| 【発明の名称】 |
車両用灯具 |
| 【発明者】 |
【氏名】小林 正自
【氏名】片瀬 友史
【氏名】夏目 和典
【氏名】佐野 彰彦
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| 【要約】 |
【課題】車両コストを増大させることなく車両後方近距離路面のレーンマーク(車両走行レーンを仕切る白線)を照射することができる車両用灯具を提供する。
【解決手段】テールランプ10(車両用灯具)におけるリフレクタ14の反射面14aを、均等拡散反射領域14aAと偏向反射領域14aBとに分ける。均等拡散反射領域14aAは、複数の魚眼状の拡散反射素子14sAで構成し、光源バルブ12からの光を後方へ向けて上下方向および左右方向に拡散反射させるようにする。一方、偏向反射領域14aBは、複数の偏向反射素子14sBで構成し、光源バルブ12からの光を後方へ向けて灯具光軸Axに対して左下方向へ偏向反射させるようにする。これにより、既存灯具であるテールランプ10を、テールランプ本来の標識灯機能だけでなくレーンマーク照射機能をも兼ね備えたものとする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両の後端部に設けられ、車両後方へ向けて所定の標識灯配光パターンで光照射を行うように構成された灯具であって、光源バルブと、この光源バルブからの光を後方へ反射させるリフレクタと、このリフレクタの後方側に設けられた透光カバーと、を備えてなる車両用灯具において、上記光源バルブからの光の一部を、車両後方近距離路面における該車両の車幅方向外側領域へ向けて偏向照射する偏向照射手段が設けられてなる、ことを特徴とする車両用灯具。 【請求項2】 上記偏向照射手段が、上記リフレクタの反射面に形成された複数の偏向反射素子で構成されている、ことを特徴とする請求項1記載の車両用灯具。 【請求項3】 上記偏向照射手段が、上記透光カバーに形成された複数の偏向レンズ素子で構成されている、ことを特徴とする請求項1または2記載の車両用灯具。 【請求項4】 上記光源バルブと上記透光カバーとの間にインナレンズが設けられており、上記偏向照射手段が、上記インナレンズに形成された複数の偏向レンズ素子で構成されている、ことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の車両用灯具。 【請求項5】 上記光源バルブからの光のうち、上記リフレクタの反射面で反射する光を上記標識灯配光パターンでの光照射に用い、直接後方へ向かう直射光を上記偏向照射に用いるように構成されている、ことを特徴とする請求項3または4記載の車両用灯具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本願発明は、車両の後端部に設けられる車両用灯具に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、車両の自動走行システムが開発されてきているが、このシステムにおいては自車走行路の認識を行うことが必要となる。その際、レーンマーク(すなわち車両走行レーンを仕切るための白線)の位置検出を行うようにすれば、自車走行路の認識を容易に行うことが可能となる。 【0003】このレーンマークの位置検出方法としては、CCDカメラ等により車両前方路面を撮影し、その撮像データを解析する方法が知られているが、このようにする代わりに、バックモニタ用のCCDカメラ等により車両後方近距離路面を撮影し、その撮像データを解析する方法も採用可能となる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、車両後方近距離路面の撮影によりレーンマークの位置検出を行うようにした場合には、夜間等においても車両後方近距離路面を撮影可能な明るさに維持するために、車両後方近距離路面を照射する専用灯具を設けることが必要となり、その分だけ車両コストが増大してしまうこととなる。 【0005】一方、車両の後端部には、車両後方へ向けて光照射を行うテールランプ等の車両用灯具が設けられるが、その光照射は車両後方正面方向を中心として左右均等に拡散する標識灯配光パターンを形成するように行われるので、車両後方近距離路面のレーンマークを明るく照射することはできない。 【0006】本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、車両コストを増大させることなく車両後方近距離路面のレーンマークを照射することができる車両用灯具を提供することを目的とするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本願発明は、既存の車両用灯具に所定の偏向照射手段を設けることにより、上記目的達成を図るようにしたものである。 【0008】すなわち、本願発明に係る車両用灯具は、車両の後端部に設けられ、車両後方へ向けて所定の標識灯配光パターンで光照射を行うように構成された灯具であって、光源バルブと、この光源バルブからの光を後方へ反射させるリフレクタと、このリフレクタの後方側に設けられた透光カバーと、を備えてなる車両用灯具において、上記光源バルブからの光の一部を、車両後方近距離路面における該車両の車幅方向外側領域へ向けて偏向照射する偏向照射手段が設けられてなる、ことを特徴とするものである。 【0009】上記「車両用灯具」は、車両の後端部に設けられる灯具であって、車両後方へ向けて所定の標識灯配光パターンで光照射を行うように構成されたものであれば、その種類は特に限定されるものではなく、例えば、テールランプ、テール&ストップランプ、リヤフォグランプ等が採用可能である。 【0010】上記「車両の車幅方向外側領域へ向けて偏向照射する」とは、該偏向照射により形成される配光パターンの中心位置を車両の側面部よりも外側に位置させるような偏向照射を行うことを意味するものである。 【0011】上記「偏向照射手段」は、光源バルブからの光の一部を車両後方近距離路面における該車両の車幅方向外側領域へ向けて偏向照射するように構成されたものであれば、その具体的構成は特に限定されるものではなく、リフレクタに設けられたものであってもよいし、透光カバーに設けられたものであってもよいし、その他の灯具構成部材に設けられたものであってもよい。 【0012】 【発明の作用効果】上記構成に示すように、本願発明に係る車両用灯具は、車両後方へ向けて所定の標識灯配光パターンで光照射を行うように構成された灯具であるが、光源バルブからの光の一部を車両後方近距離路面における該車両の車幅方向外側領域へ向けて偏向照射する偏向照射手段が設けられているので、その偏向照射配光パターンによりレーンマークを照射することが可能となり、これにより標識灯としての機能だけでなくレーンマーク照射機能をも兼ね備えたものとすることができる。 【0013】したがって本願発明によれば、レーンマーク照射用の専用灯具を設ける必要をなくすことができ、これにより車両コストを増大させることなく車両後方近距離路面のレーンマークを照射することができる。 【0014】上記「偏向照射手段」の具体的構成が特に限定されないことは上述したとおりであるが、これをリフレクタの反射面に形成された複数の偏向反射素子で構成すれば、偏向照射制御を精度良く行うことができる。すなわち、これら各偏向反射素子からの偏向反射光の組合せにより偏向照射配光パターンを形成することができるので、偏向照射配光パターンのサイズ、形状、光度分布等をレーンマーク照射により適したものとすることができる。 【0015】また、上記「偏向照射手段」を、透光カバーに形成された複数の偏向レンズ素子で構成した場合においても、偏向照射制御を精度良く行うことができる。すなわち、これら各偏向レンズ素子を透過した偏向光の組合せにより偏向照射配光パターンを形成することができるので、偏向照射配光パターンのサイズ、形状、光度分布等をレーンマーク照射により適したものとすることができる。 【0016】さらに、光源バルブと透光カバーとの間にインナレンズが設けられた構成とし、このインナレンズに形成された複数の偏向レンズ素子により上記偏向照射手段を構成することも可能である。このようにした場合にも、偏向照射制御を精度良く行うことができる。しかもこの場合、これら偏向レンズ素子を灯具外部から見えにくくすることができるので、灯具の見映え向上を図ることができる。 【0017】上記偏向照射手段を透光カバーまたはインナレンズに形成された複数の偏向レンズ素子で構成するようにした場合において、光源バルブからの光のうち、リフレクタの反射面で反射する光を標識灯配光パターンでの光照射に用い、直接後方へ向かう直射光を偏向照射に用いるようにすれば、標識灯配光パターン形成用の光と偏向照射用の光とを完全に分離することができるので、配光制御を容易に行うことができる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。 【0019】まず、本願発明の第1実施形態について説明する。 【0020】図1は、本実施形態に係る車両用灯具を示す正面図であり、図2および3は、その平断面図および側断面図である。また、図4は、上記車両用灯具からの光照射によって車両後方の仮想スクリーン上に形成される配光パターンを、車両後方から透視的に見て示す図である。 【0021】これらの図に示すように、本実施形態に係る車両用灯具10は、車両(自動車)2の後端部2aにおける左端近傍部位に設けられるテールランプであって、光源バルブ12と、この光源バルブ12からの光を後方へ反射させる反射面14aを有するリフレクタ14と、このリフレクタ14の後方側に設けられた素通し状の透光カバー16とを備えてなり、車両前後方向に延びる灯具光軸Axを中心とする横長矩形状に形成されている。 【0022】光源バルブ12は、上下方向に延びるフィラメント12aを有しており、反射面14aの後頂部においてリフレクタ14に挿着されている。 【0023】リフレクタ14の反射面14aは、格子状に区分けされた複数の反射素子14sA、14sBからなっている。これら各反射素子14sA、14sBは、灯具光軸Axを中心軸としかつ該灯具光軸Ax上におけるフィラメント12aの中心位置を焦点とする回転放物面を基準面として形成されている。 【0024】リフレクタ14の反射面14aは、その左上コーナ部と右下コーナ部とを結ぶ対角線を略境にして、左下に位置する均等拡散反射領域14aAと、右上に位置する偏向反射領域14aBとに領域分けされている。 【0025】均等拡散反射領域14aAを構成する各反射素子14sAは、魚眼状の拡散反射素子として形成されており、光源バルブ12からの光を後方へ向けて上下方向および左右方向に拡散反射させるようになっている。 【0026】一方、偏向反射領域14aBを構成する各反射素子14sBは、その水平断面および鉛直断面共に、灯具光軸Axから離れるに従って後方側へ立ち上がるようにしてステップ状に配列された偏向反射素子(偏向照射手段)として形成されており、光源バルブ12からの光を後方へ向けて灯具光軸Axに対して左下方向へ偏向反射させるようになっている。 【0027】これら各反射素子14sBは拡散反射面としては構成されていないが、その偏向反射角は、偏向反射領域14aBにおける該反射素子14sBの形成位置によって異なっている。すなわち、灯具光軸Axに近い位置に形成された反射素子14sBの偏向反射角は比較的小さい値に設定されており、灯具光軸Axから離れた位置に形成された反射素子14sBの偏向反射角は比較的大きい値に設定されている。そしてこれにより、偏向反射領域14aBからの反射光全体としては、かなり広がりをもった拡散反射光が照射されるようになっている。 【0028】図4に示すように、テールランプ10からの照射光によって、2種類の配光パターンが形成されるようになっている。 【0029】その1つは、灯具光軸Axと仮想スクリーンSとの交点であるHーVを中心にして上下方向および左右方向に所定の拡散角で略均等に広がる標識灯配光パターンP(T)であって、テールランプ本来の標識灯機能を果たすためのものである。この標識灯配光パターンP(T)は、リフレクタ14の均等拡散反射領域14aAからの拡散反射光によって形成され、その拡散角は、左右方向に関しては30°L〜30°R程度、上下方向に関しては10°U〜10°D程度の値に設定されている。 【0030】もう1つは、標識灯配光パターンの左下において所定範囲で広がる偏向照射配光パターンP(LM)であって、後述するレーンマークの照射用として用いられるものである。この偏向照射配光パターンP(LM)は、リフレクタ14の偏向反射領域14aBからの偏向反射光によって形成され、その拡散角は、左右方向に関しては65°L〜25°R程度、上下方向に関しては10°D〜50°D程度の値に設定されている。 【0031】図5および6は、上記テールランプ10からの照射光によって車両走行路100に形成される偏向照射配光パターンP(LM)を示す図であって、図5は車両後方から透視的に見て示す図であり、図6は上方から見て示す図である。 【0032】なお、これらの図においては、車両2の後端部2aにおける右端近傍部位に取り付けられた、上記テールランプ10と左右対称の構成を有するテールランプ10´からの照射光によって形成される偏向照射配光パターンP(LM)´も併せて記載されている。 【0033】図示の車両走行路100は、片側1車線(両側2車線)の直線舗装道路であって、そのセンタラインおよび左右両側のサイドラインが、レーンマークLM1、LM2、LM3として形成されている。センタラインを構成するレーンマークLM1と両サイドラインを構成するレーンマークLM2、LM3との間隔(すなわち各走行レーンの幅)は、いずれも約3.5mに設定されている。 【0034】この車両走行路100を左側通行で走行する場合、自車走行レーンの左側レーンマークはレーンマークLM2で構成され、右側レーンマークはレーンマークLM1で構成されることとなるが、レーンマークLM2は左側のテールランプ10からの偏向照射配光パターンP(LM)によって十分な照度で照射され、レーンマークLM1は右側のテールランプ10からの偏向照射配光パターンP(LM)´によって十分な照度で照射される。 【0035】図6に示すグリッドGは、升目1mの仮想グリッドであって、偏向照射配光パターンP(LM)、P(LM)´の広がりを定量的に示すためのものである。 【0036】同図からも明らかなように、左側のテールランプ10からの偏向照射配光パターンP(LM)は、車両後方近距離路面102において、前後方向に関しては車両2の後端部2aから後方約1〜4mの範囲、左右方向に関しては車両中心軸Aの近辺から左4m以上の範囲まで広がっているので、車両後方近距離路面102を車両2の車幅方向外側領域(車両2の側面部2bよりも左側に位置する領域)102aまで十分に照射することができる。そしてこれにより、車両2の位置が自車走行レーン内において左右方向にずれた場合、あるいは車両走行路100がカーブしている場合等においても、レーンマークLM2を十分な照度で照射することができるようになっている。特に、偏向照射配光パターンP(LM)の略中心をレーンマークLM2上に位置させることにより、車両2の位置が左右いずれの方向にずれても効果が均等に現れることとなる。右側のテールランプ10´からの偏向照射配光パターンP(LM)´とレーンマークLM1との関係についても同様である。 【0037】車両2の後端部2aには、図示しないバックモニタ用のCCDカメラが設けられている。そして、車両2においては、このCCDカメラにより車両後方近距離路面102を撮影し、その撮像データを解析してレーンマークLM1、LM2の位置検出を行うことにより、自車走行路の認識を行うようになっている。その際、夜間走行時等には、テールランプ10、10´からの偏向照射配光パターンP(LM)、P(LM)´により、レーンマークLM1、LM2が明るく照射されるので、CCDカメラの撮像データに基づくレーンマークLM1、LM2の位置検出を確実に行うことが可能である。 【0038】以上詳述したように、本実施形態にテールランプ10は、車両2の後端部2aにおける左端近傍部位に設けられ、車両後方へ向けてテールランプとしての標識灯配光パターンP(T)で光照射を行うように構成されているが、そのリフレクタ14の反射面14aの一部は、光源バルブ12からの光の一部を車両後方近距離路面102における該車両2の車幅方向外側領域102aへ向けて偏向反射させる偏向反射領域14aBとして構成されており、この偏向反射領域14aBからの偏向反射光により偏向照射配光パターンP(LM)を形成するようになっているので、テールランプ本来の標識灯機能だけでなくレーンマークLM2の照射機能をも兼ね備えたものとすることができる。 【0039】また本実施形態においては、車両2の後端部2aにおける右端近傍部位に、上記テールランプ10と左右対称のテールランプ10´が設けられているので、このテールランプ10´に関しても、テールランプ本来の標識灯機能だけでなくレーンマークLM1の照射機能をも兼ね備えたものとすることができる。 【0040】したがって本実施形態によれば、レーンマーク照射用の専用灯具を設ける必要をなくすことができ、これにより車両2のコストを増大させることなく車両後方近距離路面102のレーンマークLM2、LM1を照射することができる。 【0041】特に本実施形態においては、リフレクタ14の一部を構成する偏向反射領域14aBからの偏向反射光によって偏向照射配光パターンP(LM)、P(LM)´を形成するようになっているので、偏向照射制御を精度良く行うことができる。すなわち、偏向反射領域14aBを構成する各偏向反射素子14sBの偏向反射光を適宜組み合せて偏向照射配光パターンP(LM)、P(LM)´を形成することにより、偏向照射配光パターンP(LM)、P(LM)´のサイズ、形状、光度分布等をレーンマーク照射により適したものとすることができる。 【0042】なお本実施形態においては、リフレクタ14の偏向反射領域14aBを構成する各反射素子14sBが拡散反射面としては構成されていないが、これらを拡散反射面として構成することも可能である。 【0043】次に、本願発明の第2実施形態について説明する。 【0044】図7は、本実施形態に係る車両用灯具を示す正面図であり、図8および9は、その平断面図および側断面図である。 【0045】これらの図に示すように、本実施形態に係る車両用灯具20もテールランプであり、その基本的構成は第1実施形態と同様であるが、リフレクタ14の反射面14aの構成が第1実施形態とは異なっており、またインナレンズ22が設けられている点でも第1実施形態とは異なっている。 【0046】すなわち、本実施形態においては、リフレクタ14の反射面14aが、灯具光軸Axを中心軸としかつ該灯具光軸Ax上におけるフィラメント12aの中心位置を焦点とする回転放物面で構成されている。 【0047】インナレンズ22は、リフレクタ14の反射面14aの全域を覆うように設けられており、透光カバー16の内面近傍においてリフレクタ14に固定されている。 【0048】このインナレンズ22の内面22aは、左上から右下へ45°の傾斜角で延びる複数の帯状領域に区分けされており、これら帯状領域は、1つ置きに均等拡散透過領域22aAおよび偏向透過領域22aBを構成している。 【0049】各均等拡散透過領域22aAは、正方形に区分けされた複数のレンズ素子22sAで構成されている。これら各レンズ素子22sAは、魚眼状の拡散レンズ素子として形成されており、リフレクタ14の反射面14aで後方へ反射した平行光を灯具光軸Axに対して上下方向および左右方向に拡散透過させるようになっている。 【0050】一方、各偏向透過領域22aBも、細い帯状に区分けされた4本のレンズ素子22sBで構成されている。これら各レンズ素子22sBは、プリズム状の偏向レンズ素子(偏向照射手段)として形成されており、リフレクタ14の反射面14aで後方へ反射した平行光を灯具光軸Axに対して左下方向へ偏向透過させるようになっている。 【0051】これら各偏向レンズ素子22sBは拡散透過面としては構成されていないが、その偏向角は、1つの偏向透過領域22aBを構成する4本の偏向レンズ素子22sB相互間で異なる値に設定されている。そしてこれにより、各偏向透過領域22aBからの反射光全体としては、かなり広がりをもった拡散透過光が照射されるようになっている。 【0052】そして本実施形態においては、均等拡散透過領域22aAの拡散透過光によりテールランプとしての標識灯配光パターンP(T)(図4参照)を形成するとともに、偏向透過領域22aBの偏向透過光によりレーンマーク照射用の偏向照射配光パターンP(LM)(図4参照)を形成するようになっている。 【0053】このように本実施形態にテールランプ20においても、テールランプ本来の標識灯機能だけでなくレーンマーク照射機能をも兼ね備えたものとすることができ、これにより上記第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。 【0054】特に本実施形態においては、インナレンズ22の一部を構成する偏向透過領域22aBからの偏向透過光によって偏向照射配光パターンP(LM)を形成するようになっているので、偏向照射制御を精度良く行うことができる。すなわち、偏向透過領域22aBを構成する各偏向レンズ素子22sBの偏向透過光を適宜組み合せて偏向照射配光パターンP(LM)を形成することにより、偏向照射配光パターンP(LM)のサイズ、形状、光度分布等をレーンマーク照射により適したものとすることができる。 【0055】また本実施形態においては、複数の拡散レンズ素子22sAおよび偏向レンズ素子22sBがインナレンズ22の内面22aに形成されているので、これら各レンズ素子22sA、22sBを灯具外部から見えにくくすることができ、これにより灯具の見映え向上を図ることができる。 【0056】なお本実施形態においては、インナレンズ22の各偏向透過領域22aBを構成する各レンズ素子22sBが拡散透過面としては構成されていないが、これらを拡散透過面として構成することも可能である。 【0057】ところで、本実施形態においては、インナレンズ22の内面22aに複数のレンズ素子22sA、22sBが形成されているが、これらレンズ素子22sA、22sBをインナレンズ22の外面に形成することも可能である。また、本実施形態のように、インナレンズ22を設けて、その内面22aに複数の拡散レンズ素子22sAおよび偏向レンズ素子22sBを形成する代わりに、図10に示すように、透光カバー16の内面16aに、上記拡散レンズ素子22sAおよび偏向レンズ素子22sBに相当する拡散レンズ素子16sAおよび偏向レンズ素子16sB(偏向照射手段)を形成することも可能である。 【0058】次に、本願発明の第3実施形態について説明する。 【0059】図11は、本実施形態に係る車両用灯具を示す正面図であり、図12および13は、その平断面図および側断面図である。 【0060】これらの図に示すように、本実施形態に係る車両用灯具30は、その基本的構成は第1実施形態と同様であるが、リフレクタ14の反射面14aの構成が第1実施形態とは異なっており、またインナキャップ32が設けられている点でも第1実施形態とは異なっている。 【0061】すなわち、本実施形態においても、リフレクタ14の反射面14aが、格子状に区分けされた複数の反射素子14sからなっているが、これら各反射素子14sは、いずれも灯具光軸Axを中心軸としかつ該灯具光軸Ax上におけるフィラメント12aの中心位置を焦点とする回転放物面を基準面として形成された魚眼状の拡散反射素子であって、光源バルブ12からの光を後方へ向けて上下方向および左右方向に拡散反射させるようになっている。 【0062】インナキャップ32は、後方へ突出するように形成された4角錐台状の透光部材であって、光源バルブ12を囲むようにしてリフレクタ14に固定されている。そして、光源バルブ12からリフレクタ14の反射面14aへ向かう光は、すべてインナキャップ32の周面部32Aを透過し、光源バルブ12から直接後方へ向かう直射光の大半は、インナキャップ32の頂面部32Bを透過するようになっている。 【0063】インナキャップ32の周面部32Aは素通し状に形成されているが、インナキャップ32の頂面部32Bは、その外面に格子状に区分けされた複数のレンズ素子32Bsが形成されており、これによりインナレンズとしての機能を果たすようになっている。 【0064】これら各レンズ素子32Bsは、プリズム状の偏向レンズ素子(偏向照射手段)として形成されており、光源バルブ12からの直射光を灯具光軸Axに対して左下方向へ偏向透過させるようになっている。 【0065】これら各レンズ素子32Bsは拡散透過面としては構成されていないが、その偏向角は、頂面部32Bにおける該レンズ素子32Bsの形成位置によって異なっている。すなわち、各レンズ素子32Bsの偏向角は、灯具光軸Axの近傍領域においては中間的な値に設定されており、左側領域および下側領域においては比較的小さい値に設定されており、右側領域および上側領域においては比較的大きい値に設定されている。そしてこれにより、偏向反射領域14aBからの反射光全体としては、かなり広がりをもった拡散反射光が照射されるようになっている。なお、光源バルブ12からの直射光は、発散光として頂面部32Bへ入射するので、各レンズ素子32Bsの偏向角は、灯具光軸Axの左側領域および下側領域に比して右側領域および上側領域がかなり大きい値に設定されている。 【0066】そして本実施形態においては、リフレクタ14の反射面14aからの拡散反射光によりテールランプとしての標識灯配光パターンP(T)(図4参照)を形成するとともに、インナキャップ32の頂面部32Bの偏向透過光によりレーンマーク照射用の偏向照射配光パターンP(LM)(図4参照)を形成するようになっている。 【0067】このように本実施形態にテールランプ30においても、テールランプ本来の標識灯機能だけでなくレーンマーク照射機能をも兼ね備えたものとすることができ、これにより第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。 【0068】特に本実施形態においては、光源バルブ12からの光のうち、リフレクタ14の反射面14aで反射する光を標識灯配光パターンP(T)での光照射に用い、直接後方へ向かう直射光を偏向照射配光パターンP(LM)での光照射に用いるようになっているので、標識灯配光パターンP(T)形成用の光と偏向照射配光パターンP(LM)形成用の光とを完全に分離することができ、これにより配光制御を容易に行うことができる。 【0069】なお、本実施形態においては、インナキャップ32の頂面部32Bに形成された各レンズ素子32Bsが拡散反射面としては構成されていないが、これらを拡散反射面として構成することも可能である。 【0070】上記各実施形態においては、車両用灯具10、20、30がテールランプである場合について説明したが、リヤフォグ等の他の車両用灯具においても、上記各実施形態と同様の構成を採用することにより上記各実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001133 【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
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| 【出願日】 |
平成13年4月11日(2001.4.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099999 【弁理士】 【氏名又は名称】森山 隆
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| 【公開番号】 |
特開2002−313110(P2002−313110A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月25日(2002.10.25) |
| 【出願番号】 |
特願2001−112749(P2001−112749) |
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