| 【発明の名称】 |
照明装置およびそれを備える液晶表示装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】増田 岳志
【氏名】角田 行広
|
| 【要約】 |
【課題】指向性の高い照明光を出射できる照明装置およびそれを用いた表示装置を提供する。
【解決手段】照明装置100は、光源10と導光板20とを備える。導光板20は、光源10から出射された光を受ける第1側面22aと、プリズム面24と、対向面26とを有する。対向面26は、第1側面22aにほぼ垂直な平坦な面であって、プリズム面24は、対向面26とのなす角αの絶対値が80°から90°の範囲内にある出射領域24aと、対向面26とのなす角βの絶対値が12°以下の伝搬領域24bとから形成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源と、前記光源から出射された光を受ける第1側面と、前記第1側面に対向する第2側面と、前記第1側面と第2側面との間に位置し、互いに対向する第3側面および第4側面と、前記第1、第2、第3および第4側面を介して互いに対向するプリズム面と対向面とを有する導光板と、前記対向面は、前記第1側面にほぼ垂直な平坦な面であって、前記プリズム面は、前記対向面とのなす角αの絶対値が80°から90°の範囲内にある出射領域と、前記対向面とのなす角βの絶対値が12°以下の伝搬領域とから形成されている、照明装置。 【請求項2】 前記出射領域と前記伝搬領域とは交互に配置されており、前記プリズム面の断面形状は凹部と凸部とが交互に配置された形状である、請求項1に記載の照明装置。 【請求項3】 前記第1側面と前記第2側面とは互いに平行で、前記出射領域および前記伝搬領域は、前記対向面に対する角度が+α°の第1出射領域と、前記対向面に対する角度が+β°の第1伝搬領域と、前記対向面に対する角度が−α°の第2出射領域と、前記対向面に対する角度が−β°の第2伝搬領域とを有する、請求項2に記載の照明装置。 【請求項4】 前記プリズム面は、前記凹部および前記凸部の稜線に垂直な方向に沿って、一定のピッチPで前記凹部と前記凸部とを周期的に有し、前記凹部と前記凸部との高さの差hは、0.02≦h/P≦0.2の関係を満足する、請求項2または3のいずれかに記載の照明装置。 【請求項5】 前記プリズム面は、前記凹部および前記凸部の稜線に垂直な方向に沿って、一定のピッチPで前記凹部と前記凸部とを周期的に有し、同一周期内に含まれる前記凹部の前記稜線に垂直な方向に沿った長さP1と前記凸部の前記稜線に垂直な方向に沿った長さP2とが、0.25≦P1/P2≦2.5の関係を満足する請求項2から4のいずれかに記載の照明装置。 【請求項6】 前記第1側面に対する前記第1出射領域および第1伝搬領域の配置と、前記第2側面に対する前記第2出射領域および第2伝搬領域の配置は、互いに等価である、請求項3から5のいずれかに記載の照明装置。 【請求項7】 前記導光板の前記第2側面側に設けられたさらなる光源を有する、請求項6に記載の照明装置。 【請求項8】 前記凹部と前記凸部との高さの差hは、前記第1側面から前記第2側面に向かうにつれて大きくなっている、請求項4に記載の照明装置。 【請求項9】 前記導光板の前記プリズム面および前記対向面のいずれか一方の側に反射層をさらに有する請求項1から8のいずれかに記載の照明装置。 【請求項10】 前記導光板を間に介して前記反射層に対向するように設けられた方向変換素子をさらに有する、請求項1から9のいずれかに記載の照明装置。 【請求項11】 前記方向変換素子は、前記導光板から出射された光の指向性を実質的に維持し、前記導光板から出射された光の出射方向だけを変換する、請求項10に記載の照明装置。 【請求項12】 請求項1から9のいずれかに記載の照明装置と、前記照明装置の前記導光板の前記反射板とは反対側に設けられた液晶表示パネルとを備える液晶表示装置。 【請求項13】 前記液晶パネルの観察者側に光拡散素子をさらに有する請求項12に記載の液晶表示装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、照明装置およびそれを用いた表示装置に関し、特に、液晶表示装置のバックライトとして好適に用いられる照明装置およびそれを用いた液晶表示装置に関する。 【0002】 【従来の技術】液晶表示装置(以下、「LCD」と称する。)は、CRT、PDPあるいはELなどの自発光型の表示装置ではなく、液晶パネルを後方から照明する面状の照明装置(いわゆる、バックライト)が配置される。液晶パネルがバックライトから照射された照明光の透過光量を制御することによって画像を表示する。 【0003】現在、ツイステッドネマティック(TN)型およびスーパーツイステッドネマティック(STN)型のLCDが広く利用されている。しかしながら、これらのLCDは、画像を見る角度(視角)によって表示品位(例えば、コントラスト比や中間調表示の輝度や色調)が変化するという問題を有している。すなわち、TN型LCDやSTN型LCDは、良好な表示を提供できる視角範囲が狭いという問題を有している。 【0004】この問題を解決する1つの方法として、液晶表示パネルに入射するバックライトの照明光の指向性を高めるとともに、液晶表示パネルから出射される表示光の角度分布を広げる方法がある。液晶表示パネルに入射する照明光の角度分布を狭くする(すなわち指向性を高める)ことによって、ある一定の高いコントラスト比、中間調の輝度および色調を有する良好な表示が得られる。液晶表示パネルの観察者側に光学素子(例えばレンチキュラーレンズ)を設けて、液晶表示パネルから出射された表示光の角度分布を広げることによって、広い視角範囲に亘って良好な表示が実現される。 【0005】例えば、特開昭60−202464号公報に開示されているLCD310は、図15に模式的に示すように、ライトコントロールフィルム(住友スリーエム社製)とルーバーとで構成された光角度制御部材312によって、面状光源311から出射された光の指向性を高めて液晶セル313に入射させ、液晶セル313を通過した光をレンチキュラーレンズ(一方向性拡散板)314を用いて拡散させることによって、特定の方向にの視野角を広げている。 【0006】なお、本願明細書においては、上記公報に記載されているレンチキュラーレンズ(狭義の光発散素子)およびすりガラス板(狭義の光拡散素子)を含む、光の配向分布を広げる機能を有する光学素子を「光拡散素子」と称することにする。 【0007】指向性の高い照明光を出射するバックライトについても、種々の提案がなされている。 【0008】例えば、特公平7−27136号公報に開示されているバックライト320は、図16(a)に示すように、光源322と、光源322の周囲に設けられた光源用反射シート323と、導光板324と、導光板324の出射面に対向する対向面側に配置された導光板用反射シート325と、導光板324の出射面側に配置されたプリズムシート326とを備えている。 【0009】導光板324の出射面には、多数のレンズ324aが形成されており、出射角(出射面法線からの角)が大きい方向へ指向性の高い光が出射される。なお、出射角を規定するための基準となる「出射面」とは、導光板の出射面(導光板の出射側の表面)の物理的な形状とは無関係に、導光板の出射面が規定する平面を指す。例えば、導光板324の出射面は多数のレンズ324aの全ての頂点を含む平面として規定され、出射角はこの出射面の法線からの角度として規定される。 【0010】導光板324の出射面に形成されたレンズ324aは、曲面または多数の平面で構成される近似曲面を有している。プリズムシート326は、導光板324の出射面に対向するように配置されたプリズム面で導光板324から出射された光を受け、この光をプリズム面で屈折または反射することによって所望の方向に照明光を出射する。導光板324に形成されたレンズ324aの形状によって、出射光の主出射角(出射光の強度が最も強い方向)や指向性を制御することができる。この公報には、導光板124からの出射光を所望の方向に屈折または反射させるプリズムシート326のプリズムの形状についても記載されている。 【0011】また、特公平7−27137号公報には、図17に示すように、導光板334の出射面を梨地加工(粗面加工)を施すことによって出射角が大きい方向へ指向性の高い光を出射させ、プリズムシート336を用いて所望の方向に照明光を出射するバックライト330が開示されている。図17に示したバックライト330の構成要素のうち、図16(a)のバックライト320と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ参照符号を付し、ここではその説明を省略する。図17中の参照符号334aは梨地加工された表面を模式的に示している。 【0012】特開平8−304607号公報に開示されているバックライトは、図18に示すように、光源342と、光源用反射シート343と、導光板344と、導光板用反射シート345と、プリズムシート346とを備え、指向性の高い照明光を照射する。導光板344の出射面に形成された三角プリズム状の微少な突起344aで光を屈折させることによって、出射角が大きい方向へ指向性の高い光が出射される。プリズムシート346は、上述したプリズムシート326と同様に機能する。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本願発明者が検討した結果、上述した従来の照明装置では、指向性が十分に高い照明光を得ることが困難であった。 【0014】上記特公平7−27136号公報に記載されているバックライト320の導光板324から出射される光は以下の理由で指向性が低く、その結果、バックライト320の照明光の指向性も低い。すなわち、バックライト320の照明光は、サイドローブ光(意図した出射角よりも大きな出射角で出射される光、迷光とも言う。)を含む。 【0015】光源322から導光板324の内部に入射した光のうち、レンズ324aの中央部に入射した光は、レンズ324aと周囲の媒体(典型的には空気)との界面で全反射され、導光板324の内部を伝搬する。一方、レンズ324aの端部に入射した光は、レンズ324aと周囲の媒体との界面で屈折して、導光板324の外部に出射される。このレンズ324aの端部から出射された光の出射角は大きいため、図16(b)に示すように、一部が隣接するレンズ324aに入射し、レンズ324aの表面で出射角が小さい方向へ反射される。その結果、導光板324から出射される光は、広い角度範囲に分布するので、バックライト320から出射される照明光の指向性が低く、サイドローブ光を含む。 【0016】また、上記特公平7−27137号公報に記載されているバックライト330の導光板334は、梨地加工されたランダムな形状を有する表面334aが光を拡散することを利用している。このような拡散作用を有する表面334aから出射される光は、ランダムな方向に屈折および/または反射されるので、出射角の小さい方向にも出射される。その結果、バックライト330の照明光の指向性は低く、サイドローブ光を含むことになる。 【0017】また、上記特開平8−304607号公報に開示されているバックライト340は、以下に説明する問題を有している。図18(b)を参照しながら、この問題を説明する。 【0018】図18(b)に示したように、導光板344の突起344aから出射された出射角の大きな光の一部は、隣接する突起344aの表面で反射され、出射角の小さな方向に進行する。従って、導光板344からの出射光は、出射角の大きな光に出射角の小さな光を含んでいるので、この出射光の進行方向をプリズムシート346で変換して得られる照明光の出射角度の範囲が広く、多くのサイドローブ光を含む。 【0019】本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、指向性の高い照明光を出射できる照明装置およびそれを用いた表示装置を提供することにある。 【0020】 【課題を解決するための手段】本発明の照明装置は、光源と、前記光源から出射された光を受ける第1側面と、前記第1側面に対向する第2側面と、前記第1側面と第2側面との間に位置し、互いに対向する第3側面および第4側面と、前記第1、第2、第3および第4側面を介して互いに対向するプリズム面と対向面とを有する導光板と、前記対向面は、前記第1側面にほぼ垂直な平坦な面であって、前記プリズム面は、前記対向面とのなす角αの絶対値が80°から90°の範囲内にある出射領域と、前記対向面とのなす角βの絶対値が12°以下の伝搬領域とから形成されており、そのことによって上記目的が達成される。 【0021】前記出射領域と前記伝搬領域とは交互に配置されており、前記プリズム面の断面形状は凹部と凸部とが交互に配置された形状としてもよい。 【0022】前記第1側面と前記第2側面とは互いに平行で、前記出射領域および前記伝搬領域は、前記対向面に対する角度が+α°の第1出射領域と、前記対向面に対する角度が+β°の第1伝搬領域と、前記対向面に対する角度が−α°の第2出射領域と、前記対向面に対する角度が−β°の第2伝搬領域とを有する構成としてもよい。 【0023】前記プリズム面は、前記凹部および前記凸部の稜線に垂直な方向に沿って、一定のピッチPで前記凹部と前記凸部とを周期的に有し、前記凹部と前記凸部との高さの差hは、0.02≦h/P≦0.2の関係を満足することが好ましい。 【0024】前記プリズム面は、前記凹部および前記凸部の稜線に垂直な方向に沿って、一定のピッチPで前記凹部と前記凸部とを周期的に有し、同一周期内に含まれる前記凹部の前記稜線に垂直な方向に沿った長さP1と前記凸部の前記稜線に垂直な方向に沿った長さP2とが、0.25≦P1/P2≦2.5の関係を満足することが好ましい。 【0025】前記第1側面に対する前記第1出射領域および第1伝搬領域の配置と、前記第2側面に対する前記第2出射領域および第2伝搬領域の配置は、互いに等価である構成としてもよい。このような構成は、前記導光板の前記第2側面側に設けられたさらなる光源を有する構成において好ましい。 【0026】前記導光板の前記第1側面側にのみ光源を配置する構成においては、前記凹部と前記凸部との高さの差hは、前記第1側面から前記第2側面に向かうにつれて大きくなっている構成とすることが好ましい。 【0027】前記導光板の前記プリズム面および前記対向面のいずれか一方の側に反射層をさらに有する構成としてもよい。 【0028】前記導光板を間に介して前記反射層に対向するように設けられた方向変換素子をさらに有する構成としてもよい。 【0029】前記方向変換素子は、前記導光板から出射された光の指向性を実質的に維持し、前記導光板から出射された光の出射方向だけを変換することが好ましい。 【0030】本発明の液晶表示装置は、上記の照明装置と、上記の照明装置の前記導光板の前記反射板とは反対側に設けられた液晶表示パネルとを備え、そのことによって上記目的が達成される。 【0031】前記液晶パネルの観察者側に光拡散素子をさらに有する構成としてもよい。 【0032】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。 【0033】まず、図1(a)および(b)を参照しながら、本発明による実施形態の照明装置100の構造と機能を説明する。図1(a)は照明装置100の模式的な断面図であり、図1(b)は照明装置100の模式的な上面図である。 【0034】図1(a)に示したように、照明装置100は、光源10と、導光板20と、方向変換素子30と、導光板用反射シート40とを有している。図1(b)においては、方向変換素子30および導光板用反射シート40を省略し、光源10と導光板20との相対配置を示している。図1(a)は、図1(b)の1A−1A’線に沿った断面図に相当する。 【0035】図1(a)および(b)に示したように、導光板20は、光源10から出射された光を受ける第1側面22aと、第1側面22aに対向する第2側面22bと、第1側面22aと第2側面22bとの間に位置し、互いに対向する第3側面22cおよび第4側面22dと、これら4つの側面を介して互いに対向するプリズム面24と対向面26とを有している。典型的には、第1側面22aと第2側面22bとが互いに平行で、第3側面22cと第4側面22dとが互いに平行である。また、第1側面22aおよび第2側面22bと、第3側面22cおよび第4側面22dは互いに直交している。対向面26は、典型的には、第1側面22aにほぼ垂直な平面であるが、導光板20から出射される光の強度分布(第1側面22aから第2側面22bに向かう方向における強度分布)を均一にするために、導光板20の厚さが第2側面22bに向かうにつれて徐々に薄くなるように、わずかに傾斜させてもよい。 【0036】プリズム面24は、対向面26とのなす角αの絶対値が80°から90°の範囲内にある出射領域24aと、対向面26とのなす角βの絶対値が12°以下の伝搬領域24bとを有しており、交互に周期的に配列された凹部20aと凸部20bとを形成している。凹部20aおよび凸部20bの稜線(すなわち、プリズム面24の出射領域24aと伝搬領域24bとが交わる線)24rは、互いに平行に延びており、典型的には図1(b)に示したように、第1側面22aおよび第2側面22bと平行である。なお、液晶表示装置のバックライトととして用いる場合に、液晶表示パネルの画素配列との干渉によるモアレを防止するために、稜線24rを第1側面22aに対して傾斜させてもよい。いずれの場合においても、第1側面22aから導光板20に入射した光の主光線は、プリズム面24の稜線24rに垂直な方向に伝搬する。すなわち、図1(a)は、導光板20の主光線方向に沿った断面図である。なお、図1(a)および(b)中の矢印は主光線方向を示している。 【0037】光源10から出射され導光板20の第1側面22aから導光板20内に入射した光は、導光板20のプリズム面24の伝搬領域24bと対向面26とに臨界角以上の角度で入射し、全反射を繰り返しながら、第2側面22bに向かって伝搬する。導光板20内に入射した光の一部は、プリズム面24の出射領域24aに臨界角未満の角度で入射し、導光板20と周囲の媒体(典型的には空気)との界面で屈折し、出射領域24aから出射される。図1(a)に例示したように、光源10を導光板20の第1側面22a側にのみ配置した構成においては、導光板20内を伝播する主光線は、第1側面22aから第2側面22bに向かって、一方向にのみ伝搬するので、それぞれの凹部20a(または凸部20b)の互いに対向する一対の出射領域24aのうちの一方だけから光が出射する。勿論、光源を導光板20の第2側面22b側にも設けた構成においては、一対の出射領域24aから光が出射する。 【0038】ここで、図2(a)および(b)を参照しながら、本発明による照明装置100に好適に用いられる導光板20のプリズム面24の構造と機能を詳細に説明する。 【0039】出射領域24aは、対向面26に対する角度αの絶対値が80°から90°となる平面で構成されている。ここでは、角度αが90°の出射領域24aを例示する。出射領域24aは平面で構成されているので、出射領域24aに入射する平行光は、出射領域24a内の位置に関係なく同じ角度で入射し、平行光は全て同様に屈折され、全て同じ出射角度で(平行光のままで)出射される。すなわち、図16(b)に示したように、出射領域が曲面で構成されている場合には、出射領域に入射する平行光の出射領域に対する入射角度は出射領域内の位置によって異なり、また、出射領域aから出射される光の出射角度も出射領域内の位置によって異なるので、出射角度分布が広がるが、出射領域24aを平面とすることによって、この出射角度の広がりを防止することができる。また、角度αの絶対値が80°から90°の範囲(ここでは、90°)にあるので、出射領域24aから出射される光の出射角は大きい。 【0040】さらに、プリズム面24の伝搬領域24bは、対向面26となす角度βが0°から12°(ここでは0°、すなわち対向面26に平行)の範囲内にあるので、図2(b)に示すように、ある凸部20bの出射領域24aから出射され光は、隣接する凸部20bの出射領域24aの表面で反射されることなく、隣接する凸部20bから再び導光板20内に入射する。従って、図18(b)を参照しながら説明したように、出射角の小さな方向に進行する光が生成されることが無い。このようにして、導光板20は、大きな出射角方向に、指向性の高い光を出射する。特に、隣接する出射領域24aが互いに平行であると、隣接する出射領域24aから再入射しやすい(反射され難い)。勿論、例示したように、角度αが90°の出射領域24aおよび角度βが0°の伝搬領域24bから形成されたプリズム面24において、この効果が最も顕著に得られる。 【0041】本発明による照明装置100に好適に用いられる導光板20の他の構造を図3(a)〜(d)を参照しながら説明する。図3(a)〜(d)は、導光板20のプリズム面24の他の断面形状を模式的に示している。なお、図3(a)〜(d)においては、プリズム面24のそれぞれの領域および面は、実質的に同じ機能を有するので同じ参照符号を付して説明を省略する。 【0042】図3(a)〜(d)においては、伝搬領域24bのうち、それぞれの凹部20aを構成する伝搬領域24bを第1伝搬領域24b1とし、凸部20bを構成する伝搬領域24bを第2伝搬領域24b2とする。また、出射領域24aのうち、それぞれの凹部20aの第1側面22a側に位置する出射領域24aを第1出射領域24a1とし、第2側面22b側に位置する出射領域24aを第2出射領域24a2とする。また、第1出射領域24a1と対向面とのなす角をα1、第2出射領域24a2と対向面とのなす角をα2とする。さらに、第1伝搬領域24b1と対向面(不図示)との成す角をβ1、第2伝搬領域24b2と対向面とのなす角をβ2とする。いずれの角(αおよびβ)も絶対値が90°以下角度で、第1側面22aを9時方向に見て、対向面を基準に時計回りを正、反時計回りを負とする。図1および図2では、α(=α1=α2)が90°、β(=β1=β2)が0°の構成を例示したのに対し、図3(a)〜(c)には、80°≦|α1|=|α2|<90°で、且つ、|β1|=|β2|=0°の例を示している。 【0043】図3に示したプリズム面24は、図1および図2に示したプリズム面24と同様に、第1側面22a側から順に、第2伝搬領域24b2/第1出射領域24a1/第1伝播領域24b1/第2出射領域24a2をこの順で周期的に有している。図1に示したような第1側面22a側にのみ光源10を設けた構成において、光源10から導光板(20、または20Aおよび20B)に入射した光は、第1出射領域24a1だけから光が出射されるが、第2側面22b側に更なる光源を設けた構成においては、更なる光源から導光板に入射した光は第2出射領域24a2のみから出射される。 【0044】図3(a)および(b)に示した導光板20Aおよび20Bのプリズム面24の第1出射領域24a1および第2出射領域24a2は、対向面に対して、80°≦|α1|=|α2|<90°の角度で傾斜しており、α1とα2とが同符号で、第1出射領域24a1と第2出射領域24a2とは互いに平行である。この様に、第1出射領域24a1と第2出射領域24a2とが互いに平行であると、第1出射領域24a1から出射した光が第2出射領域24aで反射されること無く、導光板20内に再び入射しやすいので、サイドローブ光の発生が抑制される。α1とα2の絶対値は等しいことが好ましいが、異なってもよい。 【0045】一方、図3(c)および(d)に示した導光板20Cおよび20Dのプリズム面24の第1出射領域24a1は、対向面に対して80°≦|α1|=|α2|<90°の角度で傾斜しており、α1とα2とは異符号である。第1出射領域24a1と第2出射領域24a2とは平行では無いので、第1出射領域24a1から出射された光は、図3(a)および(b)に示した導光板20Aや20Bよりも、第2出射領域24a2に入射し難いが、80°≦|α1|、|α2|<90°の関係を満足する限り、第1出射領域24a1から出射された光が第2出射領域24a2で反射されることを十分に抑制することができる。α1とα2の絶対値は異なってもよい。 【0046】次に、図4を参照しながら、本発明による照明装置100に好適に用いられる導光板20のさらに他の構造を説明する。 【0047】これまでは、図1〜図3を参照しながら、第1出射領域/第1伝搬領域/第2出射領域/第2伝搬領域が交互に形成されたプリズム面24の例を説明したが、光源10を第1側面22a側に配置する構成においては、第2出射領域24a2は実質的に出射領域として機能しないので、不要である。そこで、図4(a)〜(d)に示したように、出射領域24aと傾斜した伝搬領域24b’とから構成される導光板20Eを用いることもできる。図4(a)および(b)は、導光板20Eのプリズム面24を模式的に示している。 【0048】導光板20Eのプリズム面24は、対向面(不図示)と90°の角度αをなす出射領域24aと、対向面(不図示)に対して0<β<12°の角度で傾斜した伝搬面24b’とから構成されている。第2出射面(第2側面22b側から入射した光を出射する機能を備える面)を有しない構成においては、プリズム面24の最も高い位置と最も低い位置との差を凹凸の高さhとし、最も低い位置からの高さがh/2である平面を基準面(図4中に出射領域24aと交差する点線で示す。)として、プリズム面24のうち、この基準面よりも低い領域を凹部20aとし、高い領域を凸部20bとする。また、上記の例と同様に、凹部20aを構成する伝搬領域24b’を第1伝搬領域24b’1とし、凸部20bを構成する伝搬領域24b’を第2伝搬領域24b’2とする。この様に構成されたプリズム面24は、第1側面22a側から順に、第2伝搬領域24b’2/出射領域24a/第1伝搬領域24b’1/を周期的に有している。第1伝搬領域24b’1と第2伝搬領域24b’2とは連続している。 【0049】このようなプリズム面24では、図4(b)に示したように、出射領域24aから出射された光は傾斜した伝搬領域24bに入射するが、伝搬領域24b’に対する入射角は非常に大きい(臨界角以上)ので、伝搬領域24b’の表面で反射されるが、伝搬領域24b’の対向面に対する角度はさほど大きくないので、出射角が大きく変化することなく、導光板20Eから出射される。従って、導光板20Eから出射される光は、従来よりも指向性が高く、且つ、サイドローブ光を殆ど含まない。 【0050】勿論、出射領域24aと対向面とが成す角αは、90°に限られず、図4(c)および(d)にそれぞれ示す導光板20Fおよび20Gのように、80°≦|α|<90°であれば、αの符号は正でも負でもよい。但し、第1伝搬領域24b’1と第2伝搬領域24b’2との間に第2出射領域を有しない構成においては、βは必ず正である。 【0051】本発明の照明装置の導光板として好適に用いられる更に他のプリズム面24の構造を図5(a)〜(j)に示す。図5(a)〜(j)に示したプリズム面はいずれも、対向面(不図示)に対して、80°≦|α1|、|α2|≦90°の角度α1およびα2をなす第1出射領域24a1および第2出射領域24a2と、対向面に対して、0°≦|β1|、|β2|≦12°の角度β1およびβ2をなす第1伝搬領域24b1および第2伝搬領域24b2とを有している。図5(a)〜図5(e)はβ1およびβ2が正の構造を、図5(f)〜図5(j)はβ1が正でβ2が負の構造をそれぞれ示している。いずれも、|α1|=|α2|、|β1|=|β2|の場合を例示しているが、|α1|≠|α2|、|β1|≠|β2|であってもよい。また、図5(a)〜(j)に示した断面形状と紙面に対して鏡像の関係にある断面形状のプリズム面を用いることもできる。 【0052】なお、導光板20をプラスチック成型技術を用いて製造する場合には、 成型の容易な断面形状のプリズム面24を有する導光板20が好ましく、例えば、図5(e)や(j)に示した断面形状を有するプリズム面24は好ましくない。 【0053】上述したように、本発明による照明装置100の導光板20のプリズム面24は種々の断面形状を有し得る。上述したように、プリズム面24は、対向面26とのなす角αの絶対値が80°から90°の範囲内にある出射領域24aと、対向面26とのなす角βの絶対値が12°以下の伝搬領域24bとを有するので、従来の導光板よりもサイドローブ光が少なく、指向性の高い光を出射することができる。 【0054】典型的には、出射領域24aと伝搬領域24bとは交互に配置されており、プリズム面24の断面形状は凹部20aと凸部20bとが交互に配置された形状である。 【0055】導光板20に入射した光の主光線は、凹部20aと凸部20bとの稜線に垂直な方向に伝搬する。第1側面22a側だけでなく、第2側面22b側にも光源を配置する構成を採用する場合には、特に、第1側面22aと第2側面22bとは互いに平行で、出射領域24aおよび伝搬領域24bは、対向面26に対する角度が+α°の第1出射領域24a1と、対向面26に対する角度が+β°の第1伝搬領域24b1と、対向面26に対する角度が−α°の第2出射領域24a2と、対向面に対する角度が−β°の第2伝搬領域24b2とを有することが好ましい。さらに、第1側面22aに対する第1出射領域24a1および第1伝搬領域24b1の配置と、第2側面22bに対する第2出射領域24a2および第2伝搬領域24b2の配置は互いに等価とすることによって、第1側面22aから第2側面22bに亘る領域における出射光の強度分布を均一にできる。 【0056】なお、導光体20から十分な量の光を出射させるためには、導光板20に交互に形成された凹部20aおよび凸部20bのピッチP(稜線24rに垂直な方向におけるピッチ)と、凹部20aと凸部20bとの高さの差h(同一周期内の凸部20bの最高点と凹部20aの最低点との高さの差とする。単に「凹凸の高さ」ということもある。)とが、0.02≦h/P≦0.2の関係を満足することが好ましい。また、プリズム面24は、同一周期(ピッチP)内に含まれる凹部20aの稜線24rに垂直な方向に沿った長さP1と凸部20bの稜線24rに垂直な方向に沿った長さP2とが、0.25≦P1/P2≦2.5の関係を満足することが、導光体20から十分な量の光を出射させるために好ましい。 【0057】さらに、第1側面22a側に設けられた光源の光を導光体20から均一な強度分布で出射させるためには、凹部20aと凸部20bとの高さの差hを第1側面22aから第2側面22bに向かうに連れて大きくすることが好ましい。勿論、第1側面22a側と第2側面22b側の両方に光源を配置する構成においては、凹部20aと凸部20bとの高さの差hが、導光板20の第1側面22aと第2側面22bとの間の中央で最も大きくなる構造の導光板20を用いることが好ましい。 【0058】次に、再び図1(a)を参照しながら、照明装置100が有する方向変換素子30の構造と機能を説明する。照明装置100が有する方向変換素子30は、導光板20から出射された指向性の高い光の進行方向を変換する。勿論、導光板20から出射された光の方向を変換する必要がない用途に用いる場合には、方向変換素子30を省略することができる。後に例示するように、照明装置100を液晶表示装置のバックライトとして用いる場合などでは、照明装置100から出射される光は、出射面の法線方向で最も強度が強いことが好ましく、そのために方向変換素子30を用いる。 【0059】この方向変換素子30は、高い指向性を維持しつつ、光の方向だけを変換する。方向変換素子30としては、例えば、断面が三角のプリズム30bを平行に配列した構成を備えるプリズムシートを用いることができる。プリズムシートのプリズム面(凹凸が形成されている方の面)30aが、導光板20から出射された光を受けるように配置されている。プリズムシートの稜線は、導光板20の凹凸の角の線と平行に配置される。プリズム面30aに形成される凹凸の形状を変更することによって、出射角を制御することができる。導光板20から出射される光の出射方向および最終的に出射する方向(照明装置100の出射方向)に応じて適宜設定すればよい。また、プリズムシートのプリズム面30aを観察者側に配置してもよい。 【0060】導光板20の対向面26側には、導光板20からより効率よく光が出射されるように導光板用反射シート40を配置することが好ましい。導光板用反射シート40は、サイドローブ光(迷光)の発生を抑制するために正反射シート(鏡面反射シート)であることが好ましい。なお、対向面26と周囲の媒体との界面で十分な反射率が得られる場合には、導光板用反射シート40を省略しても良い。 【0061】上述した照明装置100は、サイドローブ光が少なく、指向性の高い照明光を出射するので、液晶表示装置のバックライトとして好適に用いられる。特に、液晶表示パネルの前面(観察者側)に光拡散素子を設けた構成と組み合わせることによって、高品位の表示が可能な、広視野角の液晶表示装置を実現することができる。 【0062】本発明による他の照明装置110を図6を参照しながら説明する。図6に示した照明装置110は、2つの光源10aおよび10bを有する点および導光板20の対向面26を出射面とし、対向面26側に方向変換素子30が配置され、プリズム面24側に導光板用反射シート40が配置されている点において、図1(a)および(b)に示した照明装置100と異なっている。照明装置110の各構成要素は照明装置100の対応する構成要素と実質的に同じ機能を有するので、共通の参照符号を付し、その説明を省略する。照明装置110も照明装置100と同様に、サイドローブ光の少ない、指向性の高い照明光を出射することができる。 【0063】以下に、本発明による液晶表示装置の実施形態を説明する。本発明による液晶表示装置は、以下に例示する照明装置に限られず、上述した照明装置を広く用いることができる。 【0064】(実施形態1)実施形態1の液晶表示装置200の断面構造を図7に模式的に示す。 【0065】図7に示したように、液晶表示装置200は、液晶パネル140と、液晶パネル140の背面に配置された上述の照明装置100とを有している。液晶表示装置200は、液晶パネル140の観察者側にさらに光拡散素子50を有している。 【0066】照明装置100の光源10として冷陰極管を使用し、光源10から出射された光を効率良く導光板20の第1側面22aに入射させるために、光源用反射シート14を光源10の外周に設けてある。導光板20としては、ここでは、図3(c)に示した断面形状を有する導光板20を用いる。 【0067】凹凸のピッチPと高さhの関係が導光板20からの出射光の強度分布に及ぼす影響を図8(a)および(b)を参照しながら説明する。プリズム面24の断面形状は、β1=β2=0°として、|α1|=|α2|は75°〜90°の範囲で検討した。典型的な結果を図8に示す。 【0068】図8(a)から分かるように、h/P=0.05のときに出射光量(相対輝度)が最大であり、h/Pが小さくなるに従って出射光量が減少していき、h/P=0.02では出射光輝度のピーク値がh/P=0.05のときの80%以下となってしまう。また、図8(b)から分かるように、h/Pが0.05より大きくなっても出射光量は減少し、h/P=0.2では出射光輝度のピーク値がh/P=0.05のときの80%程度となってしまう。従って、約80%以上の出射光量を得るためには、凹凸のピッチPと高さhは、0.02≦h/P≦0.2の関係を満足することが好ましい。 【0069】次に、プリズム面24の断面形状をβ1=β2=0°として、|α|(=|α1|=|α2|)を変化させて、出射光量に対する影響を検討した結果を図9に示す。 【0070】図9から分かるように、α=90°のときに出射光量が最も多く、αの絶対値が大きくなるに従って出射光量が減少し、出射角が負の方向にサイドローブ光が発生する。例えば、|α|=80°では、出射光量の最大値はα=90°のときの80%程度あるが、|α|=75°では、出射光量の最大値はα=90°のときの約70%程度まで低下し、出射角が−30°〜−60°付近で迷光が発生している。従って、約80%の出射光量を得るためには、出射領域24aが対向面26となす角αの絶対値|α|は、80°≦|α|≦90°の範囲内にあることが好ましい。なお、ここでは角度β(=β1=β2)=0°としたが、角度βの絶対値が12°であればよい。但し、プリズムの断面形状によらず、角度βの絶対値が大きくなるとサイドローブ光が増える傾向があるので、サイドローブ光を減少させるためには、角度βの絶対値は5°以下がさらに好ましく、0°であることが最も好ましい。 【0071】次に、図10(a)および(b)を参照しながら、一周期内の凹部20aの幅P1と凸部20bの幅P2の比P1/P2の出射光量に対する影響を説明する。 【0072】まず、図10(a)からわかるように、0.25≦P1/P2≦1の関係を満足すれば、出射光量の最大値および出射光量の角度依存性はほとんど変化しない。しかしながら、P1/P2が0.25より小さくなると出射光量は減少し、P1/P2=0.1のときには、出射光量の最大値は、P1/P2=0.25のときの約80%以下となる。 【0073】また、図10(b)から分かるように、P1/P2が1より大きくなると、出射光量の最大値は減少し、P1/P2=2.5では、出射光量の最大値はP1/P2=1のときの約80%以上あるが、P1/P2=4では、出射光量の最大値はP1/P2=1のときの70%程度となる。 【0074】以上のことから、80%程度の出射光量を得るためには、凹部20aの幅P1と凸部20bの幅P2との比P1/P2は、0.25≦P1/P2≦2.5の範囲内にあることが好ましい。 【0075】実施形態1の液晶表示装置200に用いる照明装置100の導光板20を、プリズム面24の凹凸形状が上記の条件を満足するように設計した。具体的には各パラメータを以下の様に設定した。 【0076】β=0°α=90°h/P=0.05P1/P2=1さらに、具体的には、導光板20のサイズを210mm×155mm×4mm(厚さ)で、P=500μmとする。また、凹凸の高さhは、第1側面22aに最も近い凹凸のh(hの最大値)を25μmとし、第2側面22bに向かって徐々に大きく設定し、出射光量の分布が一定となるようにした。但し、第2側面22bに最も近い凹凸の高さh(hの最小値)がh/P≧0.02となるようにした。このように、凹凸の高さhに傾斜を持たせる場合にも、全てのhに対して、0.02≦h/P≦0.2の関係を満足することが好ましい。 【0077】また、導光板20は、ポリメチルメタクリレートを射出成形することによって作製した。導光板20の対向面26には、導光板20からより効率よく光が出射されるように導光板用反射シート50を配置した。導光板用反射シート50には迷光の発生を抑制するために正反射シートを用いた。 【0078】方向変換素子30には、多数のプリズム30bがそれぞれの稜線が互いに平行になるように配列されたプリズムシート(例えば、住友スリーエム(株)製の「TRAFII」)を使用した。ここでは、プリズム面30aを導光板20側に配置した。なお、TRAFIIはアクリル系樹脂で形成されている。 【0079】図11に断面構造を模式的に示したように、この方向変換素子30が有する複数のプリズム30bのそれぞれは、頂角が70°の二等辺三角形のプリズムである。導光板20のプリズム面24の出射領域24bから主として約80°の出射角で出射された光は、方向変換素子30のプリズム30bに入射し、プリズム30bと周囲の媒体(ここでは空気)との界面で屈折し、プリズム30b内を伝搬し、プリズム30bと空気との界面で反射され、プリズムシート30の対向面(平面)30cから、約0°の出射角で出射される。このように、方向変換素子30は、導光板20から出射された出射角の大きな光の指向性を維持したままで、その進行方向だけを変換する。 【0080】この照明装置100から出射された照明光の強度(相対輝度)の角度分布を図12に示す。図12から分かるように、照明装置100から出射された照明光は、出射角が0°付近に強度のピークを有し、半値角(強度が最大強度の半分になる出射角度と最大強度を与える出射角度との差)は10°程度であり、指向性が高い。また、出射角が大きな方向へのサイドローブ光が少ない。これは、導光板20が、出射角が大きい方向に指向性の高い光を出射しており、且つ、サイドローブ光の原因となる小さい出射角の方向へは、ほとんど光を出射していないからである。 【0081】この照明装置100と、公知の透過型液晶パネル140と、光拡散素子50とを組み合わせた液晶表示装置200は、高品位の表示が可能で、広い視野角特性を有していた。なお、光拡散素子50としては、例えばレンチキュラーレンズを用いることができる。また、光拡散素子50を省略すれば、視野角は狭いものの、非常に明るい液晶表示装置が得られる。 【0082】上記の例では、方向変換素子30のプリズム面30aを導光板20側に配置したが、方向変換素子30の対向面30cを導光板20側に配置すると、約35°の出射角に最大強度を有する照明光を得ることができる。方向変換素子30の構造は上記の例に限られず、用途に応じて適宜変更される。導光板20から出射される光の角度、導光板20の屈折率、周囲の媒体の屈折率、方向変換素子30の屈折率、所望の出射角などを考慮して、種々の形状のプリズムシートを用いることができる。 【0083】(実施形態2)実施形態2の液晶表示装置210の断面構造を図13に模式的に示す。 【0084】図13に示したように、液晶表示装置210は、液晶パネル140と、液晶パネル140の背面に配置された上述の照明装置110とを有している。液晶表示装置200は、液晶パネル140の観察者側にさらに光拡散素子50を有している。 【0085】照明装置110の光源10aおよび10bとして冷陰極管を使用し、光源10aおよび10bから出射された光を効率良く導光板20の第1側面22aおよび第2側面2bにそれぞれ入射させるために、光源用反射シート14aおよび14bをそれぞれ光源10aおよび10bの外周に設けてある。導光板20としては、実施形態1と同様に、図3(c)に示した断面形状を有する導光板20を用いる。 【0086】実施形態2の液晶表示装置210に用いた照明装置110についても、実施形態1の液晶表示装置200に用いた照明装置100について説明したのと同様に、 凹凸の高さhと凹凸のピッチPとが0.02≦h/P≦0.2の関係を満足することが好ましい。また、凹部の幅P1と凸部の幅P2との比P1/P2は0.25≦P1/P2≦2.5の関係を満足することが好ましく、角度αの絶対値|α|は80°≦|α|≦90°の範囲内に、角度の絶対値|β|は0°≦|β|≦12°の範囲内にあることが好ましい。さらに、一周期内の凹部20aの幅P1と凸部20bの幅P2の比P1/P2は0.25≦P1/P2≦2.5の範囲内にあることが好ましい。 【0087】実施形態2の液晶表示装置210に用いる照明装置110の導光板20を、プリズム面24の凹凸形状が上記の条件を満足するように設計した。具体的には各パラメータを以下の様に設定した。 【0088】β=0°α=90°h/P=0.05P1/P2=1さらに、具体的には、導光板20のサイズを420mm×315mm×8mm(厚さ)で、P=1000μmとする。また、凹凸の高さhは、第1側面22aおよび第2側面22bに最も近い凹凸のh(hの最大値)を50μmとし、導光板20の中央に向かって徐々に大きく設定し、出射光量の分布が一定となるようにした。但し、中央(第1側面22aと第2側面22bとの丁度真中)に位置する凹凸の高さh(hの最小値)がh/P≧0.02となるようにした。このように、凹凸の高さhに傾斜を持たせる場合にも、全てのhに対して、0.02≦h/P≦0.2の関係を満足することが好ましい。 【0089】また、導光板20は、ポリメチルメタクリレートの板を熱プレス成形することによって作製した。導光板20の対向面26には、導光板20からより効率よく光が出射されるように導光板用反射シート50を配置した。導光板用反射シート50には迷光の発生を抑制するために正反射シートを用いた。 【0090】方向変換素子30には、実施形態1の液晶表示装置100と同様に、プリズムシート(例えば、住友スリーエム(株)製の「TRAFII」)を使用した。ここでも、プリズム面30aを導光板20側に配置した。なお、方向変換素子30の種類や配置を適宜変更できるのは、実施形態1の液晶表示装置200と同様である。 【0091】図14に、導光体20から出射された光の強度(相対輝度)の角度分布および照明装置110から出射された照明光の強度(相対輝度)の角度分布を示す。図14から分かるように、導光体20から出射された光は、出射角が±75°付近に強度のピークを有している。導光体20から出射された光の進行方向が方向変換素子30によって変換された、照明装置110からの照明光は、出射角が0°付近に強度のピークを有し、半値角は10°程度であり、指向性が高い。また、出射角が大きな方向へのサイドローブ光が少ない。 【0092】このように、小さい出射角の光をほとんど出射せず、出射角が大きい方向に指向性の高い光を出射する導光板20と、光の指向性を維持したまま進行方向だけを変換する方向変換素子30とを組み合わせることによって、サイドローブ光が少なく、指向性の高い照明光を得ることができる。 【0093】この照明装置110と、公知の透過型液晶パネル140と、光拡散素子50とを組み合わせた液晶表示装置210は、高品位の表示が可能で、広い視野角特性を有していた。なお、光拡散素子50としては、例えばレンチキュラーレンズを用いることができる。また、光拡散素子50を省略すれば、視野角は狭いものの、非常に明るい液晶表示装置が得られる。 【0094】 【発明の効果】本発明によれば、指向性の高い照明光を出射できる照明装置が提供される。導光板に形成された凹凸を適切に設計することで、導光板から光が効率よく出射し、かつ狭い角度範囲内で光が出射するため、明るく、指向性の高い照明光を出射できる照明装置を実現できる。この導光板と方向変換素子と組み合わせることによって、照明光の出射方向を任意に制御でき、所望の方向に指向性が高く、サイドローブ光の小さい照明光を得ることができる。 【0095】本発明の照明装置を液晶表示素子のバックライトとして用いることによって、明るい液晶表示装置が実現できる。さらに、前面に光拡散素子を備えた液晶パネルと組み合わせることによって、高品位の表示が可能で、広い視野角特性を有する液晶表示装置を実現できる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005049 【氏名又は名称】シャープ株式会社
|
| 【出願日】 |
平成12年9月29日(2000.9.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077931 【弁理士】 【氏名又は名称】前田 弘 (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開2002−109925(P2002−109925A) |
| 【公開日】 |
平成14年4月12日(2002.4.12) |
| 【出願番号】 |
特願2000−299213(P2000−299213) |
|