| 【発明の名称】 |
車両用灯具 |
| 【発明者】 |
【氏名】後藤 儀正
【氏名】四ノ宮 裕
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| 【要約】 |
【課題】矮小な構造で、コストが安く、簡易な作業で形成できる通気孔構造を備えた車両用灯具を提供すること。
【解決手段】光源2が内包される灯室5を形成するランプボディ3の背面31に、前記灯室5内外に連通する通気孔8が設けられた構成の車両用灯具1において、前記通気孔8を取り囲むように、前記ランプボディ3の背面31から後方側Bに突設された立壁9に対して通気路形成部品10を超音波接着させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源が内包される灯室を形成するランプボディ背面に、前記灯室内外に連通する通気孔が設けられた構成の車両用灯具において、前記通気孔を取り囲むように、前記ランプボディ背面から後方側に突設された立壁に対して通気路形成部品を超音波接着させたことを特徴とする車両用灯具。 【請求項2】 前記通気路形成部品は、板状の蓋部材であることを特徴とする車両用灯具。 【請求項3】 前記通気孔を取り囲む前記立壁は、後方側及び下方側に開口する正面視略コの字状の形状に形成され、前記立壁の後端面部の内周壁部分には、前記蓋部材を定着させる段差部が設けられたことを特徴とする請求項2記載の車両用灯具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光源が内包される灯室を形成するランプボディ背面に、前記灯室内外に連通する通気孔が設けられた構成の車両用灯具の改良技術に関する。 【0002】 【従来の技術】自動車のリアコンビネーションランプ等の車両用灯具を構成するランプボディ背面には、灯室内の熱気や湿気を灯室外へ排気し、前面レンズ内面の曇りを防止する目的で、呼吸機能を発揮する、一般に「通気孔」と呼ばれる開口部が設けられている。 【0003】この通気孔の構造については、灯室内外の通気を円滑に行なうことができ、かつ外部からの雨水や塵等の浸入を防ぐことができる構造が求められるため、従来から工夫が重ねられてきている。 【0004】その結果、ランプボディ背面に、通気孔に連通する通気路を更に形成し、この通気路の開口部を下方側に向けた構成が概ね採用されている。具体的には、通気路を、後付けの蓋又はキャップ部材によって、所定開口部の一部を覆うことによって形成したもので、この蓋又はキャップを接着剤やねじ止めによって取り付けたもの又はこの蓋又はキャップがヒンジ構造を有するもの、L字状又はC字状に屈曲した合成樹脂製又はゴム製のチューブによって通気路を形成したもの等を挙げることができる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来技術では、以下の解決すべき技術的課題があった。 【0006】まず、車両用灯具のランプボディ背面側のスペース(以下、「背面スペース」と称する。)は、車体パネルが近接しているので狭い。その上、背面スペースにはバルブに接続される給電コードが配設されたり、ランプボディ背面からはバルブ挿着用のソケットが突出したり、リフレクターのエイミング機構が設けられたりする。このため、通気孔には、呼吸機構を充分に発揮するものであって、かつ矮小な構造が要請されている。 【0007】また、通気孔は、部品金型や部品自体のコストができるだけ安く、かつ部品の取り付け作業をできるだけ簡易に行なえる構造が望ましい。 【0008】そこで、本発明では、矮小な構造で、コストが安く、簡易な作業で形成できる通気孔構造を備えた車両用灯具を提供する。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係る車両用灯具では、以下の手段を採用する。 【0010】まず、本発明に係る車両用灯具では、光源が内包される灯室を形成するランプボディ背面に、前記灯室内外に連通する通気孔が設けられた構成の車両用灯具において、前記通気孔を取り囲むように前記ランプボディ背面から後方側に突設された立壁に対して、通気路形成部品を超音波接着させる手段を採用する。 【0011】従来、ランプボディ背面に開設された通気孔周辺には、該通気孔を取り囲む立壁が設けられ、この立壁に蓋(又はキャップ)状、チューブ状等の部品を取り付けて、通気路(通気孔に連通して、灯室内の空気を排出させるための通路)を形成する。この技術では、立壁に通気路形成部品を取り付ける場合、この通気路形成部品を接着剤やねじ止め等によって立壁に取り付けていた。このため、薄肉である立壁の少面積の所定箇所に対して適当量の接着剤を塗布する作業や通気路形成部品を立壁にねじ止めする作業は、面倒であり、時間もかかっていた。そこで、本発明では、発想を転換し、立壁への通気路形成部品の取り付け手段として、いわゆる「超音波接着(超音波溶接)」を採用することにした。 【0012】超音波接着は、超音波振動を合成樹脂材料に伝達し、接触面に摩擦熱を発生させて瞬間的に溶着する方法であるから、立壁に対する接着剤の塗布作業やねじ止め作業が不要となるだけでなく、立壁と通気路形成部品との接触面積が僅かであっても、互いを確実に接着(溶着)することが可能となる。 【0013】また、通気孔に連通して形成される通気路には、水密性が要求される。本発明のように超音波接着を採用すれば、接着剤やねじ止めとは異なって、確実に通気路を水密にすることが可能なる。 【0014】本発明においては、部品取り付け手段として超音波接着を採用しているので、通気孔の開口部に取り付けられる部品が、単に立壁の端面に載置されるだけの板状の蓋部材であったとしても、立壁端面と蓋部材とのわずかな接触面において、確実に接着することが可能となる。 【0015】これにより、簡易な形状(板状)の部品によって通気路を簡易に形成できることから、通気路形成部品の点数が少なく、部品のサイズも小さくて済むので、金型や部品のコストダウンを達成できる。 【0016】また、かかる通気路構造によれば、背面スペースに対してせり出しの少ない矮小な立壁で済む結果、狭い背面スペースの空き空間が多くなり、給電コードの配設等が容易になる。 【0017】更に、本発明では、前記通気孔を取り囲む前記立壁を、後方側及び下方側に開口する正面視略コの字状の形状に形成するとともに、この立壁の後方端面部の内周壁部分には、前記蓋部材を定着させるための段差部を設けるように工夫した。 【0018】この構成では、通気孔を取り囲む立壁に設けられた段差部に、板状の蓋部材をずれないにように定置した後、超音波接着させることができる。また、蓋部材を立壁の内側に押し込んだ状態で接着できるので、立壁と蓋部材によって形成された通気路の背面スペースへのせり出しを、更に少なくすることができる。 【0019】以上のように、本発明に係る車両用灯具は、通気孔に連通して設けられる通気路による背面スペースの占有をできるだけ少なくして、背面スペースの有効活用を促進するとともに、通気路を構成する部品及びその金型のコストダウン、通気路形成作業の簡略化、効率化に寄与するという技術的意義を有している。 【0020】 【発明の実施の形態】次に、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。 【0021】図1は、本発明に係る車両用灯具1の一実施例の図2・I−I方向から見た部分水平断面図、図2は、同実施例のランプボディ3の背面31を図1の矢印Y方向から見た部分正面図、図3は、ランプボディ3に開設された通気孔8周辺に形成される通気路14の構成及びその部品10を表す図、図4は、図2・II−II方向から見た通気孔8および通気路14の周辺部分の部分水平断面図、である。 【0022】まず、主に図1に基づいて、本発明に係る本発明に係る車両用灯具1の好適な実施例の構成を説明する。 【0023】図1において示されている車両用灯具1は、自動車に装備されるリアコンビネーションランプであって、光源2と、該光源2がバルブ挿着ソケット12を介して挿着されている合成樹脂製のランプボディ3と、このランプボディ3の前端部に取り付けられている前面レンズ4と、光源2からの出射光Pを前方照射光P'に変換するリフレクター(反射鏡)6と、を備えている。 【0024】そして、ランプボディ3には、灯室5内の熱気(又は湿気)G(図3参照)を灯室5外へ排気することによって、前面レンズ4内面の曇りを防止する目的から、呼吸機能を発揮する通気孔8が形成されている。 【0025】なお、符号7は、ランプボディ3の背面31に近接して配設されている車体パネル、符号11は、ランプボディ3にリフレクター6を結合するためのねじ及びそのねじ穴、符号13は、光源2に電気を供給するための給電コード、符号15は、車体取付ボルトである。 【0026】以下、図1から図4に基づいて、通気孔8周辺の構成について詳しく説明する。 【0027】通気孔8は、図1、図2に示されているように、熱発散源である光源2の近傍のランプボディ3部分に開設されている。これは、灯室5内の熱気(又は湿気)Gを速やかに灯室5外へ排出するのに好適な位置だからである。 【0028】しかしながら、ランプボディ3の背面31に取り付けられるバルブ挿着ソケット12の周辺は、所定形状を備えるバルブ挿着孔が設けられたり、給電コード13が配設されたりする領域であることから、通気孔8の形成場所や通気孔8を取り囲むようにして後方側(図1の矢印B方向)へ突設されて通気路14を形成する立壁9のサイズや形も自ずと制限されてくる。このため、立壁9は、できるだけ場所をとらないように、高さが低く、かつ簡易な形状のものが望ましい。 【0029】本実施例において、立壁9は、図2に示されているように、後方正面視が、略コの字状(より詳細には、コの字を下方Z側に向けた形)に形成されている。即ち、立壁9は、後方側に開口する開口部94(図3参照)と、下方側に開口するの開口部95(図3参照)を備えた囲い壁形状を呈している。 【0030】更に、立壁9の形態を詳説する。立壁9の後方端面91近傍の内周壁92部分には、後述する板状の蓋部材10の厚みとほぼ一致した深さを有する段差部93が内壁面92に沿って周設されている。この段差部93は、蓋部材10がはめ込まれて定着する場所として機能する。 【0031】下方側の立壁9部分は、上記した下方側開口部95側に向けてL字状に折れ曲がった屈曲部96,96が形成されている。この屈曲部96,96は、蓋部材10の位置決めを確実に行なうことができるストッパーとして機能する。 【0032】蓋部材10を上記構成の段差部93にはめ込んだ状態で超音波を蓋部材10に照射した場合には、蓋部材10と段差部93の接触面F1に加えて、蓋部材10の外周壁面10'と立壁9の後方端面91近傍の内周壁92部分との接触面F2においても溶着させることができる。このため、立壁9に対して、蓋部材10を水密に接着できるので、好適である。 【0033】ここで、蓋部材10は、通気路14を形成するための合成樹脂製の部材である。具体的には、立壁9の後方側開口部94を塞ぐことによって、灯室5から排出されてくる熱気(又は湿気)Gを、下方側(図2の矢印Z方向)に向けて導き、熱気(又は湿気)Gが立壁9の下方側開口部95から下方側へ向けて吹き抜けていくように機能する通気路14(図1、図4参照)を形成する部材である。 【0034】また、蓋部材10は、上記したように、立壁9の内側に入り込んで(はめ込まれて)、ランプボディ3の背面31により近接した位置に定着されている。このため、立壁9の後方端面91に載置させて接着した場合と比較して、通気路14の高さH(図4参照)を低く抑えることができる。従って、場所をとらないので、通気孔8の形成に好適な背面31部分に、車体パネル7が近接しているような場合でも、余裕をもって通気路14を形成することができる。 【0035】この蓋部材10は、簡易な矩形状の板部材であるので、金型や部材自体のコストも安く、金型の取り面効率も良いので好適である。 【0036】本実施例では、単純な板状の蓋部材10と簡易な形状の立壁9によって、場所のとらない通気路14を簡易に形成できるので、給電コード13の配設等に有効に活用できる余地を背面スペースSに残しておくことができ、またバルブ挿着孔等の他の部分に関する設計の自由度を大きくすることができる。 【0037】 【発明の効果】本発明によって奏される主な効果は、次の通りである。 【0038】ランプボディ背面に形成される通気孔を取り囲む立壁部分に対して、通気路形成部品である蓋部材を超音波接着によって確実に接着でき、水密性も確保できる。 【0039】灯室内の熱気や湿気が通過する通気路を、ランプボディ背面に矮小で、かつ簡易な形状で形成することができるため、ランプボディの狭い背面スペースでも、余裕をもって通気路を形成することができる。 【0040】通気路を構成する部品及びその金型のコストダウンを図ることができ、また、超音波接着を採用したことによって、接着剤の塗布作業やねじ止め作業が全く不要となるので、灯具形成工程における通気路形成工程を大幅に簡略化できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001133 【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
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| 【出願日】 |
平成13年2月14日(2001.2.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087826 【弁理士】 【氏名又は名称】八木 秀人
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| 【公開番号】 |
特開2002−245810(P2002−245810A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月30日(2002.8.30) |
| 【出願番号】 |
特願2001−36861(P2001−36861) |
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