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【発明の名称】 照明装置及びそれを用いた液晶表示装置
【発明者】 【氏名】荻原 昭文

【氏名】朝山 純子

【氏名】小森 一徳

【要約】 【課題】拡散シートの屈折率異方性による偏光成分の変化量による輝度低下を改善すると同時に各シート密着性の不均一によるムラ等を生じなくする。

【解決手段】光源101からの光はリフレクタ102等により、反射型偏光板104へ入射する、入射光の内、P偏光のみを透過させ、S偏光は反射して再び導光坂内に戻すことで再利用する。この後、拡散シート105により拡散されて出射し、拡散シート105が有する屈折率異方性によりP偏光が変調される。このため、この後におかれた位相板106は拡散シートにより変調された偏光成分を直線偏光に補償するように位相差が制御されている。従って、この位相板106を通過した光は再びP偏光成分となり、プリズムシート107により集光され、P偏光に軸が合わせられた入射側偏光板108に入射する。以上の構成により液晶パネル109への光の入射効率を向上させ高輝度表示を実現することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】光源と光源からの出射光の偏光方向制御手段と光拡散手段と位相変調手段とを具備した照明装置であって、前記位相変調手段は前記光拡散手段からの出射光を概ね直線偏光に変調する機能を有することを特徴とする照明装置。
【請求項2】光源と光源からの出射光の偏光方向制御手段と光拡散手段とを具備した照明装置であって、前記光拡散手段は等方体の表面に凹凸が形成されたものから構成されることを特徴とする照明装置。
【請求項3】前記光拡散手段は、等方体の表面に凹凸が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】光源は、点状光源を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項5】光源は、線状光源を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項6】光源は、面状光源を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項7】光源は、請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の光源の組み合わせからなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項8】偏光方向制御手段は、反射型偏光板からなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項9】前記反射型偏光板は、屈折率の異なる多層膜構造を有することを特徴とする請求項8記載の照明装置。
【請求項10】前記反射型偏光板は、コレステリック液晶を含むことを特徴する請求項8記載の照明装置。
【請求項11】前記位相変調手段は、散乱異方性を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項12】前記位相変調手段は、100nm以下の位相差を有することを特徴とする請求項11に記載の照明装置。
【請求項13】請求項1又は請求項3のいずれか1項に記載の照明装置に、入射偏光板と出射偏光板を付設した液晶パネルを組み合わせて構成した液晶表示装置において、前記位相変調手段からの出射光の偏光方向が前記入射偏光板の偏光軸と概ね等しいことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項14】請求項1又は請求項3のいずれか1項に記載の照明装置に、入射偏光板と出射偏光板を付設した液晶パネルを組み合わせて構成した液晶表示装置であって、偏光方向制御手段に対して、光出射方向に光拡散手段と位相変調手段と前記入射偏光板を順に具備し、前記光拡散手段から前記入射偏光板までの間隙の少なくとも1つに透明物質を挿入することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項15】前記透明物質の屈折率と、間隙を形成する部材の屈折率と、が概ね等しいことを特徴とする請求項14に記載の液晶表示装置。
【請求項16】請求項1に記載の照明装置に、入射偏光板と出射偏光板を付設した液晶パネルを組み合わせて構成した液晶表示装置において、前記入射偏光板の光入射側の表面に凹凸を形成したことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項17】前記入射偏光板表面の凹凸は、100nm以下であることを特徴とする請求項16に記載の液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に供され、液晶表示装置を背面または側面から照射するバックライト装置及びそれを用いた液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、薄型化による省スペースや軽量化および省電力化に優れていることから、液晶表示装置、特にカラー表示素子を用いた液晶表示装置が普及してきている。液晶表示装置は、例えば透明導電性薄膜からなる画素電極と配向膜等を積層した面がそれぞれ対向するように所定の間隔を隔てて2枚の透明ガラス基板を重ね合わせ、両基板間に液晶を封止し、さらに両基板の外側に偏光板を設けて成る液晶表示素子と液晶表示素子の下に配置され、液晶表示素子に光を供給するバックライトと液晶表示素子を駆動する回路基板等を含んで構成される。
【0003】図5に従来の液晶表示装置の構成例を示す。図5(a)は各部材の配置を示し、図5(b)は表示面側からの観察例を示す。現在主流の透過型液晶表示装置においては、光源501からの光をリフレクタ502によって反射させ、導光板503に導く。導光板503では、その下面での散乱機能により面状に拡散した光としてその上面から出射する。液晶パネルに入射する前に光の均一性を得るため、拡散シート504を介して入射偏光板505と出射偏光板507が前後に配置された液晶パネル506へと入射させる。
【0004】拡散シート504と入射偏光板505とは接して配置されるのであるが、この密着性に面内でムラが生じると図5(b)で示すようなニュートンリング状のムラが観察されることが特開平11−133409号公報で開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、液晶表示装置はPC用のモニターとして広く普及してきた。また、映画の動画表示を行うような液晶TVとしての用途展開も進んでいる。しかしながら、液晶表示装置は、CRTなどに較べてまだ一般的に輝度が低く、現状よりもさらなる高輝度化が求められている。高輝度化のためには光源の出力を高める必要がある。このとき、図5で示すような従来の液晶表示素子の構成では入射偏光板505で光源からの光の半分は吸収されてしまう。光源の出力が大きくなればこの吸収割合も増すため、偏光板505は吸収された光による熱収縮やたわみ等で均一性が損なわれ黒表示におけるムラ等が発生するという問題が生じる。
【0006】このため、バックライトの拡散光を効率よく視野角内に集光させて正面輝度を高めるためにプリズムシートが使用される。さらに液晶パネルの入射偏光板505の前に、偏光方向を整えるための反射型偏光板が用いられることがある。これは、P波、S波といった特定の偏光成分のみを通過させ、他は反射する機能を有するものである。この反射型偏光板で反射された偏光成分は導光板内に戻されて再び反射され、偏光成分が変調されて反射型偏光板に入射することで再利用される。従って、この反射型偏光板を用いることで液晶パネルの入射偏光板での吸収損失を改善することができる。
【0007】また、上記の構成に加え、図5に示すように入射偏光板505のと導光板503の間に拡散シート504が配置されている。この拡散シートは一般にポリカーボネイトやPET等の透明樹脂に光拡散剤を含有させて作製され、シート作製時の延伸プロセス等で屈折率異方性が付与される。従って、反射型偏光板によって偏光方向が整えられた光が、この拡散シートを通過すると偏光方向が変調されてしまい液晶パネルの入射偏光板による光吸収の問題が生じることになる。さらに拡散シートと入射偏光板との密着性のムラによる表示品位の低下等の課題も生じる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る照明装置は、光源と光源からの出射光の偏光方向制御手段と光拡散手段と位相変調手段とを少なくとも具備し、前記位相変調手段は前記光拡散手段からの出射光を概ね直線偏光に変調する機能を有することを特徴とする。
【0009】また、本発明にかかる照明装置は、光源と光源からの出射光の偏光方向制御手段と光拡散手段とを少なくとも具備し、前記光拡散手段は等方体の表面に凹凸が形成されたものから構成されることを特徴とする。
【0010】また、本発明にかかる照明装置は、光源と光源からの出射光の偏光方向制御手段と光拡散手段と位相変調手段とを少なくとも具備し、前記位相変調手段は前記光拡散手段からの出射光を概ね直線偏光に変調する機能を有し、前記光拡散手段は等方体の表面に凹凸が形成されたものから構成されることを特徴とする。
【0011】また、上記構成において、前記光源は点状光源を含むことが望ましい。
【0012】また、上記構成において、前記光源は線状光源を含むことが望ましい。
【0013】また、上記構成において、前記光源は面状光源を含むことが望ましい。
【0014】また、上記構成において、前記光源は点状光源、線状光源、面状光源までの光源の組み合わせからなることが望ましい。
【0015】また、上記構成において、前記偏光方向制御手段は反射型偏光板からなることが望ましい。
【0016】また、上記構成において、前記反射型偏光板は屈折率の異なる多層膜構造を有することが望ましい。
【0017】また、上記構成において、前記反射型偏光板はコレステリック液晶を含むことが望ましい。
【0018】また、上記構成において、前記位相変調手段は散乱異方性を有することが望ましい。
【0019】また、上記構成において、前記位相変調手段は100nm以下の位相差を有することが望ましい。
【0020】また、本発明に係る液晶表示装置は、前記照明装置に入射偏光板と出射偏光板を付設した液晶パネルを組み合わせて構成した液晶表示装置において、前記位相変調手段からの出射光の偏光方向が前記入射偏光板の偏光軸と概ね等しいことを特徴とする。
【0021】また、本発明に係る液晶表示装置は、前記照明装置に入射偏光板と出射偏光板を付設した液晶パネルを組み合わせて構成した液晶表示装置において、前記入射偏光板までの間隙のいずれかに透明物質を挿入することを特徴とする。
【0022】また、上記構成において、前記透明物質と前記間隙を形する各部材との屈折率が概ね等しいことが望ましい。
【0023】また、本発明に係る液晶表示装置は、前記照明装置に入射偏光板と出射偏光板を付設した液晶パネルを組み合わせて構成した液晶表示装置において、前記入射偏光板の光入射側の表面に凹凸を形成したことを特徴とする。
【0024】また、上記構成において、前記入射偏光板表面の凹凸は100nm以下であることが望ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0026】(実施の形態1)図1に実施の形態1の照明装置の構成を示す。導光板103の周辺部に配置された光源101からの光はリフレクタ102によって反射され、導光板103に入射する。この内部で反射を繰り返しながら導光板の下面に形成された散乱ドットにより散乱されて導光板表面から出射する。導光板103から出射した光は、偏光方向制御手段としての反射型偏光板104に入射する。この反射型偏光板104は入射した光波の内、S偏光を反射しP偏光を通過させる機能を有する。この反射型偏光板の原理を図3に示す。図3(a)は多層膜構造を持つ反射型偏光板であり、図3(b)はコレステリック液晶による反射型の偏光板の構成を示している。
【0027】図3(a)で示しているように三角形状の界面が形成されており、この界面には屈折率が異なる多層膜が形成されている。この界面は、偏光ビームスプリッタと同様の機能を有するため、図に示すようにこの界面では、P波は透過しS波は反射される。反射されたS波は再び反射され入射側へと戻される。
【0028】図3(b)のコレステリック液晶を含む膜構造による反射型偏光板では、コレステリック液晶のらせんピッチ等に応じて入射光の内右回り円偏光は透過し、左回り偏光は反射される。この場合、反射型偏光板を通過した光は、直線偏光とはならないため1/4波長板のような位相板と併用して図3(a)と同様の反射型の偏光板として利用することも可能である。ここでは図3(a)の構成を基に説明を行う。
【0029】反射されたS偏光は、導光板の散乱ドット又はその下に置かれた反射シート(図示せず)によって反射され、再び反射型偏光板104に戻される。また、これらの散乱ドットや反射シートで反射される過程において偏光方向も変調される。従って戻された光の一部は反射型偏光板104を通過することができる。この過程を繰り返すことで光源101から出射した光は反射型偏光板104によってP偏光に偏光方向が整えられる。
【0030】このP偏光は拡散シート105に入射し、均一に散乱されて出射する。拡散シート105は一般にポリカーボネイトやPET等の透明樹脂に光拡散剤を含有させて作製されるため、シート作製時の延伸プロセス等で屈折率異方性が付与される。従って、反射型偏光板104によって偏光方向が整えられた光が、この拡散シートを通過すると偏光方向が変調される。図2にこの拡散シートの前後に互いに偏光軸が直交した偏光板を配置し、拡散シートを回転させた場合の回転角と透過率の関係を示す。回転角により透過率が変化しており、拡散シートが屈折率異方性を有していることがわかる。拡散シートの軸を45゜または135゜に偏光板と設定すると輝度向上には効果的となる。しかしながら、拡散シートによる位相成分は任意に設定されているのみのため、変調された偏光成分は、拡散シートの回転角の設定だけでは反射型偏光板104から出射されたような直線偏光とはならない。
【0031】図2の透過率2は拡散シート105のある辺と位相板106のある辺との角度(図における回転角)と透過率の関係を示している。位相板106によって拡散シートの屈折率異方性による偏光成分の変調分が補正されピークの透過率が10%程度ほど向上しているのがわかる。ここでは位相板の位相差として100nm程度のものを用いた。図2の特性からわかるように拡散シートの屈折率異方性に基づく変調量は1/2波長板のように偏光方向を90゜回転させるほど大きくはなく、直線偏光を楕円偏光に変換する程度と考えられる。従って、入射波長に対し1/4以下程度の位相量を示すと考えられる。従って可視光の波長550nmに対し概ね100nm程度以下と見積もられる。
【0032】実際に図2に示すように拡散シート105に対し100nm程度の位相を有する位相板106を配置することで散乱シートを通過した後のピーク透過率が10%程度向上している。このことから、反射型偏光板104からの偏光が拡散シート105によって変調されたことに対し、位相板106を導入することで偏光成分の変調分が補償され透過率が改善されることが判明した。
【0033】(実施の形態2)実施の形態1と同様の構成において、拡散シート104として等方体のガラスを用い、この表面に凹凸を形成することでここに入射する光に対し散乱効果を持たせる構成とした。表面に凹凸を形成するためには、サンドブラスト処理等を用いることができる。また、表面をヤスリ等で研磨することでも形成可能である。ここで用いたガラスの厚さとしては0.5mm〜3mm程度のものを用いた。図1に示す照明装置のサイズとしては7インチ程度のものを構成した。拡散シートを等方体で構成しているため、反射型偏光板104を通過した偏光に対して、図2に示すような屈折率異方性による変調は生じない。実施の形態1の位相板106を導入した場合と照明装置出射面での輝度を比較した。この結果、10%程度の輝度の向上が確認された。これは、屈折率異方性を有さないため、図2の透過率90%が概ね100%程度まで向上されることに対応していると考えられる。
【0034】等方体としてガラスを用いることで、設置時のズレや熱による収縮等の影響を受けることがなくなる。また、他の等方体の利用としては、屈折率異方性による位相ズレとしては概ね10nm以下で偏光板等の指示フィルムとして用いられているTACフィルム等を用いることができる。この表面に成型や研磨等で凹凸を設けて拡散シートとして利用することも可能である。
【0035】(実施の形態3)図4ではいくつかの種類の光源を用いて構成した照明装置を示している。図4(a)はLEDのような点光源401を導光板103の周辺部に配置したものである。また、図4(b)は冷陰極管のような線状光源402を導光板103と反射シート102の間に配置した直下型の照明装置である。さらに図4(c)は、面状の光源403を用いて構成した照明装置を示す。
【0036】図4(b)のような直下型の構成において、1本の冷陰極管の出力が100W程度のものを用いて、導光板103の対角サイズ10インチ程度の照明装置を構成した。プリズムシートから出射後の輝度を測定したところ10000(cd/mm2)程度の高輝度出力が得られた。また、この時、100時間以上連続して照明してもプリズムシート106の熱変形等による輝度分布の不均一性等は生じなかった。このことから、本発明にもとづき、照明装置において高輝度でも安定した性能が得られることが判明した。
【0037】さらに、図4における各構成の照明装置を組み合わせて新たな照明装置を構成することも可能である。例えば、導光板103の後方に配置した直下型の冷陰極管に対し、導光板の上下にいくつかの発光色を有するLEDを配置して輝度出力をさらに高めたり、冷陰極管の発光スペクトルの少ない色の部分をLEDによって補う等の構成を行い、色バランスを向上させるような構成も可能である。
【0038】なお、上記のような種々の光源を用いた照明装置を実施の形態1〜3における照明装置(光源、リフレクタ、導光板)の代わりに用いることも可能である。
【0039】(実施の形態4)実施の形態1で構成した照明装置に液晶パネルを組み合わせて、図1の液晶表示装置を構成した。液晶パネル109の前後に入射偏光板108と出射偏光板110を配置した。反射型偏光板104と入射偏光板108の偏光軸の構成は図2における拡散シートと前後の偏光板との構成と同様のものとした。このような構成により、入射偏光板へ入射する光は概ね直線偏光となり、この偏光軸と入射偏光板との偏光軸が一致している。このため、入射偏光板で吸収されて熱等の損失となる光量がほとんどなく、液晶パネル109に入射する光利用効率を向上させることが可能となる。
【0040】以上のような構成により、光利用効率を向上させることができるため、さらに高出力な光源に対しても光吸収による熱劣化等を生じさせない高輝度の液晶表示装置を実現することが可能となる。
【0041】また、位相板106に特定の方向のみで散乱する散乱異方性機能を持たせることも考えられる。これは、液晶パネルに用いられる液晶の変調モードにより、視野角輝度特性等の光学特性が変化する。特に視野角輝度特性は中央で最も高く両端に行くにつれて輝度が低下する。この時、液晶モードによっては中央から両端に行く途中で輝度が増加するようなものも生じる。これは、角度を変化させながら見たときに、途中で突然輝度が高くなり違和感を感じることとなる。このような視野角輝度の特性に対し、輝度が高くなる方向に位相板106の散乱異方性を設定すれば、その方向で光が散乱されるため輝度が低下し、角度に対する輝度特性が改善される。位相板106に偏光成分の補償と共に散乱異方性機能を付加すれば、輝度の向上と視野角に対する視認性の向上を両立させることが可能となり好ましい。
【0042】(実施の形態5)実施の形態4と同様な構成において、プリズムシート107を除いて液晶表示装置を構成した。この時、拡散シート105と位相板106及び入射偏光板108の間隙に透明性の物質としてレンズ等の組み合わせ時に用いるオプティカルマッチング液を滴下した後密着させた。この液体の屈折率は概ね1.5程度である。この状態で図5の(b)に示すような位置から観察を行った。この時、表示画面に対応する部分全体において均一であり、図5(b)に示すようなニュートンリング状のムラは観察されなかった。上記のような各シート間の間隙をシートの部材と概ね等しい屈折率を有する液体で充填することにより、各シートの密着性のムラ等に起因する等高線状のムラ模様をなくすことができることが判明した。
【0043】(実施の形態6)実施の形態5と同様な構成において、オプティカルマッチング液を用いる替わりに、入射偏光板108の光入射側表面に凹凸を形成したものを使用して液晶表示装置を構成した。この入射偏光板はグレア等の防止用に表面に凹凸を設けて光を散乱させる機能を有するものを使用することができる。また、通常の偏光板の表面をサンドブラスト加工やサンドペーパによる研磨等により作製することも可能である。
【0044】この時の表面の凹凸としては、1/4波長程度よりも大きいと位相板106による位相差よりも大きくなり、表面部分で偏光成分の乱れが生じ位相板による補償を低下させてしまう可能性がある。このため、可視光の中心波長550nmに対し、1/4以下程度の100nm以下の表面凹凸が好ましい。さらに、偏光板の表面の凹凸があまり大きいと凹凸によるざらつき感がパネルを観察したときに生じる可能性もある。
【0045】偏光板の凹凸として50nm程度のものを用いて液晶表示装置を構成した。実施の形態5と同様に表示面を観察したところ、ニュートンリングのようなムラやざらつき感は観察されず、均一な表示品位を得ることができた。このことから、本発明における入射偏光板の光入射側に凹凸を設けることで、各シート部材の密着性の不均一による輝度のばらつきを生じさせなくすることが可能なことが判明した。
【0046】また、本発明の実施の形態としては、ここで述べたものに限定されるものではなく、これらの改良や変形の構成を利用できることはいうまでもない。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば拡散シートによる偏光成分の変調を補正し、液晶パネルでの光利用効率を改善すると共に、各シート間の密着性の不均一による表示画面でのムラ等をなくすことができる。このため、液晶画像表示装置の高輝度化、省電力化及び高画質化に貢献でき大きな価値を有するものである。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成13年1月30日(2001.1.30)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2002−231027(P2002−231027A)
【公開日】 平成14年8月16日(2002.8.16)
【出願番号】 特願2001−21146(P2001−21146)