トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F21 照明




【発明の名称】 車両のランプ
【発明者】 【氏名】山口 幸範

【要約】 【課題】単独で交換することができ、かつ交換が容易な発光ダイオードユニットを内蔵した車両のランプを提供する。

【解決手段】発光ダイオードユニット1は、ランプボディ10に着脱可能に独立して設けられているので、断線時にも、ランプボディ10からシートパッキン19とアウテージインジケータ17とバックカバーアッセンブリ15とを取り外した後に、発光ダイオードユニット1を単体で交換することができる。また、発光ダイオードユニット1はレンズで一体に形成されているので、その交換時に、ユーザが細かい位置調整等を行わなくても良い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車体に着脱可能に設けられたランプボディ内に発光素子を備えた車両のランプにおいて、前記ランプボディに着脱可能に設けられた発光ダイオードユニットを備え、前記発光ダイオードユニットは、基板と、該基板上に配設された複数の発光ダイオード素子と、前記基板と一体のレンズとを備えていることを特徴とする車両のランプ。
【請求項2】 前記ランプボディには、前記発光ダイオードユニット側及び電源側に接続される給電用のコネクタと、前記発光ダイオードユニットを覆うカバー本体とを備え、ランプボディに対して着脱可能なバックカバーアッセンブリが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両のランプ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車等の車体に設けられたランプに関し、詳細には、発光ダイオードを用いた車体のランプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車に設けられたターンシグナルランプやストップランプ等のランプには、電球を用いたバルブ式のものが用いられており、バルブ式のランプは、単体で交換でき、かつ交換が容易であることから広く用いられている。また、ハイマウントストップランプとしては発光ダイオードを用いたものがある。一般的に発光ダイオードは電球よりも格段に長寿命であることが知られており、このためハイマウントストップランプでは発光ダイオード単体を交換可能にはなっておらず、発光ダイオードが切れた場合は、ハイマウントストップランプのユニット全体を交換しなければならないようになっている。
【0003】ところで、本願発明者は、図5及び図6に示すように、リヤコンビネーションランプアッセンブリ120のターンシグナルランプ部に発光ダイオードを発光素子として内蔵した発光ダイオードユニット101を用いることを考えた。この場合、上述のように発光ダイオード式のランプはバルブ式のランプよりも寿命が長くほとんど交換を必要としないので、リヤコンビネーションランプアッセンブリ120を、従来用いられているハイマウントストップランプと同様な構造で、ランプボディ110とランプボディ110に溶着されたレンズ130との間に発光ダイオードユニット101を配置して成形し、発光ダイオードユニット101単体では交換できないようにするという方法も考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の方法では、発光ダイオードが切れた場合には、発光ダイオードユニット101単体ではなくランプボディ110全体を交換しなくてはならず、交換が面倒な上に高い費用がかかるという問題点があった。
【0005】本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、単独で交換することができ、かつ交換が容易な発光ダイオードユニットを内蔵した車両のランプを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の車両のランプは、車体に着脱可能に設けられたランプボディ内に発光素子を備え、前記ランプボディに着脱可能に設けられた発光ダイオードユニットを備え、前記発光ダイオードユニットは、基板と、該基板上に配設された複数の発光ダイオード素子と、前記基板と一体のレンズとを備えている。
【0007】この構成の車両のランプでは、発光ダイオードユニットは、ランプボディに着脱可能に設けられているので、発光ダイオードユニットに備えられた発光ダイオード素子が切れた場合にも、発光ダイオードユニットを単体で容易に交換することができる。また、レンズは基板と一体なので、発光ダイオードユニットを交換しても発光ダイオード素子とレンズとの距離を一定とすることができる。
【0008】また、請求項2に係る発明の車両のランプでは、請求項1に係る発明の車両のランプの構成に加えて、前記ランプボディには、前記発光ダイオードユニット側及び電源側に接続される給電用のコネクタと、前記発光ダイオードユニットを覆うカバー本体とを備え、ランプボディに対して着脱可能なバックカバーアッセンブリが設けられていることを特徴とする。
【0009】この構成の車両のランプでは、請求項1に係る発明の車両のランプの作用に加えて、ランプボディには、ランプボディに対して着脱可能なバックカバーアッセンブリが設けられており、バックカバーアッセンブリは、発光ダイオードユニット側及び電源側に接続される給電用のコネクタと、発光ダイオードユニットを覆うカバー本体とを備えているので、発光ダイオード素子が切れた場合も、コネクタを外して発光ダイオードユニットのみを交換すればよい。また、ランプボディの発光ダイオード取付部からランプボディ内に雨水等が侵入するのを防ぐことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施形態について、自動車のリヤコンビネーションランプアッセンブリを例に挙げ、図面を参照して説明する。ここで、図1は、リヤコンビネーションランプのターンシグナルランプとして使用される発光ダイオードユニット1の正面図であり、図2は、発光ダイオードユニット1の図1におけるA−A線矢視方向断面図である。また、図3は、本発明の実施形態を示すリヤコンビネーションランプアッセンブリ20における、ランプボディ10と、発光ダイオードユニット1と、バックカバーアッセンブリ15と、アウテージインジケータ17と、シートパッキン19とを車体側から見た状態を示す分解斜視図であり、図4は、ランプボディ10に、発光ダイオードユニット1とバックカバーアッセンブリ15とアウテージインジケータ17とシートパッキン19とが設けられた状態を示す断面図である。
【0011】図1及び図2に示すように、発光ダイオードユニット1は、レンズ2とプリント基板5,6と発光ダイオード素子3とコネクタ4とを備えている。レンズ2は平面視略E字型で、正面部2eと正面部2eの外周縁より背方向に向かって立設された側面部2fとを備えており、背部が開放する筐型に形成されている。レンズ2は、透明の樹脂から一体成型され、また、図1の上下方向に長手の取付部2aと、左右方向に長手の3つの発光ダイオード素子配設部2b,2c,2dとから形成されている。取付部2aには、発光ダイオードユニット1が、図3に示すランプボディ10にスクリュー30,30によって螺設される際に、そのスクリュー30,30が貫通する半円形の切り欠き7,8が形成されており、発光ダイオード素子配設部2b,2c,2dのそれぞれには、後述する複数の発光ダイオード素子3が配設されている。発光ダイオード素子配設部2bは取付部2aの上端部から側方へ向かって、発光ダイオード素子配設部2dは取付部2aの下端部から側方へ向かって、それぞれ取付部2aの長手方向に対して略垂直に立設されており、発光ダイオード素子配設部2cは、取付部2aの長手方向中間部から側方へ向かって、長手方向に対して略垂直に立設されている。また、図2に示すように、上側の発光ダイオード素子配設部2bは、中側及び下側の発光ダイオード素子配設部2c,2dより背方向にオフセットして設けられている。
【0012】また、図1及び図2に示すように、レンズ2にはその開放する背部を塞ぐようにプリント基板5,6が取り付けられている。プリント基板6は、中間部の発光ダイオード素子配設部2cと下側の発光ダイオード素子配設部2dとに跨って設けられており、正面視で略コの字型で、レンズ2の正面部2eの一部と略同一形状となっている。そしてプリント基板6上の発光ダイオード素子配設部2c及び発光ダイオード素子配設部2dに対向する部分には、それぞれ発光ダイオード素子3が5つずつ配設されている。また、プリント基板5は上側の発光ダイオード素子配設部2bに対応して設けられ、正面視でレンズ2の正面部2eの一部と略同一形状となっており、その上には発光ダイオード素子3が5つ配設されている。そして、プリント基板5とプリント基板6とはコード25(図3参照)により接続されている。
【0013】各発光ダイオード素子3は、発光ダイオードユニット1に設けられたコネクタ4(図3参照)から供給された電源により発光するようになっている。また、レンズ2の正面部2eの表面には、レンズステップ9が発光ダイオード素子と同数突設されており、レンズステップ9は正面視で発光ダイオード素子3と略同一な位置になるように配設されている。即ち、レンズステップ9は、各発光ダイオード素子3の正面側(図2における左方向)で発光ダイオード素子3が発した光を拡散するようになっており、3つの発光ダイオード素子配設部2b,2c,2dにおけるレンズ2の正面部2eと発光ダイオード素子3との距離はそれぞれ一定となっている。
【0014】次に、図3及び図4を参照して、リヤコンビネーションランプアッセンブリ20の構成について説明する。図3及び図4に示すように、リヤコンビネーションランプアッセンブリ20は、ランプボディ10に、発光ダイオードユニット1と、バックカバーアッセンブリ15と、アウテージインジケータ17と、シートパッキン19とが設けられて構成されている。樹脂材料で一体成型されたランプボディ10には、車体(図示外)の意匠面に沿ったレンズ30が設けられており、ランプボディ10とレンズ30との間には、バルブ式のテール&ストップランプ32が設けられている。また、ランプボディ10には、テール&ストップランプ32を設けるための、貫通孔11を備えた略長方形の保持部10aが形成されており、保持部10aに設けられたテール&ストップランプ32はランプボディ10の裏側から交換可能となっている。
【0015】また、保持部10aには、後述するアウテージインジケータ17を螺設するための貫通孔41,42がZ軸方向の上下に設けられており、さらに、ランプボディ10の保持部10aの近傍には、発光ダイオードユニット1を螺設するための貫通孔43,44と、後述するバックカバーアッセンブリ15を螺設するための貫通孔45,46とが、それぞれZ軸方向の上下に設けられている。また、保持部10aの近傍には、断面が略楕円形の円柱11,12,13がZ軸方向に並んで形成されている。円柱11,12,13のそれぞれの断面は、X軸と略平行な方向に長軸を持つ楕円形形状であり、それぞれの円柱は中空形状になっている。また、円柱11,12,13には、+X方向に開放された開口部21,22,23がそれぞれ形成されており、そこに略E字型の発光ダイオードユニット1の発光ダイオード素子配設部2b,2c,2d(図1参照)が嵌り込むようになっている。
【0016】また、バックカバーアッセンブリ15は、略ヘの字型の断面をZ軸方向に引き延ばした形状を有し、ランプボディ10に螺設される際にスクリュー31,31が貫通する貫通孔15c,15dが設けられたカバー本体150と、カバー本体150を貫通する給電線15eと、給電線15eの一端に設けられ発光ダイオードユニットに電源を供給するコネクタ15aと、後述するアウテージインジケータ17から電源を供給されるためのコネクタ15bとを備えている。バックカバーアッセンブリ15は、ランプボディ10に取り付けられた発光ダイオードユニット1をランプボディ10の裏側で覆うようになっており、カバー本体150の外縁部とランプボディ10との間にはシール部材が介在される。また、アウテージインジケータ17は略直方体形状を有し、ランプボディ10に螺設される際にスクリュー32,32が貫通する貫通孔17c,17dが設けられており、発光ダイオードユニットに電源を供給するコネクタ17aと、図示外の電源装置から電源を供給されるためのコネクタ17bとが設けられている。
【0017】アウテージインジケータ17は、発光ダイオードユニット1の発光ダイオード素子3(図1参照)が切れたときに、通常の電球式のものと同じように、他のターンシグナルランプの点滅の速さを速くするためのものである。そして、ゴム系の材料からなるシートパッキン19は、中央に開放部19aを有する略長方形形状であり、車体(図示外)とランプボディ10との間に挟まれて、そこから雨水等が侵入するのを防止するようになっている。尚、カバー本体150の外縁部とランプボディ10との間、及びカバー本体150と給電線15eとの間にもシール部材を設けることが好ましい。
【0018】そして、ランプボディ10に上述の各部材を取り付けるには、まず、発光ダイオードユニット1をY方向へ移動させ、さらに−X方向へスライドさせて、3つの発光ダイオード素子配設部2b,2c,2dをランプボディ10に設けられた開口部21,22,23にそれぞれ嵌合させる。そして、発光ダイオードユニット1の固定部2aに形成された切り欠き7,8と、ランプボディに設けられた貫通孔43,44とにスクリュー30,30を貫通させ、発光ダイオードユニット1をランプボディ10に螺設する。次に、バックカバーアッセンブリ15のコネクタ15aを発光ダイオードユニット1に設けられたコネクタ4に嵌め込み、その後バックカバーアッセンブリ15をY方向へ移動させ、バックカバーアッセンブリ15に設けられた貫通孔15c,15dと、ランプボディに設けられた貫通孔45,46とにスクリュー31,31を貫通させ、バックカバーアッセンブリ15をランプボディ10に螺設する。
【0019】さらに、アウテージインジケータ17のコネクタ17aをバックカバーアッセンブリ15に設けられたコネクタ15bに嵌め込み、その後アウテージインジケータ17をY方向へ移動させ、アウテージインジケータ17に設けられた貫通孔17c,17dと、ランプボディに設けられた貫通孔41,42とにスクリュー32,32を貫通させ、発光ダイオードユニット1をランプボディ10に螺設する。そして、シートパッキン19を図示外の両面テープでランプボディ10に貼設し、リヤコンビネーションランプアッセンブリ20が構成される。
【0020】また、発光ダイオードユニット1の断線時に、発光ダイオードユニット1を交換するには、まず、図示外の両面テープでランプボディ10に貼り付けられたシートパッキン19を外し、アウテージインジケータ17に設けられたコネクタ17aからバックカバーアッセンブリ15に設けられたコネクタ15bを外す。というように、上述のランプボディ10に各部材を取り付ける手順と逆の手順を辿れば、発光ダイオードユニット1をランプボディ10から外して交換することができるようになっている。
【0021】以上に説明したように、本実施の形態の発光ダイオードユニット1は、ランプボディ10に着脱可能に設けられており、発光ダイオード素子3が切れた場合も、ランプボディ10から発光ダイオードユニット1を外して発光ダイオードユニット1のみを交換することができるので、ランプボディごと交換するのに比べ、交換にかかる費用を節減することができる。また、発光ダイオードユニット1の複数の発光ダイオード素子3が配設されたプリント基板5,6は、レンズ2と一体になっているので、発光ダイオードユニット1を交換しても、発光ダイオード素子3が発した光は常に同じようにレンズステップ9により拡散される。従って、ユーザが発光ダイオードユニットの交換を行う際に細かい調整を要求されることがなく、どの発光ダイオードユニットでも等しい品質を得ることができる。
【0022】尚、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、各種の変形が可能である。例えば、ハイマウントストップランプに着脱可能な発光ダイオードユニットを用いても良いし、リヤ側のターンランプだけではなくフロント側のターンランプにも着脱可能な発光ダイオードユニットを用いても良い。また、発光ダイオードユニットの形状がランプボディ等の形状に合わせて変更可能なことは言うまでもない。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発明の車両のランプでは、発光ダイオードユニットは、ランプボディに着脱可能に設けられているので、発光ダイオードユニットに備えられた発光ダイオード素子が切れた場合にも、発光ダイオードユニットを単体で容易に交換することができる。また、レンズは基板と一体なので、発光ダイオードユニットを交換しても発光ダイオード素子とレンズとの距離を一定とすることができる。
【0024】また、請求項2に係る発明の車両のランプでは、請求項1に係る発明の車両のランプの効果に加えて、ランプボディには、ランプボディに対して着脱可能なバックカバーアッセンブリが設けられており、バックカバーアッセンブリは、発光ダイオードユニット側及び電源側に接続される給電用のコネクタと、発光ダイオードユニットを覆うカバー本体とを備えているので、発光ダイオード素子が切れた場合も、コネクタを外して発光ダイオードユニットのみを交換すればよい。また、ランプボディの発光ダイオード取付部からランプボディ内に雨水等が侵入するのを防ぐことができる。
【出願人】 【識別番号】000110321
【氏名又は名称】トヨタ車体株式会社
【出願日】 平成13年5月16日(2001.5.16)
【代理人】 【識別番号】100104178
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 尚
【公開番号】 特開2002−343110(P2002−343110A)
【公開日】 平成14年11月29日(2002.11.29)
【出願番号】 特願2001−146374(P2001−146374)