| 【発明の名称】 |
フロントライトおよびフロントライト一体型タッチパネル装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】高木 孝之
|
| 【要約】 |
【課題】フロントライトの下側に有効に光を出射することができるフロントライトおよびフロントライト一体型タッチパネル装置を提供する。
【解決手段】透明な導光板3とその端面である入光面16に配置された光源4とからなるフロントライト15において、導光板3の上面は全面的に平坦な面であり、導光板3の下面は入光面16から入射した光を下方向へ内部反射させる傾斜面18と傾斜面18で反射された光を外部へ出射させる水平面17とを交互に有し、水平面17と傾斜面18との角度が90°未満である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 透明な導光板とその端面である入光面に配置された光源とからなるフロントライトにおいて、導光板の上面は全面的に平坦な面であり、導光板の下面は入光面から入射した光を下方向へ内部反射させる傾斜面と傾斜面で反射された光を外部へ出射させる水平面とを交互に有し、水平面と傾斜面との角度が90°未満であることを特徴とするフロントライト。 【請求項2】 導光板の光源を配置した入光面と導光板の上面とのなす角度が90°であり、導光板の下面にある水平面と傾斜面との角度αが、導光板の臨界角をβとしたとき、(90°−β)/2<α<90°−βの関係を満たすものである請求項1記載のフロントライト。 【請求項3】 導光板の下面に導光板の屈折率よりも低く空気層よりも高い屈折率を有する低反射層が形成された請求項1〜2のいずれかに記載のフロントライト。 【請求項4】 導光板の厚さが0.3〜2.0mmである請求項1〜3のいずれかに記載のフロントライト。 【請求項5】 導光板の下面の水平面が、入光面から遠ざかるにつれて導光板の厚さが大きくなるように、導光板の上面に対して1〜5°の角度を有する請求項1〜4のいずれかに記載のフロントライト。 【請求項6】 反射型液晶ディスプレイと、請求項1〜5のいずれかに記載したフロントライトと、透明タッチパネルとが順次積層され、フロントライトの上部と透明タッチパネルの下部とが透明樹脂層を介して積層されたことを特徴とするフロントライト一体型タッチパネル装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、フロントライトおよびフロントライト一体型タッチパネル装置に関する。この発明のフロントライトおよびフロントライト一体型タッチパネル装置は、コードレス電話機、携帯電話機、電卓、サブノートパソコン、PDA(パーソナル・デジタル・アシスタント)、デジタルカメラ、ビデオカメラ、業務用通信機器などの反射型液晶ディスプレイを備えた携帯型電子機器などにおいて特に好適なものである。 【0002】 【従来の技術】従来から、液晶表示部を備えた小型軽量の携帯型電子機器が開発され製品化されている。携帯型電子機器においては、消費電力を下げるために、反射型液晶ディスプレイが用いられることがある。反射型液晶ディスプレイは、バックライトを使用しないことにより消費電力が小さい点に加え、屋外での使用において外光下での視認性に優れる点でも携帯型電子機器に適している。 【0003】そして、十分な外光が得られない屋内や夜間などの環境で反射型液晶ディスプレイを使用するには、反射型液晶ディスプレイを表側から照明することが必要となるため、反射型液晶ディスプレイの上方に光源を位置させた照明装置であるフロントライトが用いられている。 【0004】フロントライトとしては、反射型液晶ディスプレイの表示面の上に、反射型液晶ディスプレイに対し平行に導光板を配置し、導光板の端面から冷陰極管またはLEDなどの光源からの光を取り込み反射型液晶ディスプレイ面へ照射させるものが一般的である。導光板の一方の面は、端面から入光した光を液晶ディスプレイ面へ出射するための光拡散機能を有している。光拡散機能としては、導光板の上面に微細な多数のプリズムやマイクロレンズを形成したり、微細なマット加工を行って光を拡散するものがある。 【0005】しかし、導光板の上面に光拡散機能を付与した場合、導光板の上面に透明タッチパネルを積層すると、導光板の光拡散機能面は空気層と接することができない。光拡散機能を有するプリズムやマイクロレンズ、マット加工部分は、空気層との界面における反射により端面からの入射光を下側へと導いているため、空気層を介さずに導光板と透明タッチパネルを積層する場合は、光拡散機能面はほとんどその効果を発揮できなくなる。 【0006】また、タッチパネルへの入力時に入力ペンなどにより導光板の上面に強い荷重がかかり、導光板の上面に形成されている微細形状がこの荷重により破壊されやすいものであり、フロントライト一体型タッチパネルとしては不適当な構成である。 【0007】そこで、導光板の下面に微細な多数の突起を形成し、突起形状の側面から光を出射する方式のフロントライトが提案されている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のフロントライトにおいては、導光板の下面に形成された突起の側面から出射した光は、フロントライトの下に配置した反射型液晶ディスプレイ面に対して平行に近い方向へ進み、反射型液晶ディスプレイ面内へ入射しにくいという問題があった。 【0009】したがって、この発明は、上記のような問題点を解消し、フロントライトの下側に有効に光を出射することができるフロントライトおよびフロントライト一体型タッチパネル装置を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】この発明のフロントライトおよびフロントライト一体型タッチパネル装置は、以上の目的を達成するために、つぎのように構成した。 【0011】つまり、この発明のフロントライトは、透明な導光板とその端面である入光面に配置された光源とからなるフロントライトにおいて、導光板の上面は全面的に平坦な面であり、導光板の下面は入光面から入射した光を下方向へ内部反射させる傾斜面と傾斜面で反射された光を外部へ出射させる水平面とを交互に有し、水平面と傾斜面との角度が90°未満であるように構成した。 【0012】また、上記の発明において、導光板の光源を配置した入光面と導光板の上面とのなす角度が90°であり、導光板の下面にある水平面と傾斜面との角度αが、導光板の臨界角をβとしたとき、(90°−β)/2<α<90°−βの関係を満たすように構成してもよい。 【0013】また、上記の発明において、導光板の下面に導光板の屈折率よりも低く空気層よりも高い屈折率を有する低反射層が形成されるように構成してもよい。 【0014】また、上記の発明において、導光板の厚さが0.3〜2.0mmであるように構成してもよい。 【0015】また、上記の発明において、導光板の下面の水平面が、入光面から遠ざかるにつれて導光板の厚さが大きくなるように、導光板の上面に対して1〜5°の角度を有するように構成してもよい。 【0016】また、この発明のフロントライト一体型タッチパネル装置は、反射型液晶ディスプレイと、請求項1〜5のいずれかに記載したフロントライトと、透明タッチパネルとが順次積層され、フロントライトの上部と透明タッチパネルの下部とが透明樹脂層を介して積層されるように構成した。 【0017】 【発明の実施の形態】図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳しく説明する。 【0018】図1は、この発明のフロントライト一体型タッチパネル装置の一実施例を示す断面図である。図2は、この発明のフロントライト一体型タッチパネル装置を組み込んだ携帯型電子機器の一実施例を示す斜視図である。図3は、この発明のフロントライト一体型タッチパネル装置を組み込んだ携帯型電子機器の他の実施例を示す斜視図である。図4は、この発明のフロントライト一体型タッチパネル装置の実施例を示す断面図である。図5は、この発明のフロントライトに用いられる導光板の形状を示す断面図である。図7〜10は、この発明のフロントライトに用いられる導光板の形状を示す断面図である。図11は、この発明のフロントライト一体型タッチパネル装置の他の実施例を示す断面図である。図中、1は携帯型電子機器、2はフロントライト一体型タッチパネル装置、3は導光板、4は光源、5は反射型液晶ディスプレイ、6は反射板、7は液晶表示部、8は支持体、9は上部電極板、10は絶縁部材、11は下部電極板、12は透明樹脂層、13は低反射層、14は透明タッチパネル、15はフロントライト、16は入光面、17は水平面、18は傾斜面、19は入射光である。 【0019】この発明のフロントライト15は、透明な導光板3とその端面である入光面16に配置された光源4とからなるフロントライト15において、導光板3の上面は全面的に平坦な面であり、導光板3の下面は入光面16から入射した光を下方向へ内部反射させる傾斜面18と傾斜面18で反射された光を外部へ出射させる水平面17とを交互に有し、水平面17と傾斜面18との角度が90°未満であるものである。(図1参照)。 【0020】フロントライト一体型タッチパネル装置2は、コードレス電話機、携帯電話機、電卓、サブノートパソコン、PDA、デジタルカメラ、ビデオカメラ、業務用通信機器など、反射型液晶ディスプレイ5と透明タッチパネル14とを備えた携帯型電子機器1に適用される。 【0021】この発明のフロントライト一体型タッチパネル装置を組み込んだ携帯型電子機器の一例を図2に示す。携帯型電子機器1は、液晶表示部7の最上部に設置されたペン入力装置である透明タッチパネル14により入力機能を実現する。図3に示した携帯型電子機器1は、入力装置としてキーボードを備えたものであり、液晶表示部7にも入力装置として透明タッチパネル14を備えている。 【0022】フロントライト一体型タッチパネル装置2は、反射型液晶ディスプレイ5と、導光板3と光源4とからなるフロントライト15と、透明タッチパネル14とを少なくとも組み合わせて構成するとよい(図1参照)。 【0023】透明タッチパネル14としては、抵抗膜方式と呼ばれるものを用いるとよい。抵抗膜方式とは、表面に透明導電膜からなる下部電極とドット状のスペーサとを設けたガラス板などの絶縁基板からなる下部電極板11と、透明導電膜からなる上部電極を設けたフィルムなどの絶縁基板からなる上部電極板9とを積層した構造となっており、入力面側からパネル表面の一部を押圧することにより両電極を接触させて電気的に導通させ入力できる透明タッチパネル14である。また、透明タッチパネル14として、静電容量方式、光方式などのものを用いてもよい。 【0024】透明タッチパネル14の下部電極板11としては、上部電極板9と同様の電極付きフィルムを用いてもよい。この方式はフィルムタイプと呼ばれ、下部電極板11としてガラスの代わりにフィルムを使用することにより軽量化することができ、透明タッチパネル14が割れにくいといった特長がある。フィルムタイプの透明タッチパネル14は、透明タッチパネル14自体に剛性をもたせるため、通常、下部電極板11の下側に、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などの透明樹脂からなる透明樹脂板を支持体8として積層して用いる。 【0025】透明タッチパネル14とフロントライト15とは、透明粘着剤や透明ゲルなどからなる透明樹脂層12を介して積層する(図1参照)。このように構成することにより、透明タッチパネル14とフロントライト15との間に存在した空気層を省くことができる。空気の屈折率(1.0)とガラスや透明樹脂の屈折率(1.4〜1.7)との間には差異があるため、空気層が下部電極板11と導光板3との間に存在すると透過率が低くなる。したがって、透明樹脂層12により導光板3と透明タッチパネル14を積層して空気層を介さないように構成することにより透過率を向上させることができる。透明粘着層としては、導光板3と同様の屈折率、または導光板3と透明タッチパネル14下部電極基板との間の屈折率を持つ材料を使用するのが好ましい。 【0026】また、フィルムタイプの透明タッチパネル14を用いる場合、支持体8を省略してフロントライト15に対し透明樹脂層12を介して積層してもよい(図4参照)。このように構成することにより、透明タッチパネル14の下部電極板11の支持体8をフロントライト15の導光板3で併用し、支持体8と導光板3との間の空気層を除去することにより、透過率の向上を図ることができる。フィルムタイプの透明タッチパネル14は柔軟な構造であるため、透明タッチパネル14と導光板3との積層加工は容易にできる。 【0027】反射型液晶ディスプレイ5において、外光は、最上部の透明タッチパネル14側からフロントライト15の導光板3と反射型液晶ディスプレイ5を通過し反射板6により反射され、再び反射型液晶ディスプレイ5、導光板3、透明タッチパネル14と通過し出射される。外光の経路はフロントライト一体型タッチパネル装置2の各構成部品をぞれぞれ2回通過するため、透過率はかなり低くなる。そのため、空気層と支持体8の2層を省くことは透過率向上に貢献する。特に、空気層は、導光板3や透明樹脂層12と比較して屈折率の差が大きいため、空気層と他の層との界面の反射によるロスが大きい。よって、空気層が省略できると透過率を大きく向上させることができる。 【0028】次に、フロントライト15について説明する。フロントライト15は、透明な導光板3とその端面に配置された光源4とから少なくとも構成される。 【0029】導光板3は反射型液晶ディスプレイ5の上に重ねて配置されるため、導光板3は十分な光透過性を有し、液晶表示の視認性を妨げないことが要求される。 【0030】導光板3としては、透明樹脂からなるものを用いるとよい。透明樹脂としては、透明性、導光性に優れたアクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、セルロースアセトブチレート樹脂、セルロースプロピオネート樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂などを用いることができる。 【0031】導光板3の形状としては、導光板3の上面は全面的に平坦な面であり、導光板3の下面は入光面16から入射した光を下方向へ内部反射させる傾斜面18と傾斜面18で反射された光を外部へ出射させる水平面17とを交互に有し、水平面17と傾斜面18との角度が90°未満であるように形成する(図5参照)。 【0032】このように構成することにより、光源4から発せられる光は、導光板3の端側面である入光面16から入射し、スネルの法則にしたがい導光板3の内部表面で全反射され、導光板3の入光面16から入光面16に対向する端面まで導かれる。そこで、導光板3の下面から光を出射するために、導光板3の下面に、導光板3の上面と平行またはわずかの傾斜をもつ面を有する箇所である多数の水平面17と、導光板3の上面に対し鋭く傾斜した面を有する箇所である多数の傾斜面18とをそれぞれ交互に設ける。 【0033】図5に水平面17と傾斜面18との角度(以下、傾斜角という)αが90°未満の鋭角である場合の断面図を示す。この場合、導光板3の中を進行する光は傾斜面18で反射され下面の水平面17から出射される。出射した光は液晶ディスプレイに対してほぼ垂直方向に近い角度とすることができるため、液晶ディスプレイへ入射する光量をより多くすることができる。 【0034】したがって、光源4から出射された光は導光板3の入光部から導光板3内へ入光し、導光板3の上面と導光板3の下面の水平面17との間で内部反射を繰り返して導光板3の奥まで導かれ、導光板3の下面にある傾斜面18にあたった光は反射されて水平面17へ導かれて導光板3の下側の反射型液晶ディスプレイ5側へ出射する。フロントライト15から出射した光は、液晶層を通り液晶下部にある光反射層によって反射され、再び液晶層を通過し、導光板3およびタッチパネルを通過してフロントライト一体型タッチパネル装置2の外部へ出射する。 【0035】図6に水平面17と傾斜面18との角度αが90°の場合の断面図を示す。この場合、導光板3の中を進行する光は垂直な傾斜面18から出射される。出射された光は液晶ディスプレイに対してほぼ平行な浅い角度で入光するため、反射型液晶ディスプレイ5へ入光する光量を十分に得ることが困難となる。 【0036】最適な傾斜角αの値は、入射した光の光線密度がどのような角度分布を持っているかによって変動する。また、傾斜角により出射光の角度も決定する。たとえば、導光板3として屈折率1.49のアクリル板を使用した場合、空気層との臨界角βは約42.2°となる。よって、入光面16に垂直な方向で入射した光は、傾斜角αを47.8°(90°−42.2°)未満に設計することにより傾斜面18で全反射してすべて下側に出射される(図7参照)。したがって、傾斜角αと臨界角βとの間には、α<90°−βの関係が成立する。 【0037】これに対し、傾斜角αが、たとえば、20°程度の比較的鋭角な角度であると、入光面16に対して垂直な方向に入射した光は傾斜面18で反射され、水平面17に向かう。しかし、水平面17が入光面16に対し垂直であると、光は臨界角より大きい50°の角度で入射することになるので、水平面17で光は全反射され導光板3内部へ戻されてしまう(図8参照)。 【0038】したがって、入光面16に対し垂直な方向に入射された光が傾斜面18で反射され、水平面17から直接出射されるためには、傾斜面18の角度は23.9°以上、47.8未満となることが必要となる。したがって、α>(90°−β)/2の関係が成立する。なお、上に示した23.9°付近では導光板3から出射された光は液晶ディスプレイ面とほぼ平行に近い浅い角度となるため、反射型液晶ディスプレイ5に対して有効な光が出射するとはいえない(図9参照)。 【0039】このように、傾斜面18の設計は、液晶ディスプレイの視認性を高めるためにどのように入射光19が液晶ディスプレイ面へ出光されるかを考慮し、導光板3および液晶の材料特性、各構成要素の位置など、さまざまな要因を考慮して行う。 【0040】水平面17の角度としては、導光板3の上面と平行になるようにするとよい。しかし、そうすると入光面16側と反入光面16側との導光板3の厚さに大きな差が生じる。たとえば、導光板3の入射方向の距離を60mm、傾斜面18の高さを10μm、各段のピッチを300μmとすると、導光板3の入光面16側と反入光面16側では、厚さの差が2mmになる。そうなると、導光板3の厚さは2mm以上になる。薄型化を目的としたフロントライト15一体型タッチパネルとしては、導光板3の厚さが2mm以上になるのは好ましくない。また、反入光面16側の厚さが薄くなりすぎると、成形加工が困難となる。また、成形加工ができたとしても、強度が足りなくなるおそれがある。そこで、入光面16から遠ざかるにつれて導光板3の厚さが大きくなるように、導光板3の上面と水平面17とが非平行となるように角度を設けるとよい。角度は1〜5°の範囲が適当である(図10参照)。このように構成することにより、入光面16と反対側の導光板3の厚さを、成形加工が容易であるとともに強度も保てるようにすることができる。 【0041】また、図1および図4には、連続する水平面17と傾斜面18の間隔がそれぞれ均等に配置される例を示したが、発光をより均一にするため、水平面17と傾斜面18の間隔がそれぞれ異なるように構成してもよい。 【0042】光源4は、導光板3の入光面16である端面に配置する。光源4は、導光板3の少なくとも1辺に配置する。光源4としては、冷陰極管、LEDなどを用いるとよい。LEDを光源4とする場合は複数のLEDを線状に並べて用いるとよい。また、棒状の導光体の端面にLEDを配置したものを線光源として用いることもできる。 【0043】また、光源4から出射される光を効率よく導光板3の入光面16に集めるために、リフレクターを配置してもよい。リフレクターとしては、銀、アルミニウム、白金、ニッケル、クロムなど、光を鏡面反射する材質を表面に有する金属板、特に、銀、アルミニウムなどを真空蒸着法やスパッタリング法などにより表面コーティングしたものが好ましい。また、ポリエステルなどの樹脂にTiO2、BaSO4、SiO4などの光拡散性物質を混入したものや、ポリエステルなどの樹脂を発泡させて光拡散性を付与した光拡散性反射板6や光拡散性フィルムを用いてもよい。 【0044】この発明のフロントライト一体型タッチパネル装置2では、上部に透明タッチパネル14を配置し下部に反射型液晶ディスプレイ5を配置するため、反射型液晶ディスプレイ5の表面と透明タッチパネル14の入力面との距離が大きすぎると視差が生じ、表示位置と入力位置がずれてしまう。したがって、導光板3の厚さは反射型液晶ディスプレイ5と透明タッチパネル14との距離を離す要因になるので薄い方が好ましい。そして、その発光効率を考慮すると、導光板3の厚さは、0.3〜2.0mmであるのが望ましい。特に、光源4として冷陰極管を用いた場合、入光面16は光源4となる冷陰極管の管径が細くても1.0mm程度なので、1.0〜2.0mmの範囲が望ましい。また、光源4としてLEDを使用した場合には、0.3〜1.0mmの範囲とするのが望ましい。0.3mmに満たないと、導光版の加工が困難であり、また、端面部から十分な光を取り入れるのが困難となる。また、2.0mmを越えると、フロントライト15の厚さが厚くなり、視差が大きくなりすぎる。また、薄型化というフロントライト15を組み込む機器の目的が損なわれる。 【0045】また、導光板3の下面に、屈折率が導光板3より低く空気層より高い低反射層13を形成することにより、フロントライト15の透過率を向上させることができる(図11参照)。 【0046】低反射層13を形成するには、導光板3の下面に、低屈折膜を形成する方法がある。低屈折膜は、屈折率の低い物質を導光板3である樹脂表面に直接処理して形成するとよい。低屈折膜は、無機物であるMgF2(屈折率1.38)などのフッ化金属や、SiO2(屈折率1.46)などの金属酸化物を用い、真空蒸着法などで形成することができる。また、有機物であるフッ素系モノマーを用い、プラズマ重合法やディップなどのコーティング法などで形成することができる。 【0047】また、導光板3の下面に、導光板3の屈折率よりも低い屈折率を有するフィルムを、前記フィルム以上で導光板3以下の屈折率を有する透明粘着剤を用いて積層することにより低反射層13を形成してもよい。 【0048】導光板3の上面は、空気層との界面を持つため、表面反射が透過率を低下させる原因となる。したがって、この表面に低反射層13を形成することにより、界面の反射率を下げ透過率を向上させることができる。 【0049】以上に述べたとおり、光源4から出射された光は導光板3の入光部から導光板3内へ入光し、導光板3の上面と導光板3の下面の水平面17との間で内部反射を繰り返して導光板3の奥まで導かれ、導光板3の下面にある傾斜面18にあたった光は反射されて水平面17へ導かれて導光板3の下側の反射型液晶ディスプレイ5側へ出射する。フロントライト15から出射した光は、液晶層を通り液晶下部にある光反射層によって反射され、再び液晶層を通過し、導光板3およびタッチパネルを通過してフロントライト一体型タッチパネル装置2の外部へ出射する。したがって、反射型液晶ディスプレイ5を使用した機器において十分な外光が得られない環境下であっても液晶表示が認識可能になる。 【0050】 【実施例】下側に酸化インジウム、酸化スズからなる上側透明電極を形成した厚さ150μmの上側電極フィルムと、上側に酸化インジウム、酸化スズからなる下側透明電極を形成した厚さ100μmの下側電極フィルムとを、透明樹脂からなるスペーサー(面積占有率0.1%、高さ3μm)を介して、互いに対向するように周囲を両面粘着テープで貼り合わせたタッチパネルを用意した。 【0051】このタッチパネルの下側に、フロントライトの導光板を厚さ30μmの透明粘着剤を用い、貼り合わせ、タッチパネル一体型フロントライトを構成した。 【0052】導光板は、屈折率1.49のアクリル樹脂を用いた。導光板の入光面から反入光面の距離を65mm、導光板の厚さは入光面側を1.0mm、入光面の反対側を0.5mmとし、導光板の下面の水平面と傾斜面との角度を47.5°、導光板の上面と水平面との角度を3°とした。また、導光板の下面の水平面と傾斜面との表面にはSiO2からなる低反射層を形成した。 【0053】このようにして得たフロントライト一体型タッチパネル装置は、フロントライトの光源の光をフロントライトの下側に均一に出射することができるものであり、液晶表示の優れた視認性を有するものであった。 【0054】 【発明の効果】この発明は、前記した構成からなるので、次のような効果を有する。 【0055】この発明のフロントライトは、透明な導光板とその端面である入光面に配置された光源とからなるフロントライトにおいて、導光板の上面は全面的に平坦な面であり、導光板の下面が入光面から入射した光を下方向へ内部反射させる傾斜面と傾斜面で反射された光を外部へ出射させる水平面とを交互に有し、水平面と傾斜面との角度が90°未満であるように構成されているので、フロントライトの下側に有効に光を出射することができるものである。 【0056】また、この発明のフロントライト一体型タッチパネル装置は、反射型液晶ディスプレイと、請求項1〜5のいずれかに記載したフロントライトと、透明タッチパネルとが順次積層され、フロントライトの上部と透明タッチパネルの下部とが透明樹脂層を介して積層されるように構成されているので、フロントライトの下側に有効に光を出射することができ、液晶表示の優れた視認性を有するものである。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000231361 【氏名又は名称】日本写真印刷株式会社
|
| 【出願日】 |
平成13年3月15日(2001.3.15) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2002−270018(P2002−270018A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月20日(2002.9.20) |
| 【出願番号】 |
特願2001−73211(P2001−73211) |
|