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【発明の名称】 散光式警告灯
【発明者】 【氏名】望月 和久

【氏名】大石 雅文

【要約】 【課題】軽量で消費電力が少ないと共に長寿命であり、さらに、メンテナンスフリーに近い警告灯ユニットを提供することを課題とする。

【解決手段】閃光を照射する閃光型ユニット4、回転光を照射する回転光型ユニット等の警告灯ユニットを複数透光グローブ3内に収容して成り、上記複数の警告灯ユニットのうち少なくとも1つは複数の発光ダイオード13を配列して成るLED型ユニット5である散光式警告灯1。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 閃光を照射する閃光型ユニット、回転光を照射する回転光型ユニット等の警告灯ユニットを複数透光グローブ内に収容して成る散光式警告灯であって、上記複数の警告灯ユニットのうち少なくとも1つは複数の発光ダイオードを配列して成るLED型ユニットであることを特徴とする散光式警告灯。
【請求項2】 上記複数の警告灯ユニットのうちLED型ユニットを除く警告灯ユニットが閃光型ユニットであることを特徴とする請求項1に記載の散光式警告灯。
【請求項3】 上記LED型ユニットが他の警告灯ユニットより外側に配置され、側方へ向けて散光するようにされたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の散光式警告灯。
【請求項4】 上記LED型ユニットにおいて、発光ダイオードを囲む部分に反射手段が設けられたことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の散光式警告灯。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な散光式警告灯に関する。詳しくは、自動車等の車両の屋根等に取り付けられる散光式警告灯において、軽量化、省電力化及び長寿命化を図る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】パトカー、救急車等の緊急車輌の屋根等に搭載して周囲の車輌や歩行者に警告を発するために、閃光を照射する閃光型ユニット、回転光を照射する回転光型ユニット等の警告灯ユニットを複数透光グローブ内に収容して成る散光式警告灯がある。
【0003】上記した散光式警告灯に使用される警告灯ユニットの中で、回転光型ユニットは、光源と回転可能な反射鏡とを組み合わせ、光源を点灯させた状態で反射鏡を回転させることによって、反射鏡によって反射された光が回転照射されるようになっており、反射鏡を回転させるための駆動源としてモータが使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の散光式警告灯の回転光型ユニットは、反射鏡の回転のためにモータを使用しているため、消費電力が多く、自動車等の車両側にバッテリー切れを生じさせる危険がある。特に環境保護のための排ガス規制の一環としてアイドリングストップが重要視されている現今、アイドリングをストップした状態で回転光型ユニットを駆動していると、簡単にバッテリー切れを起こしてしまうという問題がある。
【0005】また、従来の散光式警告灯における回転光型ユニットは、反射鏡の駆動源にモータを使用しているため、重量が重くなってしまうと言う問題もある。
【0006】さらに、従来の散光式警告灯における回転光型ユニットは、光源に白熱電球を使用しているため、光源の寿命が短いという問題がある。
【0007】さらにまた、従来の散光式警告灯における回転光型ユニットは、反射鏡が回転するため、故障が多く、メンテナンスに人手を要するという問題がある。
【0008】そこで、本発明は、軽量で消費電力が少ないと共に長寿命であり、さらに、メンテナンスフリーに近い警告灯ユニットを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明散光式警告灯は、上記した課題を解決するために、透光グローブ内に収容した複数の警告灯ユニットのうち少なくとも1つを複数の発光ダイオードを配列して成るLED型ユニットとしたものである。
【0010】従って、本発明散光式警告灯にあっては、少なくとも1個のLED型ユニットを使用したので、軽量化及び省電力化が可能となり、また、長寿命でもある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明散光式警告灯の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
【0012】図1乃至図5に本発明散光式警告灯の第1の実施の形態を示す。
【0013】散光式警告灯1は、金属、例えば、アルミ押出成型品として形成された左右方向に長い金属ベース2の上面を覆うように透光グローブ3、3が取着され、該透光グローブ3、3で囲まれた空間内に警告灯ユニットとして閃光型ユニット4、4とLED型ユニット5、5、・・・が収容されて成る(図1、図2参照)。
【0014】金属ベース2には上端の前端寄りの部分と後端寄りの部分に上方に開口した配置溝6、6が左右方向に沿って形成され、該配置溝6、6の上端には互いに対向して位置したフランジが6a、6a、・・・が形成されている(図4参照)。
【0015】透光グローブ3は透明な材料、例えば、透明な合成樹脂によって形成され、横断面形状でほぼ下端が開口した横倒C字状をしたグローブ主部3aと、グローブ主部3aの内側端を覆う内カバー3bと、グローブ主部3aの外端を覆う外カバー3cとから成る。透光グローブ3は無色透明又は有色透明として形成され、有色透明の場合は、単色の場合と複数の色が組み合わされる場合とがある。複数の色を組み合わせる場合は、グローブ主部3aを長手方向にいくつかの部分に分割したエレメントとし、各エレメントをそれぞれ異なった色の有色透明又は無色透明とし、それらエレメントを任意に組み合わせて所望の色の組み合わせから成るグローブ主部3aを形成する。なお、単色で構成する場合であっても、エレメント構成とすることによって、必要に応じて好みの長さの透光グローブ3を形成することができる。
【0016】閃光型ユニット4は、ブラケット7上にリフレクタ8及び閃光回路部9が固定され、閃光回路部9にキセノンバルブ等の放電バルブ10が支持されて成り、放電バルブ10は閃光回路部9によって周期的に閃光発光されるように構成されている。リフレクタ8は回転放物面状の反射面8aを備えており、上記放電バルブ10はリフレクタ8の反射面8aのほぼ焦点位置に位置するようにされている。上記ブラケット7の前後両端に形成された取付片7a、7aにはそれぞれ取付孔7b、7b、・・・が形成されている(図3参照)。
【0017】上記閃光型ユニット4はボルト11、11、・・・及びナット12、12、・・・によって上記金属ベース2上に固定される。すなわち、ボルト11、11、・・・はその頭部11a、11a、・・・が金属ベース2の配置溝6、6内に摺動可能に位置され、螺軸部11b、11b、・・・がフランジ6a、6aと6a、6aとの間から上方へ突出した状態とされる(図3、図4参照)。ボルト11の頭部11aはフランジ6aと6aとの間の間隔より大きい外径を有しているため、配置溝6から上方へ抜け出てしまう惧はない(図4参照)。
【0018】そこで、金属ベース2の配置溝6、6から上方へ突出しているボルト11、11、・・・の螺軸部11a、11a、・・・を閃光型ユニット4のブラケット7の取付孔7a、7a、・・・に下方から挿通し、螺軸部11a、11a、・・・の取付孔7a、7a、・・・から上方へ突出した部分にナット12、12、・・・を螺着し、これによって、閃光型ユニット4が金属ベース2上に固定される(図2、図4参照)。
【0019】LED型ユニット5は多数の発光ダイオード(以下、「LED」という)13、13、・・・が配列支持されたLED基板14がブラケット15に固定されて成る。ブラケット15は取付片16と該取付片16の両端から上方へ突出された支持片17、17とを有し、取付片16、16には取付孔16a、16aが形成されている。そして、上記LED基板14の両端部がビス18、18、・・・によってブラケット15の支持片17、17に固定される(図3参照)。
【0020】上記したLED型ユニット5は、ブラケット15の取付孔16a、16aに上記したように金属ベース2に支持されたボルト11、11の螺軸部11b、11bが下方から挿通され、螺軸部11b、11bのブラケット15の取付孔16a、16aから上方へ突出した部分にナット12、12が螺着されて、金属ベース2上に固定される。なお、3個のLED型ユニット5、5、5が、それぞれLED13、13、・・・が前方を向いた向きと、後方を向いた向きと、側方を向いた向きとで、金属ベース2上に固定される(図2参照)。
【0021】そして、上記したように、金属ベース2上に固定された閃光型ユニット4及びLED型ユニット5、5、5を覆うように透光グローブ3が金属ベース2に固定されて、散光式警告灯1が形成される。
【0022】上記した散光式警告灯1において、閃光型ユニット4、4の放電バルブ10、10の閃光発光はリフレクタ8、8の反射面8a、8aで反射されて該散光式警告灯1が搭載された車両の前方へ向けて照射される。また、LED型ユニット5、5、・・・のLED13、13、・・・の発光は前方、後方及び側方へある程度の広がりを持って照射される。従って、車両の前方からは閃光型ユニット4、4からの閃光発光が強い光度で視認され、また、LED型ユニット5におけるLED13、13、・・・の発光が視認される。また、車両の前方でも真正面から外れた位置及びその他の位置、すなわち、側方や後方からは、LED型ユニット5、5、5におけるLED13、13、・・・の発光が視認される。
【0023】なお、LED型ユニット5におけるLED13、13、・・・の発光態様には種々のものがあり得る。例えば、全てのLED13、13、・・・が一斉に点灯し且つ一斉に消灯する、LED13、13、・・・が順次点滅する、LED13、13、・・・が順次点灯していって全部のLED13、13、・・・が点灯したところで一斉に消灯する、アトランダムに点滅する等々の発光態様があり得る。
【0024】上記した散光式警告灯1にあっては、回転光型ユニットを使用しておらず、LED型ユニット5を使用しているので、重量が軽く、消費電力も少ない。また、LED型ユニット5と共に使用されている閃光型ユニット4も消費電力が少なくてすむ。従って、車両の停車中に散光式警告灯1を駆動させるばあい、エンジンを駆動していなくともバッテリーが上がってしまう惧がなく、環境保護のためのアイドリングストップにも十分に対応することができる。
【0025】また、LED13及び放電バルブ10共に長寿命であり、長期間に亘って交換が不要であり、さらに、可動部がないためにメンテナンスも必要なく、ランニングコストを低減することができる。
【0026】上記した閃光型ユニット4はいわゆるリフレクタ型ユニットと称されるものであり、指向性の強い光を照射することができて特定方向の車両や歩行者への注意喚起力が強いが、このようなリフレクタ型ユニット4に替えて又はリフレクタ型ユニット4と共に図5に示すインナーレンズ型ユニットと称される閃光型ユニット19を使用することもできる。
【0027】該インナーレンズ型の閃光型ユニット19は、ブラケット7上に固定された閃光回路部9及び該閃光回路部9に支持された放電バルブ10をほぼ円筒状を為すインナーレンズ20で覆って成るものである。
【0028】インナーレンズ20はほぼ円筒状をした周壁部20aと該周壁部20aの上端を閉塞した上面部20bとが透明材料、例えば、透明な合成樹脂によって一体に形成されて成り、周壁部20aの外周面には周方向に延びる突条状を為すレンズ素子21、21、・・・が形成されている。
【0029】上記インナーレンズ型の閃光型ユニット19にあっては、放電バルブ10の光は周壁部20aのレンズ素子21、21、・・・によって上下方向において平行な光束とされて四囲に照射される。従って、上記したリフレクタ型の閃光型ユニット4のような強い指向性はなく、四囲の車両や歩行者等に対して万遍なく注意を喚起する作用を為す。
【0030】図6及び図7はLED型ユニットの別の例を示すものである。
【0031】LED型ユニット22は、多数のLED13、13、・・・が配列支持されたLED基板14がケース体23内に収納されて成る。ケース体23は後ケース23aの前面側が透明な前ケース23bによって覆われて成る。そして、前ケース23bの内側に反射シート24(図6に梨地模様を付して示す)が貼付されており、該反射シート24のうちLED13、13、・・・の照射範囲に相当する部分が取り除かれて透光部25、25、・・・とされている。なお、LED13、13、・・・照射範囲は使用するLEDによって一様ではないが、LED13、13、・・・の光の拡散角θ(図7参照)、例えば、70度の角度範囲を透光部24、24、・・・とすればよい。
【0032】そして、上記したLED型ユニット22が適当なブラケットを介してボルト11、11とナット12、12によって金属ベース2に固定される。
【0033】LED13、13、・・・の光は日中にあっては太陽光の存在により視認性が低下するが、太陽光が反射シート24によって反射されるため、透光部25、25、・・・を透して見えるLED13、13、・・・の発光と相俟って前ケース23bの全体が発光しているように見え、日中における視認性が増大する。
【0034】図8及び図9はLED型ユニットのさらに別の例を示すものである。
【0035】LED型ユニット26は、多数のLED13、13、・・・が配列支持されたLED基板14がケース体27内に収納されて成る。ケース体27は後ケース27aの前面側が透明な前ケース27bによって覆われて成る。
【0036】ケース体27内に再帰反射板28が支持される。再帰反射板28は、透明な板状の基体の裏面に例えば立方体の隅角のように互いに直角に交わる3つの面から成る再帰反射素子を密集状に形成した既知の構造を有し、前面方向から入射した光を再帰反射素子の3つの面で順次反射して光源方向へ返す作用を為すものである。該再帰反射板28のLED13、13、・・・に対応した位置には配置孔29、29、・・・が形成されていて、該配置孔29、29、・・・内にLED13、13、・・・が位置される。
【0037】そして、上記したLED型ユニット26が適当なブラケットを介してボルト11、11とナット12、12によって金属ベース2に固定される。
【0038】LED13、13、・・・の光の視認性が太陽光によって低下する日中にあっては、太陽光が再帰反射板28によって反射されるため、LED13、13、・・・の発光と相俟って前ケース27bの内側全体が発光しているように見え、日中における視認性が増大する。
【0039】なお、上記したLED型ユニット5、22、26にあっては、LED13、13、・・・を担持するLED基板14はいずれも平面的なものを示したが、適宜の曲面形状を有するLED基板上にLED13、13、・・・を担持させて透光グローブの形状に適合しやすくすることによって、透光グローブの形状設計の自由度を増大させることができる。
【0040】図10乃至図12は本発明散光式警告灯の第2の実施の形態を示すものである。
【0041】この散光式警告灯30は、図10に示すように、車輌31のフロントウィンドシールド枠32の上方位置の左右両側部に搭載されるタイプのものであり、透光グローブ33内に閃光型ユニット4とLED型ユニット5、5が収容されて成る。
【0042】各警告灯ユニット4、5、5のブラケット7、15、15が車体側に設けられたネジ孔34、34、・・・にネジ35、35、・・・によって固定され、このようにして車体に固定された警告灯ユニット4、5、5を覆うように透光グローブ33が車体に固定される。
【0043】なお、透光グローブ33は無色透明又は有色透明の材料で形成され、閃光型ユニットは上記した19と、また、LED型ユニットは上記した22や26と交換可能である。
【0044】この第2の実施の形態に係る散光式警告灯30にあっても、上記した第1の実施の形態に係る散光式警告灯1と同様の効果を奏することができる。
【0045】なお、上記した各実施の形態においては、警告灯ユニットが閃光型ユニットとLED型ユニットとの組み合わせから成るもののみを示したが、LED型ユニットと回転光型ユニットとを組み合わせた場合あるいはLED型ユニットに閃光型ユニット及び回転光型ユニットを組み合わせた場合であっても、LED型ユニットを使用することによる利点、すなわち、軽量、省電力、長寿命という利点を有するものである。
【0046】また、上記した各実施の形態において示した各部の形状乃至構造は、いずれも本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されるようなことがあってはならないものである。
【0047】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなように、本発明散光式警告灯は、閃光を照射する閃光型ユニット、回転光を照射する回転光型ユニット等の警告灯ユニットを複数透光グローブ内に収容して成る散光式警告灯であって、上記複数の警告灯ユニットのうち少なくとも1つは複数の発光ダイオードを配列して成るLED型ユニットであることを特徴とする。
【0048】従って、本発明散光式警告灯にあっては、少なくとも1個のLED型ユニットを使用したので、軽量化及び省電力化が可能となり、また、長寿命でもある。
【0049】請求項2に記載した発明にあっては、上記複数の警告灯ユニットのうちLED型ユニットを除く警告灯ユニットが閃光型ユニットであるので、回転光型ユニットを備えず、従って、一層の軽量化及び省電力化が可能であると共に長寿命である。
【0050】請求項3に記載した発明にあっては、上記LED型ユニットが他の警告灯ユニットより外側に配置され、側方へ向けて散光するようにされたものであるので、小型のLED基板を有するLED型ユニットを複数個所望の形状に沿って配置したり、LED基板を曲面に形成したりすることによって、種々の透光グローブの形状に対応が可能となり、形状設計の自由度が増大する。
【0051】請求項4に記載した散光式警告灯にあっては、上記LED型ユニットにおいて、発光ダイオードを囲む部分に反射手段が設けられたので、発光ダイオードの視認性が低下する日中において、その周囲を囲んで位置している反射手段が太陽光を反射して、LED型ユニット全体としての視認性が向上する。
【出願人】 【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
【出願日】 平成13年2月19日(2001.2.19)
【代理人】 【識別番号】100069051
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 祐治
【公開番号】 特開2002−245804(P2002−245804A)
【公開日】 平成14年8月30日(2002.8.30)
【出願番号】 特願2001−41397(P2001−41397)