| 【発明の名称】 |
照明装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】小島 浩之
【氏名】松田 良太郎
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| 【要約】 |
【課題】前面ガラスの反射光を抑制し照射効率を高めた照明装置を提供することである。
【解決手段】ランプからの光を照明装置本体の外部に透過する部分に設けられた前面ガラスの内面および外面の少なくもいずれか一方に金属酸化物薄膜の反射防止層を形成し、ランプからの光の前面ガラスでの反射を抑制する。これにより、照射効率を向上させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光を発光するランプと;前記ランプを収納する照明装置本体と;前記ランプからの光を照明装置本体の外部に透過する部分に設けられた前面ガラスと;前記前面ガラスの内面および外面の少なくもいずれか一方に形成され前記ランプからの光の反射を抑制する金属酸化物薄膜の反射防止層と;を備えたことを特徴とする照明装置。 【請求項2】 前記反射防止層は、SiO2、SiO、TiO2、CeO2、Al2O3、Sb2O3、La2O3、Nd2O3、Pr6O11、ThO2、ZrO2などの耐光性に優れた金属酸化物薄膜で形成されることを特徴とする請求項1記載の照明装置。 【請求項3】 前記反射防止層は、膜厚が100nm〜500nmである単層干渉膜であることを特徴とする請求項1または2記載の照明装置。 【請求項4】 前記反射防止層は、高屈折率と低屈折率の薄膜を組み合わせた多層干渉膜であることを特徴とする請求項1または2記載の照明装置。 【請求項5】 前記反射防止層は、ポーラスな表面特性を有しており、光の各波長で均等に反射防止効果が得られることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一記載の照明装置。 【請求項6】 前記反射防止層は、前記ランプ位置から遠くなるに従って、その膜厚が順次薄くなるように形成されたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載の照明装置。 【請求項7】 前記前面ガラスの外面には、TiO2を主成分とする光触媒膜が形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一記載の照明装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、道路やトンネルに用いられる照明器具あるいは競技場や飛行場に用いられる投光器等の照明装置に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば、道路やトンネルに用いられる照明器具においては、光源であるランプやランプの点灯回路等を照明器具本体に収納し、照明器具本体から前面ガラスを通して光を照射するようにしている。 【0003】すなわち、道路やトンネルに用いられる照明器具あるいは競技場や飛行場に用いられる投光器等の照明装置は、屋外に配置されることから、ランプを照明器具本体に収納して前面ガラスで覆い、雨露や塵埃から保護するようにしている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところが、このような照明装置では、前面ガラスに特別な処理は施していないので、ランプからの光の入射角度によっては前面ガラスの内面に入射する際に反射によるロスが大きい。この反射光は照明器具本体内に戻り迷光となり、照明装置の照射効率が低下する。 【0005】特に、道路の側面部に設置され低位置から自動車の進行方向の道路面を照明するようにしたプロビーム照明装置では、光が前面ガラスに対して、より平行に近い形で入射されるので、スネルの法則から全体の20%以上が前面ガラスの内面で反射して照明装置本体内に戻り迷光となってしまう。このため、照射効率が大幅に低いものとなる。 【0006】本発明の目的は、前面ガラスの反射光を抑制し照射効率を高めた照明装置を提供することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係わる照明装置は、光を発光するランプと;前記ランプを収納する照明装置本体と;前記ランプからの光を照明装置本体の外部に透過する部分に設けられた前面ガラスと;前記前面ガラスの内面および外面の少なくもいずれか一方に形成され前記ランプからの光の反射を抑制する金属酸化物薄膜の反射防止層と;を備えたことを特徴とする。 【0008】本発明および以下の発明において、特に指定しない限り用語の定義及び技術的意味は以下による。 【0009】照明装置は、ランプが照明装置本体に収納され前面ガラスを透過して光を照射する照明装置であり、例えば、トンネルの内部に設けられるトンネル照明器具、道路やトンネルの低位置から自動車の進行方向の道路面を照明するプロビーム照明装置、競技場や飛行場等の屋外を照明する投光器等が含まれる。 【0010】ランプは、例えば、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ等の各種のランプが含まれる。 【0011】照明装置本体はランプを収納すると共に、ランプを点灯する点灯回路や、ランプからの光を反射し前面ガラスから適正に光を照射する反射板等を収納し、これらを外界から保護する。 【0012】前面ガラスは、ランプからの光を照明装置本体の外部に透過する部分に設けられ、透明なガラス板のみならずポリカーボネートなどの樹脂製の透明板も含む。 【0013】反射防止層は、ランプからの光の反射を抑制する金属酸化物薄膜であり、前面ガラスの内面もしくは外面、もしくは内面および外面の双方の形成される。望ましくは、前面ガラスの内面に設ける。これは、前面ガラスの内面に設ける場合は外界の影響を受けにくいこと、およびランプからの光が直接的に当たるので反射を効率的に防止できるからである。 【0014】本発明によれば、前面ガラスの反射光を抑制できるので照射効率を高めた照明装置を提供できる。 【0015】請求項2の発明に係わる照明装置は、請求項1の発明において、前記反射防止層は、SiO2、SiO、TiO2、CeO2、Al2O3、Sb2O3、La2O3、Nd2O3、Pr6O11、ThO2、ZrO2などの耐光性に優れた金属酸化物薄膜で形成されることを特徴とする。 【0016】本発明は、反射防止層として、Si酸化物、Ti酸化物、Ce酸化物、Al酸化物、Sb酸化物、La酸化物、Nd酸化物、Pr酸化物、Th酸化物、Zr酸化物等のいずれか、もしくはこれらの組み合わせで形成した金属酸化物薄膜を用いることを特定したものである。これにより、反射光を抑制できる。 【0017】請求項3の発明に係わる照明装置は、請求項1または2の発明において、前記反射防止層は、膜厚が100nm〜500nmである単層干渉膜であることを特徴とする。 【0018】本発明は、反射防止層の金属酸化物薄膜の膜厚として、単層干渉膜は100nm〜500nmとしたものである。この範囲の膜厚であると反射光を適切に抑制できる。 【0019】請求項4の発明に係わる照明装置は、請求項1または請求項2の発明において、前記反射防止層は、高屈折率と低屈折率の薄膜を組み合わせた多層干渉膜であることを特徴とする。 【0020】本発明は、反射防止層として、高屈折率の金属酸化物薄膜と低屈折率の金属酸化物薄膜とを交互に組み合わせた多層干渉膜とし、多層境界面で反射光を多段で抑制するので、より反射光を抑制できる。 【0021】請求項5の発明に係わる照明装置は、請求項1ないし請求項4のいずれか一の発明において、前記反射防止層は、ポーラスな表面特性を有しており、光の各波長で均等に反射防止効果が得られることを特徴とする。 【0022】本発明は、反射防止層は、ポーラスな多孔質の表面特性とし、多孔質の細孔により、光の各波長で均等に反射防止効果を得る。 【0023】請求項6の発明に係わる照明装置は、請求項1ないし請求項5のいずれか一の発明において、前記反射防止層は、前記ランプ位置から遠くなるに従って、その膜厚が順次薄くなるように形成されたことを特徴とする。 【0024】本発明は、反射防止層の膜厚は、ランプ位置に近い部分は厚く、順次遠くなるに従ってその膜厚を薄くなるように形成する。ランプに近い部分は光量が多いので膜厚を厚くし遠くになるに従って光量が減少するので膜厚を薄くし、効率よく反射光を抑制すると共に、コストダウンを図る。 【0025】請求項7の発明に係わる照明装置は、請求項1ないし6のいずれか一の発明において、前記前面ガラスの外面には、TiO2を主成分とする光触媒膜が形成されていることを特徴とする。 【0026】本発明は、前面ガラスの外面に、TiO2を主成分とする光触媒膜を形成し、外面に形成された光触媒膜により、親水性あるいは酸化分解力による防汚効果を持たせる。 【0027】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係わる照明装置の説明図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は側面図である。図1では、低位置から自動車の進行方向の道路面を照明するプロビーム照明装置を示している。 【0028】この照明装置11は、例えば自動車専用の高速道路の路肩側および中央分離帯側の側方位置で、道路の路面からの高さが1m以下の高さ位置に設置されるとともに、複数台の照明装置11が道路の進行方向Fに沿って一定の間隔をあけて設置される。例えば、10m〜16mの間隔で配置される。そして、照明装置11により、低位置から自動車の進行方向の路面に光を照射して照明する。 【0029】図1(a)において、照明装置本体12の道路反対側の端部にランプ13が設置され、このランプから所定の出射角度αで光が出射される。ランプ13からの直接光および反射板14で反射した光は、主光軸L方向に出射される。この主光軸Lは道路の進行方向に対して出射角α(α=10°〜30°)で前面ガラス15を透過して道路の路面に出射され、また、俯角はO〜5°で出射される。これにより、照明の均斉度を適切に得るとともにグレアを低減するようにしている。 【0030】また、ランプ13および反射板14と前面ガラス15との間には、遮光ルーバー16が設けられ、この遮光ルーバー16は、第1の遮光ルーバー16aと第2の遮光ルーバー16bとに2分割されている。第1の遮光ルーバー16aは、運転者へのグレアを抑制するためであり、第2の遮光ルーバー16bは道路の幅員方向への出射光を確保しつつグレアを防止するために設けられている。 【0031】次に、前面ガラス15が形成されている照明装置本体12の側面部には、第1の補助反射板18が設けられており、また、その反対の照明装置本体12の側面部には第2の補助反射板19が設けられている。第1の補助反射板18および第2の補助反射板19は、ランプ13からの直接光および反射板14からの反射光のうち前面ガラス15を直接的に通過しない光を反射させ、第2の補助反射板19によりそれらの反射光を前面ガラス15を通して道路路面に出射し照射効率を高めている。また、第1の補助反射板18は運転者への直視グレアを防止するための遮光板も兼ねている。 【0032】また、前面ガラスの内面には、ランプ13からの光の反射を抑制する金属酸化物薄膜の反射防止層17が形成され、ランプ13からの光が前面ガラス15で反射するのを抑制するようにしている。 【0033】図1(b)に示すように、この照明装置11は2個のランプ13a、13bを有しており、ランプ13a、13bおよび反射板14a、14bからの光は、第1の遮光ルーバー16aおよび第2の遮光ルーバー16bにてグレアを防止するように調整され、反射防止層17が形成された前面ガラス15を透過して道路の路面に出射される。 【0034】ここで、前面ガラス15の内面に形成する反射防止層17の材料は、SiO2、SiO、TiO2、CeO2、Al2O3、Sb2O3、La2O3、Nd2O3、Pr6O11、ThO2、ZrO2などの耐光性に優れた金属酸化物の薄膜であり、単層、多層、表面がポーラスな面を形成する。ポーラス膜は、各薄膜の材料特性、つまり、粒子の粒径や屈折率または空孔径や空孔率によって決定する。 【0035】図2は、前面ガラス15の内面に反射防止層17を形成した場合の前面ガラス15の断面図である。図2(a)は、反射防止層17の金属酸化物薄膜20が単層干渉膜である場合を示しており、この場合の金属酸化物薄膜20の膜厚は100nm〜500nmに形成されている。 【0036】図2(b)は、高屈折率の金属酸化物薄膜20aと低屈折率の金属酸化物薄膜20bとを交互に組み合わせた多層干渉膜である場合を示しており、多層境界面で反射光を多段で抑制する。 【0037】図2(c)は、ポーラスな多孔質金属酸化物薄膜21を形成した場合を示しており、粒子の粒径や屈折率または空孔径や空孔率によって、光の各波長で均等に反射防止効果が得られるようにしている。 【0038】図2(d)は、前面ガラスの内面に単層干渉膜の金属酸化物薄膜20を形成し、前面ガラスの外面にTiO2を主成分とする光触媒膜21が形成されている。この光触媒膜21により、親水性あるいは酸化分解力による防汚効果を持たせている。 【0039】なお、反射防止層17である金属酸化物薄膜20の厚さは、ランプ13の位置から遠くなるに従って、その膜厚が順次薄くなるように形成するようにしても良い。すなわち、ランプ13の位置に近い部分は厚く、順次遠くなるに従ってその膜厚を薄くなるように形成する。ランプ13に近い部分は光量が多いので膜厚を厚くし遠くになるに従って光量が減少するので膜厚を薄くし、これにより、効率よく反射光を抑制すると共に、薄膜の量の軽減を図れるのでコストダウンとなる。 【0040】以上の説明では、反射防止層17である金属酸化物薄膜20は、前面ガラス15の内面に形成する場合について説明したが、前面ガラス15の外面もしくは内面および外面の双方に形成するようにしても良い。前面ガラス15の外面に反射防止層17を設け、さらに光触媒膜21を設ける場合には、反射防止層17である金属酸化物薄膜20の上に光触媒膜21を形成することになる。 【0041】ここで、反射防止層17にSiO2の約200nmの均一な膜厚の薄膜を形成したところ、照射効率が約2%アップした。これは、前面ガラス15の内面で反射し照明装置本体12の内部へ迷光として戻る光を削減できたためであると考えられる。また、照明装置本体12の内部の第2の補助反射板で2次反射した光の中で前面ガラス15の内面により反射され、照明装置本体12の内部に戻っていた光も、反射防止層17により、その10%程度が改善できたからと考えられる。 【0042】すなわち、金属酸化物薄膜20による反射防止層17を形成したことにより、従来20%程度あった照射効率が25%に改善され、特に低位置プロビーム照明装置の前面ガラス15への入射角が浅いからだけでなく、照明装置11の特性から、前面ガラス15に入射する光が平行光に非常に近いものであり、角度が限定できるため、反射防止層17の効果が得られ易いためである。 【0043】以上の説明は、低位置から自動車の進行方向の道路面を照明するプロビーム照明装置の場合について説明したが、図3に示すような照明装置であっても良いことはいうまでもない。 【0044】図3(a)はトンネル用照明装置であり、照明装置本体12に内部には、例えば、ナトリウムランプ13Aやその点灯装置23が収納され、前面ガラス15を透過してナトリウムランプ13Aの光が出射される。この前面ガラス15の内面もしくは外面もしくは内面および外面の双方に反射防止層17を形成する。 【0045】また、図3(b)は投光用の照明装置であり、照明装置本体12の内部には、例えばメタルハライドランプ13Bが収納され、同様に、前面ガラス15を透過してメタルハライドランプ13Bの光が出射される。この前面ガラス15の内面もしくは外面もしくは内面および外面の双方に反射防止層17を形成する。この場合にも、反射光が減少するので照射効率は向上する。 【0046】 【発明の効果】以上述べたように、請求項1の発明および請求項2によれば、前面ガラスの表面に金属酸化物薄膜を形成するので、反射光を抑制でき照射効率を高めた照明装置を提供できる。 【0047】請求項3の発明によれば、金属酸化物薄膜は非常に薄く形成できる。請求項4の発明によれば、金属酸化物薄膜を多層とするのでさらに反射防止を図ることができる。請求項5の発明によれば、多孔質金属酸化物薄膜を用いるので、光の各波長について均等に反射防止を図ることができる。 【0048】請求項6の発明によれば、特性に応じて金属酸化物薄膜の厚さを変えるので適正に反射を防止できる。請求項7の発明によれば、親水性あるいは酸化分解力による防汚効果を持たせることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003757 【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年5月23日(2001.5.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100100516 【弁理士】 【氏名又は名称】三谷 惠
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| 【公開番号】 |
特開2002−352608(P2002−352608A) |
| 【公開日】 |
平成14年12月6日(2002.12.6) |
| 【出願番号】 |
特願2001−153409(P2001−153409) |
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