| 【発明の名称】 |
車両用灯具 |
| 【発明者】 |
【氏名】島田 和幸
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| 【要約】 |
【課題】車両用灯具において、ランプハウジングへのカバーの保持は、ランプハウジングの左右両側に形成した弾性突部に対し、カバーの左右両側に形成した係合孔が係合することによって両者の保持がなされるため、係合孔に対して弾性突部が嵌まる関係によって、ランプハウジングとカバーの前面開口縁部との組み合わせ隙間の上下不均一さが生じる。本発明はこの問題を解決するものである。
【解決手段】ランプハウジングに設けた弾性突部がカバーに形成した係合孔に係合することによって両者の係合保持がなされる車両用灯具において、弾性突部と係合孔との係合関係は緩く嵌り合う関係とし、カバーの前面開口縁部とランプハウジングとの組み合わせ隙間の不均一補正用として、ランプハウジングとカバーの一方に凸部を設け他方にこの凸部に嵌合する嵌合部を設け、凸部と嵌合部とをカバーの内方位置に配置したことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バルブからの光線が反射鏡を通して前面のアウターレンズから前方へ照射されるランプハウジングと、前面開口から前記ランプハウジングに組み合わされるカバーとを備え、前記ランプハウジングに設けた弾性突部が前記カバーに形成した係合孔に係合することによって両者の係合保持がなされる車両用灯具において、前記弾性突部と前記係合孔との係合関係は緩く嵌り合う関係とし前記緩く嵌り合う関係によって生じる前記カバーの前面開口縁部と前記ランプハウジングとの組み合わせ隙間の不均一補正用として、前記ランプハウジングと前記カバーの一方に凸部を設け他方にこの凸部に係合する係合部を設け、前記凸部と前記係合部とを前記カバーの内方位置に配置したことを特徴とする車両用灯具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両用灯具に関し、特に、バルブを具備するランプハウジングとこれが挿入保持されるカバーとの組み合わせ構成に関する。 【0002】 【従来の技術】図6乃至図9には、従来の車両用灯具の保持構造を示している。これらにおいて、50は車両用灯具を示し、車両、特に自動二輪車(本願では、排気量の大小は問わず、二輪車の総称とする)の前照灯としての構造を示す。車両用灯具50は、内部に収納した光源を構成するバルブ51からの光線が反射鏡52を通して前面のアウターレンズ53から前方へ照射されるランプハウジング54と、前面に開口を有するカバー55とから構成され、カバー55は、自動二輪車の前面側に取り付けられるものであり、ランプハウジング54は前方からカバー55に組み込まれる。 【0003】ランプハウジング54へのカバー55の保持は、ランプハウジング54の左右両側に形成した弾性突部57に対し、カバー55の左右両側に形成した係合孔56が係合することによって両者の係合保持がなされる。即ち、カバー55にランプハウジング54を組み込む操作に伴って、弾性突部57がカバー55の内面を弾性によって押圧しつつ進み、最終位置に達したとき、弾性突部57が係合孔56に係合することによって、ランプハウジング54とカバー55が係合保持される。弾性突部57と係合孔56との係合構造は、フック機構とも称される。バルブ51の交換などの場合には、図7に示すように、弾性突部57が係合孔56から外れる位置まで指で弾性突部57をカバー55内へ押し込んだ状態において、ランプハウジング54をカバー55から前方へ引き抜くことができる。 【0004】カバー55がランプハウジング54に係合保持された状態において、デザイン的にも、カバー55の前面開口縁部とランプハウジング54との組み合わせ隙間Pが、図8のように均一な隙間P1となることが望ましい。この場合、弾性突部57と係合孔56との間の隙間が全周で均一な僅かな隙間S1を構成して弾性突部57と係合孔56とが、ガタツキがない状態に堅く嵌り合う関係をなすように構成することもできるが、その場合には、弾性突部57と係合孔56との製造時の寸法管理が極めて難しく製造し難い問題がある。 【0005】また、例えそのように製造されてもカバー55に対するランプハウジング54の挿入位置が正確でなければ弾性突部57と係合孔56との嵌合が得られず、カバー55にランプハウジング54を嵌め合わせる組立作業が極めて面倒である。また、そのようにガタツキがない状態に製造されても、弾性突部57と係合孔56とが堅く嵌まった状態では、カバー55を取り外すことも難しいなどの問題もある。 【0006】製造上の問題や挿入組み立ての容易さを考慮して、係合孔56に対して弾性突部57が容易に嵌まるように係合孔56と弾性突部57との間に余裕の隙間ができる寸法関係に製造した場合には、カバー55にランプハウジング54を嵌め合わせた状態で、ランプハウジング54の重量や、ランプハウジング54とカバー55との嵌め合わせ状態によって、係合孔56と弾性突部57との間には、図9にS2、S3で示すような不均一な隙間が生じ、このために、カバー55の前面開口縁部とランプハウジング54との組み合わせ隙間Pは、P2、P3のように上下で異なる不均一な隙間を生じる。 【0007】このように、従来の方式では、ランプハウジング54とカバー55との組み合わせ保持と、カバー55の前面開口縁部とランプハウジング54との間の均一な隙間保持とを弾性突部57と係合孔56とによって得ているため、上記のような問題が生じる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のように、係合孔に対して弾性突部が嵌まる関係によって生じるランプハウジングとカバーの前面開口縁部との組み合わせ隙間の上下不均一さを解決するものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】このため、本発明の車両用灯具は、バルブからの光線が反射鏡を通して前面のアウターレンズから前方へ照射されるランプハウジングと、前面開口から前記ランプハウジングに組み合わされるカバーとを備え、前記ランプハウジングに設けた弾性突部が前記カバーに形成した係合孔に係合することによって両者の係合保持がなされる車両用灯具において、前記弾性突部と前記係合孔との係合関係は緩く嵌り合う関係とし、前記緩く嵌り合う関係によって生じる前記カバーの前面開口縁部と前記ランプハウジングとの組み合わせ隙間の不均一補正用として、前記ランプハウジングと前記カバーの一方に凸部を設け他方にこの凸部に係合する係合部を設け、前記凸部と前記係合部とを前記カバーの内方位置に配置したことを特徴とする。 【0010】この構成によって、前記ランプハウジングと前記カバーとの正確な組み合わせ位置の確保は、前記凸部と前記係合部とが受け持ち、そのために、前記弾性突部と前記係合孔との係合関係は緩く嵌り合う関係に製造でき、前記カバーに対する前記ランプハウジングの着脱が容易になると共に、前記弾性突部と前記係合孔の製造上での寸法管理が容易となる。また、前記凸部と前記係合部とを前記カバーの内方位置に配置したことにより、外部からこの部分が隠れ、デザイン的にも優れた構成となる。 【0011】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図5は本発明の実施形態を示したものであり、図1は本発明に係る車両用灯具の側面から見た説明図、図2は図1のA−A断面部分の構造説明図、図3は図1のB−B断面部分の構造説明図、図4は隙間の不均一補正部の第1の実施形態の説明図、図5は隙間の不均一補正部の第2の実施形態の説明図である。 【0012】先ず、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。1は車両用灯具を示し、車両、特に自動二輪車(本願では、排気量の大小は問わず、二輪車の総称とする)の前照灯としての構造を示す。車両用灯具1は、内部に収納した光源を構成するバルブ2からの光線が反射鏡3を通して前面のアウターレンズ4から前方へ照射されるランプハウジング5と、前面に開口を有するカバー6とから構成され、カバー6は、自動二輪車の前面側に取り付けられるものであり、ランプハウジング5は、前面開口を通して前方からカバー6に組み合わされる。 【0013】カバー6へのランプハウジング5の保持は、ランプハウジング5の左右両側に形成した弾性突部7に対し、カバー6の左右両側に形成した係合孔8が係合することによって両者の係合保持がなされる。即ち、カバー6にランプハウジング5を組み込む操作に伴って、弾性突部7がカバー6の内面を弾性によって押圧しつつ進み、最終位置に達したとき、弾性突部7が係合孔8に係合することによって、カバー6にランプハウジング5が係合保持される。弾性突部7と係合孔8との係合構造は、フック機構とも称される。バルブ2の交換などの場合には、図2に示すように、弾性突部7が係合孔8から外れる位置まで指で弾性突部7をカバー6内へ押し込んだ状態において、ランプハウジング5をカバー6から前方へ引き抜くことができる。 【0014】弾性突部7と係合孔8との係合関係は緩く嵌り合う関係をなすように、係合孔8と弾性突部7との寸法差を設定している。このため、カバー6がランプハウジング5に係合保持された状態において、係合孔8と弾性突部7との間には均一な余裕の隙間が存在する。 【0015】10は隙間の不均一補正部であり、弾性突部7と係合孔8とが緩く嵌り合う関係によって生じるカバー6の前面開口縁部とランプハウジング5との組み合わせ隙間の不均一補正用として作用する。その構成は、図3に示すように、カバー6の内面に凸部11を設け、ランプハウジング5には、この凸部11に弾性係合する係合部12をランプハウジング5の一部である弾性辺13に設けている。係合部12は、孔又は窪みによって形成される。隙間の補正部10は、カバー6の内方位置に配置しており、外部からはこのカバー6で覆われた状態である。 【0016】図4には、ランプハウジング5をカバー6に組み合わせて弾性突部7が係合孔8に嵌った状態において、ランプハウジング5が下方へズレようとする場合のカバー6の前面開口縁部とランプハウジング5との間の隙間Pを均一に調整する場合を示す。即ち、隙間Pと、弾性突部7と係合孔8との隙間Sとが均一になるように、凸部11と係合部12の接触状態を設定する。 【0017】具体的には、凸部11と係合部12とは矩形状をなして斜め上方に傾斜した配置をなし、凸部11に形成した交差する隣接二面(図では上と右の二面)と係合部12に形成した交差する隣接二面(図では上と右の二面)とが接触し、他の二面では相互に隙間Tが形成される関係である。この接触した二面によって、ランプハウジング5の下方への移動が正確に阻止され、上下方向及び前後方向においてカバー6に対してランプハウジング5を正規位置に規制し、隙間Pと隙間Sとが均一になる。そして、接触しない二面の存在によって、この凸部11と係合部12との嵌め合わせに余裕が生じ、ランプハウジング5をカバー6に組み合わせるときの融通性が確保でき、この組み合わせ作業がし易くなる。 【0018】このような設定は、予め試作したカバー6とランプハウジング5とを組み合わせて、隙間Pと隙間Sとが均一の隙間となるように凸部11の側面を削って調整した後、この調整後の寸法でもってカバー6とランプハウジング5とを量産する方法が採られる。通常、カバー6とランプハウジング5とは合成樹脂の成型品であることが多く、この場合には、上記の方法によって凸部11と係合部12との寸法関係を一旦設定したときには、この寸法関係に作製された金型を用いてカバー6とランプハウジング5とを成型することによって、同じ組み合わせ寸法関係のカバー6とランプハウジング5とが量産されることになる。 【0019】図5には、ランプハウジング5をカバー6に組み合わせた状態において、ランプハウジング5が上方へズレようとする場合のカバー6の前面開口縁部とランプハウジング5との間の隙間Pを調整し設定する場合を示す。即ち、隙間Pと、弾性突部7と係合孔8との隙間Sとが均一になるように、凸部11に形成した交差する隣接二面(図では下と右の二面)と係合部12に形成した交差する隣接二面(図では下と右の二面)とが接触し、他の二面では相互に隙間Tが形成される関係である。この接触した二面によってカバー6の上方への移動を正確に阻止し、上下方向及び前後方向においてカバー6に対してランプハウジング5を正規位置に規制する。そして、接触しない二面の存在によって、この凸部11と係合部12との嵌め合わせに余裕が生じ、カバー6にランプハウジング5を組み合わせるときの融通性が確保でき、この組み合わせ作業がし易くなる。この場合も、上記と同様に、凸部11と係合部12との寸法関係を設定した金型でもってカバー6とランプハウジング5とを成型できる。 【0020】隙間の不均一補正部10を構成する凸部11とこの凸部11に弾性係合する係合部12とは、上記図3の構成とは逆に、ランプハウジング5の弾性辺13に凸部11を外向きに設け、カバー6の内面にこの凸部11が弾性係合する係合部12を構成する窪みを設ける構成でもよい。 【0021】何れにしても、弾性突部7と係合孔8との係合関係は緩く嵌り合う関係とし、この緩く嵌り合う関係によって生じるカバー6の前面開口縁部とランプハウジング5との組み合わせ隙間Pの不均一の補正用として、ランプハウジング5とカバー6の一方に凸部を設け他方にこの凸部に係合する係合部を設け、これら凸部と係合部とをカバー6の内方位置に配置したことを特徴とする構成である。この場合、これら凸部と係合部とは、上下方向及び前後方向において、カバー6に対してランプハウジング5を正規位置に規制する作用をする。 【0022】凸部11と係合部12の形状は、矩形状に限らず、円形、楕円形、多角形等に形成し、凸部11と係合部12とが、カバー6に対してランプハウジング5を上下及び前後方向の正規位置に規制して保持できるように、その組み合わせも余裕を持って係合する関係であれば、ランプハウジングとカバーとの組み合わせ作業が簡単になり、所期の目的達成が容易となる。 【0023】本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り種種の変更が考えられ、それに係る種種の実施形態を包含するものである。 【0024】 【発明の効果】本発明では、ランプハウジングとカバーとの正確な組み合わせ位置の確保は、凸部と嵌合部とが受け持ち、そのために、弾性突部と嵌合孔との係合関係は緩く嵌り合う関係に製造でき、カバーに対するランプハウジングの着脱が容易になると共に、弾性突部と係合孔の製造上での寸法管理が容易となる。また、凸部と嵌合部とをカバーの内方位置に配置したことにより、外部からこの部分が隠れ、デザイン的にも優れた構成となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002303 【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年5月18日(2001.5.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062225 【弁理士】 【氏名又は名称】秋元 輝雄
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| 【公開番号】 |
特開2002−343113(P2002−343113A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月29日(2002.11.29) |
| 【出願番号】 |
特願2001−149416(P2001−149416) |
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