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【発明の名称】 面状照明装置及びこれを備えた表示装置
【発明者】 【氏名】足立 昌哉

【氏名】檜山 郁夫

【氏名】津村 誠

【氏名】遠藤 秀介

【要約】 【課題】高輝度、かつ薄型で輝度の面内均一性の高い照明装置を提供する。

【解決手段】複数の並列配置した線状光源と、前記光源に沿って配置した導光板と、前記光源及び導光板の上部に配置した光拡散手段と、前記光源の下部に配置した反射手段とを有する照明装置において、導光板の表面は平坦面であり、導光板の裏面は導光板の断面形状が光源から遠ざかるにつれて薄くなるような曲面を含む傾斜面で構成されており、相対的に光源から近い位置と、光源から遠い位置での導光板裏面の傾斜角度をそれぞれθn1とθf1とした場合、θn1≧θf1の関係を満足し、かつ導光板の最も薄くなる位置での導光板裏面の傾斜角度を0度とした照明装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】並列に配置される複数の線状又は棒状の光源と、前記光源の長手方向両側に沿って配置した複数の導光板と、前記導光板のいずれか一方の面側に設けられる光拡散反射手段と、前記導光板の前記光拡散反射手段と向い合う面と反対の面側に設けられる光拡散手段と、前記光源と前記光拡散手段との間に設けられる半透過反射手段と、を有する照明装置であって、前記導光板における前記光拡散手段と向い合う面は平坦面であり、前記導光板における断面形状は光源から遠ざかるにつれて薄くなる曲線を形成する傾斜面を含んで構成されており、相対的に光源から近い位置と、光源から遠い位置での導光板表面の導光板裏面に対する傾斜角度をそれぞれθn2とθf2とした場合、θn2≧θf2の関係を満足し、かつ前記導光板における前記最薄部での前記導光板表面の傾斜角度が実質的に0度となる照明装置。
【請求項2】並列に配置される複数の線状又は棒状の光源と、前記光源を収納する複数の溝を有する導光板と、前記導光板のいずれか一方の面側に設けられる光拡散反射手段と、前記導光板の前記光拡散反射手段と向い合う面と反対の面側に設けられる光拡散手段と、前記光源と前記光拡散手段との間に設けられる半透過反射手段と、を有する照明装置であって、前記導光板における前記光拡散手段と向い合う面は平坦面であり、前記導光板における断面形状は光源から遠ざかるにつれて薄くなる曲線を形成する傾斜面を含んで構成されており、相対的に光源から近い位置と、光源から遠い位置での導光板表面の導光板裏面に対する傾斜角度をそれぞれθn2とθf2とした場合、θn2≧θf2の関係を満足し、かつ前記導光板における前記最薄部での前記導光板表面の傾斜角度が実質的に0度となる照明装置。
【請求項3】並列に配置される複数の線状又は棒状の光源と、前記光源の長手方向両側に沿って配置した複数の導光板と、前記導光板のいずれか一方の面側に設けられる光拡散反射手段と、前記導光板の前記光拡散反射手段と向い合う面と反対の面側に設けられる光拡散手段と、前記光源と前記光拡散手段との間に設けられる半透過反射手段と、を有する照明装置であって、前記導光板における前記光拡散反射手段と向い合う面は平坦面であり、前記導光板における断面形状は光源から遠ざかるにつれて薄くなる曲線を形成する傾斜面を含んで構成されており、相対的に光源から近い位置と、光源から遠い位置での導光板表面の導光板裏面に対する傾斜角度をそれぞれθn2とθf2とした場合、θn2≧θf2の関係を満足し、かつ前記導光板における前記最薄部での前記導光板表面の傾斜角度が実質的に0度となる照明装置。
【請求項4】並列に配置される複数の線状又は棒状の光源と、前記光源を収納する複数の溝を有する導光板と、前記導光板のいずれか一方の面側に設けられる光拡散反射手段と、前記導光板の前記光拡散反射手段と向い合う面と反対の面側に設けられる光拡散手段と、前記光源と前記光拡散手段との間に設けられる半透過反射手段と、を有する照明装置であって、前記導光板における前記光拡散反射手段と向い合う面は平坦面であり、前記導光板における断面形状は光源から遠ざかるにつれて薄くなる曲線を形成する傾斜面を含んで構成されており、相対的に光源から近い位置と、光源から遠い位置での導光板表面の導光板裏面に対する傾斜角度をそれぞれθn2とθf2とした場合、θn2≧θf2の関係を満足し、かつ前記導光板における前記最薄部での前記導光板表面の傾斜角度が実質的に0度となる照明装置。
【請求項5】前記光源に隣接する側面部の高さをh12とし、前記導光板に隣接する側面部における前記反射板に近い端部側から前記導光板の最薄部における導光板の表面までの高さをh12とした場合、h12/h22≧0.75 である請求項1又は3記載の照明装置。
【請求項6】前記導光板における前記光源を収納する溝の側面部の深さをh22とし、前記導光板における前記光源を収納する溝の端部から前記導光板の最薄部における導光板の表面までの高さをh12とした場合、h12/h22≧0.75 である請求項2又は4記載の照明装置。
【請求項7】並列に配置される複数の線状又は棒状の光源と、前記光源を収納する複数の溝を有する導光板と、前記導光板のいずれか一方の面側に設けられる光拡散反射手段と、前記導光板の前記光拡散反射手段と向い合う面と反対の面側に設けられる光拡散手段と、前記光源と、前記光拡散手段との間に設けられる半透過反射手段と、を有する照明装置であって、前記光拡散手段の前記導光板に向い合う側と反対側に設けられる光路変換手段と、を有する照明装置。
【請求項8】並列に配置される複数の線状又は棒状の光源と、前記光源の両側に前記光源の長手方向に沿って配置した導光板と、前記導光板のいずれか一方の面側に設けられる光拡散反射手段と、前記導光板の前記光拡散反射手段と向い合う面と反対の面側に設けられる第1の光拡散手段と、前記光源と、前記光拡散手段との間に設けられる半透過反射手段と、を有する照明装置であって、前記光拡散手段の前記導光板に向い合う面との反対側に設けられる光路変換手段と、を有する照明装置。
【請求項9】前記光路変換手段は、断面形状が波形である曲面と、平滑面と、を有するプリズムシートであり、前記断面に対する長手方向と、前記光源の軸方向とが平行である請求項7記載の照明装置。
【請求項10】二以上の線状又は棒状の光源を一組の組光源とし、並列に配置される複数の組光源と、前記組光源を収納する複数の溝を有する導光板と、前記導光板のいずれか一方の面側に設けられる光拡散反射手段と、前記導光板の前記光拡散反射手段と向い合う面と反対の面側に設けられる光拡散手段と、前記光源と、前記光拡散手段との間に設けられる半透過反射手段と、を有する照明装置。
【請求項11】二以上の線状又は棒状の光源を一組の組光源とし、並列に配置される複数の組光源と、前記組光源の両側に前記組光源の長手方向に沿って配置した導光板と、前記導光板のいずれか一方の面側に設けられる光拡散反射手段と、前記導光板の前記光拡散反射手段と向い合う面と反対の面側に設けられる光拡散手段と、前記光源と、前記光拡散手段との間に設けられる半透過反射手段と、を有する照明装置。
【請求項12】並列に配置される複数の線状又は棒状の光源と、前記光源を収納する複数の溝を有する導光板と、前記導光板のいずれか一方の面側に設けられる光拡散反射手段と、前記導光板の前記光拡散反射手段と向い合う面と反対の面側に設けられる第1の光拡散手段と、前記光源と、前記光拡散手段との間に設けられる半透過反射手段と、を有する照明装置であって、前記第1の光拡散手段の前記導光板に向う側と反対の側に間隙を設けて配置される第2の光散乱手段と、を有する照明装置。
【請求項13】並列に配置される複数の線状又は棒状の光源と、前記光源の両側に前記光源の長手方向に沿って配置した導光板と、前記導光板のいずれか一方の面側に設けられる光拡散反射手段と、前記導光板の前記光拡散反射手段と向い合う面と反対の面側に設けられる第1の光拡散手段と、前記光源と、前記光拡散手段との間に設けられる半透過反射手段と、を有する照明装置であって、前記第1の光拡散手段の前記導光板に向う側と反対の側に間隙を設けて配置される第2の光散乱手段と、を有する照明装置。
【請求項14】前記導光板には、該導光板を構成する材料と屈折率の異なる微粒子が分散混入されている請求項1記載の照明装置。
【請求項15】並列に配置される複数の線状又は棒状の光源と、前記光源の長手方向両側に沿って配置した導光板と、前記導光板のいずれか一方の面側に設けられる光拡散反射手段と、前記導光板の前記光拡散反射手段と向い合う面と反対の面側に設けられる光拡散手段と、前記光源と、前記光拡散手段との間に設けられる半透過反射手段と、を有する照明装置であって、前記導光板は断面形状が楔型の板状部材を積層したものである照明装置。
【請求項16】光の透過率を調整する表示パネルと、該表示パネルに光を供給する照明装置と、を有する表示装置であって、前記照明装置は請求項1記載の照明装置であり、前記照明装置における前記棒状光源の長手方向が、前記表示パネルの長辺方向と略平行である表示装置。
【請求項17】光の透過率を調整する表示パネルと、該表示パネルに光を供給する照明装置と、を有する表示装置であって、前記照明装置は請求項1記載の照明装置であり、前記表示パネルの走査に応じて前記照明装置における光源を制御する制御手段を有する表示装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透過光量を調節して画像を表示する表示装置における照明装置及びこれを用いた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に用いられる表示装置はCRT(Cathode Ray Tube),PDP(PlasmaDisplay Panel)等を代表とする発光型の表示装置と、液晶表示装置,ECD(Electrochromic Display),EPID(Electrophoretic Image Display)等を代表とする非発光型の表示装置とに大別できる。
【0003】そして、一般的な非発光型の表示装置は、光の透過率を調節する表示パネル(例えば液晶パネル)と、表示パネルの背面に備えられ、この表示パネルに光を照射する照明装置と、を有している。即ち、表示パネルが照明装置から照射される光の透過光量を調整することで画像表示を行っているのである。故に照明装置は画像表示において非常に重要な意味を持つ。
【0004】また、非発光型の表示装置における照明装置には、エッジライト方式(導光板方式),直下方式(反射板方式),面状光源方式等がある(液晶ディスプレイ技術p252−256 産業図書株式会社 発行日1996年11月8日,フルカラー液晶表示技術 p201−202 株式会社トリケップス 発行日1990年2月26日)。尚、中型以上の液晶表示装置に対しては主にエッジライト方式と、直下方式が用いられている。
【0005】さらに近年、上記エッジライト方式と直下方式を組み合わせた方式(以下、「ハイブリッド方式」という。)も提案されてきている。
【0006】図28及び図29は従来例のハイブリッド方式の照明装置を示している。この一般的な構成について、図28の例を用いて説明する。ハイブリッド方式の照明装置は主に、反射板450と、反射板450上に並列配置される複数の光源110a〜110cと、光源の長手方向に沿って配置される複数の導光板290a〜290dと、光源の直上部に配置される半透過反射手段605a〜605cと、光が出射される側の面全体に配置される光拡散手段740とを有して構成される。この構成により、ハイブリッド方式は直下方式と同様、光源の数を増やすことで大画面化及び高輝度化を実現でき、かつ、導光板により輝度の面内分布の均一性をも維持できる。よってハイブリッド方式は、直下方式よりも光の輝度が均一な照明装置を、エッジライト方式よりも高輝度な照明装置を、容易に実現できる。尚、このようなハイブリッド方式の照明装置に関する技術には、例えば特開平2−208631号公報,特開平3−214191号公報,特開平4−338723号公報,特開平9−282921号公報,特開平11−149073号公報がある。
【0007】ところで、このような照明装置と液晶パネルから構成される液晶表示装置では動画を表示すると画像がぼやけて見えるという課題を有している。これは液晶パネルの画像表示速度、すなわち液晶の応答速度が数十msと遅いこと、及び液晶表示装置が1フレーム内で同じ画像を表示し続ける、いわゆるホールド型と呼ばれる表示方式であるために生じるといわれている(Ishiguro et al,信学技報,EID96−4,pp.19−26(1996))。ここでいう1フレームは映像信号の1周期の時間のことを意味する。このホールド型の表示による動画の画質劣化のメカニズムは以下の通りに説明される。実像では例えば動く物体は時々刻々と動き続け、同じ位置に留まることがない。これに対してホールド型の表示では動く物体であっても1フレームの間は同じ位置に表示され続けるため、1フレーム中のある瞬間には正しい位置にある画像を表示するが、別の瞬間には実際とは異なる画像が表示され続けることになる。人間の目はそれらを平均化して認知するため画像がぼやけてしまう。この問題に対しては照明装置を点滅させることである瞬間のみ画像を表示し、上記のような平均化による画像のぼやけを無くして動画の画質を向上するという技術が報告されている(k.Sueoka et al, IDRC'97 pp203−206(1998))。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一般にテレビ用の表示装置では、ダイナミックな映像を実現するために少なくとも400cd/m2 以上のピーク輝度が必要とされる。そのため非発光型の表示装置たる液晶表示装置でこのような輝度を実現する場合、照明装置が5000〜8000cd/m2 以上の高い輝度を有する必要がある。これは、解像度や表示モード等により異なるが液晶パネルの透過率は一般に5〜8%程度であることを考慮しなければならないからである。そして5000cd/m2 以上の輝度をハイブリッド方式の照明装置で実現するには、現在主流である光源として冷陰極管(冷陰極蛍光ランプ)を用いること、かつ光源の長寿命化を考慮して管電流を5〜6mAとすると、並列配置する光源の間隔を数十mm(数cm)程度とする必要がある。これは光源の本数の更なる増加を必要とすることを意味し、従来の導光板による光の均一化では解決できない課題を残す若しくは発生させることとなる。この課題について以下、説明する。
【0009】従来のハイブリッド方式の照明装置は導光板が平板状である照明装置と、導光板の断面形状が楔型の板状部材を有する照明装置に大別することができる。図28及び図29は従来のハイブリッド方式の照明装置における概略構成図(一部断面)であり、導光板が平板上のものと楔型のもののそれぞれを示している。
【0010】図28は平板上の導光板290a〜290dが平板状である場合を示し、図29は導光板290a〜290dが楔型である場合を示している。尚、図29における楔型の導光板290b,290cは、厚さが薄い端面どうしで突き合わされている。
【0011】まず、平板上の導光板を有する照明装置における課題について説明する。
【0012】図28に例示するよう、導光板が平板状であると、光源(ここでは図中光源110aに着目する)から出射して導光板に入射する光の一部(例えば図中光1010)は、隣りの光源(ここでは図中光源110b)側へ漏れる。そして漏れた光の一部は隣の光源の蛍光体等により吸収又は散逸等され、照明光として利用できなくなる、即ち損失となる。従って、導光板が平板状の場合、光源から出射した光のうち照明光として利用できる光の割合(以下、光源光の利用効率)が小さいため高い輝度を得にくいという課題が残っている。尚、この課題は光源の間隔が狭いほど顕著となるため、高輝度のために光源の間隔を数十mm程度とする必要があるテレビ用途等の液晶表示装置の照明装置においては特に顕著となり、無視できない。
【0013】次に楔型の導光板を有する照明装置における課題について説明する。
【0014】図29に示す導光板の断面形状が楔型の板状部材を突き合わせた形状である照明装置では、図28の照明装置に比べて隣の光源による光の損失が減少するため、平板状の導光板を有する照明装置より高い輝度を得ることができる。しかし、導光板が最も薄くなる部分10002(以下、最薄部)においては、導光板の裏面形状が不連続部分を有するため、当該不連続部分に対応した輝線が発生し、輝度の面内分布の均一性が低下するという課題を有する。更に、導光板から出射する光の進行方向の分布は導光板の最薄部10002を境に異なっているため、それに伴い照明装置から出射する照明光の進行方向の分布も異なることになる(照明光1002及び照明光1003参照)。つまり、斜め方向から観察する観察者5000a,5000bには、導光板の最薄部10002、及び光源の直上部を境にして交互に明暗が繰り返すいわゆる輝度むらが視認されてしまうという課題を有している。
【0015】即ち、従来のハイブリッド方式の照明装置ではテレビ用途に好適な液晶表示装置を実現するような高輝度と、輝度の面内均一性の両立についての考慮がなされておらず、その両立の現実が困難であった。
【0016】以上、本発明の目的の主なものの一つは、テレビ用途にも対応しうる高輝度、かつ面内輝度の均一性が高い薄型の照明装置、及びこれを用いた表示装置を提供することにある。
【0017】ところで、テレビ用途の表示装置では動画表示の性能も重要となる。上記の通り、ホールド型の表示を行う液晶表示装置の動画の画質劣化を抑制する方法として照明装置を点滅する方法がある。しかし、この方法は液晶パネルの全面に画像データを送り、液晶パネルの表示面全面の液晶が応答した後に、照明装置を点灯する必要があるため、液晶の応答時間が著しく小さい必要がある。例えば1フレームの時間を16.6ms とし、液晶パネルの表示面全面を走査するのに9msかかる場合、液晶の応答時間は7.6ms 未満でなければ照明装置の点灯時間が設けられず、表示装置を成立させることができない。
【0018】本発明の他の目的は上記実状に鑑みなされたもので、その目的は動画の画質劣化を抑制し、違和感の無い動画表示ができる液晶表示装置を実現することにもある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本願発明の照明装置の一つの見方によると、並列に配置される複数の線状又は棒状の光源と、光源の長手方向両側に沿って配置した導光板と、導光板のいずれか一方の面側に設けられる光拡散反射手段と、導光板の光拡散反射手段と向い合う面と反対の面側に設けられる光拡散手段と、光源と光拡散手段との間に設けられる半透過反射手段と、を有する照明装置であって、導光板における光拡散手段と向い合う面は平坦面であり、導光板における導光板の断面形状は光源から遠ざかるにつれて薄くなる曲線を形成する傾斜面で構成されており、相対的に光源から近い位置と、光源から遠い位置での導光板表面の導光板裏面に対する傾斜角度をそれぞれθn2とθf2とした場合、θn2≧θf2の関係を満足し、かつ導光板における最薄部での導光板表面の傾斜角度が実質的に0度とすることで、高輝度と、輝度の面内均一性の両立を図ることができる照明装置を提供することができる。
【0020】また、他の見方によると、並列に配置される複数の線状又は棒状の光源と、光源の長手方向両側に沿って配置した導光板と、導光板のいずれか一方の面側に設けられる光拡散反射手段と、導光板の前記光拡散反射手段と向い合う面と反対の面側に設けられる光拡散手段と、光源と光拡散手段との間に設けられる半透過反射手段と、を有する照明装置であって、導光板は断面形状が楔型の板状部材を積層したものとすることで、隣の光源へ漏れた光が隣の光源の蛍光体などで吸収されて損失となることを抑制でき、高輝度と、輝度の面内均一性の両立を図ることができる照明装置を提供することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら幾つかの実施例をもとに説明する。
(実施例1)図1は本発明の照明装置の一部断面を示す概略斜視図である。また、図2及び図3は本発明の照明装置の一部概略断面図である。
【0022】まず図1を用いて概要を説明する。実施例1に係る照明装置は、光の透過光量を調節して画像を表示する表示パネル(図示せず)の背面に配置され、背面から表示パネルに光を入射させる。尚、表示パネルとして、長寿命でかつマトリクス表示が可能な液晶パネルを用いることは有用である。
【0023】照明装置1は、並列配置した線状または棒状の光出射部を有する複数の光源100(図1中100a,100b,100c,100d)と、複数の光源100を収納する複数の溝を有する導光板200と、導光板200の裏面に設けた光拡散反射手段300と、複数の光源100の直上部にそれぞれ配置した複数の半透過反射手段600(図1中600a,600b,600c,600d)と、導光板200の表面側に光出射側の面全体を覆うように配置した第1の光拡散手段700と、第1の光拡散手段700と一定の間隙を設けて配置した第2の光拡散手段710と、第2の光拡散手段710の上に配置した光路変換手段800と、第3の光拡散手段720と、光源100の背面に配置した反射手段400と、フレーム500とを有して構成される。(なおこれ以降、線状又は棒状の光源を単に「棒状光源」として表現する。)次に図2を用いて説明する。
【0024】光源100は小型,高発光効率,低発熱といった条件を満たすものを用いると良く、例えば冷陰極管や熱陰極管等の蛍光ランプ、あるいはLED(LightEmitting Diodes)を複数個整列配置したもの、あるいはLEDと棒状の導光手段を用いて線状の光出射部を構成したものを使用することができる。実施例1では管径φ2.6mmの冷陰極蛍光ランプを4本用い、これらのピッチPを61.4mmとした。尚、表示パネルとしてカラー液晶パネルを用いた場合は、光源の発光ピーク波長を当該液晶パネルにおけるカラーフィルタの透過スペクトルに対応させると良い。また、光源100は電源装置及び制御手段(図示せず)に接続されており、これらにより光源の点等、点滅が制御される。冷陰極蛍光ランプを用いる場合には、直流電源装置と光源との間にインバーター回路を介しておくとよい。
【0025】導光板200は可視光に対して透明な板状部材によって構成され、その裏面側には光源100を収納する溝を複数有する。導光板200の表面201は平坦面であるが、裏面202はその断面形状が光源から遠ざかるにつれて薄くなる曲面(若しくは傾斜面)を有している。
【0026】また、導光板における裏面202の傾斜角度(導光板の表面201に平行な面と、導光板における裏面202の傾斜とがなす角度)は、光源に近い部分から遠ざかるに従って連続的に小さくなり、かつ導光板が最も薄くなる位置10000(導光板の溝部を除く。また、以下この部分を単に「最薄部」という。)において、傾斜角度が実質的に0度となっている。尚この場合、一部領域に導光板の裏面202の傾斜角度が等しい領域があっても良い。別言すれば、任意の二点をとり、相対的に光源に近い部分の傾斜角度をθn1、光源から遠い部分の傾斜角度をθf1とした場合、θn1≧θf1の条件が満たされるようにすればよい。
【0027】次に図3を用いて溝と導光板の厚さとの関係について説明する。
【0028】導光板200における光源を収納する溝の側面部の導光板裏面側の下端から導光板の最薄部10000における導光板の裏面までの高さをh1とし、導光板200の溝の側面の高さをh2とすると、実施例1の照明装置ではh1/h2の値が0.75 となっている。尚、後述する理由から、本願発明の効果をより奏するために、h1/h2の値が0.75以上であることは更に望ましい。
【0029】次に本実施例の導光板200について、図1乃至図3を考慮に入れつつ図4を用いて詳細に説明する。
【0030】図4は本発明の照明装置に係る導光板200の一部断面図であり、導光板の端部近傍の概略構成図である。
【0031】導光板200の外形寸法を317.7mm×245.6mmとし、最大厚さt2を5.0mm としている。この導光板の外形寸法は表示領域の対角寸法が38cmの表示装置に対応するものである。また、導光板200には光源を収納する溝部が61.4mm のピッチで4つ形成してある。
【0032】尚、光源として冷陰極蛍光ランプを用いる場合、過度の温度上昇による輝度低下の抑制や、光源100からの出射光の導光板200への入射効率を高めるために溝の大きさは光源よりも大きくすることが望ましい。具体的には光源と導光板との間には0.7〜1.0mm以上の隙間を設けると良い。実施例1では光源であるφ2.6mm の冷陰極蛍光ランプに対応させるため、溝の高さ(入光面高さ)h2が4.0mm 、幅W1が4.6mm である矩形の溝を設け、溝の中央部に光源を配置している。従って、導光板200の光源に挟まれない領域では入光面(例えば210c)から導光板の端部203までの幅W3は28.4mm となる。
【0033】また、導光板200の裏面形状は以下の通りである。導光板200の入光面(導光板の光源を収納する溝の側面)から距離W2=14.2mm までの範囲は傾斜角度を約8度で一定とし、この位置よりも入光面から離れた領域は半径R=101.3mmの曲面とした。従って、本構成では光源の中心位置から30.7mm離れた位置が導光板200の最薄部10000となる。また、導光板200の端部(図4では203)と、導光板200の最薄部10000においては導光板裏面の傾斜角度が0度であり、厚さt1は2mmである。
【0034】導光板200の材料としては可視光に対して透明な樹脂を用いれば良く、従来のエッジライト方式の導光板に主に用いられているアクリル樹脂や、非晶性オレフィン樹脂を用いることができる。実施例1では導光板の形状が従来のエッジライト方式の導光板よりも複雑となるので、アクリルよりも成形時の流動性が高いCOP(シクロオレフィンポリマ)を用いることは成形の際における歩留まり向上に有効である。このような樹脂は製品名ゼオノアとして日本ゼオンから市販されている。また、COPはアクリルよりも吸湿性が低いので、実施例1のように厚さの変化が大きい導光板の場合には吸湿によるそりの発生が抑制できるという効果を有する。さらに、アクリルより密度が20%低いため軽量化できるといった特長もある。尚、現状では、CPOには若干黄色がかかるという問題がある。この問題はサイドライト方式のように導光板に入射した光が照射対照(例えば液晶パネルの画面)の大きさに対応するような長い距離を伝播する場合には無視できない。しかし、本願発明の照明装置では、導光板に入射した光の大部分が導光体から出射するまでの伝播距離が光源のピッチの1/2程度と身近いため導光板の材質の影響を受け難い。つまり、若干黄色見がかるという問題が小さくなるという効果がある。
【0035】また、本願明細書及び図面においては溝の形成される面と曲面の形成される面とを同一として記載している。しかし、実施例の効果を奏する限りにおいて、溝の形成される面と曲面の形成される面は必ずしも同一でなくてもよく、お互いを反対の面に設ける構成としてもよい。
【0036】次に、導光板200の溝部以外の裏面202に設けられる光拡散反射手段300について説明する。
【0037】光拡散反射手段300は導光板200内を伝播する光の反射角度を変えて、導光板の表面201から光を外部に出射させる機能を有するものである。光拡散反射手段300としては導光板の裏面202に白色顔料インク等の光拡散手段をパターニングし、或いは導光板裏面202に傾斜面を有する多数の微細な凹凸面や段差からなる光拡散手段を形成し、その背面に高分子フィルム等の支持基材に反射面を形成した反射シートを配置することにより実現できる。実施例1では以下、光拡散反射手段300として導光板の裏面202の全面に反射シートを透明な粘着剤により直接貼り付けた場合を説明するが本願発明はこれに限定されるものではない。
【0038】また、光源100を配置するための溝部の直上部分に設けられる半透過反射手段600についても説明する。
【0039】半透過反射手段600(図4においては600d)は光源100からの出射光のうち、上に向かう光の一部を透過し、残りを反射して導光板200の溝の側壁、つまり導光板の入光面へ向わせる機能を有する。また、半透過反射手段600は光源から光源直上部へ出射する強い光を遮断し、光源直上部に輝線が発生することを抑制して、輝度の面内均一性を向上する機能も有する。このため、半透過反射手段600の透過率は光源の光強度を考慮し、反射率よりも低く設定するとよい。尚、透過光は透過する際に散乱されることが輝度の面内均一性を向上するうえでより望ましい。また、さらに光の利用効率を高めるため半透過反射手段600は光の吸収が出来るだけ少ない材料を用いることも望ましい。具体的には透明基材中に空気、あるいは屈折率の異なる微細な透明体や白色顔料等を混入することで半透過反射手段の機能を実現したものや、透明支持基材上に白色顔料をコートしたもの、或いは直接導光板の光源直上部に白色顔料を塗布、あるいは印刷したものを用いることが考えられる。尚、白色顔料を塗布、或いは印刷する場合は、輝度の面内均一性を高めるために光源の直上部では白色顔料を厚く、あるいは濃度を高く、あるいは隙間なく塗布もしくは印刷し、光源から離れるに従い白色顔料の厚さ,濃度、あるいは被覆面積を連続的に低くすることも有用である。半透過反射手段600の具体的材料として、実施例1では反射率86%のPET(ポリエチレンテレフタレート)からなるシート(製品名RF75,ツジモト電機製)を用いている。尚、実施例1では幅4.6mm の短冊状にして導光板溝部の光源直上部に配置した場合を説明するが、本願発明はこれに限定されるものではない。再び図3にもどり、説明する。
【0040】光源100の裏側には反射手段400が配置される。反射手段400は光源100からの出射光を反射して、導光板200の溝の側壁、すなわち導光板の入光面から導光板へ入射する光量を増大させる機能を有する。反射手段400としては、高い反射率を有する反射面を樹脂板、或いは高分子フィルム等の支持基材上に形成したものを用いることができる。反射面は支持基材上にアルミニウム,銀等の反射率の高い金属薄膜を蒸着法、或いはスパッタリング法等により成膜したもの、或いは支持基材上に増反射膜となるように誘電体多層膜を形成したもの、或いは支持基材上に白色顔料をコートしたもの等を用いることができる。また、屈折率の異なる透明媒体を複数層積層することで反射手段として機能するようにしたものを用いてもよい。実施例1では反射手段400として支持基材フィルム上に拡散反射層を積層形成した反射シート(製品名レフスター,三井化学株式会社製)を用いた。
【0041】導光板200の表面201にはその全面を覆うように第1の光拡散手段700を配置する。第1の光拡散手段700は導光板200から出射する光の出射角度分布、及び輝度の面内均一性を均一化するための手段である。第1の光拡散手段700としてはPET,PC(ポリカーボネート)等の透明な高分子フィルムの表面に凹凸を形成したもの、或いは高分子フィルムの表面に透明媒体と屈折率の異なる透光性の微粒子を混合させた拡散層を形成したもの、或いは板もしくはフィルム内部に気泡を混入して拡散性を持たせたもの、或いはアクリル樹脂等の透明部材中に白色顔料を分散させた乳白色部材等が使用できる。実施例1では第1の光拡散手段として基材フィルムとしてPETを用いた拡散シート(製品名D121,ツジモト電機製)を2枚導光板200上に配置した場合を述べるが本願発明はこれに限定されるものではない。
【0042】第1の光拡散手段700の上には後述する理由から一定の間隙S1を設けて第2の光拡散手段710を配置している。第2の光拡散手段710は第1の光拡散手段700と同じく光の出射角度分布及び輝度の面内均一性を均一化するための手段である。このため、第1の光拡散手段と同様、第2の光拡散手段710としてはPET,PC等の透明な高分子フィルムの表面に凹凸を形成したもの、或いは高分子フィルムの表面に透明媒体中に透明媒体とは屈折率の異なる透光性の微粒子を混合した拡散層を形成したもの、或いは板もしくはフィルム内部に気泡を混入して拡散性を持たせたもの、或いはアクリル樹脂等の透明部材中に白色顔料を分散させた乳白色部材等が使用できる。第2の光拡散手段710は、第1の光拡散手段700との間に一定の距離の空隙を保って配置するため、別に支持部材を設けることが望ましいが、それ自体に剛性がある光拡散手段を用いて支持部材を兼用しても良い。このような光拡散手段としては厚さ数mmのアクリル樹脂等からなる板状の光拡散手段を用いることができる。具体的には製品名CLALEX DR−IIIC(日東樹脂工業株式会社製)等を用いることができ、その際、たわみ量を小さくすることと、照明装置の薄型化及び軽量化とを鑑みて厚さ2mmのものを用いると良いであろう。尚、これとは別に支持部材として透明なアクリル樹脂板を用い、その上に拡散シートを積層することで第2の光拡散手段710を構成しても良い。実施例1では第2の光拡散手段として基材フィルムとしてPETを用いた拡散シート(製品名D121,ツジモト電機製)を用い、これを支持部材としての厚さ2mmの透明アクリル樹脂板の上に積層配置した場合を説明する。また、実施例1では第1の光拡散手段700と第2の光拡散手段710の間隙S1を9mmとするが、本願発明はこれに限定されるものではない。
【0043】第2の光拡散手段710の上には光路変換手段800を配置する。光路変換手段800は導光板200から出射し、第1の光拡散手段700及び第2の光拡散手段710を通過した光の進行方向を揃える機能を有するもので、少なくとも光源100の長手方向と直交する方向での光の進行方向を正面方向へ揃える機能を有する。このような機能を実現する手段としては、特開平1−37801号公報(発明名称:照明パネル)に記載されている、その両面が平滑面と波形面で構成される透明シートも用いることができる。実施例1では図3に例示する通り、光路変換手段800として導光板200側の面が平滑面、もう一方の面が波形面で構成される透明シートを一枚用いる場合を説明する。このような透明シートは3M社(米国)から製品名RBEF,BEFIII ,ウェーブフィルムといった名称で市販されており、本願発明の光路変換手段として好適である。実施例1では光路変換手段800として波形面を構成するプリズムの平均ピッチが50μm、プリズムの角度が90度、プリズム先端を半径8μmで丸めたものを使用し、プリズムの長手方向を光源100の長手方向と略一致させて配置した。尚、光路変換手段800の具体的な作用効果については後に詳述する。
【0044】光路変換手段800の上には第3の光拡散手段720が配置される。第3の光拡散手段720は光路変換手段800を通過した光の出射角度分布及び輝度の面内均一性を向上するための手段である。また、光路変換手段800として用いられるシートは非常に傷が付きやすいため、第3の光拡散手段720は光路変換手段800の保護層としても機能する。第3の光拡散手段720には第1及び第2の光拡散手段と同様、PET,PC等の透明な高分子フィルムの表面に凹凸を形成したもの、或いは高分子フィルムの表面に透明媒体中に透明媒体とは屈折率の異なる透光性の微粒子を混合した拡散層を形成したもの、或いは板もしくはフィルム内部に気泡を混入して拡散性を持たせたもの、或いはアクリル樹脂等の透明部材中に白色顔料を分散させた乳白色部材等が使用できる。実施例1では第3の光拡散手段720として基材フィルムにPETを用いた拡散シート(製品名D117,ツジモト電機製)を配置する場合を述べるが本発明はこれに限定されるものではない。
【0045】フレーム500は照明装置1を構成する導光板,光拡散手段,光路変換手段等を支持固定する機能を有するもので金属や、樹脂等で構成される。
【0046】次に実施例1の照明装置の動作について図5を用いて説明する。図5は本発明の照明装置の一部断面を示す概略構成図である。
【0047】光源100(例えば図5では100a,100b)から出射した光は直接、または反射手段400等で反射した後、導光板200の入光面、つまり導光板200の溝の側面(図5では210a,210b)から導光板へ入射する。尚、光源100から出射した光のうち半透過反射手段600(例えば図5では600a,600b)に至った光については、一部が半透過反射手段600を透過し、残りが反射して直接、或いは光源100や反射手段400を介して導光板200へ入射する。
【0048】導光板200に入射した光は導光板の表面201と、導光板の裏面202及びこれに設けた光拡散反射手段300で反射を繰り返ししながら導光板200内を伝播する。そして導光板の裏面202に設けた光拡散反射手段300で反射した光のうち、導光板の表面201に全反射の条件からずれた角度、つまり臨界角以下の角度で入射した光は導光板の表面201から出射する。導光板の表面201から出射した光は第1の光拡散手段700及び第2の光拡散手段710で輝度の面内分布、及び光の進行方向の均一性を高められた後、光路変換手段800に入射する。光路変換手段800に入射した光はその進行方向が揃えられた後、第3の光拡散手段720を通過して照明装置1から出射する。尚、光源100から出射し、半透過反射手段600を透過した光は導光板200,第1の光拡散手段700,第2の光拡散手段710,光路変換手段800、及び第3の光拡散手段720を通過する際、輝度の面内分布、及び光の進行方向の均一性を高められ、照明装置1から出射する。
【0049】ここで、本願発明に係る光路変換手段800の効果について詳述する。図5に示す通り、導光板の厚さを光源から遠ざかるにつれて薄くしたハイブリッド方式の照明装置では導光板200の表面201から出射した光の主たる進行方向が光源の長手方向と直交する方向に関しては導光板の最薄部10000及び光源100の直上部を境にして異なる。このため光の進行方向を揃えなければ斜め方向から観察した際に導光板の最薄部10000、及び光源100の直上部を境にして交互に明暗が繰り返す輝度むらが発生するという課題を生じる。勿論、光拡散手段によって導光板から出射した光の進行方向はある程度均一化されるが、光の進行方向を光拡散手段のみで揃えるためには光拡散性能の高いもの(例えばヘイズ値がより高いもの)を用いる必要がある。しかし、一般に光拡散性が高い光拡散手段を用いると、透過率が低くくなるため照明装置の輝度が低下するという別の問題を生じてしまう。そこで、本願発明では輝度をできうる限り低下することなく斜め方向から観察した際の輝度むらを防止するために、異なる進行方向を有する光の進行方向を揃える手段として新たに光路変換手段800を備えているのである。
【0050】図7及び図8は本願発明の効果について具体的に説明するためのグラフである。図7及び図8の横軸は光の進行方向、つまり照明装置から出射する光の角度(出射角度)を示し、縦軸が輝度値を出射角度0度の場合の輝度値で正規化した相対輝度を示す。尚、図6は輝度の測定位置の説明図であり、輝度は図6に示した位置B1,B2において測定している。位置B1,B2は導光板200の最薄部10000からそれぞれ10mmだけ離れた位置であり、測定角度は光源の長手方向と直交する方向の俯角(+α、及び−α)に対して行った。以下、図7及び図8を用いて説明する。
【0051】図7は実施例1に係る照明装置における測定結果であり、図8は実施例1に係る照明装置ではあるが、光路変換手段800がない場合の測定結果である。図8では、導光板、光拡散手段等により光の均一性が改善されているものの、光路変換手段を配置しないので、光の出射角度と輝度の分布の関係が測定位置により異なる。即ち最大輝度を得ることができる光の出射角度が正面方向(出射角度0度)とずれている。これは斜め方向から観察した際に輝度むらが発生することを意味する。しかし、図7の本願発明の照明装置では光の出射角度と輝度の分布の関係が測定位置によらず一致している。これは斜め方向から観察しても輝度むらが観察されないことを意味する。つまり、光路変更手段によって、ハイブリッド方式の照明装置の課題である斜め方向から観察した際の輝度むらを輝度の低下を招くことなく防止できる。尚、光路変換手段800として上記部材を用いた場合、正面(出射角度0度)の輝度は光路変換手段を用いない場合の約1.3 倍になった。つまり、本願発明の照明装置は光路変換手段800を用いることで斜め方向から観察した際の輝度むらの防止、及び輝度の向上ができるという効果がある。尚、本実施例では光路変更手段として、導光板200側の面が平滑面であり、もう一方の面が波形面で構成される透明シートを一枚用いている。また、導光板200と光路変換手段800との間に光拡散手段が配置され、光路変換手段に入射する光の主たる進行方向を10〜30度と調整することとしたので、光路変換手段は効率良く機能した。また、本実施例とは別に光路変換手段として導光板200側の面が波形面であり、もう一方の面が平滑面で構成される透明シートを用いても良い。この場合は、導光板と光路変換手段との間に光拡散手段を配置せず、導光板200から出射する光の主たる進行方向に合わせて、波形面を構成するプリズムの頂角を決定すれば良い。また、波形面を構成するプリズムの頂角を面内で異なるようにして機能を最大に発揮できるようにしても良い。
【0052】本発明の照明装置に係る光拡散手段の効果についても詳細に説明する。一般に照明装置における輝度の面内分布の均一性を向上するには光源や導光板の上に配置する光拡散手段の光拡散性能を高くする(例えばヘイズ値を高くする)、もしくは光源や導光板と光拡散手段との距離を大きくするということが考えられる。しかし、前者は光拡散手段の透過率が低下し、照明装置の輝度が低下するという別の問題を生じ、後者は照明装置全体が厚くなるという問題を生じる。これに対して我々は鋭意検討した結果、光源や導光板の上部に配置する光拡散手段を少なくとも2層に分離し、分離した一方の光拡散手段を導光板上に配置し、他方を導光板上に配置した光拡散手段とは一定の間隙を保って配置することで、同じ性能の光拡散手段を連続して積層配置した場合よりも輝度の面内分布が均一になることを見出した。
【0053】図9は実施例1における照明装置の輝度の分布を示すグラフである。このグラフは図1のA−A'で示す位置の輝度を示し、横軸が位置、縦軸が各位置の輝度値を中央位置の輝度値で正規化した相対輝度を表す。また、図9には比較例として第1の光拡散手段と第2の光拡散手段を導光板200から間隙S1=9mm離れた位置に積層配置した場合を併記する。
【0054】図9から明らかな通り、本発明の照明装置では導光板200の上部に配置する光拡散手段を複数層に分離し、分離した一方の光拡散手段を導光板200上に配置し、他方を導光板上に配置した光拡散手段とは一定の間隙を保って配置することで、同じ性能の光拡散手段を連続して積層配置した場合よりも均一な輝度分布が得られることがわかる。従って、同じ厚さであれば輝度の面内分布がより均一な照明装置が実現でき、輝度の面内分布の均一性が同じであればより薄い照明装置が実現できるという効果がある。尚、分離した光拡散手段の間隙S1は大きければ大きいほど輝度分布の均一性に対する効果は大きくなる。また、その効果は光源や導光板の構成によっても異なるので一義的には決定できないが、間隙を2mm以上とすれば明らかな効果が得られる。従って照明装置の構成や薄型化を考慮すると間隙S1は2〜10mmの範囲に設定することが望ましい。
【0055】次に導光板の形状の効果について図10を用いて詳述する。
【0056】横軸は導光板の入光面の高さh2、つまり導光板の光源に近接する側面の高さ(実施例1では溝の側面の高さh2)と、光源に隣接する導光板の側面部、つまり実施例1における導光板の光源を収納する溝の側面部の導光板裏面側端部の位置から導光板の最薄部における導光板の裏面までの高さh1との比h1/h2を示す。縦軸は照明装置の輝度値をh1/h2=0の場合の輝度値で割った相対輝度を示す。尚、h1/h2=0であることは、光源間の導光板の厚さが一定であること、つまり平板状で有ることを示し、h1/h2の値が大きくなるに従い導光板の最薄部10000の厚さが薄くなることを意味する。また、シンボル○は本願発明にかかる照明装置の測定結果であり、実施例1(h1/h2=0.75)の他に、導光板の裏面を半径R=135.9mm(h1/h2=0.75)の曲面とした場合と、半径R=102.8mm(h1/h2=1.0)の曲面とした場合についてもプロットした。尚、比較のため導光板裏面の傾斜角度θが一定の場合(シンボル△)も併記している。ここでθが一定とは(例えば図12に示すように)導光板200kの裏面202kの傾斜角度θが導光板の溝部から最薄部10000kにかけて一定である場合を示す。つまり、導光板における断面形状が楔型の板状部材を繋ぎ合せたような形状の場合を示す。
【0057】尚、光源として冷陰極蛍光ランプを使用する場合は光源からの出射光の導光板への入射の効率は導光板の入光面が高い程高くなる。従って、入光面の高さh2はできるだけ大きくすることが望ましいが、h2を大きくすると導光板が厚くなり照明装置全体も厚くなってしまう。従って、光源光の導光板に対する入射の効率と装置の薄型化を考慮すると、入光面の高さはランプ直径の1.5〜2.0倍とすると良いだろう。これを鑑み、実施例1では上述の通り、管径2.6mm の冷陰極管ランプに対して入光面の高さh2=4.0mm としている。
【0058】図10から明らかな通り、導光板の裏面202の形状に関わらず、h1/h2の値を大きくすれば輝度が向上する。従って、輝度を向上するという観点ではh1/h2の値はできるだけ大きくすることが望ましい。一方、先ほど述べたとおり入光面の高さh2を小さくすると光源からの出射光の導光板への入射の効率が低下するので、h1/h2の値を大きくするには、最薄部10000での導光板裏面202の高さh1を高くすることが重要となる。尚、高さh1を高くするということは最薄部での導光板の厚みを薄くすると同時に導光板裏面の平均傾斜角度を大きくすることを意味する。導光板裏面の傾斜角度が大きいと導光板に入射した光は導光板の表面から出射し易くなる。また、導光板に薄い部分があれば、導光板に入射した光は導光板の薄い部分を通過しにくくなる。このため高さh1を高くすれば、導光板に入射した光を導光板の最薄部10000を通過する前に効率良く導光板の表面201に出射できるようになる。これは、隣の光源側へ漏れる光が減り、隣の光源での吸収、あるいは散逸して照明光として利用できなくなる光が低減されて輝度が向上することを意味する。本願発明で対象としている輝度5000cd/m2 以上を目指すような高輝度な照明装置では、光源のピッチが数十mmと小さくなるので、隣の光源への光漏れが発生しやすいため、この光漏れを抑制することが光源からの出射光を照明光として利用する効率を高めるために非常に重要である。
【0059】尚、上でも述べたが、一般には導光板の断面形状を光源から遠ざかるにつれて薄くする、つまりh1/h2の値を0よりも大きくしていくと、導光板から出射する光の主たる進行方向は導光板の最薄部10000及び光源直上部を境として異なるようになる。従って、何ら処置を施さないと照明装置を斜め方向から観察した際に交互に明暗を繰り返す輝度むらが観察されるようになる。しかし、実施例1の照明装置では上述の通り、導光板から出射した進行方向の異なる光は光路変換手段によって進行方向が揃えられるため斜め方向から観察した際の輝度むらが防止できる。つまり、本願発明に係る照明装置では輝度を向上するためにh1/h2の値を大きくしても斜め方向から観察した際の輝度むらが防止できるので導光板形状の設計の自由度が広がり、より高輝度な構成を採用できるという効果がある。
【0060】また、本願発明では隣の光源への光漏れを低減するためにh1/h2の値を大きくする他に相対的に光源に近いところの傾斜角度θn1と、光源から遠い位置での傾斜角度θf1の関係をθn1≧θf1と規定し、さらに導光板の最薄部での傾斜角度は実質的に0度とすることを特徴としている。この構成により図10に示す通り、本願発明に係る照明装置ではh1/h2の値が同じであっても導光板の裏面の傾斜角度θを一定にした場合より高い輝度が得られる。これは光源に近い位置の傾斜角度をより大きくすることで、導光板に入射した光を光源に近い位置からより積極的に出射する構成としたからである。つまり、導光板に入射した光はより短い距離で導光板表面から出射するため、光源のピッチが小さくても隣の光源への光漏れがより低減し、光の損失が減るからである。このことは通常、エッジライト方式の照明装置ではできるだけ導光板の奥まで光が伝播するように光源の近くでは導光板から光があまり出射しない構造としていることと対照的であり、特徴的であるといえる。
【0061】尚、上述の通り、h1/h2の値は大きければより高い輝度が得られる。しかし、照明装置の薄型化のために導光板の厚さを不必要に厚くしないという前提に立てば導光板の入光面の高さと、最薄部での導光板裏面の高さは同じであること、つまりh1/h2=1.0 が現実的には上限とすべきである。尚この際、本願発明に係る照明装置において、図10で明らかなように、h1/h2≧0.75とすれば導光板の裏面における傾斜角度θが一定の場合に得られる最大の輝度よりも高い輝度が得られれる。つまり、本発明の照明装置ではh1/h2≧0.75とすることで従来実現できなかった高い輝度を実現することができる。よってこの条件を満たす構成にすることが望ましい。
【0062】尚、本発明の照明装置では上述の通り、導光板の裏面202の形状を相対的に光源に近い位置での傾斜角度θn1と、光源から遠い位置での傾斜角度θf1の関係をθn1≧θf1と規定し、さらに導光板の最薄部での傾斜角度は実質的に0度とすることを特徴としている。このことは導光板に入射した光を光源に近い位置からより積極的に出射する構成とし、隣の光源への光漏れを低減することで輝度を向上するためだけなく、輝度の面内分布を均一化するためにも非常に有効である。尚、実質的に0度とすることは導光板の最薄部において不連続部分により生ずる輝線の発生を抑えるために特に有効である。
【0063】図11は本願発明に係る照明装置の効果を説明するためのグラフである。この図は実施例1の照明装置の輝度分布を示すグラフであり、図1のA−A′の位置での輝度の分布を示す。横軸が位置、縦軸が各位置の輝度値を中央位置の輝度値で正規化した相対輝度を表す。尚、比較例として導光板裏面における傾斜角度θが一定の場合(他の条件は実施例1と同じ)を併記した。
【0064】図11からも明らかな通り、本願発明に係る照明装置では導光板裏面の傾斜角度θを一定とした場合よりも輝度の分布が均一になっている。導光板裏面の傾斜角度θを一定とした場合は導光板の裏面の形状は最薄部10000kで不連続的に変化する(図12参照)。導光板の裏面に不連続な部分があるとそこで輝度分布の変化が大きくなり輝線の原因となることがある。さらに隣り合う光源(図12では100aと100b)から出射した光は導光板から出射した際、導光板の最薄部10000kの上部で重なるため、この部分の輝度が高くなり、輝度の面内分布の均一性が低下する。一方、本願発明に係る照明装置では導光板裏面の傾斜角度を光源から離れるにしたがって連続的に小さくし、導光板の最薄部10000での傾斜角度は0度となるよう連続的に変化させている。このため輝線の原因となるような不連続な部分はなくなる。
【0065】さらに、光源の近くからより積極的に光を出射する構成としたため、導光板から出射した光の導光板の最薄部上部で重なりが少なくなるため、輝度の面内分布は均一となる。
【0066】ここで、一般に導光板と光拡散手段との距離を長くする、つまり、照明装置を厚くすることで輝度の面内分布の均一性は向上する。言い換えると輝度の面内分布の均一性が向上すればより薄型の照明装置が実現できることになる。実施例1では導光板の裏面形状により輝度の面内分布の均一性が向上し、導光板と光拡散手段との距離をより小さくすることができるため、より薄い照明装置を実現することができる。
【0067】つまり、本発明の照明装置は導光板の裏面形状を上記構成にすることで輝度の向上と、面内における輝度分布の均一性の向上、つまり照明装置の高輝度化と薄型化を同時に実現できるという効果がある。
【0068】尚、本実施例の照明装置では、光源である冷陰極蛍光ランプの管電流を6mAとした場合、中央部の正面輝度が5200cd/m2 となった。これは表示パネルとして透過率8%以上の液晶パネルを用いることで400cd/m2 以上の表示輝度が実現できるレベルであり、ダイナミックな映像を表現するテレビ用の液晶表示装置を実現できるレベルである。
(実施例2)本願発明に係る照明装置の他の実施例を図14乃至図16を用いて説明する。
【0069】図14は本願発明の照明装置の一例を示す図で、一部断面を表す概略斜視図である。また、図15及び図16は本発明の照明装置の一部概略断面図である。
【0070】実施例2は実施例1で説明した照明装置において一体成形されていた導光板200を分割し、さらに半透過反射手段600(600a〜600d)を第1の光拡散手段700で支持するようにしたものであり、上記実施例と同一の部分には同じ符号をつけ、詳細な説明は省略する。
【0071】実施例2の導光板は実施例1の導光板200の表面側を1mm減らし、5つの部分に分割した状態と同じものである。従って、導光板200a〜200eの最大厚さt4と最薄部10000の厚さt3はそれぞれ4.0mmと1.0mmとなり、隣り合う導光板の距離S2は4.6mm となる。また、導光板の裏面形状は実施例1と同じである。
【0072】従って、本実施例においても導光板の形状は以下の要点を満たす。つまり、導光板の光源に隣接する側面部の導光板裏面側の端部の位置から導光板200a〜200bが最も薄くなる位置(最薄部)10000における導光板裏面までの高さh1と、導光板の入光面の高さh2、即ち実施例2では導光板200a〜200bの光源に隣接する側面の高さh2との比h1/h2(図15,図16参照)はh1/h2≧0.75 を満たす。さらに導光板200a〜200eの裏面の傾斜角度、即ち導光板の表面201に平行な面と、導光板の裏面202とがなす角度を光源に近い部分から遠ざかるに従って連続的に小さくし、導光板の最薄部10000では実質的に0度とする。言い換えると、相対的に光源に近い部分の傾斜角度をθn1、光源から遠い部分の傾斜角度をθf1とした場合、θn1≧θf1の条件を満たす。
【0073】半透過反射手段600は上記実施例では導光板200の溝の光源直上部に配置されたが、本実施例ではその部分に導光板は存在しない。このため、半透過反射手段600は第1の光拡散手段700で支持するようにすると良い。実施例2では半透過反射手段600として白色顔料を用い、これを第1の光拡散手段700である拡散シートに印刷したものを用いた。この際、光源直上部に位置する部分の白色顔料は厚く隙間なく印刷し、光源直上部から離れるに従い、白色顔料の印刷面積(被覆面積)が連続的に小さくなるように印刷したものを用いた。
【0074】尚、半透過反射手段600としては白色顔料の代わりに隣り合う導光板の隙間S2と同じ幅の短冊状で半透過反射手段として機能するフィルムやシートを第1の光拡散手段700に貼りあわせることで実現しても良い。
【0075】また、半透過反射手段600を第1の光拡散手段700で支持する代わりに透明シートや透明板など別の支持部材を導光板上に配置し、これで半透過反射手段600を支持するようにしても良い。
【0076】実施例2においても実施例1と同様、導光板200a〜200eの裏面形状により輝度の向上と、輝度の面内分布の均一性の向上、つまり照明装置の高輝度化と薄型化を同時に実現できるという効果がある。また、光路変換手段800によりハイブリッド方式の照明装置の課題である斜め方向から観察した際の輝度むらを防止するとともに輝度を向上できるという効果がある。さらに、光拡散手段を2層に分離し、分離した一方の光拡散手段を導光板上に配置し、他方を導光板上に配置した光拡散手段とは一定の間隙を保って配置することで、輝度の面内分布の均一性が向上し、より薄い照明装置が実現できるという効果がある。
【0077】ここで、実施例1に係る照明装置のように、導光板が一体成形されている場合には導光板の厚さは入光面の高さよりも厚くなる。しかし、実施例2のように導光板を分離した場合には、入光面の高さと導光板の厚さを一致させることができる。従って、導光板の入光面の高さを照明装置の実施例1の場合と同じにした場合には、実施例2の導光板のほうが薄くなるので、より薄型の照明装置が実現できる。
【0078】また、導光板の厚さを同じにした場合には、導光板を分離した方が入光面の高さが高くなるため、光源からの出射光の導光板への入射の効率が向上して、より高輝度な照明装置が実現できる。
(実施例3)本願発明に係る照明装置について、他の実施例を説明する。
【0079】図17は本願発明の照明装置の一例を示す図で、一部断面を示す概略斜視図である。また、図18は本発明の照明装置の一部概略断面図である。
【0080】本実施例は実施例1で説明した照明装置において、導光板200を表裏逆さまに配置し、半透過反射手段600(600a〜600d)を第1の光拡散手段700で支持するようにしたものである。尚、上記実施例と同一の部分には同じ符号をつけている。
【0081】実施例3は上述の通り、上記実施例の導光板200を表裏逆さまにして配置した形態の照明装置である。従って、導光板250の表面204は導光板の断面形状が光源から遠ざかるにつれて薄くなるような曲面を含む傾斜面となっており、導光板250の裏面205は平坦面となっている。ここで、実施例1では、導光板の表面を平坦面とし、導光板の裏面に傾斜面を形成した場合を説明したが、本発明の照明装置はこれに限定されるものではない。つまり、導光板の表面を傾斜面とし、導光板の裏面を平坦面にしても上記実施例と同様の機能、効果が得られる。
【0082】この場合、導光板の形状は以下の通りに規定される。すなわち、導光板250の光源を収納する溝の側面、すなわち入光面(図中、250a)の高さをh22とし、導光板250の光源を収納する溝の側面部の導光板表面側の端部の位置から導光板の最薄部における導光板の表面までの高さをh12としたとき、h12/h22を0.75 以上とする。また、導光板250の表面204の傾斜角度、つまり導光板の裏面205に平行な面と導光板の表面204とがなす角度を光源に近い部分から遠ざかるに従って連続的に小さくし、導光板の最薄部10000では実質的に0度とする。この場合、一部領域に導光板の表面の傾斜角度が等しい領域が合っても良い。換言すると、相対的に光源に近い部分の導光板表面の傾斜角度をθn2、光源から遠い部分の傾斜角度をθf2とした場合、θn2≧θf2の条件を満たすようにする。
【0083】実施例3では実施例1の導光板を上下逆に配置した構成なので、h12/h22=0.75 ,θn2≧θf2となり上記条件を満たしている。
【0084】導光板250の裏面205には光拡散反射手段301が形成される。光拡散反射手段301も上記実施例の光拡散反射手段300と同じ機能をなすものである。つまり、導光板250内を伝播する光の反射角度を変えて、導光板の表面204から出射する光量を増加させる機能を有するものである。
【0085】実施例1において、半透過反射手段600は導光板の溝部の光源直上部に配置されてているが、実施例3ではその部分に導光板は存在しない。このため、半透過反射手段600は第1の光拡散手段700で支持するようにすると良い。この場合は実施例2で説明した半透過反射手段600と同様に第1の光拡散手段700に白色顔料を印刷したものを用いればよい。また、半透過反射手段600としては白色顔料の代わりに導光板の溝の幅と同じ幅の短冊状で半透過反射手段として機能するフィルムやシートを第1の光拡散手段700に貼りあわせることで実現しても良い。また、半透過反射手段600を第1の光拡散手段700で支持する代わりに透明シートや透明板などの別の支持部材を導光板上に配置し、これで半透過反射手段600を支持するようにしても良い。
【0086】導光板250の裏面205には光拡散反射手段301を配置する。光拡散反射手段301としては導光板の裏面に白色顔料インク等による光拡散手段をパターニングする、或いは導光板裏面に傾斜面を有する多数の微細な凹凸面や段差により光拡散手段を形成して、その背面に反射面を高分子フィルム等の支持基材に形成した反射シートを配置することにより実現しても良い。または、透明な粘着剤により反射シートを直接導光板の裏面全面に貼り付けても良い。
【0087】実施例3においても上記実施例と同様、導光板の形状により輝度の向上と、輝度の面内分布の均一性の向上、つまり照明装置の高輝度化と薄型化を同時に実現できるという効果がある。また、光路変換手段800によりハイブリッド方式の照明装置の課題である斜め方向から観察した際の輝度むらを防止するとともに輝度を向上できるという効果がある。さらに、光拡散手段を2層に分離し、分離した一方の光拡散手段を導光板上に配置し、他方を導光板上に配置した光拡散手段とは一定の間隙を保って配置することで、輝度の面内分布の均一性が向上し、より薄い照明装置が実現できるという効果がある。
【0088】実施例3では特に導光板250の裏面205が平坦面であるため、上記実施例のように傾斜面となっている場合よりも白色顔料のパターニング印刷や、反射シートの貼り付けなど、光拡散反射手段の形成が容易になるという効果がある。
【0089】また、導光板250の表面204がへこむことになるため、導光板表面204と、その上部に配置される第1の光拡散手段700などとの距離を照明装置1全体の厚さを増すことなく増やすことができる。ここで、一般に導光板と光拡散手段との距離を長くすると輝度の面内分布の均一性が向上する。従って、照明装置全体の厚さを増すことなく導光板と光拡散手段との距離を長くできるということは、同じ厚さの照明装置であれば輝度の面内分布をより均一にできることになる。また、輝度の面内分布の均一性が同じであれば、より薄い照明装置を実現できることになる。
(実施例4)照明装置の実施例1乃至3では導光板に透明な樹脂を用いているが、本発明の主旨に鑑みれば本願発明に係る照明装置の導光板は透明樹脂のみに限定されることはない。
【0090】本願発明の照明装置の重要なポイントの一つは隣り合う光源への光漏れを低減することで光の損失を低減し、高輝度を実現することにある。つまり、導光板に入射した光をできるだけ短い距離で導光板から効率良く出射するように構成すること、隣の光源への漏れ光を低減すること、ができれば良い。従って、透明樹脂に当該透明樹脂と屈折率が異なる透光性の微粒子を分散,混入させた導光板を用いることも可能である。
【0091】この場合、導光板に入射した光は屈折率の異なる透光性の微粒子により散乱するため、より短い距離で導光板の表面から出射することができ、隣の光源への漏れる光が低減して輝度が向上する。
(実施例5)次に照明装置の実施例5に係る他の照明装置について図面を用いて説明する。
【0092】上述したが、本願発明の照明装置が解決する課題としては以下の2点が重要である。すなわち、導光板へ入射した光を隣の光源へ漏らすこと無く、効率良く導光板の表面から出射することによる輝度の向上(光の利用効率の向上)と、光源間に配置した導光板から出射する光の主たる進行方向が位置により異なることに起因する斜め方向から観察した際の輝度むらの防止、である。
【0093】上述の実施例では、導光板の形状(あるいは材質)を工夫することで隣の光源への光漏れを抑制し輝度を向上(光の利用効率を向上)させ、導光板から出射した光の進行方向を光路変換手段により揃えることで斜め方向から観察した際の輝度むらを解決してきた。
【0094】しかし、上記二つの課題を解決するにおいて、本願発明は上記実施例に限定されるものではなく、別の観点による課題解決方法もある。そこで、他の一例としての照明装置を以下に説明する。
【0095】図19は本発明の照明装置の一例を示す一部断面の概略斜視図であり、図20及び図21は一部断面の概略図である。
【0096】図19の照明装置は、光源間に配置される導光板が、2枚の楔型の断面形状を有する板状部材を積層配置したものとなっていることを特徴としている。以下、実施例5に係る照明装置について具体的に説明する。
【0097】実施例5に係る照明装置は、並列配置した線状または棒状の発光部を有する複数の光源101(101a〜101c)と、光源101の間に光源に沿って配置した導光板202a,203a,202b,203bと、光源の両端の領域に光源に沿って配置した導光板201a,201bと、複数の光源101の直上部にそれぞれ配置した複数の半透過反射手段601(601a〜601c)と、複数の導光板の表面側にその全面を覆うように配置した第1の光拡散手段701と、第1の光拡散手段701と一定の空隙を設けて配置した第2の光拡散手段711と、光源及び導光板の裏面側に配置した反射手段401と、フレーム501とを有して構成される。
【0098】光源101としては上述した実施例と同様のものを用いれば良い。ここでは冷陰極蛍光ランプを3本用いている。
【0099】導光板201a,201b,202a,202b,203a,203bは全て可視光に対して透明な材料、例えばアクリル樹脂から構成される板状部材であり、楔型形状の断面形状を持つ。そして導光板202aと202b,203aと203bはそれぞれ同一形状の板状部材である。また導光板202aと導光板203aは光源101aと光源101bの間に互いの傾斜面が向かい合うように積層配置され、導光板202bと導光板203bは光源101bと光源101cの間に互いの傾斜面が向かい合うように積層配置されている。尚、導光板201a,201bは傾斜面を下側にするよう配置されており、導光板201a,201b,202a,202bの表面はすべて同一面となるよう配置してある。
【0100】次に、図20及び図21を用いて導光板の詳細について説明する。まず図20を用いて導光板の幅について説明する。
【0101】導光板201(図20においては201a)の幅W10と導光板202(図20においては202a)及び導光板203(図20においては203a)の幅W20との関係は、それぞれの導光板表面から出射した光により面内の輝度分布が均一になるようW10をW20の1/2程度にすることが望ましい。
【0102】次に図21を用いて光源と導光板の高さの関係について説明する。尚、図21においては照明装置の一部しか記載していないが、照明装置の他の同様な部分もほぼ同じ構成をしている。
【0103】導光板202(図21においては202a)は光源と対向し、厚さが異なる二つの側面を有し、厚さが厚い側面の下端位置の高さh20を当該側面に対応する光源101の下端位置の高さh30よりも低くすることが望ましい。これは光源光の導光板への光入射の効率を上げるためである。また、厚さが薄い側面の下端位置の高さh60は当該側面に対応する光源の上端の高さh40よりも高くすることが望ましい。これは隣の光源へ漏れた光が隣の光源の蛍光体などで吸収され、損失となることを抑制するためである。また、導光板203(図21においては203a)の形状は光源と対向する二つの側面のうち、厚さが厚い側面の上端位置の高さh50を当該側面に対応する光源の上端位置の高さh40よりも高くすることが望ましい。これは光源からの出射光の導光板への入射の効率を上げるためである。また、厚さの薄い側面の上端位置の高さh10は当該側面に対応する光源の下端位置の高さh30よりも低くすることがのぞましい。これは隣の光源へ漏れた光が隣の光源の蛍光体などで吸収されて損失となることを抑制するためである。
【0104】導光板201の裏面となる傾斜面(図20参照),導光板202(図21においては202a)の裏面となる傾斜面,導光板203(図21においては203a)の裏面となる平坦面、のそれぞれには照明装置の表面から光が均一に出射されるように、白色顔料、或いは透明媒体に当該媒体と屈折率の異なる透光性の微粒子を分散した光拡散反射手段301(図19における301a又は301b),光拡散反射手段302(図21においては302a)、及び光拡散反射手段303(図21においては303a)をパターニングする。尚、この際光拡散反射手段302(図21においては302a)と、光拡散反射手段303(図21においては303a)のパターンは、導光板に入射された光が光拡散反射手段302,303の組合せによって遮蔽され、照明装置から出射されなくなるということを避けるため、ずらして形成することが重要である。また、導光板202(図21においては202a)と導光板203(図21においては203a)は積層配置されるが、積層した導光板は密着すると密着した部分が輝度むらの原因となるので、積層する導光板は一定の空気層を介して積層する必要がある。尚、導光板202(図21においては202a)の裏面に設けられた白色顔料などからなる光拡散反射手段302(図21においては303a)は導光板どうしが密着してしまうことを防止するスペーサとしての機能も果す。これは別の手段を設ける必要がなく、製造工程がより簡易となる利点も有する。実施例5では導光板の裏面に白色顔料からなる光拡散反射面をパターニングしているが本願発明はこれに限定されるものではなく、導光板裏面に傾斜面を有する多数の微細な凹凸面や段差を形成して光拡散反射手段としても良い。但し、いずれの場合でも、導光板202(図21においては202a)の裏面に形成する光拡散手段は、導光板203(図21においては203)の表面から出射した光をできるだけ遮ることがないように構成することが重要である。
【0105】再び図19に戻り、半透過反射手段601について説明する。
【0106】光源101a〜cの直上部には半透過反射手段601a〜cが配置される。半透過反射手段601a〜cは光源101a〜cから出射した光のうち、光源の直上方向に向かう光の一部を透過し、残りを反射して導光板の側面、つまり導光板の入光面から導光板へ入射する光量を増大させる機能を有する。また、半透過反射手段601a〜cは光源直上部が輝線となることを防止して輝度の面内分布の均一性を向上するという機能も有する。このため、半透過反射手段の透過率は光源の輝度、導光板から出射される輝度を考慮して、反射率よりも低くすることが望ましい。また、半透過手段を透過する透過光が散乱するように構成することも輝度の面内分布の均一性を向上するうえで望ましい。さらに光の利用効率を高めるため、半透過反射手段601a〜cの材料を光の吸収が出来るだけ少ない材料とすることが望ましく、例えば透明基材中に空気、あるいは屈折率の異なる微細な透明体や白色顔料等を混入することで半透過反射手段の機能を実現したものや、透明支持基材上に白色顔料をコートしたものを用いることが考えられる。
【0107】光源、及び導光板の下面には反射手段401が配置されている。反射手段401は光源101a〜cからの出射光を反射して、導光板へ入射する光量を増大させる機能と、導光板の裏面から漏れ出た光を上部へ反射する機能とを有する。反射手段401としては、実施例1〜4で説明した反射手段400と同じものを用いれば良い。
【0108】導光板201a〜b,導光板202a〜bの表面にはその全面を覆うように第1の光拡散手段701が配置されている。第1の光拡散手段701は導光板から出射する光の出射角度分布及び輝度の面内均一性を均一化するための手段である。第1の光拡散手段701も実施例1〜4で説明した第1の光拡散手段700と同じものを用いれば良い。また、第1の光拡散手段701は例えば白色顔料である半透過反射手段601a〜cを支持してもよい。第1の光拡散手段701と半透過反射手段601の具体的構成として、第1の光拡散手段701である反射シートに白色顔料を印刷したものも考えられる。なおこの場合、光源直上部に位置する場所の白色顔料は厚く隙間なく印刷し、光源直上部から離れるに従い、白色顔料の印刷面積(被覆面積)が小さくなるように印刷したものを用いると良い。これは光源からの距離と光強度の関係を考慮したものであり、光の均一性を達成する上で有用である。さらに、透明シートや透明板などの支持部材を導光板上にまず配置し、この上に半透過反射手段601を印刷し、光拡散手段を支持させることも考えられる。
【0109】また、第1の光拡散手段701の上には一定の間隙S11を設けて第2の光拡散手段711が配置されている。第2の光拡散手段711は第1の光拡散手段701と同じく光の出射角度分布及び輝度の面内均一性を均一化するための手段である。第2の光拡散手段711も実施例1〜4で説明した第2の光拡散手段710と同じものを用いれば良い。尚、上記実施例で述べたとおり、光拡散手段を第1の光拡散手段701及び第2の光拡散手段711という2層に分離し、かつ第1の光拡散手段701と第2の光拡散手段711との間に一定の間隙を設けて配置することで、同じ性能の光拡散手段を連続して積層配置した場合よりもより均一な輝度分布を得ることができる。
【0110】実施例5の照明装置全体としての作用効果について、図22を用いて説明する。図22は本発明の照明装置の概略断面図である。
【0111】光源101a〜cから出射した光は直接、または反射手段401等で反射した後、隣接する導光板に入射する。尚、半透過反射手段601a〜cに至った光の一部は透過するが、残りは反射し、直接、または光源,反射手段401を介して導光板へ入射することとなる。そして導光板に入射した光は各導光板の表面、及び裏面を反射しながら伝播するが、各導光板の裏面に施された光拡散反射手段で反射した光のうち、導光板の表面に全反射の条件からずれた角度、つまり臨界角以下の角度で入射した光は導光板の表面から出射する。
【0112】導光板から出射した光は第1の光拡散手段701及び第2の光拡散手段711で輝度の面内分布、及び光の進行方向の均一性を高められた後、照明装置から出射されることとなる。
【0113】次に光の進行方向と2種類の導光板202,203の組合せによる作用効果について簡単に説明するため、光源101aと光源101bの間の領域に着目して説明する。もちろんこれは他の光源間の導光板においても同様の作用効果を有することはいうまでもない。
【0114】光源101aから出射した光は主に導光板202aへ入射されるが、その後は上記と同様、光拡散反射手段302aの作用を受けて、導光板表面に出射し、照明装置上部に出射する(出射光1000bとなる)。一方、光源101bから出射した光も同様に考えられる。即ち導光板203aに入射され、光拡散反射手段303aによって散乱、反射を受け、導光板202aを介して照明装置上部へ出射される(出射光1000aとなる)。尚、出射光1000a,出射光1000bは共に第1及び第2の光散乱手段によって輝度の面内分布、光の進行方向の均一性を高められているが、完全に照明装置の平面(例えば光拡散手段の平面)における法線方向に平行ではない。出射光1000aと1000bは光の進行方向が異なっているのである。しかし、光が出射する領域は重なっているので光源101aと光源101bの間の領域を観察する観察者5000には光の進行方向の違いは輝度むらとして認知されないのである。つまり、実施例5の照明装置においては斜めから観察した際の輝度むらを発生することはなく、輝度を向上することが出来るのである。
【0115】光源の間に2枚の楔型の断面形状を有する板状部材からなる導光板を積層配置することで、隣の光源側へ漏れて損失となる光の量が従来の平板状の導光板を用いた照明装置よりも低減することにもなる。別言すると、隣の光源での吸収や散逸によって照明光として利用できなくなる光が減るため高い輝度が得られる。
【0116】尚、本実施例では上記実施例1〜4で用いた光路変換手段がなくても斜め方向から観察した際の輝度むらは発生しない。しかし、上記実施例で適用した光路変換手段を導光板の上部に配置することで正面方向の輝度は1.3〜1.5倍に向上するため、本実施例においても光路変換手段を設けることは有用である。
(実施例6)次に本願発明に係る照明装置を用いた表示装置について説明する。
【0117】図13は本願発明に係る表示装置の一部断面を示す概略斜視図である。本表示装置は画像情報に基づき光の透過光量を制御することで画像を表示する表示パネル2と、これを背面から照明する照明装置1とを有している。
【0118】表示パネル2としては入射する光の透過光量を調節することで画像を表示する表示パネルを用いることができ、特に長寿命でマトリクス表示が可能な液晶パネルは有用である。
【0119】液晶パネルの表示モードとしてはGH(Guest Host)モード,PC(PhaseChange)モード,TN(Twisted Nematic)モード,STN(Super TwistedNematic)モード,ECB(Electrically Controlled Birefringence)モード,PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)モード,IPS(In PlaneSwitching)モード,MVA(Multi-domain Vertical Aligned)モード等を用いることができるが、低い駆動電圧で高いコントラスト比が得られる表示モードとして偏光板を用い、液晶層に入射する光の偏光状態を変調することで表示を行うモードを用いることが画質の良い表示装置を実現する上で望ましい。尚、液晶パネルの駆動方式としてはTFT(Thin Film Transistor)等のスイッチング素子を用いたアクティブマトリクス駆動による液晶パネルと、マルチプレックス駆動の液晶パネルとの2方式が主としてあり、上記表示モードいずれかと組み合わせて用いる。
【0120】照明装置1としては実施例1で説明した照明装置を用いる。表示パネル2は表示面のアスペクト比(縦横比)が3:4,4:5、または9:16の横長の表示面が一般的であり、表示面の長手方向が水平方向と一致するように設置する。この際、光源100(100a〜100d)はその長手方向が表示パネル2の表示面の長手方向、つまり水平方向と実質的に一致するように構成し、これに従い光路変換手段800の波形面を構成するプリズムの長手方向も表示パネル2の表示面の水平方向と実質的に一致するよう構成することが望ましい。
【0121】この構成により、照明装置1から出射する光は、面内の均一性を有しつつ、表示面の垂直方向に絞られた光となる。別言すれば、表示面の水平方向における輝度の視野角が垂直方向における視野角よりも広くなっている。このことは一般の表示装置において、垂直方向よりも水平方向に広い視野角が求められていることに合致し、限られた光を観察者5000へ効率よく配分することができるので非常に有効である。
(実施例7)次に本発明に係る他の照明装置及びこれを用いた表示装置の実施例を図面を用いて説明する。図23は本発明の表示装置の概略構成を示す一部斜視図であり、図24は本実施例の表示装置の全体構成の概略を示す構成図である。
【0122】本表示装置は表示パネルとしての液晶パネル2と、液晶パネル2の背面に配置した表示面を独立に面分割照明できる照明装置1とから構成される。
【0123】照明装置1は液晶パネル2の複数に分割した表示領域を、それぞれ独立に照明するよう構成したもので、液晶パネル2の表示動作に対応して、分割した各表示領域に対する照明を個別に制御するように構成したものである。
【0124】本実施例の照明装置は基本的に実施例1で説明したものを用いると良い。ここでは以下、光源として冷陰極蛍光ランプを用いる場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、上記実施例と共通な部分については詳細な説明は省略する。
【0125】液晶パネル2には走査ドライバ(走査電極駆動回路)3,映像ドライバ(画素電極駆動回路)4が接続されており、照明装置1には電源回路5,照明ドライバ(照明制御回路)6が接続される。また、走査ドライバ(走査電極駆動回路)3,映像ドライバ(画素電極駆動回路)4、及び照明ドライバ(照明制御回路)6には液晶コントローラ10が接続される。
【0126】この構成において、液晶パネル2の表示動作に対応して、動画像のぼやけ防止を目的として照明ドライバ6が照明装置1を構成する複数の光源100a〜dの点灯,消灯を個別に制御して、液晶パネル2の表示面を面分割照明する。照明装置1は上記の通り、導光板へ入射した光が短い距離で導光板の表面から出射するように構成されているため、隣の光源への漏れ光が抑制されており、個々の光源から出射した光により特定の領域を照明することができる。従って、複数の光源を独立して点灯,消灯することで、液晶パネル2の所定の領域を個別に照明できる構成となっている。
【0127】液晶パネル2は、液晶の応答時間が9ms以下の応答が速いものを用いる。応答の速い液晶パネルとしては強誘電性液晶を用いたもの、またはOCB(Optically Compensated Bend)モードを用いたものなどがある。また、TN液晶パネルや、IPS液晶パネルといったものでも、低粘度の液晶材料を用い、液晶層を薄くすることで、上記要件を満たすものが実現できる。
【0128】本実施例では、液晶パネル2として液晶層の厚さが約2μm、中間調を含めた応答時間が9ms以下のノーマリークローズ特性のIPS液晶パネルを用いる場合を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0129】液晶コントローラ10は外部から信号を取り込み、液晶パネル2に表示するデータと、水平同期信号HSYNC、垂直同期信号VSYNCを出力する。液晶コントローラ10は入力される信号によってその構成が異なる。ここではまず、液晶コントローラ10にアナログ信号が入力される場合について説明する。この場合、アナログ信号は液晶パネル2で表示すべき信号と、1画素毎の映像信号の開始を示す映像開始信号が重畳されている。液晶コントローラ10はA/D変換器を内蔵し、重畳されたアナログ信号から映像信号を取り出してA/D変換器でデジタル信号に変換してデータとして出力する。また、アナログ信号の映像開始信号を垂直同期信号VSYNCとして出力するとともに、A/D変換器でのサンプリングクロックを水平同期信号HSYNCとして出力する。
【0130】液晶コントローラ10に入力される信号がデジタル信号である場合は、この信号は外部の演算処理装置によって生成されたデータが入力される。この場合、外部の演算処理装置は垂直同期信号VSYNC,水平同期信号HSYNCに基づいて演算を実行するため、液晶コントローラ10はデータ,水平同期信号HSYNC,垂直同期信号VSYNCを入力とするので、この入力したデータ,水平同期信号HSYNC,垂直同期信号VSYNCをそのまま出力する。
【0131】液晶コントローラ10から出力された垂直同期信号VSYNC,水平同期信号HSYNCは走査ドライバ3に入力される。走査ドライバ3ではシフトレジスタ8によって液晶パネル200の走査電極毎の信号を生成し、レベルシフト回路9によってそれぞれの走査電極毎の信号のレベルを決定し、走査電極の信号を出力する。
【0132】映像ドライバ4は、液晶コントローラ10から出力されたデータと、水平同期信号HSYNC、垂直同期信号VSYNCを入力する。データはシフトレジスタ11に入力され1ライン分のデータとしてラインメモリ12に入力される。次にレベルシフト回路13によってレベルが決定され、D/A変換器14によってアナログ信号に変換される。変換されたアナログ信号は液晶パネル2のそれぞれの画素電極への信号として出力される。
【0133】次に照明装置1を構成する光源100a〜dを個別に制御する照明ドライバ6について説明する。照明ドライバ6は電源回路5、及び光源100a〜dに接続され、動画表示の場合に発生するぼやけを防止するために、光源100a〜dの点灯,消灯を個別に制御するものである。
【0134】図25は照明ドライバ6の構成を示したものである。照明ドライバ6はカウンタ60a,60b,60c,60d、パルス発生器61a,61b,61c,61d、スイッチ62a,62b,62c,62d、インバーター70a,70b,70c,70dから構成される。カウンタ60a〜dはそれぞれ水平同期信号HSYNCを入力し、この水平同期信号HSYNCのパルスの数をカウントする。また、カウンタ60aは垂直同期信号VSYNCを、カウンタ60bはカウンタ60aの出力信号を、カウンタ60cはカウンタ60bの出力信号を、カウンタ60dはカウンタ60cの出力信号を、それぞれのカウントを開始するための信号として入力する。パルス発生器61a〜dは、それぞれカウンタ60a〜dの出力を受けとると予め定めた時間の間、Hiレベルの信号を出力する。スイッチ62a〜dはパルス発生器61a〜dからの信号がHiレベルのときにON状態となり、これにより電源回路からの電力がインバーター70a〜dに入力され、光源100a〜dが個別に点灯する。
【0135】次に本実施例の動作を説明する。ここでは、垂直同期信号VSYNCの周期を16.6ms 、水平同期信号HSYNCの周期を15μsとし、また、800×600画素の液晶パネル2の表示面全面を走査するのに9msかかる場合について説明する。
【0136】本実施例の照明装置1は上記の通り、液晶パネル2の表示面の4つの表示領域a〜dをそれぞれ独立に、光源100a〜dの点灯,消灯により照明することができる。それぞれの表示領域を担当する光源は対応する液晶パネル2の表示領域の走査が開始されてから、その表示領域の走査が終了し、かつ液晶が応答した後に照明光を照射するよう制御する。このため液晶パネル2の表示領域aでは走査が開始されてから11.25ms 後、5.35ms の間だけ、光源100aが点灯して照明光が照射される。また、表示領域bでは13.5ms後、5.35msの間だけ光源100bが点灯して照明光が照射され、表示領域cでは15.75ms後、5.35ms の間だけ光源100cが点灯して照明光が照射され、表示領域dでは18ms後、5.35ms の間だけ光源100dが点灯して照明光が照射される。
【0137】これを実現するためにカウンタ60aは750個の水平同期信号をカウントしたときに出力信号を出力する。同様にカウンタ60bはカウンタ60aが出力信号を出力した後に150個の水平同期信号をカウントしたときに出力信号を出力し、カウンタ60cはカウンタ60bが出力信号を出力した後に150個の水平同期信号をカウントしたときに出力信号を出力し、カウンタ60dはカウンタ60cが出力信号を出力した後に150個の水平同期信号をカウントしたときに出力信号を出力する。
【0138】また、各パルス発生器61a〜dはそれぞれのカウンタの出力信号を受けて5.35msの間、Hiレベルの信号を出力するようにする。
【0139】この条件で視角速度10°/sの速度で移動する画像を表示させた場合、画像のぼやけは検知できない。つまり、動画を違和感無く表示できる液晶表示装置を実現することができる。
【0140】ここで、従来技術のように表示面が全面応答してから照明装置の光源を点灯する場合、本実施例と同じ全面走査時間が9ms、液晶の応答時間が9msの液晶パネルを用いると照明装置が点灯できるようになるまでに18msの時間が必要となる。この場合、1フレームの時間が16.6ms だとすると光源の点灯時間が設けられず、表示装置を成立させることができない。
【0141】本実施例では特に液晶パネルの表示面が全面応答するまで、光源の点灯を待つ必要がない。つまり、分割した小さな表示領域が応答する短い時間だけ光源を消灯しておけばよいので、光源の点灯時間を十分に確保することができる。このため動画を違和感無く表示できる液晶表示装置を実現することができる。
【0142】尚、例えば強誘電液晶のように高速で応答する液晶を用いた液晶パネルの場合、従来技術でも光源の点灯時間を確保することが可能である。この場合は、本発明の表示装置であれば光源の点灯時間がより長くできるため、画面の輝度が高い表示装置を実現できるという効果がある。
【0143】尚、本実施例のように光源に消灯時間を設ける場合は、光源を常時点灯する場合に比べ、点灯時の出射光量を大きくしなければ表示の輝度が低下してしまう。光源点灯時の出射光量を大きくするには、光源一個当りの投入電力を増やす、或いは光源の数を増やせば良い。
【0144】光源への投入電力を増やす場合、例えば光源として冷陰極蛍光ランプを用いる場合は、常時点灯時の管電流が5〜6mAのところを10mAに上げることで光源からの出射光量を増加することができる。ここで、蛍光ランプに流せる管電流には上限があるが、光源を点滅する場合には常時点灯する場合よりもより多くの管電流を流すことができ、同じ管電流であれば寿命が常時点灯の場合よりも長くなる。
【0145】光源の数を増やすのであれば、光源の配列ピッチを短くすれば良い。この他に、図26,図27に例示するとおり、導光板の一つの溝に複数の光源を配置する。つまり導光板の一つの入光面に対して複数の光源を配置するようにしてもよい。図26及び図27は、いずれも本発明の照明装置の一部断面を示す概略構成図である。図26は、二つの光源を導光板の同じ溝内に横方向に並置した場合を示し(図中、それぞれ光源100a1と光源100a2、及び光源100b1と光源100b2を横方向に並置)、図27は、光源を導光板の同じ溝内で縦方向に配置した場合(図中、それぞれ光源100a3と光源100a4、及び光源100b3と光源100b4を縦方向に配置)を示す。
【0146】光源を横方向に並置する場合は、導光板の入光面(図中211a2,211b2)の高さh23は上記実施例と同じ4.0mm とし、導光板の光源を収納する溝の幅W5は上記実施例の約2倍となる9mmとする。従って、半透過反射手段602(図中、602a〜b)も上記実施例の約2倍の幅にする。その他の条件は本発明の照明装置の主旨に沿ったものとする。
【0147】光源を縦方向に配置する場合は溝部の幅W6は実施例1と同じであり、導光板の入光面(図中210a2,210b2)の高さh24は上記実施例の2倍の8mmとする。その他の条件は本発明の照明装置の主旨に沿ったものとする。
【0148】これらの照明装置では導光板の同じ溝に複数の光源を配置することで以下の効果が得られる。
【0149】導光板の一つの溝に一つの光源しか配置されない場合、つまり、導光板の一つの入光面に対して一つの光源しか配置されない場合、その光源が点灯できなくなると部分的に表示面を照明できなくなり、対応する表示領域の視認性が悪くなる。しかし、本実施例のように導光板の一つの入光面対して複数の光源が配置されていれば一つの光源が寿命や故障により点灯しなくなっても、残る光源により表示面の視認性は確保できる。従って、突然使用不能に陥ることがなくなるという効果がある。
【0150】また、光源として冷陰極蛍光ランプを用いる場合には、蛍光体の塗布むら等により輝度むらや色むらが生じる場合がある。この場合、導光板の一つの入光面に複数の光源を配置する際、輝度むらや色むらを相殺するように配置すると均一な照明光が得られる。特に蛍光体を塗布する際の塗布の方向に依存して発生する輝度むらや色むらの場合、偶数本の光源を蛍光体の塗布の方向が互いに逆向きになるように配置すれば、輝度むら、色度むらが相殺されてより均一な照明光が得られるという効果がある。
【0151】
【発明の効果】上記の通り、本発明によれば、高輝度、かつ照明光の面内分布が均一な照明装置が実現できる。また、この照明装置を用いることで高品位の表示装置が実現できる。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【出願日】 平成12年8月31日(2000.8.31)
【代理人】 【識別番号】100075096
【弁理士】
【氏名又は名称】作田 康夫
【公開番号】 特開2002−75036(P2002−75036A)
【公開日】 平成14年3月15日(2002.3.15)
【出願番号】 特願2000−268374(P2000−268374)