| 【発明の名称】 |
導光体及びこれを用いた面照明装置と液晶ディスプレイ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】菅 義訓
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| 【要約】 |
【課題】十分な照明効率を備えながらも製造が容易であり、且つ容易に照度ムラが修正可能な大型のフロントライトとして極めて好適な特性を兼ね備えた照明光学系、具体的には導光体及びこれを用いた面照明装置と液晶ディスプレイ装置を提供すること。
【解決手段】一表面を光出射面とし、少なくとも一つの側端部11aに光源装置12を配設して使用され、且つ被照明体の前面に配置して用いられる導光体11であって、この導光体11の被照明体が配設される側の表面と反対側の表面11bに、光出射機構として、ピッチ5000μm以下にて曲線状の断面V字形若しくはU字形の多数の溝部18が離散的に設けられ、且つ各溝部18の光源装置12に近い側に位置する傾斜面18aの傾斜角度αが15〜75度の範囲とされていることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一表面を光出射面とし、少なくとも一つの側端部に光源装置を配設して使用され、且つ被照明体の前面に配置して用いられる導光体であって、この導光体の被照明体が配設される側の表面と反対側の表面に、ピッチ5000μm以下にて曲線状の断面V字形若しくはU字形の多数の溝部が離散的に設けられ、且つ前記各溝部における前記光源装置に近い側に位置する傾斜面の傾斜角度が15〜75度の範囲とされていることを特徴とする導光体。 【請求項2】 曲線状をした多数の前記溝部がほぼ同心円状に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の導光体。 【請求項3】 前記光源装置として発光ダイオード素子が用いられ、且つほぼ同心円状に配置された前記多数の溝部における同心円の中心位置が、前記発光ダイオード素子から出射する光線の主方向線上に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の導光体。 【請求項4】 前記発光ダイオード素子が配設される位置は、前記導光体のコーナー部であることを特徴とする請求項3に記載の導光体。 【請求項5】 前記光源装置として線状光源装置が用いられ、且つほぼ同心円状の多数の前記溝部の同心円の半径は光入射面である前記側端面の長さの1/3以上とされていることを特徴とする請求項2に記載の導光体。 【請求項6】 前記導光体の少なくとも一方の表面には反射防止処理が施されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の導光体。 【請求項7】 前記導光体の少なくとも一方の表面にはアンチグレア処理が施されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の導光体。 【請求項8】 前記各溝部における前記光源装置から遠い側に位置する傾斜面の傾斜角度が45〜90度の範囲とされていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の導光体。 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の導光体を用いた面照明装置。 【請求項10】 請求項1〜8のいずれかに記載の導光体を用いて構成した面照明装置を反射型液晶ディスプレイパネルの前面に配設して構成したことを特徴とする液晶ディスプレイ装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は導光体及びこれを用いた面照明装置と液晶ディスプレイ装置に関し、更に詳細には光利用効率を高く保ちながら、外観品質を向上させ且つ構造簡素で製造の容易な導光体を提供する技術に関し、更にはこの導光体を用い且つ反射型液晶ディスプレイ等のフロントライトとして好適に用いられる面照明装置及びこの面照明装置を用いた液晶ディスプレイ装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近時、パーソナルコンピュータ向けモニター等の表示装置として透過型の液晶表示装置が多用されており、このような液晶表示装置では、通常、液晶素子の背面に面状の照明装置即ちバックライトが配設され、液晶パネルを背面から照らし出し、液晶素子のシャッター機構によってパネルを透過する光線量を制御し、画像を表示する機構とされている。 【0003】ここで、透過型液晶セルは出射光線が偏光板、カラーフィルター、電極等、多数の光線損失を引き起こす層を透過しなければならない構造とされているため、原理的にバックライトの光量を極めて大きくとる必要があり、表示画面の高輝度化が困難であった。このため、携帯型パーソナルコンピュータや携帯情報端末等の屋外で使用することのある液晶表示装置では、周辺が極めて明るい場合に、表示画像を視認することが困難になる問題が発生していた。 【0004】そこで、これらの用途に向けた液晶表示装置として、液晶セル内等に反射板を設け、外光を直接反射して表示するカラー反射型液晶ディスプレイ装置が実用化されつつあり、実際に、透過型液晶ディスプレイ装置では、周辺が明るくコントラストが低下し視認が困難になる屋外環境においても画像を鮮明にとらえることが可能であることが確認されている。 【0005】しかしながら、外光を直接利用する反射型液晶ディスプレイ装置の特性上、周辺が暗い屋内環境や交通機関の車内等では表示に用いる外光が限られてしまうため視認が困難になる欠点があり、この欠点を改良するため、透過型液晶ディスプレイ装置とは逆に、液晶パネルの前面に液晶パネルを照明する照明装置、すなわち、フロントライトを装着し、外光が十分ではない環境下においても画像を鮮明にとらえることができるように工夫されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】このフロントライトについては、これまでにも各種の提案がなされているが、照明効率や表示面内の照度ムラの点で未だ十分と言えるものではなく、特に、画像品質や製造の容易性の点で十分な性能を備えたものが見いだされていないため、特に反射型液晶パネルの大型化に際して問題となっていた。 【0007】例えば、傾斜面アレーを導光体上に形成し、液晶パネルの方向に照明光線を出射させる態様では、大型化した場合に欠陥なく前述の様な光学素子を形成することは製造技術的に見ても極めて困難であり、歩留まりも低くならざるえない。加えて、大型液晶ディスプレイパネルでは照明ムラが非常に目立ちやすくなるが、これを修正する場合に前述した傾斜面を直接変更することが必要となるため、短期間に満足のゆく修正を加えることが難しく、開発に多大な時間を要するという問題点があった。 【0008】また、フロントライトでは、窒化ガリウム系白色発光ダイオード素子(白色LED)に代表されるLED光源が発光特性や点灯回路の簡略性から好適に用いられるが、LED光源の特性上、用いる導光体によっては、光線の進行方向に照明強度の強い部分が帯状に出現してしまうため、実用的な品質が得られず、光学ロッド等の線状光源化手段を用いて照明ムラを安定化せざるを得なかった。 【0009】本発明の目的は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、十分な照明効率を備えながらも製造が容易であり、且つ容易に照度ムラが修正可能な大型のフロントライトとして極めて好適な特性を兼ね備えた照明光学系、具体的には導光体及びこれを用いた面照明装置と液晶ディスプレイ装置を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は導光体であり、前述した技術的課題を解決するために以下のように構成されている。すなわち、本発明は、一表面を光出射面とし、少なくとも一つの側端部に光源装置を配設して使用され、且つ被照明体の前面に配置して用いられる導光体であって、この導光体の被照明体が配設される側の表面と反対側の表面に、ピッチ5000μm以下にて曲線状の断面V字形若しくはU字形の多数の溝部が離散的に設けられ、且つ前記各溝部における前記光源装置に近い側に位置する傾斜面の傾斜角度が15〜75度の範囲とされていることを特徴とする。 【0011】〈本発明における具体的構成〉本発明の導光体は、前述した必須の構成要素からなるが、その構成要素が具体的に以下のような場合であっても成立する。その具体的構成要素とは、曲線状をした多数の前記溝部がほぼ同心円状に設けられていることを特徴とする。また、本発明の導光体では、光源装置として発光ダイオード素子を用いることが好ましく、且つほぼ同心円状に配置された多数の溝部における同心円の中心位置が、発光ダイオード素子から出射する光線の主方向線上に配置されていることが好ましい。 【0012】更に、本発明の導光体では、発光ダイオード素子が配設される位置は、導光体のコーナー部であることが好ましい。また、光源装置としては線状光源装置が用いられ、且つほぼ同心円状の多数の溝部の同心円の半径は光入射面である側端面の長さの1/3以上とすることが好ましい。 【0013】更にまた、本発明の導光体では、その少なくとも一方の表面に反射防止処理を施することが好ましい。また、本発明の導光体では、導光体の少なくとも一方の表面にアンチグレア処理を施すことが好ましい。更に、本発明の導光体では、各溝部においける光源装置から遠い側に位置する傾斜面の傾斜角度を45〜90度の範囲とすることが好ましい。 【0014】本発明は面照明装置であり、前述した各特徴を備える導光体をその構成要素とすることを特徴とする。更に、本発明は液晶ディスプレイ装置であり、前述の面照明装置を反射型液晶ディスプレイパネルの前面に配設して構成したことを特徴とする。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の導光体及びこれを用いた面照明装置と液晶ディスプレイ装置を図に示される実施形態について更に詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係る面照明装置10の主要部を概略的に示す部分的な構成説明図である。 【0016】この実施形態に係る面照明装置10は、透光性の平板からなる基板即ち導光体11を備え、この導光体11の一側端には当該側端面11aに沿うように線状の光源装置12が配置されている。この実施形態において、線状の光源装置12は、導光体11の側端面11aに沿うように配置された光学ロッド(第2の導光体)13と、この光学ロッド13の一端部に配置された白色LEDからなる点光源本体14とから構成されている。 【0017】光源本体は、白色で小型化の可能なものであれば特に限定はされない。光源本体としては、例えば発光ダイオード素子、EL素子(無機、有機)などからなる点光源本体、或いは蛍光管(熱陰極管、冷陰極管)等からなる線状光源本体が特に好適である。光源装置からの光は、この実施形態のように導光体11の側端面11aを光入射面とする時、当該入射面にできる限り均一に入射することが、輝度ムラを小さくするために必要であり、そのためには光源装置の形状を線状とすることが望ましいのである。 【0018】発光ダイオード素子などのような点光源本体14を用いる場合には、ダイオード素子をアレー状に配置するか、或いは図1に示される第1の実施形態のように光学ロッド13を設け、この光学ロッド13からできる限り均一な光線が導光体11の方向に出射するようにして、導光体11の光入射面である側端面11aに均一に光線が入射するように工夫することが望ましい。 【0019】ここで、光学ロッド13は、点光源本体14である発光ダイオード素子からの出射光線を線状光源に変換する役割を担うものであるから、導光体11の光入射面である側端面11a方向に選択的に光が出射し、且つ発光ダイオード素子からの距離によらずにできる限り均一に発光がなされる機構とすることが重要である。具体的には、図1に示されるように凹凸15a、15bや粗面からなる光出射機構15を設ける態様とすることが好ましい。 【0020】また、EL素子においては有機EL素子のように単一で白色光を生成することが困難である場合も多いが、本発明においては導光体11の光入射面に入射する光線が結果的に白色となっていれば良いのであり、例えば、ストライプ状にRGBの発光層が設けられた線状EL素子を構成することによっても、導光体11の光入射面に入射する光線は、RGBが適切に混合した白色スペクトルを保持するため、本発明の面照明装置の線状光源装置として好適に用いることができる。 【0021】線状光源装置12の周囲には、リフレクタ16が配設されることが好ましい。このリフレクタ16により、光学ロッド13から出射する光線をできるだけ無駄なく導光体11の光入射面である側端面11aに入射させることができる。このリフレクタ16に用いられる材質としては、光線反射率の高いものであれば特に限定はされないが、例えば厚みが0.1〜0.25mm程度の柔軟性を有した白色プラスチックフィルム、或いはAg蒸着層を有し且つ板厚みが0.2mm程度の金属板等が好適に用いられる。 【0022】本実施形態に係る面照明装置10を構成する導光体11において、図1及び図2に示されるように、被照明体が配置される側(図1及び図2に示される導光体11ではその下面側)の表面と相対する側の表面11bには光出射機構17が設けられている。光出射機構17は、ピッチ5000μm以下の間隔をあけて形成された多数の曲線状の断面V字形若しくはU字形の溝部18で構成されている。 【0023】このように導光体11の表面11bに光出射機構17として、曲線状で且つ断面V字形若しくはU字形の溝部18を形成することで、光出射機構17から導光体11内を伝搬する光線が出射するため、被照明体として反射型液晶ディスプレイパネルのゲートアレー構造のように、格子アレー状の周期性が存在する被照明体が配置された場合にも、導光体11から出射する光線は等位相面の構造が元々格子アレー状周期と干渉を発生しずらい構造となっているため、モアレ模様のような画像に悪影響を与える現象が発生しづらいのである。 【0024】この曲線状に形成された溝部18の配置態様は、図3(a)、(b)、(c)、(d)、(e)にそれぞれ例示されるように、様々な態様が考えられるが、特に加工の容易性から好適であるのは、図3(a)及び図3(d)に示されるように、導光体11の表面11bに同心円状に形成する態様である。その理由は、溝部18を同心円状に形成する場合には、精密な旋盤加工によってバイト送り速度を高速に保ちながら加工が可能となるためであり、切削加工部の鏡面精度も高く保つことができるからである。 【0025】図3(b)及び図3(c)に示されるような波状等の曲線形状では、エンドミル等を用いざる得ないため、切削加工部の鏡面精度の点で十分な精度を得ることが困難となる。本発明の面照明装置を構成する導光体の表面に形成するのに好適な同心円状の溝部の形状について更に詳細に述べれば、用いられる光源の特性に応じて、その配置が工夫される。 【0026】例えば、図4に示される第2の実施形態のように、導光体11のコーナー部を側端面11aに対して斜めにカットし、このカット面11cを光入射面とするように当該カット面11cに対向して白色LEDからなる点光源本体14を配置して面照明装置10を構成する場合には、溝部18の配置形状である同心円の中心は白色LEDから出射する光線の主方向線上にほぼ配置されることが好ましい。これにより、白色LEDからなる点光源本体14から出射した光線を効果的に導光体11の表面11b内で均一化し、輝度ムラの少ない面照明装置を得ることができるのである。 【0027】また、光源本体として冷陰極管などの線状光源本体が用いられる態様では、LEDのような点光源本体と違って、局所的に強い照明光線が入射する訳ではないため、図3(e)に例示される如く、半径の大きなほぼ同心円状の溝部18を導光体11の表面11bに形成することが好ましい。より具体的には、ほぼ同心円状の溝部18の半径は、光入射面である側端部11aの長さの1/3以上、好ましくは1/2以上、さらに好ましくは2/3以上とされる。 【0028】このような構成による本発明の面照明装置では、反射型液晶ディスプレイパネルを照明する照明光源として最も重要な特性である、ゲートアレー構造との極めて低い干渉性を備えた照明光を発生することとなる。しかしながら、この他にもフロントライトとして用いるためには、図2に示されるように照明光を選択的に被照明体の方向に導く特性を備えることが重要となる。 【0029】すなわち、導光体11中を伝搬する光線が選択的に被照明体の方向に出射するためには断面V字形若しくはU字形の溝部18の形状も適切に定められるべきであり、具体的には、図2に示されるように溝部18における光源装置に近い側に位置する傾斜面18aの傾斜角度αが15〜75度の範囲、より好ましくは20〜65度の範囲、さらに好ましくは25度〜55度の範囲とされる。 【0030】このようにして定められた傾斜角度によって全反射条件を満足しながら導光体11中を伝搬していた光線は、図2に符号19で示される軌跡の如く、選択的に被照明体方向に変角されることとなるのである。ここで、前述した溝部18に基づく光線の方向変換手段は、導光体と空気層との界面での全反射現象を利用しているため、傾斜面18aも含め、導光体11の表面11bは全反射条件を乱さぬよう可能な限り鏡面に近い状態に仕上げられることが必須であることは言うまでもない。 【0031】更に、図5に示されるように溝部18の傾斜面18aに直接入射し、全反射条件を越えて導光体外に出射してしまった光線20についても、溝部18の断面がV字形若しくはU字形なる構造をしているため、その形状を工夫することにより、再度、導光体11内に光線を入射させることが可能となるのである。すなわち、照明効率を高めることが可能であるばかりでなく、外観上見苦しいリーク光を低減することができるのである。 【0032】より具体的には、図2に示されるように溝部18における光源装置から遠い側に位置する傾斜面18bの傾斜角度βを45〜90度の範囲とすることが好ましく、こうした形状を用いることでより効率が高く、リーク光の少ない面照明装置を得ることが可能となるのである。 【0033】ここで、光出射機構17を構成する溝部18の傾斜面18a、18bの傾斜角度α、βは、断面形状が図6に示される如く、曲面状になっている場合にも定義されるものであり、図6のように光源装置に近い側と遠い側にそれぞれ位置する曲面部について、曲面のほぼ中心部における接線18c、18dが導光体11の表面11bとそれぞれなす角度を傾斜角度α、βとして定義される。 【0034】光を被照明体側に選択的に出射させる役割を果たすべく導光体11上に設けられた断面V字形若しくはU字形の多数の溝部18は、当然のことながら被照明体の前面に配置した際に視認困難な程度に微細化されていることが必要である。具体的には溝部18の幅が150μm以下、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは80μm以下とされる。また、図1に示されるように溝部18は離散的即ち相互に間隔をあけた状態で設けられるが、そのピッチは少なくとも5000μm以下、好ましくは2000μm以下、さらに好ましくは700μm以下とされる。 【0035】また、本発明の面照明装置では、曲線状の多数の溝部18が離散的に配置されているため、光源装置12から遠ざかるにしたがって溝部18の配置されるピッチを徐々に狭めることで、照明強度を非常に容易に調整できるという特徴もある。すなわち、ピッチが徐々に狭くなることで単位領域中に存在する傾斜面領域の分布密度が高まるため、導光体11中を伝搬する光線がより取り出され易くなるのであり、光源装置から遠く、導光体11中を伝搬している光量が相対的に少ない領域では光源装置近傍に比較してピッチを相対的に狭くすることで導光体11から出射する照明光線の強度が場所によらず一定になるように調整することができるのである。 【0036】本発明の面照明装置おける好ましい態様において、導光体11は樹脂材料によって形成され、特にアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、又は環状ポリオレフィン系樹脂が好適に用いられる。また、導光体11は被照明体の前面部に配されるため、外光の写り込み等による画像品貿の悪化を防止する上で、導光体11の少なくとも一方の表面には反射防止処理が施されていることが好ましい。具体的には、フッ化マグネシウム、フッソ系樹脂等の低屈折率物質の薄膜コーティングによる反射防止膜処理、或いは導光体11の表面のビーズコーティング又はマット処理等によるアンチグレア処理などが代表的である。 【0037】本発明の面照明装置における好ましい使用形態として、反射型液晶ディスプレイパネルの前面に配して液晶パネルを照明するフロントライトとしての使用が挙げられる。ここで、反射型液晶ディスプレイとは液晶セル面内、若しくは背面に高反射率の反射板を配置し、外光を反射して表示に用いる液晶ディスプレイのことであり、詳しくは単純マトリクス駆動スーパーツイステッドネマチックモード、アクティブマトリクス駆動ツイステッドネマチックモード、単純マトリクス駆動ゲストホストモード等の液晶表示素子が挙げられ、これら液晶ディスプレイの前面に本発明の面照明装置を配することによって、暗所においても視認性の良好な反射型液晶ディスプレイ装置を提供することが可能となる。 【0038】 【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。 【0039】(実施例1)導光体11として210.0×162.0mm、厚み2mmのアクリル樹脂(三菱化レイヨン製、アクリペットTF8)を使用し、長辺部に冷陰極管からなる線状光源本体を配設して線状光源装置12とし、この線状光源装置12から離れるにしたがってピッチが徐々に狭くなるように同心円状に配置した断面V字形の多数の溝部18を導光体11の表面11bに形成して光出射機構17とした。ピッチ変化の範囲は450μm〜220μmである。溝部18の断面は、線状光源装置12に近い側に位置する傾斜面18aの傾斜角度αを45度、線状光源装置から遠い側に位置する傾斜面18bの傾斜角度βを80度の断面非対称形とし、V字形の溝部18の底辺は30μmとした。また、同心円の半径は140mm以上とした。 【0040】導光体11の表面11bに形成される光出射機構17の形成方法としては、真鍮を表面研磨した板材に精密なNC旋盤を用いて、同心円状に配置された多数の溝部の加工を施し、この真鍮板をマスターとしてNi電鋳法によって得た金型を用いて行った。該Ni電鋳型をスタンパとして定法の射出成型法によって上記形状の導光体を得ている。 【0041】そして、導光体11の表面には両面ともアンカーコート処理を施した後にフッ化マグネシウムを蒸着し反射防止処理を施した。導光体11の表面11bに同心円状に配置した多数の断面非対称V字形溝部18を形成し、長辺部である側端部11aに管径1.6φなる冷陰極管を線状光源装置12として配置し、この冷陰極管の周囲を白色ポリエステルフィルムからなるリフレクタ16で覆い、面照明装置とした。 【0042】この面照明装置をフロントライトとすべくその下部に反射型ツイステッドネマチックモード液晶セルを配し、フロントライト付き反射型液晶ディスプレイ装置を構成した。フロントライトの点灯には管電流が4mAで一定となるようにして、専用のインバータユニットを用いて点灯した。 【0043】このフロントライト装置の点灯時におけるパネル中央部での輝度は、70cd/m2、輝度ムラは表示面内を25点に分割した際の(輝度最小値)/(輝度最大値)として百分率で算出して62%であった。また、パネルとの干渉に由来するモアレ縞の発生も認められず、乱反射によって導光体が発光してしまう現象も観察されず、コントラストの高い画像が得られた。 【0044】以上の如く、面照明装置を構成する本発明の導光体は、製造が比較的容易でありながら、光学的性能が高く、この導光体を用いた面照明装置は反射型液晶ディスプレイパネルのフロントライト光源手段として非常に有効なものであった。 【0045】(実施例2)図4に示される如く、導光体11として42.0×29.0mm、厚み1mmの非晶質ポリオレフィン樹脂(日本ゼオン製、ZEONOR1060R)を使用し、導光体11のコーナー部を斜めにカットし、このカット面11cに対向するように白色LEDからなる点光源本体14を配設して、この点光源本体14から離れるにしたがってピッチが徐々に狭くなるように同心円状に配置した断面U字形の多数の溝部18を導光体11の表面11bに形成して光出射機構17とした。 【0046】多数の溝部18のピッチ変化の範囲は330μm〜240μmである。断面U字形の溝部18の断面は、点光源本体14に近い側に位置する傾斜面18aの傾斜角度αを40度、点光源本体14から遠い側に位置する傾斜面18bの傾斜角度βを75度の断面非対称形とし、U字形の溝部18の底辺は25μmとした。また、同心円は点光源本体14である白色LEDが配されたコーナー部を略中心とするように配置されている。 【0047】導光体11の表面11bに形成される光出射機構17の形成方法としては、真鍮を表面研磨した板材に精密なNC旋盤を用いて、同心円状に配置された多数の溝部の加工を施し、この真鍮板をマスターとしてNi電鋳法によって得た金型を用いて行った。該Ni電鋳型をスタンパとして定法の射出成型法によって上記形状の導光体を得ている。 【0048】そして、導光体11の表面には両面ともアンカーコート処理を施した後にフッ化マグネシウムを蒸着し反射防止処理を施した。導光体11の表面11bに同心円状に配置した多数の断面非対称U字形溝部18として配置し、コーナー部にサイドビュー型チップLED(日亜化学製NSCW215T)を配設して、面照明装置とした。 【0049】この面照明装置をフロントライト装置とすべくその下部に反射型ツイステッドネマチックモード液晶セルを配し、フロントライト付き反射型液晶ディスプレイパネル装置を構成した。フロントライト装置の点灯には順方向電圧が4.5Vで一定となるようにして点灯した。 【0050】このフロントライト装置の点灯時におけるパネル中央部での輝度は、24cd/m2、輝度ムラは表示面内を9点に分割した際の(輝度最小値)/(輝度最大値)として百分率で算出して74%であった。また、パネルとの干渉に由来するモアレ縞の発生も認められず、乱反射によって導光体が発光してしまう現象も観察されず、コントラストの高い表示画像が得られた。 【0051】以上の如く、面照明装置を構成する本発明の導光体は、製造が比較的容易でありながら、光学的性能が高く、この導光体を用いた面照明装置は反射型液晶ディスプレイパネルのフロントライト光源手段として非常に有効なものであった。 【0052】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、導光体の被照明体が配設される側の表面と反対側の表面に曲線状の断面V字形若しくはU字形の多数の溝部を離散的に形成したことにより、十分な照明効率を備えながらも製造が容易であり、且つ容易に照度ムラを修正することが可能な照明光学系、具体的には導光体及びこれを用いた面照明装置と液晶ディスプレイ装置を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】393032125 【氏名又は名称】油化電子株式会社 【識別番号】000005968 【氏名又は名称】三菱化学株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年9月27日(2000.9.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089244 【弁理士】 【氏名又は名称】遠山 勉 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−109928(P2002−109928A) |
| 【公開日】 |
平成14年4月12日(2002.4.12) |
| 【出願番号】 |
特願2000−294906(P2000−294906) |
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