| 【発明の名称】 |
照明装置および液晶表示装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】石原 孝幸
|
| 【要約】 |
【課題】照明効率が良く、簡易に製作することのできる照明装置を提供する。
【解決手段】正面から側方にわたって光を放射状に発する点状の光源3と、この光源3の正面に位置する第1の光入射面21aを横幅方向の一端縁部2aに有しており、かつ第1の光入射面21aから内部に入射した光を横幅方向の他端縁部2bに向けて進行させつつ所定の光出射面23から外部に出射可能な導光板2とを具備している照明装置Aであって、導光板2は、光源3の側方に位置する第2の光入射面21b,21cと、この第2の光入射面21b,21cから導光板2内に進行した光を全反射可能な光反射面22a,22bと、を有している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 正面から側方にわたって光を放射状に発する点状の光源と、この光源の正面に位置する第1の光入射面を横幅方向の一端縁部に有しており、かつ上記第1の光入射面から内部に入射した光を上記横幅方向の他端縁部に向けて進行させつつ所定の光出射面から外部に出射可能な導光板と、を具備している、照明装置であって、上記導光板は、上記光源の側方に位置する第2の光入射面と、この第2の光入射面から上記導光板内に進行した光を全反射可能な光反射面と、を有していることを特徴とする、照明装置。 【請求項2】 上記導光板の上記一端縁部は、この導光板の厚み方向に間隔を隔てた表面および裏面を有しており、かつ上記裏面には、上記光源を収容配置される凹部が形成されていることにより、上記凹部の天井面が上記第1の光入射面とされているとともに、上記凹部の上記導光板の横幅方向において相互に対面する一対の側壁面のそれぞれが上記第2の光入射面とされており、上記光反射面は、上記凹部を上記導光板の横幅方向において挟むようにして上記裏面から上記表面に向けて立ち上がるとともに、上記表面寄りになるほど互いの間隔が広がるように傾斜した一対の傾斜面として形成されている、請求項1に記載の照明装置。 【請求項3】 上記導光板の表面の少なくとも一部は、上記光源から上記凹部の天井面を通過してきた光を上記他端縁部の方向に全反射可能な曲面状または平面状の傾斜面とされている、請求項2に記載の照明装置。 【請求項4】 上記凹部の一対の側壁面の少なくとも一方は、上記凹部の天井面寄りの部分ほど上記凹部の幅方向中心寄りとなる傾斜面とされている、請求項2または3に記載の照明装置。 【請求項5】 上記導光板の上記一端縁部に切欠凹部が形成されていることにより、上記一端縁部には、上記導光板の裏面から上記導光板の厚み方向に立ち上がった第1の側壁面と、この第1の側壁面から上記他端縁部に向かう方向とは反対方向に延びるようにして上記第1の側壁面に交差して繋がった第2の側壁面と、が設けられているとともに、上記切欠凹部には上記光源が配置されていることにより、上記第1および第2の側壁面が上記第1および第2の光入射面のそれぞれとされており、上記光反射面は、上記第2の側壁面に対して上記導光板の厚み方向に間隔を隔てて位置し、かつ上記他端縁部から遠ざかる部分ほど上記導光板の裏面寄りとなる傾斜面として形成されている、請求項1に記載の照明装置。 【請求項6】 上記第2の側壁面の少なくとも一部は、上記他端縁部から遠い部分ほど上記導光板の表面寄りとなるように傾斜した傾斜面とされている、請求項5に記載の照明装置。 【請求項7】 液晶表示パネルと、この液晶表示パネルに光を照射する照明装置と、を備えた液晶表示装置であって、上記照明装置として、請求項1ないし6のいずれかに記載の照明装置が用いられていることを特徴とする、液晶表示装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本願発明は、所望の面状領域に光を照射するのに好適な照明装置、およびこの照明装置を備えた液晶表示装置に関する。 【0002】 【従来の技術】液晶表示装置としては、バックライト方式を採用した半透過型のものや、フロントライト方式を採用した反射型のものがある。これらの液晶表示装置において用いられている照明装置の具体例を図7および図8に示す。 【0003】図7に示す照明装置D1は、透明な合成樹脂製の導光板8Aと、LEDを用いて構成された点状の光源9Aとを具備して構成されている。導光板8Aの一端縁部80aの裏面は光源9Aに対向する光入射面81とされている。光源9Aは、その上面90がメインの発光面とされたいわゆる上面発光型のものである。導光板8Aの裏面83には複数の凹部84が設けられている。この照明装置D1においては、光源9Aから発せられた光が光入射面81から導光板8A内に入射すると、この光は、その後導光板8Aの各側面部において全反射を繰り返しながら他端縁部80bに向けて進行する。その際、各凹部84に到達した光の進行方向は急激に変化し、その光の一部は、光出射面82に対してこの導光板8Aの材質により特定される全反射臨界角よりも小さな入射角で入射する。このため、導光板8Aの表面の一定領域(光出射面82)の各所から光が出射することとなり、液晶表示パネル7の所定の面状領域に光を照射することができる。光源として、点状の光源9Aを用いているために、冷陰極管などの一定方向に延びるいわゆる線状光源を用いる場合と比較すると、その部品コストを廉価にすることができる。また、照明装置全体の小型化を図るのにも有利となる。 【0004】図8に示す照明装置D2は、導光板8Bの一端縁部80cの端面が点状の光源9Bに対向する光入射面81とされたものである。光源9Bは、その一側面91がメインの発光面とされたいわゆる側面発光型のものである。この照明装置D2においても、光源9Bから発せられた光が光入射面81から導光板8B内に入射すると、この光は導光板8Bの他端縁部80dに向けて進行しつつ、導光板8Bの光出射面82の各所から出射する。したがって、液晶表示パネル7の所定の面状領域に光を照射することができる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の照明装置D1,D2においては、次のような不具合があった。 【0006】すなわち、点状の光源9A,9Bからは光が放射状に発せられ、光源9A,9Bのメインの発光面の正面のみならずその側方に向けても多くの光が発せられる。ところが、従来の照明装置D1,D2においては、光源9A,9Bの側方に進行する光については、これを導光板8A,8B内に有効に取り入れ、かつ光出射面82から適切に出射させることが困難となっていた。より具体的には、照明装置D1においては、光源9Aから符号N1,N2で示す方向に進行する光は、導光板8A内に進行することはなく、無駄となっていた。同様に、照明装置D2においては、光源9Bから符号N3に示す方向に進行する光が無駄となっていた。このため、従来においては、光源9A,9Bから発せられる光の利用効率が悪くなっており、光出射面82からの出射光量が少なくなる場合があった。また、光出射面82からの出射光量を確保するための手段として、光源の個数を多くしたり、あるいは光源を大型にしなければならないといった不具合があった。 【0007】本願発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、照明効率が良く、簡易に製作することのできる照明装置を提供することをその課題としている。また、本願発明は、そのような照明装置を備えた液晶表示装置を提供することを他の課題としている。 【0008】 【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。 【0009】本願発明の第1の側面によって提供される照明装置は、正面から側方にわたって光を放射状に発する点状の光源と、この光源の正面に位置する第1の光入射面を横幅方向の一端縁部に有しており、かつ上記第1の光入射面から内部に入射した光を上記横幅方向の他端縁部に向けて進行させつつ所定の光出射面から外部に出射可能な導光板と、を具備している、照明装置であって、上記導光板は、上記光源の側方に位置する第2の光入射面と、この第2の光入射面から上記導光板内に進行した光を全反射可能な光反射面と、を有していることを特徴としている。 【0010】このような構成を有する照明装置においては、上記光源からその正面に進行する光を上記第1の光出射面を介して上記導光板内に導くことにより、この光を照明光として利用できるのに加え、上記光源からその側方に進行する光についても、上記第2の光入射面を介して上記導光板内に進行させることができる。そして、この光については、上記光反射面によって全反射させることにより、この光が上記導光板の一端縁部の外部にそのまま漏出しないようにして、この光を照明光として好適に利用することが可能となる。このように、本願発明によれば、従来とは異なり、光源からその正面方向に進行する光のみならず、側方に進行する光についても、照明光として有効に利用することができるために、従来よりも照明効率を高くすることができる。したがって、たとえば上記導光板の光出射面からの出射光量を確保するための手段として、光源の個数を多くしたり、あるいは光源を大型にするといった必要性を少なくすることができる。また、本願発明においては、導光板とは別個の部材を用いることなく照明効率を高めることができるために、全体の部品点数の増加などを招くことはなく、その製作も容易なものにすることができる。 【0011】本願発明の好ましい実施の形態においては、上記導光板の上記一端縁部は、この導光板の厚み方向に間隔を隔てた表面および裏面を有しており、かつ上記裏面には、上記光源を収容配置される凹部が形成されていることにより、上記凹部の天井面が上記第1の光入射面とされているとともに、上記凹部の上記導光板の横幅方向において相互に対面する一対の側壁面のそれぞれが上記第2の光入射面とされており、上記光反射面は、上記凹部を上記導光板の横幅方向において挟むようにして上記裏面から上記表面に向けて立ち上がるとともに、上記表面寄りになるほど互いの間隔が広がるように傾斜した一対の傾斜面として形成されている。 【0012】このような構成によれば、上記光源からその正面に発せられた光については、上記導光板の凹部の天井面から上記導光板の一端縁部内に入射させてから照明光として利用することができる。その一方、上記光源から上記導光板の横幅方向に向けて進行した光については、上記凹部の一対の側壁面のそれぞれから上記導光板の一端縁部内に入射させた後に、上記光反射面としての上記一対の傾斜面によって全反射させることができ、やはりこの光を照明光として有効に利用することが可能となる。このように、上記構成によれば、上記凹部の天井面および一対の側壁面のそれぞれの少なくとも計3つの面に向けて上記光源から発せられる光を照明光として有効に利用することが可能となり、照明効率を高めるのにより好適となる。 【0013】本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記導光板の表面の少なくとも一部は、上記光源から上記凹部の天井面を通過してきた光を上記他端縁部の方向に全反射可能な曲面状または平面状の傾斜面とされている。 【0014】このような構成によれば、上記凹部の天井面を通過して上記導光板内に進行した光が、そのまま上記導光板の表面を透過して外部に漏出しないようにし、この光を上記導光板の他端縁部に向けて効率良く導くことができる。したがって、照明効率を高めるのにより好適となる。 【0015】本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記凹部の一対の側壁面の少なくとも一方は、上記凹部の天井面寄りの部分ほど上記凹部の幅方向中心寄りとなる傾斜面とされている。 【0016】このような構成によれば、上記光源から発せられた光が上記傾斜面とされた上記凹部の側壁面を通過するときに、この光を屈折させることによって、その進行方向を上記導光板の表面寄りの方向に積極的に変化させることが可能となる。その結果、上記側壁面を通過した光がその後上記光反射面としての傾斜面に入射するときの入射角を大きくすることが可能となり、この光を上記傾斜面によって全反射させることが確実化され、または容易化される。 【0017】本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記導光板の上記一端縁部に切欠凹部が形成されていることにより、上記一端縁部には、上記導光板の裏面から上記導光板の厚み方向に立ち上がった第1の側壁面と、この第1の側壁面から上記他端縁部に向かう方向とは反対方向に延びるようにして上記第1の側壁面に交差して繋がった第2の側壁面と、が設けられているとともに、上記切欠凹部には上記光源が配置されていることにより、上記第1および第2の側壁面が上記第1および第2の光入射面のそれぞれとされており、上記光反射面は、上記第2の側壁面に対して上記導光板の厚み方向に間隔を隔てて位置し、かつ上記他端縁部から遠ざかる部分ほど上記導光板の裏面寄りとなる傾斜面として形成されている。 【0018】このような構成によれば、上記光源から上記第1の側壁面に向けて進行した光については、そのまま上記導光板内に進行させてからこの導光板内をその一端縁部から他端縁部に向けて進行させることができる。一方、上記光源から上記第2の側壁面に向けて進行した光については、この第2の側壁面を通過した後に上記光反射面としての上記傾斜面に到達させてから、この傾斜面によって上記他端縁部に向けて全反射させることができる。したがって、上記第2の側壁面を通過した光についても、上記導光板内をその一端縁部から他端縁部に向けて導きつつ、上記光出射面から出射させることが可能となり、本願発明が意図する作用が得られる。 【0019】本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記第2の側壁面の少なくとも一部は、上記他端縁部から遠い部分ほど上記導光板の表面寄りとなるように傾斜した傾斜面とされている。 【0020】このような構成によれば、上記光源から発せられた光が上記第2の側壁面を通過するときに、この光を屈折させることによって、その進行方向を上記導光板の他端縁部寄りの方向に積極的に変化させることが可能となる。その結果、上記第2の側壁面を通過した光がその後上記光反射面や上記導光板の表面の他の部分に入射するときの入射角を大きくすることが可能となり、上記導光板の外部に光が無駄に漏出することを抑制するのにより好ましいものとなる。 【0021】本願発明の第2の側面によって提供される液晶表示装置は、液晶表示パネルと、この液晶表示パネルに光を照射する照明装置と、を備えた液晶表示装置であって、上記照明装置として、本願発明の第1の側面によって提供される照明装置が用いられていることを特徴としている。 【0022】このような構成の照明装置によれば、本願発明の第1の側面によって提供される照明装置について述べたのと同様な効果が得られることとなり、少ない消費電力によって液晶表示画像を明るくすることができる。 【0023】本願発明のその他の特徴および利点については、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。 【0024】 【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。 【0025】図1および図2は、本願発明に係る照明装置およびこの照明装置を備えた液晶表示装置の一例を示している。本実施形態の液晶表示装置Bは、フロントライト方式を採用した反射型のものであり、図1によく表われているように、液晶パネル1の正面(上方)に照明装置Aの導光板2が配された構成を有している。照明装置Aは、導光板2と点状の光源3とを具備して構成されている。 【0026】光源3は、たとえばLED光源であり、基板30上に実装されたLEDチップ(LEDベアチップ)31が透明樹脂32により封止された構造を有する面実装型の光源装置として構成されたものである。この光源3は、液晶表示装置Bの基板40に面実装されている。この光源3は、透明樹脂32の上面32aや複数の側面から光を放射状に発するものであるが、上面32aからの発光量が各側面からの発光量よりも多くされた上面発光型である。液晶表示パネル1がカラー液晶とされている場合には、この光源3の発光色はたとえば白色とされるが、その具体的な色彩は限定されるものではない。 【0027】導光板2は、ポリカーボネートあるいはアクリル系樹脂などの透明な合成樹脂製であり、その全体の概略形状は矩形のプレート状とされている。ただし、この導光板2の横幅方向(矢印x方向)の一端縁部2aの厚みは、他の部分の厚みよりも大きくされている。この導光板2は、後述する複数の面を有しているが、これら複数の面はいずれも受けた光を全反射させるのに都合が良い滑らかな面(鏡面)とされている。 【0028】導光板2の一端縁部2aは、この導光板2の表面20aに対して厚み方向に間隔を隔てた裏面20b、この裏面20bに形成された凹部21、一対の光反射面22a,22b、および端面20cを有している。凹部21は、光源3を内部に収容配置させるためのものであり、図2によく表われているように、導光板2の一端縁部2aの縦幅方向(矢印y方向)の略中央部に設けられている。本実施形態においては、凹部21および光源3が1つずつとされているが、本願発明はこれに限定されず、これらを複数ずつ設けた構成としてもかまわない。 【0029】凹部21は、底部が矩形状に開口した形態を有しており、この凹部21を規定する面としては、天井面21aと、導光板2の横幅方向において相互に対面する一対の側壁面21b,21cと、これらと交差する方向において相互に対面する一対の側壁面21d,21eとがある(図2参照)。天井面21aは、本願発明でいう第1の光入射面の一例に相当するものであり、光源3の上面32aに対向している。一対の側壁面21b,21cのそれぞれは、本願発明でいう第2の光入射面の一例に相当するものであり、光源3の透明樹脂32の側面に対向している。側壁面21bは、導光板2の裏面20bから立ち上がるにしたがって凹部21の幅方向中心寄りとなる傾斜面とされている。本実施形態においては、凹部21が一対の側壁面21d,21eを有するものとして形成されているが、本願発明はこれに限定されず、たとえば凹部21が導光板2の縦幅の全長域にわたって延びた形態に形成されていてもかまわない。 【0030】一対の光反射面22a,22bは、導光板2の横幅方向において凹部21を挟むようにして導光板2の裏面20bから立ち上がるとともに、その立ち上がり量が大きくなるに連れて互いの間隔が広がるように傾斜した平面状の傾斜面として形成されている。これら光反射面22a,22bの傾斜角度は、光源3から凹部21の側壁面21b,21cを通過してきた光をこれら光反射面22a,22bが受けたときに、この光を全反射可能な角度とされている。導光板2の表面20aのうち、凹部21の天井面21aの直上部分およびその近傍部分は、天井面21aを上方に通過してきた光を導光板2の他端縁部2bの方向に全反射可能な曲面状の傾斜面20a'とされている。 【0031】導光板2の横幅方向中間部および他端縁部2bは、これらの内部において光を進行させつつ、その光を外部に出射可能とする領域である。この領域においては、導光板2の表面20aが凹凸状に形成されている。より具体的には、この部分には、傾斜の向きおよび角度が相違する2種類の傾斜面26a,26bを有する断面三角状の複数の凸部26が導光板2の横幅方向に並んで形成されている。各凸部26は、導光板2の縦幅方向に一様に延びている。導光板2の裏面20dの全域または略全域は、平面状の光出射面23とされている。 【0032】この導光板2においては、導光板2の一端縁部2a内から横幅方向中間部内に光が進行すると、この光は表面20aおよび裏面20dによる全反射を繰り返しながら他端縁部2bに向けて進行するようになっている。この場合、光が表面20aの傾斜面26aに到達すると、この傾斜面26aが所定方向に傾斜している分だけ、この傾斜面26aに対する光の入射角が大きくなるため、その入射角が導光板2の屈折率によって定まる所定の全反射臨界角(たとえば45°)よりも大きくなり、かつ全反射される可能性が高い。したがって、導光板2の表面20aから光が外部に出射する割合は少ない。その一方、表面20aの傾斜面26bは、受けた光を導光板2の光出射面23に対して小さな入射角で入射させるように反射する役割を果たす。したがって、傾斜面26bを経由してから光出射面23に到達した光は、その入射角が全反射臨界角よりも小さくなってそのまま光出射面23を透過する可能性が高くなり、光出射面23の各所からは光が下向きに出射するのである。 【0033】液晶表示パネル1は、その上面部が導光板2の光出射面23に対面するように基板40上に搭載されている。この液晶表示パネル1は、既存の反射型の液晶表示パネルと同様な構成とすることが可能であり、たとえば一対の透明基板10a,10b、これらの間に封入された液晶11、一対の偏光板12a,12b、および反射板13を備えた構成を有している。一対の透明基板10a,10bには、複数の透明電極14a,14bや液晶11にねじれを与えるための配向膜15a,15bが設けられている。この液晶表示装置Bにおいては、導光板2の光出射面23から光が下向きに出射すると、この光は液晶表示パネル1内を下方に進行してから反射板13によって上方に向けて反射される。この反射光は、その後液晶表示パネル1内を再度通過してから導光板2を透過し、この液晶表示装置Bの正面(上方)に進行する。このような作用により、液晶表示パネル1の液晶画像が導光板2を介してその正面から認識できるようになっている。 【0034】次に、照明装置Aおよびこれを備えた液晶表示装置Bの作用について説明する。 【0035】まず、光源3を駆動させると、この光源3から発せられた光は、導光板2の凹部21の天井面21aおよび複数の側壁面21b〜21eを通過して導光板2の一端縁部2a内に進行する。天井面21aを通過した光の多くは、その後導光板2の表面20aの傾斜面20a'に到達し、この傾斜面20a'によって導光板2の横幅方向中間部および他端縁部2bに向けて全反射される。したがって、上記光は、導光板2内を適切に進行しつつ、光出射面23の各所から液晶表示パネル1に向けて照射される。 【0036】一方、凹部21の一対の側壁面21b,21cを通過した光は、その後一対の光反射面22a,22bに到達する。これらの光反射面22a,22bは所定の傾斜面とされているために、やはりこれらの光反射面22a,22bによってその光を全反射可能であり、上記光がそのまま導光板2の外部に漏出しないようにすることができる。凹部21の側壁面21bは所定の傾斜面として形成されているために、この側壁面21bを光が通過するときには、この光をその進行方向が上向きとなるように積極的に屈折させることができる(図1の要部拡大図参照)。したがって、側壁面21bを通過した光が光反射面22aに到達したときの光反射面22aに対する光の入射角θを大きくし、光源3から光反射面22aに進行した光がそのまま外部に透過する虞れを少なくすることができる。また、入射角θを大きくすることができれば、側壁面21bの光の全反射機能を損なうことなく側壁面21bの傾斜角αを大きくすることが可能となる。傾斜角αを大きくすれば、側壁面21bの幅Lを小さくすることができるため、導光板2の一端縁部2aが液晶表示パネル1の側方にはみ出す量を小さくするのに有利となる。 【0037】光反射面22aによって全反射された光は、その後導光板2の横幅方向中間部および他端縁部2bに向けて進行する。また、凹部21の側壁面21cを通過して光反射面22bによって全反射された光の多くは、その後導光板2の表面20aや端面20cによって全反射されることにより、導光板2の横幅方向中間部および他端縁部2bに向けて進行することとなる。なお、凹部21の側壁面21d,21eを通過した光は、主に導光板2の縦幅方向に進行するが、この光の進行方向は種々であるから、その一部の光が導光板2の各部において反射されることにより導光板2の横幅方向中間部および他端縁部2bに向けて進行することが期待できる。 【0038】このように、この照明装置Aにおいては、光源3からその上方(光源3の正面)に発せられた光のみならず、水平方向(光源3の両側方)に発せられた光についても、導光板2の一端縁部2aから他端縁部2bの方向に進行させることができる。したがって、この照明装置Aにおいては、光源3からその上方に発せられた光のみを他端縁部2bに向けて進行させるものと比較すると、光出射面23からの出射光量を多くすることができ、照明効率を高めることができる。このため、光源3としては、消費電力量の少ない小型のものを用いつつ、液晶表示パネル1の表示画像を明るくすることができる。 【0039】図3〜図6は、本願発明に係る照明装置または照明装置を備えた液晶表示パネルの他の例を示している。なお、これらの図においては、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一符号を付している。 【0040】図3に示す液晶表示装置Baは、バックライト方式を採用した半透過型のものであり、照明装置Aaの導光板2Aは、液晶パネル1Aの背後(下方)に配されている。照明装置Aaは、導光板2Aの表面20aの一定領域が、上向きに光を出射する平面状の光出射面23Aとされたものであり、この点が上記実施形態の照明装置Aとはその構成が相違している。導光板2Aの裏面20dには、たとえば複数の凹部29が設けられている。この照明装置Aaにおいては、各凹部29にあたった光が散乱反射に近いかたちで反射され、その反射光が光出射面23Aに対して小さな入射角で入射する可能性が高まることにより、光出射面23からの光の出射が促進されるようになっている。液晶表示パネル1Aは、上記実施形態の液晶表示パネル1の反射板13に代えて、半透過反射板13aが設けられたものである。この液晶表示装置Baは、導光板2Aの光出射面23から光が上向きに出射すると、この光は半透過反射板13aやその他の液晶表示パネル1Aの内部を透過してこの液晶表示パネル1Aの正面(上面)に進行し、これにより液晶画面を液晶表示パネル1Aの正面から認識可能となっている。照明装置Aaを利用しない場合には、外光が液晶表示パネル1Aを下方に透過して半透過反射板13aによって上向きに反射されることにより、液晶画面を認識可能である。 【0041】この液晶表示装置Baは、上記実施形態の液晶表示装置Bとは照明方式が相違相違するものの、導光板2の一端縁部2aの各部および光源3についての構成は同様であり、光源3から発せられた光の多くを、導光板2Aを利用して液晶表示パネル1Aの照明光として有効に利用することができる。このように、本願発明においては、液晶表示装置をバックライト方式とフロントライト方式とのいずれのタイプのものとしても構成することが可能であり、これは後述する本願発明に係る他のタイプの照明装置を用いる場合についても同様である。本願発明においては、導光板の表裏面のいずれが光出射面とされていてもかまわない。 【0042】図4(a)に示す構成においては、導光板2に、光源3の一側方に位置する側壁面21cと光反射面22bとが設けられているのに対し、先の実施形態の側壁面21aと光反射面22aとに相当する部分が設けられていない構造とされている。図4(b)に示す構成においては、上記とは反対に、導光板2に側壁面21aと光反射面22aとが設けられているのに対し、側壁面21cと光反射面22bとが設けられていない構造とされている。 【0043】これらの構成においては、いずれの場合においても光源3から発せられる光のうち、光源3の正面(上方)に進行する光に加えて、光源3の一側方に進行する光を、導光板2の横幅方向中間部および他端縁部に向けて進行させ、かつこれを照明光として有効に利用することが可能である。したがって、従来のものよりも照明効率を高めることができる。ただし、これらの構成においては、同図矢印Na,Nbに示す方向に進行する光が無駄となるため、照明効率をより高める観点からすれば、図1〜図3で示した先の実施形態の構成にすることが好ましい。 【0044】図5に示す液晶表示装置Bbは、導光板2Bの一端縁部2aに、切欠凹部21Aが形成されていることにより、この一端縁部2aには、第1および第2の側壁面28a,28bが形成された構成を有している。第1の側壁面28aは、導光板2Bの裏面20eから上方に立ち上がった面とされている。第2の側壁面28bは、第1の側壁面28aの上縁部から一端縁部2aの先端に向けて延びている。ただし、この第2の側壁面28bは、一端縁部2aの先端に近づくほど導光板2Bの表面20a寄りとなる平面状の傾斜面とされている。切欠凹部21Aは、導光板2Bの縦幅の全長域にわたって延びたもの、あるいは縦幅方向において適当な幅を有するもののいずれであってもよい。 【0045】光源3Aは、基板30に実装されたLEDチップ31が透明樹脂32により封止された構造を有するが、いわゆる側面発光型のものとして構成されており、この点が上述の実施形態の光源3とは相違している。この光源3Aは、水平な基板40にハンダHを利用して面実装された姿勢において、透明樹脂32の横向きの1つの側面32bからの発光量が、それ以外の側面や上面からの発光量よりも多くなるようにされた側面発光型のものである。この光源3Aは、側面32bが第1の側壁面28aに対向するようにして切欠凹部21A内に配置されている。したがって、本実施形態においては、第1の側壁面28aが、本願発明でいう第1の光入射面に相当するとともに、第2の側壁面28bが、本願発明でいう第2の光入射面に相当する。 【0046】導光板2Bの表面20aのうち、第2の側壁面28bの直上に位置する部分は、光反射面22cとされている。この光反射面22cは、第2の側壁面28bを上方に通過してきた光を導光板2Bの他端縁部2bに向けて全反射可能に、一端縁部2aの先端に近づくほど導光板2Bの裏面20e寄りとなる平面状または曲面状の傾斜面である。導光板2Bの表面20aには、光反射面22cに繋がった傾斜面22dも形成されている。この傾斜面22dは、導光板2Bの一端縁部2aと横幅方向中間部とを滑らかに繋ぐことによって、導光板2Bに形状の急変部分をなるべく発生させないようにし、光が形状の急変部分から外部に漏出することを防止するのに役立つ。導光板2Bは、その表面20aの一定領域が液晶表示パネル1Aに向けて光を出射させるための光出射面23とされている。 【0047】この液晶表示装置Bbにおいては、光源3Aの側面32bから水平方向に発せられた光については、第1の側壁面28aを介して導光板2B内に進行させることができる。この光の進行方向は、導光板2Bの横幅方向と一致するため、この光はそのまま導光板2B内を他端縁部2bに向けて進行する。一方、光源3Aからその上方に向けて発せられた光については、第2の側壁面28bを介して導光板2B内に進行した後に、光反射面22cに到達する。すると、この光は光反射面22cによって導光板2Bの他端縁部2bに向けて全反射される。したがって、この液晶表示装置Bbにおいては、光源3Aから水平方向に発せられる光に加えて、上方に発せられる光についても照明光として有効に利用することができる。第2の側壁面28bは、所定の傾斜面とされているために、この第2の側壁面28bを光が通過するときには、この光をその進行方向が導光板2Bの他端縁部2b寄りに振られるように屈折させることができる。したがって、光反射面22cや傾斜面22dに対する光の入射角を、その分だけ大きくすることが可能となり、光が光反射面22cや傾斜面22dからそのまま外部に漏出する虞れを無くし、または少なくすることができる。 【0048】図6に示す液晶表示装置Bcは、導光板2Bの第2の側壁面28bが凹凸状に形成されている点において、図5に示した液晶表示装置Bbとはその構成が相違している。より具体的には、この液晶表示装置Bcにおいては、導光板2Bの第2の側壁面28bを鋸歯状に形成することによって、この導光板2Bの一端縁部2aの先端に近づくほど導光板2Bの表面20a寄りとなる複数の傾斜面28b'が形成されている。 【0049】このような構成によれば、光源3Aから上方に発せられた光が、各傾斜面28b'を通過するときに、この光はその進行方向が導光板2Bの他端縁部2b寄りに振れるように屈折する。したがって、この場合においても、図5に示した実施形態と同様に、光反射面22cや傾斜面22dに対する光の入射角を大きくして、これらの部分からの光の漏出を抑制することができるという効果が得られる。ただし、この液晶表示装置Bcのように、第2の側壁面28bに複数の傾斜面28b'を設けるようにすれば、それらの傾斜角度などを個々に相違させることが可能であり、光反射面22cや傾斜面22dからの光の漏出を防止するのにより好ましいものとなる。 【0050】本願発明は、上述した実施形態の内容に限定されるものではなく、各部の具体的な構成は種々に設計変更自在である。 【0051】本願発明でいう第1および第2の光入射面の具体的な個数、大きさ、位置、形成方法などは種々に変更自在である。光源としては、基板に実装されたLEDチップを樹脂封止した構造のものに限らず、たとえばリード端子を有するLEDランプタイプのもの、あるいはLEDチップ(LEDベアチップ)単体によるものであってもかまわない。本願発明に係る導光板としては、第1および第2の光入射面が導光板の1つの端縁部のみならず、複数の端縁部に設けられているものとして構成することもできる。本願発明に係る照明装置の用途は、必ずしも液晶表示装置の照明用途に限定されるものではなく、面状領域に光を照射するための種々の用途に用いることが可能である。本願発明に係る液晶表示装置としては、カラー画像表示およびモノクロ画像表示のいずれであってもよく、また液晶の種類やその駆動方式なども限定されるものではない。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000116024 【氏名又は名称】ローム株式会社
|
| 【出願日】 |
平成12年7月3日(2000.7.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086380 【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 稔 (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開2002−25324(P2002−25324A) |
| 【公開日】 |
平成14年1月25日(2002.1.25) |
| 【出願番号】 |
特願2000−201301(P2000−201301) |
|