| 【発明の名称】 |
車両用灯具の反射鏡の反射面決定方法、及び車両用灯具 |
| 【発明者】 |
【氏名】真鍋 豊行
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| 【要約】 |
【課題】光源からの光が反射光として有効に利用されて、要求される配光条件を満たす反射面を効率的に決定することが可能な車両用灯具の反射鏡の反射面決定方法、及び車両用灯具を提供する。
【解決手段】車体の構成面及びデザイン面からの要求などによって制限される反射面外形100を、反射面決定の基本条件として設定し、さらに、区分条件及び反射条件を設定する。そして、それらの各条件に基づいて、区分軸として設定されたX軸に沿って反射面外形100内を区分して複数の反射領域とし、さらに、反射領域毎に設定された反射角度に基づいて、対応する区分面110、121〜151、及び122〜152を作成して、それらの区分面から、要求される配光条件を満たす反射面10a全体での面形状を決定する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両用灯具に用いられる反射鏡の反射面決定方法であって、光源が配置される光源位置と、反射鏡の反射面によって前記光源からの光が反射される方向となる光軸と、前記反射面の前記光軸方向からみた反射面外形と、を含む基本条件を設定する基本条件設定ステップと、前記反射面外形内を複数の反射領域に区分する方向を指定する前記光軸に対して垂直な区分軸と、前記区分軸に沿って前記反射面外形内を区分する区分数と、を含む区分条件を設定する区分条件設定ステップと、前記複数の反射領域のそれぞれに対して、その反射領域内での前記反射面となる区分面によって前記光源からの光が反射される方向を前記光軸からみた前記区分軸方向についての角度によって指定する反射角度と、前記光源からみた前記区分面の立体角が満たすべき立体角条件と、を含む反射条件を設定する反射条件設定ステップと、前記基本条件、前記区分条件、及び前記反射条件に基づいて、前記反射面外形内を区分して前記複数の反射領域を生成し、前記複数の反射領域のそれぞれに対する前記区分面の面形状を作成して、複数の前記区分面からなる前記反射面の全体で、所定の配光条件を満たす面形状を決定する反射面決定ステップと、を備えることを特徴とする車両用灯具の反射鏡の反射面決定方法。 【請求項2】 前記反射面決定ステップは、前記区分数及び前記立体角条件を参照し、前記反射面外形内を前記光軸及び前記区分軸にそれぞれ略垂直な複数の区分線によって区分して、前記複数の反射領域を生成する反射領域生成ステップと、前記反射角度を参照し、前記複数の反射領域のそれぞれに対して、その反射領域での前記反射角度の方向を反射軸として前記区分面の面形状を作成する区分面作成ステップとを有することを特徴とする請求項1記載の反射面決定方法。 【請求項3】 前記反射面決定ステップにおいて、前記複数の反射領域のそれぞれに対する前記区分面の面形状を、前記光源側の反射領域から外側の反射領域に向かって、または外側の反射領域から前記光源側の反射領域に向かって、隣接する前記区分面に対して所定の接続条件を満たすように順次作成していくことを特徴とする請求項1または2記載の反射面決定方法。 【請求項4】 前記基本条件設定ステップにおいて、前記基本条件として、その長手方向が前記光軸に略垂直となる前記光源の発光領域の形状を設定するとともに、前記区分条件設定ステップにおいて、前記光軸及び前記発光領域の形状の長手方向に略垂直となるように前記区分軸を設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の反射面決定方法。 【請求項5】 前記反射条件設定ステップにおいて、前記複数の反射領域のそれぞれに対して、前記光軸からみて零または負の角度に前記反射角度を設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の反射面決定方法。 【請求項6】 光源と、前記光源からの光を所定の光軸の方向に反射させる反射面を有する反射鏡と、前記反射面によって反射された光が透過するレンズとを備え、前記反射鏡の前記反射面は、前記光軸に対して垂直な区分軸に沿って、反射面外形内が前記光軸及び前記区分軸にそれぞれ略垂直な複数の区分線によって複数の反射領域に区分され、前記複数の反射領域のそれぞれに対して、その反射領域内での前記反射面である区分面の面形状が、反射領域毎に設定された前記光軸からみた前記区分軸方向についての反射角度の方向を反射軸とした面形状に形成されていることを特徴とする車両用灯具。 【請求項7】 前記光源は、その発光領域の形状の長手方向が前記光軸に略垂直となるように設置されているとともに、前記反射鏡の前記反射面は、前記光軸及び前記発光領域の形状の長手方向に略垂直な軸を前記区分軸として形成されていることを特徴とする請求項6記載の車両用灯具。 【請求項8】 前記反射鏡の前記反射面は、前記複数の反射領域のそれぞれに対して、前記光軸からみて零または負の角度に設定された前記反射角度によって形成されていることを特徴とする請求項6または7記載の車両用灯具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両に用いられる車両用灯具の反射鏡の反射面決定方法、及び車両用灯具に関するものである。 【0002】 【従来の技術】車両用灯具においては、ランプとしての(1)機能に関する側面からの条件に加えて、自動車などの車両に取り付けた状態で使用されることから、(2)形状に関する側面からの条件(形状制約条件)、及び(3)外観に関する側面からの条件(外観制約条件)が課せられる。したがって、与えられた形状面及び外観面からの制約条件を満たした上で、機能面からの条件が最適化された灯具を実現することが求められる。 【0003】機能面からの条件としては、灯具全体が均一に光る光均一性や、光が適切に拡散されて様々な方向から見ても光る光拡散性など、灯具の種類に応じて好適な配光パターンが要求される。 【0004】また、車両・車体側からの制約条件については、形状制約条件としては、車体の灯具収納部の容積及び形状や、灯具外面(レンズ外面)の他の車体部分との連続した形状、などによる条件がある。また、外観制約条件としては、他の車体部分の外観との調和や、車体のデザイン面からの要求などによる条件がある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】近年、車両のデザイン性が高まるにつれ、個々の車両の形態、及び照明灯や標識灯などの灯具の種類等に応じて、さらに様々な車体側制約条件に適合する車両用灯具が必要となっている。そのような車体側からの制約条件の1つとして、フロントターンシグナルランプなどの標識灯の車体での面積及び形状が、車体全体の構成面及びデザイン面から制限される場合がある。 【0006】一方、フロントターンシグナルランプなどの標識灯は、車外にいる第三者に対して車両の存在や運転者の意志を示す機能を有する。このため、標識灯ではその機能条件として、車両に対して様々な位置にいる第三者が視認可能なように、所定の範囲に広がって光が出射される配光パターンが要求される。標識灯へのこのような機能面からの要求に対して、標識灯の小面積化などの上記した車体側からの制限が厳しいものとなると、必要な配光パターンの条件を満たすような標識灯の設計が難しくなる。 【0007】すなわち、車両用灯具は、所定の光源位置に配置される光源(光源バルブ)と、光源バルブからの光を光軸の方向へと反射する反射鏡と、反射鏡からの反射光を透過して灯具の外部へと出射するレンズと、を有して構成される。このような構成を有する車両用灯具において、灯具から出射される光の配光パターンは、主に、光源バルブからの光に対する反射鏡の反射面の面形状、及び光が透過するレンズの形状によって制御される。 【0008】これに対して、車体での標識灯の占める面積が制限されると、反射鏡の反射面全体の面積が制限され、光源からみた反射面の立体角が小さくなる。したがって、このような標識灯では、配光パターンに対して要求される条件(配光条件)を実現するため、光源から反射面へと限られた立体角で入射される光を反射光として有効に利用して、得られる配光パターンを制御する必要がある。 【0009】本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、光源からの光が反射光として有効に利用されて、要求される配光条件を満たす反射面を効率的に決定することが可能な車両用灯具の反射鏡の反射面決定方法、及び車両用灯具を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】このような目的を達成するために、本発明による反射面決定方法は、車両用灯具に用いられる反射鏡の反射面決定方法であって、(1)光源が配置される光源位置と、反射鏡の反射面によって光源からの光が反射される方向となる光軸と、反射面の光軸方向からみた反射面外形と、を含む基本条件を設定する基本条件設定ステップと、(2)反射面外形内を複数の反射領域に区分する方向を指定する光軸に対して垂直な区分軸と、区分軸に沿って反射面外形内を区分する区分数と、を含む区分条件を設定する区分条件設定ステップと、(3)複数の反射領域のそれぞれに対して、その反射領域内での反射面となる区分面によって光源からの光が反射される方向を光軸からみた区分軸方向についての角度によって指定する反射角度と、光源からみた区分面の立体角が満たすべき立体角条件と、を含む反射条件を設定する反射条件設定ステップと、(4)基本条件、区分条件、及び反射条件に基づいて、反射面外形内を区分して複数の反射領域を生成し、複数の反射領域のそれぞれに対する区分面の面形状を作成して、複数の区分面からなる反射面の全体で、所定の配光条件を満たす面形状を決定する反射面決定ステップと、を備えることを特徴とする。 【0011】上記した車両用灯具の反射鏡の反射面決定方法においては、まず、車体の構成面及びデザイン面からの要求などによって制限される反射面外形、具体的には光軸方向からみた反射面の面積及び形状を、反射面決定の基本条件として設定し、さらに、この反射面外形などの基本条件に対して区分条件及び反射条件を設定する。そして、それらの各条件に基づいて、区分軸に沿って反射面外形内を区分して複数の反射領域とし、反射領域毎に区分面を作成して、要求される配光条件を満たす反射面の全体での面形状を決定している。 【0012】このような反射面決定方法によれば、光源からの光の反射面による反射条件、及び反射光から得られる配光パターンを、区分された反射領域及び区分面毎に制御することができる。また、それぞれの区分面による反射条件及び配光パターン同士の相関は、各反射領域に対して設定される反射角度などの反射条件にあらかじめ相関を持たせておくことによって制御することができる。これによって、反射面での反射において、光源からの光をより有効に利用することが可能となり、要求される配光条件を満たす反射面が効率的に得られる反射面決定方法が実現される。 【0013】また、反射面決定方法は、(4)反射面決定ステップが、(4a)区分数及び立体角条件を参照し、反射面外形内を光軸及び区分軸にそれぞれ略垂直な複数の区分線によって区分して、複数の反射領域を生成する反射領域生成ステップと、(4b)反射角度を参照し、複数の反射領域のそれぞれに対して、その反射領域での反射角度の方向を反射軸として区分面の面形状を作成する区分面作成ステップとを有することを特徴とする。 【0014】また、本発明による車両用灯具は、光源と、光源からの光を所定の光軸の方向に反射させる反射面を有する反射鏡と、反射面によって反射された光が透過するレンズとを備え、反射鏡の反射面は、光軸に対して垂直な区分軸に沿って、反射面外形内が光軸及び区分軸にそれぞれ略垂直な複数の区分線によって複数の反射領域に区分され、複数の反射領域のそれぞれに対して、その反射領域内での反射面である区分面の面形状が、反射領域毎に設定された光軸からみた区分軸方向についての反射角度の方向を反射軸とした面形状に形成されていることを特徴とする。 【0015】このような反射面決定方法、及び車両用灯具の構成によれば、各区分面による配光パターン、及びそれらの配光パターンの相関を容易かつ好適に制御することが可能となる。したがって、複数の区分面からなる反射面全体による配光パターンが要求される配光条件を満たす反射鏡、及びそれを備える車両用灯具を確実に得ることができる。 【0016】また、反射面決定方法は、反射面決定ステップにおいて、複数の反射領域のそれぞれに対する区分面の面形状を、光源側の反射領域から外側の反射領域に向かって、または外側の反射領域から光源側の反射領域に向かって、隣接する区分面に対して所定の接続条件を満たすように順次作成していくことを特徴とする。 【0017】これにより、各区分面による配光パターンを制御して、反射面全体による配光パターンで機能面からの条件である配光条件を満たすとともに、隣接する区分面同士を好適に接続させて、全体として好適な面形状及び外観が得られる反射面とすることができる。 【0018】ここで、反射面決定方法は、基本条件設定ステップにおいて、基本条件として、その長手方向が光軸に略垂直となる光源の発光領域の形状を設定するとともに、区分条件設定ステップにおいて、光軸及び発光領域の形状の長手方向に略垂直となるように区分軸を設定することが好ましい。 【0019】同様に、車両用灯具は、光源が、その発光領域の形状の長手方向が光軸に略垂直となるように設置されているとともに、反射鏡の反射面は、光軸及び発光領域の形状の長手方向に略垂直な軸を区分軸として形成されていることが好ましい。 【0020】このとき、区分軸の方向についての光の出射範囲を、反射領域毎に設定された反射角度によって広げることができ、かつ、光軸及び区分軸に垂直な方向についての光の出射範囲を、光源での発光領域の形状によって広げることができる。したがって、光源の発光領域の形状の長手方向と、反射面を区分する区分軸とを、上記のように互いに垂直となるように設定することによって、要求される配光条件を満たすための光の出射範囲の広がりを簡易に実現することが可能となる。 【0021】また、反射面決定方法は、反射条件設定ステップにおいて、複数の反射領域のそれぞれに対して、光軸からみて零または負の角度に反射角度を設定することが好ましい。 【0022】同様に、車両用灯具は、反射鏡の反射面が、複数の反射領域のそれぞれに対して、光軸からみて零または負の角度に設定された反射角度によって形成されていることが好ましい。 【0023】このとき、各反射領域での区分面は、反射面全体で光軸に対して反射角度を零としたときの反射面(通常の放物面)と同じか、あるいはそれよりも光源に近づいた面となる。したがって、反射角度を正の角度に設定した場合に比べて、光源からみた区分面の立体角を大きくすることができ、光源からの光の利用効率が向上される。 【0024】 【発明の実施の形態】以下、図面とともに本発明による車両用灯具の反射鏡の反射面決定方法、及び車両用灯具の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。 【0025】まず、本発明による車両用灯具の全体構成について説明する。なお、以下に車両用灯具の例として示す実施形態は、自動車での車体の前方に設けられる標識灯であるフロントターンシグナルランプによるものである。 【0026】図1は、本発明による車両用灯具の一実施形態の構成を示す水平断面図である。また、図2は、図1に示した車両用灯具の構成を示す垂直断面図である。これらの断面図は、いずれも、後述する光源点F及び光源点Fを通る光軸Axを含む平面での灯具の断面構造を示している。 【0027】ここで、以下においては、図1にX、Zの座標軸を、また、図2にY、Zの座標軸を示すように、灯具の左右方向をX軸、上下方向をY軸、光軸Axの方向である前後方向をZ軸とする。なお、車両用灯具での光が出射される方向を指定する光軸Axは、灯具と灯具が取り付けられる車体との位置関係、及び灯具に要求される配光条件などから、あらかじめ設定される。 【0028】本実施形態の車両用灯具は、反射鏡1と、インナーレンズ2と、アウターレンズ3とを備えて構成されている。 【0029】反射鏡1は、反射鏡部10と、反射鏡部10の外縁部に設けられてレンズとの位置決めや固定などに用いられる外枠部12とを有し、光軸Axに対して略垂直な方向に広がるように形成されている。反射鏡部10の前方側でインナーレンズ2及びアウターレンズ3に対向する面は、光源からの光を光軸Axの方向へと反射させる反射面10aとなっている。 【0030】また、反射鏡部10の所定位置には、光源挿入孔11が形成され、この光源挿入孔11に対して、光源バルブBが反射鏡1の後方から挿入されている。光源バルブBは、その光源点Fが光軸Ax上の所定の位置(光源位置)となるように、反射鏡1に対して固定に設置されている。 【0031】光源バルブB及び反射鏡1に対して、光軸Axによって指定されている光の出射方向に、インナーレンズ2、及びアウターレンズ3の2つのレンズが、この順で設けられている。 【0032】インナーレンズ2は、所定の配光条件を満たす配光パターンが得られるように、灯具から出射される光の出射条件を反射鏡1とともに制御するためのレンズであり、光軸Axに対して略垂直に設置されている。図1及び図2に示した構成例においては、インナーレンズ2として、図1に模式的に示されているように、Y軸方向を長手方向としてX軸方向についての光拡散機能を有するレンズステップ21が反射鏡1側の面上に形成されたレンズが用いられている。 【0033】また、アウターレンズ3は、この灯具の外面を構成するとともに、車体に取り付けたときに車体の外面の一部となるレンズである。図1及び図2に示した構成例においては、アウターレンズ3として、レンズステップによる光拡散機能を持たない素通し感のあるレンズが用いられている。このため、この構成例では、灯具からの光の出射条件に対して、アウターレンズ3はほとんど影響しない。また、このアウターレンズ3は、車体のデザインに基づいて、灯具以外の車体の外面部分と連続するように、その外面形状が決定されている。 【0034】以上の構成において、光源バルブBが点灯されると、光源バルブBの光源点F及びその近傍の発光領域から供給された光は、反射鏡1の反射面10aに入射して、所定の反射条件で光軸Axの方向へと反射される。そして、反射面10aからの反射光は、インナーレンズ2を透過することによって所定の出射条件となるように拡散された後、アウターレンズ3を介して灯具の外部へと出射される。 【0035】次に、車両用灯具の反射鏡における反射面の構成について説明する。 【0036】図3は、図1及び図2に示した車両用灯具の反射鏡における反射面の構成を示す平面図である。この平面図は、光軸Axの方向(前方)からみた反射鏡1の反射面10a(反射鏡部10)の構成を示している。なお、この図3に対して、上記した図1は、図3の平面図でのX軸方向の線A−Aに沿った水平断面図となっている。また、図2は、Y軸方向の線B−Bに沿った垂直断面図となっている。 【0037】反射鏡部10のレンズ2、3に対向する面である反射面10aは、光軸Axに対して垂直なX軸を区分軸とし、その反射面外形100内が区分軸に沿って複数の反射領域に区分された構成となっている。 【0038】図3においては、それぞれ破線によって示すように、光軸Ax(Z軸)及び区分軸(X軸)にそれぞれ略垂直でY軸に略平行な複数の区分線によって、反射面外形100内が複数の反射領域に区分されている。そして、複数の反射領域のそれぞれに対して、その反射領域内での反射面となる区分面が形成され、それら複数の区分面の集合として反射面10aの全体が構成されている。 【0039】具体的には、図3に示した反射面10aでは、光源点F(光軸Ax)を挟んで、反射面外形100内の右側及び左側の領域が、それぞれ5つの反射領域に区分されている。そして、それぞれの反射領域に対応して、光源点Fの右側に、光源側から区分面111、121、131、141、及び151の5つの区分面が設けられている。また、光源点Fの左側に、光源側から区分面112、122、132、142、及び152の5つの区分面が設けられている。 【0040】ここで、最も光源側にある左右2つの区分面111及び112については、それらを合わせて、反射面10aの中央部分を構成する1つの区分面110(1つの反射領域)となっている。したがって、この反射面10aでは、全体として、反射面外形100内が9つの反射領域に区分されており、対応する9つの区分面110、121〜151、及び122〜152によって反射面10aが構成されている。 【0041】また、反射面10aの中心部には、光軸Axを中心として、光源バルブBを設置するための光源挿入孔11となる略円形状の開口部が設けられている。このため、中央の区分面110は、実際の反射面10aでは、光源挿入孔11を挟んで上下2つの部分に分割されている。 【0042】次に、図1〜図3に示した車両用灯具及び反射鏡の反射面の具体的な構成について、反射鏡の反射面決定方法(設計方法)とともに説明する。 【0043】図4は、本発明による車両用灯具の反射鏡の反射面決定方法の一実施形態を概略的に示すフローチャートである。この反射面決定方法は、基本条件設定ステップS101、区分条件設定ステップS102、反射条件設定ステップS103、及び反射面決定ステップS104の各ステップを有している。以下、これらの各ステップについて、図3に示した反射面10aの構成を参照しつつ説明する。 【0044】基本条件設定ステップ(ステップS101) 車両用灯具に適用される反射鏡の反射面決定においては、最初に、反射面の面形状を作成する上での基本的な条件となる基本条件を設定する。 【0045】基本条件としては、例えば、光源バルブBが設置される位置とその光源点Fの位置(光源位置)、及び光源位置を通る軸であって反射鏡1の反射面10aによって光源からの光が反射されて灯具から出射される方向となる光軸Ax、などが設定される。 【0046】また、反射面10aの光軸Ax方向からみた輪郭となる反射面外形100も、この基本条件として設定される。反射面外形100の具体的な面積及び形状は、図3にその例を示したように、車体での灯具収納部の容積及び形状、及び他の車体部分や他の灯具との位置関係などによる形状制約条件や、車体のデザイン面からの要求による外観制約条件などに基づいて設定される。 【0047】その他の条件についても、必要に応じて、基本条件として設定しても良い。そのような条件としては、例えば、光源として用いられる光源バルブBでの発光領域の形状がある。図3では、光源の発光領域の形状の例として、光軸Ax(Z軸)及び区分軸(X軸)に垂直なY軸方向が長手方向となる形状に設定された発光領域Rの形状を示している。このような発光領域Rの形状は、例えば、光源バルブBとして、横張りのフィラメントが発光領域となるバルブを用いた場合のフィラメント形状に相当している。 【0048】また、基本条件として設定される上記の各条件とは別に、車両用灯具から出射される光による配光パターンが満たすべき条件である配光条件などがあらかじめ与えられている。 【0049】区分条件設定ステップ(ステップS102) 次に、反射面外形100内を区分して複数の反射領域を生成するための条件となる区分条件を設定する。 【0050】区分条件としては、例えば、反射面外形100内を複数の反射領域に区分する方向を指定する光軸Axに垂直な区分軸、及び区分軸に沿って反射面外形100内を区分する区分数、などが設定される。図3に示した構成例では、上述したように、車体の水平方向となるX軸が区分軸として設定されている。また、反射面外形100の区分数は、中央1+右4+左4の9に設定されている。 【0051】反射条件設定ステップ(ステップS103) 次に、複数の反射領域のそれぞれに対する区分面の面形状を作成するための条件となる反射条件を設定する。 【0052】反射条件としては、例えば、複数の反射領域のそれぞれに対して、その反射領域内での反射面10aとなる区分面によって光源からの光が反射される方向を指定する反射角度、及び光源からみた区分面の立体角が満たすべき立体角条件、などが設定される。 【0053】図5は、図3に示した反射鏡1の反射面10aにおいて設定されている反射角度を示す水平断面図である。図5においては、図1と同様に、図3の平面図での線A−Aに沿った断面図によって反射鏡部10及び反射面10aを図示するとともに、反射面10aを構成している区分面110(111+112)、121〜151、及び122〜152のそれぞれにおける光源点Fからの光の反射方向を示している。区分面によるこれらの光の反射方向は、反射面10aの面形状の設定時に反射領域に対して設定された反射角度に対応するものである。 【0054】光源からの光の反射角度は、反射領域毎に、光軸AxからみたX軸方向(区分軸方向)についての角度によって設定されている。ここで、反射面10a上の各反射点で反射される光の反射角度について、反射光が光源点Fを通る光軸Axから離れる方向に出射される角度を正の反射角度、光軸Axの方向(光軸Axと交わる方向)に出射される角度を負の反射角度と定義する。 【0055】本実施形態の反射面10aでは、図5に示すように、9つの区分面110、121〜151、及び122〜152に対応する9つの反射領域のそれぞれに対して、いずれも光軸Axからみて零または負の角度に反射角度が設定されている。具体的には、光源点F側から、区分面110(区分面111及び112)で0°、区分面121及び122で−5°、区分面131及び132で−10°、区分面141及び142で−15°、区分面151及び152で−20°に、それぞれの反射領域での反射角度が設定されている。 【0056】また、各区分面に対する立体角条件は、反射面外形100の面積及び形状や、要求される配光条件などを参照して、個々の区分面での立体角に対する許容数値範囲の条件、あるいは、複数の区分面間での立体角の比(バランス)に対する条件などによって設定される。 【0057】また、同様に反射条件として、反射面10aの所定部分、例えば中央部分、に対するf値(焦点距離)を設定しても良い。反射面10aのf値の設定は、基本的には灯具の光学的な構成によるが、光源バルブBで発生する熱の反射鏡1またはレンズ2への影響などをも考慮して設定することが好ましい。 【0058】反射面決定ステップ(ステップS104) 次に、設定された基本条件、区分条件、及び反射条件に基づいて、所定の配光条件を満たす反射面の面形状を決定する。本実施形態においては、反射面決定ステップS104は、以下に述べる反射領域生成ステップS104a、及び区分面作成ステップS104bを含んでいる。 【0059】反射領域生成ステップ(ステップS104a) まず、設定された区分数及び立体角条件を参照し、反射面外形100内を区分軸に沿って区分して複数の反射領域を生成する。 【0060】図3に示した構成例では、上述したように、光軸Ax及び区分軸に略垂直な複数の区分線によって反射面外形100内を区分して、9つの反射領域を生成している。ここで、各区分線の位置及び幅、図3の例では右側の区分面111〜151の幅d11〜d51及び左側の区分面112〜152の幅d12〜d52、は、反射条件として設定されている立体角条件などを参照して設定される。 【0061】すなわち、区分線によって区分された複数の反射領域のそれぞれに対応する区分面の光源からみた立体角は、XY平面上で反射面外形100内を区分して生成される各反射領域の面積及び形状に依存する。したがって、反射面外形100内を区分する段階で、立体角条件を満たす区分面が得られると予想される位置に各区分線の位置を設定して、複数の反射領域を生成する。 【0062】区分面作成ステップ(ステップS104b) 次に、設定された反射角度を参照し、複数の反射領域のそれぞれに対する区分面の面形状を作成する。 【0063】図3に示した構成例では、9つの反射領域に対して、各区分面での光の反射方向が設定された反射角度の方向となるように、9つの区分面110、121〜151、及び122〜152の面形状がそれぞれ作成される。具体的には、それぞれの反射領域に対して、その反射領域に対して設定された反射角度の方向を反射軸(その反射面部分で光源からの光が反射される方向となる光軸)として、区分面の面形状を作成する。 【0064】以上によって、9つの反射領域のそれぞれに対して区分面の面形状が作成されたら、得られた9つの区分面110、121〜151、及び122〜152の集合として、要求される配光条件を満たす反射面10aの全体の面形状が決定される。 【0065】なお、決定された反射面10aの面形状に対して、必要に応じてさらに面形状の変形を行っても良い。そのような変形としては、例えば、光源からの光の反射に光拡散機能を付加するために、反射面10aの各区分面上に拡散ステップを作成する変形などが挙げられる。 【0066】ただし、図1〜図3に示した実施形態では、上述したようにインナーレンズ2に光拡散用のレンズステップ21を設けている(図1参照)。したがって、反射面10aでの拡散ステップの作成は行われない。また、レンズステップ21の構成については、決定された反射面10aの面形状やその反射条件を考慮して、ステップのピッチ等を設定することが好ましい。また、ステップのピッチについては、必要に応じて、それぞれ異なるピッチで形成された複数のレンズ領域からなるレンズ2の構成としても良い。 【0067】上述した車両用灯具の反射鏡の反射面決定方法、及び車両用灯具の効果について説明する。 【0068】本実施形態による車両用灯具の反射鏡の反射面決定方法においては、まず、車体の構成面及びデザイン面からの要求などによって制限される反射面外形100、具体的には光軸方向からみた反射面10aの面積及び形状を、反射面決定の基本条件として設定し、さらに、この反射面外形100などの基本条件に対して区分条件及び反射条件を設定する。そして、それらの各条件に基づいて、区分軸とされたX軸に沿って反射面外形100内を区分して複数の反射領域とし、反射領域毎に区分面を作成して、要求される配光条件を満たす反射面10aの全体での面形状を決定している。 【0069】このような反射面決定方法によれば、光源からの光の反射面による反射条件、及び反射光から得られる配光パターンを、区分された反射領域及び区分面毎に制御することができる。また、それぞれの区分面による反射条件及び配光パターン同士の相関は、各反射領域に対して設定される反射角度などの反射条件にあらかじめ相関を持たせておくことによって制御することができる。これによって、反射面での反射において、光源からの光をより有効に利用することが可能となり、要求される配光条件を満たす反射面が効率的に得られる反射面決定方法が実現される。 【0070】特に、近年、車両のデザイン性が高まるにつれ、車体全体の構成面及びデザイン面から、標識灯などの灯具の面積及び形状が厳しく制限される場合を生じている。例えば、図3に示した例では、この灯具(例えばフロントターンシグナルランプ)の近傍に他の灯具(例えば前照灯)が配置されることにより、反射面10aの右下方向及び左下方向への広がりが厳しく制限されている。これに対して、上述した反射面決定方法及び反射面10aの構成によれば、このように制限が厳しい場合であっても、要求される配光条件を満たす反射面10aを効率的に作成することができる。 【0071】また、反射鏡1の反射面10aの構成について、光軸Ax(Z軸)及び区分軸(X軸)にそれぞれ略垂直な複数の区分線によって反射面外形100内を区分して複数の反射領域を生成し、各反射領域での反射角度の方向を反射軸としてそれぞれの反射領域での区分面の面形状を作成している。 【0072】このような構成によれば、各区分面による配光パターン、及びそれらの配光パターンの相関を容易かつ好適に制御することが可能となる。したがって、複数の区分面からなる反射面全体による配光パターンが要求される配光条件を満たす反射鏡、及びそれを備える車両用灯具を確実に得ることができる。 【0073】また、複数の反射領域(複数の区分面110、121〜151、及び122〜152)のそれぞれに対する反射角度が、それぞれ光軸からみて零または負の角度となるように設定されている。 【0074】このとき、各反射領域での区分面は、反射面10a全体で光軸Axに対して反射角度を零としたときの反射面(通常の放物面)と同じか、あるいはそれよりも光源に近づいた面となる。したがって、反射角度を正の角度に設定した場合に比べて、光源からみた区分面の立体角を大きくすることができ、光源からの光の利用効率が向上される。 【0075】図6は、図3及び図5に示した反射鏡1の反射面10aによって得られる配光パターンを模式的に示す図である。この配光パターンの図では、反射面10aの平面構造を示した図3と同様に、光軸Axの方向(前方)からみたときの配光パターンを、その角度分布によって模式的に示しており、横軸がX軸方向についての光の出射角度、縦軸がY軸方向についての光の出射角度となっている。このうち、横軸に示す出射角度は、各反射領域(各区分面)に対して設定された反射角度に対応している。 【0076】なお、本実施形態の車両用灯具及びその反射鏡1においては、図5に関して上述したように、各区分面に対して負の反射角度が設定されており、したがって、反射面10aからの反射光が光軸Axとクロスして、光軸Axに対して反対側へと出射される構成となっている。このため、図6の配光パターンでは、光軸Axからみて右側の区分面111〜151によるパターンが左側に、また、左側の区分面112〜152によるパターンが右側に、それぞれ現れている。 【0077】図6中に点線で示されている9つの配光パターン、すなわち、中央のパターン510、左側のパターン521〜551、及び右側のパターン522〜552は、それぞれ、図3に示されている中央の区分面110、右側の区分面121〜151、及び左側の区分面122〜152からの反射光による配光パターンを、インナーレンズ2による光の拡散を除外して示したものである。 【0078】これらのパターン510、521〜551、及び522〜552のそれぞれに対応するX軸方向についての出射角度は、それぞれ、反射条件として設定された反射角度0°、5°、10°、15°、20°となっている。すなわち、区分軸(X軸)の方向についての光の出射範囲は、反射領域毎に設定された反射角度によって好適に広げられている。 【0079】また、上記した実施形態では、図3に示したように、光源バルブBが、その発光領域Rの形状の長手方向(例えばフィラメントの線分形状の長手方向)が、光軸Ax及び区分軸に対して略垂直なY軸方向となるように設置されている。 【0080】光源における発光領域の形状は、光源からの光が反射面10aで反射されて得られる配光パターンに当然に影響する。図6の配光パターンでは、発光領域Rの形状の長手方向をY軸方向としたことに対応して、各パターンがY軸方向に広がった形状となっている。すなわち、光軸Ax(Z軸)及び区分軸(X軸)に垂直なY軸方向についての光の出射範囲は、光源での発光領域Rの形状及びその配置方向によって好適に広げられている。 【0081】このように、光源の発光領域Rの形状の長手方向と、反射面10aを区分する区分軸とを、互いに垂直となるように設定することによって、要求される配光条件を満たすための光の出射範囲のX軸方向及びY軸方向への広がりを、簡易に実現することが可能となる。 【0082】これらの配光パターン510、521〜551、及び522〜552は、反射面10aからの反射光がインナーレンズ2を透過して拡散されることによって、図6中に実線で示されている拡散された9つの配光パターン、すなわち、中央のパターン610、左側のパターン621〜651、及び右側のパターン622〜652となる。 【0083】そして、これら9つの拡散パターン610、621〜651、及び622〜652を合わせた全体の配光パターンが、9つの区分面110、121〜151、及び122〜152からなる反射面10a全体での配光パターンとなる。この全体の配光パターンでは、それぞれの区分面による各配光パターンを、区分条件及び反射条件の設定で関連付けて制御することによって、X軸方向及びY軸方向についての出射範囲が好適に広げられている。また、全体の配光パターンの各パターン部分に対して、必要とされる光度が確保される。 【0084】すなわち、図3及び図5に示した反射鏡1の反射面10aの構成によれば、光源からの光が反射光として有効に利用されて、要求される配光条件を効率的に満たす配光パターンを得ることができる。 【0085】また、この反射面10aにおける区分面110、121〜151、及び122〜152のそれぞれでの反射角度、及び光源からみた立体角(str)を、以下の表1に示す。 【0086】 【表1】
【0087】表1に示されているように、反射条件として設定された立体角条件を参照して反射面外形100内を区分して、複数の反射領域を生成することによって、対応する各区分面でそれぞれ充分な立体角が得られる構成が実現されている。また、表1の例では、光源点Fの左右の両側で対応する区分面での立体角がほぼ揃っており、この点でも好適な立体角分布となっている。 【0088】次に、図4に示したフローチャートでの反射面決定ステップS104における反射面10aの面形状の具体的な決定方法について、その一例を説明する。 【0089】反射面10aの面形状を決定する実際の手順としては、多くの場合、反射面の面形状を作成した後、その結果をフィードバックしつつ、面形状の作成を複数回行って、要求される配光条件等を充分に満たす面形状となった反射面を最終的な反射面として決定する手順が用いられる。 【0090】そのような反射面の面形状の決定手順について、その具体的な一例を図7のフローチャートを用いて説明する。なお、以下の決定手順においては、複数の反射領域のそれぞれに対する区分面の面形状を、光源側の反射領域から外側の反射領域に向かって順次作成する方法を用いている。 【0091】設定された基本条件、区分条件、及び反射条件の各条件(ステップS200)に基づいて、反射面の面形状の決定を開始する。まず、設定された区分数(=9)及び立体角条件を参照し、光軸Ax及び区分軸に略垂直な複数の区分線によって反射面外形100内を区分して、9つの反射領域を生成する(S201)。 【0092】次に、光軸Axを含む最も光源側の反射領域に対する区分面110について、その面形状を作成する(S202)。区分面110の面形状の作成においては、その反射領域に対して設定された反射角度、及び反射面10aの中央部分に対して設定されたf値が参照される。上述の構成例では、この反射領域での反射角度が0°に設定されているので、光源点Fを焦点、光軸Axを中心軸とした通常の放物面形状などによって、区分面110の面形状が作成される。 【0093】続いて、区分面110よりも外側の各反射領域での区分面121〜151、122〜152の面形状を順次作成する(S203)。例えば、光源点Fよりも右側の反射面10aの面形状について言えば、区分面110に続いて、右側に隣接する区分面121の面形状が作成される。区分面121の面形状の作成においては、その反射領域に対して設定された反射角度、及び隣接する区分面110との面形状の接続に対して設定された接続条件が参照される。 【0094】上述の構成例では、区分面121に対して、負の反射角度−5°が設定されている。このような負の反射角度に対応する区分面の面形状の具体例としては、例えば、光軸Axを中心軸として負のf値(区分面110でのf値よりも小さいf値)によって作成された放物面形状がある。この場合、面形状の中心軸自体は光軸Axと一致しているものの、負のf値を適用したことにより、その反射軸は設定された負の反射角度の方向となる。また、設定された反射角度だけ光軸Axに対して傾いた軸を中心軸(=反射軸)として作成された放物面形状を用いることも可能である。 【0095】区分面121の面形状が作成されたら、引き続き、区分面121と同様に反射角度及び接続条件を参照して、区分面131〜151の面形状が作成される。また、左側の区分面122〜152の面形状も、それぞれ同様に作成される。そして、得られた9つの区分面110、121〜151、及び122〜152の集合として作成された面形状が、反射面10aの全体での面形状となる。 【0096】続いて、作成された反射面10aの面形状について、区分面110、121〜151、及び122〜152のそれぞれが、反射条件として設定されている立体角条件を満たしているかどうかが判断される(S204)。 【0097】立体角の評価は、各区分面の光源からみた立体角を算出して行われる。立体角の算出では、光源を光源点Fに位置する点光源として立体角の計算を行っても良いし、図3に示した発光領域Rの形状のように、光源バルブBでのフィラメントの線分形状などを考慮して立体角の計算を行うことも可能である。 【0098】さらに、区分面110、121〜151、及び122〜152からなる反射面10aの全体による配光パターンが、要求される配光条件を満たしているかどうかが判断される(S205)。配光パターンの評価は、光源からの光の光線追跡によって算出された配光パターンなどを用いて行われる。この場合にも、光源を点光源またはフィラメントの線分形状などとして配光パターンの計算を行うことができる。 【0099】立体角条件及び配光条件がいずれも満たされていると判断されたら、その反射面10aの面形状を、最終的な面形状として決定する(S206)。一方、立体角条件または配光条件の少なくとも一方が満たされていないと判断されたら、ステップS201〜S203を繰り返し行って新たな反射面10aの面形状を作成し、同様に立体角条件及び配光条件について判断を行う。 【0100】ここで、図7に示した反射面10aの面形状の決定手順においては、複数の反射領域のそれぞれに対する区分面の面形状を、光源側の反射領域から外側の反射領域に向かって、隣接する区分面に対して所定の接続条件を満たすように順次作成していくこととしている。これにより、各区分面による配光パターンを制御して、反射面10a全体による配光パターンで機能面からの条件である配光条件を満たすとともに、隣接する区分面同士を好適に接続させて、全体として好適な面形状及び外観が得られる反射面10aとすることができる。 【0101】各区分面に要求される接続条件としては、例えば、区分面の境界に段差を生じない連続した面形状の接続とする条件などがある。また、区分面を作成する順番については、上記の例では光源側から順に行っているが、逆に、外側の反射領域から光源側の反射領域に向かって順次作成することとしても良い。 【0102】本発明による車両用灯具の反射鏡の反射面決定方法、及び車両用灯具は、上述した実施形態に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、各反射領域(区分面)に対して設定される反射角度については、上記した例ではすべて零または負の反射角度としたが、具体的な灯具の構成や配光条件によって、正の反射角度としても良い。 【0103】また、各反射領域に対して設定する反射角度については、光源での発光領域の形状等を考慮して、さらにY軸方向についての反射角度やその角度分布などを設定して、区分面の作成を行っても良い。 【0104】 【発明の効果】本発明による車両用灯具の反射鏡の反射面決定方法、及び車両用灯具は、以上詳細に説明したように、次のような効果を得る。すなわち、車体の構成面及びデザイン面からの要求などによって制限される反射面外形などの基本条件に対して、区分条件及び反射条件をさらに設定し、それらの各条件に基づいて、区分軸に沿って反射面外形内を区分して複数の反射領域とし、反射領域毎に区分面を作成して、要求される配光条件を満たす反射面の全体での面形状を決定する反射面決定方法、及び車両用灯具によれば、光源からの光を反射光としてより有効に利用することが可能となり、要求される配光条件を満たす反射面が効率的に得られる反射面決定方法及び車両用灯具が実現される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001133 【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
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| 【出願日】 |
平成13年2月20日(2001.2.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100088155 【弁理士】 【氏名又は名称】長谷川 芳樹 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−245814(P2002−245814A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月30日(2002.8.30) |
| 【出願番号】 |
特願2001−43721(P2001−43721) |
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