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【発明の名称】 面状照明装置
【発明者】 【氏名】豊田 耕一

【要約】 【課題】良好な光の利用効率を確保でき、かつ組付け性の低下を招くことがない面状照明装置を提供する。

【解決手段】フレーム15の上側対向板21に、相手側方向のばね力を有するように曲げ加工して第1延設板23、第2延設板24を設けた。第1延設板23及び第2延設板24のばね力を利用して点状光源6及び導光体5を押圧する。点状光源6と第1延設板23との間、導光体5と第2延設板24との間にクリアランスがなくなり(即ち、押しこみにより、部材の公差が吸収され)、がたつきの発生を防止でき組付け性を向上できる。点状光源6及び導光体5は密着化されて両者間のクリアランスが解消され、その分、光の利用効率の向上を図ることができる。従来技術で予め見込んでおく必要があったクリアランスが不要となりフレーム15ひいては装置全体の形状をコンパクトにかつ精度高いものにできる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 透光性材料からなる透明基板の少なくとも一つの端面に沿うように直線状の導光体を配置し、該導光体の少なくとも一端部に点状光源を配置し、前記導光体及び前記点状光源を覆うようにして前記透明基板にフレームを保持する面状照明装置において、前記フレームは、前記導光体及び前記点状光源を間にして前記透明基板の一側端面に対向するフレーム本体部と、該フレーム本体部に連接し前記透明基板の一側端面側部分を挟み付けるように相対向して配置される2枚の対向板と、該2枚の対向板のうち少なくとも一方の対向板の両端部で相対向するように曲げられて延設された2枚の延設板とからなり、2枚の延設板のうち少なくとも一方の延設板は、他方の延設板方向のばね力を有することを特徴とする面状照明装置。
【請求項2】 2枚の対向板のうち前記透明基板の観察面側に配置される方の対向板に前記2枚の延設板を設けたことを特徴とする請求項1記載の面状照明装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、看板や各種反射型表示装置等の照明手段に用いられる面状照明装置に関するものであり、特に、液晶表示装置の照明手段として用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】低消費電力で動作する液晶表示装置は、薄型、軽量等の特徴があるので、主にコンピュータ用途を中心とした表示装置としての需要が増大している。液晶表示装置の構成部材である液晶は、自ら発光しないため、ブラウン管等の発光型素子と異なり、画像を観察するための照明手段が必要である。特に、近年の薄型化の要求の中では、液晶表示装置を照射するための照明手段として、薄板状のサイドライト方式(導光板方式)の面状照明装置を使用することが多い。
【0003】このようなサイドライト方式の面状照明装置の一例として図5に示すものがある。図5において、この面状照明装置1は、透光性材料からなる透明基板2の一側端面3に沿うように直線状の導光体5を配置し、導光体5の一端部にプリント基板(FPC)6Aに実装された点状光源6を配置し、導光体5及び点状光源6を覆うようにして前記透明基板2にフレーム9を保持して大略構成されている。
【0004】フレーム9は、導光体5及び点状光源6を間にして透明基板2の一側端面3に対向するフレーム本体部9aと、フレーム本体部9aに略直交して連接し透明基板2の一側端面3側部分(以下、透明基板基部という。)8を挟み付けるように相対向して配置される2枚の対向板(図5上側、下側の対向板をそれぞれ、以下、上側対向板9b、下側対向板9cという。)と、上側対向板9bの両端部で相対向するように曲げられて延設された2枚の延設板9dとから大略構成されている。フレーム9は、その内部に点状光源6及び導光体5を収納し、上側対向板9b、下側対向板9cのそれぞれが透明基板基部8に対面されるように配置される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、面状照明装置では、点状光源及び導光体をフレーム内に嵌め込んで組付けるため、図6に示すように点状光源6及び導光体5とフレーム9との間に所望の大きさのクリアランスDが必要となるとともに、点状光源6及び導光体5との間にクリアランスEが生じやすい。しかしながら、上述したようにクリアランスD,Eがあると、光の利用効率(結合効率)は低下するので、光の利用効率の観点からは、クリアランスがあることは望ましくなかった。
【0006】また、フレーム内に収納される点状光源及び導光体として大きな形状のものを用いようとする場合がある。そして、この場合、上述した従来技術では、図7に示すように、延設板9dが、大きい形状の点状光源6及び導光体5に押されて外方に広がってしまう。このため、このフレーム9は、上記形状を大きくした点状光源及び導光体には採用できず、不便であった。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、良好な光の利用効率を確保でき、かつ組付け性の低下を招くことがない面状照明装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は、透光性材料からなる透明基板の少なくとも一つの端面に沿うように直線状の導光体を配置し、該導光体の少なくとも一端部に点状光源を配置し、前記導光体及び前記点状光源を覆うようにして前記透明基板にフレームを保持する面状照明装置において、前記フレームは、前記導光体及び前記点状光源を間にして前記透明基板の一側端面に対向するフレーム本体部と、該フレーム本体部に連接し前記透明基板の一側端面側部分を挟み付けるように相対向して配置される2枚の対向板と、該2枚の対向板のうち少なくとも一方の対向板の両端部で相対向するように曲げられて延設された2枚の延設板とからなり、2枚の延設板のうち少なくとも一方の延設板は、他方の延設板方向のばね力を有することを特徴とする。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成において、2枚の対向板のうち前記透明基板の観察面側に配置される方の対向板に前記2枚の延設板を設けたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施の形態に係る面状照明装置1Aを図1ないし図4に基づいて説明する。なお、図5ないし図7と同等の部分、部材については同一の符号を付し、その説明は、適宜、省略する。
【0011】この面状照明装置1Aは、図1ないし図3に示すように、透光性材料からなる透明基板2の一側端面3に沿うように直線状の導光体5を配置し、導光体5の一端部5cにプリント基板(FPC)6Aに実装された発光ダイオードからなる点状光源6を配置し、導光体5及び点状光源6を覆うようにして前記透明基板にフレーム15を保持して大略構成されている。
【0012】この面状照明装置1Aは、例えば反射型液晶素子(図示省略)の観察面を覆うように配置され、その補助照明として用いられるようになっている。透明基板2は、前記一側端面3から遠ざかるにしたがって、その板厚が徐々に薄くなる、いわゆる楔形に形成されている。
【0013】透明基板2における面積の大きい面部のうち一方(図1上側)の面部(観察面。以下、上側主面部という。)11aには、光反射パターン12が形成されている。なお、透明基板2における上側主面部11aに対向する主面部図1下側の面部を、以下、下側主面部11bという。
【0014】光反射パターン12は、断面形状ほぼ三角形の多数の溝部13及び溝部13に隣接する平坦部14とで構成され、導光体5からの距離に左右されることなく透明基板2の何れの位置においても明るさがほぼ均一になるように、平坦部14の幅(占有面積)に対する溝部13の幅(占有面積)の比率が、透明基板2の一側端面3から遠ざかるに従って徐々に大きくなるように設定されている。透明基板2に形成される光反射パターン12の溝部13は、非常に微細であるため、画面の観察においては目視で確認することは困難である。
【0015】導光体5における透明基板2と対面する面(導光体第1面)5aの背面(導光体第2面)5bには光路変換手段16が設けられている。光路変換手段16は、断面形状が略三角形の溝部16aと、該溝部16aの間に形成される平坦部16bとから構成されている。
【0016】フレーム15は、アルミ、ステンレス等の金属材料(例えばSUS304)で作製され、所定の肉厚寸法(例えば板厚0.1mm)に設定され、その内側に鏡面加工が施されており光反射機能を有するものになっている。このフレーム15は、導光体5及び点状光源6を間にして透明基板2の一側端面3に対向するフレーム本体部20と、フレーム本体部20に略直交して連接し透明基板2の一側端面3側部分(以下、透明基板基部という。)8を挟み付けるように相対向して配置される2枚の対向板(図1上側、下側の対向板をそれぞれ、以下、上側対向板21、下側対向板22という。)と、上側対向板21の両端部で相対向するように曲げられて延設された2枚の延設板(図3左側、右側の延設板をそれぞれ、以下、第1延設板23、第2延設板24という。)とから大略構成されている。そして、フレーム15は、その内部に点状光源6及び導光体5を収納し、上側対向板21、下側対向板22のそれぞれが透明基板基部8に対面されるように配置される。
【0017】第1延設板23、第2延設板24は、相手側方向のばね力を有するように曲げ加工されている。第1延設板23は、部品組付け前の時点にその先端部23aが基端部23bに対し第2延設板24に近付くように傾斜している。また、同様に、第2延設板24は、定常時にその先端部24aが基端部24bに対し第1延設板23に近付くように傾斜している。
【0018】また、下側延設板22は、導光体5が配置される下側延設板本体22aと、下側延設板本体22aに段差22cを持って形成され下側延設板本体22aより低く形成された段差面部22bとを備え、段差面部22bに点状光源6を配置するようにしている。
【0019】上述したフレーム15、点状光源6及び導光体5の組付けは、例えば、フレーム15の第2延設板24を逆方向に曲げて挿入通路を確保し、フレーム15の第1延設板23側部分を固定部材に突き当てておき、この状態で前記挿入通路から点状光源6及び導光体5を嵌め込むことにより行なう。
【0020】この場合、点状光源6及び導光体5が、上側対向板21と下側対向板22との間の所定の領域に配置されると、第2延設板24は元の状態に戻るようになり、導光体5を点状光源6方向に押圧することになる。そして、第1延設板23は、上述したようにばね力を有することから、点状光源6及び導光体5を第2延設板24に向けて押圧する。同時に、第2延設板24は、上述したようにばね力を有することから、点状光源6及び導光体5を第1延設板23に向けて押圧するようになる。
【0021】上述したように、本実施の形態では、第1延設板23及び第2延設板24のばね力を利用して点状光源6及び導光体5を押圧する。このため、図4に示すように、点状光源6と第1延設板23との間、及び導光体5と第2延設板24との間にクリアランスがなくなり(即ち、押しこみにより、部材の公差が吸収され)、がたつきの発生を防止できる。
【0022】また、上述したように第1延設板23及び第2延設板24が点状光源6及び導光体5を押し付けることにより、点状光源6及び導光体5は密着化されて両者(点状光源6及び導光体5)間のクリアランスが解消される。このようにクリアランスがなくなることにより、その分、光の利用効率の向上を図ることができる。
【0023】また、フレーム15の第2延設板24を逆方向に曲げた状態でフレーム15内に点状光源6及び導光体5を嵌め込んだ際、点状光源6及び導光体5が所定の位置に達すると、第2延設板24は、ばね性を有することから、元の状態に戻るようになり、第1延設板23と協働して、両者のばね力により点状光源6及び導光体5を押圧する。このように第1延設板23及び第2延設板24のばね力を用いてフレーム15、点状光源6及び導光体5を組付けており、従来技術で組み付けのために必要とされたクリアランスを用意することなく良好に組付けすることができる。また、このようにクリアランスを予め見込んでおくことなく組付けすることができることから、フレーム15ひいては装置全体の形状をコンパクトにかつ精度高いものにできる。
【0024】上記実施の形態では、上側対向板21に第1延設板23、第2延設板24を設け、それぞれにばね力を備えさせる場合を例にしたが、第1延設板23及び第2延設板24のうち、いずれか一方にばね力を備えさせるように構成してもよい。
【0025】上記実施の形態では、上側対向板21に第1延設板23、第2延設板24を設ける場合を例にしたが、下側対向板22に延設板を設けるように構成してもよい。
【0026】上記実施の形態では、導光体5の一端部5cに点状光源6を配置した場合を例にしたが、これに代えて、導光体5における一端部5cと対向する他端部5d(図1参照)に点状光源を設けるようにしてもよいし、前記一端部5c及び他端部5dの両方に点状光源を設けるようにしてもよい。
【0027】また、上記実施の形態では、透明基板2の一側端面3に沿うように導光体5を配置した場合を例にしたが、これに代えて、透明基板の相対向する2つの端面にそれぞれ導光体を配置するようにしてもよい。この場合、各導光体における少なくとも一つの端部に点状光源を配置すればよい。もちろん、各導光体における両端部に点状光源を配置する(この場合、点状光源は4個となる。)ようにしてもよい。また、上記実施の形態では、点状光源6は、発光ダイオードを使用しているが、これに限定されるものではなく、例えば白熱球など、比較的低電圧で点灯可能な点状光源であってもよい。
【0028】上記実施の形態では、透明基板2が楔形に形成されているものである場合を例にしたが、本発明は、これに限らず、平板状の透明基板であってもよい。上記実施の形態では、フレーム15が断面略コ字形である場合を例にしたが、これに限らず略U字形(フレーム本体部20が湾曲した形状となる)に構成してもよい。
【0029】また、上記実施の形態では、第1延設板23及び第2延設板24が相手側方向のばね力を有するものになっている場合を例にしたが、これに代えて、第1延設板23及び第2延設板24のうち一方の延設板が他方の延設板方向のばね力を有するように構成してもよい。
【0030】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、フレーム、導光体及び点状光源の組付けに際し、一方の延設板が、他方の延設板との間に配置される導光体及び点状光源を他方の延設板と協働して押圧する。このため、点状光源とフレームとの間、及び導光体とフレームとの間にクリアランスがなくなり(即ち、押しこみにより、部材の公差が吸収され)、がたつきの発生を防止でき、組付け性を向上できる。また、一方の延設板及び他方の延設板が点状光源及び導光体を押し付けることにより、点状光源及び導光体は密着化されて両者(点状光源及び導光体)間のクリアランスが解消され、このようにクリアランスがなくなくことにより、その分、光の利用効率の向上を図ることができる。
【0031】請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の構成と同様に、がたつきの発生の防止、組付け性の向上及び光の利用効率の向上を果たすことができる。
【出願人】 【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベア株式会社
【出願日】 平成12年10月26日(2000.10.26)
【代理人】 【識別番号】100068618
【弁理士】
【氏名又は名称】萼 経夫 (外3名)
【公開番号】 特開2002−133936(P2002−133936A)
【公開日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願番号】 特願2000−327088(P2000−327088)