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【発明の名称】 警告灯用放光構造および警告灯
【発明者】 【氏名】池田 安輝人

【要約】 【課題】工事現場等で利用される警告灯は、大面積での放光による高い視認性と薄型化とのために、多数のLEDを必要としていた。

【解決手段】本警告灯用放光構造2では、長尺の反射面11と、これの一端に対向配置されるLED14とを有する。反射面11は、LED14からの光を受けて反射面11の長手方向へ向けて反射する一端側の第1の反射領域21と、これからの反射光を受けて前方に向けて反射する第2の反射領域22とを有する。反射面11は、両反射領域の互いに対応する複数の反射部により、互いに対向する階段状に形成されている。少数のLED14を用いつつも、反射面11のほぼ全体に対応する大面積で放光できて視認性を高め、しかも、薄型化できる。本警告灯1の円盤状の本体4に複数の本放光構造2を放射状に配置し、本体4の中央寄りにLED14を配置し、全LED14を小型の回路基板6に実装した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】長尺の反射面と、この反射面の一端に対向して配置されるLEDとを備え、上記反射面は、この反射面の一端に配置される第1の反射領域と、この第1の反射領域から反射面の長手方向に距離を離して配置される第2の反射領域とを含み、LEDから照射される光は、第1の反射領域および第2の反射領域に順次に反射されて反射面の前方に放光されることを特徴とする警告灯用放光構造。
【請求項2】請求項1に記載の警告灯用放光構造において、上記第1および第2の反射領域はそれぞれ複数の反射部を含み、第1の反射領域の各反射部は、LEDから照射される光を第2の反射領域の対応する反射部に向けて反射させることを特徴とする警告灯用放光構造。
【請求項3】請求項2に記載の警告灯用放光構造において、上記第1および第2の反射領域の複数の反射部は、互いに逆向きの階段状をなして配置されることを特徴とする警告灯用放光構造。
【請求項4】請求項1乃至3の何れかに記載の警告灯用放光構造において、上記反射面の少なくとも一つの側縁に沿って立設される補助反射面を含み、LEDから照射される光の一部は、補助反射面を介して第2の反射領域に導かれて高輝度部を形成することを特徴とする警告灯用放光構造。
【請求項5】請求項1乃至4の何れかに記載の警告灯用放光構造において、上記長尺の反射面の前方を覆うグローブをさらに備え、このグローブは、第2の反射領域からの反射光を斜め前方へ拡散させるためのレンズ形成領域と、第2の反射領域からの反射光を前方へ直進させるためのレンズ非形成領域とを含み、第2の反射領域上の少なくとも一つの高輝度部の正面にレンズ非形成領域が配置されることを特徴とする警告灯用放光構造。
【請求項6】請求項1乃至5の何れかに記載の警告灯用放光構造において、上記長尺の反射面の前方を覆うグローブをさらに備え、グローブの放光面は、側方に向けて傾斜する傾斜面を含むことを特徴とする警告灯用放光構造。
【請求項7】脚により支えられ前方に向けられる円盤状の本体に、請求項1乃至6の何れかに記載の放光構造を複数放射状に設け、各放光構造の反射面のLED側の一端を円盤状の本体の中央寄りに配置してあることを特徴とする警告灯。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、工事現場等に設置され、点滅光等の警告信号を発する警告灯、およびこれのための放光構造に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来、警告灯は、脚により支持された円盤状の本体に設けられた放光構造を有している。この放光構造は、前方に向けて光を発するLEDと、これの前方に配置されるレンズとを有している。LEDからの光はそのまま直進してレンズから前方へ放光される。通常、警告灯の本体は薄型に構成され、これに伴い、レンズとLEDとの間隔も狭くなるので、光が放光されるレンズの面積も小さくなっている。その結果、警告灯本体の前面のほぼ全域から放光させるために、LEDが多数必要であった。その結果、警告灯は高価であった。
【0003】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、LEDを少なくできて、しかも大面積から放光できる薄型の警告灯用放光構造およびこれを用いた警告灯を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段および発明の効果】請求項1に記載の警告灯用放光構造は、長尺の反射面と、この反射面の一端に対向して配置されるLEDとを備え、上記反射面は、この反射面の一端に配置される第1の反射領域と、この第1の反射領域から反射面の長手方向に距離を離して配置される第2の反射領域とを含み、LEDから照射される光は、第1の反射領域および第2の反射領域に順次に反射されて反射面の前方に放光されることを特徴とする警告灯用放光構造を提供する。
【0005】この発明によれば、少数のLEDを長尺の反射面の一端に対向配置しつつも、長尺の反射面の全体を有効に活用して視認性を高めることができ、しかも、これを前後方向に薄型の放光構造として実現することができる。請求項2に記載の警告灯用放光構造は、請求項1に記載の警告灯用放光構造において、上記第1および第2の反射領域はそれぞれ複数の反射部を含み、第1の反射領域の各反射部は、LEDから照射される光を第2の反射領域の対応する反射部に向けて反射させることを特徴とする警告灯用放光構造を提供する。この発明によれば、一つのLEDからの光によって第2の反射領域の各反射部に、複数の高輝度部を得ることができ、より高い視認性を実現できる。
【0006】請求項3に記載の警告灯用放光構造は、請求項2に記載の警告灯用放光構造において、上記第1および第2の反射領域の複数の反射部は、互いに逆向きの階段状をなして配置されることを特徴とする警告灯用放光構造を提供する。この発明によれば、請求項2に関する作用効果を実質的に達成することができる。請求項4に記載の警告灯用放光構造は、請求項1乃至3の何れかに記載の警告灯用放光構造において、上記反射面の少なくとも一つの側縁に沿って立設される補助反射面を含み、LEDから照射される光の一部は、補助反射面を介して第2の反射領域に導かれて高輝度部を形成することを特徴とする警告灯用放光構造を提供する。この発明によれば、反射面の側方へ逃げる光を補助反射面によって反射させて有効利用することにより、第2の反射領域の高輝度部の数を増やすことができる。
【0007】請求項5に記載の警告灯用放光構造は、請求項1乃至4の何れかに記載の警告灯用放光構造において、上記長尺の反射面の前方を覆うグローブをさらに備え、このグローブは、第2の反射領域からの反射光を斜め前方へ拡散させるためのレンズ形成領域と、第2の反射領域からの反射光を前方へ直進させるためのレンズ非形成領域とを含み、第2の反射領域上の少なくとも一つの高輝度部の正面にレンズ非形成領域が配置されることを特徴とする警告灯用放光構造を提供する。
【0008】この発明によれば、レンズ形成領域を通った拡散光により斜め前方からの視認性を高めつつ、高輝度部からの強い光をレンズ非形成領域を通して直進させて正面からの高い視認性を確保することができる。請求項6に記載の警告灯用放光構造は、請求項1乃至5の何れかに記載の警告灯用放光構造において、上記長尺の反射面の前方を覆うグローブをさらに備え、グローブの放光面は、側方に向けて傾斜する傾斜面を含むことを特徴とする警告灯用放光構造を提供する。上述の傾斜面であれば、側方へも光を放光できるので、側方からの視認性を高めることができる。
【0009】請求項7に記載の警告灯は、脚により支えられ前方に向けられる円盤状の本体に、請求項1乃至6の何れかに記載の放光構造を複数放射状に設け、各放光構造の反射面のLED側の一端を円盤状の本体の中央寄りに配置してあることを特徴とする警告灯を提供する。この発明によれば、全放光構造のLEDを本体の中央寄りに集中して配置できるので、これらのLEDを、円盤の中央部に配置される単一の小型の基板に実装することも可能となる。
【0010】従って、大面積から放光させるためのLEDを少なくできる本放光構造による効果と相まって、安価で高い視認性の警告灯を実現することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態の警告灯および警告灯用放光構造を詳細に説明する。図1は、上述の警告灯の正面図である。本警告灯1は、脚3により支えられ前方に向けられる円盤状の本体4と、この本体4に設けられる複数、例えば、6つの本放光構造2とを有している。複数の放光構造2は、同じ構成を有している。各放光構造2は、長尺の反射面11と、この反射面11の一端12に対向して配置されるLED14とを有している。各放光構造2の反射面11の長手方向を本体4の径方向に沿わせて、複数の放光構造2を放射状に配置している。各放光構造2の反射面11の一端12を円盤状の本体4の中央寄りに配置している。
【0012】本体4の前面の中央部には、カバー5が取り付けられている。このカバー5と本体4とは、協働して、LED14用の回路基板6等を収容する収容室7(図2参照)を区画している。本体4には、複数、例えば、6つの開口8が形成されている。これらの複数の開口8は、周方向に等間隔で並んでいる。各開口8は、本体4の径方向に延びる略台形をなしている。放光構造2は、各開口8の周縁部に位置決めされて保持されている。放光構造2および収容室7の内部は、外部に対して防水可能に封止されている。
【0013】回路基板6は、略円形に形成された合成樹脂製のプリント配線板である。この回路基板6は、複数の放光構造2に対応する複数のLED14を支持している。また、回路基板6は、複数のLED14にそれぞれ対応して電気的に接続する複数の回路、複数のLED14を発光させる駆動回路、複数のLED14の点滅動作等を制御するための制御回路等を含み、これらを一体に形成している。各LED14は、回路基板6に互いに同じ向きとなる後方へ向いて取り付けられていて、この状態で、対応する放光構造2の反射面11に臨んで配置されている。
【0014】図2は、本発明の第1実施形態の放光構造の一部断面平面図である。本放光構造2は、凹部16を有しその凹部16内に上述の反射面11を形成されたケース15と、ケース15の前部に取り付けられて反射面11を覆うグローブ17とを有している。ケース15の凹部16は、後方に向けて窪んでいる。凹部16の内面のほぼ全体が、アルミニウム蒸着されていて、光を反射する反射面11として機能する。
【0015】また、ケース15とグローブ17とは、LED14からの光を受けて、この光を前方に向けて大面積で放光することにより高い視認性を実現できる放光ユニットとして機能する。本放光構造2は、上述のように、長尺の反射面11と、この反射面11の一端12に対向して配置されるLED14とを、それぞれ一つ備えている。反射面11は、この反射面11の一端12に配置される第1の反射領域21と、この第1の反射領域21から反射面11の長手方向(矢印L参照)に距離を離して配置される第2の反射領域22とを含んでいる。
【0016】LED14から照射される光(矢印H1参照)は、第1の反射領域21および第2の反射領域22に順次に反射される。この間、光は、後方へ、次に長手方向に沿って他端13側へ、そして前方へと折り返し状に進み、反射面11の前方に向けて放光される(矢印H2,H3,H31参照)。これにより、光を長尺の反射面11のほぼ全体に対応する大面積から放光させ且つ放光構造2を薄型化しつつ、LED14を長尺の反射面11の一端12にだけ配置できる程度の少数で済ませることができる。例えば、大面積での高い視認性と薄形化とを、最少である単一のLED14により実現することができる。なお、LED14は一つの反射面11に対して複数を設けても構わない。
【0017】また、本放光構造2では、回路基板6と反射面11の第1の反射領域21との一部同士は、正面視で互いに重なりあって配置されている。また、LED14は、グローブ17と側面視で互いに一部同士が重なりあっている。また、後述する第5の実施形態では、回路基板6とグローブ17とが側面視で互いに一部同士で重なりあっている。また、LED14および回路基板6と、グローブ17および反射面11の少なくとも一部同士を、側面視で互いに重なり合って配置することも考えられ、これにより、放光構造2の薄型化に寄与することができる。
【0018】LED14は、発光ダイオードである。発光ダイオードであれば、通常、電球に比べて低消費電力であり、また、長寿命である。LED14は、回路基板6に固定されて本体4に取り付けられた状態で、グローブ17の位置決め用孔50に嵌められて、反射面11に対して位置決めされている。図3は、図2に示す放光構造の反射面の正面図であり、グローブを外した状態を図示している。図2および図3を参照する。
【0019】反射面11は、正面視で一方向に長い略台形形状をなしている。反射面11の形状は、長手方向に対向する一対の短辺と、略ハの字形状をなして互いに対向する一対の長辺とを有している。反射面11は、長手方向の一端12側で幅狭に、他端13側で幅広に形成されている。なお、反射面11の形状は、略台形形状の他、径方向に長い略扇形や、矩形、三角形等の多角形でもよい。また、長尺の反射面11は、光源として発光ダイオードを用いるときに好ましい。というのは、通常、発光ダイオードの光の照射角度は限られている。この限られた照射範囲に合わせつつ大面積の反射面11を得ることができるからである。
【0020】反射面11では、正面視で、第1の反射領域21が第2の反射領域22よりも狭くされている。特に、第1の反射領域21は、反射面11の長手方向に沿って第2の反射領域22よりも短くされている。また、他端12側が広い形状の反射面11であれば、第2の反射領域22を広くし易いので、大面積での放光に好ましい。また、第1および第2の反射領域21,22は、反射面11の長手方向に沿って並び、所定距離を離されている。ここで、所定距離は、第1および第2の反射領域21,22の中央位置同士の距離であり、第1および第2の反射領域21,22が互いに隣接していてもよい。
【0021】また、反射面11は、LED14からの光がグローブ17に達するまでの反射回数を、主に2回に規制しているので、多数回反射されることによる光の過度の減衰を抑制できる。第1の反射領域21は複数、例えば、3つの反射部23,24,25を含み、第2の反射領域22は複数、例えば、3つの反射部26,27,28を含む。各反射領域21,22の複数の反射部は、反射面11の長手方向に沿って並んでいる。第1の反射領域21の各反射部23,24,25は、LED14から照射される光(矢印H1参照)を第2の反射領域22の対応する反射部26,27,28に向けて反射させる(矢印H2参照)。
【0022】第1および第2の反射領域21,22の複数の反射部23〜28は、互いに逆向きの階段状をなして配置されている。第1の反射領域21となる反射面11の部分と、第2の反射領域22となる反射面11の部分とは、視線が長手方向と平行となる側面視で重なりあっている。さらに、第2の反射領域22の複数の反射部26,27,28の一部同士は、同様に側面視で互いに重なるようにされていて、薄型化に好ましい。
【0023】各反射部23〜28は、平面からなる。なお、各反射部23〜28を湾曲面で形成してもよい。互いに隣接する反射部同士は、接続部29,30,31を介して接続されている。接続部29,30,31は光を反射できる。接続部29は反射部同士を前後方向に離間させる。接続部30,31は反射部同士を長手方向に離間させる。また、第1の反射領域21の各反射部23,24,25は、受けた光と反射光と間で、光の拡散度合いを維持しつつ、反射光の平均的な向きを反射面11の長手方向とほぼ平行にしている。複数の反射部23,24,25が反射光の平均的な向きを互いに略平行に規制しているので、長手方向に沿って長距離を隔てたときの第2の反射領域22の前後方向に沿う大型化を抑制することができる。
【0024】また、第2の反射領域22の各反射部26,27,28は、受けた光と反射光と間で、光の拡散度合いを維持しつつ、反射光の平均的な向きを前方に向けている。LED14からの光の一部は、反射部23,26を経てグローブ17に到達する。グローブ17に到達した光は、反射部23,26で光の拡散度合いを維持されているので、その間の光路長に対応して大きく拡散され、グローブ17の一部から大面積で放光される。同様に、反射部24,27の組および反射部25,28の組を経た光も、長手方向に異なる位置にあるグローブ17の一部(第2の反射領域22の対応する反射部26,27,28の前方になる。)から大面積で放光される。このようにして反射面11の大きさに対応するグローブ17の全体の大面積での放光を実現している。また、LED14から照射される光の一部は、直接に反射面11の接続部30,31に照射されて前方へ反射される。
【0025】これと共に、LED14から照射される光は、第1の反射領域21の複数の反射部23,24,25で分けられる。分けられた光は対応する反射部26,27,28に到達し、これらの反射部26,27,28上に、周囲に比べて明るい複数の高輝度部34を形成する。その結果、高輝度部34からの強い光により注意喚起機能を高めることができる。放光構造2は、反射面11の一対の側縁32に沿って立設される一対の補助反射面33をさらに含む。補助反射面33が立設される一対の側縁32は、正面視で反射面11の短手方向に対向する。なお、補助反射面33は、反射面11の少なくとも一つの側縁32に沿って立設されていればよい。
【0026】LED14から照射される光の一部は、直接に補助反射面33に照射され、また、LED14からの光の他の一部は、第1の反射領域21で反射されて後に補助反射面33に照射される(矢印H4参照)。このように照射される光は補助反射面33を介して第2の反射領域22に導かれて高輝度部35を形成する(矢印H5参照)。一対の補助反射面33は、正面視でLED14と第1および第2の反射領域21,22とを挟んだ両側に配置されている。各補助反射面33は、反射面11の長手方向に沿って、LED14の近傍から反射面11の他端13の近傍にまで直線状に延びる平坦面からなる。一対の補助反射面33は、LED14のある一端12側の間隔を狭く、他端13側の間隔を広く、略ハの字形状に互いに対向して配置されている。一対の補助反射面33がなす角度は、LED14からの光の拡がり角度(相対的に強い光が通る角度範囲に対応する。図3の角度D参照)に対応して設定されている。また、各補助反射面33が反射面11の長手方向に対してなす角度は、LED14からの光が、補助反射面33を介して第2の反射領域22の複数の反射部26,27,28に達して高輝度部35を形成できる角度とされている。また、一対の補助反射面33は、LED14の中心位置を通り反射面11の長手方向に平行な直線に対して線対称になるように配置されている。これにより、一対の補助反射面33の近傍となる第2の反射領域22の複数の反射部26,27,28に、明瞭な高輝度部35をそれぞれ容易に形成することができる。
【0027】また、各反射部26,27,28上で、補助反射面33からの光により得られる高輝度部35と、第1の反射領域21から直射された光により得られる高輝度部34とが、互いに離間した異なる位置で得られるようにされている。例えば、第2の反射領域22の各反射部26,27,28上に、その中央部にある1箇所の高輝度部34と、両側の側縁32寄りにある一対の高輝度部35とが形成される。結果として、単一のLED14からの光により、合わせて9箇所の高輝度部34,35が形成される。
【0028】グローブ17は、無色透明な透光性部材により形成されている。なお、グローブ17は、透光性を有していれば着色されていてもよい。グローブ17は、光を通す窓部41と、この窓部41の周縁部に枠状に形成されてケース15に取り付けるための取付部42とを有している。窓部41の外面は、光が放光される放光面43として機能する。本実施形態のグローブ17の窓部41は、放光面43とこれの裏面44との両面が滑らかで平坦且つ平行で、板厚が一定の平坦な板からなる。この板からなる窓部41は、第2の反射領域22からの反射光を前方へ直進させる(矢印H31参照)。また、放光面43は真正面を向いて配置されている。
【0029】第2の実施形態では、図4の一部断面平面図に示すように、グローブ17の窓部41が第1の実施形態と異なる。以下、同様の構成に同じ符号を付し、その説明を省略する。なお、後述する他の実施形態についても、同様に説明を省略する。第2の実施形態のグローブ17の窓部41では、放光面43が滑らかで平坦に形成され、裏面44がリブ形状の多数の拡散レンズ45を有している。窓部41の全域に拡散レンズ45が設けられている。裏面44には、反射面11の長手方向と直交する方向に延びた断面半円形状の多数の凸面46が長手方向に並べて形成され、各凸面46に対応するグローブ17の領域が拡散レンズ45をそれぞれ構成している。各拡散レンズ45は反射面11からの光を拡散度合いを増すようにして放光し、正面(矢印H32参照)および斜め前方(矢印H33参照)を含む周囲に向けて拡散して放光する。これにより、放光面43の周囲の広い範囲からの視認性を確保することができる。
【0030】ところで、第1の実施形態は前方からの視認性を高くできるが、その一方で、第2の実施形態では、前方からの視認性が低下するが、斜め前方からの視認性が高まる。従って、前方からの視認性と斜め前方からの視認性とを適宜調節して得るには、窓部41の全面積に対する拡散レンズ45を設ける部分の割合を適宜調整すればよい。特に、以下の第3および第4の実施形態のグローブ17では、前方からの視認性を高く維持しつつ、斜め前方からの視認性をも高めることができる。
【0031】図5および図6に示す第3の実施形態、および図7に示す第4の実施形態では、グローブ17の窓部41は、第2の実施形態のグローブ17の窓部41の拡散レンズ45の一部を省略している。第3および第4の実施形態でのグローブ17の窓部41は、第2の反射領域22からの反射光を前方および斜め前方へ拡散させるためのレンズ形成領域47と、第2の反射領域22からの反射光を前方へ直進させるためのレンズ非形成領域48とからなる。レンズ非形成領域48は第2の反射領域22上の少なくとも一つの高輝度部34,35の正面に配置される。レンズ非形成領域48を除いた残りの窓部41の部分にレンズ形成領域47が設けられている。
【0032】レンズ形成領域47の窓部41は、拡散レンズ45を有する。レンズ非形成領域48の窓部41は、放光面43および裏面44の両面が滑らかで平坦且つ平行に形成され、拡散レンズ45を含まない。第3および第4の実施形態では、レンズ非形成領域48により、その奥にある高輝度部34,35からの強い光を拡散させることなく直進させて前方への注意喚起機能を高めることができ(矢印H31参照)、同時に、レンズ形成領域47によって、斜め前方からの視認性をも高くできる(矢印H34参照)。
【0033】また、レンズ非形成領域48が高輝度部34,35に対して正面に配置され、レンズ形成領域47はレンズ非形成領域48の周囲に配置されているのが、注意喚起機能を高めつつ視認性も高くするのに好ましい。特に、第3実施形態では、レンズ非形成領域48は、第2の反射領域22の全ての反射部26,27,28の全域の前方を覆っていて、第2の反射領域22上の全ての高輝度部34,35の正面に配置される。これにより、拡散レンズ45を全く設けない場合と同等の前方からの高い視認性を実現でき、しかも、斜め前方からの視認性をも高めることができる。
【0034】また、図7に示す第4の実施形態では、第3実施形態と比べてレンズ形成領域47のレンズ非形成領域48に対する割合が高められ、斜め前方からの視認性をより一層高めることができる。レンズ非形成領域48は、補助反射面33からの光により形成されて相対的に光が弱くなる傾向にある高輝度部35の正面に配置される。高輝度部34の正面には、レンズ形成領域47が配置されている。
【0035】高輝度部34からの光は、レンズ形成領域47でより一層拡散されて、前方および斜め前方に照射される(図5の右端の一点鎖線矢印H32,H33参照)。一方、高輝度部35からの光は、レンズ非形成領域48でそのまま直進して前方に照射される(図5の矢印H31参照)。このとき、高輝度部34からの光は、レンズ形成領域47を透過後も十分に強いので、高輝度部35からの光がレンズ非形成領域48を透過後に得られる光の強さと比べても遜色ないレベルの強さを維持できる。その結果、全ての高輝度部34,35が前方からの視認性を高めることに寄与することができる。
【0036】第5の実施形態では、図8に示すように、グローブ17の放光面43が第2の実施形態と異なり、滑らかで平坦な傾斜面49からなる。この傾斜面49は側方に向けて傾斜している。ここでの側方は、反射面11の長手方向に沿う方向であり、反射面11の一端12から他端13に向かう向きである。傾斜面49では、反射面11の一端12に近い側の部分が、反射面11の他端13に近い側の部分に比べて、相対的に前方に張り出して形成されている。傾斜面49は側方に露出され、側方から見えるようにされている。
【0037】傾斜面49を含む放光面43であれば、反射面11からの光が放光面43を通り側方へ向かうことができるので、真横からの視認性を高めることができる。特に、窓部41に第2〜第4の実施形態と同様に拡散レンズ45を設けることにより、窓部41を透過する光の一部を側方へ確実に向け(矢印H35参照)、側方へ向かう光量を多くできるので、側方からの視認性をより一層高めることができる。
【0038】例えば、第5の実施形態の放光構造2を警告灯1に放射状に配置すると、光は前方に加えて、本体4の径方向の外方に向けて、本体4の全周から放射状に放光される。なお、傾斜面49は、放光面43の一部にだけ設けられていてもよいし、放光面43に複数含まれていてもよい。また、傾斜面49は、前後方向と直交する平面に含まれる方向に向いていればよい。また、放光面43が複数の傾斜面49を含む場合には、複数の傾斜面49が向く方向がそれぞれ異なっていてもよい。また、傾斜面49が湾曲面からなり、その向きが連続的に変化していてもよい。
【0039】例えば、放光面43を、その中央部で前方へ突出させた凸湾曲面とする場合には、放光構造2自身の視認性を多方向に高めることができ、警告灯1に設けたときの周囲からの視認性をより一層高めることができる。このように本発明の各実施形態の警告灯用放光構造2によれば、LED14が一端12に対向して配置される長尺の反射面11が備えられ、この反射面11はLED14からの光を折り返し状に反射して前方に放光するようにしている。これにより、少数のLED14を長尺の反射面11の一端12に対向配置しつつも、長尺の反射面11の全体を有効に活用して大面積による視認性を高めることができ、しかも、これを前後方向に薄型の放光構造2として実現することができる。
【0040】また、第1および第2の反射領域21,22に互いに対応する複数の反射部23〜28を設けることにより、一つのLED14からの光によって第2の反射領域22の各反射部26,27,28に、複数の高輝度部34を得ることができ、より高い視認性を実現できる。また、大面積による高い視認性と薄型とを少数のLEDで実現できる作用効果と、高輝度部34を得る作用効果とを、階段状の複数の反射部23〜28により実質的に達成することができる。
【0041】また、反射面11の側方へ逃げる光を補助反射面33によって反射させて有効利用することにより、第2の反射領域22の高輝度部34,35の数を増やすことができる。特に、補助反射面33が反射面11の両側に設けられる場合には、高輝度部34,35の数をより増やすことができる。また、第3および第4の実施形態の警告灯用放光構造2では、グローブ17が、第2の反射領域22上の少なくとも一つの高輝度部34,35の正面に配置されたレンズ非形成領域48と、残りのレンズ形成領域47とを含むようにした。これにより、レンズ形成領域47を通った拡散光により斜め前方からの視認性を高めつつ、高輝度部34,35からの強い光をレンズ非形成領域48を通してそのまま直進させて正面からの高い視認性を確保することができる。
【0042】また、第5の実施形態では、グローブ17が側方に向けて傾斜する傾斜面49を放光面43に含むようにした。これにより、側方へも光を放光できるので、側方からの視認性を高めることができる。ここで、側方からの視認性を高めるには、放光面43が側方に向けて傾斜する傾斜面49を含めばよい。また、前方に向けて放光するLEDの前方にレンズを配置して放光する従来の構造では、薄型化すると、LEDとレンズ間の拡散距離を、放光構造の厚みに対応する短い距離しか確保できず、小面積でしか放光できない。これに対して、本発明の放光構造では、従来の構造と同程度に薄型化する場合でも、LED14から放光面43までの拡散距離を、反射面11の長手方向の距離に対応する長い距離で確保できるので、大面積の第2の反射領域22から放光できる。従って、大面積で放光できる本発明では、小面積となる従来の構造に比べて、同等の面積から放光させるためのLED14を少なくすることができる。
【0043】また、第1および第2の反射領域21,22は複数の反射部23〜28をそれぞれ有しているので、各反射部23〜28を高い自由度で配置できる結果、薄型化しつつ多数の高輝度部34を容易に得ることができる。また、本発明の警告灯1では、円盤状の本体4に長尺で複数の本放光構造2を放射状に配置することにより、本体4の略全体にわたる広い範囲から放光させることができる。しかも、全放光構造2のLED14を本体4の中央寄りに集中して配置できるので、これらのLED14を、本体4の中央部に配置できる程度の単一の小型の回路基板6に実装することが可能となる。
【0044】従って、大面積から放光するためのLED14を少なくできる本放光構造2による効果と相まって、部品点数を低減でき、これに伴い組立の手間も低減できて、高視認性の警告灯1を安価に実現することができる。さらに、LED14接続用の回路基板を、もともと必要なLED14の駆動回路用の回路基板等と一体化することができる。この場合には、別途、LED14接続用の回路基板を設けずに済み、これに加えて、回路基板同士の接続を省略して、接続用のハーネス等の部品や、接続作業を省略することができる。その結果、部品コストや組立コストを大幅に削減することができる。
【0045】また、全放光構造2を少ない部品点数でしかも薄型にできるので、警告灯1を軽量化することができる。また、例えば、LEDを前方に向けて配置するタイプの従来の警告灯では、約50〜170個もの多数のLEDが必要であったが、本発明の警告灯1では、例えば、6個程度の少数のLEDを用いるだけで済み、LEDの数を格段に少なくすることができる。
【0046】このように放光構造2、ひいては警告灯1のLED14を格段に少なくできるので、消費電力をも低減することができる。なお、上述の実施形態では、第1および第2の反射領域21,22は、共に3つの反射部を有していたが、反射部の数や形状は特に限定されない。例えば、1,2,4以上の数でもよい。また、上述の各実施形態では、放光構造2のLED14は単一とされていたが、一つの反射面11に対して複数のLED14を設けても構わない。この場合には、複数のLED14からの明るい光により、一つの反射面11からの視認性をより一層高めることができる。複数のLED14を設ける場合には、上述の各実施形態の放光構造2において、互いに近接して複数、例えば、2つのLED14を配置することが考えられる。この場合には、各LED14に対応する放光構造2の各部分、例えば、反射面11、グローブ17等を互いに兼用することができる。要は、本放光構造2では、単一のLED14に対応する長尺の反射面11が設定され、その設定された反射面11の一端12にLED14が対向して配置されていればよく、同様に、反射面11以外の他の構成についても単一のLED14と対応していればよい。
【0047】また、上述の放光構造2を複数隣接して設け、複数の放光構造2のケース15を一体化することも考えられる。例えば、図9の正面図に示すように、ケース15を仕切る仕切板18を設け、ケース15に複数の長尺の凹部16を区画して、各凹部16の長手方向の一端にLED14をそれぞれ配置し、各凹部16内に本放光構造2を構成してもよい。また、図示していないが、複数の凹部16に対応するグローブ17は、一体化してもよいし、それぞれ別体としてもよい。
【0048】要は、本放光構造2は1乃至複数のLEDを用いることができる。また、本放光構造2を、上述の警告灯1の他、各種の情報や信号を表示する表示装置、看板、自動車のテールランプのような表示器等に適用してもよい。その他、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【出願人】 【識別番号】000143695
【氏名又は名称】株式会社パトライト
【出願日】 平成12年12月26日(2000.12.26)
【代理人】 【識別番号】100075155
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 弘勝 (外2名)
【公開番号】 特開2002−197902(P2002−197902A)
【公開日】 平成14年7月12日(2002.7.12)
【出願番号】 特願2000−395538(P2000−395538)