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【発明の名称】 ユニットルームの照明ボックス及び照明カバー
【発明者】 【氏名】森下正彦

【要約】 【課題】ユニットルームのサイズ毎に照明ボックスや照明カバーを成形するための成形型を必要とすることがなく、また、規格外のサイズのユニットルームの寸法に合う照明ボックスも容易に制作することを課題とする。

【解決手段】ユニットルームの天井に設けられ、内部に照明装置が設置される照明ボックス10である。照明ボックス10は2つの長辺部材11、12と短辺部材13、14とを組み立ててなり、長辺部材11、12は断面略L字状に押出し成形した後、長さ方向で適宜寸法に切断することにより成形されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ユニットルームの天井に設けられ、内部に照明装置が設置される照明ボックスであって、該照明ボックスは長辺部材と短辺部材とを組み立ててなり、該長辺部材は断面略コの字状に押出し成形した後、長さ方向で適宜寸法に切断することにより成形されていることを特徴とするユニットルームの照明ボックス。
【請求項2】 ユニットルームの天井に設けられ、内部に照明装置が設置される照明ボックスであって、該照明ボックスは二つの長辺部材と短辺部材とを組み立ててなり、該長辺部材は断面略L字状に押出し成形した後、長さ方向で適宜寸法に切断することにより成形されていることを特徴とするユニットルームの照明ボックス。
【請求項3】 ユニットルームの天井に設けられ、内部に照明装置が設置される照明ボックスの下面に設置される照明カバーであって、該照明カバーは矩形の面材と該面材の4辺に取付けられる枠材とを組み立ててなり、該枠材は押出し成形した後、長さ方向で適宜寸法に切断することにより成形されていることを特徴とするユニットルームの照明カバー。
【請求項4】 前記枠材の断面形状は左右対称であり、左右に面材を挟持することが可能であることを特徴とする請求項3のユニットルームの照明カバー。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ユニットルームの照明ボックス及び照明カバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ユニットバス等のユニットルームの照明装置は、天井パネルや壁パネルの室内側に突出して取付けられていた。しかし、最近では天井パネルの上方空間に照明装置を配置し、天井パネルの一部に半透明の照明カバーを設けて、照明装置の光をユニットルーム内に取り入れることがある。このユニットルームでは、あたかも天井パネルに天窓を取付けて室外の自然光を室内に取り入れた如くとなり、いわゆるトップライト風照明が得られる。このため、このユニットバスルームがユニットバスであれば、爽快な入浴を楽しむことができる。
【0003】トップライト風照明の構造としては、特開平11−6315が公知である。これは図11に示すように、ユニットルームの天井において、一端側に位置する天井材の一部を断面矩形状の照明用の枠体105で形成し、枠体105の上に下方を開口せる照明ボックス101を載設し、照明ボックス101の下方の開口を覆う照明カバー106を枠体105の上に配置すると共に、枠体105に照明カバー106の下面を支持する図示しない中桟を着脱自在に架設して取付けて成るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】照明ボックス101の長手方向(図11の紙面垂直方向)は、ユニットルームの寸法に合わせて成形されている。例えば、ユニットルームのサイズが平面視1200mm×1600mmの場合は、照明ボックスの長手方向の寸法を1200mmとし、ユニットルームのサイズが平面視1600mm×1600mmの場合は、照明ボックスの長手方向の寸法を1600mmとする。すなわち、ユニットルームのサイズ毎に、そのサイズに合った寸法の照明ボックス101を成形する必要がある。
【0005】ユニットルームのサイズは上記以外にも多数あるから、ユニットルームのメーカーは、様々な寸法の照明ボックス101を成形しなければならない。したがって、照明ボックス101を成形するための成形型への投資がかさむという課題があった。また、規格外のサイズのユニットルームには、照明ボックス101が取付けられないという課題があった。
【0006】また、照明ボックス101毎に、そのサイズに合った寸法の照明カバー106を成形する必要があるから、ユニットルームのメーカーは、様々な寸法の照明カバー106を成形しなければならない。したがって、照明カバー106を成形するための成形型への投資もかさむという課題があった。
【0007】本発明は、ユニットルームのサイズに合わせることのできる照明ボックス及び照明カバーを提供することを解決すべき課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1のユニットルームの照明ボックスは、長辺部材と短辺部材とを組み立ててなり、該長辺部材は断面略コの字状に押出し成形した後、長さ方向で適宜寸法に切断することにより成形されていることを特徴とする。
【0009】請求項2のユニットルームの照明ボックスは、2つの長辺部材と短辺部材とを組み立ててなり、該長辺部材は断面略L字状に押出し成形した後、長さ方向で適宜寸法に切断することにより成形されていることを特徴とする。
【0010】請求項3のユニットルームの照明カバーは、矩形の面材と該面材の4辺に取付けられる枠材とを組み立ててなり、該枠材は押出し成形した後、長さ方向で適宜寸法に切断することにより成形されていることを特徴とする。
【0011】請求項4のユニットルームの照明カバーは、前記枠材の断面形状は左右対称であり、左右に面材を挟持することが可能であることを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1のユニットルームの照明ボックスは、長辺部材と短辺部材とで構成されており、長辺部材が断面略コ字形状に押出し成形された後、長さ方向で適宜寸法に切断されるものであるため、ユニットルームのサイズに合わせて長辺部材の寸法を加減することにより、ユニットルームのサイズ毎に成形型を必要とすることがなく、また、規格外のサイズのユニットルームの寸法に容易に合わせることができる。
【0013】請求項2のユニットルームの照明ボックスは、二つの長辺部材と短辺部材とで構成されており、長辺部材が断面略L字形状に押出し成形された後、長さ方向で適宜寸法に切断されるものであるため、ユニットルームのサイズに合わせて長辺部材の寸法を加減することにより、ユニットルームのサイズ毎に成形型を必要とすることがなく、また、規格外のサイズのユニットルームの寸法に容易に合わせることができる。さらに長辺部材を2分割したので、押出し成形が容易となり、保管や運搬のスペースを小さくできる。
【0014】請求項3のユニットルームの照明カバーは、矩形の面材と枠体とで構成されており、枠体が押出し成形された後、長さ方向で適宜寸法に切断されるものであるため、照明ボックスのサイズに合わせて枠体の寸法を加減することにより、照明ボックスのサイズ毎に成形型を必要とすることがない。
【0015】請求項4のユニットルームの照明カバーは、矩形の面材と枠体とで構成されており、枠体が押出し成形された後、長さ方向で適宜寸法に切断されるものであるため、照明ボックスのサイズに合わせて枠体の寸法を加減することにより、照明ボックスのサイズ毎に成形型を必要とすることがない。さらに、ひとつの照明カバーに複数の面材を使用して意匠性を向上するときには、前記枠材の両側に面材を挟持することが可能であるため、前記枠材を中桟としても用い得る。
【0016】
【実施例】図1は本発明の実施例にかかるユニットバスUの正面断面図であり、図2はそれを一部分解した斜視図である。ユニットバスUは、天井パネル1、壁パネル2、出入口扉3、防水パン4とからなっている。ユニットバスU内部には浴槽5が設置され、壁パネル2には浴槽用水栓6、鏡7、洗い場用水栓8が取付けられている。なお、壁パネル2のユニットバスU室内側にはタイルが貼着されている。そして、10が本発明にかかる照明ボックスであり、内部に照明装置である2本の蛍光灯装置K、Kが設置されている。また、蛍光灯装置K、Kには安定器Aが接続されている。
【0017】図3は照明ボックス10の函体10Hの分解斜視図である。函体10Hは、2つの長辺部材11、12と、2つの短辺部材13、14とで組み立てられている。長辺部材11、12は、押出し成形した樹脂を、長さ方向で適宜寸法にて切断することにより成形されている。したがって押出し成形後の切断位置を変更することより、長辺部材11、12の長さ方向の寸法を自由に変更することができる。なお、短辺部材13、14は、樹脂を射出成形することにより成形されている。
【0018】長辺部材11は断面略L字状であり、押出し成形の際に成形された中空の接合用リブ11A、11B、11C、11Dと、照明カバー用リブ11Kが設けられ、さらにこれらのリブとは別に、図3に示すように、補強用リブが設けられている。また、接合用リブ11Aには後加工によりビス孔11T、11T…が穿設され、接合用リブ11Dに貫通孔11N、11N…が穿設されている。なお、長辺部材12は、長辺部材11と同じ形状である。
【0019】短辺部材13は略平板状であり、片面には環状の位置決め用リブ13Aが設けられており、他面には固定用リブ(図示せず)が設けられている。短辺部材13の周部にはビス孔13T、13T…が設けられ、固定用リブにはそれぞれ貫通孔13N、13Nが設けられている。また、短辺部材13の上半部分には、図に示すごとく台形状の膨出部が成形され、強度アップされている。なお、短辺部材14は、短辺部材13と同じ形状である。
【0020】函体10Hを組み立てるには、まず長辺部材11と長辺部材12とを位置合わせし、タッピングビスT、T…をビス孔11T、11T…からビス孔12T、12T…にねじ込むことにより接合する。次に、短辺部材13を、その位置決め用リブ13Aにより長辺部材11、12の端部に位置合わせする。そして、タッピングビスT、T…を、短辺部材のビス孔13T、13T…から長辺部材の接合用リブ11A〜11D、12A〜12Dの中空にねじ込むことにより接合する。さらに、短辺部材14も短辺部材13と同様にして接合する。こうして、照明ボックス10の函体10Hの組立が完了する。
【0021】次に図4に示すように、函体10Hの内部に2本の蛍光灯装置K、Kが取付けられる。また、函体10Hの外周にアングル21〜24が取り付けられ、内周にバネ受け金具30、30…が取り付けられ、照明ボックス10が完成する。アングル21〜24は照明ボックス10をユニットバスUの天井に係合するためのものであり、バネ受け金具30、30…は後述する照明カバーを吊り下げるためのものである。
【0022】アングル21〜24はいずれも同じ断面形状とされており、曲げ加工した長尺鋼材をアングル21、22は長く、アングル23、24は短く切断して成形したものである。アングル21は固定部21Aと係止部21Bとからなり、固定部21Aにはネジ孔21N、21N…が設けられている。ネジN、N…を函体10Hの貫通孔11N、11N…を通して、アングル21のネジ孔21N、21N…に螺合することにより、函体10Hにアングル21を固定する。同様にして函体10Hにアングル22、23、24を固定する。この時、図4に示すように、適宜個所のネジN、N…は、函体10H内周にバネ受け金具30、30…をも固定する。
【0023】なお、バネ受け金具30は、前述のネジNを貫通する貫通孔を有する固定部30Aと、バネ受け部30Bとからなり、本実施例においては函体10Hの2つの長辺部材11、12の内側に、各3個づつ設けられる。さらに、照明カバー用リブ11Kの下面には、パッキンP(図8参照)が取付けられる。
【0024】以上により照明ボックス10の組立が完了するのであるが、長辺部材11、12が押出し成形した後、長さ方向で適宜寸法に切断することにより成形されているから、照明ボックス10の長辺の寸法を容易に適宜寸法にすることが可能である。したがって、ユニットバスUの寸法に合わせて照明ボックス10を制作することができる。
【0025】次に、本実施例におけるユニットバスUの組立手順を図2により説明すると、まず、防水パン4(図1参照)の上に壁パネル2及び出入口扉3を建て込み、天井パネル1を設置する。天井パネル1は鋼板からなり、その端部は上方に折り曲げられ、立上り部1Aとされている。また、天井パネル1の長手方向(図2中の右下から左上へ向かう方向)は、天井面全面を覆う長さよりも短く、照明ボックス10を取り付けるスペースSがあけられている。
【0026】壁パネル2上端のスペースSに臨む部分には、テクスビスTBにより補強材40が壁パネル補強フレームFに固定されている。補強材40は、長尺の鋼材であり、立上り部40A、40Bと固定部40Cとからなり、その断面形状はコの字を横にしたような形状である。なお、立上り部40Aの高さは立上り部40Bよりやや高く、天井パネル1の立上り部1Aとほぼ同じ高さとされている。
【0027】照明ボックス10をユニットバスUに設置する際には、図8に示すごとく、函体10Hの外周とアングル21〜24との間に、天井パネル1の立上り部1Aや補強材40の立上り部40Aを挟持させつつ、照明ボックス10を上方からスペースSに降ろす。天井パネル1の立上り部1Aや補強材40の立上り部40Aが照明ボックス10の接合用リブ11D、12D、13B、14Bに当接したところで位置決めがなされ、照明ボックス10の設置が完了する。
【0028】次に、ユニットバスUの室内側から、照明ボックス10に照明カバー50を取り付ける。図5は照明カバー50の斜視図であり、図6はその一部分解斜視図である。図6に示すように、照明カバー50は長方形の面材51及びその長辺に取付けられた枠材52、53とその短辺に取付けられた枠材54、55とからなる。面材51は半透明のアクリル平板を適宜寸法にて切断して成形されたものであり、枠材52は、押出し成形した樹脂を適宜寸法にて切断することにより成形されたものである。枠材52の断面形状は、図7に示すように、縦長の中央部52Aと、中央部52Aから左右に張り出す下張出部52B、52C、中張出部52D、52Eとからなり、左右対称の形状である。中央部52Aの内部には3つの中空部が成形されている。枠材53、54、55も同様の断面形状である。
【0029】下張出部52Bと中張出部52Dとの間に、面材51を挟持することにより枠材52が面材51に取付けられ、同様に枠材53、54、55が取付けられる。そして枠材52にタッピングビスT、T…を貫通させて枠材54、55の空洞にねじ込み、また枠材53を貫通させて枠材54、55の空洞にねじ込むことにより、枠材52〜55が接合される。
【0030】また、枠材52の中央部52Aには、固定部56Aとバネ部56Bとからなる吊り下げ部材56、56…がタッピングビスT、T…により固定される。バネ部56Bは弾性を有する針金でできており、上に向かってVの字状に大きく開いており、その上端部はループ部56Cとされている。バネ部56Bは、指で力を加えることにより開き角度を狭めるることが可能となっている。
【0031】以上が照明カバー50の構造であるが、本実施例においては照明カバー50は面材51とその4辺に取付けられる枠材52〜55とを組み立ててなり、枠材52〜55は押出し成形した後、長さ方向で適宜寸法に切断することにより成形されているから、照明カバー50の寸法を容易に照明ボックス10に合わせることができ、しかも、寸法毎に成形型を用意する必要も無い。
【0032】さて、照明ボックス10に照明カバー50を取付けるには、図8に示すように、吊り下げ部材56の先端のループ部56Cが照明ボックス10のバネ受け部30Bに届くまで、照明カバー50を下から持ち上げる。この状態では、照明ボックス10下面と照明カバー50上面との間には、手の指が挿入できる程度の隙間があいている。
【0033】この隙間から手を挿入し、バネ部56Bを指で掴んで開き角度を狭め、バネ受け部30Bにループ部56Cを係止する。それから照明カバー50を持ち上げていくと、バネ部56Bはバネ受け部30B内に摺動しつつ開き角度を広げてゆく。
【0034】照明カバー50が照明ボックス10の照明カバー用リブ11Kの下面のパッキンPに当接するまで持ち上げると、バネ部56Bは原状のVの字状に復帰する。この状態で、バネ部56がVの字状に広がる力により、照明カバー50の位置が安定する。なお、蛍光灯の交換等、照明カバー50を取り外したいときは、照明カバー50に下方への強い力を加えれば、Vの字状のバネ部56の開き角度がバネ力に抗して狭められ、照明カバー50を降ろすことができる。
【0035】以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明はこの実施例のみに限定されるものではない。例えば、短辺部材13の固定用リブ13B、13Bを連結する長い補強リブを設けると、短辺部材13の強度がアップし、アングル40との当接による位置決めがきわめて確実になる。
【0036】また、函体を構成する断面略L字型の2つの長辺部材の代わりに、1つの断面略コ字型の長辺部材を用いても良い。ただし、小さなパーツの方が押出し成形がし易く、また保管や運搬にも便利であることを考慮すると、2つの断面略L字型の長辺部材とするほうが好ましい。
【0037】また、意匠上の効果をねらうため、図9及び図10に示すように、ひとつの照明カバー50に複数の面材を使用しても良い。この実施例では面材を51Aと52Bとに分割し、その間に枠材56を設けている。枠材56は枠材52〜55と同じ形状であり左右対称であるから、その左右に面材51Aと面材52Bとを挟持することが可能であり、面材を分割したのにもかかわらず照明カバー50の構造を強いものとすることができる。
【0038】
【発明の効果】ユニットルームのサイズ毎に照明ボックスや照明カバーを成形するための成形型を必要とすることがなく、また、規格外のサイズのユニットルームの寸法に合う照明ボックスも容易に制作することができる。
【出願人】 【識別番号】000000479
【氏名又は名称】株式会社イナックス
【出願日】 平成12年10月30日(2000.10.30)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−133922(P2002−133922A)
【公開日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願番号】 特願2000−329814(P2000−329814)