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【発明の名称】 投光機
【発明者】 【氏名】吉森 徳仁

【氏名】田口 雅之

【要約】 【課題】一つの駆動モータによりライトの投光角度を上下方向のみならず、左右方向をも任意に調節し得るようにした投光機を提供する。

【解決手段】台車1に立設した伸縮支柱2の上端に、左右首振り機構5と上下首振り機構6とを介してライト取付枠3を回動自在に支持すると共に、一つの正逆切換え駆動モータ7の駆動切換えにより左右首振り機構5と上下首振り機構6とを夫々動作させることで、ライト4を装備するライト取付枠3を台車1の左右方向及び上下方向(前後方向)に回動変更し得るようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 台車に立設した伸縮支柱の上端に、ライト取付枠を介して複数のライトを装備してなる投光機において、伸縮支柱の上端に、左右首振り機構と上下首振り機構とを介してライト取付枠を上下及び左右方向に対して回動自在に支持すると共に、一つの正逆切換え駆動モータの駆動切換えにより前記左右首振り機構と上下首振り機構とを夫々動作させることで、ライトを装備するライト取付枠を左右及び上下方向に回動変更し得るように構成したことを特徴とする投光機。
【請求項2】 請求項1記載の左右首振り機構は、伸縮支柱の上端に水平回動自在に設けた回転ベースと、この回転ベース上に垂直で回動自在に配設した正転軸と、この正転軸と正逆切換え駆動モータとの間に形成されて該駆動モータの正転駆動時のみ正転軸に動力を伝達する左右動力伝達機構部と、前記正転軸と伸縮支柱の上端との間に形成されて該正転軸の回転により回転ベースを介してライト取付枠を左右方向に首振り回動させる左右カム機構部とを備え、上下首振り機構は、上記回転ベースに下端側を回動自在に軸着せしめて該軸着部を支点にライト取付枠を前後回動自在に支持する支持腕杆と、前記回転ベース上に水平で回動自在に配設した逆転軸と、この逆転軸と正逆切換え駆動モータとの間に形成されて該駆動モータの逆転駆動時のみ逆転軸に動力を伝達する上下動力伝達機構部と、前記逆転軸とライト取付枠との間に形成されて該逆転軸の回転によりライト取付枠を、前記支持腕杆の軸着部を支点に前後方向に首振り回動させる上下カム機構部とを備えることを特徴とする投光機。
【請求項3】 請求項2記載の左右動力伝達機構部は、正逆切換え駆動モータの駆動歯車に噛合すると共に該モータの正転駆動時のみ回転する正転歯車と、この正転歯車の車軸に同軸に具備されて該歯車と共に回転するウォームと、上記正転軸に具備されると共にウォームに噛合するウォーム歯車とを備え、上下動力伝達機構部は、正逆切換え駆動モータの駆動歯車に噛合すると共に該モータの逆転駆動時のみ回転する逆転歯車と、この逆転歯車の車軸に同軸に具備されて該歯車と共に回転するウォームと、上記逆転軸に具備されると共にウォームに噛合するウォーム歯車とを備えてなることを特徴とする投光機。
【請求項4】 請求項2又は3記載の左右カム機構部を、正転軸の軸支されて該正転軸の回転で偏心回転する左右短尺リンクと、この短尺リンクに一端側が回転自在に接続されて同リンクの回転に準じて偏心回転する左右長尺リンクとを備え、該長尺リンクの他端側を伸縮支柱の上端に回転自在に軸着せしめてなり、上下カム機構部は、逆転軸に軸支されて該正転軸の回転で偏心回転する上下短尺リンクと、この短尺リンクに一端側が回転自在に接続されて同リンクの回転に準じて偏心回転する上下長尺リンクとを備え、該長尺リンクの他端側をライト取付枠に回転自在に軸着せしめてなることを特徴とする投光機。
【請求項5】 請求項2乃至4いずれか1項記載の左右動力伝達機構部と上下動力伝達機構部を、一側壁に正逆切換え駆動モータを装備すると共に同モータの駆動歯車を収容するギアボックス内に収容せしめて回転ベース上に配設してなることを特徴とする投光機。
【請求項6】 請求項1乃至5いずれか1項記載において、正逆切換え駆動モータの駆動切換えとその停止を制御する操作部を、伸縮支柱を伸長した状態において操作可能な高さ部位に設けたことを特徴とする投光機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、台車に立設した伸縮支柱の上端にライト取付枠を介して複数のライトを装備し、夜間の道路工事等の工事現場で使用される投光機に係り、特に伸縮支柱の上端に装備されるライトの方向、所謂投光角度を任意の方向に調節可能とした投光機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から知られているこの種の投光機は、台車から立設した伸縮支柱の上端に、ライト取付枠や支持枠等の取付部材を用いてライトを回動可能に装備し、ライトの投光角度等を変える場合には作業者が手作業によってライトを回動させてその投光角度を調節するようにしていた。因みに、この種の投光機は運搬や現場における移動等の不使用時には伸縮支柱を縮小させた状態とし、使用する時には縮小状態にある伸縮支柱を伸長させてライトから照射場所(必要場所)へ投光(照射)するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、伸縮支柱を伸長させた時の高さは通常3〜5m程度あり、この高さまで伸縮支柱を伸長させた状態でその上端に装備されているライトから工事現場の照射場所へ投光させる投光角度の調節は作業者の長年の経験則と勘に頼るところが大きい。つまり、従来の投光機においては伸縮支柱を縮めた状態でライトの投光角度を調節しなければならない。そして、その調節は使用する高さ3〜5m程度まで伸縮支柱を伸長させた時に照射場所に向けて投光し得るように現場の状態(状況)に合わせて行わなければならない等から作業者自身の長年の経験則と勘に頼るところが大きくなる。又、ライトの投光角度は現場作業の進行に合せて手前を照らしたり、或いは左右方向を照らす等の照射場所を変える調節が必要になるが、従来の投光機ではその度に作業者が調節できる高さまで伸縮支柱を縮小させて投光角度を調節し直さなければならなかった。又、この調節が行なわれる度に作業を一時中断しなければならない等の作業の進行にも影響を与える。
【0004】そこで、本願出願人はこの様な問題を解決すべく、伸縮支柱を伸長させた状態のままでライトの投光角度を、作業者が伸縮支柱に設けた操作部による電気的な操作で任意に調節し得るように開発した投光機を先に提案している(特開平9-147621号公報を参照されたい)。この投光機は、伸縮支柱上端に所定数のライトを装備するタイト取付枠や支持枠等の取付部材を台車の前後方向に対して回動可能に支持すると共に、駆動モータの駆動に伴い前記取付部材の回動を所定範囲内に規制しつつ同取付部材を偏心回動させる第1回転板と、この回転板に回動自在に取り付けて同回転板の回転に伴い偏心回動する第2回転板と、この回転板の外周の連結杆部の先端をライト取付枠の後部に回動自在に軸支する軸支部とを備える角度調節機構を設け、更に前記駆動モータの駆動,停止を制御するための操作部を、伸縮支柱が伸張した状態において操作可能な高さ位置に設けて、この操作部により駆動モータを駆動させ、ライト取付枠を回動させることによりライトの投光角度を任意に操作調節し得るように構成したものである。つまり、ライトの投光角度を上下方向に操作部の電気的な操作により任意に調節し得るようにした。
【0005】本発明は、先に提案した前述の投光機を更に改良したもので、その目的とする処は、一つの駆動モータによりライトの投光角度を上下方向のみならず、左右方向をも任意に調節し得るようにした投光機を提供することにある。
【0006】
【課題を達成するための手段】課題を達成するために本発明は、台車に立設した伸縮支柱の上端に、台車の幅方向に沿うライト取付枠を支持すると共に、該取付枠に複数のライトを装備してなる投光機において、前記伸縮支柱の上端に、左右首振り機構と上下首振り機構とを介してライト取付枠を上下及び左右方向に対して回動自在に支持すると共に、一つの正逆切換え駆動モータの駆動切換えにより前記左右首振り機構と上下首振り機構とを夫々動作させることで、ライトを装備するライト取付枠を左右及び上下方向に回動変更し得るように構成したことである。
【0007】又、本発明では上記左右首振り機構を、伸縮支柱の上端に水平回動自在に設けた回転ベースと、この回転ベース上に垂直で回動自在に配設した正転軸と、この正転軸と正逆切換え駆動モータとの間に形成されて該駆動モータの正転駆動時のみ正転軸に動力を伝達する左右動力伝達機構部と、前記正転軸と伸縮支柱の上端との間に形成されて該正転軸の回転により回転ベースを介してライト取付枠を左右方向に首振り回動させる左右カム機構部とで構成し、上下首振り機構を、上記回転ベースに下端側を回動自在に軸着せしめて該軸着部を支点にライト取付枠を前後回動自在に支持する支持腕杆と、前記回転ベース上に水平で回動自在に配設した逆転軸と、この逆転軸と正逆切換え駆動モータとの間に形成されて該駆動モータの逆転駆動時のみ逆転軸に動力を伝達する上下動力伝達機構部と、前記逆転軸とライト取付枠との間に形成されて該逆転軸の回転によりライト取付枠を、前記支持腕杆の軸着部を支点に前後方向に首振り回動させる上下カム機構部とで構成したことである。そして、上記左右動力伝達機構部を、正逆切換え駆動モータの駆動歯車に噛合すると共に該モータの正転駆動時のみ回転する正転歯車と、この正転歯車の車軸に同軸に具備されて該歯車と共に回転するウォームと、上記正転軸に具備されると共にウォームに噛合するウォーム歯車とで構成し、上下動力伝達機構部を、正逆切換え駆動モータの駆動歯車に噛合すると共に該モータの逆転駆動時のみ回転する逆転歯車と、この逆転歯車の車軸に同軸に具備されて該歯車と共に回転するウォームと、上記逆転軸に具備されると共にウォームに噛合するウォーム歯車とで構成したことである。又、上記左右カム機構部を、正転軸の軸支されて該正転軸の回転で偏心回転する左右短尺リンクと、この短尺リンクに一端側が回転自在に接続されて同リンクの回転に準じて偏心回転する左右長尺リンクとで構成し、更に該長尺リンクの他端側を伸縮支柱の上端に回転自在に軸着連結せしめてなり、上下カム機構部を、逆転軸に軸支されて該正転軸の回転で偏心回転する上下短尺リンクと、この短尺リンクに一端側が回転自在に接続されて同リンクの回転に準じて偏心回転する上下長尺リンクとで構成し、更に該長尺リンクの他端側をライト取付枠に回転自在に軸着連結せしめてなることである。
【0008】又、本発明では上記左右動力伝達機構部と上下動力伝達機構部を、一側壁に正逆切換え駆動モータを装備すると共に同モータの駆動歯車を収容するギアボックス内に収容せしめて回転ベース上に配設するようにしたことである。又、上記正逆切換え駆動モータの駆動切換えとその停止を制御する操作部を、伸縮支柱を伸長した状態において操作可能な高さ部位に設けたことである。
【0009】而して、以上の技術的手段によれば、伸縮支柱を伸長させた状態で例えば伸縮支柱に設けた操作部により正逆切換え駆動モータを正転駆動、又は逆転駆動させる電気的な切換え操作を行なうことで、上下首振り機構と左右首振り機構とを介して伸縮支柱の上端に支持させた複数のライトを装備するライト取付枠を、台車の前後方向とその左右方向に回動変更させ、それにより、ライトからの照射角度が任意に調節される。又、正逆切換え駆動モータの駆動を適宜に停止させることで、ライトからの投光角度が照射場所(必要場所)を確実に照らす適正位置に調節固定される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の具体例を図面に基づいて説明する。図面は本発明投光機の実施形態の一例を示し、図1に示すように発電機8を搭載する台車1に立設した伸縮支柱2の上端に、台車1の幅方向に沿って適宜の長さを有するライト取付枠3を支持すると共に、該ライト取付枠3に複数のライト4を装備してなる。そして、本発明ではライト取付枠3を後述の左右首振り機構5と上下首振り機構6とを介して伸縮支柱2の上端に対して上下及び左右方向に回動自在に支持すると共に、上下首振り機構5と左右首振り機構6とを一つの正逆切換え駆動モータ7により夫々動作させてライト4を装備するライト取付枠3を上下及び左右に回動変更することで、ライト4の上下方向(台車1の前後方向)及び左右方向の投光角度を任意に調節し得るように構成してある。
【0011】左右首振り機構5は、伸縮支柱2の上端に水平回動自在に設けた回転ベース8と、この回転ベース8上に垂直で回動自在に配設した正転軸9と、この正転軸9と正逆切換え駆動モータ7との間に形成されて該駆動モータ7の正転駆動時のみ正転軸8に動力を伝達する左右動力伝達機構部10と、前記正転軸9と伸縮支柱2の上端との間に形成されて該正転軸9の回動により回転ベース8を左右方向に首振り回動させる左右カム機構部11とを備え、正逆切換え駆動モータ7の正転駆動で左右動力伝達機構部10を介して正転軸9を回転させ、そして左右カム機構部11を介して回転ベース8を回転させることにより、ライト取付枠3が台車1の幅方向に沿う正面向き(図2の実線の状態)に対して右方向、そして左方向へと向きを変える(図2の二点鎖線の状態)動きを電気的な操作(駆動モータ7の駆動、停止)により任意に調節し得るように構成してある。
【0012】回転ベース8は、適宜の剛性を有する板材を用いて所要の平面形状に形成し、その長手方向一辺の前端縁側における縁方向中央部位を、伸縮支柱2を構成する最上段柱部の上端にベアリング等を内蔵する回転支持部材12を介して水平回転自在に取り付けることにより、上面に左右首振り機構5と上下首振り機構6とを介してライト取付枠3を取り付け支持するようにしてある。又、回転ベース8上には左右首振り機構5の正転軸9と左右動力伝達機構部10、そして上下首振り機構6の後述する逆転軸13と上下動力伝達機構部14を収容するためのギアボックス15を後端側縁に沿わせて取り付け支持すると共に、このギアボックス15の前面一側壁に駆動軸を内部に突出させた状態で正逆切換え駆動モータを7装備せしめてなる。
【0013】正転軸9は、前述のギアボックス15内に垂直で回転自在に配設すると共に後述のウォーム歯車16を固定的に具備せしめて、同ボックス15内に突出する駆動モータ7の駆動軸に固定的に具備されている駆動歯車17の回転動力が左右動力伝達機構部10を介して伝達されてくることにより時計方向に回転するようにしてある。又、この正転軸9は一端側をギアボックス15の下面壁から回転ベース8の下面に向けて貫通突出せしめて、その一端側に後述の左右短尺リンク18の一端側が固定的に軸着されるようにしてある。
【0014】左右動力伝達機構部10は、ギアボックス15の前後壁間に亘り水平で回転自在に配設した車軸にワンウエイクラッチ(カムクラッチとも言う)19を介して具備され、正逆切換え駆動モータ7の駆動歯車17に噛合すると共に該モータ7の正転駆動時のみ回転する正転歯車20と、この正転歯車20の車軸21に同軸固定的に具備されて該歯車20と共に回転するウォーム22と、前述の正転軸9に具備されると共にウォーム22に噛合するウォーム歯車16とを備え、正逆切換え駆動モータ7の正転駆動時のみ正転軸9に回転動力を伝達するように構成してある。
【0015】左右カム機構部11は、ギアボックス15から回転ベース8の下面に向けて突出する正転軸9の突端部に固定的に軸支されて該正転軸9の回転で偏心回転する左右短尺リンク18と、この短尺リンク18に一端側が回転自在に接続されて同リンク18の回転に準じて偏心回転すると共に他端側を伸縮支柱2の最上段柱部の上端に連結部材23を介して回転自在に軸着せしめる左右長尺リンク24とを備え、駆動モータ7の正転駆動で左右動力伝達機構10を介して正転軸9が回転し、短尺リンク18が同方向に偏心回転すると共に、この回転に準じて長尺リンク24が伸縮支柱2の上端との軸着部を支点として偏心回転することにより、図6に示した(a)の状態から(d)の状態、そしてこの(d)の状態から(a)の状態へと戻るように回転ベース8を回転、つまり、ライト取付枠3の向きを伸縮支柱2の上端を支点に台車1の左右方向に回動変更し得るように構成してある。
【0016】上下首振り機構6は、前述の回転ベース8に前端縁部に沿わせて取り付けた支軸25の両側に装備したベアリング等を内蔵する左右の回転部材26に下端側を回動自在に軸着せしめて該支軸(軸着部)25を支点にライト取付枠3を台車1の前後方向に回動自在に支持する支持腕杆27と、回転ベース8上に水平で回動自在に配設した逆転軸13と、この逆転軸13と正逆切換え駆動モータ7との間に形成されて該駆動モータ7の逆転駆動時のみ逆転軸13に動力を伝達する上下動力伝達機構部14と、前記逆転軸13とライト取付枠3との間に形成されて該逆転軸13の回動によりライト取付枠3を、前記支持腕杆27の軸着部を支点に台車1の前後方向に首振り回動させる上下カム機構部28とを備え、正逆切換え駆動モータ7の逆転駆動で上下動力伝達機構部14を介して逆転軸13を回転させ、そして上下カム機構部28を介して支持腕杆27が支軸25を支点に台車1の前後方向に起倒するように回転することにより、ライト取付枠7が上方向、そして下方向へと向きを変えるその動きを電気的な操作(駆動モータ7の駆動、停止)により任意に調節し得るように構成してある。尚、前述の支持腕杆27は2部材からなり、その一方をライト取付枠3の下面に固定的の具備すると共にもう一方を支軸25に装着する回転部材26に固定的に具備せしめて、両部材をボルトナット止めにより連結するようにしてある。
【0017】逆転軸13は、前述のギアボックス15内に水平で回転自在に配設すると共に後述のウォーム歯車29を固定的に具備せしめて、同ボックス15内の駆動歯車17の回転動力が上下動力伝達機構部14を介して伝達されてくることにより反時計方向に回転するようにしてある。又、この逆転軸13は一端側をギアボックス15の一側壁から貫通突出せしめて、その一端側に後述の上下短尺リンク30の一端側が固定的に軸着されるようにしてある。
【0018】上下動力伝達機構14は、ギアボックス15の前後壁間に亘り水平で回転自在に配設した車軸31に前述のワンウエイクラッチ19を介して具備され、正逆切換え駆動モータ7の駆動歯車17に噛合すると共に該モータ7の逆転駆動時のみ回転する逆転歯車32と、この逆転歯車32の車軸31に同軸固定的に具備されて該歯車32と共に回転するウォーム33と、前述の逆転軸13に具備されると共にウォーム33に噛合するウォーム歯車29とを備え、正逆切換え駆動モータ7の逆転駆動時のみ逆転軸13に回転動力を伝達するように構成してある。
【0019】上下カム機構部28は、ギアボックス15の一側壁から突出する逆転軸13の突端部に固定的に軸支されて該逆転軸13の回転で偏心回転する上下短尺リンク30と、この短尺リンク30に一端側が回転自在に接続されて同リンク30の回転に準じて偏心回転すると共に他端側をライト取付枠3の下面に連結部材34を介して回転自在に軸着せしめる上下長尺リンク35とを備え、駆動モータ7の逆転駆動で上下動力伝達機構14を介して逆転軸13が回転し、短尺リンク30が同方向に偏心回転すると共に、この回転に準じて長尺リンク35がライト取付枠3の下面との軸着部を支点として偏心回転することにより、図7に示した(a)状態から(d)の状態、そしてこの(d)の状態から(a)の状態へと戻るようにライト取付枠3を固着支持する支持腕杆27が支軸25を支点に前後に起倒動、つまり、支軸25を支点にライト取付枠3を台車1の前後方向に回動変更し得るように構成してある。
【0020】又、本発明では正逆切換え駆動モータ7の正逆切換えと停止を行なう操作部としては特に限定されるものではない。例えば、遠隔操作により可能とするリモコン操作でも良いが、この様な構成にするとコストの面ばかりか、屋外使用である等から故障の発生し易いことから、リード線により駆動モータ7に接続せしめて使用する操作部36を、伸縮支柱2を伸長させた状態で作業者が操作可能な高さ部位等に設けて(図1参照)、この操作部36の操作で行なうようにすることが良い。
【0021】次に、以上の如く構成した本実施例の投光機について簡単に説明する。まず、ライト4の照射角度を左右方向へ変更する場合には操作部36の正逆スイッチを正転側に切換えると共に、起動ON,OFFスイッチを操作して正逆切換え駆動モータ7を正転駆動させる。すると、駆動モータ7の正転駆動力が駆動歯車17から左右動力伝達機構部10の各歯車20,22,16群に介して正転軸9に伝達され、この正転軸9の回転が左右短尺リンク18に伝わって同リンク18が偏心回転する。この回転に準じて左右長尺リンク24が伸縮支柱2との軸着部を支点として偏心回転することにより、ライト取付枠3が図6に示した(a)の状態から(d)の状態、そしてこの(d)の状態から(a)の状態へと戻るように回転ベース8が自動的に回転し、ライト取付枠3の向きが伸縮支柱2の上端を支点とする台車1の左右方向に回動変更し、これによりライト4からの投光角度が左右方向に変化する。而して、作業者は操作部36により駆動モータ7を駆動させ、この駆動を適宜に停止させれば、ライト4からの投光角度が右方向の照射場所、そして左方向の照射場所を確実に照らす適性位置になり、その位置で固定することができる。
【0022】一方、ライト4の照射角度を上下方向へ変更する場合には操作部36の正逆スイッチを逆転側に切換えると共に、起動ON,OFFスイッチを操作して駆動モータ7を逆転駆動作させる。すると、駆動モータ7の逆転駆動力が駆動歯車17から上下動力伝達機構部14の各歯車32,33,29群に介して逆転軸13に伝達され、この逆転軸13の回転が上下短尺リンク30に伝わって同リンク30が偏心回転する。この回転に準じて上下長尺リンク35がライト取付枠3との軸着部を支点として偏心回転することにより、ライト取付枠3を固着支持する支持腕杆27が図7に示した(a)の状態から(d)の状態、そしてこの(d)の状態から(a)の状態へと戻るように自動的に回転してその傾斜角度が変化するに伴いライト取付枠3が台車1の前後方向に回動変更し、これによりライト4からの投光角度が上下方向(前後方向)に変化する。而して、作業者は操作部36により駆動モータ7を駆動させ、この駆動を適宜に停止させれば、ライト4からの投光角度が台車1から離れる照射場所、そして台車1に近づく照射場所を確実に照らす適性位置になり、その位置で固定することができる。
【0023】尚、上記実施例詳述においては左右動力伝達機構部10と上下動力伝達機構部13を、歯車17、20,22,16、32,33,31群による噛合連繋により構成したが、プーリーを用いたベルトによる連繋やスプロケットを用いたチェーンによる連繋等、限定されるものではない。要するに、一つの正逆切換え駆動モータ7から正転又は逆転駆動力を正転軸9と逆転軸13に夫々伝達し得る構成であれば任意である。又、左右カム機構11と上下カム機構28との構成形態についても前述の実施例形態に限定されるものではない。
【0024】
【発明の効果】本発明の投光機は叙上の如く構成してなることから下記の作用効果を奏する。
■.本発明によれば、作業者は作業現場に応じた高さに伸縮支柱を伸長させた状態で例えば伸縮支柱に設けた操作部により正逆切換え駆動モータを正転駆動、又は逆転駆動させる切換え操作を行なうことで、上下首振り機構と左右首振り機構とを介して伸縮支柱の上端に支持させた複数のライトを装備するライト取付枠を、台車の前後方向とその左右方向に回動変更させることができる。即ち、複数のライトを装備するライト取付枠を、台車の前後方向とその左右方向への回動変更を一つの駆動モータからの動力(出力)により行なうことができる。従って、現場作業の進行に合せて台車の前後方向を照らしたり、或いは左右方向を照らす等の照射場所を変えるライトからの投光角度の変更を、従来のように伸縮支柱の縮小せしめて再度手作業で調節し直すと言った面倒で手間の掛かる調節作業を行なうこと無く、操作部による正逆切換え駆動モータの電気的な切換え操作により簡単且つ迅速に、しかも、投光角度を適正位置に調節することができる。それにより、作業を一時的に中断すること無く、作業の進行を継続させることが可能になり、夜間の限られた時間内で行なう道路工事等の工事現場での作業効率の向上が期待できる。
【0025】■.又、本発明によれば、一つの正逆切換え駆動モータにより複数のライトを装備するライト取付枠を、台車の前後方向、そしてその左右方向に回動変更せしめてライトからの投光角度を任意に調節し得るように構成してなることから、通常3〜5m程度の高さに伸長させた状態で使用されるこの種の投光機において、頭部側が必要以上に重くなってバランスを崩す等の虞れはない。つまり、ライト取付枠を台車の前後方向に回動させる前後用モータとその左右方向に回動させる左右用モータとの二つの駆動モータを必要としない分、重量を軽くすることができると共にコスト面においても軽減でき、しかも、モータを所要の位置に夫々装備すると言った手間が省けることから、生産性においてもその向上が期待できる。
【出願人】 【識別番号】392018595
【氏名又は名称】株式会社グリーン・サービス
【出願日】 平成13年3月28日(2001.3.28)
【代理人】 【識別番号】100090619
【弁理士】
【氏名又は名称】長南 満輝男 (外2名)
【公開番号】 特開2002−298636(P2002−298636A)
【公開日】 平成14年10月11日(2002.10.11)
【出願番号】 特願2001−93258(P2001−93258)