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【発明の名称】 ヘッドライト構造
【発明者】 【氏名】石本 長門志

【要約】 【課題】レッグシールドを取外すことなく容易にバルブの着脱が可能なヘッドライト構造を提供する。

【解決手段】車体側に固定されたボディケース10と、該ボディケース10の前面に密封的に取付けられたレンズ9と、前記ボディケース10内に設けられた口金12と、該口金12にその後面から着脱自在に装着されたバルブ6と、前記口金12の後側の前記ボディケース10に形成された開口13を覆う着脱自在なカバー14とからなるヘッドライト構造5において、前記カバー14の後面にバルブ抜取り用の撮み部材21を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】車体側に固定されたボディケースと、該ボディケースの前面に密封的に取付けられたレンズと、前記ボディケース内に設けられた口金と、該口金にその後面から着脱自在に装着されたバルブと、前記口金の後側の前記ボディケースに形成された開口を覆う着脱自在なカバーとからなるヘッドライト構造において、前記カバーの後面にバルブ抜取り用の撮み部材を設けたことを特徴とするヘッドライト構造。
【請求項2】前記撮み部材は、バルブ後部の円筒状電極の外周面に弾発的に係合する複数の爪片からなることを特徴とする請求項1に記載のヘッドライト構造。
【請求項3】前記爪片の内面にバルブ引掛け用の突起を設けたことを特徴とする請求項2に記載のヘッドライト構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のヘッドライト構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車のヘッドライトは、フロントフェンダーの左右および上側を覆うレッグシールドのフロントフェンダー上部に固定される。このレッグシールドにヘッドライト後部を構成するボディケースが固定され、このボディケース内にバルブを保持する口金が設けられる。ボディケース前面はレンズで密封的に覆われる。バルブの口金の位置に対応してボディケース後面に、バルブ交換およびメンテナンス用の開口が形成される。この開口はカバーで覆われる。
【0003】レッグシールドは、車体前面側を構成する車体フレームまたは車体カバーに対し複数のボルトで固定される。このレッグシールドと車体フレームの間には、ヘッドライト後面のカバーを外せる程度の非常に狭い空間しか形成されない。したがって、バルブ交換時には、カバーを外して手探り状態で口金の内側に引込んでいるバルブを撮み出さなければならず作業が非常にやりにくい。このため、従来は、ヘッドライトが装着されたレッグシールドを車体から取外して、このレッグシールドに取付けられているヘッドライトのカバーを外した状態で、目で見ながらバルブを指で引き出したり、あるいはレッグシールドを逆さにして口金からバルブを落下させて取外していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バルブ交換のためにレッグシールドを着脱する作業はボルトの個数が多く(通常10本程度)非常に面倒である。また、バルブを指で撮み出す作業は、バルブが口金内に引込んでいるため、レッグシールドを外した状態であっても非常にやりにくい。
【0005】本発明は上記従来技術を考慮したものであって、レッグシールドを取外すことなく容易にバルブの着脱が可能なヘッドライト構造の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、本発明では、車体側に固定されたボディケースと、該ボディケースの前面に密封的に取付けられたレンズと、前記ボディケース内に設けられた口金と、該口金にその後面から着脱自在に装着されたバルブと、前記口金の後側の前記ボディケースに形成された開口を覆う着脱自在なカバーとからなるヘッドライト構造において、前記カバーの後面にバルブ抜取り用の撮み部材を設けたことを特徴とするヘッドライト構造を提供する。
【0007】この構成によれば、バルブ撮み出し用の特別な専用工具を別に準備することなく、本来ボディケースに備わるカバーにバルブ抜取り用の撮み部材を設けることにより、レッグシールドを取外すことなく車体に装着したままの状態で、カバーを外してこのカバー後面に設けられた撮み部材をバルブに嵌め込んでバルブを引出すことができ、バルブ交換作業が容易にできる。
【0008】好ましい構成例では、前記撮み部材は、バルブ後部の円筒状電極の外周面に弾発的に係合する複数の爪片からなることを特徴としている。
【0009】この構成によれば、弾性材料からなる複数の爪片をバルブ後部の円筒状電極に押込んで嵌め込むことにより、容易にバルブを掴んで把持することができバルブの撮み出し作業が円滑にできる。
【0010】さらに好ましい構成例では、前記爪片の内面にバルブ引掛け用の突起を設けたことを特徴としている。
【0011】この構成によれば、爪片をバルブ後部に押込んだときに、その内面の突起がバルブに弾発的に圧接する力が大きくなり、バルブに引っ掛って、バルブを確実に保持して引出すことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1および図2はそれぞれ、本発明に係るヘッドライト構造を備えた自動二輪車の前側部分の構成を示す側面図および正面図である。前輪1が左右のフロントフォーク2に装着され、その上側にフロントフェンダー3が取付けられる。フロントフォーク2は、不図示のハンドルのステアリング軸に連結される。ステアリング軸が挿通する不図示のヘッドパイプおよびこれに接合されたメインフレーム等により車体フレーム(不図示)が形成される。フロントフェンダー3の左右両側および上側を覆ってレッグシールド4が備わる。このレッグシールド4は、不図示の複数位置のボルトにより車体フレーム側に固定される。
【0013】フロントフェンダー3の上側のレッグシールド4の中央部にヘッドライト組体5が取付けられる。ヘッドライト組体5は、この例では中央部の左右2個のバルブ6からなるヘッドランプ部7とその左右両側のフラッシャー部8からなり、前面がレンズ9で覆われる。
【0014】図3はヘッドライト組体5の断面図、図4はその背面図である。ヘッドライト組体5は、図3に示すように、バルブ6の前面を覆うレンズ9と、このレンズ9を保持し車体フレーム側に固定されるボディケース10と、バルブ6の背面側に装着されたリフレクター11と、このリフレクター11に嵌め込まれたバルブ6を保持する口金12と、この口金12の後側のボディケース10の開口13を覆うカバー14とにより構成される。リフレクター11は、光軸調整のために、口金12とともに点線で示すように照射角度調整可能である。
【0015】レンズ9は、ボディケース10の周縁に沿ってシール材15(例えばホットメルトその他の熱溶着固化性の封止材料)を介して嵌め込まれ、ボディケース10の前面に一体的に接合固定され、その前面を密封封止する。
【0016】バルブ6の後部の電極部16にソケット17が嵌め込まれ電気配線18を介してコネクタ19(図4)に接続され、ここからさらにバッテリ(不図示)に接続される。
【0017】カバー14は、ガスケット22を介してボディケース10の開口13を覆って装着される。このカバー14は、例えばその周縁の係止片14aをボディケース10側の内周片10aに対し、内周片10aに形成した切欠き部(不図示)を通して押込んでから回転して固定することができる。カバー14を取外す場合には、このカバー14を逆方向に回転して取出すことができる。したがって、カバー14の着脱は工具を用いることなく手で容易にできる。
【0018】カバー14の後面には、図4および図5に示すように3本の爪片20からなる撮み部材21が突出して設けられる。この爪片20は、後述のようにバルブ6を交換するときに、その電極部16に嵌め込んでこれを引出すように、電極部16の円周面に対応した径の円周上に形成される。
【0019】各爪片20には、図6に示すように、その端部の内周面に突起20aを形成してもよい。このような突起20aにより、後述のようにバルブ6を引出すために爪片20を弾発的に押込んだときに、突起20aがバルブ6の電極部16の周側面に押圧されて引っ掛り、バルブ6を確実に掴むことができる。
【0020】図7〜図9は、本発明に係るヘッドライト構造におけるバルブ取外し作業状態を順番に示す説明図である。
【0021】図7は、前述の図3と同様に、バルブ6が装着された状態を示す。この状態から図8に示すように、カバー14およびソケット17を取外す。この取外したカバー14を逆向きにして、図9に示すように、3本の爪片20をバルブ6の電極部16に差込んで嵌め込む。これにより、爪片20が電極部16に対し弾発的に係合してこれを把持する。爪片20でバルブ6の電極部16を掴んだら、これを矢印Aのように背面側に引出す。これによりバルブ6がボディケース10内の口金12から取外される。
【0022】このようなバルブ取外し作業は、ヘッドライト組体5をレッグシールド4に取付けたまま、且つこのレッグシールド4を車体に取付けたままの状態で、フロントフェンダー3とその上側のレッグシールド4の間の隙間から作業員が手を挿入して片手だけで容易に行うことができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、バルブ撮み出し用の特別な専用工具を別に準備することなく、本来ヘッドライトのボディケース後面に備わる着脱自在なカバーにバルブ抜取り用の撮み部材を設けることにより、レッグシールドを取外すことなく車体に装着したままの状態で、カバーを外してこのカバー後面に設けられた撮み部材をバルブに嵌め込んでバルブを引出すことができ、バルブ交換作業が容易にできる。
【出願人】 【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
【出願日】 平成13年4月13日(2001.4.13)
【代理人】 【識別番号】100100284
【弁理士】
【氏名又は名称】荒井 潤
【公開番号】 特開2002−313111(P2002−313111A)
【公開日】 平成14年10月25日(2002.10.25)
【出願番号】 特願2001−114878(P2001−114878)