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【発明の名称】 照明装置
【発明者】 【氏名】小田 博文

【要約】 【課題】照明装置としての機能を損なわない回り灯籠としての視覚効果を備え、さらに、揮発性香料により香りを楽しむ効果を備えた照明装置を提供する。

【解決手段】熱を発生する光源2と光源2を覆うための傘部3と傘部3が回転できるように傘部3の頂点を光源2上部において点接触で支持する支持部4とで構成され、傘部3の側面には頂点より螺旋状に排気口5を配置しており、支持部4は光源2の上部に揮発性香料6を格納する容器7を備えた照明装置。傘部3の側面に螺旋状に配置された排気口5から光源2によって暖められた空気9が排気されることで、従来傘部3に必要であった羽部13を備えなくとも傘部3が回転することができ、同時に揮発した香料6を排気口5から拡散させながら噴出する。傘部3及び揮発性香料6を容易に交換できる構成にすることにより個人の嗜好にあわせた照明装置を提供できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 熱を発生する光源と前記光源を覆うための傘部と前記傘部の頂点を前記光源上部において点接触で支持する支持部とで構成され、前記傘部の側面には複数の排気口を頂点より螺旋状に配列したことを特徴とする照明装置。
【請求項2】 熱を発生する前記光源の上部に配置される揮発性香料収納容器を、前記支持部に取り付けた請求項1記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は傘部が回転する照明装置に関し、併せて香りをも楽しむ効果を備えた照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】室内の装飾を目的とした照明装置には、光源としての機能の他に、照明装置自体が回転など作動することで独特の視覚的効果を与えるものがあるが、その中で伝統的なものの一例として、回り灯籠がある。これは光源から発生する熱による空気の内部対流を利用することで、光源周囲を覆っている光を透過する材質による傘部が回転することにより、傘部に描かれた絵柄が光源を周回することによる視覚効果を利用した照明装置である。
【0003】また、この回り灯籠は、回転のための動力源としての熱源と光源とを兼ねていることにより、単純な構造で構成され、作動音も発生しないことから情緒的な視覚的効果を与えることができる。
【0004】また室内装飾における視覚以外の効果としては近年アロマセラピーなどの普及によって、揮発性の香料を室内に設置することで香りを楽しむ需要も増えてきている。
【0005】これら視覚上の照明としての効果と香りを楽しむ効果とを同時に実現するために、芳香剤収容器の外装ケース内に芳香剤照明用の光源を組み込んだ照明具が特開平09―075432号公報に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの特開平09―075432号公報に記載された照明具では、装置自体が作動をするわけではないために、視覚上の効果は前述の回り灯籠に比べて劣ってしまう。
【0007】また、前述の回り灯籠に芳香源を設置する場合、特に揮発性の芳香源を用いる場合においては、熱源でもある光源の上部に芳香源を設置するのが効果的である。しかし、光源の上部に光を透過しない芳香源を配置すると、この芳香源が光源を遮光することになる。その結果、光量が低下することになり、照明装置としての機能が損なわれることになる。
【0008】また、従来の回り灯籠は図3に示すように傘部3に熱源である光源2からの上昇気流を回転力に変換するための羽根部13を備えているため、熱源上に芳香源を設置しようとすると照明装置全高が高くなってしまう。さらに、芳香源を載置する容器の重量を支えるために支持部4の強度を上げる必要が出てくる。しかし支持部の寸法が大きくなると光源が遮光されてしまう。そして回り灯籠本来の単純で簡略な構造も損なわれてしまうことになる。
【0009】そこで本発明は従来の単純でかつ照明装置としての機能を損なわない回り灯籠としての視覚効果を備え、さらに、揮発性香料により香りを楽しむ効果を備えた照明装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の照明装置は、熱を発生する光源と光源を覆うための傘部と傘部の頂点を点接触で光源上部において支持する支持部とで構成され、前記傘部の側面には複数の排気口を頂点より螺旋状に配列している。
【0011】本発明では傘部の頂点を支持部により点接触で支持することにより接触部の摩擦が減少し、傘部の回転が容易になる。
【0012】さらに傘部側面に螺旋状に排気口を備えることにより傘部内部に熱を発生する光源からの気流を利用して傘部の回転に変換する羽根部を用いることなく傘部を回転させることができるために傘部の大型化を防ぐことができる。
【0013】また、熱を発生する光源の上部に揮発性香料を格納するための容器を備えることで揮発した香料が傘部に設置した排気口から排出され、香りを楽しむことのできる効果を持つ照明装置とすることができる。
【0014】この容器には固体又は液体の揮発性香料を収納することで芳香源となる。この容器には個人の嗜好によりハーブオイルや香水など香料を収納することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態における照明装置の全体構成図であり、図2(a)は本実施形態における斜視図であり、図2(b)は本実施形態における平面図である。
【0016】図1に示すように、本実施形態における照明装置1は、熱を発生する光源2の上部に揮発性香料を収める容器7を設置し、さらにその上部に光源2を覆うための傘部3と傘部3自体を点接触で支持する支持部4とで構成されている。
【0017】傘部3は円錐状の形状を備え、傘部3の側面には頂点より螺旋状に複数の排気口5を配置する。さらに支持部4と傘部3の接触部である傘部3の頂点には金属製または樹脂製のキャップ8を備える。
【0018】熱を発生する光源2は蝋燭やアルコールランプなど燃料を用いた光源を用いることで炎の揺らぎや暖かみにより情緒性が増す利点があるが、光源2の転倒時による火災の危険防止のため白熱球などを用いるのが好ましい。また、光源を覆うための傘部3の材質は透明で軽量なポリエステルや和紙などを用いることにより容易に加工でき、様々な色彩による視覚的効果を備えることができる。
【0019】傘部3は光を透過する材質を用いており、この表面には様々な色彩を用いて絵画が描かれている。この傘部3に描写された絵画が支持部4の先端を中心に光源2周囲を回転することによって回り灯籠独特の視覚効果を持つ。
【0020】さらに本実施形態では傘部3の形状が円錐状であり、この円錐頂点を支持部4により点接触で支持することにより回転部の摩擦が減少し、傘部3の回転が容易になる。また回転部の構造を簡略にすることで装置全体がコンパクトになる。
【0021】さらに支持部4はできるだけ細い形状にすると光源2を遮光する範囲を減少させることにより装置1自体の光量の損失を最小限にすることができる。
【0022】もちろんこの傘部3の形状は円錐状のほかに多角錐の形状によって実施されることも可能であると同時に材質についてもガラスなどを用いる形態でも実施可能である。
【0023】この傘部3の頂点には図1に示すように、金属製または樹脂製のキャップ8が設置されていることにより、支持部4の先端4aの頂点により点接触で支持された傘部3は円滑に回転することができ、また傘部3に回転による先端4との摩耗により穴が開くことを防いでいる。
【0024】さらにこの支持構造を採用することにより部品のねじ締めなどが必要無いために、傘部3について別の外観を備えた傘部に取り付けるときも別に製作した傘部とも互換性を備えることになり、傘部3の取り替えが容易に可能となる。これにより例えば夏に回り灯籠として使用していた本照明装置1を冬には傘部3をクリスマスツリー型の傘部3bに取り替えて使用することもできる。
【0025】この傘部3の側面には熱を発生する光源2により暖められた傘部3の内部の空気9または同じく暖められて気化した揮発性香料6を排気するために図2(b)の平面図に示すように排気口5a,5b,5c,5dが備えられており、最も頂点近傍の側面に配置された排気口5aを始点として一定方向の回転方向を保ちながら頂点から離れていくように各排気口5b、5c、5dが螺旋状に配置されている。
【0026】図2(a)に基づき傘部3の作動原理を説明する。熱を発生する光源2により暖められた傘部3の内部の空気9または同じく暖められて気化した揮発性香料6は対流により傘部3の上部に上昇していき、まず最も頂点近傍に配置された排気口5aから排気される。このとき排気に伴い傘部3は排気口付近に上向きの力が働くことにより図2(b)に示すように傘部3の重心は傘部3の中心10の位置から排気口5aと傘部3の中心10とを結ぶ線分上の位置11aに移動する。傘部3は点接触で支持されているために移動した重心はもとの位置に復元しようとする力12aが働く。
【0027】その間にさらに対流による上昇が進行することで、頂点から2番目に近くにある排気口5bから排気を開始する。これにより排気口5aと同様に傘部3の重心10は排気口5bと傘部の中心10とを結ぶ線分上の位置11bに移動することにより位置11bから傘部3の中心10に向かって重心がもとの位置に戻ろうとする力12bが作用する。すでに排気口5aの排気時に位置11aに移動した重心が位置11bへ傘部3の頂点を中心に回転しながら移動するために傘部3の重心が本来の位置である点10に復元しようとする力12bが偏心する。これにより傘部3の回転運動につながっていく。これを順に排気口5c,5dと繰り返していくことにより傘部3の重心は排気口5の配置順と同じ回転方向で位置11c、11dと回転移動をすることになる。
【0028】これにより傘部3全体にもとの重心位置に復元しようとする力が働くことを利用して、排気口5からの排気に伴う重心移動を傘部3の回転運動につなげることができる。すべての排気口5から排気を開始した時点ではすでに傘部3は回転を開始しているために傘部3の回転運動が維持される。
【0029】このような構造をもつことにより、従来の傘部3内部にある羽根部の構造を省略しても傘部3が回転するようになる。
【0030】またこの原理により回転する傘部3の各排気口5a,5b,5c、5dより暖められた揮発性香料6は、上昇時に回転運動を伴った各排気口5a,5b,5c、5dより攪拌されてから室内に拡散されることになる。
【0031】さらに支持部4及び容器7を光を透過する材質にすることにより、光源2を遮光する要素を少なくすることによっても照明装置自体の光量の損失は最小限になる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、次の効果を奏する。
【0033】(1)傘部の側面に頂点より螺旋状に排気口を配置する構成とし、各排気口からの排気にともない傘部の重心が移動することにより傘部が回転するために傘部に羽根部を備える必要がない。
【0034】(2)従来で傘部に備えていた羽根部を省略することにより装置が軽量になる。また装置の製造も容易になる。
【0035】(3)羽根部がないため、羽根部による光源の遮光がなく、照明装置自体の光量の損失を最小限に押さえることができる。
【0036】(4)傘部が点接触で支持されているので傘部を交換することで傘部の表面に描かれた絵画を変更することができ、個人の嗜好にあわせた照明装置を提供することができる。
【0037】(5)本発明の支持部に光源の上部に揮発性香料を格納するための容器を備えたことにより、光源の熱で香料を揮発させることで傘部の回転による視覚効果と同時に香りをも楽しむことができる。
【0038】(6)香料を格納する容器を備えても、羽根部がないことで、装置の大型化を解消することができ、回り灯籠本来の単純で簡略な構造を維持することができる。
【0039】(7)さらに揮発した香料が回転する傘部の排気口から排気される際に揮発した香料が攪乱されることで、香料を効率的に拡散することが可能になる。
【0040】(8)容器に入れる香料を取り替えることにより個人の嗜好にあわせた香りを備えた照明装置を提供することができる。
【0041】(9)傘部の回転と、香りの相乗効果により、個人の嗜好にあわせて調度することのできる照明装置を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】300057920
【氏名又は名称】小田 博文
【出願日】 平成13年1月26日(2001.1.26)
【代理人】 【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
【公開番号】 特開2002−231004(P2002−231004A)
【公開日】 平成14年8月16日(2002.8.16)
【出願番号】 特願2001−19208(P2001−19208)