| 【発明の名称】 |
光ダクトの施工方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】海宝 幸一
【氏名】新井 秀雄
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| 【要約】 |
【課題】垂直光ダクトを現場で施工する際の施工工数、コストを低減化し、また、対向する光ダクト面の平行を容易に確保できるようにすること。
【解決手段】予め所定の長さに切断された光ダクトパネル2を、(a)に示すように反射面が内側になるようにコイル状に巻き、取付け金具3により光ダクトパネルの一方端を壁面1の上端に取り付ける。そして、紐等で吊って、コイル状に巻かれた光ダクトパネルを巻き戻しながらゆっくりと下方に下ろす。光ダクトパネル2の他方端が壁面の下端まで達したら、(b)に示すように光ダクトパネル2の他方端を壁面の取付け金具4により固定する。取付け金具4には光ダクトパネル2に下方向に張力を与える機構が設けられており、これにより光ダクトパネルの反りや弛みを解消する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自然光を取り入れて、室内に放光することにより自然光を照明に利用する垂直方向に配置される光ダクトの施工方法であって、ダクト状の開口部の内壁にコイル状に巻いた光ダクトパネルの一方端を取付け、上記コイル状の光ダクトパネルを巻き戻しながら上記内壁に沿って吊り下げ、上記光ダクトパネルの他方端を上記内壁に固定することにより、光ダクトを組み立てることを特徴とする光ダクトの施工方法。 【請求項2】 光ダクトパネルが上記内壁面から所定距離、離間するように上記光ダクトパネルの上端および下端を取付け具を介して上記内壁に取付け、上記下端に設けた取付け具により光ダクトパネルに下方向の張力を与えることことを特徴とする請求項1の光ダクトパネルの施工方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、自然光を建築物内部に導き建築物内部を照明する光ダクトの施工方法に関する。 【0002】 【従来の技術】近年省エネルギーや二酸化炭素の排出削減による環境保護の必要性が注目されており、この要望に答えるため手段の一つとして、太陽光を、内面を反射率の高い部材で構成したダクト(以下光ダクトという)を介して室内に取り込み、照明用光源として利用する光ダクト照明装置が提案されている。この装置はエネルギーを電気等の他のエネルギーに変換せずにそのまま活用するため、エネルギー利用効率が高く、省エネルギーや二酸化炭素の排出削減に貢献することができる。 【0003】図4は光ダクトの概念を示す図であり、同図は垂直な光ダクトにより、自然光を室内に導く例を示している。図4において、11は太陽光(自然光)、12はガラス等で覆われた採光口、13は垂直に配置された光ダクトである。光ダクト13は例えば断面が矩形状で、内面が反射面で構成され、採光口12から取り入れた自然光は、光ダクト13内を反射しながら、下方に搬送される。上記光ダクト13の下方の部屋の天井面には例えば乳白色ガラス14が取り付けられ、光ダクト13で搬送された光は、上記乳白色ガラス14を介して室内に放光される。なお、図4に示した例は、光ダクト13を介して搬送される自然光と人工照明を組み合わせて室内を照明する例を示しており、室内には、照明器具15が設けられている。上記光ダクトは、通常、建物内に予め用意された、断面が例えば矩形状の水平および/または垂直なダクト状の空間に設置される。光ダクトの施工方法としては、予め工場で光ダクトを組み上げてから現場に輸送して取り付けて施工する方法と、光ダクトを構成するパネル(以下、光ダクトパネルという)等を現場に搬入して、現場で上記空間の四方の壁面にパネルを取り付ける方法がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記のように上記光ダクトの施工方法としては、組み上げた光ダクトを現場に輸送して取り付けて施工する方法と、現場で組み立て・施工する方法がある。しかし、上記工場で組み上げた光ダクトを搬入して施工する方法では、大口径のダクトを施工する場合、搬入、組付け時に歪みや変形が生ずる場合がある。これを防ぐためには、光ダクトに剛性を持たせる必要があるが、施工後には必要のない強度を確保する必要があり、また、搬送、施工工数がかかるなどコスト高になるといった問題がある。一方、光ダクトを構成するパネルを現場に搬送して、現場で組み立て・施工を行う方法の場合には、ダクトの対向する面の平行を維持しながら切れ目なく、光ダクトを構成するパネルを取り付ける必要があり、多くの工数を要するとともに、ダクトを組み立てるのが難しいといった問題もある。特に、光ダクト内部が狭く、内部に工事者が入るのが困難な場合には、手が届く範囲内の長さの光ダクトを除き、上記のように現場で組み立て・施工する方法を採用することは困難である。また、工事者が内部に入れる場合でも、狭い場所でパネルを取り付ける作業する必要があり、作業効率が極めて悪くなる。 【0005】例えば、図4に示した垂直光ダクトの場合、幅W(同図の横方向の長さ)は比較的短く作業者が辛うじて入れる程度の長さ(例えば0.3〜1m)であるが、奥行D(同図の紙面の垂直方向の長さ)は幅Wと同程度から10m以上まであり、また、光ダクトの垂直方向の高さHは通常3m〜20m程度である。通常光ダクトを構成するパネル1枚の大きさは1×1m程度であり、図4に示す垂直ダクトを施工する場合、例えばL=0.3m、D=10m、H=3mとしても、70枚程度のパルネの取り付け作業が必要となる。しかも、この作業を狭隘な場所で行わなければならないので作業効率が極めて悪くなり、施工工数がかかりコスト高となるといった問題がある。本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、本発明の目的は、垂直光ダクトを現場で施工する際の施工工数、コストを低減化することができ、また、対向する光ダクト面の平行を容易に確保することができる光ダクトの施工方法を提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を本発明においては、次のように解決する。 (1)ダクト状の開口部の内壁にコイル状に巻いた光ダクトパネルの一方端を取付け、上記コイル状の光ダクトパネルを巻き戻しながら上記内壁に沿って吊り下げ、上記光ダクトパネルの他方端を上記内壁に固定することにより、光ダクトを組み立てる。 (2)上記(1)において、光ダクトパネルが上記内壁面から所定距離、離間するように上記光ダクトパネルの上端および下端を取付け具を介して上記内壁の上端および下端に取付け、上記下端に取り付けた取付け具により光ダクトパネルに下方向の張力を与える。 本発明においては、上記のように、ダクト状の開口部の内壁にコイル状に巻いた光ダクトパネルの一方端を取付け、コイル状の光ダクトパネルを巻き戻しながら上記内壁に沿って吊り下げ、光ダクトパネルの他方端を上記内壁に固定することにより、光ダクトパネルを組み立てるようにしたので、垂直光ダクトを現場で施工する際の施工工数、コストを従来に比べ大幅に低減化することができる。特に、光ダクトを設置するダクト状の開口部が狭隘で人が入れない場合や、効率的に作業を行うことができない場合であっても、容易に光ダクトを設置することができる。また、光ダクトパネルが上記内壁面から所定距離、離間するように上記光ダクトパネルの上端および下端を取付け具を介して上記内壁に取付けることにより、上記内壁面に凹凸があったり、内壁面の垂直度が悪い場合であっても、光ダクトパネル面を垂直に取り付けることが可能となる。また、上記下端に取り付けた取付け具により光ダクトパネルに下方向の張力を与えることにより、光ダクトパネルの反りや弛みを解消し、光ダクトパネルの平面度を確保することができる。このため、対向する光ダクトパネルの平行を容易に確保することができる。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について説明する。図1は本発明の実施例の光ダクトの施工方法を示す図であり、同図(a)は光ダクトパネル取り付け中の状態を示し、同図(b)は光ダクトパネルを取り付けた状態を示している。なお、以下では、ダクトの断面が矩形状に場合について説明するが、ダクトの断面形状は、矩形に限定されず、三角形や多角形等であってもよく、いずれの場合にも、以下の説明と同様にして各内壁面に光ダクトパネルを設置する。図1において、1は建物内に予め用意された、光ダクトを設置するための断面が矩形状の空間の内壁面であり、同図では一面のみを示しているが、全ての内壁面に光ダクトパネルを取り付け、光ダクトを構成する。2は鏡面材から構成される光ダクトパネルであり、光ダクトパネルとしては、例えばドイツアノラッド社製のミロ材を使用することができる。光ダクトパネルは予め上記内壁面1の高さに応じた長さに裁断され、その一方端は、例えば補強用にフラットバー等が取り付けられ、コイルの先端が折り返されている。また、光ダクトパネル2を取り付ける内壁面の上端には、光ダクトパネルの一方端を取り付けるための金具3が予め取り付けられ、内壁面の下端には、図1に示すように、取付け金具4が予め取り付けられている。 【0008】上記壁面1に光ダクトパネルを取り付けるには、予め所定の長さに切断された光ダクトパネル2を、図1(a)に示すように反射面が内側になるようにコイル状に巻き、取付け金具3により、光ダクトパネルの一方端を壁面1の上端に取り付ける。そして、紐等で吊って、コイル状に巻かれた光ダクトパネルを巻き戻しながらゆっくりと下方に下ろす。光ダクトパネル2の他方端が壁面の下端まで達したら、図1(b)に示すように光ダクトパネル2の他方端を取付け金具4により壁面の下端に固定する。その際、取付け金具3,4の取付け高さをゴムパット等で調整し、光ダクトパネルが垂直に設置されるようにするのが望ましい。また、光ダクトパネル2の反りや弛みを防ぐため、後述するように取付け金具4として、光ダクトパネル2に下方向に張力を与えることができる機構を備えたものを用い、光ダクトパネルを取り付け後、該取付け金具4により光ダクトパネル2の下端を下方向に引っ張る。これにより、光ダクトパネル2の反りや弛みを防止し、反射面の平面度を確保することができる。以下同様にして、光ダクトを設置する空間の4方の内壁面に順次光ダクトパネルを取付け、光ダクトを組み立てる。 【0009】本実施例によれば、前記図4に示した例えばL=0.3m、D=10m、H=3mの垂直ダクトを施工するに際し、幅が1mの光ダクトパネルを用いた場合、22枚のパネルを取り付けるだけで、光ダクトを組み立てることができ、従来の施工方法と比べ、大幅に施工工数を削減することができる。特に、垂直ダクトの長さが長くなればなるほど、従来の施工方法に比べ、施工工数を削減することができる。また、コイル状に巻いた光ダクトパネルを上から吊り下げて光ダクトパネルを設置することができるので、工事者が狭隘な空間に入って作業する必要がなく、作業能率を従来に比べ著しく向上させることができる。さらに、光ダクトパネルを取り付ける壁面に凹凸等があっても、光ダクトパネルの上端もしくは下端の取付け高さを調整するだけで、光パネルの反射面が垂直になるように設置することができ、施工時の調整作業も極めて簡単であり、格別の熟練者によることなく施工を行うことができる。 【0010】なお、取付け金具4は予め壁面の下端に取付けておいてもよいし、光ダクトパネル2の他方端に取付け金具4を取付けておき、光ダクトパネル2を巻き戻して壁面に垂らしたのち、上記取付け金具4を壁面に固定するようにしてもよい。また同様に、金具3を、コイル状に巻いた光ダクトパネルの一方端に予め取り付けておいてもよい。 【0011】次に、上記光ダクトパネルを壁面に取り付けるための取付け金具の構成例について図2、図3により説明する。図2において、1は内壁面、2は光ダクトパネル、3は光ダクトパネルの上端を取り付けるための取り付け金具、4は光ダクトパネルの下端を取り付けるための取付け金具である。取付け金具3は、例えば断面がクランク形状の金属材(例えばアルミニウム製)から構成され、一方面が高さ調整用のゴムパット3cを介して壁面に取り付けられ、他方面に光ダクトパネル2がリベット等で固定される。また、取付け金具4は、断面がL字型の壁面取付け金具4aと、パネル取付け金具4bから構成され、壁面取付け金具4aは高さ調整用のゴムパット4cを介して壁面に取り付けられ、パネル取付け金具4bはリベット等により光ダクトパネル2に取り付けられる。また、壁面取付け金具4aにはねじ4dが貫通する貫通穴が設けられ、パネル取付け金具4bには、ねじ4dに螺合するねじ穴が設けられている。したがって、光ダクトパネル2を上記取付け金具に取り付けたのち、上記ねじ4dを締め付けることにより、壁面取付け金具4aと、パネル取付け金具4bが接近し、光ダクトパネル2に下方向の張力を与えることができ、光ダクトパネル2の平面度を保持することができる。 【0012】なお、垂直光ダクトと水平光ダクトを組み合わせる場合には、上記のようにねじ4dを締め付けて垂直光ダクトパネルに張力を与えて、垂直光ダクトパネルの平面を確保したのち端部を適切な長さに裁断し、図2に示すように、水平ダクトを構成する光ダクトパネル11の端部と突き合わせるようにすればよい。 【0013】図3は取り付け金具4の他の実施例を示す図であり、図3(a)は光ダクトパネル2の下端部を示し、図3(b)は図3(a)のA−A断面図を示している。本実施例は図3(a)(b)に示すように、壁面1に高さ調整用のゴムパット4cを介してガイド4eを取り付けるとともに、光ダクトパネル2の下端に該ガイド4eに沿って上下方向に移動可能な重り4fを取り付けたものである。上記構成とすることにより、重り4fにより光ダクトパネル2に下方向の張力を与えることができる。このため、光ダクトパネル2の反りや弛みを解消することができ、反射面の平面度を保持することができる。また、重り4fはガイド4eにより案内されているので、光ダクトパネル2の下端の壁面1からの浮き上がりを防止することができる。また、本実施例の取付け金具を用いれば、重り4fにより常に光ダクトパネル2に下方向に張力を与えることができるので、取り付け後に光ダクトパネルが伸びたりしても、光ダクトが弛むこともない。さらに、重り4fをガイド4eに係合させるだけでよいので、取り付けも簡単に行うことができる。 【0014】上記図2に示す取付け金具を用いる場合には、光ダクトパネル2に予めパネル取付け金具4bを取り付けておくとともに、壁面の下端に壁面取付け金具4aを取付けておき、コイル状の光ダクトパネル2を巻き戻して垂らしたのち、上記ねじ4dにより光ダクトパネルに取り付けられたパネル取付け金具4bを壁面取付け金具4aに取り付けるようにしてもよい。同様に、図3に示す取付け金具を用いる場合には、光ダクトパネル2に予め重り4fを取り付けておくとともに、壁面の下端にガイド4eを取付けておき、コイル状の光ダクトパネル2を巻き戻して垂らしたのち、上記重り4fをガイド4eに係合させるようにしてもよい。 【0015】 【発明の効果】以上説明したように、本発明のおいては、以下の効果を得ることができる。 (1)ダクト状の開口部の内壁の上端にコイル状に巻いた光ダクトパネルの一方端を取付け、コイル状の光ダクトパネルを巻き戻しながら上記内壁に沿って吊り下げ、光ダクトパネルの他方端を上記内壁の下端に固定するようにしたので、垂直光ダクトを現場で施工する際の施工工数、コストを従来に比べ大幅に低減化することができる。特に、光ダクトを設置するダクト状の開口部が狭隘で人が入れない場合や、効率的に作業を行うことができない場合であっても、容易に光ダクトを設置することができる。 (2)光ダクトパネルが上記内壁面から所定距離、離間するように上記光ダクトパネルの上端および下端を取付け具を介して上記内壁の上端および下端に取付けることにより、上記内壁面に凹凸があったり、内壁面の垂直度が悪い場合であっても、光ダクトパネル面を垂直に取り付けることが可能となる。また、上記下端に取り付けた取付け具により光ダクトパネルに下方向の張力を与えることにより、光ダクトパネルの反りや弛みを解消し、光ダクトパネルの平面度を確保することができる。このため、対向する光ダクトパネルの平行を容易に確保することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000152424 【氏名又は名称】株式会社日建設計 【識別番号】596056678 【氏名又は名称】東京伸銅株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年5月11日(2001.5.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100100930 【弁理士】 【氏名又は名称】長澤 俊一郎
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| 【公開番号】 |
特開2002−343117(P2002−343117A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月29日(2002.11.29) |
| 【出願番号】 |
特願2001−141015(P2001−141015) |
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