| 【発明の名称】 |
ビーム切換え可変バーナー装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】國府田 重徳
【氏名】山口 貞夫
【氏名】清水 進
【氏名】大舘 利幸
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| 【要約】 |
【課題】車両用のビーム切換え可変バーナー装置で、小型且つ安価な構成で、動作特性とともに配光特性も良く、また作動音も小さく、取付作業性の良いものにする。
【解決手段】バーナー1のソケット2を保持するソケットホルダ4の背面側にバーナー位置可変用のソレノイド8を配置し、このソレノイド8を包み込むようにコ字状のリンクアーム7を取り付け、このリンクアーム7を介して前記ソレノイド8によりリンクレバー9を動かして前記バーナー1を所定方向に移動させるようにする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バーナーのソケットを保持するソケットホルダの背面側にバーナー位置可変用のソレノイドを配置し、このソレノイドを包み込むようにコ字状のリンクアームを取り付け、このリンクアームを介して前記ソレノイドによりリンクレバーを動かして前記バーナーを所定方向に移動させるようにしたことを特徴とするビーム切換え可変バーナー装置。 【請求項2】 バーナーのソケット部とソレノイドを有したバーナーの駆動部とを分離して取り付けるようにしたことを特徴とする請求項1記載のビーム切換え可変バーナー装置。 【請求項3】 ソケットホルダとソケットはボス部とこのボス部を案内するガイド溝により摺動可能にしたことを特徴とする請求項1または2記載のビーム切換え可変バーナー装置。 【請求項4】 ソケット部の高圧コードをアーチ状に配設したことを特徴とする請求項1ないし3何れか記載のビーム切換え可変バーナー装置。 【請求項5】 ソケット部と駆動部を所定の位置でねじ止め固定するようにしたことを特徴とする請求項2ないし4何れか記載のビーム切換え可変バーナー装置。 【請求項6】 リンクアームの復帰用ばねをダブルトーションばねとしたことを特徴とする請求項1ないし5何れか記載のビーム切換え可変バーナー装置。 【請求項7】 駆動部を覆うゴムカバーを設け、その外側に取付ステーを設けたことを特徴とする請求項1ないし6何れか記載のビーム切換え可変バーナー装置。 【請求項8】 ゴムカバーの中間にクッション部を設けたことを特徴とする請求項7記載のビーム切換え可変バーナー装置。 【請求項9】 ソケット部の高圧コードを所定の位置で固定するようにしたことを特徴とする請求項1ないし8何れか記載のビーム切換え可変バーナー装置。 【請求項10】 ソケットホルダとソケットのボス部はガイド溝の所定位置で摺動停止するようにしたことを特徴とする請求項3ないし9何れか記載のビーム切換え可変バーナー装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、特に車両用照明装置に適したビーム切換え可変バーナー装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】図6は従来の車両用ヘッドライトに用いられているバーナー装置の概略構成を示す断面図である。 【0003】バーナー101はソケット102に保持され、このソケット102のフランジ部103がソケットホルダ104とねじ止め固定されて、ソケット102とソケットホルダ104とが一体化されている。ソケット102からのワイヤ105は、2連式ソレノイドおよびリミットスイッチを含むバーナー101の駆動部(機構部)106に接続されている。また、107は復帰ばね、108はソケットホルダ104を覆うゴムカバーである。 【0004】なお、図6では図示していないが、インバータ及びイグナイタが別途取り付けられるようになっている。 【0005】上記構成のバーナー装置は、ソケット部がホルダ104内を図の矢印で示す直進方向に真っ直ぐに約5mm動くようにワイヤ105で結合されており、これに復帰用のばね107が取り付けられている。このメカニック機構である駆動部106は別にあり、2連式のソレノイドでワイヤ105を介してソケット部と接続されている。 【0006】上記ワイヤ105の長さは、急な角度では折り曲げられないので約600mm程度必要であり、また駆動部106の筐体は結構大きく、取付部を含まないで約125×63×34mm3の大きさとなる。そして、これらは車両用として左右それぞれ別々に設定される。また、ワイヤ105には更にイグナクタからの配線を含めて、ゴムカバー108が中間にセットされている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のような従来のバーナー装置にあっては、次のような問題点があった。 【0008】(1)ソケット部は小さいが駆動部が大きく、また左右に駆動部が必要であるので、取付場所に問題があり、更に、イグナクタ、インバータも必要になる。また、駆動部のソレノイドは両軸タイプで、移動は前後のみとなり、良好な配光特性が得られない。 【0009】(2)ワイヤが必要となり、ワイヤは屈曲が強いと摩擦で動かなくなるので、小さく曲げることができない。このため、車種対応が難しく、実際にワイヤの取回しができない場合がある。また、バーナー背面側は狭く、ワイヤの条件に合った配線が難しいとともに、車両の左と右側で配線(配索)が異なり、特性も変化してしまう。 【0010】(3)ワイヤ依存により、駆動部のソレノイドを大きくしてマージンを大きくとらないと動作が不安定となる場合がある。これは、ワイヤ取付作業者の技量にも依存する。そして、ソレノイドが大きくなるとともに、左右計4つ必要となり、リミットスイッチも同数必要となるため、駆動部のハウジング(筐体)が大きくなり、コスト高になる。 【0011】(4)ソレノイドが4つ同時にオン(ON)するので、作動音が大きくなる。また、発熱や電力損失を抑えるためにリミッタ付きでソレノイドをオフ(OFF)しているので、故障したときに通常(Low)の位置に戻らないことがある。 【0012】(5)ワイヤを使用しているので、大きな駆動力を必要とし、このために2連式ソレノイドになっているが、それでも取付差による不安定性が残り、作動時間が延びたり、動作不良となる場合がある。 【0013】本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、ワイヤを使用することなく、小型且つ安価な構成で、動作特性とともに配光特性も良く、また作動音も小さく、取付作業性の良いビーム切換え可変バーナー装置を提供することを目的としている。 【0014】 【課題を解決するための手段】本発明に係るビーム切換え可変バーナー装置は、バーナーのソケットを保持するソケットホルダの背面側にバーナー位置可変用のソレノイドを配置し、このソレノイドを包み込むようにコ字状のリンクアームを取り付け、このリンクアームを介して前記ソレノイドによりリンクレバーを動かして前記バーナーを所定方向に移動させるように構成したものである。 【0015】また、上記のバーナーのソケット部とソレノイドを有したバーナーの駆動部とを分離して取り付けるようにしたものである。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面について説明する。 【0017】図1は、本発明の実施例による可変バーナー装置の構成を分解して示す断面図である。このバーナー装置は、バーナー&ソケット部Aとソレノイドメカニック部(駆動部)Bとカバー&ステー部Cから成り、それぞれのAssyが分離して取り付けられるようになっており、バーナー&ソケット部Aとソレノイドメカニック部Bは一体型に構成されている。 【0018】同図において、1は可変バーナー、2はそのソケットで、フランジ部3とねじ止め固定されて一体化されたソケットホルダ4により保持されている。5はサポータスプリング、6はソケット2に接続された高圧コード、7はコ字状のリンクアームで、ソケットホルダ4の背面側に配置されたバーナー位置可変用のソレノイド8を包み込む(抱き込む)ように取り付けられている。そして、このリンクアーム7を介して上記ソレノイド8によりリンクレバー9を動かして可変バーナー1を所定方向に移動させるように構成されている。 【0019】10はソケット2とホルダ4とリンクレバー9を連結させている止め輪、11は高圧コード6を所定の位置で固定するためのコードバンド、12はリンク取付ステー、13はプランジャー、14はリンクアーム7の復帰用ばねとして設けられたダブルトーションばね、15はブラケット、16はリンクレバー9を押えるための押え板で、脱落防止用の当て部品として設けられ、ねじ17によりブラケット15を介し、ソケットホルダ4に固定されている。 【0020】また、18はソレノイド8を有した駆動部を覆う専用のゴムカバー、19はその外側に取り付けられたバーナー取付ステーで、ゴムカバー18とともにねじ20によりブラケット15に固定されている。21はゴムカバー18の中間に設けられたベローズ形のクッション部である。 【0021】図2は上記構成の可変バーナー装置の組み立て後の全体構成を示す断面図であり、(a)は正面図、(b)は後面図である。同図中、図1に相当する部分は同一符号を付して重複する説明は省略する。 【0022】図2のXはソケット取付面である基準面を示している。また、Y,Y´はビーム切換えの基準面を示し、Yはすれ違い時の低い(Low)面、Y´は走行時の高い(Hi)面を示している。 【0023】ここで、本実施例では、ビーム切換えのためにソケット2とソケットホルダ4は、ボス部とこのボス部を案内するガイド溝によりスライド(摺動)可能になっており、ボス部はガイド溝の所定位置でスライド停止するように構成されている。 【0024】図3は上述のビーム切換え機構のスライドボスの詳細を示す図であり、(a)は正面図、(b)は下面図である。同図中、31は4本設けられたスライドボス(ボス部)、32はそのガイド穴であるスライド溝(ガイド溝)である。スライドボス31には曲面を有した基底部31aがあり、この基底部31aのためにスライド溝32に肉逃げ部32aが設けられている。また、スライド溝32にはスライドボス31の停止点33があるが、この停止点33はなくても良い。 【0025】また、図4はビーム切換えのシステム回路の一例を示す図である。ここでは分かり易く模式的に示している。同図中、SW1は車両のパッシングスイッチ、SW2は車両の照明スイッチ、SW3はビーム切換スイッチで、これによりLow(すれ違いビーム)とHi(走行ビーム)が選択される。 【0026】本実施例は、通常のバルブ装着車両を可変HIDバーナー搭載車両に後付けで変えることができるものであり、直接式可変バーナー機構を持つ市販用のキット部品として実用化できるものである。基本的な取り付けは、従来バルブとの互換性を有し、既設あるいは新設のサポータスプリング5によりバーナーソケットAssyを取り付けられるようになっている。 【0027】この場合、機構部としてはバルブ背面の空きスペースが余りないことから、最小の奥行寸法(平均φ60)の防水用のゴムカバー18の中にメカ駆動部を収納できるようにしている。また、サポータスプリング5の保持力だけでは荷重等で不安が残るため、本実施例ではゴムカバー18の外側から車種に対応したバーナー取付ステー19を取り付けて、より強固なものにしている。 【0028】また本実施例では、図1に示すように全体がバーナー&ソケット部Aとソレノイドメカニック部Bとカバー&ステー部Cとに分かれていて、車両取付時に合体されるように構成されている。次に、これらのAssyの取り付け方法を順を追って説明する。 【0029】(1)車両に搭載されている既存のバルブを外し、バーナー&ソケット部Aをサポータスプリング5により取り付ける。 【0030】(2)ソレノイドメカニック部Bをソケット2のスライドボス31にセットし、リンクレバー押え16を介して、ソレノイドメカニック部Bをバーナー&ソケット部Aにねじ17により固定する。なお、このソレノイドメカニック部Bとバーナー&ソケット部Aとは、一体取付可能であれば無理に別にしなくても良い。 【0031】(3)止め輪10を装着する。なお、この止め輪10は、不要であれば削除することもできる。 【0032】(4)高圧コード6をコードバンド11により所定の位置で結束して固定する。 【0033】(5)ゴムカバー18を正規の位置に戻してセットする。このとき、ゴムカバー18はカプラー部までずらしてある。 【0034】(6)バーナー取付ステー19をセットする。 【0035】以上の工程で、図2に示す可変バーナー装置が車両に取り付けられ、その後初期エーミング調整が行われて、実用に供される。 【0036】ここで、本実施例では、バーナー&ソケット部Aにおいてx方向に1.27mm、y方向に6mmの光軸移動を可能にしている。このために、ソケット2から4つのスライドボス31を出してソケットホルダ4の斜めのスライド溝32に沿って移動可能にしている。その際、ボス31による接触なのでスライド抵抗が小さく、小さな動力源で可能であり、1つのソレノイド8により実現している。すなわち、メカニック部Bをできるだけ小さくすることもあってソレノイド8を用いており、ソレノイド8を縦置きに配置して、このソレノイド8を抱き込む形で、リンクアーム7とリンクレバー9によりメカニック部Bを構成している。 【0037】これにより、実際にソレノイド8の幅寸法26mmに対して駆動部のはみ出し(出張り)部分はわずか8mmとなり、最小寸法に押え込むことができる。また、上下(天地)寸法もソレノイド8の全長とほぼ同じ約52mmにすることができ、横幅も38mmでゴムカバー18のφ60の範囲内に収めることができる。 【0038】また、動作モードは、ソレノイド8オフ(OFF)でLow(すれ違い)ビーム(ノーマル)、ソレノイド8オン(ON)でHi(走行)ビームとなる。ソレノイド8はオープンタイプで、オンで通電状態を維持する。 【0039】動作を順を追って説明すると、図4のスイッチSW3がLowの位置にあるときはノーマルでソレノイドオフ、このとき、リンクアーム7はダブルトーションばね14の復帰作用によってプランジャー13を引上げ、更にリンクレバー9を介してバーナー1を所定のLowの位置に保持する。またこのとき、高圧コード6もアーチ形状を描くようにセットされているので、復帰ばね作用の一端を担っている。 【0040】そして、スイッチSW3がHiの位置に変わると、ソレノイド8によりプランジャー13が吸引され、リンクアーム7が所定の角度(実施例では15°)回動し、リンクレバー9を介してバーナー1、つまりソケット2をHiの位置に移動して固定する。このとき、ソレノイド8はオンのままで、スイッチSW3が切替えられるまでその状態(走行ビーム)を保持する。 【0041】その際、ソレノイド8は1つで小さいため、消費電力は比較的小さく、離脱の恐れもない。本実施例のソレノイド8は、例えば定格電圧12V、電流0.4A程度で電力も5W以下とすることができる。 【0042】また、スイッチSW3が切替わるとビーム光軸もHiからLowと瞬時に切換わる。パッシングの場合も、ソレノイド8は追従性が良く、瞬時に切換わってパッシング作動する。 【0043】図5は図2と同様組立て後の全体構成の他の例を示す断面図であり、(a)は上面図、(b)は正面図である。同図中、図2と同一符号は同一構成要素を示しているので、説明は省略する。41はEリング、42,43はシャフト、44はリンクアームボス、45はリード取付ステーである。 【0044】ここで、バーナー&ソケット部Aにおけるソケット2のスライドボス31の形状は丸形に限らず、例えば断面菱形の形状などでも良いが、この場合は動きの軌跡の中でアンダーカットにならないような断面形状であることが必要である。また、ビーム移動が水平で良ければ斜め移動は不要であり、もっと簡単な構造となる。 【0045】ソケットホルダ4のスライド溝32も本実施例では上の水平部から斜めに下がって下の水平部に到る形状であるが、単なる斜め溝切りであっても良い。高圧コード6は、本実施例では上方から引き出しているが、下側から2本取出す方法、あるいは上下各1本ずつ取出す方法もある。しかし、本実施例のように上方からアーチ状で取出すのが良好であり、復帰ばね荷重の1/3〜1/4程度担わせることができる。1本ずつ取出す場合ねじれ作用が生じ、余り好ましくはないが、高圧という面では縁面距離が取れるので、良い面もある。 【0046】ソレノイドメカニック部Bにおけるソレノイド8は、上向きではなく下向きも可能である。本実施例では斜めにソケット2がスライドするようにしているが、真直ぐ水平方向に移動させる場合は、リンクアーム7のリンクアームボス44の中立点がリンクアーム7の回転軸中心を通る垂直面上にあれば良く、この場合も余り後方に張り出すことなく実現できる。 【0047】復帰ばねとしてダブルトーションばね14を取付けているが、これはシングルタイプのものでも可能である。また、プランジャー13に直接取付けなかったのは、組立性と消音効果のことを考慮したためであるとともに、ばね作用の片持ち的な作用を排除するためである。消音が要求される場合には、プランジャー13にフランジを設けて0.5mm程度のゴム板を介し、プランジャー13の底づきを回避すれば良い。但し、その分吸引力は低くなるが、離脱の恐れはない。本実施例のソレノイド8は音が小さく、特に消音は要求されない。 【0048】このように、本実施例では既存のバルブ装着車をビーム切換え可能HID装着車に変更可能なものであり、従来のようにワイヤを使用していないので、次のような利点を有している。 【0049】(1)ハウジングレスで、小型、安価であり、車両の左側と右側とで共通のものとすることができる。 【0050】(2)小型ソレノイドの採用で、作動音が小さく、消音装置が不要になり、消費電力も小さい。また、連続使用可で、故障時のフェールセーブが達成される。 【0051】(3)動作特性とともに配光特性が良く、取付作業性も良い。 【0052】(4)性能の安定化とともに、動作の安定化が図られる。 【0053】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、ワイヤを使用することなく、小型且つ安価な構成で、動作特性とともに配光特性も良く、また作動音も小さく、取付作業性の良いビーム切換え可変バーナー装置を実現することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002303 【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年11月10日(2000.11.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066061 【弁理士】 【氏名又は名称】丹羽 宏之 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−150811(P2002−150811A) |
| 【公開日】 |
平成14年5月24日(2002.5.24) |
| 【出願番号】 |
特願2000−343464(P2000−343464) |
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