、フィルター4に生じていた荷重Fを取り除いても、遮光体2の流動速度が遅いので、フィルター4の容器3の形状が徐々に復元し、放射していた光B’が徐々に暗くなる。したがって、徐々に形状を復元する発砲体5を設けた場合と同様に、夜間に一時的な灯りを照射する照明装置として使用することができる。
【0033】また、本発明にかかる照明装置のフィルター4を変形させる場合、荷重Fを一時的にかけるのではなく、物品を載置し、該物品の重さによってフィルター4を変形させてもよい。このようにすれば、物品の外面に遮光体2を透過した弱い光B’を連続的に照射することができ、物品の像が浮き上がるように見える。また、該物品によって反射した光を間接照明として使用することができる。
【0034】また、フィルター4を形成する袋体3の強度があれば、発砲体5を介すことなく、フィルター4に直接荷重を加えて変形させてもよい。つまり、フィルター4上に直接物品を載置したり、直接押圧してフィルター4を変形させてもよい。
【0035】そして、箱体6の形状は、直方体に限定されるものではなく、デザインを考慮した形状に変更可能である。箱体6の大きさは、被照射物の大きさなどを考慮して設定すればよい。
【0036】さらに、光源1は、蛍光灯に限定されるものではなく、白熱球やハロゲン球などであってものよい。つまり、明るい光Bを放射するものであればよい。また、光源1に調光手段を設けてもよい。また、光源1の数は、二つに限定されるものではなく、箱体6の大きさ形状に対応するように適宜変更可能である。
【0037】また、本発明にかかる照明装置を大型化し、該照明装置の容器上を人が歩けるようにすれば、人の足型に対応して変形した部分から上方に向かって強弱の有る光を放射させることができる。このようにすれば、近年、話題を呼んでいるアミューズメントパークなどでの遊戯装置や、演出装置としても使用することができる。つまり、本発明にかかる照明装置は、大きさ、形状、遮光体の性状などの組み合わせにより、趣向に富んだ演出効果を奏することができるのである。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明は、フィルターを変形させて遮光体の層の厚みを変化させることで、光源が放射する光を強弱のある光として放射することができ、該光で被照射対象物を照らせば趣向に富む演出とすることが出来る。
【0039】また、フィルター上に発砲体を設ければ、フィルターの透過光を拡散させることができ、更に趣向に富む光の演出を奏することができる。
【出願人】 【識別番号】501214007
【氏名又は名称】梶川 伸二
【出願日】 平成13年5月29日(2001.5.29)
【代理人】 【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇 (外5名)
【公開番号】 特開2002−352617(P2002−352617A)
【公開日】 平成14年12月6日(2002.12.6)
【出願番号】 特願2001−160777(P2001−160777)