| 【発明の名称】 |
車両用前照灯 |
| 【発明者】 |
【氏名】山口 宏尚
|
| 【要約】 |
【課題】放電灯を用いた車両用前照灯1において、リフレクタ3に固定されるシェード5と点灯回路部8との熱的接続を抑えることによって、点灯回路部8の内部温度上昇を抑える。
【解決手段】点灯制御回路8をリフレクタ3の裏面にホルダ6を介して取付けると共に、放電灯バルブ4と直接接続し、且つシェード5固定用の取付け面3bとホルダ6固定用の取付け面3cとをリフレクタ3の軸方向および径方向の両方向に離間して設けることにより、シェード5とホルダ6とを互いに離間させてリフレクタ3に固定した。これにより、シェード5とホルダ6間の熱的接続を抑えて、つまり熱抵抗を大きくして、点灯制御回路8への熱伝達を抑制し点灯制御回路8の内部温度上昇を抑制することができる。したがって、点灯制御回路8内の回路素子に作用する熱負荷を低減することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 放電灯バルブと、前記放電灯バルブからの照射光を前方に向けて反射するリフレクタと、前記リフレクタに固定され、前記放電灯バルブからの照射光を部分的に遮蔽するシェードと、前記放電灯バルブを点灯駆動する点灯回路部と、前記放電灯バルブ、前記リフレクタ、および前記点灯回路部を内部に収容するランプハウジングとを備え、前記点灯回路部は、前記リフレクタの裏面に固定部材を介して取付けられると共に、前記放電灯バルブと直接接続されており、且つ前記固定部材と前記シェードは互いに離間させて前記リフレクタに設置されていることを特徴とする車両用前照灯。 【請求項2】 放電灯バルブと、前記放電灯バルブからの照射光を前方に向けて反射するリフレクタと、前記リフレクタに固定され、前記放電灯バルブからの照射光を部分的に遮蔽するシェードと、前記放電灯バルブを点灯駆動する点灯回路部と、前記放電灯バルブ、前記リフレクタ、および前記点灯回路部を内部に収容するランプハウジングとを備え、前記点灯回路部は、前記リフレクタの裏面の所定位置に固定されると共に、前記放電灯バルブと直接接続されており、且つ前記点灯回路部と前記シェードは互いに離間させて前記リフレクタに固定されていることを特徴とする車両用前照灯。 【請求項3】 前記シェードと前記固定部材との間に断熱性に優れる遮熱部材を介装したことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。 【請求項4】 前記シェードと前記点灯回路部との間に断熱性に優れる遮熱部材を介装したことを特徴とする請求項2に記載の車両用前照灯。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、放電灯を用いた車両用前照灯に関するものであり、自動車用に用いて好適である。 【0002】 【従来の技術】近年、車両用前照灯として放電灯が用いられている。放電灯は放電灯バルブ(発光管)内にキセノンガス等を封入し、一対の電極間に放電現象を起こして発光させるアーク放電型ランプであり、発光色が太陽光に近い白色で、かつ従来のハロゲンランプに比べ約70%の省電力で2倍以上の光量を得ることが可能である。したがって車両用前照灯に使用することで、視認性の向上が期待できる。 【0003】放電灯は、一般に、点灯始動時に数kVから数十kVの高電圧を発生させ、この電圧を放電灯に印加することにより、瞬時に放電を開始させて点灯させ、始動後は、35W程度の電力を印加して点灯を維持する。従って、放電灯を点灯させるためには、専用の点灯制御回路が必要となる。点灯制御回路は、大きくは、バッテリからの直流電圧を昇圧するコンバータ部と、直流電圧を交流電圧に変換するインバータ部と、数十kVの高電圧を発生するイグナイタ部とから構成されている。 【0004】車両において、点灯制御回路は、一般に前照灯のランプハウジングの外部に搭載されている。この場合、高電圧を放電灯に供給するため高電圧供給ワイヤおよび接続用コネクタが必要であり、装置の小型化が図れない。また、車両上の搭載スペースが必要になると共に、その取付け・配線作業工数を要する。さらに、高電圧供給ワイヤには、ワイヤから発生する電気ノイズの影響を抑えるためのシールド手段が必要となり、コストが上昇してしまう。 【0005】そこで、点灯制御回路をランプハウジング内に搭載すると共に、点灯制御回路を放電灯バルブに直接接続することが考えられる。例えば、リフレクタの後面側に取付けられた固定部材であるホルダに点灯制御回路を取付けて放電灯バルブと直接接続すると共に、放電灯バルブ近傍に配置されて放電灯バルブの放射光の一部を遮光するシェードとこの固定部材とを重ねて共締めすることが考えられる。この方式により、車両用前照灯の体格を小型化できると共に、放電灯バルブと点灯制御回路との間の高圧電線が不要となり、高圧電線に起因する雑音電波放射や電力損失をなくすことができる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、放電灯バルブは点灯時高温になるが、上述の方式においては、シェードとホルダとは接触している、つまり熱的に接続して熱抵抗が小さい状態となっているため、放電灯バルブからの輻射熱がシェードおよびホルダを介して点灯制御回路に伝わり点灯制御回路の温度が上昇し、点灯制御回路に内蔵される回路素子の熱負荷が増大することが懸念される。この対策としては、耐熱性に優れた回路素子や基板の採用があるが、コスト上昇や大型化を伴うという問題があった。 【0007】本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、リフレクタに固定されたシェードと点灯回路部との熱的接続を抑えることによって、点灯回路部の内部温度上昇を抑えることができる車両用前照灯を提供することである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成する為、以下の技術的手段を採用する。 【0009】本発明の請求項1に記載の車両用前照灯は、放電灯バルブと、放電灯バルブからの照射光を前方に向けて反射するリフレクタと、リフレクタに固定され、放電灯バルブからの照射光を部分的に遮蔽するシェードと、放電灯バルブを点灯駆動する点灯回路部と、放電灯バルブ、リフレクタ、および点灯回路部を内部に収容するランプハウジングとを備え、点灯回路部は、リフレクタの裏面に固定部材を介して取付けられると共に、放電灯バルブと直接接続されており、且つ固定部材とシェードは互いに離間させてリフレクタに設置されている構成とした。これにより、放電灯バルブからの熱輻射により高温になったシェードと点灯回路部との熱的接続を抑えてシェードと固定部材との間の熱抵抗を増大させて、シェードから固定部材を介して点灯回路部への伝達熱量を低減させ、点灯回路部の内部温度上昇を抑え、回路素子への熱負荷を低減することができる。この場合、請求項3のように、シェードと固定部材との間に断熱性に優れる遮熱部材を介装すれば、シェードと固定部材との間の熱抵抗を確実に増大させることができる。 【0010】本発明の請求項2に記載の車両用前照灯は、放電灯バルブと、放電灯バルブからの照射光を前方に向けて反射するリフレクタと、リフレクタに固定され、放電灯バルブからの照射光を部分的に遮蔽するシェードと、放電灯バルブを点灯駆動する点灯回路部と、放電灯バルブ、リフレクタ、および点灯回路部を内部に収容するランプハウジングとを備え、点灯回路部は、リフレクタの裏面の所定位置に固定されると共に、放電灯バルブと直接接続されており、且つ点灯回路部とシェードは互いに離間させて前記リフレクタに固定されている構成とした。これにより、放電灯バルブからの熱輻射により高温になったシェードと点灯回路部との熱的接続を抑えシェードと点灯回路部との間の熱抵抗を増大させて、シェードから点灯回路部への伝達熱量を低減させ、点灯回路部の内部温度上昇を抑え、回路素子への熱負荷を低減することができる。この場合、請求項4のように、シェードと固定部材との間に断熱性に優れる遮熱部材を介装すれば、シェードと点灯回路部との間の熱抵抗を確実に増大させることができる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態に基づいて説明する。なお、各図において、同一構成部分には同一符号を付してある。 【0012】(第1の実施形態)図1に、本発明の第1の実施形態による車両用前照灯1の断面図を示す。この車両用前照灯1を車両に搭載した場合、図の紙面左右方向が車両前後方向となり、紙面上下方向が車両上下方向となる。図2に、車両用前照灯1の主な構成部品の斜視分解図を示す。 【0013】図1に示すように、車両用前照灯1は、透光性のレンズ2aを一体的に有するランプハウジング2内に、その表面側(放電灯バルブ4側)が反射鏡を形成しているリフレクタ3、放電灯バルブ4、放電灯バルブ4の照射光が直接前方に照射されないように照射光を部分的に遮蔽するシェード5、点灯制御回路8、および前記リフレクタ3の裏面側に取付けられる共に前記点灯制御回路8を保持固定する固定部材であるホルダ6を収容することによって構成される。本実施形態では、リフレクタ3の裏面側に点灯制御回路8が配置されている。 【0014】ランプハウジング2は、樹脂成形体からなり、図1に示すように、車両前方側に透光性のレンズ2aを一体的に有している。またランプハウジング2の点灯制御回路8に対応した位置には、ランプハウジング2内のリフレクタ3へホルダ6や点灯制御回路8を取付けるための開口部2bが設けられている。さらに、この開口部2bはカバー2cが気密的に取付けられている。車両上においても、この開口部2bを介して、放電灯バルブ4の交換作業や点灯制御回路8の点検作業を行なうことができる。 【0015】放電灯バルブ4は、図2に示すように、発光部4aの一端側に、リフレクタ3に保持されるフランジ部4bおよび点灯制御回路8と電気的に接続するための雄型のコネクタ4cとを有している。 【0016】放電灯バルブ4の照射光を部分的に遮断するシェード5は、金属材料から形成され、略半球状の傘部5aと、一端側において傘部5aを支持し且つ他端側がリフレクタ3に固定される支持部5bとを有している。傘部5aは、放電灯バルブ4の前部側を覆うように配置されて、放電灯バルブ4の放射光のうち直接前方へ放射される成分を遮断する。これにより、車両前方への放射光はリフレクタ3による反射光のみとなり、リフレクタ3により定められた車両用配光パタンを得ることができる。また、傘部5aは、放電灯バルブ4から直接前方へ放射される電磁波ノイズを遮蔽する作用を発揮する。シェード5は、その支持部5bがリフレクタ3の後面側の所定部位にねじ締めにより固定される。 【0017】リフレクタ3は、前面に凹面状の反射鏡3aが形成され、その中央部には、放電灯バルブ4を保持するための保持部3dが形成されている。リフレクタ3は、樹脂材料等の非金属材料と金属材料の二種以上の材料を組合わせて構成されている。非金属材料と金属材料との組み合わせからなるリフレクタ3としては、例えば、全体を樹脂材料により形成し、その表面にアルミニウム金属膜を蒸着させたものがある。車両用前照灯1が所定の機能を発揮するために、放電灯バルブ4(詳しくは発光部4a)は反射鏡3aに対して所定の位置に配設される必要がある。保持部3dに放電灯バルブ4のフランジ部4bを嵌合させ、位置決め用のストッパ部3eにフランジ部4bの発光部4a側端面4b1を当接させることにより、放電灯バルブ4は反射鏡4aに対して所定の位置関係に正確に保持される。そして、リフレクタ3は放電灯バルブ4の放射光を反射鏡3aで前方へ反射させ、予め定めた車両用配光パタン得ることができるように構成されている。また、リフレクタ3の保持部3dには、シェード5の支持部5bをを位置決めするためのガイド溝3fが設けられている。シェード5は支持部5bがガイド溝3fに挿入されて、リフレクタ3の裏面に設けられた取付け面3bの雌ねじ孔3gにねじ締めにより固定されている。一方、リフレクタ3の裏面にはホルダ6を固定するための雌ねじ孔3hを有する取付け面3cが設けられている。このホルダ6には後述する点灯制御回路8が取付けられている。すなわち、リフレクタ3の裏面に点灯制御回路8がホルダ6を介して固定されている。ここで、取付け面3bと取付け面3cとは、リフレクタ3の軸方向および径方向の両方向に離間して設けられているので、リフレクタ3上において、シェード5とホルダ6との位置関係は互いに離間、つまり所定の距離を隔てて配置されている。これにより、シェード5とホルダ6間の熱的接続度合をリフレクタ3により遮断する。つまり両部材5、6間の熱抵抗を大きくし、点灯制御回路8への伝熱を抑制して点灯制御回路8内の電子素子に作用する熱負荷を低減することができる。 【0018】放電灯バルブ4を点灯駆動するための点灯回路部である点灯制御回路8は、略直方体のケースに電気回路を内蔵しており、この電気回路は、バッテリ(図示せず)からの直流電圧を昇圧するコンバータ部、直流電圧を交流電圧に変換するインバータ部、点灯始動時に必要な高電圧を発生する起動回路であるイグナイター部等から構成され、放電灯バルブ4を点灯させるための電力制御を行なうものである。点灯制御回路8は、ホルダ6に取付けられ、このホルダ6がリフレクタ3の裏面に固定されている。また、点灯制御回路8は雌型のコネクタ8cを内蔵し、このコネクタ8cを介して放電灯バルブ4にリード線を介すること無く直接接続される。点灯制御回路8からは、先端にコネクタ8bを有するリード線8aが延出され、このリード線8aによりバッテリ(図示せず)から点灯制御回路8へ電力が供給される。さらに、点灯制御回路8をホルダ6に固定するための取付け孔8dを有している。 【0019】なお、点灯回路部とは、上述のコンバータ部、インバータ部、およびイグナイター部を含む点灯制御回路8全体、もしくはイグナイター部を意味し、少なくともイグナイター部を含む回路構成を意味する。 【0020】点灯制御回路8をリフレクタ3に取付けるための固定部材であるホルダ6は、樹脂、あるいは金属から形成されており、リフレクタ3の取付け面3cに対応して孔6aを有し、この孔6aを介してリフレクタ3の取付け面3cにねじ締めにより固定されている。また、ホルダ6には、放電灯バルブ4をリフレクタ3に向かって押圧固定するためのスプリング7が回動自在に保持されると共に、このスプリング7の先端部7aを係止するための係止部6bが設けられている。さらに、ホルダ6は点灯制御回路8を固定するための雌ねじ孔6cを有している。 【0021】次に、本発明の第1の実施形態による車両用前照灯1の組付け方法について説明する。 【0022】先ず、シェード5をリフレクタ3に取付ける。ここで、シェード5の支持部5bをリフレクタ3のガイド溝3fに嵌合させながら、シェード5をリフレクタ3の表側から挿入し、リフレクタ3の取付け面3bの雌ねじ孔3gにねじ締めにより固定する。 【0023】次に、ランプハウジング2内にリフレクタ3を組込んで、透光性のレンズ2aをランプハウジング2に気密的に接着する。 【0024】次に、ホルダ6をリフレクタ3の取付け面3cの雌ねじ孔3hにねじ締めにより固定する。なお、ホルダ6には既にスプリング7が取付けられている。 【0025】ここで、取付け面3bと取付け面3cとはリフレクタ3の軸方向および径方向の両方向に離間して設けられているので、リフレクタ3にシェード5およびホルダ6を取付けた時に両者は互いに接触せずに離間している。これにより、シェード5とホルダ6間の熱的接続を抑える、つまり熱抵抗を大きくし、点灯制御回路8への伝熱を抑制して点灯制御回路8内の回路素子に作用する熱負荷を低減することができる。 【0026】次に、放電灯バルブ4をリフレクタ3に取付ける。放電灯バルブ4のフランジ部4bをリフレクタ3の保持部3dに嵌合させながら挿入し、フランジ部4bの発光部4a側端面を位置決め用のストッパ部3eに当接させる。そして、スプリング7をフランジ部4bに当接させながらスプリング7の先端部7aをホルダ6の係止部に係止すると、放電灯バルブ4はリフレクタ3に押圧固定される。 【0027】次に、点灯制御回路8をリフレクタ3に取付ける。この時、点灯制御回路8の雄型のコネクタ8cを放電灯バルブ4の雌型のコネクタ4cに差し込んだ後、取付け孔8eを介してホルダ6の雌ねじ孔6cにねじ締めにより固定する。 【0028】最後に、ランプハウジング2内への水分や異物の侵入防止のために、開口部2bを気密的に覆うカバー2cを取付けて車両用前照灯1の組付けが完了する。 【0029】以上説明した、本発明の第1の実施形態による車両用前照灯1において、点灯制御回路8をリフレクタ3の裏面にホルダ6を介して取付けると共に、放電灯バルブ4と直接接続し、且つシェード5固定用の取付け面3bとホルダ6固定用の取付け面3cとをリフレクタ3の軸方向および径方向の両方向に離間して設けることにより、シェード5とホルダ6とを互いに離間させてリフレクタ3に固定した。これにより、シェード5とホルダ6間の熱的接続を抑えて、つまり熱抵抗を大きくして、点灯制御回路8への熱伝達を抑制し点灯制御回路8の内部温度上昇を抑制することができる。したがって、点灯制御回路8内の回路素子に作用する熱負荷を低減することができる。 【0030】また、リフレクタ3上においてシェード5およびホルダ6を離間して配置する、という容易な手段の採用により、部品点数増加およびコスト増大を抑えて点灯制御回路8内の回路素子に作用する熱負荷を低減することができる。 【0031】さらに、ホルダ6を熱伝導性の良好な材料、例えば金属板等から形成すれば、点灯制御回路8内の回路素子が発生する熱をホルダ6を介して放熱することができる。 【0032】図3に、本発明の第1の実施形態による車両用前照灯1の第1変形例の部分断面図を示す。 【0033】この第1変形例は、上述の第1の実施形態に対してシェード5と点灯制御回路8との間に高断熱性を有する材料(例えば、樹脂、セラミックス等)からなる遮熱部材であるスペーサ9を介在させたものである。このスペーサ9により、放電灯バルブ4により高温となったシェード5から点灯制御回路8への輻射による熱伝達を抑えて点灯制御回路8内の回路素子に作用する熱負荷を低減することができる。ここで、スペーサ9は、リフレクタ3あるいは点灯制御回路8に接着等により固定されている。例えば、スペーサ9を点灯制御回路8に接着固定すると共に、スペーサ9とシェード5との間に隙間(空気層)を設けてもよい。 【0034】図4に、本発明の第1の実施形態による車両用前照灯1の第2変形例の部分断面図を示す。 【0035】この第2変形例は、上述の第1の実施形態とはシェード5の固定方法が異なっている。すなわち、第2変形例では、ホルダ6にシェード5共締め固定用の固定部6dを設け、この固定部6dとシェード5との間に高断熱性および高強度材料(例えば、樹脂、セラミックス等)からなる遮熱部材であるスペーサ10を介在させて、シェード5をホルダ6とをねじにより共締め固定している。このスペーサ10により、放電灯バルブ4の輻射熱により高温となったシェード5からホルダ6への伝熱量を低減して、ホルダ6に取付けられた点灯制御回路8内の回路素子に作用する熱負荷を低減することができる。この場合スペーサ10には、共締め固定用ねじの軸力が作用するので、それに耐え得る十分な強度を持つ材料が選択される。 【0036】図5に、本発明の第1の実施形態による車両用前照灯1の第3変形例におけるホルダ6の斜視外観図を示す。なお、図5においては、分かり易さのために、スプリング7を省略している。 【0037】この第3変形例は、上述の第2変形例とはホルダ6の形状が異なっている。前述の第2変形例では、スペーサ10によってシェード5からホルダ6への熱伝達はほとんど遮断されるが、共締めに用いられているねじを介してシェード5からホルダ6の固定部6dへわずかながら熱伝導が生じている。第3変形例では、図5に示すように、固定部6dの基部にスリット6eを設けることにより固定部6dとホルダ6の他の部分との間の伝熱面積を小さくして、固定部6dからホルダ6の他の部分への伝熱量を低減することができるので、ホルダ6に取付けられた点灯制御回路8内の回路素子に作用する熱負荷を確実に低減することができる。 【0038】図6に、本発明の第1の実施形態による車両用前照灯1の第4変形例の主な構成部品の斜視分解図を示す。 【0039】この第4変形例は、上述の第1の実施形態とはホルダ6の形状が異なっている。すなわち、ホルダ6をリフレクタ3に固定するための孔6aと、点灯制御回路8をホルダ6に固定するための雌ねじ孔6cの位置を入れ替えたようになっている。このため、リフレクタ3の取付け面3c上のホルダ6を固定するための雌ねじ孔3hの位置は、図6に示すように、シェード5固定用の雌ねじ孔3gからより離れた位置に変更されている。これにより、シェード5からホルダ6への熱伝達を確実に抑えて点灯制御回路8内の回路素子に作用する熱負荷を確実に低減することができる。 【0040】(第2の実施形態)次に、第2の実施形態について説明する。図7に、本発明の第2の実施形態による車両用前照灯1の主な構成部品の斜視分解図を示す。第2の実施形態は、第1の実施形態におけるホルダ6を廃止して、点灯制御回路8を直接リフレクタ3の裏面側に固定している。 【0041】リフレクタ3の裏面の取付け面3cには、放電灯バルブ4をリフレクタ3に向けて押圧固定するためのスプリング7を回動自在に保持する金具11、および、スプリング7の先端部7aを係止する係止部11aを有する金具10がねじ締めにより固定されている。また、リフレクタ3の裏面には、点灯制御回路8を固定する取付け面3jが設けられている。この取付け面3jは、シェード5が固定される取付け面3bとは、リフレクタ3の軸方向および径方向の両方向に離間して設けられている。これにより、シェード5と点灯制御回路8間の熱的接続を抑えて、つまり熱抵抗を大きくして、シェード5から点灯制御回路8への伝熱を抑制し点灯制御回路8内の回路素子に作用する熱負荷を低減することができる。 【0042】なお、第2の実施形態においても、第1の実施形態の第1変形例と同様に、遮熱部材であるスペーサ9をシェード5と点灯制御回路8の間に介装してもよい。この場合も、スペーサ9により、放電灯バルブ4により高温となったシェード5から点灯制御回路8への輻射による熱伝達を遮断して点灯制御回路8内の回路素子に作用する熱負荷を低減することができる。 【0043】また、第1の実施形態、第1の実施形態の第1〜第3変形例、および第2の実施形態において、点灯制御回路8は一個の部品であるが、これを複数に分割しても構わない。例えば、イグナイタ部とコンバータ部+インバータ部とに分割し、イグナイタ部をリフレクタ4に固定し、コンバータ部+インバータ部をランプハウジング2内の適所に固定し、イグナイタ部とコンバータ部+インバータ部とを電線で接続する構成であっても良い。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000004260 【氏名又は名称】株式会社デンソー
|
| 【出願日】 |
平成13年5月21日(2001.5.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100096998 【弁理士】 【氏名又は名称】碓氷 裕彦 (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開2002−343129(P2002−343129A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月29日(2002.11.29) |
| 【出願番号】 |
特願2001−151281(P2001−151281) |
|