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【発明の名称】 バックライト装置
【発明者】 【氏名】伊藤 秀敏

【氏名】寺垣 靖子

【氏名】伊藤 敏男

【氏名】山田 真人

【要約】 【課題】LED等の略点状の光源を用いたバックライト装置における輝度ムラを抑制することを目的とする。

【解決手段】導光板13の裏面に断面が略V字状の複数の溝1321を形成する。溝1321は、LED231,232に近い溝ほど大きな角度で蛇行しており、逆にLED231,232から離れるにつれて蛇行の角度が小さくなるように形成される。さらに、各溝の深さは、LED231,232から離れるにつれて溝の深さが深くなるように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 略点状の光源と、前記光源から入射した光を面状に展開して出射する出射面を有すると共に該出射面と対向する裏面において光源から入射した光の主光線の進行方向に対して略直行する方向に延在する断面略V字状の複数の溝を有する導光板とを備えたバックライト装置において、前記複数の溝のうち、前記光源の近傍に存在する溝が光源に向かって蛇行していることを特徴とするバックライト装置。
【請求項2】 前記複数の溝は、光源の近くに存在する溝と光源より離れた位置に存在する溝とにおいて蛇行の程度が夫々異なるように構成されていることを特徴とする請求項1記載のバックライト装置。
【請求項3】 前記複数の溝は、光源の近くに存在する溝から光源より離れた位置に存在する溝に向かって蛇行の程度が緩やかになるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項2記載のバックライト装置。
【請求項4】 前記複数の溝の深さが光源から離れるにつれて深くなるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載のバックライト装置。
【請求項5】 前記光源がLEDで構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4記載のバックライト装置。
【請求項6】 前記導光板が略平行平板であることを特徴とする請求項1乃至請求項5記載のバックライト装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透過型液晶表示装置等における表示パネルを背面から照射するバックライト装置に関し、特に光源としてLED等点状のものを用いる場合に適したものである。
【0002】
【従来の技術】先ず、図5は従来のバックライト装置の概略構造を示す要部側断面図である。同図において、11は導光板、21は蛍光ランプ、3は前記蛍光ランプ21から導光板11に直接入射する以外の光を効率よく導光板11に導くためのリフレクタである。前記導光板11の材質は透明なアクリル樹脂であり、また、入射面111から離れるにしたがって、下面112が出射面113側へ接近するようなクサビ形状の断面となっている。
【0003】さらに、導光板11の下面112側及び入射面111とは反対側の端面である先端面114側には、拡散反射シート4が設けられている。下面112には、所定の分布で凹凸形状が形成されており、同図に示すように、紙面に垂直な方向(蛍光ランプ21の長手方向)において、夫々が互いに平行な断面V字状の溝1121が複数形成されている。
【0004】次に、図6は前記図5の導光板11及び蛍光ランプ12を簡略して示した要部平面図である。同図では、導光板11内の前記溝1121を夫々の中心線のみで簡略的に表記している。そして同図に示すように、光源である蛍光ランプ21に近い入射面111と平行な溝1122同士の間隔が、入射面111側から先端面114側に向かうにつれて徐々に狭く(疎から密)なるように形成されている。即ち、この溝1121は、蛍光ランプ21からの光が出射面113よりムラなく出射されるように設けられたものである。
【0005】上記の例では、光源として線状の光源である蛍光ランプが用いられていたが、近年、携帯型端末機等に用いられるバックライト装置では、低消費電力、小型・軽量化のため、光源としてLEDが用いられることが多くなっている。LEDは蛍光ランプに比べて発光面積の小さい略点状の光源であり、このような光源を用いた場合、導光板出射面の輝度むらが出やすいという欠点がある。
【0006】例えば、図7に示す通りである。図は、光源の2個のLED221・222と導光板12を出射面側から見ている。ここで2211・2221はLEDの発光部である。導光板12内の斜線部は比較的暗い部分を示している。この部分は、導光板入射面に近く、かつLED正面以外の位置である。つまり図のようにLED正面の間52およびコーナー部51,53が、LED正面に比べて暗くなることが多い。
【0007】これが問題となる輝度むらである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の例では、光源として線状の光源である蛍光ランプが用いられていたが、近年、携帯型端末機等に用いられるバックライト装置では、低消費電力化,小型・軽量化のため、光源としてLEDが用いられることが多くなっている。然し乍ら、LEDは蛍光ランプに比べて発光面積の小さい略点状の光源であり、このような光源を用いた場合、導光板出射面での輝度ムラが生じやすいという欠点があった。これを、図7を用いて説明する。図7は、光源としての2個のLED221,LED222と導光板12を出射面側から見た状態を示している。ここで、2211及び2221は前記LED221,LED222各々の発光部である。導光板12内の無地の部分は各発光部2211,2221の光が行き届いて明るい部分であり、一方、導光板12内の斜線部は比較的暗い部分を示している。このように、点光源であるLEDを用いると、LED正面の間52およびコーナー部51,53に暗部が発生して輝度ムラとなる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するため本発明では、略点状の光源と、前記光源から入射した光を面状に展開して出射する出射面を有すると共に該出射面と対向する裏面において光源から入射した光の主光線の進行方向に対して略直行する方向に延在する断面略V字状の複数の溝を有する導光板とを備えたバックライト装置において、前記複数の溝のうち、前記光源の近傍に存在する溝が光源に向かって蛇行していることを特徴とする。
【0010】また、本発明のバックライト装置では、前記複数の溝は、光源の近くに存在する溝と光源より離れた位置に存在する溝とにおいて蛇行の角度が夫々異なるように構成されていることを特徴とする。また、本発明のバックライト装置では、前記複数の溝は、光源の近くに存在する溝から光源より離れた位置に存在する溝に向かって蛇行の角度が漸次緩やかになるように構成されていることを特徴とする。
【0011】また、本発明のバックライト装置では、前記複数の溝の深さが光源から離れるにつれて深くなるように構成されていることを特徴とする。また、本発明のバックライト装置では、前記光源がLEDで構成されていることを特徴とする。また、本発明のバックライト装置では、前記導光板が略平行平板であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態について詳述する。図1は、本発明のバックライト装置について、導光板および光源の概略構成を示した要部平面図である。同図において、13はその形状が平行平板である導光板、231及び232はLEDであり、2311及び2321は各LEDの発光部である。前記導光板13において、光源であるLED231及びLED232に近い面が入射面131であり、逆に、LED231及びLED232に対して遠い面が先端面134である。
【0013】さらに、導光板13の一面には複数の溝1321(詳細は後述する)が形成されている。そして、前記図6の場合と同様に、複数の溝1321を夫々の中心線のみで簡略的に表記している。これらの溝は、前記図6に示したような直線的に延在する溝を、光源であるLED231及びLED232に向かって蛇行するように構成しており、光源から出射する主たる光線の中心軸61,62に対して、光源に近い位置では鋭角で比較的小さい角度で交差し、光源から離れるにつれて、徐々に大きくなり、光源から最も離れた位置では垂直になって入射面131に略平行に形成されている。
【0014】前記図6に示した従来のバックライト装置では、各溝が蛍光ランプの長手方向に平行に形成されていたが、図1に示す本発明のバックライト装置では、基本的には蛇行した溝になっており、且つ光源に近づくにつれて大きく蛇行しているのが特徴である(ただし、前述のように出射面付近では略平行な溝になっている)。
【0015】このように、光源に近い位置ほど、光線の中心軸61,62に対して、大きな鋭角で蛇行する溝になっているため、同図に示すように、LED231,LED232から出た光線の一部が、光源に近い位置の溝で反射して進行方向が変わり、光線711〜光線714のように、光線の中心軸61,62に対して左右に広がる。この光線の広がりの程度は、溝の蛇行の程度に比例し、LED231,LED232に近い溝ほど光線を光線の中心軸61,62に対して左右に大きく広げる。これにより、本発明の構成では、前述した従来の構成では暗かったLEDの正面以外の暗部にも光線が広がることになり、輝度ムラが抑制されるものである。
【0016】次に、図2は光線の進行方向の変化について、より詳細に説明するための図である。同図において、Aは光源の主たる光線の中心軸であり、Bは導光板の水平面内を前記中心軸Aに対して角度αをなして進行する光線を表している。この光線Bは、中心軸Aに対して角度βをなす溝Cで反射して進行方向を変え、光線Dとなる。
【0017】ここで、反射する点Oにおいて、前記溝Cに対して立てた法線Eと反射する前の光線Bとのなす角をγとする。この時、同図に示すように、光線Bが反射して進行方向を変えた光線Dと法線Eとの間の角度もγとなる。さらに、点Oを通り前記中心軸Aと平行な線をFとし、また、この線Fと光線Dとのなす角をδとする。この時、幾何学的な関係から下記の式が成り立つ。
【0018】
【数1】

この式より、ある点に進行する光線の角度αが決まっている場合、溝で反射する光線の方向を決める角度δは、溝の方向を示す角度βの設定によって適宜決めることができることがわかる。
【0019】また、図3は本発明のバックライト装置の要部側断面図である。同図に示すように、導光板14の下面142における溝1421の深さは、光源であるLED24に近い入射面141から反対の先端面144に近づくにつれ徐々に深くなっている。これは、光源に近い方の溝が深いと、光源側で光の多くが出射面143より出射されてしまい、先端面144側まで進行する光の量が少なくなって先端面144側が暗くなるので、入射面141に近い溝の深さは小さくしているのである。
【0020】さらに図4は、本発明のバックライト装置における導光板14の下面における溝の形状を示した概略斜視図である。同図には、導光板14の下面152と、光源に近い溝1521と、光源から遠い溝1522を示している。同図において、光源に近い溝1521の深さは浅く、光源から遠い溝1522の深さは深く形成されている。また、光源に近い溝1521の稜線は、光源の主たる光線の中心軸63とのなす角度が鋭角で小さく、光源から遠い溝1522の稜線は、前記中心軸63と略垂直である。
【0021】同図のような構成により、下面152に対して平行で且つ下面152に近いところを進行する光線721は、光源に近い溝1521によってその進行方向を変え、左右に広がる光線722となる。また、下面152から比較的離れたところを進行する光線731は、光源から遠い溝1522に達するも、その左右への広がりは小さく、出射面の方向へ向かう光線732となる。
【0022】以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、例えば、上記の説明では導光板の形状は平行平板としたが、クサビ形状であってもよい。また、光源についてもLEDに限定されず、他の素子、例えばEL素子等であってもよい。
【0023】
【発明の効果】以上、詳述した如く、本発明に依れば、光源の近くで光線の量が多いところでは、光源の正面から左右に光を分散させ、光源から遠いところでは分散を小さくしているので、導光板全体にわたって輝度ムラを抑制することができる。
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【出願日】 平成12年6月23日(2000.6.23)
【代理人】 【識別番号】100111383
【弁理士】
【氏名又は名称】芝野 正雅
【公開番号】 特開2002−8423(P2002−8423A)
【公開日】 平成14年1月11日(2002.1.11)
【出願番号】 特願2000−189242(P2000−189242)