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【発明の名称】 照明装置およびこの照明装置を備えた液晶表示装置
【発明者】 【氏名】石原 孝幸

【要約】 【課題】出射部の面積を小としうるとともに点状光源からの光を有効利用可能な照明装置およびこの照明装置を備えた液晶表示装置を提供する。

【解決手段】点状光源1Aと、この点状光源1Aからの光を内部で進行させつつ所定の発光領域から外部に出射する板状の出射部2を有する導光手段10と,を備えた照明装置であって、上記導光手段10は、上記点状光源1Aからの光を入射するための入射部3が上記出射部2のコーナー部分に形成されており、上記点状光源1Aは、上記入射部3に対応して配置されていることを特徴としている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 点状光源と、この点状光源からの光を内部で進行させつつ所定の発光領域から外部に出射する板状の出射部を有する導光手段と、を備えた照明装置であって、上記導光手段は、上記点状光源からの光を入射するための入射部が上記出射部のコーナー部分に形成されており、上記点状光源は、上記入射部に対応して配置されていることを特徴とする、照明装置。
【請求項2】 上記入射部は、上記コーナー部分を平面状に面取り形成したものである、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】 上記入射部は、上記コーナー部分を凹円筒面状に形成したものである、請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】 上記入射部は、上記コーナー部分から上記出射部の厚み方向に突出形成した導入部を介してその先端に形成されている、請求項1に記載の照明装置。
【請求項5】 上記導入部は、その内部で進行する光を全反射可能な周壁を有している、請求項4に記載の照明装置。
【請求項6】 上記入射部は、上記出射部のうちの少なくとも2つのコーナー部分に設けられている、請求項1ないし5のいずれかに記載の照明装置。
【請求項7】 上記出射部における隣り合う2つのコーナー部分間を延びる端面の中間部に形成された第2入射部と、この第2入射部に対応して配置された第2点状光源とをさらに備えている、請求項6に記載の照明装置。
【請求項8】 上記第2入射部は、上記コーナー間端面の中間部を凹円筒面状に形成したものである、請求項7に記載の照明装置。
【請求項9】 上記第2入射部は、上記コーナー間端面の中間部から上記出射部の厚み方向に突出形成した第2導入部を介してその先端に形成されている、請求項7に記載の照明装置。
【請求項10】 液晶表示パネルと、この液晶表示パネルに光を照射する照明装置とを備えた液晶表示装置であって、上記照明装置は、請求項1ないし9のいずれかに記載のものであることを特徴とする、液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、点状光源と、この点状光源から導入された光を内部で進行させつつ所定の発光領域から外部に出射する板状の出射部を有する導光手段と、を備えた照明装置、およびこの照明装置を備えた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のより液晶表示装置としては、照明装置が液晶表示パネルの背面側に配置されたバックライト方式のものや、正面側に配置されたフロントライト方式のものがある。
【0003】バックライト方式の液晶表示装置に用いられる従来の照明装置の一例を図10および図11に示す。同図に表われているように、この照明装置100Aは、2つの点状光源1A…と、全体として平面視矩形の平板状とされた出射部102を有する導光手段110とを備えている。この照明装置100Aを用いたバックライト方式の液晶表示装置100Bは、図11に示すように、導光手段110の出射部102の表面側に液晶表示パネル8を設置することにより形成される。
【0004】上記導光手段110は、透明な合成樹脂により一体形成されており、図10に示すように、出射部102の一端面120には、各点状光源1A…からの光を入射するための2つの入射面103…が凹円筒面状に形成されている。各点状光源1…には、たとえばLED光源などが用いられ、これらは、それぞれ、入射面103…に対向するように配置されている。
【0005】各点状光源1A…から放射状に発せられた光は、図10に示すように、それぞれ、各入射面103…を通って出射部102内を横方向xに拡散しつつ縦方向yに向って進行する。このとき、入射面103…が平面状に形成されている場合では、点状光源1A…から発せられた光は、空気と出射部102との屈折率の差に起因して、点状光源1A…の垂線側に屈折する。このため、出射部102のうち点状光源1A…の正面に対応する領域では、光束密度を高くすることができるものの、それ以外の領域では、光束密度は低くなってしまい、出射部102内の各所に光を均一に行きわたらせることができない。しかし、この照明装置100Aでは、上述したように、各入射面103…が凹円筒面状に形成されているので、各点状光源1A…から放射状に発せられた光が、放射状に拡がったままの状態で、出射部102内を進行することができるといった利点がある。
【0006】出射部102内を進行する光は、所定の発光領域S′において出射部102の主として正面側(表面側)からその外部に出射される。出射部102から出射された光は、図11に示すように、液晶表示パネル8を透過してその正面(図11の上方)に進行し、これにより液晶画像を液晶表示パネル8の正面から認識可能となっている。なお、液晶表示パネル8の裏面には、半透過反射板84が備えられており、照明装置100Aを利用しない場合には、外光が液晶表示パネル8を下方に透過してこの半透過反射板84により上向きに反射されることによって、液晶画像を認識できるようになっている。
【0007】フロントライト方式の液晶表示装置に用いられる従来の照明装置の一例を図12および図13に示す。なお、これらの図においては、先の照明装置100Aと同一または類似の要素には、これと同一符号を付している。
【0008】図12および図13に表われているように、この照明装置100Aaは、2つの点状光源1B…と、側方視L字状の導光手段110aとを備えている。より詳細には、この導光手段110aは、全体として平面視矩形の平板状とされた出射部102aを備え、2つの入射面103…が、出射部102aの一端部から厚み方向に突出形成した導入部104を介してその先端に形成されている。これにより、図13に示すように、出射部102aの裏面側にスペースを作ることができ、このスペースに液晶表示パネル8Aを設置することにより、フロントライト方式の液晶表示装置100Baを容易に形成することができる。なお、導入部104は、出射部102aの厚み方向zに進行する光を反射して、その光を出射部102aの平面方向に進行させる反射壁141を有している。したがって、各点状光源1B…から発せられた光は、それぞれ、反射壁141で反射して、出射部102a内を横方向xに拡散しつつ縦方向yに進行する。
【0009】この照明装置100Aaでは、出射部102a内を進行する光は、所定の発光領域S″において出射部102aの主として背面側(裏面側)からその外部に出射される。出射部102aから出射された光は、図13に示すように、液晶表示パネル8A内を下方に進行して、液晶表示パネル8Aの裏面に備えられた反射板84aによって上方に向けて反射される。この反射光は、その後、液晶表示パネル8Aを再度通過してから出射部102aを透過し、この液晶表示装置の正面(上方)に進行する。これにより、液晶表示パネル8Aの液晶画像を正面から認識可能となっている。
【0010】なお、照明装置100Aaを利用しない場合では、外光は、出射部102aを透過し、液晶表示パネル8Aを下方に透過して上記反射板84aにより上向きに反射される。その後、この反射光が液晶表示パネル8Aを再度通過してから出射部102aを上方に進行することによって、液晶画像を認識できるようになっている。フロントライト方式の液晶表示装置によれば、バックライト方式の液晶表示装置とは異なり、液晶表示パネルを透過する光を減衰させる要因となる半透過反射板を用いていないために、表示画面を明るくし、コントラストを高めることが可能であるとともに、照明に必要な電力消費も抑制することができる。
【0011】また、この照明装置100Aaでは、各入射面103…が凹円筒面状とされているので、先に説明した照明装置100Aと同様な利点がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】一般に、発光領域S′(S″)から出射される光量のバラツキを少なくするためには、出射部102(102a)のうち、その内部を進行する光の光束密度がある程度均一化された領域に、発光領域S′(S″)を形成する必要がある。
【0013】しかしながら、LED光源などの点状光源では、光が放射状に発せられるとはいえ、効率的に光を発することができる角度範囲が定まっているため、上記したように、出射部102(102a)に対してその一端面120(一端部)から光を入射したのでは、この一端面120(一端部)近傍の領域の一部が上記角度範囲から外れてしまう。これにより、出射部102(102a)の一端面120(一端部)近傍の領域において、光束密度に大きなバラツキが生じてしまう。したがって、光束密度にあまりバラツキのない領域を発光領域S′(S″)とするためには、一端面120(一端部)から発光領域S′(S″)までの距離L′(L″)を長くしなければならない。その結果、出射部102(102a)の面積が大となり、照明装置100A(100Aa)、およびこの照明装置を備えた液晶表示装置が大型化してしまう。
【0014】また、上記出射部102(102a)内を進行する光のうち、縦方向yに延びる側部端面121…に対する入射角αが全反射臨界角よりも大なる光は、側部端面121…で反射して発光領域S′(S″)に到達することができるものの、入射角αが全反射臨界角よりも小なる光は、側部端面121…から外部に出射されてしまい、ムダになる。上記照明装置100A(100Aa)では、点状光源1…からの光は、図10(図12)に示すように、側部端面121…のうち一端面120近傍の部分において、入射角αが小さくなり、点状光源1A…(1B…)からの光が全反射せずに外部に放出されてしまう可能性が高い。したがって、点状光源1A…(1B…)からの光を有効利用することができない。
【0015】本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、出射部の面積を小としうるとともに点状光源からの光を有効利用可能な照明装置およびこの照明装置を備えた液晶表示装置を提供することをその課題とする。
【0016】
【発明の開示】上記課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0017】すなわち、本願発明の第1の側面により提供される照明装置は、点状光源と、この点状光源から導入された光を内部で進行させつつ所定の発光領域から外部に出射する板状の出射部を有する導光手段と、を備えた照明装置であって、上記導光手段には、上記出射部のコーナー部分に形成されるとともに上記点状光源からの光を入射する入射部が備えられており、上記点状光源は、上記入射部に対応して配置されていることを特徴としている。
【0018】なお、上記入射部は、上記出射部のうちの少なくとも2つのコーナー部分に設けられている。
【0019】点状光源から放射状に発せられた光は、入射部から出射部内に入り、出射部内を拡散しつつ進行する。一般に、点状光源では、光が放射状に発せられるとはいえ、光を効率的に発することができる角度範囲が定まっているので、従来例のように、出射部に対してその一端面から光を入射したのでは、この一端面近傍の領域の一部が上記角度範囲から外れてしまう。
【0020】しかしながら、本願発明の第1の側面によれば、入射部は、出射部のコーナー部分に形成されているので、点状光源から放射状に発せられた光は、出射部のコーナー部分からその内部に拡散しつつ進行する。これにより、出射部のうち上記コーナー部分から延びる各端面近傍の領域を全て上記角度範囲内に含ませることが可能となる。したがって、各端面近傍の領域においても光束密度に大きなバラツキが生じることはない。その結果、出射部の各所における光束密度を均一にすることができるので、従来のように、光束密度にあまりバラツキのない領域を発光領域とするために、出射部の端面から発光領域までの距離を長くする必要がく、出射部の面積を小とすることができる。
【0021】また、出射部のコーナー部分から拡散しつつ進行する光は、出射部の端面に対する入射角が大きくなるので、点状光源からの光がこの端面で全反射する可能性が高く、外部に放出されてしまうのを防止することができる。したがって、点状光源からの光を有効利用することができる。
【0022】好ましい実施の形態においては、上記入射部は、上記コーナー部分を平面状に面取り形成したものである。
【0023】このような構成によれば、導光手段の形状を単純にすることができるので、照明装置を容易に製造することができる。
【0024】好ましい実施の形態においてはまた、上記入射部は、上記コーナー部分を凹円筒面状に形成したものである。
【0025】点状光源から放射状に発せられた光は、入射面を通って出射部内を拡散しつつ進行する。このとき、入射面が平面状に形成されている場合では、点状光源から発せられる光は、空気と出射部との屈折率の差に起因して、点状光源の垂線側に屈折する。このため、出射部のうち点状光源の正面に対応する領域では、光束密度を高くすることができるものの、それ以外の領域では、光束密度は低くなってしまい、出射部内の各所に光を均一に行きわたらせることができない。しかし、上記構成によれば、入射面が凹円筒面状に形成されているので、点状光源から放射状に発せられる光を入射部に対して垂直に入射させることが可能となる。これにより、点状光源からの光を放射状に拡がったままの状態で、出射部内を進行させることができる。したがって、出射部内の各所における光束密度をより均一にすることができる。
【0026】好ましい実施の形態においてはさらに、上記入射部は、上記コーナー部分から上記出射部の厚み方向に突出形成した導入部を介してその先端に形成されている。
【0027】このような構成によれば、出射部と導入部との間、すなわち出射部の裏面側にスペースを作ることができ、このスペースに液晶表示パネルを設置することにより、フロントライト方式の液晶表示装置を容易に製造することができる。
【0028】好ましい実施の形態においてはさらにまた、上記導入部は、その内部で進行する光を全反射可能な周壁を有している。したがって、導入部内の光が外部に放出されてしまうのを防止することができ、点状光源からの光を有効利用することができる。
【0029】好ましい実施の形態においてはさらにまた、上記出射部における隣り合う2つのコーナー部分間を延びる端面の中間部に形成された第2入射部と、この第2入射部に対応して配置された第2点状光源とをさらに備えている。
【0030】具体的には、上記第2入射部は、上記コーナー間端面の中間部を凹円筒面状に形成したものである。
【0031】他の好ましい実施の形態においては、上記第2入射部は、上記コーナー間端面の中間部から上記出射部の厚み方向に突出形成した第2導入部を介してその先端に形成されている。
【0032】一般に、出射部のうち点状光源の正面に対応する領域外では、光束密度が小さくなるので、出射部の一端面の長さ、すなわち上記コーナー間の長さが長い場合では、上記コーナー間端面の中間部近傍での光束密度が小さくなりがちである。しかし、上記構成によれば、上記第2光源によってこの部分の光束密度を補助的に大とすることができる。したがって、出射部の全域にわたって光束密度をより確実に均一にすることができる。
【0033】本願発明の第2の側面により提供される液晶表示装置は、液晶表示パネルと、この液晶表示パネルに光を照射する照明装置とを備えた液晶表示装置であって、上記照明装置は、上述した本願発明の第1の側面に記載したいずれかの照明装置であることを特徴としている。
【0034】本願発明の第2の側面においては、本願発明の第1の側面により提供される照明装置と、液晶表示パネルとが備えられているので、本願発明の第1の側面に係る照明装置における作用効果と同様の効果を奏することができる。
【0035】本願発明のその他の特徴および利点については、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0037】図1は、本願発明に係る照明装置の一例を示す概略平面図、図2は、本願発明に係る液晶表示装置の一例を示す断面図である。図2に示す液晶表示装置Bは、バックライト方式のものであり、液晶表示パネル8の背面(裏面)側に図1に示す照明装置Aを配した構成を有している。
【0038】図2に表われているように、上記液晶表示パネル8は、たとえばモノクロ表示用に構成され、単純マトリクス駆動方式が採用されたものである。この液晶表示パネル8は、ガラス製の一対の透明基板80a,80bおよびシール部材81によって囲まれた空間に液晶82を封入したものであり、透明基板80aの正面側には偏光板83aが、透明基板80bの背面側には偏光板83bおよび半透過反射板84が重ねて設けられた構成とされている。
【0039】上記各透明基板80a,80bには、互いに対面する側の面の略全域にわたって、複数の透明電極85a,85bがそれぞれ設けられている。各透明電極85a,85bは、一方向に延びる線状であり、その幅方向に一定間隔隔てて並ぶようにして形成されている。ただし、透明電極85a,85bどうしは、互いに直交するようにして形成されており、透明電極85a,85bどうしの各交点が表示画素となる。各透明電極85a,85b上にはさらに、各透明電極85a,85bを覆うようにして、液晶分子にねじれを与えるための配向膜86a,86bがそれぞれ設けられている。
【0040】上記偏光板83a,83bは、一定の方向に振動する光のみを選択的に透過させるものであり、たとえば一方が水平方向に振動する光を、他方が垂直方向に振動する光をそれぞれ選択的に透過させるものである。
【0041】上記半透過反射板84は、正面側から背面側に向けて進行してきた光の向きを、正面側に変えて進行させることができるとともに、照明装置Aからの光を透過することができるものである。
【0042】図1に表れているように、照明装置Aは、点状光源1Aと、導光手段10とを備えている。
【0043】上記点状光源1Aは、たとえば白色発光するLEDチップを用いて構成されたLED光源であり、実装される底面に対して側方に向けて放射状に光を発するサイドライト型のものを好適に使用することができる。また、点状光源1Aとしては、本実施形態では、2つのLED光源が用意されている。これらの点状光源1A…は、それぞれ、後述する入射部3…に対応して配置されている。
【0044】上記導光手段10は、点状光源1A…からの光を入射するための入射部3…と、これらの入射部3…から入射した光を内部で進行させつつ所定の発光領域Sから外部に出射する出射部2とを有している。この導光手段10は、ポリカーボネート、あるいはPMM(ポリメタクリル酸メチル(メタクリル樹脂))などの透明な合成樹脂を用いた金型成形により、一体的に形成されている。
【0045】上記各入射部3…は、上記出射部2のコーナー部分に形成されている。本実施形態では、これらの入射部3…は、図1に示すように、全体として平面視略矩形の板状に形成された上記出射部2における隣り合う2つのコーナー部分を平面状に面取り形成したものである。各点状光源1A…は、本実施形態では、それぞれ、各入射部3…に対向するようにして配置される。したがって、点状光源1Aとして上記したサイドライト型のものを用いれば、液晶表示装置を形成する際に、導光手段10と点状光源1A…とを同一基板上に設置することができる。
【0046】上記出射部2は、上記入射部3…間を延びる基端面21と、この基端面21に対向する先端面22と、縦方向yに延びる側部端面23…と、を有しているが、これらの端面はいずれも受けた光を全反射させるのに都合が良い滑らかな面(鏡面)とされている。
【0047】上記出射部2のうち、縦方向yにおける中間部を含めてこれより先端面22側の領域は、内部において光を進行させつつ、その光を外部に出射可能とする発光領域Sとされている。この発光領域Sにおいて、出射部2の正面側の面(表面)24は、その全域が平面状とされており、後述する凹部29…が形成された領域に対向する部分が、光出射面とされている。一方、発光領域Sにおいて、出射部2の背面側の面(裏面)26は、表面24とは異なり、たとえば複数の凹部29…が設けられている。図2に示すように、入射部3から出射部2内に光が入射すると、その光は、表面24および裏面26による全反射を繰り返しながら先端面22に向けて進行する。出射部2内を進行する光が裏面26の凹部29…にあたった場合、その光は、散乱反射に近いかたちで反射され、出射部2の表面24に対する入射角が小さくなる可能性が高まるため、その入射角が出射部2の屈折率によって定まる所定の全反射臨界角よりも小さくなってそのまま表面24を通過する可能性が高くなる。このようにして、出射部2の表面24からの光の出射が促進されるようになっているのである。
【0048】この液晶表示装置Bにおいては、上記出射部2の光出射面から光が上向きに出射すると、この光は、半透過反射板84やその他の液晶表示パネル8の内部を透過してこの液晶表示パネル8の正面(上面)に進行する。このような作用により、液晶画像を液晶表示パネル8の正面から認識できるようになっている。なお、照明装置Aを利用しない場合には、外光が液晶表示パネル8を下方に透過して半透過反射板84によって上向きに反射されることにより、液晶画像を認識可能である。
【0049】次に、上記構成の照明装置Aおよびこれを備えた液晶表示装置Bの作用について簡単に説明する。
【0050】まず、各点状光源1A…を点灯駆動させると、放射状に発せられた光が、それぞれ、各入射部3…を通過して出射部2の内部に進行する。一般に、点状光源では、光が放射状に発せられるとはいえ、光を効率的に発することができる角度範囲が定まっているので、従来例のように、出射部に対してその一端面から光を入射したのでは、この一端面近傍の領域の一部が上記角度範囲から外れてしまう。
【0051】しかしながら、この照明装置Aでは、各入射部3…は、出射部2のコーナー部分に形成されているので、各点状光源1A…から放射状に発せられた光は、出射部2のコーナー部分からその内部を拡散しつつ進行する。これにより、図1に示すように、出射部2のうち上記コーナー部分から延びる端面(基端面21および側部端面23…)近傍の領域を全て上記角度範囲内に含ませることが可能となる。したがって、上記端面(基端面21および側部端面23…)近傍の領域においても、光束密度に大きなバラツキが生じるようなことがない。その結果、出射部2の各所における光束密度を均一にすることができるので、従来のように、光束密度にあまりバラツキのない領域を発光領域Sとするために、出射部2の端面から発光領域Sまでの距離Lを長くする必要がなく、出射部2の面積を小とすることができる。
【0052】また、この照明装置Aでは、図1に示すように、出射部2のコーナー部分から拡散しつつ進行する光は、上記側部端面23…(基端面21)に対する入射角αが大きくなるので、点状光源1Aからの光が側部端面23…(基端面21)で全反射する可能性が高く、外部に放出されてしまうのを防止することができる。したがって、点状光源1Aからの光を有効利用することができる。
【0053】図3ないし図9は、本願発明に係る照明装置または照明装置を備えた液晶表示装置の他の例を示している。なお、これらの図においては、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一符号を付している。
【0054】図3に示す照明装置Aaは、入射部3A…として、出射部2の4つのコーナー部分を凹円筒面状に形成したものであり、この点が先の照明装置Aとはその構成が相違している。
【0055】この照明装置Aaでは、各点状光源1A…から放射状に発せられた光は、図3に示すように、それぞれ、各入射面3A…を通って出射部2内を拡散しつつ進行する。このとき、入射面が平面状に形成されている場合では、点状光源1A…から発せられる光は、空気と出射部2との屈折率の差に起因して、点状光源1A…の垂線側に屈折する。このため、出射部2のうち点状光源1…の正面に対応する領域では、光束密度を高くすることができるものの、それ以外の領域では、光束密度は低くなってしまい、出射部2内の各所に光を均一に行きわたらせることができない。しかし、この照明装置Aaでは、上述したように、各入射面3A…が凹円筒面状に形成されているので、各点状光源1A…から放射状に出射された光を各入射部3A…に対して垂直に入射させることが可能となる。これにより、点状光源1A…からの光を放射状に拡がったままの状態で、出射部2内を進行させることができる。したがって、出射部2内の各所における光束密度を確実に均一にすることができる。
【0056】また、この照明装置Aaでは、出射部2の4つのコーナー部分に入射部3Aが設けられているので、出射部2の各所における光束密度をより確実に均一化することができる。
【0057】図4に示す照明装置Abは、先の照明装置Aに、第2入射部30および第2点状光源11をさらに設けたものである。この照明装置Abでは、第2入射部30は、上記入射部3…間を延びる基端面21の中間部を凹円筒面状に形成したものである。また、第2点状光源11には、先の照明装置Aと同一の点状光源1Aが使用されており、第2入射部30に対向するように配置されている。
【0058】一般に、出射部2のうち点状光源1A…の正面に対応する領域外では、光束密度が小さくなるので、出射部2の横方向xの長さ、すなわちコーナー間の長さが長い場合では、上記コーナー間端面の中間部近傍での光束密度が小さくなりがちである。しかし、この照明装置Abでは、上記第2光源11によってこの部分の光束密度を補助的に大とすることができる。したがって、出射部2の全域にわたって光束密度をより確実に均一化することができる。
【0059】図5に示す照明装置Acにおいては、入射部3Cは、出射部2Aのコーナー部分から出射部2Aの厚み方向に突出形成した導入部4を介してその先端に形成されている。したがって、図8に示すように、出射部2Aと導入部4との間、すなわち出射部2Aの裏面側にスペースを作ることができ、このスペースに液晶表示パネル8Aを設置することにより、フロントライト方式の液晶表示装置Bcを容易に製造することができる。
【0060】また、この照明装置Acで用いられる点状光源1Bは、たとえば白色発光するLEDチップを用いて構成されたLED光源であり、実装される底面に対して上方に向けて放射状に光を発するトップライト型のものを好適に使用することができる。トップライト型のLED光源を用いれば、液晶表示装置を形成する際に、点状光源1Bと液晶表示パネル8Aとを同一基板上に設置することができる。
【0061】上記入射部3Cは、この照明装置Acでは、出射部2Aにおける2つのコーナー部分に形成されており、出射部2Aの表面24または裏面26に対して平行な平面状に形成されている。各点状光源1B…は、それぞれ、各入射部3C…に対向するように配置される。
【0062】上記導入部4は、この照明装置Acでは、出射部2Aに繋がる部分が、反射面41とされている。この反射面41は、出射部2Aの厚み方向zに進行する光を反射して、その光を出射部2Aの平面方向に進行させることができるように、図6に示すように、曲面状に形成されている。また、導入部4の周壁42…は、導入部4の内部を進行する光を全反射することができるように形成されている。
【0063】上記出射部2Aは、その発光領域Saに対応する裏面26の領域が、下向きに光を出射する平面状の光出射面とされたものでる。発光領域Saにおいて、出射部2Aの正面側の面(表面)24は、凹凸状に形成されている。より具体的には、図8に示すように、出射部2Aの表面24には、傾斜の向きおよび傾斜角が相違する2種類の傾斜面25a,25bを有する断面三角状の複数の凸部25が縦方向yに連続して形成されている。各凸部25…は、出射部2Aの横方向xに一様に延びている。出射部2Aの縦方向yにおける複数の凸部25のピッチは、たとえば数μm程度である。
【0064】上記液晶表示パネル8Aは、先の実施形態の液晶表示パネル8の半透過反射板84に代えて、反射板84aが設けられたものである。
【0065】この照明装置Acでは、点状光源1Bから放射状に発せられた光は、入射部3Cから導入部4内に進行し、図7に示すように、導入部4の周壁42…による全反射を繰り返しながら反射面41に向けて進行する。この光は、図6に示すように、反射面41によって反射し、進行方向が出射部2A側に変えられる。このようにして、点状光源1Bからの光は、出射部2Aのコーナー部分からその内部を進行する。
【0066】出射部2A内の光は、図8に示すように、表面24および裏面26による全反射を繰り返しながら先端面22に向けて進行する。この光が表面24の傾斜面25aに到達した場合、この傾斜面25aが所定方向に傾斜している分だけ、この傾斜面25aに対する光の入射角が大きくなるため、その入射角が全反射臨界角よりも大きくなり、全反射される可能性が高い。したがって、出射部2Aの表面24から光が出射する可能性を低くすることができる。その一方、表面24の傾斜面25bは、受けた光を出射部2Aの裏面26に対して小さな入射角で入射させるように反射する役割を果たす。したがって、傾斜面25bを経由してから裏面26に到達した光は、その入射角が全反射臨界角よりも小さくなってそのまま裏面26を通過する可能性が高くなり、光出射面の各所から光が下向きに効率良く出射するのである。
【0067】上記出射部2の光出射面から光が下向きに出射すると、この光は、液晶表示パネル8A内を下方に進行してから反射板84aによって上方に向けて反射される。この反射光は、その後、液晶表示パネル8A内を再度通過してから出射部2Aを透過し、この液晶表示装置Baの正面(上方)に進行する。このような作用により、液晶表示パネル8Aの液晶画像が出射部2Aを介してその正面から認識できるようになっている。照明装置Acを利用しない場合では、外光は、出射部2Aを透過し、液晶表示パネル8Aを下方に透過して上記反射板84aにより上向きに反射される。その後、この反射光が液晶表示パネル8Aを再度通過してから出射部2Aを上方に進行することによって、液晶画像を認識できるようになっている。フロントライト方式の液晶表示装置によれば、バックライト方式の液晶表示装置とは異なり、液晶表示パネルを透過する光を減衰させる要因となる半透過反射板を用いていないために、表示画面を明るくし、コントラストを高めることが可能であるとともに、照明に必要な電力消費も抑制することができる。
【0068】なお、この照明装置Acでは、導入部4、入射部3C、および点状光源1Bは、出射部2Aの2つのコーナー部分に形成されているが、先の照明装置Aaと同様に、これらを出射部2Aの4つのコーナー部分に形成してもよい。
【0069】図9に示す照明装置Adは、先の照明装置Acに第2入射部31および第2点状光源12をさらに設けたものである。第2入射部31は、入射部3Dが形成された2つのコーナー部分間を延びる基端面21の中間部に形成されており、ここから出射部2Aの厚み方向に突出形成した第2導入部40を介してその先端に形成されている。この照明装置Adでは、第2入射部31は、平面状に形成されている。また、第2点状光源12は、先の照明装置Acの点状光源1Bと同一のものが使用されており、第2入射部31に対向するように配置されている。第2導入部40は、上記導入部4と同様の反射面41dおよび周壁42d…を有しており、第2点状光源12からの光の進行方向を出射部2A側に変えることができる。
【0070】この照明装置Adは、先の照明装置Abをフロントライト方式の液晶表示装置に適応できるようにした変形例であり、これと同様の効果を奏することができる。
【0071】以上、説明してきたように、本願発明に係る照明装置および液晶表示装置によれば、点状光源から発せられる光は、出射部のコーナー部分からその内部を拡散しつつ進行するので、出射部の面積を小としうるとともに点状光源からの光を有効利用することができる。
【0072】もちろん、本願発明の範囲は、上述した実施形態に限定されず、種々に設計変更自在である。液晶の種類やその駆動方式などはなんら限定されるものではない。たとえば、上記照明装置Aにおいて、出射部2の代わりに上記照明装置Acまたは照明装置Adの出射部2Aを用いることにより、照明装置Aをフロントライト方式の液晶表示装置に適用することができる。
【出願人】 【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
【出願日】 平成12年10月26日(2000.10.26)
【代理人】 【識別番号】100086380
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 稔 (外2名)
【公開番号】 特開2002−133933(P2002−133933A)
【公開日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願番号】 特願2000−326438(P2000−326438)