トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F21 照明




【発明の名称】 サイド型バックライト及びサイド型バックライトの製造方法
【発明者】 【氏名】羽生 篤史

【要約】 【課題】バックライトの輝度を上昇させる手段として、レンズシートに代わる手段を提供する。

【解決手段】発光面2aを有する導光板2の側面2bに光源5が設けられたサイド型バックライトにおいて、前記導光板2の発光面2aには、シート本体内部において並行に配置された複数のルーバ11を有するルーバシート3が配置され、前記ルーバ11の表面は、導光板2の発光面2aから出た光を反射させて光の向きを変換するように、光が正反射又は不完全拡散反射する素材で形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 発光面(2a)を有する導光板(2)の側面(2b)に光源(5)が設けられたサイド型バックライトにおいて、前記導光板(2)の発光面(2a)には、シート本体内部において並行に配置された複数のルーバ(11)を有するルーバシート(3)が配置され、前記ルーバ(11)の表面は、導光板(2)の発光面(2a)から出た光を反射させて光の向きを変換するように、光が正反射又は不完全拡散反射する素材で形成されていることを特徴とするサイド型バックライト。
【請求項2】 前記ルーバ(11)の表面は、金属蒸着によって形成された金属面であることを特徴とする請求項1記載のサイド型バックライト。
【請求項3】 前記ルーバ(11)は、シート厚み方向に対してそれぞれ傾斜しており、各ルーバは、シート厚み方向からみて重ならないように間隔(T)をおいて設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のサイド型バックライト。
【請求項4】 前記ルーバシート(3)のシート厚は1mm以下であって、各ルーバ(11)の間隔は、ルーバ(11)の傾斜方向長さの4倍以下とされていることを特徴とする請求項3記載のサイド型バックライト。
【請求項5】 ルーバ(11)によって反射した光が発光面に対して略垂直方向となるようにルーバの発光面に対する傾斜角度が設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のサイド型バックライト。
【請求項6】 発光面(2a)から最も強く出る光の発光面(2a)に対する角度をaとしたときに、前記発光面(2a)に対する前記ルーバ(11)の傾斜角度θがa < θ < 90°であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のサイド型バックライト。
【請求項7】 前記発光面(2a)に対する前記ルーバ(11)の傾斜角度θが、50°〜65°の範囲内であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のサイド型バックライト。
【請求項8】 発光面(2a)から最も強く出る光の発光面(2a)に対する角度をaとしたときに、前記発光面(2a)に対する前記ルーバ(11)の傾斜角度θが次の式で求まる角度とされていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のサイド型バックライト。
θ=(a+90°)/2【請求項9】 前記ルーバシート(3)は、ルーバ(11)をシート厚さ方向両側からフィルム(13,14)で挟んで構成され、ルーバ(11)を挟むフィルムとして偏光性フィルム(13)が用いられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のサイド型バックライト。
【請求項10】 前記偏光フィルム(13)は、ルーバシートの非導光板側に配置されていることを特徴とする請求項9記載のサイド型バックライト。
【請求項11】 請求項1〜4のいずれかに記載のサイド型バックライトの製造方法であって、導光板(2)の発光面(2a)の上方位置において発光面(2a)から出る光の輝度を測定することにより、発光面(2a)から出る光のうち最も強い光の角度aを検出し、前記発光面(2a)に対する前記ルーバの傾斜角度θを前記角度aより大きく、かつ90°より小さい範囲に設定することを特徴とするサイド型バックライトの製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サイド型バックライト及びサイド型バックライトの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置に用いられるバックライトには、サイド型バックライトとよばれるものがある。このサイド型バックライトは、図4に示すように、導光板102の側面部から冷陰極管等の発光体105からの光を取り込み、発光面102aである導光板102の上面から出光する。サイド型バックライトの場合、その構造上、図4に示すように、導光板の発光面102aから出る光は発光面102aに対して鋭角方向aに強く出光する性質がある。
【0003】しかし、バックライトに要求される光の向きは、発光面102aに対して垂直方向が一般的である。そのため、鋭角方向に強く出光する光を垂直方向に変換するべく、拡散シートや集光性のあるレンズシートを単品あるいは複合的に用いて、これらのシートを導光板の発光面の上に載せて、発光面から出た光を垂直方向の光に変換することが従来より行われている。このような拡散シートやレンズシートは、その目的を達成するために、通常、2枚以上、一般的には4枚程度、組み合わせて使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術には、次の問題がある。第1に、シートを複数枚使用するため厚みがバックライトの厚みが増加する。第2に、レンズシートは、発光面に対して垂直方向の光を大幅に上げることができるが、表面にプリズムを形成しているため、非常に傷つきやすく、歩留まりが悪い。また、液晶パネルとの干渉縞を考慮する必要がある。第3に、拡散シートやレンズシートを複数枚(通常4枚程度)使用するため、バックライトのコストアップにつながる。
【0005】以上の問題の中で、特に、レンズシートは、上記のように傷が付きやすくコストアップの原因になりやすいので、レンズシートの使用を避けたいところであるが、従来の技術では、レンズシートを使用しなければ、垂直方向などの特定の方向の光を大幅に上げてバックライトの輝度を上昇させることができない。本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、バックライトの輝度を特定の方向に上昇させる手段として、レンズシートに代わる手段を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は次の技術的手段を講じた。すなわち、本発明の特徴は、導光板の側面に光源が設けられたサイド型バックライトにおいて、前記導光板の発光面には、シート本体内部において並行に配置された複数のルーバを有するルーバシートが配置され、前記ルーバの表面は、導光板の発光面から出た光を反射させて光の向きを変換するように、光が正反射又は不完全拡散反射する素材で形成されている点にある。
【0007】本発明によると、ルーバを有するルーバシートによって導光板の発光面から出る光の向きを効率的に特定の方向に変化できるため、高輝度化を図れる。また、前記ルーバの表面は、金属蒸着によって形成された金属面であるのが好適である。さらにまた、前記ルーバは、シート厚み方向に対してそれぞれ傾斜しており、各ルーバは、シート厚み方向からみて重ならないように間隔をおいて設けられているのが好適である。ルーバがシート厚み方向に重なっていると、ルーバが反射した光を妨げるため、暗くなってしまうが、ルーバ同士が重ならないように間隔をおいて配置することで、暗くなることを防止できる。
【0008】さらにまた、前記ルーバシートのシート厚は1mm以下であって、各ルーバの間隔は、ルーバの傾斜方向長さの4倍以下とされているのが好適である。また、ルーバによって反射した光が発光面に対して略垂直方向となるようにルーバの発光面に対する傾斜角度が設定されているのが好適である。そして、発光面から最も強く出る光の発光面に対する角度をaとしたときに、前記発光面に対する前記ルーバの傾斜角度θがa < θ < 90°であるのが好適である。あるいは、前記発光面に対する前記ルーバの傾斜角度θが、50°〜65°の範囲内であるのが好適である。さらには、前記発光面に対する前記ルーバの傾斜角度θが、55°〜63°の範囲内であるのが好適である。
【0009】また、発光面から最も強く出る光の発光面に対する角度をaとしたときに、前記発光面に対する前記ルーバの傾斜角度θが次式:θ=(a+90°)/2で求まる角度とされているのが好適である。また、前記ルーバシートは、ルーバをシート厚さ方向両側からフィルムで挟んで構成され、ルーバを挟むフィルムとして偏光性フィルムが用いられているのが好適である。液晶を通過する光は偏光のため、液晶パネルの必要な偏光に合わせた偏光性フィルムを採用すると、液晶パネル上での輝度が上昇する。
【0010】そして、前記偏光フィルムは、ルーバシートの非導光板側に配置されているのが好適である。また、製造方法に係る本発明の特徴は、前記サイド型バックライトの製造方法であって、導光板の発光面の上方位置において発光面から出る光の輝度を測定することにより、発光面から出る光のうち最も強い光の角度aを検出し、前記発光面に対する前記ルーバの傾斜角度θを前記角度aより大きく、かつ90°より小さい範囲に設定することにある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係るサイド型バックライト1の基本構造を示している。このサイド型バックライト1は、液晶表示装置用のバックライトであって、導光板2と、導光板2の表面(発光面)2aに配置されたルーバシート3と、導光板2の一側端面2bに設けられた光源5とを備えている。光源5の設けられている導光板2の側面2bは入光面とされており、この入光面2bから光源の光が導光板2内に入光し、直接又は導光板2の裏面2cに反射して発光面2aから導光板2外へ出光する。
【0012】前記導光板2は、アクリル樹脂製であり、平面視において矩形状に形成されている。図1の側面図に示すように、導光板2は、発光面である表面2aと、反射面である裏面2cとが非平行に形成された側面視略楔状に形成されている。すなわち、導光板2は、入光面2bから入光面2bの対向面側へ離れるに従って導光板厚さが薄くなるように形成された楔形導光板である。導光板2の材料は特に限定されないが、アクリル樹脂製が好ましい。導光板2は、完全内部拡散を起こさないように導光板を構成する材料に拡散剤或いは拡散効果が期待できる構造を含んでいる。
【0013】なお、導光板2の反射面2cには、光を効率的に反射させるために白色又は鏡面状とされた光反射効率の良いシート体からなる反射部(図示省略)が設けられている。また、反射部は導光板2の裏面2cに直接形成してもよい。前記光源5は、入光面2bの長手方向と略同程度の長さを有する線状光源として構成されている。この線状光源5は、ランプ6とリフレクタ7とを有して構成されている。ランプ6は、細長い冷陰極管として構成されている。また、リフレクタ7は、ランプ8から発した光を入光面に集中させるためのものである。
【0014】前記導光板2から出光する光は、図1(a)(b)に示すように鋭角方向に強く出光する。つまり、強い光L1は、入光面2bから入光面2bの対向側面2dに向かう方向に対して、角度aを持つ。強い光L1の発光面2aに対する角度aは、10°〜40°になるのが一般的であり、さらには20°〜35°になることが多い。導光板2から一番強く出光する光L1の角度aを求めるには、輝度計9によりサイド型バックライト1から出光する光の強さを測定すればよい。例えば、図2に示すように、輝度計9を発光面2aの上方において発光面2aに対する角度を0°〜180°の範囲でバックライト1を中心とした円弧軌跡上を連続的に動かして、それぞれの角度での輝度を測定することで、角度aを検出することができる。すなわち、最も輝度が高い角度が検出された輝度計9の角度が、導光板2から一番強く出光する光L1の角度aである。
【0015】前記ルーバシート3は、発光面2aに対して鋭角aで出光する光L1を反射させて、発光面2aに対して略垂直方向の光L2に変換するべく、導光板2の発光面2a全体を覆うように発光面2aの上に重ねて置かれている。図3にも示すように、このルーバシート3は、ルーバ状の微細格子(マイクロルーバ)を有するシートであり、長手方向が線状光源5と同方向に向けられているとともに並行に配置された複数のマイクロルーバ11がシート中間層12として設けられ、このシート中間層12が厚さ方向両側からフィルム13,14によって挟まれて厚さが1mm以下の1枚のシートとして構成されている。
【0016】上下のフィルム13,14は、PETフィルムなどを採用できるが、上下のフィルムとして偏光性フィルムを用いるのが好ましい。液晶を通過する光は偏光のため、液晶パネルの必要な偏光に合わた偏光性フィルムを用いることで、液晶パネル上での輝度が上がる。しかも、ルーバシート3の一部として偏光性フィルムを用いることでルーバシートの上に別途偏光性フィルムを配置必要がなく、部品点数の減少、薄型化を図ることができる。偏光性フィルムは、ルーバシート3厚さ方向の非導光板側(上側)のフィルム13として採用するのが効果的である。
【0017】ルーバ11の表面は、正反射又は不完全拡散反射をする素材によって形成されており、反射により光L1をL2の方向に変換することができる。ルーバ11表面を正反射面とするには、例えば金属光沢のある金属面(鏡面)とすればよい。金属面とするには、特にルーバ表面に金属を蒸着させるのが好ましい。また、ルーバ11の表面を不完全拡散反射面とするには、例えばつや消しの金属面を形成すればよい。なお、ルーバ11の表面を完全拡散反射面とするのは好ましくない。酸化マグネシウム面や乳白色ガラス面が近似的な完全拡散反射面であるが、望みの方向L2だけでなく、あらゆる方向に光を反射するため、所望の方向の強い光を得られないからである。
【0018】各ルーバ11はその一面が強い光L1を反射するための反射面11aとされており、この反射面11aに強い光L1が反射してL2の方向に変換される。方向変換された強い光L2が発光面2a(ルーバシート3の面)に対して略垂直方向となるように、各ルーバ11(反射面11a)は、発光面2a(ルーバシート3の面)に対して角度θで傾斜して配置されている。L2の方向を垂直方向とするには、θは次の式(1)で求まる値とすればよい。
【0019】(式1)θ=(a+90°)/2L2の方向が発光面2aに対して略垂直方向のバックライト1を製造するには、上記輝度計9によって強い光の角度aを検出する。例えば、角度aが30°である場合、ルーバ11の角度θを上記式1によって求まる60°に設定する。つまり、ルーバ11の傾斜角度θが60°のルーバシートを導光板2の上に載せて組み立てればよい。強い光の角度aは、製品サイズや材質によって異なるため、光の方向の精度を高めるには上記のように輝度計9を用いるのがよい。
【0020】また、L2を略垂直方向にしたい場合、一般的に強い光の角度aは、10°〜40°であるため、これに対応して、ルーバ11の角度θとしては50°〜65°を好ましい範囲として設定できる。また、強い光の角度aとしては、20°〜35°が特に一般的であるので、これに対応してルーバ11の角度θとしては55°〜63°(又は62.5°)をより好ましい範囲として設定できる。なお、L2の向きを垂直方向以外の方向にしたい場合には、それに応じて角度θを設定すればよい。かかる観点からは、角度θは、強い光の角度aより大きく90°より小さい範囲に設定できる(a<θ<90°)。つまり、θがa〜90°の範囲外であると、強い光L1は導光板2に戻る方向へ反射してしまうので、強い光L1を効果的に取り出すことができないが、a〜90°の範囲であれば、強い光L1を装置外へ出すことができ、その範囲でθを適宜設定することで任意の角度の光が得られる。
【0021】図1中の拡大図に示すように、各ルーバ11,11同士の間隔は、ルーバシート3を厚さ方向にみて、互いに重ならないような幅Tを有している。各ルーバ11,11同士が重なっている場合には、ルーバ11が他のルーバ11が反射した強い光を遮ってしまい暗くなってしまうが、適切な幅Tを有していれば、暗くなることを防止できる。一方、ルーバ11,11同士の間隔Tが大きすぎると、強い光L1の角度を変換するという効果が局所的にしか得られなくなるので、光の角度変換を効果的に行うには、間隔Tはルーバの傾斜方向長さの4倍以下が好ましい。例えば、ルーバシート3のシート厚が1mmの場合、ルーバの傾斜角度θが50°であれば、ルーバ11の傾斜方向長さは1.31mm(=1mm/sin50°)となる。この場合、間隔Tは5.24mm以下とするのがよい。なお、一般的には、間隔Tは、0〜5mmの範囲が好ましい。
【0022】本実施形態によれば、ルーバシート3によって、効率的に光の向きを変えられるため、集光性の高いレンズシートを必ずしも使用することなく高輝度を出すことができる。したがって、光学シートの枚数を削減でき、コストの低減・薄型化を図ることができる。さらに、レンズシートがなくとも十分に明るいので、レンズによる液晶パネルとの干渉を気にする必要がない。また、本実施形態のバックライト1は、ルーバにより視野角特性が特異になっているため、車載用バックライト等に向く。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、ルーバシートにより、バックライトの特定方向の輝度を上昇させることができる。
【出願人】 【識別番号】000103518
【氏名又は名称】オーツタイヤ株式会社
【出願日】 平成13年5月10日(2001.5.10)
【代理人】 【識別番号】100061745
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 敏雄
【公開番号】 特開2002−343120(P2002−343120A)
【公開日】 平成14年11月29日(2002.11.29)
【出願番号】 特願2001−140443(P2001−140443)